JP2012196097A - 電動車両 - Google Patents

電動車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2012196097A
JP2012196097A JP2011059902A JP2011059902A JP2012196097A JP 2012196097 A JP2012196097 A JP 2012196097A JP 2011059902 A JP2011059902 A JP 2011059902A JP 2011059902 A JP2011059902 A JP 2011059902A JP 2012196097 A JP2012196097 A JP 2012196097A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rotational speed
torque
gear
addition value
electric vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2011059902A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5614541B2 (ja
Inventor
Kenichiro Kimura
憲一郎 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Motors Corp filed Critical Mitsubishi Motors Corp
Priority to JP2011059902A priority Critical patent/JP5614541B2/ja
Publication of JP2012196097A publication Critical patent/JP2012196097A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5614541B2 publication Critical patent/JP5614541B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/72Electric energy management in electromobility

Landscapes

  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】 チップインショックによるフィーリングの低下を抑制できる電動車両を提供する。
【解決手段】 電動車両は、バッテリからの電力供給により駆動する走行用モータと、走行用モータにより駆動される駆動輪とを備え、運転者の要求する要求トルクに基づいて設定された駆動トルクに基づいて走行用モータが駆動される電動車両であって、駆動輪側の歯車の回転数が相対的に前記走行用モータ側の歯車の回転数よりも高い状態から、走行用モータ側の歯車の回転数が駆動輪側の歯車の回転数よりも高い状態になる場合には、駆動輪の歯車の回転数と走行用モータの歯車の回転数との回転差を検出する回転数差検出部と、検出された回転数差に基づいて、走行用モータの回転数記駆動輪の回転数よりも高い状態になった時の要求トルクよりも大きい駆動トルクを設定するトルク設定部を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は電動車両に関する。
従来、バッテリからの電力供給によりモータを駆動して走行する電動車両において、例えば減速時などモータの駆動によらずに走行することがある。このような運転者がアクセルペダルを踏み込まない状態で車両の慣性によって走行している減速時に、急に加速ペダルの駆動を行うと、車両にいわゆるチップインショックが生じる。このチップインショックについて図6を用いて説明する。図6は、車両の駆動系において、モータの回転がモータ側のギヤG1と駆動輪側のギヤG2とを介して駆動輪に伝わるように構成されていることを示す模式図である。
図6(1)に示すように、減速時には駆動輪側のギヤG2の回転数(以下、駆動輪の回転数という)がモータ側のギヤG1の回転数(以下、モータの回転数という)よりも相対的に高いために、駆動輪側のギヤG2がモータ側のギヤG1を押してモータ側のギヤG1が回転して、駆動輪側のギヤG2からモータ側のギヤG1に回転が伝達される。この状態でアクセルペダルを急に踏み込む(チップイン)と、モータの回転数が駆動輪の回転数よりも相対的に高くなりモータ側のギヤG1から駆動輪側のギヤG2に回転が伝達される状態に急変する。このように急変すると、モータ側のギヤG1が急に回転を速めるので、図6(2)に示すように、ギヤのバックラッシ(遊び)により減速時に接触していた歯面とは逆の歯面同士が衝突し、そして衝突により反転し、さらに衝突する。このように歯面間で衝突及び反転を繰り返してギヤが振動する。そうすると、このギヤ同士の衝突による振動により駆動系のサスペンションと共振してしまう。これにより、車両に振動(ショック)が生じる。このショックが、いわゆるチップインショックである。
このようなチップインショックは、車両に振動として伝わることで、乗員のフィーリングを低下させてしまう。
このようなショックを低減するために、従来では、チップイン時には、加速時のトルクを減少させてモータ側のギヤG1と駆動輪側のギヤG2との衝突時の衝撃を低減させている(例えば、特許文献1参照)。
特許第3575479号公報(請求項1等)
しかしながら、このように加速時のトルクを減少させても衝撃によるサスペンション系統との共振による振動は発生していまい、乗員のフィーリングの低下を抑制できないという問題がある。さらに、このような加速時のトルクを減少させることで加速しかけた車速が低下するので、これも運転者のフィーリングを低下させてしまっているという問題がある。
そこで、本発明の課題は、上記従来技術の問題点を解決することにあり、チップインショックによるフィーリングの低下を抑制できる電動車両を提供しようとするものである。
本発明の電動車両は、バッテリからの電力供給により駆動する走行用モータと、該走行用モータにより歯車を介して駆動される駆動輪とを備え、運転者の要求する要求トルクに基づき設定された駆動トルクに基づいて前記走行用モータが駆動される電動車両であって、前記駆動輪側の歯車の回転数が相対的に前記走行用モータ側の歯車の回転数よりも高い状態から、前記走行用モータ側の歯車の回転数が相対的に前記駆動輪側の歯車の回転数よりも高い状態になる場合には、前記駆動輪の歯車の回転数と前記走行用モータの歯車の回転数との回転差を検出する回転数差検出部と、検出された該回転数差に基づいて、前記走行用モータの歯車の回転数が前記駆動輪の歯車の回転数よりも高い状態になった時の前記要求トルクよりも大きい駆動トルクを設定するトルク設定部を備えることを特徴とする。
本発明では、前記駆動輪側の歯車の回転数が相対的に前記走行用モータ側の歯車の回転数よりも高い状態から、前記走行用モータ側の歯車の回転数が相対的に前記駆動輪側の歯車の回転数よりも高い状態になる場合には、チップインショックが発生する可能性があるので、前記走行用モータの回転数が前記駆動輪の回転数よりも高い状態になった時の前記要求トルクよりも大きい駆動トルクを設定し、ギヤの衝突による駆動系の共振に起因したフィーリングの低下を抑制することができる。
本発明の好ましい実施形態としては、前記駆動輪側の歯車の回転数が相対的に前記走行用モータ側の歯車の回転数よりも高い状態から、前記走行用モータ側の歯車の回転数が相対的に前記駆動輪側の歯車の回転数よりも高い状態になる場合が、車両が減速状態から加速に切り換えられた場合であることが挙げられる。
算出された該回転数差に基づいて、前記要求トルクに加算されるトルク加算値を設定する加算値設定部を備え、前記トルク設定部は、該トルク加算値と要求トルク値とを加算して前記要求トルクよりも大きい前記駆動トルクを設定することが好ましい。このようにトルク加算値を設定し、このトルク加算値を要求トルクに加算することで簡易に駆動トルクを設定することが可能である。
算出された前記回転数差が閾値以上であるかどうかを判定する判定部を備え、該判定部が前記回転数差が閾値以上であると判定した場合には、前記加算値設定部が前記回転数差に基づいて前記トルク加算値を設定することが好ましい。回転数差が閾値以上である場合に前記回転数差に基づいて加算値を設定することで、フィーリングを低下させる制御を抑制する。
前記加算値設定部は、前記回転数差を積分した積分値に基づいて前記要求トルクに加算される前記トルク加算値を設定することが好ましい。積分値に基づいてトルク加算値を設定することで、ノイズを除去してより適切なトルク加算値を設定することができる。
本発明の電動車両によれば、チップインショックによるフィーリングの低下を抑制できるという優れた効果を奏し得る。
本実施形態にかかる電動車両を説明するための模式図である。 本実施形態にかかる制御部を説明するためのブロック図である。 回転数とトルク加算値との関係を示すグラフである。 本実施形態にかかる制御工程を示すフローチャートである。 本実施形態にかかる制御結果を示すグラフである。 チップインショックについて説明するための駆動系の模式図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に示すように、電動車両の一例である電気自動車1は、走行用モータ2を備え、この走行用モータ2は減速機3を介して前輪側の駆動軸4に連結されている。駆動軸4には、両端にそれぞれ駆動輪5が設けられている。電気自動車1は走行用モータ2を駆動源として走行可能に構成されており、走行用モータ2が駆動され回転することにより減速機3を介して駆動軸4が回転することで駆動輪5が回転し、電気自動車1は走行する。
電気自動車1には、走行用バッテリ(二次電池)6が搭載されている。走行用バッテリ6はインバータ7を介して走行用モータ2に電気的に接続されている。走行用モータ2はこの走行用バッテリ6から供給される電力によって駆動される。
また、電気自動車1には、車両の統合制御を行うECU10が設けられている。ECU10について、図2を用いて説明する。
図2に示すように、ECU10は、走行用モータ2を駆動するトルクである駆動トルクを設定するトルク設定部11を備える。トルク設定部11は、アクセル開度検出部S1で検出されたアクセル開度から運転者の要求する要求トルクを取得し、通常はこの要求トルクを走行用モータを駆動する駆動トルクとして出力する。トルク設定部11は、他方でチップイン時(詳しくは後述する)には、運転者が要求する要求トルクよりも駆動トルクを大きく設定し、ギア同士の衝突による共振を抑制している。
即ち、減速時には駆動輪の回転数がモータの回転数よりも相対的に高いために駆動輪側のギヤG2からモータ側のギヤG1に回転が伝達される。この状態でアクセルペダルを急に踏み込む(チップイン)と、モータの回転数が駆動輪の回転数よりも相対的に高くなりモータ側のギヤG1から駆動輪側のギヤG2に回転が伝達される状態に急変する。このように急変することで、従来はギヤのバックラッシにより減速時に接触していた歯面とは逆の歯面同士が衝突し、この衝突を歯面間で繰り返すことでギヤが振動し、これにより駆動系のサスペンションと共振してチップインショックが発生していた。これを防止すべく、本実施形態では、チップイン時には運転者が要求する要求トルクよりも駆動トルクを大きく設定し、ギア同士の衝突による共振を抑制している。
このような本実施形態の電気自動車1のECU10には、車両が減速状態から加速に切り替わったかどうかを判定するチップイン判定部12が設けられている。チップイン判定部12は、車速を取得して車両が減速状態にあるかどうかを判断すると共に、減速状態にある時はアクセル開度検出部S1で検出されたアクセル開度が増加したかどうかにより、車両が減速状態から加速に切り替わったかどうかを判定する。
ECU10には、車両の走行が減速状態から加速に切り替わった時のギア同士の衝突による共振を抑制するための加速制御部20が設けられている。加速制御部20は、回転数差算出部21と、判定部22と、加算値設定部23とを備える。
回転数差算出部21は、前輪を構成する二つの駆動輪5にそれぞれ設けられた駆動輪回転数検出部S2で検出された駆動輪5の回転数を取得し、これらの平均値を取得する。この場合において、駆動輪回転数検出部S2は、駆動輪5の回転数を直接検出してもよく、また、駆動輪5の車輪速を検出して、この車輪速を総減速比及び駆動輪半径に基づいて駆動輪5の回転数を検出してもよい。また、回転数差算出部21は、走行用モータに設けられたモータ回転数検出部S3で検出されたモータ回転数を取得する。なお、本発明における駆動輪5の回転数及び走行用モータ2の回転数とは、それぞれ駆動系における駆動輪5側の歯車の回転数と走行用モータ2側の歯車の回転数を意味する。これらの回転数は、上述のように駆動輪回転数検出部S2及びモータ回転数検出部S3により検出された駆動輪5の回転数や走行用モータ2の回転数に一致、もしくは実質的に一致する。
そして、回転数差算出部21は、これらの走行用モータ2の回転数と駆動輪5の回転数との回転数差を算出する。算出された回転数差を、判定部22へ入力する。
判定部22は、ECU10のチップイン判定部12が車両が減速状態から加速に切り替わった状態にある(即ち、チップイン時である)と判定した場合には、回転数差が所定値以上であるかどうかを判定する。これは、回転数差が所定の閾値以上である場合に駆動トルクを要求トルクよりも大きくするためである。即ち、本実施形態ではチップイン判定部12が設けられていることで、車両が減速状態から加速に切り替わったことを検出できるが、このときに回転数差が小さければギア同士の衝突が小さく、ショックがほとんど発生しないことも考えられ得る。本実施形態では、このような場合にはトルク加算値を0とするためにチップイン判定部12だけでなく判定部22が設けられており、これによりチップインショックが生じない場合に予期せぬ加速により運転者のフィーリングが逆に低下することを抑制している。そして、回転数差が所定値以上である場合には、運転者のフィーリングが低下するようなチップインショックが発生すると判断して、判定部22は回転数差を加算値設定部23へ入力する。なお、ここで所定の閾値は、例えば車両のモータパワーや、車両の種類、車体の重さなどの各種要素により変更することが可能である。
加算値設定部23は、入力された回転数差に基づいて、例えば図3に示すマップからトルク加算値を設定する。このマップに示すように、閾値よりも回転数差が大きくなると、トルク加算値は回転数差に対してリニアに増加する。このようなマップを用いて設定されたトルク加算値は、トルク設定部11に入力される。
トルク設定部11は、このように加速制御部20からトルク加算値が入力されると、このトルク加算値を予め算出していた要求トルクに加算して駆動トルクとして出力する。そして、この駆動トルクに基づいて走行用モータ2が駆動される。
本実施形態では、減速状態から加速に切り替わったときに、このように要求トルクよりも大きい駆動トルクで走行用モータ2を駆動することで、モータ側のギヤと駆動輪側のギヤとの衝突によるギヤ同士の衝突による振動による共振を防止している。即ち、通常の要求トルク程度の値でモータ側のギヤが回転すると、モータ側のギヤと駆動輪側のギヤとの衝突時にギアのバックラッシによるギヤ同士の衝突による振動が生じてサスペンションでの共振が発生してしまう。これに対し、本実施形態では歯面での衝突及び反転が生じないようにモータ側のギヤが駆動輪側のギヤと衝突すると反転せずにそのまま駆動輪側のギヤを回しきるような駆動トルクを走行用モータ2に出力することで、ギヤ同士の衝突による振動を防止している。そして、ギヤ同士の衝突による振動を防止することで、車体の他の部品(例えばサスペンション)との共振を抑制して、車体の振動(チップインショック)を抑制することができる。即ち、衝突時に歯面間で発生する力は回転数差に比例することから、本実施形態では回転数差に応じてモータ側のギヤが衝突時に発生する力を上回って駆動輪側のギヤを回しきるようなトルク加算値を設定し、このトルク加算値を要求トルクに加算することで、所望の駆動トルクを生成しているのである。このように駆動トルクは、車両が減速から加速へ急変した時のギヤの衝突によるギヤの反動が生じた時に、加速側の回転を維持することができるような駆動トルクであり、この駆動トルクとなるようにトルク加算値を設定している。
本実施形態では、チップインショックの発生を予測して、回転数差と発生するチップインショックとの関係から、ギヤ同士の衝突による振動を防止することができるようなトルクの加算値を設定し、要求トルクよりも大きい駆動トルクに基づいて走行用モータ2を駆動して、ギヤ同士の衝突による振動に起因した車体の振動を防止している。
また、要求トルクよりも大きい駆動トルクに基づいて走行用モータ2は駆動されるので、モータ側のギヤから駆動輪側へのギヤに伝達される力だけが維持されてモータ側のギヤと駆動輪側のギヤとの衝突によるショックは加速感となり、運転者のフィーリングの低下を抑制できる。
かかる本実施形態の電動車両のチップイン時の制御フローについて図4も用いて説明する。
初めに、ECU10は、車両が駆動されると、チップインショックを抑制するための制御をスタートする(ステップS1)。制御がスタートすると、ECU10のトルク設定部11が、アクセル開度検出部S1からのアクセル開度を取得し、このアクセル開度から要求トルクを算出する(ステップS2)。
他方、ECU10の加速制御部20の回転数差算出部21は、駆動輪回転数検出部S2からの駆動輪回転数を取得し、その平均値を取得する(ステップS3)と共に、モータ回転数検出部S3からモータ回転数を取得する(ステップS4)。
加速制御部20の回転数差算出部21は、この取得した駆動輪回転数及びモータ回転数の回転数差を算出する(ステップS5)。
次いで、ECU10は、車速とアクセル開度から、減速状態から運転者が加速を要求しているかどうかを判断する(ステップS6)。減速からの加速ではない場合(NO)には、チップイン時ではないので、ECU10のトルク設定部11は、要求トルクをそのまま駆動トルクとして出力する(ステップS7)。
ステップS6で減速からの加速である場合(YES)、つまりチップイン時には、加速制御部20の判定部22は、回転数差算出部21で算出された回転数差が、閾値以上であるかどうかを判定する(ステップS8)。判定部22が閾値未満であると判定した場合には(NO)、加算値設定部23は、トルク加算値を0とする(ステップS9)。閾値以上である場合には(YES)加算値設定部23は、判定部22から入力された回転数差から、図3に示すようなマップを用いてトルク加算値を設定する(ステップS10)。
加算値設定部23は、設定したトルク加算値をトルク設定部11に送出する。ECU10のトルク設定部11は、トルク加算値を要求トルクに加算したものを駆動トルクとして出力する(ステップS11)。
走行用モータ2は、トルク設定部11からの要求トルクよりもトルク加算値分だけ大きい駆動トルクに従って駆動される(ステップS12)。
そして、このECU10は回転数差が閾値を下回ったかどうかを判断し(ステップS13)、この回転数差が閾値を下回った場合には、チップインショックはもう発生しないと判断し(YES)、処理は終了する。他方で、閾値を下回っていない場合には(NO)、ステップS8に戻ってトルク加算値が設定され要求トルクよりも大きい駆動トルクが設定される。このようにして、トルク設定部11の回転数差が大きく、ギヤ同士の衝突による振動が発生しそうな場合には要求トルクよりも大きい駆動トルクが設定され続け、その駆動トルクに従って走行用モータ2が駆動される。なお、ここでいう閾値は、ステップS8で用いられた閾値と同一であってもよいし、チップインショックが発生しないと判断できる所定の別の閾値であってもよい。
本実施形態では、チップインショックの発生を予測して、回転数差と発生するチップインショックとの関係から、ギヤ同士の衝突による振動を防止することができるようなトルクの加算値を設定し、これに基づいて走行用モータ2を駆動して、ギヤ同士の衝突による振動に起因した車体の振動を防止している。また、要求トルクよりも大きい駆動トルクに基づいて走行用モータ2は駆動されるので、モータ側のギヤと駆動輪側のギヤとの衝突によるショックは加速感となり、運転者のフィーリングの低下を抑制している。
上述したような本実施形態の制御を行った場合、タイムチャートは例えば図5に示すようになる。図5では、本実施形態の制御を行った場合の車速、駆動トルク、車体振動を実線で、行っていない場合の車速、駆動トルク、車体振動を点線で示している。
初めに、時刻T=T0〜T1の場合には、図5(1)に示すように車速は時間と共に減少しており、車両は減速状態にある。この場合には、駆動トルクはほとんど変化がない。
その後、図5(2)に示すように時刻T=T1で運転者がアクセルを踏み込むことでアクセル開度が大きくなって要求トルクが増加することで、トルク設定部が設定する駆動トルクは増加し始める。チップイン判定部12は、この時刻T=T1でアクセルの踏み込みによりアクセル開度が大きくなることから、時刻T=T1までの減速状態から加速している、即ちチップインが発生する状態にあると判定する。なお、この場合、アクセル開度が大きくなったとしても、車両はすぐには加速とはならず加速となるまでは時差が生じる。
時刻T=T1〜T2では、アクセル開度が大きくなったことから、同時に駆動トルクも大きくなり、その結果図5(2)に示すようにモータ回転数が大きくなる。そうすると、車速は減速からまだ加速に転じていないので、回転数差算出部で算出されるモータ回転数と駆動輪回転数との回転数差が大きくなり、時刻T=T2で回転数差が閾値を越えたと判定部が判定し、回転数差からトルク加算値が設定される。
時刻T=T2以降、図5(3)に示すように本実施形態における制御を行わなかった場合には、チップインショックが発生し車両が大きく振動する。この振動は、運転者にショックとして伝達される。これに対し、本実施形態では、時刻T=T2で回転数差が閾値を越えているので、加算値設定部23によりトルク加算値が設定され、駆動トルクは、要求トルクにトルク加算値が加算されたものとなる。従って、駆動トルクは制御を行わなかった場合(即ち要求トルクが駆動トルクに一致する場合)よりも本実施形態の駆動トルクが大きくなる。これにより、ギヤ同士の衝突による振動が抑制されるので、チップインショックが発生したとしても、車両の振動は制御を行わなかった場合に比べて抑制される。
また、時刻T=T3から、図5(1)に示すようにアクセル開度に従って車速は加速に転じるが、本実施形態における制御を行わなかった場合には、時刻T=T4で車速が一旦減速に転じるので、運転者は車両のレスポンスが悪いと感じることがあり、フィーリングが低下のおそれがある。これに対し、本実施形態では衝突時の駆動トルクが大きいので、車速が減速に転じることがなく、運転者のフィーリングがよい。
そして、時刻T=T5で、回転数差がほとんどなくなり、閾値を下回ることにより、制御が終了し、駆動トルクは要求トルクにほぼ一致する。
このように、本実施形態では、車両が減速状態から加速に切り替わったときには、チップインショックを抑制すべく車両の駆動トルクを要求トルクよりも大きくし、これによりギヤ同士の振動を防止してサスペンション系統との共振を抑制している。また、要求トルクよりも大きい駆動トルクに基づいて走行用モータ2は駆動されるので、モータ側のギヤと駆動輪側のギヤとの衝突によるショックは加速感となり、運転者のフィーリングの低下を抑制できる。
本発明は上述した実施形態に限定されない。本実施形態では、車両が減速状態から加速に切り替わった場合にチップインショックが発生する可能性があるとして制御を行ったが、これに限定されない。例えば、坂道を下降した場合にその後平地に近づいたのでアクセルを踏み込む場合などには減速状態から加速に切り替わらなくてもチップインショックが発生する場合もある。このような場合も本制御の対象とすべく、駆動輪5の回転数(駆動輪5側の歯車G2の回転数)が相対的に走行用モータ2の回転数(走行用モータ2側の歯車G1の回転数)よりも高い状態から、走行用モータ2の回転数が駆動輪5の回転数よりも高い状態になる場合にはこのような制御を行えばよい。この場合には、常に回転数のみを検出してチップインの判定を行うように構成してもよい。
本実施形態では、判定部22により回転数差が閾値以上であるかどうかの判定を行ったがこれに限定されない。例えば、判定部22を設けずに車両が減速状態から加速に切り替われば常に加算値を設定するように構成してもよい。
本実施形態では、モータ回転数と駆動輪回転数との回転数差により判定を行ったが、これに限定されない。回転数差を時間で積分して得た回転数差積分値により判定を行っても良い。このように回転数差積分値により判定を行うことで、ノイズを除去してより正確に判定を行うことができる。
また、本実施形態では、駆動トルクは、要求トルクにトルク加算値を加算して得たがこれに限定されない。例えば、トルク係数を求めて、要求トルクにトルク係数をかけることで駆動トルクを求めるように構成してもよい。また、要求トルクと回転数差と駆動トルクとの関係を示す三次元マップを設けて、要求トルクと回転数差とから、駆動トルクを直接求めるように構成しても良い。
本実施形態では、二つの前輪を構成する駆動輪の回転数の平均値を求めたが、全ての駆動輪の回転数の平均値を求めても良い。
1 電気自動車
2 走行用モータ
3 減速機
4 駆動軸
5 駆動輪
6 走行用バッテリ
7 インバータ
11 トルク設定部
12 チップイン判定部
20 加速制御部
21 回転数差算出部
22 判定部
23 加算値設定部
G1 ギヤ(歯車)
G2 ギヤ(歯車)
S1 アクセル開度検出部
S2 駆動輪回転数検出部
S3 モータ回転数検出部

Claims (5)

  1. バッテリからの電力供給により駆動する走行用モータと、該走行用モータにより歯車を介して駆動される駆動輪とを備え、運転者の要求する要求トルクに基づき設定された駆動トルクに基づいて前記走行用モータが駆動される電動車両であって、
    前記駆動輪側の歯車の回転数が相対的に前記走行用モータ側の歯車の回転数よりも高い状態から、前記走行用モータ側の歯車の回転数が相対的に前記駆動輪側の歯車の回転数よりも高い状態になる場合には、前記駆動輪の歯車の回転数と前記走行用モータの歯車の回転数との回転差を検出する回転数差検出部と、
    検出された該回転数差に基づいて、前記走行用モータの歯車の回転数が前記駆動輪の歯車の回転数よりも高い状態になった時の前記要求トルクよりも大きい駆動トルクを設定するトルク設定部を備えることを特徴とする電動車両。
  2. 前記駆動輪側の歯車の回転数が相対的に前記走行用モータ側の歯車の回転数よりも高い状態から、前記走行用モータ側の歯車の回転数が相対的に前記駆動輪側の歯車の回転数よりも高い状態になる場合が、車両が減速状態から加速に切り換えられた場合であることを特徴とする請求項1記載の電動車両。
  3. 算出された該回転数差に基づいて、前記要求トルクに加算されるトルク加算値を設定する加算値設定部を備え、
    前記トルク設定部は、該トルク加算値と要求トルク値とを加算して前記要求トルクよりも大きい前記駆動トルクを設定することを特徴とする請求項1又は2に記載の電動車両。
  4. 算出された前記回転数差が閾値以上であるかどうかを判定する判定部を備え、
    該判定部が前記回転数差が閾値以上であると判定した場合には、前記加算値設定部が前記回転数差に基づいて前記トルク加算値を設定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動車両。
  5. 前記加算値設定部は、前記回転数差を積分した積分値に基づいて前記要求トルクに加算される前記トルク加算値を設定することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動車両。
JP2011059902A 2011-03-17 2011-03-17 電動車両 Expired - Fee Related JP5614541B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011059902A JP5614541B2 (ja) 2011-03-17 2011-03-17 電動車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011059902A JP5614541B2 (ja) 2011-03-17 2011-03-17 電動車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012196097A true JP2012196097A (ja) 2012-10-11
JP5614541B2 JP5614541B2 (ja) 2014-10-29

Family

ID=47087504

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011059902A Expired - Fee Related JP5614541B2 (ja) 2011-03-17 2011-03-17 電動車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5614541B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10304509A (ja) * 1997-04-23 1998-11-13 Honda Motor Co Ltd 電気自動車の制御装置
JP2007159360A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Toyota Motor Corp 車両用駆動装置の制御装置
JP2008030533A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Toyota Motor Corp 車両の制御装置
JP2010268565A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Nissan Motor Co Ltd 電動車両及びその制御方法
JP2011036120A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Hyundai Motor Co Ltd 電気自動車のモータ位置及びクリープ制御装置とその制御方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH10304509A (ja) * 1997-04-23 1998-11-13 Honda Motor Co Ltd 電気自動車の制御装置
JP2007159360A (ja) * 2005-12-08 2007-06-21 Toyota Motor Corp 車両用駆動装置の制御装置
JP2008030533A (ja) * 2006-07-26 2008-02-14 Toyota Motor Corp 車両の制御装置
JP2010268565A (ja) * 2009-05-13 2010-11-25 Nissan Motor Co Ltd 電動車両及びその制御方法
JP2011036120A (ja) * 2009-07-30 2011-02-17 Hyundai Motor Co Ltd 電気自動車のモータ位置及びクリープ制御装置とその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP5614541B2 (ja) 2014-10-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102285061B1 (ko) 제동력 제어 장치 및 차량
JP6265180B2 (ja) 車両の駆動力制御装置
JP6503760B2 (ja) 電動車両の駆動力制御装置
CN107298034B (zh) 减小环保车辆的停车挡位释放时的振动的方法
JP6531946B2 (ja) 電動車両の制御装置、電動車両の制御システム及び電動車両の制御方法
WO2017033637A1 (ja) 電動車両の制御装置
JP2018057169A (ja) 車両の制御装置及び車両の制御方法
JP2008087500A (ja) 車両の駆動力配分装置
JP6740813B2 (ja) 電気自動車
JP2019213446A (ja) 車両制御装置
WO2022106861A1 (ja) ハイブリッド車両の制御方法、及び、ハイブリッド車両
JP2008030678A (ja) 車両用走行制御装置
JP5614541B2 (ja) 電動車両
JP2014027822A (ja) 車両駆動力制御装置
JP2011125089A (ja) 車両駆動用電動機の制御装置
WO2015019399A1 (ja) 車両の制振制御装置
JP6233203B2 (ja) 電気自動車のモータ制御装置
JP2019131151A (ja) ハイブリッド車両の制御装置
JP2007099081A (ja) 車両およびその制御方法
JP6870622B2 (ja) 電動車両の制御装置
JP2022116410A (ja) 車両用制御装置
JP2020157984A (ja) 車両駆動システム
JP7480696B2 (ja) 制御装置
CN114286768B (zh) 串联混合动力车辆的控制方法以及串联混合动力车辆
JP7420088B2 (ja) 制御装置、プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140813

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140826

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5614541

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees