JP2011238326A - 配線回路用積層体、それを用いたサスペンション用基板、およびその製造方法 - Google Patents

配線回路用積層体、それを用いたサスペンション用基板、およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、銅箔層の錆を防止するとともに配線において短絡が発生するのを防止することができる配線回路用積層体を、提供することを主目的とする。
【解決手段】本発明は、金属支持層と、上記金属支持層上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された銅箔層と、を有する配線回路用積層体であって、上記銅箔層が、メッキ銅から構成された導体層と、上記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、上記銅箔層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とする配線回路用積層体を、提供することにより、上記課題を解決する。
【選択図】図1

Description

本発明は、配線回路用積層体に関し、より詳しくは、短絡および錆の発生を防止できる配線回路用積層体に関する。
従来、サスペンション用基板等において配線を形成するのに配線回路用積層体が用いられてきた。配線回路用積層体は、三層材とも呼ばれ、一般的には、金属支持層、絶縁層および銅箔層がこの順番で積層されたものである。サスペンション用基板等を製造するときには、通常、配線回路用積層体における銅箔層をパターニングすることにより、サスペンション用基板等における配線を形成する。
そして、このような配線回路用積層体に関して、加工性、形成される配線の引き剥がし強さ、および防錆性の向上等を図るために、様々な技術が提案されてきた。例えば、配線回路用積層体における銅箔層のエッチング特性の改善を図るとともに、銅箔層と絶縁層との密着性を高めることにより、微細な配線パターンの形成を実現できる配線回路用積層体が提案されている(特許文献1)。また、配線回路用積層体における銅箔層の表面に被覆層を形成することにより、その銅箔層が錆びることを防止できる配線回路用積層体が提案されている(特許文献2および3)。さらに、配線回路用積層体における金属支持層に剛性の高い金属を用いることにより、配線回路用積層体の加工時における変形を防止する技術等が提案されている(特許文献4および5)。
特開2009−291988号公報 特開昭58−007077号公報 特開平6−054829号公報 特開2006−209853号公報 特開2008−310946号公報
しかしながら、上述したような従来の技術においては、配線回路用積層体における銅箔層の錆を防止するためのメッキ等を施した場合、銅箔層を高精細にパターニングして配線とした際に短絡が発生してしまうといった問題があった。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、銅箔層の錆を防止するとともに、銅箔層を高精細にパターニングして配線とした際に短絡が発生するのを防止することができる配線回路用積層体を、提供することを主目的とする。
上記課題を解決するために、本発明においては、金属支持層と、上記金属支持層上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された銅箔層と、を有する配線回路用積層体であって、上記銅箔層が、メッキ銅から構成された導体層と、上記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、上記銅箔層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とする配線回路用積層体を提供する。
本発明によれば、銅箔層の錆を防止することができ、かつ銅箔層のエッチング特性を改善することにより、銅箔層を高精細にパターニングして配線とした際に短絡が発生することを防止することができる。
上記発明においては、上記防錆層がNiを含有し、上記銅箔層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%以下であることが好ましい。銅箔層において、導体層から防錆層にCuが拡散することを防止でき、これにより、銅箔層の錆を防止する効果を維持することができ、かつ銅箔層の改善されたエッチング特性を維持することができるからである。
また、本発明においては、金属支持層と、上記金属支持層上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、上記配線層が、メッキ銅から構成された導体層と、上記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、上記配線層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とするサスペンション用基板を提供する。
本発明によれば、配線層の錆を防止することができ、かつ高精細にパターニングされた配線層において短絡が発生することを防止することができる。
上記発明においては、上記防錆層がNiを含有し、上記配線層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%以下であることが好ましい。配線層において、導体層から防錆層にCuが拡散するのを防止でき、これにより、銅箔層の錆を防止する効果を維持することができ、かつ銅箔層の改善されたエッチング特性を維持することができるからである。
また、本発明においては、上記配線回路用積層体を、準備する準備工程と、上記配線回路用積層体の銅箔層をエッチングすることにより、配線パターンを形成するパターン形成工程と、を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法を提供する。
本発明によれば、錆を防止することができ、かつ短絡が発生することを防止することができるサスペンション用基板を製造することができる。
また、本発明においては、上記サスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンションを提供する。
本発明によれば、サスペンションにおける配線層の錆を防止することができ、かつ高精細にパターニングされたサスペンションにおける配線層において短絡が発生することを防止することができる。
また、本発明においては、上記サスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンションを提供する。
本発明によれば、素子付サスペンションにおける配線層の錆を防止することができ、かつ高精細にパターニングされた素子付サスペンションにおける配線層において短絡が発生することを防止することができる。
また、本発明においては、上記素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブを提供する。
本発明によれば、ハードディスクドライブにおける配線層の錆を防止することができ、かつ高精細にパターニングされたハードディスクドライブにおける配線層において短絡が発生することを防止することができる。
本発明においては、銅箔層の錆を防止することができ、かつ銅箔層を高精細にパターニングして配線とした際に短絡が発生することを防止することができるという効果を奏する。
本発明の配線回路用積層体の一例を示す概略平面図である。 本発明の配線回路用積層体の製造方法の説明のための一例を示す概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。 本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。 本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。 本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。 実施例1および比較例1において得られたサスペンション用基板における短絡発生頻度の測定結果を示したグラフである。 実施例1において得られた短絡発生頻度が増加しなかったサスペンション用基板における原子の含有量の分布を示したグラフである。 実施例1および比較例4において得られたサスペンション用基板における短絡発生頻度の分布を示したグラフである。
以下、本発明の配線回路用積層体、それを用いたサスペンション用基板、およびその製造方法について詳細に説明する。
A.配線回路用積層体
まず、本発明の配線回路用積層体について説明する。本発明の配線回路用積層体は、金属支持層と、上記金属支持層上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された銅箔層と、を有する配線回路用積層体であって、上記銅箔層が、メッキ銅から構成された導体層と、上記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、上記銅箔層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とするものである。ここで、SiO換算の深さとは、上記防錆層の上面からの深さを、上記銅箔層がSiOから構成される場合に換算した深さのことである(以下、本明細書において同じ。)。
本発明によれば、配線回路用積層体における銅箔層が防錆層を有し、上記銅箔層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量が上述のように調整されていることから、上記銅箔層の錆を防止することができ、かつ上記銅箔層のエッチング特性を改善することにより、上記銅箔層を高精細にパターニングして配線とした際に短絡が発生するのを防止することができる。
図1は、本発明の配線回路用積層体の一例を示す概略平面図である。図1に示される配線回路用積層体10は、金属支持層11と、金属支持層11上に形成された絶縁層12と、絶縁層12上に形成された銅箔層13と、を有する。そして、銅箔層13は、メッキ銅から構成された導体層14と、導体層14上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層15と、を有する。さらに、銅箔層13において、防錆層の上面15cからの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%である。なお、「at%」とは、原子%のことであり、当該領域の全原子の個数に対するこれらの原子のそれぞれの個数の割合を表す。
以下、本発明の配線回路用積層体を、詳細に説明する。
1.銅箔層
本発明における銅箔層は、メッキ銅から構成された導体層と、導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有する。そして、本発明における銅箔層において、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%である。
以下、本発明における銅箔層について、詳細に説明する。
(1)導体層
本発明における導体層は絶縁層上に形成され、銅(Cu)から構成される層である。また、導体層の厚さは、5μm〜20μmの範囲内、中でも9μm〜12μmの範囲内であることが好ましい。導体層の厚さが小さすぎると、抵抗が増大し電気特性上不利となり、導体層の厚さが大きすぎると、配線加工精度が確保できないからである。
(2)防錆層
本発明における防錆層は導体層上に形成された層であり、特に限定されるものではないが、例えば、導体層上にNiめっき層を形成した後にZnおよびCrをメッキすることにより形成された層である。そして、防錆層が導体層上に形成されている場合、銅箔層において、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%である。この点については、例えば、X線光電子分光法(XPS/ESCA)によって確認することができる。
本発明においては、上述したように、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%以上のものが用いられる。このような範囲とすることにより、銅箔層の錆を防止することができる。これは、防錆層が含有するZnおよびCrが導体層を構成するCuよりも酸化し易いため、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が上記範囲内である場合、先に防錆層に形成された酸化膜により、導体層の酸化が防止されるからである。
また、本発明においては、上述したように、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が19.8at%以下である防錆層が用いられ、中でも、16.0at%以下であることが好ましい。このような範囲とすることにより、銅箔層のエッチング特性が効果的に改善され、高精細な配線パターンを形成する場合であっても、短絡が発生するのを効果的に防止できるからである。
ここで、本発明の配線回路用積層体から形成される高精細な配線としては、従来の配線回路用積層体では短絡が発生してしまう程度の高精細なものであることが本発明の利点を効果的に発揮できる点で好ましい。具体的には、L/S(ラインアンドスペース)が、12μm〜30μmの範囲内、中でも12μm〜20μmの範囲内、特に12μm〜15μmの範囲内であるものが好ましい。このようなL/S(ラインアンドスペース)を有する配線をエッチング特性が劣る従来の配線回路用積層体から形成した場合には短絡が発生し易くなる。このため、このようなL/S(ラインアンドスペース)を有する配線を本発明の配線回路用積層体から形成する場合、短絡が発生するのを効果的に防止できるからである。
本発明の配線回路用積層体においては、防錆層がNiをさらに含有し、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%以下であることが好ましい。銅箔層において、導体層から防錆層にCuが拡散することを防止でき、銅箔層において、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方を、1.7at%〜19.8at%の範囲に維持することができる。これにより、銅箔層の錆を防止する効果を維持することができ、かつ銅箔層の改善されたエッチング特性を維持することができる。さらに、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%以下である場合において、防錆層の上面からの深さが0nm〜2.2nm(SiO換算)の領域におけるNiOの分子の個数が当該領域における単体として存在するNi原子の個数よりも多いことがさらに好ましい。銅箔層において、導体層から防錆層にCuが拡散することを効果的に防止できるからである。
このように導体層から防錆層にCuが拡散することを防止できるのは、クロムに比べてニッケルは、拡散速度が遅いためであると推定される。
本発明において、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量としては、上述したように10at%以下であることが好ましいが、中でも0.1at%〜10at%の範囲内、特に0.1at%〜5at%の範囲内であることが好ましい。防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO2換算)の領域におけるNiの含有量が上記範囲より大きい場合には、銅箔層のエッチング特性が低下する可能性があり、当該領域におけるNiの含有量が上記範囲未満である場合には、導体層から防錆層にCuが拡散することを十分に防止できない可能性があるからである。
本発明において、防錆層の上面からの深さが0nm〜2.2nm(SiO換算)の領域におけるNiOの分子の個数が当該領域における単体として存在するNi原子の個数よりも多いことが好ましい。具体的には、上記NiOの分子の個数に対する上記Ni原子の個数の比率が、中でも、8/10以下であることが好ましく、特に、2/10以下であることが好ましい。上記NiOの分子の個数および上記Ni原子の個数がこのような条件を満たす場合には、導体層から防錆層にCuが拡散することを十分に防止できるからである。
なお、銅箔層において、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量や、防錆層の上面からの深さが0nm〜2.2nm(SiO換算)の領域におけるNiOの存在比が当該領域における単体として存在するNiよりも大きいことは、例えば、X線光電子分光法(XPS/ESCA)によって確認することができる。
さらに、銅箔層において、防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が上記範囲である場合、当該領域におけるCuの含有量を23at%以下とすることができる。これにより、銅箔層の錆を防止することができる。なお、当該領域におけるCuの含有量が23at%以下であることは、例えば、X線光電子分光法(XPS/ESCA)によって確認できる。
2.金属支持層
本発明における金属支持層を構成する材料としては、所望の導電性およびばね性を有することが好ましく、例えば、SUS(ステンレススティール)等が挙げることができる。また、金属支持層の厚さは、例えば、その材料により異なるものであるが、例えば10μm〜20μmの範囲内である。
3.絶縁層
本発明における絶縁層は金属支持層上に形成される層である。絶縁層を構成する材料としては、所望の絶縁性を有するものであれば特に限定されるものではないが、例えば、ポリイミド樹脂(PI)等を挙げることができる。また、絶縁層は、感光性材料であっても良く、非感光性材料であっても良い。また、絶縁層の厚さは、例えば、5μm〜10μmの範囲内である。
4.配線回路用積層体の製造方法
次に、本発明の配線回路用積層体の製造方法について説明する。本発明の配線回路用積層体の製造方法は、上述した配線回路用積層体を、得ることができる方法であれば特に限定されるものではない。以下、本発明の配線回路用積層体の製造方法の一例として、図2を用いて配線回路用積層体の製造方法を説明する。
まず、ステンレススティールを材料として金属支持層21を形成する。次に、金属支持層21上にポリイミド(PI)を塗工する。次に、塗工したポリイミド(PI)を乾燥し、熱処理し、非活性熱処理し、さらにプラズマ処理することにより、絶縁層22を形成する。そして、スパッタリングにより、Ni、Cr、およびSnから構成される合金層23を形成した後、Cuをメッキすることにより、合金層23上に導体層24を形成する。
次に、Niをメッキすることにより、防錆層の下側を構成することになるNiメッキ層25を導体層24上に形成する。このときには、電流値を最適化することにより、上述したように、Zn/Crメッキ層の上面26cからのSiO換算の深さが2nm〜8nmの領域におけるNiの含有量を調整する。次に、ZnおよびCrをメッキすることにより、Zn/Crメッキ層26をNiメッキ層25上に形成する。このときには、電流値を最適化することにより、「A.配線回路用積層体」の項目で説明したように、Zn/Crメッキ層の上面26cからのSiO換算の深さが2nm〜8nmの領域におけるZnの含有量およびCrの含有量を調整する。
次に、アニールを行い、スリット・シートカットを行うことによって、導体層24、Niメッキ層25およびZn/Crメッキ層26から上述した銅箔層を形成する。以上により、本発明の配線回路用積層体を製造する。
なお、防錆層がNiを含有しない配線回路用積層体を製造する方法は、Niメッキ層25を導体層24上に形成することなくZn/Crメッキ層26を導体層24上に形成することを除いて、上記配線回路用積層体の製造方法と同一の方法となる。
B.サスペンション用基板
次に、本発明のサスペンション用基板について説明する。本発明のサスペンション用基板は、金属支持層と、上記金属支持層上に形成された絶縁層と、上記絶縁層上に形成された配線層と、を有するものであって、上記配線層が、メッキ銅から構成された導体層と、上記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、上記配線層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とするものである。
本発明によれば、サスペンション用基板における配線層が防錆層を有し、上記配線層において、上記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量が上述のように調整されていることから、上記配線層の錆を防止することができ、かつ短絡のない配線層とすることができる。
図3は、本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略平面図である。なお、便宜上、絶縁層およびカバー層の記載は省略している。図3に示されるサスペンション用基板30は、ヘッド部側に形成され、素子を実装する素子実装領域31と、テール部側に形成され、外部回路基板との接続を行う外部回路基板接続領域32と、素子実装領域31および外部回路基板接続領域32の間を電気的に接続する配線33(33a〜33d)と、を有するものである。なお、配線33aおよび33b、並びに、配線33cおよび33dはそれぞれ配線対を形成し、一方が記録用であり、他方が再生用である。
図4は、図3のA−A断面であり、本発明のサスペンション用基板の一例を示す概略断面図である。図4に示されるサスペンション用基板40は、金属支持層41と、金属支持層41上に形成された絶縁層42と、絶縁層42上に形成された配線層43と、を有する。配線層43は、メッキ銅から構成された導体層44と、導体層44上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層45と、を有する。さらに、配線層43において、防錆層の上面45cからの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%である。
本発明に用いられる配線層は、メッキ銅から構成された導体層と、前記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有する。これらの導体層および防錆層は、「A.配線回路用積層体」の項目で説明したものと同一であるため、これらについての説明は省略する。本発明に用いられる配線層によって構成される配線は、特に限定されないが、高精細であることが好ましく、具体的には、「A.配線回路用積層体」の項目で説明した高精細な配線であることが好ましい。
本発明に用いられる金属支持層および絶縁層は、「A.配線回路用積層体」の項目で説明したものと同一であるため、これらについての説明は省略する。さらに、本発明のサスペンション用基板の製造方法は、特に限定されるものではないが、後述する「C.サスペンション用基板の製造方法」を用いることができる。
C.サスペンション用基板の製造方法
次に、本発明のサスペンション用基板の製造方法について説明する。本発明のサスペンション用基板の製造方法は、「A.配線回路用積層体」の項目で説明した配線回路用積層体を、準備する準備工程と、上記配線回路用積層体における銅箔層をエッチングすることにより、配線パターンを形成するパターン形成工程と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、「A.配線回路用積層体」の項目で説明した配線回路積層体における銅箔層をエッチングすることにより、サスペンション用基板における配線パターンを形成するため、配線パターンの錆を防止するとともに、配線パターンにおいて短絡が発生するのを防止することができる。
図5は、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例を示す概略断面図である。以下、本発明のサスペンション用基板の製造方法の一例として、図5に示される本発明のサスペンション用基板の製造方法を説明する。
まず、配線回路用積層体50を準備する(図5(a))。準備する配線回路用積層体50は、「A.配線回路用積層体」の項目において説明したものと同一である。
次に、配線回路用積層体50における銅箔層53をケミカルエッチングにより加工し、配線パターン54を形成する(図5(b))。本発明における配線パターン54は、特に限定されないが、高精細であることが好ましく、具体的には、「A.配線回路用積層体」の項目で説明した高精細な配線のパターンであることが好ましい。
本発明におけるケミカルエッチングの方法としては、配線回路用積層体50における銅箔層53のエッチング特性を改善し、配線パターン54において短絡が発生することを防止する効果が得られるのであれば、特に限定されるものではない。このようなケミカルエッチングの方法において用いる薬液としては、塩化第二鉄液等が好ましい。銅箔層53のエッチング特性を効果的に改善し、配線パターン54において短絡が発生することを効果的に防止することができるからである。
このようなケミカルエッチングの方法においてケミカルエッチングを行う時間としては、30sec〜150secの範囲内、中でも30sec〜100secの範囲内であることが好ましい。銅箔層53のエッチング特性を効果的に改善し、配線パターン54において短絡が発生することを効果的に防止することができるからである。このようなケミカルエッチングの方法においてケミカルエッチングを行う温度としては、30℃〜60℃の範囲内、中でも40℃〜50℃の範囲内であることが好ましい。銅箔層53のエッチング特性を効果的に改善し、配線パターン54において短絡が発生することを効果的に防止することができるからである。
以上のような方法で、ケミカルエッチングを行うことにより、銅箔層53を加工して、配線パターン54を形成すれば、配線パターン54において短絡が発生することを防止することができる。
次に、配線パターン54の上に、液状絶縁材を用いて、カバーレイヤー55を形成する(図5(c))。次に、絶縁層52をパターニングする(図5(d))。次に、金属支持層51をパターニングする(図5(e))。以上により、本発明のサスペンション用基板を製造することができる。
D.サスペンション
次に、本発明のサスペンションについて説明する。本発明のサスペンションは、上述したサスペンション用基板を含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンション用基板を用いることで、接続安定性に優れたサスペンションとすることができる。
図6は、本発明のサスペンションの一例を示す概略平面図である。図6に示されるサスペンション60は、上述したサスペンション用基板30と、素子実装領域61が形成されている表面とは反対側のサスペンション用基板30の表面に備え付けられたロードビーム62とを有するものである。
本発明のサスペンションは、少なくともサスペンション用基板を有し、通常は、さらにロードビームを有する。サスペンション用基板については、上記「A.サスペンション用基板」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、ロードビームは、一般的なサスペンションに用いられるロードビームと同様のものを用いることができる。
E.素子付サスペンション
次に、本発明の素子付サスペンションについて説明する。本発明の素子付サスペンションは、上述したサスペンションと、上記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、上述したサスペンションを用いることで、接続安定性に優れた素子付サスペンションとすることができる。
図7は、本発明の素子付サスペンションの一例を示す概略平面図である。図7に示される素子付サスペンション70は、上述したサスペンション60と、サスペンション60の素子実装領域61に実装された素子71とを有するものである。
本発明の素子付サスペンションは、少なくともサスペンションおよび素子を有するものである。サスペンションについては、上記「C.サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。
F.ハードディスクドライブ
次に、本発明のハードディスクドライブについて説明する。本発明のハードディスクドライブは、上述した素子付サスペンションを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、上述した素子付サスペンションを用いることで、より高機能化されたハードディスクドライブとすることができる。
図8は、本発明のハードディスクドライブの一例を示す概略平面図である。図8に示されるハードディスクドライブ80は、上述した素子付サスペンション70と、素子付サスペンション70がデータの書き込みおよび読み込みを行うディスク81と、ディスク81を回転させるスピンドルモータ82と、素子付サスペンション70の素子を移動させるアーム83およびボイスコイルモータ84と、上記の部材を密閉するケース85とを有するものである。
本発明のハードディスクドライブは、少なくとも素子付サスペンションを有し、通常は、さらにディスク、スピンドルモータ、アームおよびボイスコイルモータを有する。素子付サスペンションについては、上記「E.素子付サスペンション」に記載した内容と同様であるので、ここでの記載は省略する。また、その他の部材についても、一般的なハードディスクドライブに用いられる部材と同様のものを用いることができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と、実質的に同一の構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなる場合であっても本発明の技術的範囲に包含される。
以下、実施例を用いて、本発明をさらに具体的に説明する。
[実施例1]
まず、図1に示した配線回路用積層体10を準備した。準備した配線回路用積層体10において、金属支持層11は厚さ18μmのSUS304であり、絶縁層12は厚さ10μmのポリイミド(PI)であり、導体層14は厚さ12μmのメッキ銅である。また、防錆層15は導体層14上にNiめっき層を形成した後にZnおよびCrをメッキすることにより形成された層である。
本実施例においては、以下の表1に示されるような配線回路用積層体10を含め、銅箔層13において、防錆層15の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であるような配線回路用積層体10を複数準備した。また、表1に示したNiの含有量(at%)は、防錆層15の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量(at%)を示す。
Figure 2011238326
なお、上述した原子の含有量ならびに個数および分子の個数はX線光電子分光法(XPS/ESCA)によって分析した。また、分析においては、X線条件をAl mono 200μmΦ×30w(15kw)、光電子取り込み角度を45℃、帯電中和をIon/Electron 20μmとした。
表1に示したような配線回路用積層体10をそれぞれ加工することによって、L/Sが20/20μmの配線パターンを有する複数のサスペンション用基板を得た。このとき、配線回路用積層体10における銅箔層13を、薬液として塩化第二鉄液を用いてケミカルエッチングを30sec行うことにより加工して、配線パターンを形成した。
[比較例1]
本比較例においては、以下の表2に示されるような配線回路用積層体10を含め、銅箔層13において、防錆層15の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が19.8at%より大きい配線回路用積層体10を複数準備したこと以外は実施例1と全て同様にして複数のサスペンション用基板を得た。
Figure 2011238326
[実施例2]
本比較例においては、以下の表3に示されるような配線回路用積層体10を準備した後に、それらの配線回路用積層体10を大気雰囲気下、24時間放置した。その後、実施例1と全て同様にして複数のサスペンション用基板を得た。
Figure 2011238326
[比較例2]
本比較例においては、以下の表4に示されるような配線回路用積層体10を準備した後に、それらの配線回路用積層体10を大気雰囲気下、24時間放置した。その後、実施例1と全て同様にして複数のサスペンション用基板を得た。
Figure 2011238326
[実施例3]
本実施例においては、以下の表5に示されるような配線回路用積層体10を準備した。本実施例において準備した配線回路用積層体10は、図2に示した製造方法のように、Niメッキ層25を導体層24上に形成して製造されたものである。そして、これらの配線回路用積層体10を準備した後、これらの配線回路用積層体10を大気雰囲気下、24時間放置した。その後、実施例1と同様の方法により複数のサスペンション用基板を得た。
Figure 2011238326
[比較例3]
本比較例においては、以下の表6に示されるような配線回路用積層体10を準備した。本比較例において準備した配線回路用積層体10は、図2に示した製造方法のように、Niメッキ層25を導体層24上に形成することなく製造されたものである。そして、これらの配線回路用積層体10を準備した後、これらの配線回路用積層体10を大気雰囲気下、24時間放置した。その後、実施例1と同様の方法により複数のサスペンション用基板を得た。
Figure 2011238326
[比較例4]
本比較例においては、以下の表7に示されるような配線回路用積層体10を準備したこと以外は実施例1と全て同様にして複数のサスペンション用基板を得た。
Figure 2011238326
[評価1]
実施例1および比較例1において得られたサスペンション用基板について、配線間における短絡発生頻度を測定した。具体的には、電気検査機を用いて、4端子法によって、電流値100mA、電圧値40mV、試験回数6回の条件下において、配線間における短絡の発生を検査した。そして、このような方法で、実施例1および比較例1において得られたサスペンション用基板について複数個ずつ短絡の発生を検査して、実施例1および比較例1において得られたサスペンション用基板ごとに短絡発生頻度を測定した。
図9は、実施例1および比較例1において得られたサスペンション用基板における短絡発生頻度の測定結果を示したグラフである。図9に示したグラフにおいて、横軸はZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方の含有量を示し、縦軸は短絡発生頻度を示している。このグラフからは、当該大きい方の含有量の19.8%という値を変曲点として、当該大きい方の含有量が19.8%以上になると、短絡発生頻度が急激に増加することがわかった。また、当該大きい方の含有量が16.0%以下になると、短絡がほとんど発生しないことが確認された。
そして、図10は、実施例1において得られた短絡発生頻度が増加しなかったサスペンション用基板における原子の含有量の分布を示したグラフである。図10に示したグラフには、短絡発生頻度が増加しなかったサスペンション用基板を構成した配線回路用積層体10における銅箔層13について、防錆層の上面15cからのSiO換算の深さが2nm〜8nmの領域におけるCu、Cr、Ni、およびZnの含有量をそれぞれ測定して、それらの分布を示したものである。このグラフからは、実施例1において得られた短絡発生頻度が増加しなかったサスペンション用基板を構成した配線回路用積層体10における銅箔層13においては、上記領域におけるCuの含有量が23%at以下となることが確認された。
[評価2]
実施例2および比較例2において得られたサスペンション用基板について、配線パターンにおける錆の発生を、大気雰囲気下、24時間放置の条件下において、評価した。表8は、防錆層の上面15cからのSiO換算の深さが2nm〜8nmの領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方の含有量と、配線パターンの変色の有無(錆の発生の有無)の評価結果の関係を示した表である。
Figure 2011238326
表8からは、サスペンション用基板において、Znの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方の含有量が1.65at%以下である場合には、配線パターンに錆が発生することがわかった。そして、当該含有量が1.70at%以上である場合には、配線パターンに錆が発生しないことがわかった。
[評価3]
実施例3および比較例3で得られたサスペンション用基板について、配線パターンにおける錆の発生を、大気雰囲気下、24時間放置の条件下において、評価した。表9は、防錆層の上面15cからのSiO換算の深さが2nm〜8nmの領域におけるNiの含有量と、配線パターンにおける変色の有無(錆の発生の有無)の評価結果の関係を示した表である。
Figure 2011238326
表9から、実施例3において得られた配線回路用積層体10においては、比較例3において得られた配線回路用積層体10とは異なり、変色(錆の発生)が確認されなかった。これは、実施例3において得られた配線回路用積層体10においては、防錆層15にNiが含有されることによって、導体層14から防備層15へのCuの拡散が防止されることによるものと推定される。
[評価4]
実施例1および比較例4で得られたサスペンション用基板について、配線間における短絡発生頻度を測定した。具体的には、電気検査機を用いて、4端子法によって、電流値100mA、電圧値40mV、試験回数6回の条件下において、配線間における短絡の発生を検査した。そして、このような方法で、実施例1および比較例4において得られたサスペンション用基板について複数個ずつ短絡の発生を検査して、実施例1および比較例4において得られたサスペンション用基板ごとに短絡発生頻度を測定した。
図11は、実施例1および比較例4において得られたサスペンション用基板における短絡発生頻度の分布を示したグラフである。図11に示したグラフから、実施例1で得られたサスペンション用基板においては、短絡がほとんど発生していないのに対して、比較例4で得られたサスペンション用基板においては、短絡が頻繁に発生していることが確認された。これは、防錆層の上面15cからの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%より大きい配線回路用積層体10はエッチング特性が劣化し、このような配線回路用積層体10から得られるサスペンション用基板において、短絡が頻繁に発生することを示している。
10…配線回路用積層体、11…金属支持層、12…絶縁層、13…銅箔層、14…導体層、15…防錆層、15c…防錆層の上面、21…(製造工程の)金属支持層、22…(製造工程の)絶縁層、23…(製造工程の)合金層、24…(製造工程の)導体層、26…(製造工程の)Zn/Crメッキ層、26c…(製造工程の)Zn/Crメッキ層の上面、30…サスペンション用基板、31…素子実装領域、32…外部回路基板接続領域、33…配線、40…サスペンション用基板、41…金属支持層、42…絶縁層、43…配線層、44…導体層、45…防錆層、45c…防錆層の上面、50…配線回路用積層体、51…金属支持層、52…絶縁層、53…銅箔層、54…配線パターン、55…カバーレイヤー、60…サスペンション、61…素子実装領域、62…ロードビーム、70…素子付サスペンション、71…素子、80…ハードディスクドライブ、81…ディスク、82…スピンドルモータ、83…アーム、84…ボイスコイルモータ、85…ケース

Claims (8)

  1. 金属支持層と、前記金属支持層上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された銅箔層と、を有する配線回路用積層体であって、
    前記銅箔層が、メッキ銅から構成された導体層と、前記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、
    前記銅箔層において、前記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とする配線回路用積層体。
  2. 前記防錆層がNiを含有し、
    前記銅箔層において、前記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%以下であることを特徴とする請求項1に記載の配線回路用積層体。
  3. 金属支持層と、前記金属支持層上に形成された絶縁層と、前記絶縁層上に形成された配線層と、を有するサスペンション用基板であって、
    前記配線層が、メッキ銅から構成された導体層と、前記導体層上に形成され、ZnおよびCrを含有する防錆層と、を有し、
    前記配線層において、前記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるZnの含有量およびCrの含有量のうちの大きい方が、1.7at%〜19.8at%であることを特徴とするサスペンション用基板。
  4. 前記防錆層がNiを含有し、
    前記配線層において、前記防錆層の上面からの深さが2nm〜8nm(SiO換算)の領域におけるNiの含有量が10at%以下であることを特徴とする請求項3に記載のサスペンション用基板。
  5. 請求項1または請求項2に記載の配線回路用積層体を、準備する準備工程と、
    前記配線回路用積層体における銅箔層をエッチングすることにより、配線パターンを形成するパターン形成工程と、
    を有することを特徴とするサスペンション用基板の製造方法。
  6. 請求項3または請求項4に記載のサスペンション用基板を含むことを特徴とするサスペンション。
  7. 請求項6に記載のサスペンションと、前記サスペンションの素子実装領域に実装された素子と、を有することを特徴とする素子付サスペンション。
  8. 請求項7に記載の素子付サスペンションを含むことを特徴とするハードディスクドライブ。
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