JP2011190124A - ダイヤモンド多結晶体 - Google Patents

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Abstract

【課題】熱伝導率が低く、切削点を高温に保持して被削材の材料強度が低下した状態で切削することが可能な切削バイト等に用いるための高強度で耐熱性に優れたダイヤモンド多結晶体を提供すること
【解決手段】非ダイヤモンド型炭素原料を超高圧・超高温下で焼結助剤や触媒の添加なしに直接変換して得られる95質量%以上がダイヤモンドからなる多結晶体であり、熱伝導率が300W/m・K以下であることを特徴とするダイヤモンド多結晶体。
【選択図】なし

Description

本発明は、ダイヤモンド多結晶材料に関するもので、特に切削バイト等に用いる高硬度、高強度で耐熱性に優れるダイヤモンド多結晶体に関するものである。
材料の切削に際しては被削材料に適した切削工具及び切削方法が選択される。
切削加工において長寿命を達成するためには、如何に切削時の刃先温度を抑制できるかが重要であり、熱伝導率に優れる工具材料が重用されている。一般に、熱伝導率に優れるダイヤモンド焼結体やcBN焼結体などの超高圧焼結体工具を用いた切削加工においても、高速条件や、大切り込み、高送り条件での高能率条件では、刃先温度の上昇により、被削材との拡散や、酸化などの化学的な摩耗が発達する。そこで、工具摩耗を抑制する方策として、低速条件への変更や、工具刃先の楔角の低減による切削抵抗抑制、またはクーラントの切削点への吐出による切削点の冷却などが行われている。
例えば、難削材の切削加工における更なる長寿命化方策として、特許文献1には、刃先の少なくとも切削に関与する部分に熱伝導率100W/m・K以上の放熱性の良い超高圧焼結体材料を適用した切削工具の刃先を高圧クーラントで冷却しながら加工を行うことにより、切削熱による刃先の温度上昇が抑える発明が開示されている。
一方、例えばガラスやセラミックス、超硬、焼結合金難削材料などの脆性難削材の切削加工では、高速条件で切削を行うことや、レーザーアシストにより被削材の切削点の温度を上昇させることにより、被削材を軟化、もしくは切り屑の生成メカニズムを脆性モードから延性モードへ変化させ、良好な加工面を達成させることが提案されているが、原理上、工具刃先が高温に曝され、かつ急冷もされることから刃具が劣化しやすく、チッピングや突発的な欠損が生じやすくなる。また工作機械にも、主軸回転数の制約や、高価なレーザー装置の設置が必要となるなどの問題が生ずる。
このように切削点を高温に保つことが不可欠となる難削材切削には、刃具材質の耐欠損性、耐熱性、及び熱伝導率が重要となる。切削刃具には従来の超硬合金やサーメットよりも、高温硬度、及び強度に優れるダイヤモンド焼結体やcBN焼結体などの超高圧焼結体工具が適している。
一般に焼結ダイヤモンドと呼ばれるダイヤモンド多結晶体はcBN焼結体工具に比べて、2倍以上の高硬度を有し、600℃以下の刃先温度条件化では、切削性能に優れるが、鉄族元素を主成分とする焼結助剤によるダイヤモンドからグラファイトへの逆変換作用や酸化による劣化のために、高温下での切削性能に劣る。
すなわち、焼結ダイヤモンドとして工業的に多用されているダイヤモンド多結晶体としては焼結助剤としてCoやNiなどの鉄族元素を用いたダイヤモンド多結晶体があり、切削バイトや、ドレッサー、ダイスなどの工具や、掘削ビットなどに使われている。しかしながら、このダイヤモンド多結晶体はダイヤモンドの粒子間に、Coなどの鉄族元素金属が存在するため、ダイヤモンドの黒鉛化や酸化により、ダイヤモンド多結晶体の硬度や強度などの機械的特性が低下する。
また、焼結助剤として炭酸塩を用いたもの(特許文献2、特許文献3参照)やSiCを用いたものが知られているが、焼結助剤として炭酸塩を用いたダイヤモンド多結晶体は、焼結助剤としてCoを用いたものに比べると耐熱性に優れるが、粒界に炭酸塩物質が存在するため、機械的特性は十分とはいえない。また、SiCを焼結助剤とするダイヤモンド多結晶体は、耐熱性は高いが、ダイヤモンド粒子間の結合力が弱いため材料強度が弱い。
さらに、たとえば、特許文献4にはカーボンナノチューブを10GPa以上、1600℃以上に加熱して、微細なダイヤモンドを合成する方法が記載されている。しかし、開示されている方法はカーボンナノチューブをダイアモンドアンビルで加圧し、炭酸ガスレーザーで集光加熱しているため、切削工具等に適用できるサイズの均質なダイヤモンド多結晶体の製造は不可能である。
前記ダイヤモンド多結晶体の耐熱性を上げるために、ダイヤモンド焼結体を酸処理して粒界中の金属焼結助剤を溶解除去してダイヤモンド粒子のみからなる構造体を得る方法があるが、ダイヤモンド粒子間結合の形成過程は焼結条件や金属触媒の局所的な濃度に極めて敏感であり、制御することが難しい。このため、ダイヤモンド粒子によって焼結助剤が封じられる部位も多数発生してしまう。かかる部位では酸処理によって焼結体内部の金属焼結助剤を完全に除去することは困難であり、直接変換により得られた焼結助剤を含まない多結晶ダイヤモンドに比べると耐熱性が不十分である。
また、前記多結晶体を構成するダイヤモンド粒の平均粒径は概ね1μm以上であり、酸処理により焼結助剤を溶出させて形成される空隙のサイズは0.03〜3μm程度であるため、工具とした場合に十分な刃先の形状精度が出せない、空隙サイズが大きく材料強度が著しく低下するなどの問題がある。
焼結体中に焼結助剤を残存させないダイヤモンド多結晶体として、非ダイヤモンド型炭素を原料として直接変換により得られる緻密で硬度が高い、ダイヤモンド多結晶体が開発されている(特許文献5〜特許文献8参照)。これらの多結晶体は、焼結助剤が組織に残留するダイヤモンド多結晶体に比べると、耐熱性に優れ、硬度や耐摩耗性などの機械的特性に極めて優れた特性を示す。
しかしながら、これらの非ダイヤモンド型炭素を出発原料として直接変換させて得られるダイヤモンド多結晶体は、緻密体であり機械強度・耐熱特性ともに優れるが、高温で機械強度、耐熱性に劣るCoなどの鉄族元素を主成分とする焼結助剤を有しないため、従来の市販のダイヤモンド焼結体材種の熱伝導率である400w/m・K以上の高熱伝導率を有する。このため、ガラスやセラミックス、超硬、焼結合金難削材料などの切削点を高温に保つことが重要となる脆性難削材用の切削工具としては、工具性能が不十分であった。
特開2009−45715号公報 特開平4−74766号公報 特開平4−114966号公報 特開2002−66302号公報 特開2003−292397号公報 特開2004−131336号公報 特開2007−22888号公報 特開2007−99559号公報
本発明は、熱伝導率が低く、切削点を高温に保持して被削材の材料強度が低下した状態で切削することが可能な切削バイト等に用いるための高強度で耐熱性に優れたダイヤモンド多結晶体を提供することを目的とする。
本発明者らは鋭意研究の結果、非ダイヤモンド型炭素材料を出発原料として焼結条件を最適化することで、実質的にダイヤモンドのみからなる焼結体でありながら、熱伝導率が300W/・K以下と極めて低いダイヤモンド多結晶体を得るに至った。
すなわち本発明は以下に記載するとおりのダイヤモンド多結晶体に係るものである。
(1)非ダイヤモンド型炭素原料を超高圧・超高温下で焼結助剤や触媒の添加なしに直接変換して得られる95質量%以上がダイヤモンドからなる多結晶体であり、熱伝導率が300W/m・K以下であることを特徴とするダイヤモンド多結晶体。
(2)平均粒径が50nm以下であり、かつD95の粒径が100nm以下の粒子によって構成されることを特徴とする(1)に記載のダイヤモンド多結晶体。
(3)ダイヤモンド粒子が3次元的に結合し、粒子間に微細気孔を含みこの微細気孔がダイヤモンド多結晶体中に占める割合が50vol%以下であり、(1)又は(2)記載のダイヤモンド多結晶体。
(4)熱伝導率が100W/m・K以下であることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のダイヤモンド多結晶体。
(5)平均粒径が20nm以下かつD95の粒径が30nm以下の粒子によって構成されることを特徴とする(3)または(4)に記載のダイヤモンド多結晶体。
本願発明のダイヤモンド多結晶体は、熱伝導率が300W/m・K以下と極めて低いために、加工点を高温に保持しながら、被削材の材料強度が低下した状態で、かつダイヤモンド多結晶体工具の刃先を塑性変形させることで被削材の脆性破壊を回避した切削加工を行うことができる。
ダイヤモンドが熱力学的に安定な領域を圧力と温度との関係で示す図である。
本願発明のダイヤモンド多結晶体は原料炭素材料を直接変換させることで得られるダイヤモンド多結晶体であり、焼結助剤を用いてダイヤモンド粒子を焼結させた従来のダイヤモンド焼結体と異なり、95質量%以上がダイヤモンドからなるため耐熱性に優れる。また、ダイヤモンド多結晶体を形成するダイヤモンド焼結粒子の平均粒径を50nm以下かつD95粒径を100nm以下に制御することで、前記特許文献5〜特許文献8に開示されているダイヤモンド多結晶体に比べて、300W/m・K以下という極めて低い熱伝導率を有するダイヤモンド多結晶体が得られる。
平均粒径が50nm以下であっても、100nm近い粒子の比率が高い場合は、熱伝導率が高くなる。一方100nmを超える粗粒を含んでいても、比率が5%以下と低い場合は粗粒の耐摩耗性を生かしながら、熱伝導率の向上には寄与しない。
このダイヤモンド多結晶体はダイヤモンド粒子が極めて微粒であるため切削用刃具として用いた場合に非常に高い精度の刃先稜線を作成することが出来る。原料炭素と焼結条件の選定の仕方によっては更に、粒子間に微細気孔を生じる場合がある。この気孔がダイヤモンド多結晶体中に占める割合(気孔率)は最大50vol%に及ぶが、ダイヤモンド粒子間が3次元的に強固に結合しているため、工具材料として耐え得る。機械強度の観点からは30vol%以下の空隙を有する組織であることが望ましい。
本発明の高硬度ダイヤモンド多結晶体は、非ダイヤモンド型炭素原料を超高圧・高温下で焼結助剤や触媒の添加なしに直接的にダイヤモンドに変換された95質量%以上がダイヤモンドからなる多結晶体であり、平均粒径が50nm以下かつD95粒径が100nm未満であって、かつ気孔率が50vol%以下であるダイヤモンド多結晶体であって、ダイヤモンド粒子が3次元的に結合し、粒子間に気孔が存在することを特徴とするダイヤモンド多結晶体であり、熱伝導率が300W/m・K以下と極めて低い。このため、切削点を高温に保つ加工に適し、高精度の刃先形状が形成可能な高硬度材質である。更に好ましくは平均粒径が30nm以下かつD95粒径が50nm未満であるダイヤモンド多結晶体であり、熱伝導率が100W/m・K以下である。
(非ダイヤモンド型炭素原料)
本発明のダイヤモンド多結晶体は、原料として非ダイヤモンド型炭素を用い、焼結助剤や触媒の添加なしに、原料を直接ダイヤモンドに変換することによって得られる。
前記非ダイヤモンド型炭素材料としては、グラファイト、フラーレン、カーボンナノチューブ、アモルファスカーボン、グラッシーカーボンなどが適用可能であるが、これらに限定されるものではない。グラファイトはボールミルや遊星ボールミルなどにより超微粒に粉砕した粉末を用いることで、極端に粒径を細かく制御することができる。原料炭素をできるだけ緻密な形態に整えて焼結させる必要があり、粉末グラファイト、カーボンナノチューブやアモルファスカーボン等は粉末状ではなく冷間等方加圧法などにより、ペレット状又はロッド状に成形して用いることが望ましいが、これらの形態に限定されるものではない。
ダイヤモンド多結晶体を構成するダイヤモンド粒子の平均粒径を50nm以下かつD95粒径を100nmとするためには、非ダイヤモンド型炭素原料の粒子径を微細なものとすることが必要であり、好ましくは1μm以下とする。1μm以下とすることはダイヤモンド粒子の平均粒径を50nm以下とするのに有効な手段の一つである。
(ダイヤモンドへの変換)
前記非ダイヤモンド型炭素原料を高融点金属カプセルに充填し、超高圧発生装置を用いてダイヤモンドを熱的に安定な圧力環境下で所定時間保持することにより、非ダイヤモンド型炭素はダイヤモンドに直接変換されて高硬度ダイヤモンド多結晶体となる。
非ダイヤモンド型炭素原料をダイヤモンドに変換させる加熱方法は、間接加熱が好ましい。原料炭素への直接通電加熱や、局所的に熱力を与えるレーザ加熱では、原料全体を一定温度に保つことが困難であり、ダイヤモンドへの未変換部分が生じやすくなるためである。
上記の原料炭素をダイヤモンドに変換する過程におけるダイヤモンドが熱力学的に安定な圧力領域は、温度により異なるが、1500℃以上の焼結温度に対して8.5GPa以上の加圧が必要であり、グラファイト状炭素を原料とする場合には1900℃以上に加熱することが好ましい。焼結温度が高すぎると、ダイヤモンド粒子の粒成長を招き、熱伝導率が高くなってしまう。このため、2200℃未満で焼結することが望ましい。またダイヤモンドに変換する過程における所定温度及び、所定圧力の保持時間としては、特に限定しないが10〜10000秒程度が好ましい。
図1はダイヤモンドが熱力学的に安定な領域を圧力と温度との関係で示したものである。
本発明では、このダイヤモンドへの変換過程を上記のように1500℃以上で行うため、この温度を考慮して、図1のハッチングで示す範囲から適宜選定することが好ましい。さらに、ダイヤモンド安定領域にあっても、圧力が低いと未変換部が残留しやすくなるため、平衡線(図1中の一点鎖線)よりやや高い圧力が好ましく、具体的には8.5GPa以上が好ましい。なお、図1において、一点鎖線の上方がダイヤモンド安定領域であり、一点鎖線の下方がグラファイト安定領域である。
このようにして95質量%以上がダイヤモンドからなるダイヤモンド多結晶体でありながら、300W/m・K以下と熱伝導率が極めて低く、脆性硬質材料の切削に適する材質が得られる。
多結晶体ダイヤモンドの粒子が3次元的に強固に結合していない場合は、ダイヤモンド砥粒を散布した鋳鉄盤によるスカイフ研磨を行っても、研磨中に粒子の脱落が生じる為、Ra0.1μm以下の鏡面は得られない。一方、粒子間に強固な結合が形成されている場合は、良好な研磨面が得られる。
実際の切削は断熱性を向上させるために断熱系で、かつ非酸化雰囲気で行われることが望ましい。
本発明を実施例及び比較例を挙げることによってより詳細に説明するが、これらの実施例は例示的なものであり、本発明の範囲はこれらに限定されるものではない。
測定方法は以下の通りである。
<原料の粒径評価>
バルク原料については破断面を、粉末原料については粉末を走査型電子顕微鏡により観察し、粒度分布を測定した。
<ダイヤモンド粒子の平均粒径及び、D95粒径>
ダイヤモンド多結晶体中のダイヤモンド粒子の平均粒径は走査型電子顕微鏡により観察した。ダイヤモンドは絶縁体であるため高倍率でのSEM観察には導電性薄膜のコーティングが必要であり、このような微小粒径は観察できない。高感度のシンチレーターフォトマルチプライヤー組み合わせ型検出器搭載のSEMにより、加速電圧を極めて低く(0.7〜1.5KV)し、プローブ電流量を15〜16.5pAと大きくすることで、倍率2〜10万倍での組織観察が可能となった。この写真撮影像を元にして画像解析を実施することで、平均粒径及びD95粒径を得た。
以下にその詳細方法を示す。
まず、走査型電子顕微鏡で撮影した撮影像を元に焼結体を構成する結晶粒の粒径分布を測定する。具体的には、画像解析ソフト(例えば、Scion Corporation社製、ScionImage)を用いて、個々の粒子を抽出し、抽出した粒子を2値化処理して各粒子の面積(S)を算出する。そして、各粒子の粒径(D)を、同じ面積を有する円の直径(D=2√(S/π))として算出する。
次に、上記で得られた粒径分布をデータ解析ソフト(例えば、OriginLab社製Origin、Parametric Technology社製Mathchad等)によって処理し、平均粒径を算出した。
以下に記載する実施例、比較例では走査型電子顕微鏡としてCarl Zeiss社製 ULTRA55を用いた。
<硬度>
硬度測定はヌープ圧子を用いて測定荷重を4.9Nとして実施した。
<気孔率>
高精度に面出しした試料の高分解能走査型電子顕微鏡観察像より、空隙箇所を抽出し、画像解析ソフト(例えば、Scion Corporation社製、ScionImage)を用いて、空隙部の面積を求め、画像面と比較することによって求めた。
<熱伝導率>
キセノンフラッシュランプによるパルス加熱法により測定した。
<研磨面粗さ>
触針式面粗度計にて、ダイヤモンド製の触針を用いて高精度に面出しした試料の表面粗さを計測した。
[実施例]
原料として、平均粒径が0.5〜1μmで純度が99.95%以上である、カーボンナノチューブ粉末、フラーレン粉末、グラッシーカーボン粉末、グラファイト粉末、及びこのグラファイト粉末を冷間静水圧加圧法によりペレット状に成形したバルク試料を用いた。これらの混合物をMoカプセルに充填、密封し、ベルト型超高圧発生装置を用いて、種々の圧力、温度条件で10分処理してダイヤモンド多結晶体を得た。
得られた試料について、その生成相をX線回折により同定し、TEM観察により構成粒子の粒径を調べた。また、得られた試料の表面を鏡面に研磨し、その研磨面での硬さをマイクロヌープ硬度計で測定すると共に、気孔率、熱伝導率を測定した。
結果を表1に示す。
Figure 2011190124
本発明のダイヤモンド多結晶体は、従来の金属結合材や焼結助剤を含むダイヤモンド焼結体に比べて熱伝導率が低く、機械的強度及び耐熱性にも優れるので、特に切削工具等の用途に好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 非ダイヤモンド型炭素原料を超高圧・超高温下で焼結助剤や触媒の添加なしに直接変換して得られる95質量%以上がダイヤモンドからなる多結晶体であり、熱伝導率が300W/m・K以下であることを特徴とするダイヤモンド多結晶体。
  2. 平均粒径が50nm以下であり、かつD95の粒径が100nm以下の粒子によって構成されることを特徴とする請求項1に記載のダイヤモンド多結晶体。
  3. ダイヤモンド粒子が3次元的に結合し、粒子間に微細気孔を含みこの微細気孔がダイヤモンド多結晶体中に占める割合が50vol%以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のダイヤモンド多結晶体。
  4. 熱伝導率が100W/m・K以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のダイヤモンド多結晶体。
  5. 平均粒径が20nm以下かつD95の粒径が30nm以下の粒子によって構成されることを特徴とする(3)または(4)に記載のダイヤモンド多結晶体。
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