JP2013002285A - 還元剤供給システム - Google Patents

還元剤供給システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013002285A
JP2013002285A JP2011130601A JP2011130601A JP2013002285A JP 2013002285 A JP2013002285 A JP 2013002285A JP 2011130601 A JP2011130601 A JP 2011130601A JP 2011130601 A JP2011130601 A JP 2011130601A JP 2013002285 A JP2013002285 A JP 2013002285A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reducing agent
tank
supply system
engine
sub tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2011130601A
Other languages
English (en)
Inventor
Junji Yamamoto
純司 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP2011130601A priority Critical patent/JP2013002285A/ja
Publication of JP2013002285A publication Critical patent/JP2013002285A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)

Abstract

【課題】簡易な構成で、エネルギー消費を抑制しつつ、還元剤凍結時の迅速な還元剤供給ができる還元剤供給システムを提供する。
【解決手段】サブタンク3はエンジン1の真上に配置されている。還元剤凍結時には、エンジン1の排熱によりサブタンク3内の還元剤が解凍される。サブタンク3はメインタンク2より小容量であり、サブタンク3内の還元剤はメインタンク2の還元剤より早く解凍される。メインタンク2内の還元剤が凍結していても、油圧ショベルの始動後、暖機運転を経て、迅速な還元剤供給ができる。さらに、凍結対策を指示してサブタンク3の液面レベルを通常レベルより下げることにより、より迅速な還元剤供給ができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、油圧ショベル等の作業車両に搭載される還元剤供給システムに関し、特に、還元剤凍結時の迅速な還元剤供給を可能とする還元剤供給システムに関する。
油圧ショベル等の作業車両はその駆動源としてディーゼルエンジンを搭載しているが、このディーゼルエンジンから排出される窒素酸化物(NOx)が環境問題になっている。これに対して、排気中の窒素酸化物に還元剤を噴射し、窒素酸化物を無害成分(例えばN2やH20)に還元し、窒素酸化物の浄化を行う。
還元剤は貯蔵タンクに貯蔵され、貯蔵タンクから供給されて噴射される。還元剤は高温になるほど劣化が進み、本来の高い浄化率が得られなくなるため、低温で維持する方が好ましい。一方、寒冷地など低温すぎると、還元剤が凍結し、噴射供給できなくなる。そこで、タンクにヒータ等の加熱手段を設け、還元剤を解凍する必要がある。
ところで、油圧ショベル等の作業車両が大型化すると、排出されるNOx量も増加し、供給する還元剤も増加するため、タンクも大容量化する。タンク容量が大きいと、凍結した液体還元剤が解凍するまで時間がかかってしまう。従って、エンジン始動後に、排気中への液体還元剤の供給が間に合わず、排気中からNOxが充分に還元浄化されないおそれがある。
特許文献1には、メインタンクとメインタンクより小容量のサブタンクとを備え、還元剤凍結時にはサブタンク内に設けられた電気ヒータにより、サブタンク内の還元剤を解凍して、速やかに還元剤を供給する還元剤供給システムが提案されている。
特開2005−282413号公報
しかし、従来技術の還元剤供給システムは、電気ヒータを必須の構成としており、構成が増える分、コスト高になる。また、電源に負荷をかけエネルギー効率の点からも好ましくない。
本発明の目的は、簡易な構成で、エネルギー消費を抑制しつつ、還元剤凍結時の迅速な還元剤供給を可能とする還元剤供給システムを提供することである。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、エンジンからの排気に含まれる窒素酸化物の還元浄化に用いる液体還元剤を貯蔵するメインタンクと、前記メインタンクから供給された液体還元剤を貯留するサブタンクと、前記サブタンクに貯留された液体還元剤をエンジン排気通路に配設された還元触媒に供給する還元剤供給手段とを備える還元剤供給システムにおいて、前記サブタンクは、還元剤凍結時にエンジンの排熱を利用して還元剤を解凍するようにエンジン近傍に配置される。
還元剤凍結時でも、エンジンの排熱によりサブタンク内の還元剤が解凍され、作業車両の始動後、暖機運転を経て、迅速な還元剤供給が可能となる。エンジンの排熱を利用することにより、電熱ヒータ等の構成が不要であり、簡易な構成とすることができ、エネルギー消費を抑制できる。
(2)上記(1)において、好ましくは、前記サブタンクの液面レベルを調整するレベル調整手段と、凍結対策を指示する凍結対策指示手段とを更に備え、前記レベル調整手段は、通常時には、サブタンクの液面レベルを所定レベルに維持し、前記凍結対策指示手段による凍結対策指示に基づき、通常時より液面レベルを下げる。
これにより、還元剤解凍量がより少量となり、更に迅速な還元剤供給が可能となる。
(3)上記(1)または(2)において、好ましくは、前記サブタンクから前記メインタンクへの戻り配管と、この戻り配管上に設けられた開閉弁とを有する還元剤循環手段を更に備える。
これにより、凍結対策が指示されると開閉弁を開き、サブタンクからメインタンクへ還元剤を戻し、サブタンクの液面レベルを下げることができる。
また、還元剤の熱劣化のおそれがある場合、開閉弁を開き、循環回路を形成することで、還元剤を適温に維持できる。
(4)上記(1)において、好ましくは、前記還元剤供給システムは油圧ショベルに搭載され、前記メインタンクは、前記油圧ショベルのカウンターウェイト下部に配置される。
これにより、還元剤の補給が容易となる。
本発明によれば、簡易な構成で、エネルギー消費を抑制しつつ、還元剤凍結時の迅速な還元剤供給ができる。
還元剤供給システムの全体構成を示す図である(第1実施形態)。 油圧ショベル(大型)の外観を示す図である。 油圧ショベルのキャビンの内部を示す図である。 油圧ショベル主要部の概略断面図である(平面方向)。 油圧ショベル主要部の概略断面図である(側面方向)。 基本動作に係る制御フローである。 凍結対策に係る制御フローである。 通信システムについて説明する概念図である。 適温維持に係る制御フローである。 還元剤供給システムの全体構成を示す図である(第2実施形態)。
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態を図面を用いて説明する。
〜構成〜
図1は本発明の第1実施形態に係わる還元剤供給システムの全体構成を示す図である。
油圧ショベル等の作業車両はその駆動源としてディーゼルエンジン1を搭載している。エンジン1は油圧ポンプ7(図4参照)を駆動し、油圧ポンプ7は圧油を吐出する。この圧油より油圧アクチュエータ(例えば、アームシリンダ115、図2参照)は駆動され、この油圧アクチュエータにより被駆動部材(例えば、アーム112、図2参照)が駆動される。これにより、油圧ショベルは掘削等の作業をおこなう。
エンジン1の排気管6には尿素SCR装置4が配設されている。還元剤として尿素水が尿素SCR装置4上流に噴射されると、加水分解によりアンモニアが生成される。尿素SCR装置4において、排気中の窒素酸化物はアンモニアと反応し浄化される。還元剤供給システムは、尿素SCR装置4に還元剤を供給するものである。
還元剤供給システムは、基本構成として、還元剤を貯蔵するメインタンク2と、メインタンク2から供給された還元剤を貯留するサブタンク3と、サブタンク3に貯留された還元剤を尿素SCR装置4上流に噴射供給する噴射ノズル5とを備えている。
メインタンク2とサブタンク3とは配管11により接続され、サブタンク3と噴射ノズル5とは配管12により接続される。配管11上にはフィードポンプ14が配設され、フィードポンプ14はメインタンク2に貯蔵された還元剤をサブタンク3に供給する。配管12上にはフィードポンプ15が配設され、フィードポンプ15はサブタンク3に貯留された還元剤を噴射ノズル5に供給する。
また、メインタンク2には、補給口41が設けられている。
メインタンク2には、メインタンク2に貯蔵された還元剤の温度を計測する温度センサ21と、液面レベルを計測するレベルセンサ22とが設けられている。サブタンク3には、サブタンク3に貯留された還元剤の温度を計測する温度センサ23と、液面レベルを計測するレベルセンサ24が設けられている。配管12上でかつフィードポンプ15上流には、還元剤の流量を計測する流量センサ25が配設されている。
コントローラ30は、エンジン1の回転数やトルクを制御したり、油圧ショベルの各機器(図示省略)を制御したりする。また、エンジントルク等のデータに基づき還元剤噴射量を演算し、所定量の還元剤を噴射供給するように、フィードポンプ15に指令信号を出力するとともに、流量センサ25からの計測信号を入力し、この入力信号に基づき、所定量の還元剤が噴射供給されたか否かを判断し(還元剤噴射制御、後述するステップS30に相当)、レベルセンサ24からレベル信号を入力し、この入力信号に基づき、サブタンク3の液面レベルを調整するように、フィードポンプ14に指令信号を出力する(レベル制御、後述するステップS100に相当)。
また、レベルセンサ22からレベル信号を入力し、この入力信号に基づき、メインタンク2の液面レベルが所定レベル未満になると、油圧ショベルのオペレータや管理者に還元剤の補給を促す警告信号をモニタ装置32(図3参照)等に出力する。
本実施形態の還元剤供給システムは、更に以下の特徴的構成を備えている。
第1の特徴として、サブタンク3は、還元剤凍結時にエンジン1の排熱を利用して還元剤を解凍するようにエンジン1近傍に配置されている。エンジン1近傍とは、エンジン1に略隣接すると同じ意味であるが、必ずしもエンジン1に接している必要はなく、エンジン排熱が確実に伝播する範囲であればよい。図示の例では、上昇するエンジン1の排熱が伝播するように、サブタンク3はエンジン1の真上に配置されている。
これにより、還元剤凍結時でも、油圧ショベルの始動により、暖機運転を経て、迅速な還元剤供給が可能となる。
第2の特徴として、還元剤供給システムは凍結対策指示装置31を備えている。凍結対策指示装置31は油圧ショベルのオペレータや管理者の操作を指示信号としてコントローラ30に出力する。コントローラ30は、この凍結対策指示信号に基づき、通常時よりサブタンク3の液面レベルを下げるレベル制御を行う(動作にて詳述)。
これにより、還元剤凍結時に、更に迅速な還元剤供給が可能となる。
第3の特徴として、還元剤供給システムは、サブタンク3とメインタンク2と接続する配管(戻り配管)13と配管13上に設けられた開閉弁16とを備えている。通常、開閉弁16は閉じているが、コントローラ30からの指令信号により開閉弁16が開くと、メインタンク2とサブタンク3と配管11,13とフィードポンプ14とは還元剤循環回路を形成する。コントローラ30は、凍結対策指示信号(前述)や温度センサ23からの計測信号に基づき、開閉弁16に指令信号を出力する(動作にて詳述)。
これにより、サブタンク3の液面レベルを下げることができ、また、還元剤を適温に維持できる。
なお、配管13はエンジン1の冷却ファン8近傍に配置される。
第4の特徴として、メインタンク2は、油圧ショベルのカウンターウェイト108(図2,4,5参照)下部に配置されている。なお、この配置は一例であり、油圧ショベルのフレーム109周辺であれば、カウンターウェイト108下部に限られない。
これにより、還元剤の補給が容易となる。
図2は、油圧ショベルの外観を示す図である。一般的な油圧ショベルより大型な油圧ショベルを図示している。還元剤供給システムは油圧ショベル等の作業車両に搭載される。油圧ショベルは下部走行体100と上部旋回体101とフロント作業機102を備えている。下部走行体100は左右のクローラ式走行装置を有し、左右の走行モータにより駆動される。上部旋回体101は旋回部105により下部走行体100上に旋回可能に搭載され、フロント作業機102は上部旋回体101の前部に俯仰可能に取り付けられている。上部旋回体101にはフレーム109を介してエンジンルーム106、キャビン107、カウンターウェイト108が備えられ、エンジンルーム106にエンジン1が配置されている。
フロント作業機102はブーム111、アーム112、バケット113を有する多関節構造であり、ブーム111はブームシリンダ114の伸縮により上下方向に回動し、アーム112はアームシリンダ115の伸縮により上下、前後方向に回動し、バケット113はバケットシリンダ116の伸縮により上下、前後方向に回動する。
図3は、油圧ショベルのキャビン107の内部を示す図である。キャビン107内のオペレータが見やすい位置にモニタ装置32が配置されている。モニタ装置32は、本来、燃料残量、冷却水温等の油圧ショベルの車体基本情報をモニタ部に表示するものである。さらに、モニタ装置32は操作部を有し、操作部が操作されることにより車体基本情報以外の情報も選択的に表示する。また、オペレータがモニタ部を見ながら操作部を操作することで、モニタ装置32はインターフェイスとしても機能する。
なお、油圧ショベルは、作業車両の一例であり、還元剤供給システムは、ホイールローダやダンプトラック等の他の作業車両にも搭載される。
図4は油圧ショベル主要部の概略断面図(平面方向)であり、図5は油圧ショベル主要部の概略断面図(側面方向)である。図4、図5を用いてメインタンク2、サブタンク3の概略配置を確認する。
サブタンク3はエンジン1の真上に配置されている。一方、メインタンク2は、油圧ショベルのカウンターウェイト108下部に配置されている。
〜動作〜
還元剤供給システムの各動作をコントローラ30の制御と共に説明する。
(動作1)
図6は、還元剤供給システムの基本動作に係る制御フローである。還元剤供給システムの基本動作を制御フロー(図6)と共に説明する。
温度センサ23によりサブタンク3に貯蔵された還元剤の温度は常時計測され(ステップS10)、この計測温度が常温か否かが判断される(ステップS20)。たとえば、−11℃〜70℃の範囲を常温とする。なお、−11℃は還元剤(尿素水)の凝固点(凍結開始温度)である。一方、70℃は、還元剤(尿素水)の熱劣化が開始する温度である。還元剤が70℃以上になると、本来の高い浄化率が得られなくなるおそれがある。
還元剤が常温である場合、還元剤噴射制御が行われる(ステップS30)。還元剤が噴射されると、サブタンク3の液面レベルを所定レベル(通常レベル)に維持するようにレベル制御が行われる(ステップS100)。すなわち、還元剤噴射量に相当する量の還元剤が、フィードポンプ14を介してメインタンク2からサブタンク3に補給される。
還元剤が常温でない場合、還元剤噴射停止制御が行われる(ステップS40)。
例えば、寒冷地などでは油圧ショベルの始動時において、還元剤が凍結している場合、還元剤の噴射が停止される。一方、寒冷地などでは油圧ショベルの始動時において、モニタ装置32には、暖機運転を促す旨が表示される。エンジン1が暖機され、エンジン1の排熱が伝播すると、サブタンク3内の還元剤は徐々に解凍される。
サブタンク3はメインタンク2より小容量であり、サブタンク3内の還元剤はメインタンク2の還元剤より早く解凍される。メインタンク2内の還元剤が凍結していても、サブタンク3内の還元剤が解凍されると、還元剤の噴射供給が可能となる。
これにより、油圧ショベルの始動により、迅速な還元剤供給が可能となる。
メインタンク2には別の加熱手段(例えば電熱ヒータ)が備えられており、サブタンク3内の還元剤解凍に遅れて、メインタンク2内の還元剤も徐々に解凍される。メインタンク2内の還元剤が解凍されると、還元剤がメインタンク2からサブタンク3に補給される。これにより、還元剤供給システムは通常時の動作に戻る(S10→S20→S30→S100)。
一方、エンジン1が長時間稼動するとオーバーヒートのおそれがある。このような場合、エンジン1の排熱温度が上昇し、還元剤が熱劣化するおそれがある。このとき、還元剤の噴射が停止される。一方、モニタ装置32には、オーバーヒートの旨が表示される。なお、本実施形態では、還元剤を適温に維持する制御がなされており(後述)、還元剤が熱劣化するおそれは、ほとんどない。
なお、サブタンク3のエンジン排熱よる加熱やメインタンク2の電熱ヒータによる加熱について言及したが、配管11,12も別の加熱手段(例えば電熱ヒータ)により加熱してもよい。
(動作2)
図7は、還元剤供給システムの凍結対策に係る制御フローである。凍結対策に係る動作を制御フロー(図7)と共に説明する。
凍結対策指示装置31はいくつかの形態があるが、例えば、モニタ装置32表示部に表示されると凍結対策指示画面と、モニタ装置32操作部と、コントローラ30の表示制御機能から構成される。
作業終了時、オペレータが油圧ショベルのキーをOFFにすると、モニタ装置32には、凍結対策を行うか否かを尋ねる旨(凍結対策指示画面)が表示される(ステップS50)。オペレータは、作業終了後の天候を考慮して、凍結対策が必要と考える場合は、モニタ装置32操作部を介して、凍結対策を指示する。凍結対策指示装置31による指示に基づき、通常時のサブタンク3の液面レベル(通常レベル)より低い凍結対策レベルが設定される(ステップS52)。
凍結対策レベルや通常レベルは、以下のように予め決められている。メインタンク2内の還元剤が凍結した場合、還元剤が解凍され、サブタンク3への補給が可能になるまでの時間を推定する。この推定解凍時間内は、サブタンク3内の還元剤のみで窒素酸化物を浄化することを想定し、必要最少量を求め、凍結対策レベルを求める。通常レベルは、余裕を見て、例えば、凍結対策レベルの1.5倍となるように決められている。
凍結対策レベルが設定されると、開閉弁16が開き(ステップS53)、サブタンク3の液面レベルが下がり、サブタンク3内の還元剤の一部は配管13を介してメインタンク2に戻る。このとき、レベル制御が行われ(ステップS100)、サブタンク3の液面レベルが凍結対策レベルまで下がると、開閉弁16は閉じる(ステップS54)。これにより、サブタンク3内には、必要最少量の還元剤のみが貯留される。
作業終了後、外気温が急激に低下すると、還元剤が凍結する。本実施形態では、動作1で説明したように暖機運転を経て、油圧ショベルの始動後から、迅速な還元剤供給が可能となる。凍結対策が行われることにより、還元剤量解凍量も凍結未対策時より少量となる。これにより、更に迅速な還元剤供給が可能となる。
なお、通常時には通常レベルが設定され、凍結対策に係る一連の動作がおこなわれた後、通常レベルが再度設定される。サブタンク3内の還元剤解凍に遅れて、メインタンク2内の還元剤も解凍されると、還元剤がメインタンク2からサブタンク3に補給され、サブタンク3の液面レベルは通常レベルに戻る(S50→S51→S100)。これにより、還元剤供給システムは通常時の動作に戻る。
一方、作業終了時、モニタ装置32に凍結対策指示画面が表示されても、オペレータが、凍結対策は必要ないと考える場合は、凍結対策は行わない。作業終了後も、サブタンク3の液面レベルは通常レベルを維持する(S50→S51→S100)。仮に、作業終了後、外気温が急激に低下し、還元剤が凍結しても、凍結対策時より時間を要するものの、暖機運転を経て、油圧ショベルの始動後から、迅速な還元剤供給が可能となる。
凍結対策指示装置31の一形態として、モニタ装置32の凍結対策指示画面とモニタ装置32操作部とコントローラ30の表示制御機能から構成される凍結対策指示装置31を例示し、オペレータが凍結対策を指示する例を説明したが、凍結対策指示装置31の別形態についても例示する。
図8は、油圧ショベルの通信システムについて説明する概念図である。
ところで、近年、油圧ショベルなどの作業車両の稼動実態は、レンタル業者が大量購入して、必要に応じ土木工事等を行う建設会社等の顧客に貸し出す形態が多くなっている。レンタル業者が、管理者として一元的に複数の作業車両のセキュリティ管理やメンテナンス管理を行うことで、顧客の管理負担を低減している。油圧ショベルは通信装置33を備え、無線網34を介して、レンタル業者の管理サーバ35と相互通信が可能となっている。たとえば、油圧ショベルの車体情報が油圧ショベルの通信装置33から管理サーバ35に送信され、メンテナンス管理を行なったり、ロック指令が管理サーバ35から通信装置33に送信され、セキュリティ管理を行なったりすることができる。
管理者は、作業終了後の天候を考慮して、凍結対策が必要と考える場合は、管理サーバ35から通信装置33に凍結対策指示指令を送信する。これにより、サブタンク3の液面レベルは凍結対策レベルまで下がる。この場合、凍結対策指示装置31は、コントローラ30の通信制御機能、通信装置33、無線網34、管理サーバ35から構成される。
オペレータの指示に基づき動作する凍結対策指示装置31や管理者の指示に基づき動作する凍結対策指示装置31の他に、自己判断をおこなう凍結対策指示装置31でもよい。
温度センサ23によりサブタンク3に貯留された還元剤の温度は作業終了後も計測される。計測温度が還元剤(尿素水)の凝固点に近づくと、たとえば、凝固点よりやや高い―6℃未満になると、凍結対策指示装置31は指示信号を出力する。これにより、サブタンク3の液面レベルは凍結対策レベルまで下がる。
なお、オペレータが油圧ショベルのキーをOFFにすると、主電源もOFFとなるが、サブ電源は維持される。従って、還元剤供給システムはサブ電源により作業終了後も上記動作をおこなうことができる。
(動作3)
図9は、還元剤供給システムの適温維持に係る制御フローである。適温維持に係る動作を制御フロー(図9)と共に説明する。
上述したように、還元剤である尿素水は70℃以上になると、熱劣化が開始して本来の高い浄化率が得られなくなるおそれがある。サブタンク3はエンジン1の真上に配置されているため、エンジン1の排熱による還元剤の過剰加熱を防止する必要がある。
通常、開閉弁16は閉じており、動作1で説明した基本動作がおこなわれている。
温度センサ23によりサブタンク3に貯留された還元剤の温度は常時計測され(ステップS10)、この計測温度が適温を維持しているか否かが判断される(ステップS60)。すなわち、計測温度が熱劣化開始温度に近づくと、たとえば、70℃よりやや低い60℃(適温上限)以上になると、このままでは適温を維持できないおそれがあるため、適温維持制御が行われる。
開閉弁16が開き(ステップS62)、サブタンク3内の還元剤の一部は配管13を介してメインタンク2に戻る。このとき、サブタンクの液面レベルを通常レベルに維持するように、レベル制御がおこなわれ(ステップS100)、戻り量に相当する量の還元剤が、フィードポンプ14を介してメインタンク2からサブタンク3に補給される。このように、還元剤循環回路が形成される。
サブタンク3内の還元剤はエンジン排熱により過剰加熱されるおそれがあるが、メインタンク2は、カウンターウェイト108下部に配置され、メインタンク2内の還元剤は、外気温に近い温度に維持されている。高温のサブタンク3内の還元剤がサブタンク3から流出し、低温のメインタンク2内の還元剤がサブタンク3に流入するため、計測温度は60℃未満となり、開閉弁16が閉じる(S10→S60→S61)。これにより、サブタンク3内の還元剤を適温に維持し、還元剤の熱劣化を防止する。
なお、配管13はエンジン1の冷却ファン8近傍に配置されており、サブタンク3からメインタンク2に戻る高温の還元剤は、冷却ファン8の冷却風により冷却される。
(動作4)
以上、サブタンク3のレベル制御について説明したが、メインタンク2においてもレベル制御が行なわれる。レベルセンサ22によりメインタンク2に貯蔵される還元剤のレベルは常時計測され、所定レベル未満になると、モニタ装置32および管理サーバ35には還元剤補給を促す警告が表示される。オペレータまたは管理者は、補給口41より還元剤を補給する。
このとき、特に図2に示す大型の油圧ショベルの場合、メインタンク2がエンジンルーム106内にあると、補給をする際にはしごを昇降しなければならない。本実施形態では、メインタンク2はカウンターウェイト108下部に配置されおり、地上から容易に補給することができる。
〜請求項との対応関係〜
本実施形態において、レベルセンサ24、配管13、開閉弁16およびコントローラ30のS50〜54,S100の制御は、凍結対策指示装置31による凍結対策指示に基づき、通常時より液面レベルを下げるレベル調整手段を構成する。
メインタンク2、サブタンク3、配管11,13、フィードポンプ14、開閉弁16およびコントローラ30のS60〜62,S100の制御は、還元剤循環手段を形成する。
〜効果〜
本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)還元剤凍結時でも、エンジン1の排熱によりサブタンク3内の還元剤が解凍され、油圧ショベルの始動後、暖機運転を経て、迅速な還元剤供給が可能となる。エンジン1の排熱を利用することにより、電熱ヒータ等の構成が不要であり、簡易な構成とすることができ、エネルギー消費を抑制できる。
(2)凍結対策が行われることにより、更に迅速な還元剤供給が可能となる。
(3)適温維持制御が行なわれることより、エンジン1が長時間稼動する場合でも、還元剤の熱劣化を防止できる。
(4)作業車両が大型の場合でも、還元剤の補給が容易にできる。
<第2実施形態>
図10は本発明の第2実施形態に係わる還元剤供給システムの全体構成を示す図である。
第1実施形態は、第1〜第4の特徴的構成を備えることにより、第1〜第4の効果を得ることができる。第2実施形態は、第1と第4の特徴的構成を備えることにより、第1と第4の効果を得ることができる。
すなわち、サブタンク3が、還元剤凍結時にエンジン1の排熱を利用して還元剤を解凍するようにエンジン1近傍に配置されていることにより、簡易な構成で、エネルギー消費を抑制しつつ、還元剤凍結時の迅速な還元剤供給ができる。
また、メインタンク2が、油圧ショベルのカウンターウェイト108下部に配置されていることにより、作業車両が大型の場合でも、還元剤の補給が容易にできる。
1 ディーゼルエンジン
2 メインタンク
3 サブタンク
4 尿素SCR装置
5 噴射ノズル
6 排気管
7 油圧ポンプ
8 冷却ファン
11,12 配管
13 配管(戻り配管)
14,15 フィードポンプ
16 開閉弁
21,23 温度センサ
22,24 レベルセンサ
25 流量センサ
30 コントローラ
31 凍結対策指示装置
32 モニタ装置
33 通信装置
34 無線網
35 管理サーバ
100 下部走行体
101 上部旋回体
102 フロント作業機
105 旋回部
106 エンジンルーム
107 キャビン
108 カウンターウェイト
109 フレーム
111 ブーム
112 アーム
113 バケット
114 ブームシリンダ
115 アームシリンダ
116 バケットシリンダ

Claims (4)

  1. エンジンからの排気に含まれる窒素酸化物の還元浄化に用いる液体還元剤を貯蔵するメインタンクと、
    前記メインタンクから供給された液体還元剤を貯留するサブタンクと、
    前記サブタンクに貯留された液体還元剤をエンジン排気通路に配設された還元触媒に供給する還元剤供給手段と
    を備える還元剤供給システムにおいて、
    前記サブタンクは、還元剤凍結時にエンジンの排熱を利用して還元剤を解凍するようにエンジン近傍に配置される
    ことを特徴とする還元剤供給システム。
  2. 請求項1記載の還元剤供給システムにおいて、
    前記サブタンクの液面レベルを調整するレベル調整手段と、
    凍結対策を指示する凍結対策指示手段と
    を更に備え、
    前記レベル調整手段は、
    通常時には、サブタンクの液面レベルを所定レベルに維持し、
    前記凍結対策指示手段による凍結対策指示に基づき、通常時より液面レベルを下げる
    ことを特徴とする還元剤供給システム。
  3. 請求項1または請求項2記載の還元剤供給システムにおいて、
    前記サブタンクから前記メインタンクへの戻り配管と、この戻り配管上に設けられた開閉弁とを有する還元剤循環手段
    を更に備えることを特徴とする還元剤供給システム。
  4. 請求項1記載の還元剤供給システムにおいて、
    前記還元剤供給システムは油圧ショベルに搭載され、
    前記メインタンクは、前記油圧ショベルのカウンターウェイト下部に配置される
    ことを特徴とする還元剤供給システム。
JP2011130601A 2011-06-10 2011-06-10 還元剤供給システム Pending JP2013002285A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011130601A JP2013002285A (ja) 2011-06-10 2011-06-10 還元剤供給システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011130601A JP2013002285A (ja) 2011-06-10 2011-06-10 還元剤供給システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013002285A true JP2013002285A (ja) 2013-01-07

Family

ID=47671131

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011130601A Pending JP2013002285A (ja) 2011-06-10 2011-06-10 還元剤供給システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013002285A (ja)

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173448A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 建設機械
JP2015010478A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 ヤンマー株式会社 農作業車
JP2015048768A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 日立建機株式会社 尿素水タンクを備えた建設機械
WO2015141472A1 (ja) * 2014-03-18 2015-09-24 ヤンマー株式会社 作業機のエンジン装置
KR20150115053A (ko) * 2014-04-02 2015-10-14 현대중공업 주식회사 선택적 환원촉매가 구비된 건설장비
JP2016050499A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 ヤンマー株式会社 コンバイン
JP2016205354A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 排気浄化装置
JP2016217228A (ja) * 2015-05-19 2016-12-22 トヨタ自動車株式会社 排気浄化装置
JP2021050738A (ja) * 2020-12-15 2021-04-01 日立建機株式会社 作業機械

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003020936A (ja) * 2001-07-03 2003-01-24 Komatsu Ltd NOx還元触媒用液体還元剤タンクの配置構造
JP2009162137A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械のNOx低減装置の配設構造
JP2010065581A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Denso Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2010261373A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 作業機械
JP2010285950A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Toyota Motor Corp 還元剤供給システムの異常診断装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003020936A (ja) * 2001-07-03 2003-01-24 Komatsu Ltd NOx還元触媒用液体還元剤タンクの配置構造
JP2009162137A (ja) * 2008-01-08 2009-07-23 Hitachi Constr Mach Co Ltd 建設機械のNOx低減装置の配設構造
JP2010065581A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Denso Corp 内燃機関の排気浄化システム
JP2010261373A (ja) * 2009-05-08 2010-11-18 Kobelco Contstruction Machinery Ltd 作業機械
JP2010285950A (ja) * 2009-06-12 2010-12-24 Toyota Motor Corp 還元剤供給システムの異常診断装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014173448A (ja) * 2013-03-06 2014-09-22 Sumitomo (Shi) Construction Machinery Co Ltd 建設機械
JP2015010478A (ja) * 2013-06-26 2015-01-19 ヤンマー株式会社 農作業車
JP2015048768A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 日立建機株式会社 尿素水タンクを備えた建設機械
CN105980681B (zh) * 2014-03-18 2019-02-12 洋马株式会社 工作机的发动机装置
WO2015141472A1 (ja) * 2014-03-18 2015-09-24 ヤンマー株式会社 作業機のエンジン装置
JP2015175352A (ja) * 2014-03-18 2015-10-05 ヤンマー株式会社 作業機のエンジン装置
CN105980681A (zh) * 2014-03-18 2016-09-28 洋马株式会社 工作机的发动机装置
KR20160132817A (ko) * 2014-03-18 2016-11-21 얀마 가부시키가이샤 작업기의 엔진 장치
KR102170625B1 (ko) * 2014-03-18 2020-10-27 얀마 파워 테크놀로지 가부시키가이샤 작업기의 엔진 장치
US10473046B2 (en) 2014-03-18 2019-11-12 Yanmar Co., Ltd. Engine system for working machine configured to contain noise reduction equipment
KR20150115053A (ko) * 2014-04-02 2015-10-14 현대중공업 주식회사 선택적 환원촉매가 구비된 건설장비
JP2016050499A (ja) * 2014-08-29 2016-04-11 ヤンマー株式会社 コンバイン
JP2016205354A (ja) * 2015-04-28 2016-12-08 トヨタ自動車株式会社 排気浄化装置
JP2016217228A (ja) * 2015-05-19 2016-12-22 トヨタ自動車株式会社 排気浄化装置
JP2021050738A (ja) * 2020-12-15 2021-04-01 日立建機株式会社 作業機械

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2013002285A (ja) 還元剤供給システム
US9249710B2 (en) Work vehicle
JP6587538B2 (ja) ハイブリッド式建設機械
US8997467B2 (en) System and method for post-shutdown temperature management and purge
JP6496163B2 (ja) ハイブリッド式建設機械
US9303388B2 (en) Work vehicle
US9488088B2 (en) Work vehicle and method of controlling work vehicle
US9518499B2 (en) DEF injector cooling system and method
JP2003020936A (ja) NOx還元触媒用液体還元剤タンクの配置構造
EP2863027A1 (en) Machine body and machinery
KR20200035989A (ko) 하이브리드식 작업 기계
JP2015175334A (ja) 建設機械の尿素水供給システム
CN107923284B (zh) 工程机械
JP6356956B2 (ja) ハイブリッド式建設機械
JP6506679B2 (ja) 作業機械
WO2019186968A1 (ja) 作業機械
JP2015045235A (ja) 作業機械の排気ガス浄化装置
JP6158729B2 (ja) 建設機械
JP4855492B2 (ja) 建設機械
US20240026835A1 (en) Thermal Management System
JP2015229996A (ja) 建設機械
JP2020051343A (ja) 建設機械
US11008915B2 (en) Diesel exhaust fluid tank freeze mitigation
JP2014101865A (ja) 建設機械
GB2620998A (en) A thermal management system

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130514

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140225

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140227

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20140701