JP2011527715A - 置換トリアジン組成物及びその製造方法 - Google Patents

置換トリアジン組成物及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

置換フェニレンジアミンと、トリス−(N−アルキル−p−フェニレンジアミノール)−1,3,5−トリアジンなどの置換トリアジン化合物とを含む組成物。これらの組成物は液体であり、保管又は運搬中に焼結しない。これらの組成物は、ゴム物品などエラストマー物品用のオゾン劣化防止剤として使用される。

Description

本発明は、置換トリアジン組成物、より具体的には、液体である置換トリアジン組成物、並びに、その製造方法に関する。
ゴムなどのエラストマー物品をオゾン環境でひずみ(strain)下に置くと、オゾンが、従来の高度に不飽和なゴム加硫物(vulcanizate)に表面クラッキングを引き起こすことは周知である。少数のクラックが形成され、これが深く破壊的な亀裂に急速に成長した場合、最も深刻な劣化が生じる。このようなオゾンクラックは、エラストマー物品の使用可能寿命を著しく縮める。
静的及び動的条件下で生じるオゾンクラックの形成を遅らせる化学的なオゾン劣化防止剤が開発されている。通常使用されるオゾン劣化防止剤の例としては、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、混合ジアリール−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−p−トルエンスルホニル−p−フェニレンジアミン及びこれらの材料のブレンドが挙げられる。
こうした周知のパラ−フェニレンジアミン(PPDA)材料の使用により、静的及び動的条件の両方におけるオゾン防御性は向上している。しかし、前記のクラスの最良のものであっても、染み(stain)及び変色(discolor)が両方とも生じる傾向が非常に強い。用語「染み」又は「着色(staining)」は、本明細書においては、ポリマー基材を通じて拡散し近接する表面を変色させるという、大部分のゴム物品において好ましくない材料の性質を説明するために用いる。この拡散着色は、大部分のゴム物品、とりわけ淡色の物品において非常に好ましくない。
静的条件における応力下で物品中のオゾンクラッキングを阻害するには長い間ワックス(wax)が利用されており、この阻害法は、加硫(vulcanization)前にゴム化合物中にワックスを組み込むことによる。ワックスは、ゴム物品の表面に移動して、オゾンの攻撃に対する物理的な防御壁として作用する膜を形成するように機能する。しかし、使用に当たって動的曲げが生じている間にワックスの膜は割れるか又は引き裂け、物品は、ワックスが組み込まれなかった場合に比べて少ないがより深刻なオゾンクラックを呈する傾向がある。したがって、多くの使用条件の場合、当該物品は動的条件下で機能すると考えられることから、ワックスの使用は実際的ではない。
トリス(N−アルキル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン化合物などの置換トリアジン化合物の使用は、米国特許第4,794,134号、同第4,794,135号、同第4,946,881号、同第4,956,405号、同第4,972,010号、同第5,047,530号、同第5,068,271号、同第5,118,807号、同第5,120,779号、同第5,120,844号、同第5,126,385号、同第5,208,280号及び同第5,990,310号に記載があるように、オゾン化に対する防御にも有効であり、これらの文献の内容及び開示の全体は、参照により本明細書に組み込まれる。そのような置換トリアジンは、静的条件において非常に低い量(level)でオゾン防御を実現し、長期の時効条件にわたり、オゾン化に対してゴム物品を保護する。しかし、そのような置換トリアジンは、融点が低いというそれ自体が呈する性質により、保管及び運搬中に焼結(sintering)する(すなわち、固化(caking)を呈する)ことから取扱いが難しい。こうした特性は望ましくなく、そのようなオゾン劣化防止剤を含有するエラストマーの製造コストは結果的に増加する。したがって、保管中に焼結しない置換トリアジン組成物を提供することが望ましい。
本発明の第1の態様では、
Figure 2011527715

を含む構造(I)の化合物と、
Figure 2011527715

を含む構造(II)の化合物と
を含む組成物であって、
式中、Xは、式:
Figure 2011527715

を含み、
Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される上記組成物が提供される。一実施形態では、この組成物は液体組成物である。そのような液体組成物は、100℃で10〜20,000cPsのブルックフィールド粘度を有していてもよい。所望により、Rは、1,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1−メチルヘプチル、シクロヘキシル、ジフェニル及びsec−ブチルからなる群から選択される。
本発明の第2の態様では、不飽和エラストマーと、該不飽和エラストマーをオゾン化から保護するための組成物とを含むオゾン耐性物品であって、該組成物が、(a)一般式:
Figure 2011527715

を有する構造(I)の化合物
及び(b)一般式:
Figure 2011527715

を有する構造(II)の化合物を含み、
式中、Xは、式:
Figure 2011527715

を含み、
Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される上記物品が提供される。そのような不飽和エラストマーとしては、ジエンエラストマー、不飽和ポリマー、天然ゴム及びそれらの混合物又はブレンドを挙げることができる。
本発明の第3の態様では、置換トリアジンとN−アルキル−1,4−フェニレンジアミンとを含むオゾン劣化防止剤混合物を製造する方法であって、N,N’−ジアルキル−1,4−フェニレンジアミンの存在下でN−アルキル−1,4−フェニレンジアミンを塩化シアヌルと反応させて該オゾン劣化防止剤混合物を形成することを含む方法が提供される。当該方法は、p−フェニレンジアミンとアルデヒド又はケトンとを反応させて前記N−アルキル−1,4−フェニレンジアミンを形成することをさらに含んでもよく、この場合、該p−フェニレンジアミンと該アルデヒド又はケトンとを反応させると、前記N,N’−ジアルキル−1,4−フェニレンジアミンも形成される。
本発明は、全般には、置換パラ−フェニレンジアミンと置換トリアジンとを含む液体組成物に関する。本明細書中で使用する場合、用語「液体」は、100℃で20,000センチポアズ(cPs)未満のブルックフィールド粘度を有する組成物を意味する。例えば、この組成物は、100℃で10〜20,000cPs、例えば、100〜10,000cPs又は200〜5,000cPsのブルックフィールド粘度を好ましくは有する。有利なことに、本発明の液体組成物は、焼結しにくく、望ましい取扱特性を広範な温度においても有する。
一実施形態では、本発明は、オゾン劣化防止剤としての使用に好ましくは適した液体組成物である。この組成物は、少なくとも2つの化合物、具体的には、好ましくは構造(I):
Figure 2011527715

の、置換パラ−フェニレンジアミン化合物と、
構造(II):
Figure 2011527715

の置換トリアジン化合物
との混合物を含む。
一実施形態では、Xは、式:
Figure 2011527715

である。Rは、直鎖状又は分枝状のC〜C18アルキル、置換されていない又は置換されているC〜C18シクロアルキル及び置換されていない又は置換されているC〜C18アリールからなる群から選択される。R、R及びRのうち1つ又は複数については、5個以下の炭素を有する基より、少なくとも6個の炭素を有する基が好ましい。
Rとして好ましいアルキル基、並びに、本出願を通して使用されるようなアルキル基としては、窒素に対するα位に第2級炭素を有する基が挙げられる。いかなる理論に拘束されるものでもないが、この配置では、液体組成物のオゾン劣化防止剤活性が向上すると考えられる。したがって、アルキル基は、好ましくは、α炭素が第2級又は第3級炭素である分枝鎖アルキル基である。
Rがシクロアルキル基又はアリール基である場合、シクロアルキル及びアリールは、直鎖状又は分枝状のC〜C12アルキル基で置換できる。シクロアルキル、アリール、C〜C12アルキルで置換されたシクロアルキル及びC〜C12アルキルで置換されたアリールも、そのようなα炭素の立体配置をもたらす。
一実施形態では、Rは、イソプロピル、1−sec−ブチル、シクロヘキシル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロヘキシル、2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキシル、2−sec−ブチルシクロヘキシル、フェニル、n−メチルフェニル、ナフチル、n−メチルナフチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,4−ジメチルペンチル、1,3−ジメチルペンチル、1,5−ジメチルヘキシル、1,4−ジメチルヘキシル、1,3−ジメチルヘキシル、1−メチルヘキシル、1−メチルヘプチル、1,6−ジメチルヘプチル、1−メチルヘプチル、1,7−ジメチルオクチル、1−メチルオクチル、1,8−ジメチルノニル、1−メチルノニル、1,9−ジメチルデシル、1−メチルデシル、1,10−ジメチルウンデシル、1,11−ジメチルドデシル、1,12−ジメチルトリデシル、1,13−ジメチルテトラデシル、1,14−ジメチルペンタデシル、1,15−ジメチルヘキサデシル、1,16−ジメチルヘプタデシル、並びにその混合物及び異性体などからなる群から選択される。
本発明においてRとして使用するためのアルキル基、及び、本出願を通して使用されるアルキル基の代表例としては、例えば、3〜18個の炭素原子を有する直鎖状又は分枝状の炭化水素鎖ラジカル、例えば、イソプロピル、1−sec−ブチル、シクロヘキシル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、1,4−ジメチルペンチル、1−メチルヘキシル、1−メチルヘプチル、1−メチルオクチル、1−メチルノニル及び1−メチルデシルが挙げられる。
本発明においてRとして使用するためのシクロアルキル基、及び、本出願を通して使用されるシクロアルキル基の代表例としては、例えば、3〜18個の炭素原子を有する置換された又は置換されていない環、例えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、n−メチルシクロヘキシル、n−ジメチルシクロヘキシル、n−エチルシクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルなど、及びそれらの混合物などが挙げられる。
本発明においてRとして使用するためのアリール基、及び、本出願を通して使用されるアリール基の代表例としては、例えば、6〜18個の炭素原子を有する置換された又は置換されていない芳香環、例えば、フェニル、n−メチルフェニル、n−ジメチルフェニル、n−エチルフェニル、ベンジル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インデニル、ジフェニルなど、それらの混合物及び異性体などが挙げられる。
前述のように、R基のうち1つ又は複数は、好ましくは、アミン基と結合するα炭素が第2級炭素である分枝鎖アルキル基である。例えば、一実施形態では、本発明の液体組成物は、構造(III):
Figure 2011527715

(式中、R、R、R及びRは、直鎖状又は分枝状のC〜C18アルキル、置換されていない又は置換されているC〜C18シクロアルキル、及び置換されていない又は置換されているC〜C18アリールからなる群から独立に選択される)の置換パラ−フェニレンジアミンを含む。シクロアルキルは、直鎖状又は分枝状のC〜C12アルキル基で置換されていてもよい。一実施形態では、R及びRは直鎖状C〜C18アルキル基であり、R及びRは、直鎖状若しくは分枝状のC〜C18アルキル基、置換されていない若しくは置換されているC〜C18シクロアルキル又は置換されていない若しくは置換されているC〜C18アリールのいずれかである。
別の実施形態では、本発明の液体組成物は、構造(IV):
Figure 2011527715

(式中、Rは、直鎖状又は分枝状のC〜C18アルキル、置換されていない又は置換されているC〜C18シクロアルキル及び置換されていない又は置換されているC〜C18アリールからなる群から選択され、Rは、水素、直鎖状若しくは分枝状のC〜C11アルキル基、C〜Cシクロアルキル、フェニル又はC〜Cアルキル化フェニルであり、R及びR10は独立に、水素又は直鎖状若しくは分枝状のC〜Cアルキル基であるが、但し、R及びR10のうち少なくとも1つは水素ではなく、R及びRは独立に、水素、フェニル又は直鎖状若しくは分枝状のC〜C11アルキル基である。一実施形態では、R、R、R及びRのうち少なくとも1つは水素ではない)
の置換パラ−フェニレンジアミンを含む。
本発明の液体組成物中に含めるための適当な置換p−フェニレンジアミンとしては、例えば、N,N’−ビス−(1,4−ジメチルペンチル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(N−イソプロピル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(N−シクロヘキシル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(N−sec−ブチル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(N−1,3−ジメチルブチル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(N−1−メチルヘプチル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキシル)−1,4−フェニレンジアミン、N,N’−ビス−(N−2−sec−ブチルシクロヘキシル)−1,4−フェニレンジアミン及びN,N’−ビス−(1−メチルデシル)−1,4−フェニレンジアミンが挙げられる。一実施形態では、p−フェニレンジアミンは、米国コネチカット州ミドルベリー(Middlebury、Connecticut、USA)のケムチュラ社(Chemtura Corp.)製のフレックスゾーン(Flexzone(商標))4Lを含む。
前述のように、いくつかの実施形態では、本発明の液体組成物は、前記式(II)(式中、Xは、式:
Figure 2011527715

(式中、Rは上で定義した通りである)
のものである)の置換トリアジンを含む。別の実施形態では、Xは、式:
Figure 2011527715

(式中、R11及びR12は、直鎖状又は分枝状のC〜C18アルキル、置換されていない又は置換されているC〜C18シクロアルキル及び置換されていない又は置換されているC〜C18アリールからなる群から独立に選択される)
のものである。このシクロアルキルは、直鎖状又は分枝状のC〜C12アルキル基で置換されていてもよい。一実施形態では、R11は直鎖状のC〜C18アルキル基であり、R12は、直鎖状若しくは分枝状のC〜C18アルキル基、置換されていない若しくは置換されているC〜C18シクロアルキル又は置換されていない若しくは置換されているC〜C18アリールのいずれかである。
別の実施形態では、Xは、式:
Figure 2011527715

(式中、R13は、直鎖状又は分枝状のC〜C18アルキル、置換されていない又は置換されているC〜C18シクロアルキル及び置換されていない又は置換されているC〜C18アリールとして上に定義してあり、R14は、水素、直鎖状又は分枝状のC〜C11アルキル基、C〜Cシクロアルキル、フェニル又はC〜Cアルキル化フェニルであり、R15及びR16は独立に、水素又は直鎖状若しくは分枝状のC〜Cアルキル基であるが、但し、R15及びR16のうち少なくとも1つは水素ではなく、R17は、水素、フェニル又は直鎖状若しくは分枝状のC〜C11アルキル基である)のものである。一実施形態では、R13、R14又はR17のうち少なくとも1つは水素ではない。
他の実施形態では、Xは、C〜Cアルキル、チオール、チオアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、クロロ、フェノキシ、アシル、モルホリニル、ピペリジル、N−N’ジアルキルジチオカルバミル、ベンゾチアゾリルチオ、ベンズイミダゾリルチオ、アニリノ、チアゾリジルチオ、イミダゾリジルチオ、オキサゾリジルチオ、イミダゾリジルアミノ、オキサゾリジルアミノ、4−ヒドロキシアニリノ、3,5−ジアルキル−4ヒドロキシアニリノ、ジアルキルアミノ、2,5−ジアルキル1,4ヒドロキシフェノキシ、3,5−ジアルキルヒドロキシフェノキシ及び3,5−ジアルキルヒドロキシフェニルプロピオニルからなる群から選択される。
いくつかの実施形態では、本発明の液体組成物は、構造(V):
Figure 2011527715

(式中、Rは上で定義した通りである)
の置換トリアジン化合物を含む。
構造(II)及び(V)の適当な置換トリアジンとしては、例えば、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−sec−ブチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1−メチルヘプチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−2,4−ジ−tert−ブチルシクロヘキシル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−2−sec−ブチルシクロヘキシル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(1−メチルデシル−p−フェニレンジアミン)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−2−メチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−2−エチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2−エチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N−イソプロピル−2−メチル−p−フェニレンジアミノ)1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[N,N’−ビス(イソプロピル)−p−フェニレンジアミノ]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミノ]−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(N'−2−イソプロピルフェニル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、2−(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−4,6−ビスメルカプト−1,3,5−トリアジン、1,6−ビス[2−イミノ−4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ]ヘキサン、1,6−ビス[2−イミノ−4,6−ビス(N−フェニル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジノ]ヘキサン、N,N’−ビス[4,6−ビス(N−1,4ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ−1,3,5−トリアジニル−2)]p−フェニレンジアミン及びN−1,4−ジメチルペンチル−N,N’−ビス[4,6−ビス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ−1,3,5−トリアジニル−2)]p−フェニレンジアミンが挙げられる。他の適当なトリアジンとしては、米国特許第4,794,134号、同第4,794,135号、同第4,946,881号、同第4,956,405号、同第4,972,010号、同第5,047,530号、同第5,068,271号、同第5,118,807号、同第5,120,779号、同第5,120,844号、同第5,126,385号、同第5,208,280号及び同第5,990,310号に記載されたものを挙げることができ、これらの文献の全体の内容及び開示は、参照により本明細書に組み込まれる。本発明の液体組成物中に含めるために好ましいトリアジンは、2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジンである。一実施形態では、トリアジンは、ケムチュラ社(Chemtura Corp.)製のデュラゾーン(Durazone(商標))37を含む。
本発明の多様な実施形態では、この置換パラ−フェニレンジアミンと置換トリアジンとの化合物は、上に示した構造のいずれかから選択できる。例示的な一実施形態では、置換パラ−フェニレンジアミン及び置換トリアジンは、類似の置換基でそれぞれ置換される。例えば、類似の置換基としては、炭素原子数の差が4未満、例えば2未満であるか又は0である、ヒドロカルビル基の異性体を挙げることができる。そのような類似の置換基は、本発明の液体組成物を構成する置換パラ−フェニレンジアミン及び置換トリアジンの両方を作製するために使用される同じ出発物質を使用する結果生じるものであってもよい。
一実施形態では、本発明の液体組成物は、構造(VI):
Figure 2011527715

の置換パラ−フェニレンジアミンと、構造(VII):
Figure 2011527715

の置換トリアジンとを含む。
本発明の液体組成物における置換トリアジン成分及び置換パラ−フェニレンジアミン成分の相対量は、広範に変化しうる。いくつかの好ましい実施形態では、この液体組成物は、置換パラ−フェニレンジアミンを、液体組成物の総重量を基準にして15重量パーセント(重量%)超、例えば、25重量%超、50重量%超又は70重量%超の量で含む。範囲について言えば、この液体組成物は、置換パラ−フェニレンジアミンを、液体組成物の総重量を基準にして15〜75重量%、例えば20〜65重量%又は40〜60重量%の範囲の量で含んでもよい。
いくつかの好ましい実施形態では、この液体組成物は、置換トリアジンを、液体組成物の総重量を基準にして15重量%超、例えば、25重量%超、50重量%超又は70重量%超の量で含む。範囲について言えば、この液体組成物は、置換トリアジンを、液体組成物の総重量を基準にして15〜75重量%、例えば20〜65重量%又は35〜65重量%の範囲の量で含んでもよい。
この液体組成物中に含有される、トリアジンに対する置換パラ−フェニレンジアミンの相対量は変化してもよいが、本発明の組成物が室温で液体であるように、すなわち、100℃で1,000cPs未満のブルックフィールド粘度を有するようにすべきである。好ましくは、置換トリアジン対置換パラ−フェニレンジアミンの重量比は、0.67:1〜3:1、例えば1:1〜2.3:1である。置換パラ−フェニレンジアミンは、追ってより詳細に記載するように、置換トリアジンの形成後、この組成物中に置換パラ−フェニレンジアミンが残っていることを意味する残存パラ−フェニレンジアミンであってもよい。
本発明の化合物は、以下の一般的方法により有利に合成される。例のいくつかに示すように、試薬は異なる順序で加えてもよいが、好ましい方法は、PPDA、すなわち置換されていないパラ−フェニレンジアミンを、アルデヒド又はケトンでアルキル化してモノ−PPDA、すなわちモノアルキル化パラ−フェニレンジアミン、及びジ−PPDA、すなわちジアルキル化パラ−フェニレンジアミンを形成することが一般に含まれる。次に、モノ−PPDAをトリハロトリアジンと反応させて、トリアジン中間体及び共役酸、例えばHClを形成する。本発明の一実施形態によれば、このモノ−PPDAを、ジ−PPDAの存在下でトリハロトリアジンと反応させる。次に、置換トリアジン中間体を、例えば、塩基又はソーダ灰で中和して、置換トリアジンと置換パラ−フェニレンジアミン(すなわちジ−PPDA)とを含む本発明の組成物を形成する。一般スキームを以下に示す。この一般スキームに示すように、一旦形成されたジ−PPDAは反応ステップにわたり存在し続け、分離されない。
Figure 2011527715

(式中、R18及びR19は、水素、直鎖状又は分枝状のC〜C18アルキル、置換されていない又は置換されているC〜C18シクロアルキル及び置換されていない又は置換されているC〜C18アリールから独立に選択され、xは、F、Cl、Br又はIからなる群から選択されるハロゲン化物である。シクロアルキル及びアリールは、直鎖状又は分枝状のC〜C12アルキル基で置換されていてもよい。出発物質(例えば、モノ−PPDA若しくはジ−PPDA)又は最終の置換トリアジン化合物について言う場合の用語「アルキル」を使用する場合は必ず、シクロアルキル、アリール、アルキル置換シクロアルキル及びアルキル置換アリール構造も包含されることをここに記しておく。
まず、アルデヒド又はケトンを使用して、PPDAをアルキル化する。この反応に適したPPDAには、置換されている又は不適当なパラフェニレンジアミンが包含される場合もある。適当なアルデヒド又はケトンとしては、直鎖又は分枝鎖状のC〜C18のアルデヒド又はケトンが挙げられ、1つ又は複数のシクロアルキル又はアリール基を挙げることもできる。一実施形態ではケトンが好ましく、その理由は、カルボニル基の第2級炭素は、パラフェニレンジアミンのアミン基と容易に結合するからである。1つの適当なケトンとしては、メチルイソアミルケトン(MIAK)、メチルイソブチルケトン(MIBK)、2−オクタノン又はメチルエチルケトンが挙げられる。
アルキル化反応は、好ましくは、触媒の存在下で行う。触媒は、好ましくは、元素周期表の10群及び11群の金属、より好ましくは、白金又はパラジウムなどの貴金属である。一実施形態では、触媒は、支持された触媒、例えば、基材の粒子、例えば、炭素、アルミナ、シリカ、アルミノシリケートなどの上に支持された触媒を含む。
アルキル化は、好ましくは、水素の存在下、例えば、50〜200℃、100℃〜130℃(例えば115℃〜125℃)の温度、5,000psi(34.5MPa)未満、例えば、1000psi(6.9MPa)未満、500psi(3.4MPa)未満又は250psi(1.7MPa)未満の圧力で、実施される。範囲で言えば、圧力は所望により、150〜250psi(1.03〜1.7MPa)、例えば150〜200psi(1.03〜1.4MPa)である。
他の実施形態では、このPPDAは、Abdel−Majid,A.F.ら、61、J.ORG.CHEM.、3849〜62ページ(1996年)に記載されたものなどの還元的アルキル化法を用いてアルキル化してもよく、同文献の内容及び開示の全ては、参照により本明細書に組み込まれる。還元的アルキル化法は、例えば、アルデヒド又はケトン、及びPPDAと反応するナトリウムトリアセトキシボロヒドリド(STAB−H)を使用してもよい。シアノ水素化ホウ素ナトリウム、ボランピリジン、Ti(OiPr)/NaBHCN、Zn/AcOH、NaBH/Mg(ClO、Zn(BH/ZnCl及びボロヒドリド交換樹脂など、他の水素化物還元剤を使用してもよい。還元的アルキル化法は、例えば、1,2−ジクロロエタン、テトラヒドロフラン又はアセトニトリルなどの溶媒の存在下で実施する。加えて、酢酸の触媒溶液をケトンと共に使用してもよい。
PPDAを使用するそのような反応により、モノ−PPDA、ジ−PPDA及び未反応PPDAを包含する、生成物の混合物が得られる。一実施形態では、この生成物の混合物は、生成物の混合物中の3つの化合物の総重量を基準にして、40〜75重量%、例えば45〜60重量%又は49〜55重量%の量のモノ−PPDA、40〜75重量%、例えば45〜60重量%又は49〜55重量%の量のジ−PPDA、及び0〜10重量%、例えば0〜5重量%又は0〜2重量%の量の未反応PPDAを含む。本発明のこの実施形態のプロセスは、生成物の混合物からジ−PPDAを除去するための別のステップが不要であるという点で有利である。従来のプロセスでは、ジ−PPDAを除去することが追求されてきたが、その理由は、ジ−PPDAは置換トリアジンの能力に悪影響を及ぼす夾雑物であると考えられていたからである。ジ−PPDAは、少量でも変色させることが公知であり、着色の原因となる。そのため、従来のプロセスは、最終製品の着色を回避するためにジ−PPDAを除去した。しかし、今回驚くべきことに、又予想外にも、それに続くプロセスにわたり生成物の混合物中の残存ジ−PPDAを維持しても組成物のオゾン劣化防止剤活性の能力があまり低下せず、所望の置換トリアジン化合物の形成も妨げられないことが発見された。残存ジ−PPDAの量は1%超であるべきであり、その理由は、残存ジ−PPDAが1%未満である場合、組成物は焼結を呈するからである。したがって、組成物を液体のままにしておくために、過剰な残存ジ−PPDAを本発明の組成物中で維持する。
好ましい一実施形態では、続いて形成される置換トリアジン中間体はジ−PPDAと分離させず、ジ−PPDAは組成物中に残る。加えて、残存PPDA及びモノ−PPDAも組成物中に残っていてもよい。したがって、従来の方法において一般的であるような、濾過又は真空分留を用いた置換トリアジン中間体の除去は行われない。具体化された当該方法は、費用対効果が高く生産性がより高いが、その理由は、有利なことに追加的な除去ステップが回避されるからである。
さらなる他の実施形態では、モノ−PPDA及びジ−PPDAは、当業者に公知の方法により別々に調製してもよい。別々の化合物を混合して、前述の所望の重量比を達成してもよい。
次に、窒素環境、アルゴン環境又は同様に不活性な環境下で、モノ−PPDAを過剰な量で、トリハロトリアジンと反応させる。トリハロトリアジンは、塩化シアヌル、フッ化シアヌル、臭化シアヌル又はヨウ化シアヌルであってもよい。とりわけ、塩化シアヌルなどの2,4,6−トリハロゲノ−1,3,5−トリアジンは、適当なトリハロトリアジンである。一実施形態では、N−アルキル−p−フェニレンジアミン対トリハロトリアジンのモル比は、2.5:1〜5.0:1、例えば2.8:1〜4.0:1又は約3.0:1である。加えて、イソプロパノール、ヘキサノール、ヘプタン及びオクタノールなどの適当なC〜Cアルコール又はC〜Cアルカン溶媒を用いてもよい。加えて、この反応は、溶媒として作用すると考えられるジ−PPDAの存在下で行ってもよい。好ましくは、ジ−PPDAは、前述の第1のプロセスに由来する残存生成物である。
モノ−PPDAとトリハロトリアジンとの間の反応の温度制御は相当重要である。トリハロトリアジンを溶媒中のモノ−PPDA混合物に低温で少量ずつ加えることが決定的に重要である。この反応は、30℃未満、例えば25℃未満又は22℃未満で行われることが好ましい。トリハロトリアジンをモノ−PPDAに加える結果、温度を上昇させる発熱反応が生じ、温度が上昇しすぎると不純物及び望ましくない副生成物が生じる場合がある。さらに、トリハロトリアジンのモノ−PPDAとの反応は、25℃超の温度で位置選択性が失われるので、この結果、副生成物が形成され、トリハロトリアジンが過剰消費され、そして正しい化学量論が構築困難になる。反応混合物の温度が25℃を超えないように、好ましくは、トリハロトリアジンと、モノ−PPDA、ジ−PPDA及び未反応PPDA(存在する場合)の混合物とをゆっくり、所望により滴下して、接触させる。トリハロトリアジンとモノ−PPDAとの間の反応温度は、冷却されたもの、場合によっては、必要に応じ、添加と添加との間で繰り返し冷却されたものであってもよい。例えば、一実施形態では、反応温度は最高20℃まで上げ、トリハロトリアジンの添加と添加との間に5〜15℃、例えば10〜12℃ずつ冷却させる。一旦、トリハロトリアジンをモノ−PPDAに(又はその逆に)完全に加えたら、反応混合物を、好ましくは、少なくとも20℃、少なくとも40℃又は少なくとも60℃ずつ加熱して、ハロゲン原子の置換を完了させる。この場合も、反応混合物をあまり高温に加熱すると、不純物及び副生成物が生じる場合がある。反応混合物は、置換を完了するために、好ましくは60〜80℃、例えば65〜75又は69〜72℃で、好ましくは3〜6時間、例えば4〜5時間、維持する。理論に拘束されるものではないが、トリハロトリアジン由来の最初の2個のハロゲン原子は、トリハロトリアジンをモノ−PPDAに(又はその逆に)加えると急速に置換されると考えられる。第3のハロゲン原子は、もっとゆっくり置換されると考えられる。したがって、第3のハロゲン原子の置換を容易にするために、反応混合物を加熱することが望ましい。最適温度の選択は、当然ながら、出発PPDA及び選ばれる溶媒の個々の特性による。
従来のプロセスでは、モノ−PPDAとトリハロトリアジンとを反応させた後で、置換トリアジン中間体は、濾過又は真空分留を用いて反応混合物から分離される。本発明の実施形態では、置換トリアジン中間体は分離されずに反応混合物中に残るが、この反応混合物は、ジ−PPDAも含んでいてよい。
この段階で、置換トリアジン中間体は液体でない場合があり、80℃の温度で撹拌すらできない場合がある。
最後に、置換トリアジン中間体を、例えば、水酸化ナトリウム又はソーダ灰などの水性塩基で中和する。第2のプロセス同様、第3のプロセスは、イソプロパノール、ヘキサノール、ヘプタン又はオクタノールなどの適当なC〜Cアルコール又はC〜Cアルカン溶媒を使用してもよい。加えて、この反応は、ジ−PPDAの存在下で行ってもよい。一実施形態では、存在するジ−PPDAの量は、15〜60重量%、例えば20〜50重量%又は20〜35重量%であってもよい。好ましくは、ジ−PPDAは、第1及び第2のプロセスに由来する残存物である。
一旦中和したら、置換トリアジン及びジ−PPDAを取り出して、(必要に応じ繰り返し)洗浄して、残っている塩又は腐食性の薬剤(caustic agent)を全て除去する。次に、例えば、10mm(0.001MPa)、60℃で約2時間の真空濾過を用いて、溶媒を除去する。
置換トリアジンの合計量が、組成物全体の40〜75重量%、例えば50〜70重量%又は例えば60〜70重量%であるように、所望により、置換トリアジンとジ−PPDAとの組成物に追加的なジ−PPDAを加えてもよい。一実施形態では、置換トリアジンの重量パーセントは、追加的なジ−PPDAを加える前の段階で、75重量%超、例えば65重量%超又は55重量%超である。
そのような組成物は、追って記載のような、エラストマー(ゴム、不飽和エラストマー及び不飽和ポリマーなどであり得るがこれらに限定されない)を含有する物品に加えてもよい。本発明の組成物を物品に加えて、その物品をオゾン耐性のあるものにしてもよい。さらに、本発明の組成物は、潤滑油を用いずに摩擦調節剤として使用してもよい。
本発明のオゾン劣化防止剤組成物を使用して、ゴム又は不飽和ポリマーなどの不飽和エラストマーを保護する場合、エラストマー100部当たり、本発明の置換トリアジン組成物0.1〜3.0部、例えば1.0〜2.0部を使用してもよい。そのような実施形態では、置換トリアジン組成物対不飽和エラストマーの重量比は、0.1:100〜3.0:100、例えば1.0:100〜2.0:100である。
本発明の実施形態による物品において用いることができるエラストマーの代表は、ジエンエラストマー及び天然ゴムである。そのようなエラストマーは、約100〜約400の間のヨウ素価を典型的に有すると考えられるが、ヨウ素価がより大きい又は小さい(すなわち50〜100)高度に不飽和なゴムを用いてもよい。利用できるジエンエラストマーの例証的なものは、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエンなどの共役ジエンをベースにしたポリマー、並びに、そのような共役ジエンと、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、酢酸ビニルなどのモノマーとのコポリマーである。好ましい高度に不飽和なゴムとしては、天然ゴム、シス−ポリイソプレン、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリクロロプレン及びポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)が挙げられる。適当な天然ゴムとしては、標準マレーシアゴム(Standard Malaysian Rubber)(SMR)5CVが挙げられる。適当なポリブタジエンとしては、アメリカンシンセティックラバー(American Synthetic Rubber)製のシスデン(Cisdene)(商標)1203が挙げられる。さらに、2つ以上の高度に不飽和なゴムの混合物を用いてもよい。さらに、高度に不飽和なゴムと、EPDMゴム、EPRゴム、ブチルゴム又はハロゲン化ブチルゴムなど不飽和度のより低い(ヨウ素価は10〜100の間)エラストマーとの混合物も、本発明の物品において非常に有用である。
この物品の外表面は、オゾン劣化を受ける領域であることから、この物品の、環境にさらされる外部エラストマー層においてこの化合物を利用することが最も有利である。本発明が最も有用なエラストマー物品の種類は、オゾン暴露期間中に過酷な動的曲げを受ける物である。コンベヤーベルト、タイヤ、動力伝達ベルト、ホース、流体ばね、屋根葺き膜、ブッシング(bushing)、伸縮目地、振動吸収材、ワイヤー及びケーブルのジャケッティングなどの物品。
米国特許第4,645,793号には、エチレン:プロピレンの重量比が約50:50〜約75:25、好ましくは60−40〜約75:25、結合している非共役ジエンが、EPDM全体を基準にして、少なくとも約6重量%、好ましくは少なくとも約7.5重量%、最も好ましくは少なくとも約9重量%、最大約15重量%である、この高分子量のクラスのとりわけ好ましい高分子量のEPDMポリマーが開示されている。適当なそうした非共役ジエンとしては、1,4−ヘキサジエン、エチリデンノルボルネン、ノルボルナジエン、メチレンノルボルネン、ジシクロペンタジエン、2−メチルノルボルナジエン、5−ビニル2ノルボルネンなどの直鎖及び環状のジエンが挙げられる。そのようなジエンの中で特に好ましいのは、エチリデンノルボルネンである。好ましくは、EPDMの非共役ジエン含有率は、7.5〜15重量パーセントである。そのようなEPDMポリマーを製造する方法は、当技術分野では十分文書化されている。好ましくは、エラストマー組成物中のEPDMポリマーの量は、エラストマー全体100重量部当たり15〜約40重量部である。
ポリマーの混合を容易且つ効率的にするために、他のポリマーとの混合に先立ち、油展ポリマーとして、高分子量のEPDMポリマーを供給する。EPDMは、重合反応器から出てくるポリマー溶液に油を加えて油展ポリマーを回収することによる、ポリマーを油展する周知の手順により油展されたものであってもよく、油は、EPDMポリマー100重量部当たり油約50〜約150重量部の量であり、ナフテン油又はパラフィン油から選択される。或いは、油は全て、ポリマーの混合プロセス中に、高分子量のEPDMポリマーに別々に加えることができる。
使用が好ましいエチレンプロピレンエラストマーは、エチリデンノルボルネン、ヘキサジエン−1,4の中から、又は、より例外的には、メチレンノルボルネン、ジシクロペンタジエン及びシクロオクタジエン−1,5の中から一般に選択される少量のジエンを含有するエチレンプロピレンジエンターポリマーである。とりわけ驚くべきは、過酸化物、及び、イオウ加硫を容易にするためにジエンが導入されているエチレンプロピレンジエンターポリマーを用いて共加硫することが有利であることである。
使用するエチレン−プロピレンタイプのエラストマーの量は、エラストマー全体の約15重量パーセント〜約60重量パーセントの間であり、このバランスは、一般的な高度に不飽和なジエンベースのエラストマーにより形成される。より少量(約20重量パーセント〜約30重量パーセントで好ましい範囲が構成される)を、高分子量の巨大分子の含有量が高いターポリマー、すなわち、100℃で約100超のムーニー可塑度M/L(1+8')を有するターポリマーと共に使用してもよい。比較的低分子量の巨大分子を比較的多量に含有する、すなわち、100℃で約50〜約100の間のムーニー可塑度を有する一般的なターポリマーの場合、最良の比率は、約30重量パーセント〜約40重量パーセントの間である。エチレン−プロピレンコポリマーを使用する場合、同じ有効性を得るには、より高い比率が必要である。しかし、そのようなコポリマーは、恐らくターポリマーと混合して使用できる。
高度に不飽和なゴムと、より不飽和度の低いゴムとのブレンドを利用する場合に用いられる硬化系は、良好な物性を得るために決定的に重要である。この好ましい系は、イオウ又はイオウ供与化合物から選択されるイオウ含有硬化成分、少なくとも1つのイオウ硬化促進剤、及び少なくとも1つの有機過酸化物硬化物質を含む。
イオウと共に、又はイオウの代わりに用いてもよいイオウ供与化合物は、ゴム調合の当業者には周知である。そのようなイオウ供与化合物の例証的なものは、2−(4−モルホリニルジチオ)ベンゾチアゾール、テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、N,N’−カプロラクタムジスルフィドなどである。
採用できるイオウ硬化促進剤としては、N,N’−ジブチルチオ尿素、2−メルカプトイミダゾリン、テトラメチルチオ尿素などのチオ尿素;N,N’−ジフェニルグアニジンなどのグアニジン誘導体;亜鉛ジブチルキサンテートなどのキサント酸塩;亜鉛ジメチルジチオカルバメート、亜鉛ジエチルジチオカルバメート、亜鉛ジブチルジチオカルバメート、ナトリウムジエチルジチオカルバメートなどのジチオカルバミン酸塩;ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムヘキサスルフィド、テトラブチルチウラムモノスルフィド、テトラメチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムモノスルフィド、テトラエチルチウラムジスルフィドなどの硫化チウラム;メルカプトベンズイミダゾール、メルカプトベンズチアゾール、2,2’−ジベンゾチアジルジスルフィド、亜鉛2−メルカプトベンゾチアゾールなど複素環のもの、及び、N−オキシジエチレン−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、N−t−ブチルベンゾチアジルスルフェンアミド、N−シクロヘキシル2−ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N’−ジイソプロピル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミドなどのスルフェンアミドが挙げられる。イオウ硬化促進剤として使用される適当な酸化亜鉛としては、ジンク・コーポレーション・オブ・アメリカ(Zinc Corporation of America)製のカドックス(Kadox)(商標)911が挙げられる。さらに、硬化剤中では2つ以上のイオウ硬化促進剤の混合物を用いてもよい。好ましい促進剤はチアゾール及びスルフェンアミドであり、スルフェンアミドがとりわけ好ましい。
本発明において用いることのできる過酸化物は、用いられるゴムの分解温度を下回る活性化温度を有する。そのような過酸化物の例証的なものは、過酸化ベンゾイル、過酸化ジベンゾイル、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、過酸化ジアセチル、ブチル4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、過酸化p−クロロベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド、過酸化t−ブチルクミル、過安息香酸t−ブチル、過酸化ジ−t−ブチル、過酸化ジクミル、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチル−ペルオキシヘキシ−3−イン、4−メチル−2,2−ジ−t−ブチルペルオキシペンタンなどである。2つ以上の過酸化物の混合物を用いることもできる。好ましい過酸化物は、過酸化ジクミル及び2,5−ジメチル−2,5−ジ−t−ブチルペルオキシヘキサンである。
利用できる他のオゾン劣化防止剤としては、一般に認識されているパラフェニレンジアミン類(class)の材料の任意のもの、すなわち、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、混合ジアリール−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−β−ナフチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−p−トルエンスルホニル−p−フェニレンジアミン、N−フェニル−N’−アルキル−p−フェニレンジアミン、6−エトキシ−1,2−ジヒドロ−2,2,4−トリメチルキノリン及びニッケルジブチルジチオカルバメートが挙げられる。
本発明の組成物と組み合わせて使用するのに最も好ましいオゾン劣化防止剤は、N−フェニル−N’−(1,3−ジメチルブチル)−p−フェニレンジアミンである。
保護対象の高度に不飽和なポリマーは、例えば、加硫剤(vulcanizing agent)、促進剤、活性化剤、遅延剤、酸化防止剤、可塑剤、軟化剤、充填材(filler)、強化顔料及びカーボンブラックなど多くの通常の調合原料と共に、従来の様式で調合できる。適当な可塑剤又は充填材としては、サンオイルカンパニー(Sun Oil Company)製のサーコゾル(Circosol)(商標)4240、又はカリュメットリュブリカンツ(Calumet Lubricants)製のカルゾル(CalSol)(商標)8240を挙げることができる。適当な軟化剤としてはステアリン酸が挙げられる。例示的なステアリン酸としては、モンソンケミカル(Monson Chemical)製のステアリン酸T−22及びコグニスオレオケミカルズ(Cognis Oleochemicals)製のエメリー(EMERY)(商標)ステアリン酸が挙げられる。適当なカーボンブラックとしては、N−326、N−339、N−550、N−650及びN−660が挙げられる。例示的なカーボンブラックとしては、コンチネンタルカーボンカンパニー(Continental Carbon Company)製のものが挙げられる。適当な微結晶ワックスとしては、ケムチュラコープ(Chemtura Corp.)製のサンプルーフインプルーブド(Sunproof(商標)Improved)が挙げられる。
一実施形態では、適当なオゾン耐性物品は、ジエンエラストマーを40〜90重量%、例えば50〜85重量%又は60〜75重量%の量で含む。追加成分(存在する場合)としては、以下のうち1つ又は複数を含むことができる:2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の硬化系、2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の過酸化物、2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の加硫剤、0.5〜10重量%、例えば1〜5重量%又は2〜5重量%の量の活性化剤、0.5〜10重量%、例えば1〜5重量%又は2〜5重量%の量の遅延剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の酸化防止剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の可塑剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の軟化剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の充填材、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の強化顔料、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量のカーボンブラック、0.1〜5重量%、例えば0.5〜3重量%又は1〜2重量%の量の微結晶ワックス、及び、0.05〜5重量%、例えば0.1〜4重量%又は0.5〜3重量%の量のオゾン劣化防止剤。
一実施形態では、適当なオゾン耐性物品は、40〜90重量%、例えば50〜85重量%又は60〜75重量%の量の天然ゴムを含む。追加成分(存在する場合)としては、以下のうち1つ又は複数を含むことができる:2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の硬化系、2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の過酸化物、2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の加硫剤、0.5〜10重量%、例えば1〜5重量%又は2〜5重量%の量の活性化剤、0.5〜10重量%、例えば1〜5重量%又は2〜5重量%の量の遅延剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の酸化防止剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の可塑剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の軟化剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の充填材、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の強化顔料、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量のカーボンブラック、0.1〜5重量%、例えば0.5〜3重量%又は1〜2重量%の量の微結晶ワックス、及び、0.05〜5重量%、例えば0.1〜4重量%又は0.5〜3重量%の量のオゾン劣化防止剤。
一実施形態では、適当なオゾン耐性物品は、2つの天然ゴムのブレンド(それぞれの天然ゴムの量は40〜90重量%、例えば50〜85重量%又は60〜75重量%)を含む。追加成分(存在する場合)としては、以下のうち1つ又は複数を含むことができる:2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の硬化系、2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の過酸化物、2.5〜25重量%、例えば10〜25重量%又は15〜20重量%の量の加硫剤、0.5〜10重量%、例えば1〜5重量%又は2〜5重量%の量の活性化剤、0.5〜10重量%、例えば1〜5重量%又は2〜5重量%の量の遅延剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の酸化防止剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の可塑剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の軟化剤、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の充填材、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量の強化顔料、0.1〜10重量%、例えば0.5〜5重量%又は1〜5重量%の量のカーボンブラック、0.1〜5重量%、例えば0.5〜3重量%又は1〜2重量%の量の微結晶ワックス、及び、0.05〜5重量%、例えば0.1〜4重量%又は0.5〜3重量%の量のオゾン劣化防止剤。
特に別段の表示がない限り、上で特定した物品の重量%は、2つ以上の成分のブレンドの合計を包含することは理解されるべきである。例えば、カーボンブラックの重量%は、2つ以上のカーボンブラックが物品中で一緒にブレンドされている場合の合計の重量%であってもよい。
一実施形態では、本発明の置換トリアジン組成物は、CD、DVD、HD−DVD、ブルーレイディスクなどの高密度磁気記録媒体及び類似の媒体の摺動面上、又は超小型機械の摺動部材又は回転部材に施用されるように、摩擦調節剤として使用してもよい。そのような用途では、本発明の置換トリアジン組成物は、摺動面の摩擦係数を低下させる最小必要量で摩擦面を覆うことで、耐摩耗性を向上させることが可能であるだけでなく、できるだけ長くそのような効果を持続させることも可能である。本発明の置換トリアジン組成物は、グリースなど従来の潤滑油又は潤滑剤にとっては過酷すぎて油膜の破損の原因となる摩擦条件下で動作する表面上に用いる場合であっても、首尾よく、焼付きを減らし、耐摩耗性を改善し、摩擦係数を低く維持することができる。一実施形態では、本発明の置換トリアジン組成物は、潤滑剤基油を用いずに使用した場合でも優れた摩擦調節効果を呈し、そのようなトリアジンは、多量の潤滑剤を用いることができない超小型機械に首尾よく採用できる。
本発明のオゾン劣化防止剤を含む本発明のゴム組成物は、例えば、タイヤ、モーターマウント、ゴム碍管(rubber bushing)、動力ベルト、印刷用ロール、ゴム靴の踵及び靴底、ゴム床タイル、キャスターの車輪、エラストマーシール及びガスケット、コンベヤーベルトカバー、硬質ゴム電槽(hard rubber battery case)、自動車のフロアマット、トラック用の泥除けフラップ、ボールミルのライナー、フロントガラスのワイパーブレードなどの物品に加工する場合にはとりわけ有用であり、原子力産業用のブーツ及びフロントガラスのワイパーなどの物品においても使用できる。
(実施例1)
2リットルのジャケット付丸底フラスコに、熱電対、還流用の凝縮器(condensor)セット、窒素パージ用の入口、電動機駆動方式の半円形の撹拌へら、及び、ジャケット用のサーモスタット付循環槽を取り付ける。
窒素パージ、低速でのブリード(bleed)を開始した。N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミン(分子量206、314グラム、1.524モル)62.80重量%、フレックスゾーン(Flexzone)(商標)4L、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−パラ−フェニレンジアミン(分子量304、184.6グラム、0.606モル)36.87重量%及びパラ−フェニレンジアミン(分子量108、1.65グラム、0.015モル)0.33重量%の混合物500グラムと、無水のイソプロパノール(d=0.785、500mL)392.5グラムとを容器に入れた。撹拌した混合物を10℃に冷却した(ジャケットの設定値は5℃に維持した)。塩化シアヌル(分子量184.4、94.7グラム、0.508モル)をこの撹拌混合物に20分毎に1回、20グラムずつ加えた。添加と添加との間に温度は約20℃にまで上昇し、塩化シアヌルの各新規の分割分添加前に10〜12℃に下降させた。塩化シアヌル添加中に、温度が25℃を超えて上昇しないことが重要である。
最後の分割分添加後、温度を25℃に上昇させ、その温度で約30分間維持した。次に、設定値を2時間かけて80℃に上げた。2時間後、80℃の時点で反応生成物を組成分析用にサンプリングした。HPLCは、相当量の残存N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミンがあることを示したので、混合物を20℃に冷却し、残存N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミンが反応混合物中で2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン中間体に対し1%未満になるまで、塩化シアヌル11.9グラム(0.0645モル)を分割添加した。塩化シアヌル添加の後の方の段階で混合物が非常に濃厚になってから、これを中和した。フレックスゾーン(Flexzone)4Lから2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン中間体を除去するには真空分留は用いなかった。
反応が完了したら、混合物を50℃に冷却し、1時間かけて15%NaOH(分子量40、462.5グラム、1.73モル)溶液を滴下した。最終的に、混合物のpHは12.6であった。温度を再び85℃まで上げ、撹拌を中止して相を分離させた。下方の清澄な塩(brine)相を排出した。依然として75〜85℃の混合物を、新鮮な水200mLずつで2回洗浄した。
液体がそれ以上蒸留されなくなるまで、洗浄した生成物を回転式蒸発装置で揮散(strip)させた。完全真空、〜5mbar、100℃浴。収量=491.5グラム、理論=543.4グラム、90.4%。
HPLCにより、デュラゾーン(Durazone)37(2,4,6−トリス(N−1,4−ジメチルペンチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジン、分子量652)成分について、揮散後の生成物を分析した。デュラゾーン(Durazone)37成分は、生成物中で68%であった。デュラゾーン(Durazone)37の最終濃度が65%であるように、フレックスゾーン(Flexzone)4Lを生成物に加えた。実施例1の組成物の特性を表1に示す。
(比較例A)
温度計、撹拌機、凝縮器及び粉末用漏斗を備える3リットルの丸底4口フラスコに、イソプロパノール1500ml中の4−アミノ−N−(1,3−ジメチルブチル)アニリン316.8グラム(1.65モル)の溶液を入れた。溶液の温度を30℃に調節し、温度を30〜40℃に維持しながら、1/2時間かけて塩化シアヌル92.2グラム(0.5モル)を加えた。反応混合物を1 1/2時間かけて還流した。この反応に続き、出発アミンの消失と、中間体であるモノ置換及びビス置換化合物の最終的なトリス置換生成物への転換とを観察することによる高圧液体クロマトグラフィーを実施した。真空分留を用いて、2,4,6−トリス(N−1,3−ジメチルブチル−p−フェニレンジアミノ)−1,3,5−トリアジントリハロゲン化物を反応混合物から分離した。反応混合物を60℃に冷却した後、1時間かけて50パーセント水酸化ナトリウム溶液120グラム(1.5モル)を滴下した。40℃での濾過により、塩化ナトリウムを除去した。濾液を反応フラスコに戻し入れ、水250mlを滴下した。デュラゾーン(Durazone)37化合物を沈殿させ、濾過により取り出した(融点124〜127℃)。収率は82.6パーセントであった。赤外線スペクトルは構造と一致した。生成物の相対面積でのHPLC分析により、この生成物は純度95.3パーセントであることが示された。
焼結試験
小さな焼結単位の既知量の試料(約10g)を取り、予め設定した温度(約40℃)に維持されたオーブンにこの単位を入れることにより、特定の長さの時間(16〜24時間)にわたり既知圧力2psig(1.69MPa)下での焼結試験の測定を行った。焼結は、結果として得られた圧縮物の高さ(単位:mm)により定量化する。
焼結の指標は、以下の尺度に基づく:1−緩く自由に流れる、2−わずかに固まり、軽く探ると流れ出る、3−固まるが、軽く探ると容易に崩壊する、4−固まるが、力を入れると崩壊する、5−固まり、極度に力を入れない限り崩壊しようとしない、6−焼結した、岩のような材料。
表1は、実施例例1−2の組成物の、比較例Aのプロセスにより調製される従来のトリアジン化合物に対する利点を示すものである。フレクサミン(Flexamine)(商標)G及びナウガード(Naugard)(商標)(両方ともケムチュラコーポレーション(Chemtura Corporation)製)を、他の酸化防止剤に対する焼結の指標の比較として掲載する。
Figure 2011527715
(実施例2及び3/比較例B〜E)
実施例2及び3では、表3に示す量で物品を作製した。比較例B〜Eも、表3に示すゴム百に対する分率(phr)の量で作製した。一般的な混合手順を以下に示す。第1の経路では、ゴム、カーボンブラックの3分の2及び酸化亜鉛を、実験室用の内部ミキサーに入れ、1.5分間混合する。ラム(ram)を上げ、スイープを行う。次に、残りのカーボンブラック、加工油、ステアリン酸、ワックス及びオゾン劣化防止剤を加える。ラムを下げ、次いで材料を1.5分間混合する。ラムを上げ、スイープを行う。ラムを下げ、バッチが150℃の温度に至るまで混合を続け、この段階でバッチを取り出す。
第2の経路用に、第1の経路において混合したマスターバッチの半分をミキサーに入れる。硬化剤、促進剤及びイオウ、次いでマスターバッチの残りの半分を加える。材料を1分間混合してから、ラムを上げてスイープを行う。ラムを下げ、バッチが98℃の内部温度に至るまで混合を続け、ラムを下げ、バッチが104℃の内部温度に至るまで混合を続け、この段階でバッチを取り出す。
Figure 2011527715
実施例2及び3並びに比較例B〜Eの特性を表3に示す。表3では、硬化性はモンサント(Monsanto)レオメーターODR2000(1°ARC、100cpm)を用いて定量してあり、MHは最大トルク、MLは最小トルクであることに注意。スコーチ安全度(t1)及び(t2)は、それぞれ、1単位(unit)及び2単位が最小トルク(ML)を超える時間であり、硬化時間(t’50)は、デルタトルク(delta torque)の50%が最小を超える時間であり、硬化時間(t’90)は、デルタトルクの90%が最小を超える時間である。
Figure 2011527715
実施例2及び3の液体置換トリアジン組成物を有する組成物のスコーチ安全度は、比較例B〜Eのものと同等である。加えて、引張強度、伸び、硬度及び引裂き強度など他の特性も似ている。したがって、この液体置換トリアジン組成物は、保管及び運搬中に焼結することが示されている組成物と比較した場合、いずれの特性も犠牲にしない。
実施例2及び3並びに比較例B〜Eの動的及び静的なオゾン特性を表4に示す。動的試験についてのクラック評点10はクラックがないことを示し、評点数が低いほど、クラックがより大きいことを示す。外観評点については、RBは赤褐色を表し、SL.RBはわずかに赤褐色であることを表し、DBは光沢のない黒色を表す。静的試験については、OKはクラックがないことを示す。実施例2及び3は、比較例B〜Eと同様の動的及び静的な特性を有する。
Figure 2011527715
本発明の基礎となる原理を逸脱することなく実施できる多くの変形及び改変形を考慮して、本発明に与えられる保護の範囲の理解のために、添付の特許請求の範囲を参照すべきである。
本明細書に記載の全ての特許、論文及び他の素材の開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。複数の規定成分「を含む」と記載された組成物は、規定の複数の規定成分を混合することにより形成される組成物を包含するものと解釈されたい。本発明の原理、好ましい実施形態及び実施態様は、ここまでの明細書に記載してある。本出願人らが提出するものは彼ら自身の発明であるが、開示された特定の実施形態に限定されるものと解釈されるべきではなく、その理由は、開示された実施形態は、限定ではなく例証的なものと見なされるからである。当業者であれば、本発明の精神から逸脱することなく変形を実行できる。

Claims (21)

  1. Figure 2011527715

    を含む構造(I)の化合物と、
    Figure 2011527715

    を含む構造(II)の化合物と
    を含む組成物であって、
    式中、Xは、式:
    Figure 2011527715

    を含み、
    Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される上記組成物。
  2. 100℃で10〜20,000cPsのブルックフィールド粘度を有する、請求項1に記載の組成物。
  3. Rが、1,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1−メチルヘプチル、シクロヘキシル、ジフェニル及びsec−ブチルからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記構造Iの化合物が、前記組成物の総質量を基準にして15〜75重量パーセントの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記構造IIの化合物が、前記組成物の総質量を基準にして15〜75重量パーセントの量で存在する、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記構造IIの化合物が、
    Figure 2011527715

    (式中、Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される)
    を含む、請求項1に記載の組成物。
  7. 不飽和エラストマーと、
    該不飽和エラストマーをオゾン化から保護するための組成物と
    を含むオゾン耐性物品であって、該組成物が、
    (a)一般式:
    Figure 2011527715

    を有する構造(I)の化合物及び
    (b)一般式:
    Figure 2011527715

    を有する構造(II)の化合物を含み、
    式中、Xは、式:
    Figure 2011527715

    を含み、
    Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される上記物品。
  8. 前記組成物対前記不飽和エラストマーの重量比が0.1:100〜3.0:100である、請求項7に記載の物品。
  9. Rが、1,4−ジメチルペンチル、1,4−ジメチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1−メチルヘプチル及びsec−ブチルからなる群から選択される、請求項7に記載の物品。
  10. 前記組成物が100℃で10〜20,000cPsのブルックフィールド粘度を有する、請求項7に記載の物品。
  11. 前記構造Iの化合物が、前記組成物の総質量を基準にして15〜75重量パーセントの量で存在する、請求項7に記載の物品。
  12. 前記構造IIの化合物が、前記組成物の総質量を基準にして15〜75重量パーセントの量で存在する、請求項7に記載の物品。
  13. 前記構造IIの化合物が、
    Figure 2011527715

    (式中、Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される)
    を含む、請求項7に記載の物品。
  14. 置換トリアジンとN−アルキル−1,4−フェニレンジアミンとを含むオゾン劣化防止剤混合物を製造する方法であって、N,N’−ジアルキル−1,4−フェニレンジアミンの存在下でN−アルキル−1,4−フェニレンジアミンを塩化シアヌルと反応させて該オゾン劣化防止剤混合物を形成するステップを含む上記方法。
  15. p−フェニレンジアミンとアルデヒド又はケトンとを反応させて前記N−アルキル−1,4−フェニレンジアミンを形成するステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記p−フェニレンジアミンと前記アルデヒド又は前記ケトンとを反応させる前記ステップが前記N,N’−ジアルキル−1,4−フェニレンジアミンも形成する、請求項15に記載の方法。
  17. 前記N−アルキル−1,4−フェニレンジアミン化合物が、前記オゾン劣化防止剤混合物の総質量を基準にして15〜75%の量である、請求項14に記載の方法。
  18. 前記置換トリアジン化合物が、前記オゾン劣化防止剤混合物の総質量を基準にして15〜75%の量である、請求項14に記載の方法。
  19. 前記塩化シアヌルを前記N−アルキル−1,4−フェニレンジアミン混合物に0〜25℃の温度で加えるステップをさらに含む、請求項14に記載の方法。
  20. 前記N−アルキル−1,4−フェニレンジアミン混合物を前記塩化シアヌルと50〜200℃の温度で反応させる、請求項14に記載の方法。
  21. 前記置換トリアジン化合物が、一般式:
    Figure 2011527715

    (式中、Rは、C〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキル及びC〜C18アリールからなる群から選択される)
    を有する、請求項14に記載の方法。
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