JP2012105955A - 電子部品を装着した配線基板 - Google Patents
電子部品を装着した配線基板 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2012105955A JP2012105955A JP2011176570A JP2011176570A JP2012105955A JP 2012105955 A JP2012105955 A JP 2012105955A JP 2011176570 A JP2011176570 A JP 2011176570A JP 2011176570 A JP2011176570 A JP 2011176570A JP 2012105955 A JP2012105955 A JP 2012105955A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wiring board
- resin layer
- electronic component
- intermediate resin
- conversion layer
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Pinball Game Machines (AREA)
- Structure Of Printed Boards (AREA)
Abstract
【課題】電子部品を装着した配線基板において、この電子部品を取り外して不正な電子部
品で交換したとき、その交換の痕跡が残り、不正交換を容易に検出することのできる前記
配線基板を提供すること。
【解決手段】配線基板1に設けられたスルーホールに電子部品2のピン21を差し込んで
貫通させ、反対側から突出したピン先端部を半田3によって配線基板のパッドに電気的に
接続して構成されるもので、前記接続部位を被覆して設けられた中間樹脂層4と、この中
間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射
する波長変換層5とを設ける。剥離したとき、中間樹脂層4の一部は残留するが、波長変
換層5は残留することなく完全に剥離されるため、特定波長の前記赤外線を照射して、出
射光線の有無によりその剥離の有無を検査できる。
【選択図】図1
品で交換したとき、その交換の痕跡が残り、不正交換を容易に検出することのできる前記
配線基板を提供すること。
【解決手段】配線基板1に設けられたスルーホールに電子部品2のピン21を差し込んで
貫通させ、反対側から突出したピン先端部を半田3によって配線基板のパッドに電気的に
接続して構成されるもので、前記接続部位を被覆して設けられた中間樹脂層4と、この中
間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射
する波長変換層5とを設ける。剥離したとき、中間樹脂層4の一部は残留するが、波長変
換層5は残留することなく完全に剥離されるため、特定波長の前記赤外線を照射して、出
射光線の有無によりその剥離の有無を検査できる。
【選択図】図1
Description
本発明は、CPUやROMなどの電子部品を装着した配線基板に関するものであり、その電子部品を不正に交換した場合、その交換の痕跡が残り、従って容易に不正交換を検出することのできる配線基板に関するものである。本発明は、例えば、パチンコ遊戯台の制御用基板に利用することができる。
パチンコ遊戯台の制御基板は、配線基板にCPU、ROM、RAM等の電子部品を装着して構成されており、これら電子部品によって当たりはずれや賞球の数が制御されている。
この配線基板は、ガラスエポキシ(ガラエポ)基板と呼ばれる絶縁性基板の片面又は両面に電気回路を形成したもので、一般に、その電気回路のパッドにスルーホールが設けられており、このスルーホールの内壁には金属めっきが施されている。そして、電子部品のピンをこのスルーホールに差し込んで貫通させ、反対側に突出したピンを、半田によって前記パッドに固定して構成されている。なお、このほか、絶縁性基板にスルーホールを設けることなく、電気回路のパッドに電子部品のピンの先端部を半田によって電気的に接続して構成したものや、配線基板に設けられたパッドに電子部品の電極を半田によって電気的に接続して構成したものも知られている。
ところで、パチンコ業界においては、この配線基板から真正の電子部品を取り外し、偽造した電子部品に交換して遊戯する不正行為が懸念されており、事実、このような不正行為が後を絶つことがない。そこで、電子部品の不正な交換を防止する技術が求められていると共に、万一不正な交換が行われた場合、その不正な交換が行われたことを容易に検出することのできる技術が求められている。
ところで、製品からその一部の部品の不正な交換が行われた場合、このような不正な交換を検出する技術には、さまざまなものが知られている。例えば、特許文献1は、パチンコ遊戯台に使用されるコネクタと配線基板との接続部位を透明樹脂でモールドする技術を開示している。この配線基板を不正な配線基板と交換するためには、前記モールド樹脂を破壊する必要があり、モールド樹脂の破壊の有無は容易に判別できるから、その不正な交換を簡単に検出することができる。しかし、この技術においても、不正な配線基板で交換した後、透明樹脂で再度モールドしてしまうと、その検出は困難である。
また、特許文献2は電力機器に使用する封印具に関するもので、蛍光物質を塗布した封印具を開示している。真正の封印具に対して紫外線を照射すれば蛍光を発光するのに対して、不正な封印具で交換した場合には蛍光の発光が観察できないから、その不正な交換を簡単に検出することができる。しかし、この技術においては、真正の封印具を取り外す際に蛍光物質が残留する可能性がある。そして、蛍光物質が残留した場合には、不正な封印具を取付けた後紫外線を照射すると、残留蛍光物質によって蛍光を発光するから、その不正な交換を検出できない結果となる。
また、特許文献3は、パチンコ遊戯台に使用される制御基板を収納する収納ケースの封印シールとして、蛍光物質を塗布した封印シールを使用する技術を開示している。真正の封印シールに対して紫外線を照射すれば蛍光を発光するのに対して、一旦開封して内部の制御基板を不正な制御基板と交換した後、再度不正な封印シールで封印した場合には、紫外線を照射しても蛍光の発光が観察できないから、その不正な交換を簡単に検出することができる。しかし、この技術においても、真正の封印シールをはがす際に蛍光物質が残留すると、その不正な交換を検出できない結果となる。
そこで、本発明は、電子部品を装着した配線基板において、この電子部品を取り外して不正な電子部品で交換したとき、その交換の痕跡が残り、従って不正交換を容易に検出することのできる前記配線基板を提供することを目的とする。
すなわち、請求項1に記載の発明は、配線基板に設けられたスルーホールに電子部品のピンを差し込んで貫通させ、こうしてスルーホールの反対側から突出したピン先端部を半田によって前記配線基板のパッドに電気的に接続して構成される電子部品を装着した配線基板において、前記接続部位を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板である。
この発明においては、予め定められた特定波長の前記入射光線を照射すると、この入射光線とは異なる波長の光線を出射する。
これに対して、電子部品を取り外す場合には、前記中間樹脂層と波長変換層とを剥離した後、半田を加熱溶融して取り外す必要がある。このため、中間樹脂層の一部が配線基板上に残留することはあるが、中間樹脂層の上に配置された波長変換層が残留することはない。そして、このため、真正の電子部品を不正な電子部品に交換した後、前記入射光線を照射しても、この入射光線とは異なる波長の前記出射光線を出射することはない。
このように、真正の電子部品が装着された配線基板に前記入射光線を照射すると、この入射光線とは異なる波長の光線を出射するのに対して、不正な電子部品に交換した後の配線基板に前記入射光線を照射してもかかる出射光線を観察することができないから、不正交換の事実を容易に検出することが可能である。
次に、請求項2に記載の発明は、電子部品が配線基板に設けられたパッドに電子部品のピンの先端部を半田によって電気的に接続して構成されるものである場合に係るものである。
すなわち、請求項2に記載の発明は、配線基板に設けられたパッドに電子部品のピンの先端部を半田によって電気的に接続して構成される電子部品を装着した配線基板において、前記接続部位を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板である。
この場合にも、電子部品を取り外す場合には、前記中間樹脂層と波長変換層とを剥離した後、半田を加熱溶融して取り外す必要がある。このため、前記入射光線を照射して、この入射光線とは異なる波長の前記光線を出射するか否かについて検査することにより、不正交換の事実を容易に検出することが可能である。
また、請求項3に記載の発明は、電子部品が配線基板に設けられたパッドに電子部品の電極を半田によって電気的に接続して構成されるものである場合に係る発明である。この場合には、配線基板のパッドと電子部品の電極との接続部位が、配線基板と電子部品との間に挟まれているから、この接続部位を中間樹脂層や波長変換層で被覆することが困難である。そして、この場合には、配線基板が電子部品より大きいことが通常であるから、配線基板に接続された電子部品の周囲を中間樹脂層及び波長変換層で被覆すればよい。このように電子部品の周囲を中間樹脂層及び波長変換層で被覆した場合でも、不正に電子部品を取り外して交換する場合には、前記中間樹脂層と波長変換層とを剥離した後、半田を加熱溶融して取り外す必要があるから、前記入射光線を照射して、この入射光線とは異なる波長の前記光線を出射するか否かについて検査することにより、不正交換の事実を容易に検出することができる。
すなわち、請求項3に記載の発明は、配線基板に設けられたパッドに電子部品の電極を半田によって電気的に接続して構成される電子部品を装着した配線基板において、
前記電子部品の周囲を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板である。
前記電子部品の周囲を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板である。
次に、請求項4に記載の発明は、前記特定波長の入射光線が赤外線であり、かつ、前記出射光線が前記入射光線と異なる波長の赤外線であることを特徴とする請求項1〜3のい
ずれかに記載の配線基板である。
ずれかに記載の配線基板である。
すなわち、この発明においては、前記波長変換層に特定波長の赤外線を照射すると、この入射光線とは異なる波長の赤外線を出射する。このような波長変換層は、例えば、赤外線で励起する蛍光物質を含むインキを塗布することによって形成することができるが、かかる赤外励起蛍光物質は特殊な物質であって、専用の業者以外にはその入手が容易ではなく、しかも高価であるため、偽造そのものが困難である。その上、肉眼で出射光線を検知することができないため、前記波長変換層がこのような機能を備えていること自体が認知され難い。そして、このため、この発明によれば、波長変換層の偽造や贋造も困難であるという効果を奏する。
次に、請求項5に記載の発明は、前記中間樹脂層が、加熱によって不可逆的に変色する性質を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配線基板である。
この発明によれば、例えば配線基板から中間樹脂層と波長変換層とを剥離した後、半田を加熱溶融して真正の電子部品を取り外しとき、前記中間樹脂層の一部が配線基板に残留していれば、半田を溶融する際の熱によって残留中間樹脂層が変色する。しかも、この変色は不可逆的に生じるから、不正な電子部品を取付けた後もそのまま変色状態が維持されている。このため、肉眼によっても不正交換の事実を検出することが可能となる。
次に、請求項6に記載の発明は、前記波長変換層は、中間樹脂層に対して、体積比率で1〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線基板である。
次に、請求項7に記載の発明は、前記波長変換層の膜厚は、中間樹脂層の膜厚に対して5〜10%の間であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の配線基板である。
次に、請求項8に記載の発明は、前記派長変換層が、パターン状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の配線基板である。
次に、請求項9に記載の発明は、前記派長変換層のパターンを形成した部分の面積が、中間樹脂層の面積に対し、2〜15%の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の配線基板である。
次に、請求項9に記載の発明は、本発明に係る技術を好適に適用できる配線基板に限定したもので、すなわち、前記電子部品が、パチンコ機の制御用電子部品であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線基板である。
本発明によれば、真正の電子部品が装着された配線基板に前記入射光線を照射すると、この入射光線とは異なる波長の光線を出射する。これに対して、不正な電子部品に交換する際には波長変換層が剥離除去され、しかも、その一部が残留することもないから、前記入射光線を照射してもかかる出射光線を観察することができない。そして、このため、不正交換の事実を容易に検出することが可能となる。
次に、図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る電子部品を装着した配線基板の要部断面図である。
すなわち、電気絶縁性基板の片面又は両面に電気回路(図示せず)を形成して配線基板1とし、この配線基板1に電気部品2を装着したものである。
電気絶縁性基板は周知であり、例えばガラス繊維の織物又は編物に熱硬化性エポキシ樹脂を含浸して硬化させた基板(いわゆるガラエポ基板)が使用できる。また、この電気絶縁性基板に電気回路を形成する方法も周知であり、その片面又は両面に銅箔を積層した後、この銅箔をエッチングして回路パターンにパターニングすればよい。
次に、この配線基板1には、その電気回路のパッド部にスルーホールが設けられており、このスルーホールの内壁が金属めっきされている。なお、配線基板1にスルーホールを設けてその内壁を金属めっきする方法も周知であり、金属めっきは無電解めっきや、無電解めっきの後に電気めっきすることで形成することができる。
そして、このスルーホールには、電子部品2のピン21が挿入されており、このピン21はスルーホールを貫通して、その先端が反対側に突出している。この突出部分は、半田3によって、前記パッドに固定されている。なお、図中、11は配線基板1に塗布されたソルダーレジストを示している。
そして、この接続部位、すなわち、半田3によって固定された部位は、中間樹脂層4によって被覆されている。中間樹脂層4は任意の樹脂によって形成することができるが、自己支持性能のない塗布膜から構成することが望ましい。この場合、この中間樹脂層4を配線基板1から剥離しようとすると、この中間樹脂層4が破壊されてその一部が配線基板1に残留する。
また、この中間樹脂層4は、前記半田3を溶融する際の熱によって不可逆的に変色する性質を有することが望ましい。この場合には、この中間樹脂層4を配線基板1から剥離したとき、配線基板1に残留した一部が、半田3を溶融する際の熱によって変色し、半田を溶融した旨の事実を表示することが可能となるからである。例えば、130℃、10秒の条件で変色する材料である。また、250℃、5の条件で変色する材料を使用することもできる。
このような中間樹脂層4は、例えば、樹脂バインダー、熱によって変色する変色剤、溶剤及び必要な添加剤を加えたインキを印刷又は塗布することによって形成することができ
る。樹脂バインダーと変色剤との混合比については、樹脂バインダー100重量部に対し
て変色剤2重量部を添加混合すればよい。
る。樹脂バインダーと変色剤との混合比については、樹脂バインダー100重量部に対し
て変色剤2重量部を添加混合すればよい。
樹脂バインダーとしては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂などが使用できる。また、紫外線硬化型樹脂であってもよい。中でも、耐熱性と金属接着性に優れるエポキシ系樹脂が好ましく使用できる。
次に、このような変色剤としては、コバルト−ヘキサメチレンテトラミン塩、ニッケル−ヘキサメチレンテトラミン塩、リン酸コバルト・八水和物、コバルトシュウ酸・カリウム・三水和物、水酸化銅が挙げられる。
中間樹脂層4は0.5mm以上の厚みを有することが望ましい。剥離するときに、その一部を配線基板1に残留させると共に、この上に積層される波長変換層5を残留させることなく確実に剥離させるためである。なお、中間樹脂層4は3.0mm以下でよい。望ま
しくは1.0〜1.5mmである。
しくは1.0〜1.5mmである。
この中間樹脂層4は、任意の塗布方法又は印刷方法によって形成することができる。例えば、PADを使用した印刷方法あるいはディスペンサーを使用した塗布方法である。
次に、図1に示す配線基板では、この中間樹脂層4の上に波長変換層5が設けられている。この波長変換層5は、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射するものである。特定波長の入射光線としては赤外線が望ましく使用できる。また、出射光線も赤外線であることが望ましい。なお、波長変換材料は、赤外−可視変換材料等のいわゆるアップコンバージョン発光材料を用いてもよいし、紫外線で励起し可視光域で発光する材料を用いてもよい。
この波長変換層5は、樹脂バインダー、波長変換材料、溶剤及び必要な添加剤を加えたインキを印刷又は塗布することによって形成することができる。樹脂バインダーと波長変換材料との混合比については、樹脂バインダー100重量部に対して波長変換材料2重量部を添加混合すればよい。
樹脂バインダーとしては、例えば、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、液晶ポリマーなどが使用できる。また、紫外線硬化型樹脂であってもよい。中でも、耐熱性と金属接着性に優れるエポキシ系樹脂が好ましく使用できる。
また、赤外線の入射によって、この赤外線とは異なる波長の赤外線を出射する波長変換材料としては赤外励起蛍光体が使用できる。このような赤外励起蛍光体としてはディスプロシウム(Dy)臭化物が例示できる。また、臭化ガドリニウム(Gd)を母材とし、発光源のエルビウム(Er)イオンと吸光源のディスプロシウムイオンを含むものも赤外励起蛍光体として使用できる。また、イッテリビウム(Yb)も使用できる
波長変換層5は中間樹脂層4よりも薄く、例えば2〜500μmの厚みに設ければよい。配線基板1から剥離するときに、一部が残留することなく、全面が剥離する必要があるからである。好ましくは、5〜20μmである。
波長変換層5は中間樹脂層4よりも薄く、例えば2〜500μmの厚みに設ければよい。配線基板1から剥離するときに、一部が残留することなく、全面が剥離する必要があるからである。好ましくは、5〜20μmである。
この波長変換層5も任意の方法で形成することができる。すなわち、PADを使用した印刷方法あるいはディスペンサーを使用した塗布方法である。
波長変換層と中間樹脂層は接するように形成することが好ましい。また、波長変換層は、中間樹脂層に対して、体積比率1〜10%の範囲内であることが好ましい。また、体積比率3〜4%の範囲内であることとより好ましい。なお、比重で重量比換算してもよい。
このようにすることで、波長変換層を一度剥がして再インキ化して再び不正に波長変換層を形成しようとする場合、中間樹脂層と波長変換層は分離して剥がせないため、再インキ化する際に中間樹脂層と波長変換層が混ざった状態でインキ化されるので、再インキ化したインキの波長変換材料の濃度が元の波長変換層に比べ低くなり、再び波長変換層を形成しても、機械による検知が不可能になる。
また、波長変換層の膜厚は、中間樹脂層の膜厚に対して5〜10%の間であることが好ましい。この範囲であれば、不正に再インキ化して再度波長変換層を形成した時に、機械検知を困難とすることができる。
このようにすることで、波長変換層を一度剥がして再インキ化して再び不正に波長変換層を形成しようとする場合、中間樹脂層と波長変換層は分離して剥がせないため、再インキ化する際に中間樹脂層と波長変換層が混ざった状態でインキ化されるので、再インキ化したインキの波長変換材料の濃度が元の波長変換層に比べ低くなり、再び波長変換層を形成しても、機械による検知が不可能になる。
また、波長変換層の膜厚は、中間樹脂層の膜厚に対して5〜10%の間であることが好ましい。この範囲であれば、不正に再インキ化して再度波長変換層を形成した時に、機械検知を困難とすることができる。
派長変換層はパターン状に形成してもよい。パターンとしては文字、記号があげられる。このようにすることで、文字、記号情報としての機器検知が可能となる。
派長変換層のパターンを形成した部分の面積は中間樹脂層の面積に対し、2〜15%の範囲内であることが好ましい。この範囲であれば、不正に再インキ化して再度波長変換層を形成した時に、機械検知を困難とすることができる。
派長変換層のパターンを形成した部分の面積は中間樹脂層の面積に対し、2〜15%の範囲内であることが好ましい。この範囲であれば、不正に再インキ化して再度波長変換層を形成した時に、機械検知を困難とすることができる。
次に、図2は、本発明の第2の実施形態に係る電子部品を装着した配線基板の要部断面図であり、この第2の実施形態においては、電子部品として、配線基板に設けられたパッドに電子部品2のピン21の先端部を半田3によって電気的に接続して構成されたものを使用している。
すなわち、第2の実施形態においては、配線基板1にはスルーホールが存在せず、そのパッドに電子部品2のピン21が半田3によって固定されている。そして、この半田3による接続部位に選択的に中間樹脂層4と波長変換層5が設けられている。このように中間樹脂層4と波長変換層5を、前記接続部位に限って部分的に設けることも可能である。
次に、図3は、本発明の第3の実施形態に係る電子部品2を装着した配線基板の要部断面図であり、この第2の実施形態においては、電子部品として、配線基板に設けられたパッドに電子部品2の電極22を半田3によって電気的に接続して構成されたものを使用している。
すなわち、第3の実施形態においては、配線基板1にはスルーホールが存在せず、電子部品2のピンも存在しない。この実施形態では、配線基板1のパッドに、直接、電子部品2の電極22が半田3によって固定されている。そして、このため、このパッドと電極22との接続部位は配線基板1と電子部品2とに挟まれており、この接続部位を中間樹脂層4などで被覆することが困難である。そこで、この実施形態においては、前記接続部位に代えて電子部品2の周囲を中間樹脂層4で被覆し、この中間樹脂層4の上に波長変換層5を設けている。なお、これら中間樹脂層4と波長変換層5とは、電子部品2の上と、この電子部品2の周囲に露出した配線基板1とに跨って設けられていることが望ましい。
図1に示すように、ガラエポ基板を使用して配線基板1を製造した後、そのパッドにスルーホールを形成し、このスルーホールにCPU2のピン21を差込み、半田3でこのピン21を前記パッドに固定して電気的に接続した。
そして、この接続部位を被覆するように中間樹脂層4を塗布形成した。中間樹脂層4に使用したインキは、エポキシ樹脂、300℃,5秒の加熱によって不可逆的に赤色に変色する変色剤、シクロヘキサノンを主成分とするもので、その混合比は、樹脂:変色剤:溶剤=7:1:3である。そして、中間樹脂層4は、その乾燥厚みが1.5mmとなるように塗布した。
次に、この中間樹脂層4の上に波長変換層5を塗布形成した。波長変換層5に使用したインキは、エポキシ樹脂、波長860μmの赤外線を照射すると、波長988μmの赤外線を出射する波長変換材料、シクロヘキサノンを主成分とするもので、その混合比は、樹脂:変色剤:溶剤=7:1:3である。波長変換層5は、その乾燥厚みが10μmとなるように塗布した。こうして、本発明の実施例に係る電子部品を装着した配線基板を製造した。
次に、比較のため、前記中間樹脂層4を塗布することなく、CPU2のピン21の接続部位の上に直接波長変換層5を塗布形成して、比較例に係る電子部品を装着した配線基板を製造した(図2参照)。なお、波長変換層5を前記接続部位上に直接形成したほかは、実施例と同様である。
そして、実施例の配線基板から波長変換層5と中間樹脂層4を剥離して接続部位の半田3を露出させ、この半田3を300℃,5秒の条件で加熱溶融して、ピン21をスルーホールから引き抜いた。こうしてCPU2を取り外した状態で、波長860μmの赤外線を照射して、波長988μmの赤外線の出射の有無を検査した。この結果、この赤外線の出射はまったく検出できなかった。なお、波長変換層5と中間樹脂層4の剥離面は赤色に着色しており、中間樹脂層4の一部が残留していることが分かった。
同様に、比較例の配線基板から波長変換層5を剥離し、半田3を加熱してピン21をスルーホールから引き抜いた。そして、波長860μmの赤外線を照射して、波長988μmの赤外線の出射の有無を検査したところ、その赤外線の出射を検出することができた。
この結果、波長変換層5の剥離面には、波長変換層5の一部が残留していることが分かった。この剥離面は無色で、機器検証により中間樹脂層4の一部も残留していることが分かる。
この結果、波長変換層5の剥離面には、波長変換層5の一部が残留していることが分かった。この剥離面は無色で、機器検証により中間樹脂層4の一部も残留していることが分かる。
以上の結果から、半田3によってピン21を固定接続した接続部位にインキを塗布すると、このインキを剥離しても、その一部が残留することが確認できた。そして、このインキを2層構成とすると、剥離したとき、下地のインキ(中間樹脂層4)の一部が残留するものの、下地のインキの上に塗り重ねられたオーバーコート層(波長変換層5)は、その一部のインキも残留することなく、完全に剥離できることが確認できた。そして、このため、本発明によれば、波長変換層5の剥離の有無を正確かつ簡便に検査することができ、この検査によって電子部品の不正交換の有無を検査できる。
1 配線基板
11 ソルダーレジスト
2 電子部品
21 ピン
22 電極
3 半田
4 中間樹脂層
5 波長変換層
11 ソルダーレジスト
2 電子部品
21 ピン
22 電極
3 半田
4 中間樹脂層
5 波長変換層
Claims (10)
- 配線基板に設けられたスルーホールに電子部品のピンを差し込んで貫通させ、こうしてスルーホールの反対側から突出したピン先端部を半田によって前記配線基板のパッドに電気的に接続して構成される電子部品を装着した配線基板において、
前記接続部位を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板。 - 配線基板に設けられたパッドに電子部品のピンの先端部を半田によって電気的に接続して構成される電子部品を装着した配線基板において、
前記接続部位を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板。 - 配線基板に設けられたパッドに電子部品の電極を半田によって電気的に接続して構成される電子部品を装着した配線基板において、
前記電子部品の周囲を被覆して設けられた中間樹脂層と、この中間樹脂層の上に設けられ、予め定められた特定波長の入射光線と異なる波長の光線を出射する波長変換層とを備えることを特徴とする電子部品を装着した配線基板。 - 前記特定波長の入射光線が赤外線であり、かつ、前記出射光線が前記入射光線と異なる波長の赤外線であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の配線基板。
- 前記中間樹脂層が、加熱によって不可逆的に変色する性質を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の配線基板。
- 前記波長変換層は、中間樹脂層に対して、体積比率で1〜10%の範囲内であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線基板。
- 前記波長変換層の膜厚は、中間樹脂層の膜厚に対して5〜10%の間であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の配線基板。
- 前記派長変換層が、パターン状であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の配線基板。
- 前記派長変換層のパターンを形成した部分の面積が、中間樹脂層の面積に対し、2〜15%の範囲内であることを特徴とする請求項8に記載の配線基板。
- 前記電子部品が、パチンコ機の制御用電子部品であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の配線基板。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011176570A JP2012105955A (ja) | 2010-10-25 | 2011-08-12 | 電子部品を装着した配線基板 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010238460 | 2010-10-25 | ||
JP2010238460 | 2010-10-25 | ||
JP2011176570A JP2012105955A (ja) | 2010-10-25 | 2011-08-12 | 電子部品を装着した配線基板 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012105955A true JP2012105955A (ja) | 2012-06-07 |
Family
ID=46492255
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011176570A Pending JP2012105955A (ja) | 2010-10-25 | 2011-08-12 | 電子部品を装着した配線基板 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2012105955A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013017552A (ja) * | 2011-07-08 | 2013-01-31 | Newgin Co Ltd | 遊技機 |
JP2019136309A (ja) * | 2018-02-09 | 2019-08-22 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0625513A (ja) * | 1991-09-26 | 1994-02-01 | Risho Kogyo Co Ltd | 耐熱変色性に優れた電子部品封止用エポキシ樹脂組成物 |
JPH10151253A (ja) * | 1996-11-25 | 1998-06-09 | Okumura Yuki Kk | 遊技機 |
JP2001143047A (ja) * | 1999-11-15 | 2001-05-25 | Mimasu Kinzoku Seisakusho:Kk | 情報記録カードおよびカード判別装置 |
JP2001196716A (ja) * | 2000-01-12 | 2001-07-19 | Kotobueeru:Kk | 電子部品保護装置並びに電子部品の改変検出方法 |
JP2002368374A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-20 | Heiwa Corp | 変換モジュール |
JP2002368148A (ja) * | 2001-06-11 | 2002-12-20 | Japan Radio Co Ltd | 基板、その製造及び検査方法、チェッカ並びに遊技機 |
-
2011
- 2011-08-12 JP JP2011176570A patent/JP2012105955A/ja active Pending
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0625513A (ja) * | 1991-09-26 | 1994-02-01 | Risho Kogyo Co Ltd | 耐熱変色性に優れた電子部品封止用エポキシ樹脂組成物 |
JPH10151253A (ja) * | 1996-11-25 | 1998-06-09 | Okumura Yuki Kk | 遊技機 |
JP2001143047A (ja) * | 1999-11-15 | 2001-05-25 | Mimasu Kinzoku Seisakusho:Kk | 情報記録カードおよびカード判別装置 |
JP2001196716A (ja) * | 2000-01-12 | 2001-07-19 | Kotobueeru:Kk | 電子部品保護装置並びに電子部品の改変検出方法 |
JP2002368374A (ja) * | 2001-06-06 | 2002-12-20 | Heiwa Corp | 変換モジュール |
JP2002368148A (ja) * | 2001-06-11 | 2002-12-20 | Japan Radio Co Ltd | 基板、その製造及び検査方法、チェッカ並びに遊技機 |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013017552A (ja) * | 2011-07-08 | 2013-01-31 | Newgin Co Ltd | 遊技機 |
JP2019136309A (ja) * | 2018-02-09 | 2019-08-22 | 株式会社大一商会 | 遊技機 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN105813403B (zh) | 多层刚-柔性印刷电路板 | |
JP2013004937A (ja) | 高密度実装用基板、高密度実装用基板の判定方法と高密度実装用基板の実装方法 | |
KR102582537B1 (ko) | 프린트 배선판의 제조 방법, 반도체 장치의 제조 방법 | |
CN105144854B (zh) | 层叠树脂结构体、干膜、及柔性印刷电路板 | |
CN111405754A (zh) | 一种嵌铜盲埋孔基板及其生产方法 | |
JP2012105955A (ja) | 電子部品を装着した配線基板 | |
WO2022016686A1 (zh) | 一种屏蔽膜及线路板 | |
JP2016129181A (ja) | Led搭載用基板 | |
JP2007149998A (ja) | フラットパッケージ型電子部品搭載用プリント基板およびその製造方法 | |
KR20120046602A (ko) | 인쇄회로기판 및 그 제조방법 | |
WO2011001900A1 (ja) | プリント配線板及びその製造方法 | |
JP2013232464A (ja) | 回路基板 | |
JPH05299793A (ja) | プリント配線板 | |
JP5950388B2 (ja) | 識別票 | |
JP4265529B2 (ja) | プリント配線板用材料、プリント配線板、及びプリント配線板の製造方法 | |
JP2004328006A (ja) | 配線基板及び配線基板の製造方法 | |
JP2015198128A (ja) | 印刷配線板およびその製造方法 | |
CN114200283B (zh) | 在电路板涂覆阻焊剂后进行通断测试的电路板制造方法 | |
JP2004063560A (ja) | 配線基板 | |
JP2001196716A (ja) | 電子部品保護装置並びに電子部品の改変検出方法 | |
JP2012009530A (ja) | ベアチップ実装面発光体及びその製造方法 | |
JPH0964487A (ja) | 印刷配線板及びその製造方法 | |
JP2003347694A (ja) | 配線基板 | |
JP2006173181A (ja) | プリント配線板 | |
JP3628155B2 (ja) | 多層配線板の製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140723 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150630 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150831 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150929 |