JP2011109819A - 容量性負荷駆動回路 - Google Patents

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Hiroyuki Yoshino
浩行 吉野
Atsushi Oshima
敦 大島
Shinichi Miyazaki
新一 宮▲崎▼
Kunio Tabata
邦夫 田端
Noritaka Ide
典孝 井出
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Abstract

【課題】容量性負荷を、長期間に亘って効率よく高精度の電圧波形を用いて駆動する。
【解決手段】電源から逆流防止手段を介して複数の電荷蓄積素子を充電し、電荷蓄積素子
毎に少なくとも1つずつ設けた電圧生成スイッチを用いて、電荷蓄積素子間の接続状態を
切り換えることで、電荷蓄積素子の端子間電圧に相当する電圧だけ離れた複数段階の電圧
を生成する。こうして生成した電圧を、電圧印加スイッチを介して供給することで電気負
荷を駆動する。更に、電気負荷の駆動中にあっても、印加電圧が変化しない所定期間では
、印加スイッチを切断し、複数の電圧生成スイッチの接続状態を切り換えることによって
、電荷蓄積素子の電圧調整を行う。容量性負荷は印加スイッチが切断されても印加電圧を
保持するから、その間に電荷蓄積素子の電圧調整を行うことで、長期間に亘って電圧波形
の精度を維持することが可能となる。
【選択図】図8

Description

本発明は、容量性の電気負荷を駆動する技術に関する。
電荷を蓄えた複数のコンデンサーを利用して、容量性負荷を効率よく駆動する技術が提
案されている(特許文献1)。この提案の技術では、各コンデンサーに異なる電圧で電荷
を蓄えておき、容量性負荷に接続するコンデンサーを次々と切り換えることによって負荷
を駆動する。あるいは、複数のコンデンサーを並列に接続して同じ電圧で充電しておき、
必要に応じて、コンデンサーを直列に接続することで、高い電圧を発生させる技術も提案
されている(特許文献2)。この技術では、直列に接続するコンデンサーの個数を変える
ことで、発生させる電圧を変更することが可能である。
これらの技術を、容量成分を有する電気負荷(容量性負荷)を駆動するために適用する
と、コンデンサーと容量性負荷との間で電荷のやり取りが発生する。例えば、印加する電
圧を上昇させる場合には、容量性負荷に接続するコンデンサーを、端子間電圧の高いコン
デンサーに切り換えることによって、あるいは、直列に接続するコンデンサーの個数を増
やすことによって、コンデンサー側の電圧を負荷の電圧よりも高くする。こうすると、コ
ンデンサーから負荷に電荷が供給され、その結果、容量性負荷の印加電圧が上昇する。逆
に、容量性負荷の印加電圧を低下させる場合には、負荷に接続するコンデンサーを、端子
間電圧の低いコンデンサーに切り換えることによって、あるいは、直列に接続するコンデ
ンサーの数を減らすことによって、コンデンサー側の電圧を負荷の電圧よりも低くする。
こうすると、容量性負荷に蓄えられていた電荷がコンデンサーに流れ込み、その結果、容
量性負荷の印加電圧が低下する。また、こうしてコンデンサーに蓄えた電荷は、再び、容
量性負荷の印加電圧を上昇させる際に利用することができるので、容量性負荷を効率よく
駆動することが可能となる。
特開2003−285441号公報 特開平7−130484号公報
しかし、提案されている技術では、コンデンサーと容量性負荷との間で電荷をやり取り
しながら負荷を駆動しているうちに、コンデンサーの端子間電圧が変化してしまい、容量
性負荷を精度の良い印加電圧で駆動することができなくなってしまうという問題があった
。すなわち、電荷のやり取りするに際しては、電気抵抗によって何某かの電力損失が発生
することは避けられず、また、電荷をやり取りしていない場合でも、コンデンサー(およ
び容量性負荷)に蓄えられた電荷は自然放電によって少しずつ減少する。その結果、長い
間には、コンデンサーの端子間電圧が低下してしまう。あるいは、容量性負荷に印加する
電圧波形によっては、特定のコンデンサーに偏って電荷が回収されてしまい、そのコンデ
ンサーの端子間電圧が他のコンデンサーよりも高くなってしまうことも起こり得る。提案
されている技術では、これらの理由から、容量性負荷を、長期間に亘って精度の良い印加
電圧で駆動することが困難となっている。
この発明は、従来の技術が有する上述した課題を解決するためになされたものであり、
コンデンサーなどの複数の電荷蓄積素子を用いて、容量性負荷を効率よく、しかも精度の
良い印加電圧で駆動することが可能な技術の提供を目的とする。
上述した課題の少なくとも一部を解決するために、本発明の容量性負荷駆動回路は次の
構成を採用した。すなわち、
容量成分を有する電気負荷を駆動する容量性負荷駆動回路であって、
複数の電荷蓄積素子と、
前記複数の電荷蓄積素子に対して電荷を供給する電源と、
前記電荷蓄積素子から前記電源に向かって電荷が逆流することを防止する逆流防止手段
と、
前記複数の電荷蓄積素子に対して少なくとも1つずつ設けられ、該電荷蓄積素子間の接
続状態を切り換えることで、複数段階の電圧を生成する複数の電圧生成スイッチと、
前記電圧生成スイッチの接続状態に応じて生成された電圧を、前記電気負荷に印加する
電圧印加スイッチと、
前記電圧印加スイッチの接続状態を導通状態とするとともに、前記電圧生成スイッチの
接続状態を所定の順序で切り換えて電圧波形を発生させることにより、前記電気負荷を駆
動する一方、前記電気負荷に印加される電圧が変化しない期間中に設けられた所定期間で
は、前記電圧印加スイッチの接続状態を切断状態とするとともに前記複数の電圧生成スイ
ッチの接続状態を切り換えることによって、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行う負荷駆動
手段と
を備えることを要旨とする。
このような構成を有する本発明の容量性負荷駆動回路においては、複数の前記電荷蓄積
素子に対して、前記電源から前記逆流防止手段を介して電荷を供給することによって該電
荷蓄積素子を充電する。ここで、電荷蓄積素子とは、蓄えている電荷に応じた電圧を発生
させるとともに、自らが発生する電圧よりも高い電圧が印加されると電荷を蓄え、自らが
発生する電圧よりも低い電圧が印加されると電荷を放出する素子であり、例えば、コンデ
ンサーや二次電池などが該当する。また、前記複数の電荷蓄積素子には、前記電圧生成ス
イッチが少なくとも1つずつ設けられており、該電荷蓄積素子間の接続状態を切り換える
ことで複数段階の電圧を生成することが可能であり、こうして生成した電圧を、前記電圧
印加スイッチを介して前記電気負荷に印加することによって、該電気負荷を駆動する。そ
して、電気負荷の駆動中であっても、該電気負荷に印加される電圧が変化しない期間中に
設けられた前記所定期間では、前記印加スイッチの接続状態を切断状態とするとともに前
記複数の電圧生成スイッチの接続状態を切り換えることによって、前記電荷蓄積素子の電
圧調整(すなわち、低下した端子間電圧の上昇、あるいは上昇した端子間電圧の低下、場
合によっては端子間電圧の維持)を行う。
容量成分を有する電気負荷(以下、容量性負荷)は、電圧波形が印加されている最中に
、たとえ電荷蓄積素子との間で電荷をやり取りすることができなくなっても、その時に印
加されていた電圧を維持する性質を有している。換言すれば、電気負荷に印加される電圧
が変化しない期間中は、電荷蓄積素子と電気負荷とを切断しても構わないということがで
きる。そこで、電気負荷に印加される電圧が変化しない期間中に設けられた前記所定期間
では、前記電荷蓄積素子と前記電気負荷との間に設けられた前記印加スイッチの接続状態
を切断状態として、その間に、該複数の電荷蓄積素子の電圧調整を行うことができる。そ
して、こうすれば、たとえ前記電荷蓄積素子と、前記容量性負荷との間で電荷をやり取り
しながら、長期間に亘って該容量性負荷を駆動した場合でも、前記所定期間中に該電荷蓄
積素子の電圧調整を行うことができるので、該容量性負荷を精度の良い電圧波形で駆動す
ることが可能となる。
また、上述した本発明の容量性負荷駆動回路においては、スイッチを用いて前記逆流防
止手段を構成し、前記電荷蓄積素子の電圧が前記電源の電圧よりも高い場合には、該スイ
ッチを切断することによって、該電荷蓄積素子から該電源への電荷の逆流を防止すること
としてもよい。
スイッチは、いわゆるダイオードに比べて電圧降下が少なく、特に接点式のスイッチで
は電圧降下が発生しないので、容量性負荷を効率よく駆動することが可能となる。また、
スイッチを用いれば、導通状態あるいは切断状態を積極的に切り換えることができるので
、容量性負荷の駆動状況に応じて、より適切に(より高い自由度で)、前記電荷蓄積素子
の電圧調整を行うことが可能となる。
また、上述した本発明の容量性負荷駆動回路においては、前記複数の電圧生成スイッチ
の接続状態を切り換える切換パターンを複数種類記憶しておき、それらの中から選択した
切換パターンに従って前記電圧生成スイッチを切り換えることによって、前記容量性負荷
を駆動することとしてもよい。そして、前記所定期間では、前記電圧生成スイッチを切り
換えた切換パターンに応じて、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行うようにしてもよい。
前記電圧生成スイッチの前記切換パターンが異なれば、生成される電圧波形が異なり、
その結果、前記複数の電荷蓄積素子と前記容量性負荷との間で発生する電荷のやり取りも
変化する。それに伴って、それぞれの該電荷蓄積素子で行うべき電圧調整の内容(すなわ
ち、低下した端子間電圧の上昇、あるいは上昇した端子間電圧の低下、更には端子間電圧
の維持)も異なったものとなる。従って、前記電圧生成スイッチを切り換えた切換パター
ンに応じて、前記所定期間での前記電荷蓄積素子の電圧調整を行うこととすれば、異なる
電圧波形で駆動する場合でも、精度の良い電圧波形を用いて前記容量性負荷を駆動するこ
とが可能となる。
また、上述した本発明の容量性負荷駆動回路においては、前記電気負荷の容量成分の大
きさに関する情報を取得し、該取得した情報に応じて、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行
うこととしてもよい。
たとえ同じ電圧波形を用いて前記容量性負荷を駆動する場合でも、該容量性負荷の容量
成分の大きさが異なれば、前記電荷蓄積素子との間でやり取りする電荷量が変化し、その
結果として、該電荷蓄積素子に発生する端子間電圧の変化量も異なったものとなる。従っ
て、前記容量性負荷の容量成分の大きさに応じて、前記所定期間での前記電荷蓄積素子の
電圧調整を行うこととすれば、より精度の良い電圧波形を用いて前記容量性負荷を駆動す
ることが可能となる。
また、上述した本発明の容量性負荷駆動回路においては、前記電荷蓄積素子に蓄積され
た電荷量に関連する情報を取得するとともに、該電荷量が所定の許容範囲を超えた場合に
、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行うこととしてもよい。尚、該電荷量に関連する情報と
しては、例えば、前記電荷蓄積素子の端子間電圧や、該電荷蓄積素子に流入あるいは該電
荷蓄積素子から流出する電荷量、更には、前記容量性負荷に印加しようとする電圧波形や
該容量性負荷の容量成分の大きさについての情報などを用いることができる
こうすれば、前記電荷蓄積素子の電荷量が前記許容範囲を超えない限り、電圧調整を行
わなくてもよいので、前記容量性負荷を駆動する際に行われる電圧調整の回数を減少させ
ることができる。その結果、電圧調整に伴う電力損失(例えば、前記電圧生成スイッチや
前記電圧印加スイッチの駆動に要する電力や、それらスイッチを電荷が流れることによる
電力損失など)を抑制することができるので、より効率よく容量性負荷を駆動することが
可能となる。
更に本発明の容量性負荷駆動回路は、次のような態様で把握することも可能である。す
なわち、
容量成分を有する電気負荷を駆動する容量性負荷駆動回路であって、
第1の電荷蓄積素子と、
第2の電荷蓄積素子と、
前記第1および第2の電荷蓄積素子に対して電荷を供給する電源と、
前記第1の電荷蓄積素子と前記第2の電荷蓄積素子との接続状態を切り換えることで、
多段階の電圧を生成する電圧生成スイッチと、
前記電圧生成スイッチの接続状態に応じて生成された電圧を、前記電気負荷に印加する
電圧印加スイッチと、
前記電圧印加スイッチの接続状態を導通状態とするとともに、前記電圧生成スイッチの
接続状態を所定の順序で切り換えることによって、前記電気負荷を駆動する一方、前記電
気負荷に印加される電圧が変化しない所定期間では、前記電圧印加スイッチの接続状態を
切断状態とするとともに前記電圧生成スイッチの接続状態を切り換えることによって、前
記電荷蓄積素子の電圧調整を行う負荷駆動手段と
を備えることを要旨とする。
このような態様で把握された本発明の容量性負荷駆動回路においては、第1の電荷蓄積
素子および第2の電荷蓄積素子に電源からの電荷を供給し、それら第1の電荷蓄積素子お
よび第2の電荷蓄積素子の接続状態を、電圧清々スイッチを用いて切り換えることで、多
段階の電圧を生成する。こうして生成した電圧を、電圧印加スイッチを介して電気負荷に
印加する。また、電気負荷に印加される電圧が変化しない所定期間では、電圧印加スイッ
チの接続状態を切断状態とするとともに、電圧生成スイッチの接続状態を切り換えること
によって、第1の電荷蓄積素子および第2の電荷蓄積素子の電圧調整を行う。
前述したように、容量性負荷は、電圧波形が印加されている最中に電荷が供給されなく
なっても、その時に印加されていた電圧を維持する性質を有している。そこで、電気負荷
に印加される電圧が変化しない所定期間では、電圧印加スイッチの接続状態を切断状態と
して、その間に、電圧生成スイッチの接続状態を切り換えることで、第1の電荷蓄積素子
および第2の電荷蓄積素子の電圧調整を行うことができる。こうすれば、長期間に亘って
容量性負荷を駆動した場合でも、所定期間中に第1の電荷蓄積素子および第2の電荷蓄積
素子の電圧調整を行うことができるので、該容量性負荷を精度の良い電圧波形で駆動する
ことが可能となる。
また、このような態様で把握された本発明の容量性負荷駆動回路においては、第1の電
荷蓄積素子から電源に向かって電荷が流れることを防止する第1の逆流防止手段と、第2
の電荷蓄積素子から電源に向かって電荷が流れることを防止する第2の逆流防止手段とを
備えることとしてもよい。
こうすれば、電圧生成スイッチによって生成された電圧が電源の電圧を超えた場合でも
、第1の電荷蓄積素子あるいは第2の電荷蓄積素子から電源に向かって電荷が逆流するこ
とを回避することが可能となる。
また、このような本発明の容量性負荷駆動回路における電圧生成スイッチは、第1の電
荷蓄積素子および第2の電荷蓄積素子が直列に接続された状態と、第1の電荷蓄積素子お
よび第2の電荷蓄積素子の少なくともいずれかを接地する状態とを少なくとも切り換える
ことが可能としてもよい。
こうすれば、第1の電荷蓄積素子および第2の電荷蓄積素子が直列に接続されているか
否か、あるいは第1の電荷蓄積素子および第2の電荷蓄積素子の少なくとも何れかが接地
されているか否かを切り換えることによって、種々の電圧を発生させることが可能となる
本実施例の容量性負荷駆動回路としての噴射ヘッド駆動回路を搭載したインクジェットプリンターを例示した説明図である。 プリンター制御回路の制御の下で噴射ヘッド駆動回路が噴射ヘッドを駆動する様子を示した説明図である。 本実施例の噴射ヘッド駆動回路の詳細な構成を示した説明図である。 コンデンサーを充電するためのスイッチの接続状態を示した説明図である。 スイッチの接続状態に応じて生成する電圧が切り換わる様子を例示した説明図である。 スイッチの接続状態を切り換えることで電圧波形を生成する様子を示した説明図である。 電圧調整を行わずに長期間に亘ってピエゾ素子を駆動していると、電圧波形の精度が低下する様子を例示した説明図である。 噴射ヘッド駆動回路が電圧波形を生成してピエゾ素子を駆動する様子を例示した説明図である。 噴射ヘッド駆動回路が第1変形例の容量性負荷駆動方法に従ってピエゾ素子を駆動する様子を例示した説明図である。 印加する電圧波形に応じて電圧調整内容が設定されている様子を例示した説明図である。 第2変形例の電圧生成部がピエゾ素子を駆動する様子を例示した説明図である。 第2変形例の電圧生成部が、電圧調整期間中にコンデンサー間で電荷を分配する様子を示した説明図である。 第3変形例の噴射ヘッド駆動回路が出力する電圧波形を例示した説明図である。 第3変形例の噴射ヘッド駆動回路が、噴射ヘッドのピエゾ素子を駆動するために行うヘッド駆動処理のフローチャートである。 第4変形例の噴射ヘッド駆動回路が、噴射ヘッドのピエゾ素子を駆動するために行うヘッド駆動処理のフローチャートである。
以下では、上述した本願発明の内容を明確にするために、次のような順序に従って実施
例を説明する。
A.装置構成:
B.回路構成:
C.本実施例の容量性負荷駆動方法:
D.変形例:
D−1.第1変形例:
D−2.第2変形例:
D−3.第3変形例:
D−4.第4変形例:
A.装置構成 :
図1は、本実施例の容量性負荷駆動回路としての噴射ヘッド駆動回路を搭載したインク
ジェットプリンター10を例示した説明図である。図示したインクジェットプリンター1
0は、主走査方向に往復動しながら印刷媒体2上にインクドットを形成するキャリッジ2
0と、キャリッジ20を往復動させる駆動機構30と、印刷媒体2の紙送りを行うための
プラテンローラー40などから構成されている。キャリッジ20には、インクを収容した
インクカートリッジ26や、インクカートリッジ26が装着されるキャリッジケース22
、キャリッジケース22の底面側(印刷媒体2に向いた側)に搭載されてインクを噴射す
る噴射ヘッド24などが設けられており、インクカートリッジ26内のインクを噴射ヘッ
ド24に導いて、噴射ヘッド24から印刷媒体2に向かって精度の良い分量のインクを噴
射することが可能となっている。
キャリッジ20を往復動させる駆動機構30は、プーリーによって張設されたタイミン
グベルト32や、プーリーを介してタイミングベルト32を駆動するステップモータ34
などから構成されている。タイミングベルト32の一箇所はキャリッジケース22に固定
されており、タイミングベルト32を駆動することでキャリッジケース22を往復動させ
ることができる。また、プラテンローラー40は、図示しない駆動モータやギア機構とと
もに、印刷媒体2の紙送りを行う紙送り機構を構成しており、印刷媒体2を副走査方向に
所定量ずつ紙送りすることが可能となっている。
また、インクジェットプリンター10には、全体の動作を制御するプリンター制御回路
50や、噴射ヘッド24を駆動するための噴射ヘッド駆動回路200も搭載されている。
噴射ヘッド駆動回路200や、駆動機構30、紙送り機構などは、プリンター制御回路5
0の制御の下で、印刷媒体2を紙送りしながら噴射ヘッド24を駆動してインクを噴射す
ることによって、印刷媒体2上に画像を印刷していく。
図2は、プリンター制御回路50の制御の下で、噴射ヘッド駆動回路200が噴射ヘッ
ド24を駆動する様子を示した説明図である。先ず始めに、噴射ヘッド24の内部構造に
ついて簡単に説明する。図示されている様に、噴射ヘッド24の底面(印刷媒体2に向い
ている面)には、インク滴を噴射する複数の噴射ノズル100が設けられている。各噴射
ノズル100はそれぞれインク室102に接続されており、インク室102には、インク
カートリッジ26から供給されたインクが満たされている。各インク室102の上にはピ
エゾ素子104が設けられており、ピエゾ素子104に電圧を印加すると、ピエゾ素子が
変形してインク室102を加圧することにより、噴射ノズル100からインク滴が噴射さ
れる。ピエゾ素子104は、印加する電圧値に応じて変形量が変わるので、ピエゾ素子1
04に適切な電圧波形を印加して、インク室102の変形量やタイミングを制御してやれ
ば、適切な大きさのインク滴を、適切なタイミングで噴射することが可能となる。
ピエゾ素子104に印加する電圧波形は、プリンター制御回路50の制御の下で噴射ヘ
ッド駆動回路200によって生成される。また、生成された電圧波形は、ゲートユニット
300を介してピエゾ素子104に供給される。ゲートユニット300は、複数のゲート
素子302が並列に接続された回路ユニットであり、各ゲート素子302は、プリンター
制御回路50からの制御の下で、個別に導通状態または切断状態とすることが可能である
。従って、噴射ヘッド駆動回路200から電圧波形を出力すると、プリンター制御回路5
0によって予め導通状態に設定されたゲート素子302だけを通過して、対応するピエゾ
素子104に印加され、その噴射口からインク滴が噴射されるようになっている。また、
図2に示されるように、本実施例の噴射ヘッド駆動回路200は、駆動制御部202や、
電圧生成部204などから構成されている。そして、プリンター制御回路50が噴射ヘッ
ド駆動回路200に対して電圧波形の出力を命令すると、その命令に応じて駆動制御部2
02が電圧生成部204の動作を制御することにより、噴射ヘッド駆動回路200から適
切な電圧波形が出力されるようになっている。
ここで、周知のようにピエゾ素子はいわゆる容量性の負荷であり、電圧を印加すると、
印加した電圧に応じた電荷がピエゾ素子の内部に蓄えられる。ピエゾ素子に蓄えられる電
荷量は印加電圧が高くなるほど増えていき、逆に、印加電圧が低くなると、内部に蓄えら
れていた電荷が放出される。そこで、印加電圧が低くなる際にピエゾ素子から放出される
電荷を複数のコンデンサー(電荷蓄積素子)などに蓄えておき、次に印加電圧が高くなる
際には、コンデンサーに蓄えておいた電荷をピエゾ素子に供給するようにしてやれば、ピ
エゾ素子を少ない電力で効率よく駆動することが可能である。
B.回路構成 :
図3は、本実施例の噴射ヘッド駆動回路200の詳細な構成を示した説明図である。図
示されているように、噴射ヘッド駆動回路200は、駆動制御部202と、電圧生成部2
04とから構成されており、更に、電圧生成部204は、複数のコンデンサーと、電源V
sと、複数のスイッチなどから構成されている。そして、複数のスイッチの接続状態は、
駆動制御部202によって制御されている。尚、図3に示した例では、図が煩雑となるこ
とを回避するために、コンデンサーは4つ(コンデンサーC1 〜C4 )のみで構成されて
いるものとしているが、より多くのコンデンサーを用いて構成しても良い。また、ここで
はインクジェットプリンター10の噴射ヘッド24を駆動するものとしているから、駆動
する負荷はピエゾ素子104であるものとしているが、実際には、容量成分を有する電気
負荷(容量性負荷)でありさえすれば、ピエゾ素子104に限らずどのような電気負荷(
例えば液晶などの各種表示装置など)であっても構わない。
電圧生成部204には、電源Vs と4つのコンデンサーC1 〜C4 が設けられており、
これらのコンデンサーC1 〜C4 は電源Vs に対して並列に接続されている。また、コン
デンサーC1 〜C4 と電源Vs との間には、コンデンサーから電源Vs の方向に電流が逆
流することを防止するためのダイオードD1 〜D4 (逆流防止手段)が挿入されている。
また、コンデンサーC1 〜C4 には、互いに直列に接続されたスイッチの組が、コンデ
ンサーに対して並列に接続されている。たとえば、コンデンサーC1 には、2つのスイッ
チS1HおよびスイッチS1Lが直列に接続されたスイッチの組が、コンデンサーC1 に対し
て並列に接続されている。また、このスイッチの組は、スイッチS1Hの側が、コンデンサ
ーC1 の高電位側の端子(電源Vs に接続されている側の端子)に接続され、スイッチS
1Lの側が、コンデンサーC1 の低電位側の端子(電源Vs に接続されていない側の端子)
に接続されている。
その他のコンデンサーC2 〜C4 についても同様である。すなわち、コンデンサーC2
には、スイッチS2HおよびスイッチS2Lが直列に接続されたスイッチの組が並列に接続さ
れており、コンデンサーC3 には、スイッチS3HおよびスイッチS3Lが直列に接続された
スイッチの組が、そして、コンデンサーC4 には、スイッチS4HおよびスイッチS4Lが直
列に接続されたスイッチの組が並列に接続されている。尚、以下では、コンデンサーC1
に並列に接続されたスイッチの組(スイッチS1HおよびスイッチS1Lの組)を「スイッチ
の組S1 」と称することがあるものとする。同様に、コンデンサーC2 に並列に接続され
たスイッチの組(スイッチS2HおよびスイッチS2Lの組)を「スイッチの組S2 」と称し
、コンデンサーC3 に並列に接続されたスイッチの組(スイッチS3HおよびスイッチS3L
の組)を「スイッチの組S3 」、コンデンサーC4 に並列に接続されたスイッチの組(ス
イッチS4HおよびスイッチS4Lの組)を「スイッチの組S4 」と称することがあるものと
する。
また、コンデンサーC4 の低電位側の端子は、グランドに接地されている。更に、この
コンデンサーC4 に設けられたスイッチの組S4 を構成する2つのスイッチS4Hとスイッ
チS4Lとの間には、隣のコンデンサーC3 の低電位側の端子(電源Vs に接続されていな
い側の端子)が接続されている。ここで、上述したようにコンデンサーC3 にはスイッチ
の組S3 が並列に接続されているから、コンデンサーC3 の低電位側の端子が、スイッチ
の組S4 を構成するスイッチS4HとスイッチS4Lとの間に接続されているということは、
スイッチの組S3 のスイッチS3Lの側が、スイッチの組S4 の2つのスイッチS4Hおよび
スイッチS4Lの間に接続されていることを意味している。
コンデンサーC3 と並列に接続されたスイッチの組S3 、およびコンデンサーC2 (従
って、コンデンサーC2 に並列に接続されたスイッチの組S2 )も、上述したスイッチの
組S4 およびコンデンサーC3 (およびスイッチの組S3 )と同様な関係にある。すなわ
ち、スイッチの組S3 を構成するスイッチS3HとスイッチS3Lとの間には、コンデンサー
C2 の低電位側の端子(従って、スイッチの組S2 のスイッチS2L)が接続されている。
更に、コンデンサーC2 と並列に接続されたスイッチの組S2 、およびコンデンサーC1
(従って、コンデンサーC1 に並列に接続されたスイッチの組S1 )も同様な関係にある
。すなわち、スイッチの組S2 を構成するスイッチS2HとスイッチS2Lとの間には、コン
デンサーC1 の低電位側の端子(従って、スイッチの組S1 のスイッチS1L)が接続され
ている。
更に、コンデンサーC1 と並列に接続されたスイッチの組S1 を構成するスイッチS1H
とスイッチS1Lとの間には、スイッチSB を介してゲートユニット300に接続され、そ
のゲートユニット300を介してピエゾ素子104に接続されている。尚、図3では、図
示が煩雑となることを避けるために、ゲートユニット300は図示が省略されている。
以上のように構成された本実施例の電圧生成部204は、駆動制御部202の制御の下
で、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4L(電圧生成スイッチ)の状態が、導通状態あるいは
切断状態の何れかに切り換わることによって電圧波形を発生させることが可能であり、そ
して、スイッチSB (電圧印加スイッチ)を導通状態とすることで、電圧波形をピエゾ素
子104に印加することが可能となっている。以下では、スイッチの接続状態を切り換え
ることによって、電圧波形を発生させる方法について説明する。
本実施例の電圧生成部204を用いて電圧波形を発生させるためには、コンデンサーC
1 〜C4 を予め充電しておく必要がある。そこで、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4Lを、
次のような状態に設定することで、コンデンサーC1 〜C4 を電源Vs に接続する。
図4は、コンデンサーC1 〜C4 を充電するために、電源Vs に接続するためのスイッ
チの接続状態を示した説明図である。コンデンサーC1 〜C4 に充電するためには、図示
されているように、スイッチS2L〜S4Lを導通状態(ON)として、他のスイッチは全て
切断状態(OFF)とする。このようなスイッチの接続状態では、先ずコンデンサーC4
については、低電位側の端子はグランドに接続されており、高電位側の端子は逆流防止用
のダイオードD4 を介して電源Vs に接続されているので、コンデンサーC4 には電源V
s が発生する電圧(電圧Vs )が充電される。
また、コンデンサーC3 に着すると、スイッチS4LがONになっているのでコンデンサ
ーC3 の低電位側の端子はグランドに接続されている。一方、コンデンサーC3 の高電位
側の端子は、逆流防止用のダイオードD3 を介して電源Vs に接続されているので、結局
、コンデンサーC3 にも電圧Vs が充電される。更に、コンデンサーC2 、コンデンサー
C1 についても同様に、スイッチS3LおよびスイッチS2LがONになっているので、コン
デンサーC2 の低電位側の端子、およびコンデンサーC1 の低電位側の端子はグランドに
接続されている。また、コンデンサーC2 の高電位側の端子、およびコンデンサーC1 の
高電位側の端子は、それぞれダイオードD2 、ダイオードD1 を介して電源Vs に接続さ
れている。その結果、コンデンサーC2 およびコンデンサーC1 にも電圧Vs が充電され
る。尚、理解の便宜を図るために、図4では、導通状態にある電線を太い実線で表し、導
通状態にない電線を細い破線で表している。また、図4では、スイッチS1LについてはO
FFになっているものとして示されているが、スイッチS1LがONの場合でもコンデンサ
ーC1 〜C4 に充電することが可能である。
本実施例の電圧生成部204は、以上のようにしてコンデンサーC1 〜C4 に電圧Vs
を充電すると、その後はスイッチの接続状態を切り換えることで、接続状態に応じた電圧
を生成し、その結果、ピエゾ素子104に電圧波形を印加することが可能となる。
図5は、スイッチの接続状態に応じて、生成する電圧が切り換わり、その結果、ピエゾ
素子104に印加される電圧が切り換わる様子を例示した説明図である。たとえば、図5
(a)に示した例では、コンデンサーC1 に並列に接続されたスイッチの組S1 (スイッ
チS1HおよびスイッチS1L)については、高電位側のスイッチS1HがONに設定され、低
電位側のスイッチS1LがOFFに設定されている。また、他のスイッチの組S2 ,S3 ,
S4 については、反対に、高電位側のスイッチS2H〜S4HがOFFに設定され、低電位側
のスイッチS2L〜S4LがONに設定されている。スイッチの接続状態をこのように設定す
ると、コンデンサーC1 のみの電圧を、ピエゾ素子104に印加することが可能となる。
尚、図5では、ピエゾ素子104に電圧を印加するための電流の経路を、太い実線で表し
ている。また、コンデンサーC1 は電圧Vs で充電されているから、ピエゾ素子104に
は電圧Vs が印加されることになる。
一方、図5(b)に示した例では、コンデンサーC1 に並列に接続されたスイッチの組
S1 、およびコンデンサーC2 に並列に接続されたスイッチの組S2 については、高電位
側のスイッチ(すなわち、スイッチS1HおよびスイッチS2H)がONに設定され、低電位
側のスイッチ(スイッチS1HおよびスイッチS2H)がOFFに設定されている。また、そ
の他のスイッチの組S3 およびスイッチの組S4 については、高電位側のスイッチ(スイ
ッチS3HおよびスイッチS4H)がOFFに設定され、低電位側のスイッチ(スイッチS3L
およびスイッチS4L)がONに設定されている。このようなスイッチの接続状態では、コ
ンデンサーC1 とコンデンサーC2 とが直列に接続された状態となり、それらコンデンサ
ーC1 およびコンデンサーC2 が発生する電圧の合計(電圧2Vs )が、ピエゾ素子10
4に印加される。
尚、コンデンサーC1 とコンデンサーC2 とが直列に接続された結果として、コンデン
サーC1 の高電位側の電圧は、そのコンデンサーC1 に充電する電源Vs が発生する電圧
よりも高くなってしまう。しかし、前述したように、コンデンサーC1 と電源Vs との間
には逆流防止用のダイオードD1 が挿入されているので、コンデンサーC1 から電源Vs
に向かって電流が逆流することはない。
また、図5(c)に示した例では、コンデンサーC1 〜C3 に並列に接続されたスイッ
チの組については、高電位側のスイッチ(スイッチS1H〜S3H)がONに設定され、低電
位側のスイッチ(スイッチS1L〜S3L)がOFFに設定されており、コンデンサーC4 に
接続されたスイッチの組S4 については、高電位側のスイッチS4HがOFFに設定され、
低電位側のスイッチS4LがONに設定されている。このようなスイッチの接続状態では、
コンデンサーC1 〜C3 が直列に接続された状態となり、それらコンデンサーC1 〜C3
が発生する電圧の合計(電圧3Vs )が、ピエゾ素子104に印加される。尚、コンデン
サーC1 〜C3 が直列に接続された結果として、コンデンサーC1 あるいはコンデンサー
C2 の高電位側の電圧は、電源Vs が発生する電圧よりも高くなってしまう。しかし、そ
れらコンデンサーC1 ,C2 と電源Vs との間には逆流防止用のダイオードD1 ,D2 が
挿入されているので電源Vs に電流が逆流することはない。
更に、図示は省略するが、コンデンサーC1 〜C4 に並列に接続された全てのスイッチ
の組について、高電位側の全てのスイッチ(スイッチS1H〜S4H)をONに設定し、低電
位側の全てのスイッチ(スイッチS1L〜S4L)をOFFに設定すれば、全てのコンデンサ
ーC1 〜C4 が直列に接続された状態となり、それらコンデンサーC1 〜C4 が発生する
電圧の合計(電圧4Vs )が、ピエゾ素子104に印加される。尚、コンデンサーC1 〜
C4 が直列に接続された結果として、コンデンサーC1 〜C3 の高電位側の電圧は、電源
Vs が発生する電圧よりも高くなるが、逆流防止用のダイオードD1 〜D3 が挿入されて
いるので電源Vs に電流が逆流することはない。
以上の説明から了解できるように、コンデンサーC1 〜C4 に並列に接続されたスイッ
チの組は、そのスイッチの組に対応するコンデンサーをピエゾ素子104に接続する機能
を有している。すなわち、あるスイッチの組の高電位側のスイッチをONに設定し、低電
位側のスイッチをOFFに設定すると、そのスイッチの組に対応するコンデンサーがピエ
ゾ素子104に接続される。また、複数のコンデンサーをピエゾ素子104に接続した場
合(すなわち、複数のスイッチの組について、高電位側のスイッチをONに設定し、低電
位側のスイッチをOFFに設定した場合)は、それらコンデンサーが直列に接続された状
態で、ピエゾ素子104に接続されることになる。たとえば、コンデンサーC1 に対応す
るスイッチの組S1 、およびコンデンサーC3 に対応するスイッチの組S3 について、高
電位側のスイッチ(スイッチS1HおよびスイッチS3H)をONに設定し、低電位側のスイ
ッチ(スイッチS1LおよびスイッチS3L)をOFFに設定すると、コンデンサーC1 とコ
ンデンサーC3 とが直列に接続されて、それらコンデンサーの電圧を合計した電圧がピエ
ゾ素子104に印加されることになる。
以上に説明したように、本実施例の電圧生成部204では、スイッチの接続状態を適切
に設定することで、コンデンサーC1 〜C4 の中から選択した任意のコンデンサーを直列
に接続して、種々の電圧を発生させることが可能である。そして、スイッチSB を接続し
た状態で、スイッチS1H〜S4H、およびスイッチS1L〜S4Lの接続状態を切り換えて電圧
波形を発生させれば、ピエゾ素子104に電圧波形を印加することが可能となる。
図6は、スイッチの接続状態を切り換えることで、電圧波形を生成する様子を示した説
明図である。図6(a)には電圧が変化することで電圧波形が出力される様子が示されて
おり、図6(b)には、スイッチの接続状態を切り換える様子が示されている。尚、図6
(b)では、スイッチがOFFの場合は値「0」を取り、スイッチがONの場合は値「1
」を取る波形によって、スイッチの接続状態を表している。ちなみに、図6(b)に示し
た例では、生成した電圧をピエゾ素子104に供給するためのスイッチSB は、常にON
となっている。
図6に示した例では、先ず初めに、図6(b)に示されるように、全ての高電位側のス
イッチS1H〜S4HをOFFに設定し、全ての低電位側のスイッチS1L〜S4LをONに設定
する。こうすると、コンデンサーC1 〜C4 の何れも選択されないので、生成する電圧は
0となる。また、生成した電圧をピエゾ素子104に供給するためのスイッチSB はON
になっているので、ピエゾ素子104には電圧0が印加される。図6(a)には、スイッ
チSB をONにした状態で、スイッチS1H〜S4HをOFFに設定し、スイッチS1L〜S4L
をONに設定することで、ピエゾ素子104に電圧0が印加される様子が示されている。
次に、スイッチS1HをONとして、スイッチS1LをOFFとする。すると、図6(b)
に示したように、コンデンサーC1 のみが選択され、スイッチSB を介してピエゾ素子1
04に接続される。その結果、コンデンサーC1 に蓄えられた電圧Vs がピエゾ素子10
4に印加されることになる。図6(a)には、スイッチの接続状態を切り換えることで、
ピエゾ素子104に印加される電圧が、電圧0から電圧Vs に上昇する様子が示されてい
る。
その次は、スイッチS1HおよびスイッチS2HをONとして、スイッチS1Lおよびスイッ
チS2LをOFFとする。すると、図6(b)に示すように、2つのコンデンサーC1 ,C
2 が選択されて、それらコンデンサーが直列に接続された状態となる。その結果、それら
コンデンサーの合計電圧(電圧2Vs )が、スイッチSB を介してピエゾ素子104に印
加される。図6(a)には、このことと対応して、ピエゾ素子104に印加される電圧が
、電圧Vs から電圧2Vs に上昇する様子が示されている。更にその次は、スイッチS1H
〜S3HをONとして、スイッチS1L〜S3LをOFFとする。すると、3つのコンデンサー
C1 〜C3 が選択されて、ピエゾ素子104に印加される電圧は、電圧2Vs から電圧3
Vs に上昇する。そして最後に、スイッチS1H〜S4HをONとして、スイッチS1L〜S4L
をOFFにすると、4つのコンデンサーC1 〜C4 が選択されて、ピエゾ素子104に印
加される電圧は、電圧3Vs から電圧4Vs に上昇する。
以上のようにして、4つのコンデンサーC1 〜C4 を全て選択して、それらコンデンサ
ーC1 〜C4 を直列に接続して生成した電圧を、スイッチSB を介してピエゾ素子104
に接続したら、今度は、スイッチS4HをOFFにし、スイッチS4LをONにする。すると
、コンデンサーC4 のみ、選択が解除されるので、コンデンサーC1 〜C3 の3つのコン
デンサーが直列に接続された状態となる。その結果、スイッチSB を介してピエゾ素子1
04に印加される電圧は、電圧4Vs から電圧3Vs に低下する。
更に、スイッチS3HをOFFにし、スイッチS3LをONにすると、コンデンサーC3 の
選択も解除されて、コンデンサーC1 およびコンデンサーC2 が直列に接続された状態と
なる。その結果、スイッチSB を介してピエゾ素子104に印加される電圧は、電圧3V
s から電圧2Vs に低下する。
以上のようにして、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧2Vs まで低下させたら、図6
(b)に示すように、今度は再びスイッチS3HをONにし、スイッチS3LをOFFにする
ことで、コンデンサーC3 を選択する。すると、ピエゾ素子104の印加電圧は、電圧2
Vs から電圧3Vs に上昇する。更に、スイッチS4HをONにし、スイッチS4LをOFF
にしてコンデンサーC4 を選択すると、ピエゾ素子104の印加電圧は、電圧3Vs から
電圧4Vs に上昇する(図6(a)参照)。こうしてピエゾ素子104の印加電圧を電圧
4Vs まで上昇させたら、再びスイッチS4HをOFFにし、スイッチS4LをONにするこ
とで、印加電圧を電圧3Vs まで低下させ、更に、スイッチS3HをOFFにし、スイッチ
S3LをONにすることで、印加電圧を電圧2Vs まで低下させる。
以上に説明したように、スイッチS1H〜S4H、スイッチS1L〜S4Lの接続状態を所定の
順序で切り換えていくことで、所定の電圧波形を生成することができる。そして、この間
のスイッチSB の接続状態をONにしておけば、生成した電圧波形を印加してピエゾ素子
104を駆動することが可能となる。
また、以上のような各種スイッチの接続状態を切り換えることに伴って、コンデンサー
C1 〜C4 とピエゾ素子104との間では、次のような電荷のやり取りが行われる。先ず
、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧0から電圧Vs に上昇させる際には、コンデンサー
C1 が選択されてピエゾ素子104に接続される。従って、コンデンサーC1 に蓄えられ
ていた電荷がピエゾ素子104に供給され、そのことによってピエゾ素子104の印加電
圧が電圧0から電圧Vs に上昇する。図6(a)には、印加電圧が電圧0から電圧Vs に
上昇する際に、コンデンサーC1 からピエゾ素子104に電荷が供給されることを、白抜
きの矢印で表されている。尚、図6(a)においては、コンデンサーからピエゾ素子10
4に電荷が供給されることを白抜きの矢印で表し、逆に、ピエゾ素子104からコンデン
サーに電荷が供給されることを、斜線を付した矢印によって表すものとする。
また、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧Vs から電圧2Vs に上昇させる際には、コ
ンデンサーC1 およびコンデンサーC2 が選択されてピエゾ素子104に接続される。従
って、この場合は、図6(a)に示すように、コンデンサーC1 およびコンデンサーC2
からピエゾ素子104に電荷が供給される。以降についても同様に、印加電圧が電圧2V
s から電圧3Vs に上昇する際には、コンデンサーC1 〜C3 からピエゾ素子104に電
荷が供給され、印加電圧が電圧3Vs から電圧4Vs に上昇する際には、コンデンサーC
1 〜C4 から電荷が供給される。
一方、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧4Vs から電圧3Vs に低下させる際には、
コンデンサーC1 〜C4 がピエゾ素子104に接続された状態(すなわち印加電圧4Vs
の状態)から、コンデンサーC1 〜C3 が接続された状態に切り換える。すると、ピエゾ
素子104に蓄えられていた電荷が、コンデンサーC1 〜C3 に流れ込んで回収される。
図6(a)には、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧4Vs から電圧3Vs に低下させる
際に、ピエゾ素子104からの電荷がコンデンサーC1 〜C3 に流れ込む様子が、斜線を
付した矢印によって表されている。
更に、印加電圧を電圧3Vs から電圧2Vs に低下させる際には、コンデンサーC1 〜
C3 が接続された状態から、コンデンサーC1 およびコンデンサーC2 が接続された状態
に切り換える。すると、ピエゾ素子104からコンデンサーC1 およびコンデンサーC2
に電荷が流れ込む。その後、再び、印加電圧を電圧2Vs から電圧3Vs に上昇させる際
には、コンデンサーC1 〜C3 をピエゾ素子104に接続して、これらのコンデンサーC
1 〜C3 から電荷を供給することで印加電圧を上昇させる。
以上に説明したように、ピエゾ素子104に電圧波形を印加する際には、ピエゾ素子1
04に接続されている全てのコンデンサーと、ピエゾ素子104との間で電荷のやり取り
が行われている。そして、このような電荷の移動が生じると、各種のスイッチS1H〜S4H
、S1L〜S4Lや、途中の配線、更には、コンデンサーC1 〜C4 やピエゾ素子104の内
部抵抗による電力損失が発生し、その結果、次第にコンデンサーC1 〜C4 の電荷が減少
していく。また、電荷をやり取りしていない場合でも、コンデンサーC1 〜C4 やピエゾ
素子104に蓄えられた電荷は、自然放電によって少しずつ減少していく。更には、上述
したコンデンサーC4 の場合のように、ピエゾ素子104に電荷を供給するものの、ピエ
ゾ素子104から電荷を受け取ることが無い(あるいはほとんど無い)コンデンサーにつ
いては、電圧波形を印加する度に少しずつ電荷が減少していく。
このようにして電荷が減少したコンデンサーに対しては、電源Vs から電荷を補充する
ことが可能であるが、ピエゾ素子104に接続されて電圧波形を印加しているコンデンサ
ーに対しては、電荷を補充することが困難である。例えば、図6(b)で「期間A」と表
示したタイミングでは、コンデンサーC3 およびコンデンサーC4 については、ピエゾ素
子104に接続されていないので電源Vs から電荷を補充することができるが、コンデン
サーC1 およびコンデンサーC2 については、ピエゾ素子104に接続されて、電圧を印
加している最中なので、電源Vs から電荷を補充することが困難である。
図6(c)には、期間Aでの各コンデンサーC1 〜C4 とピエゾ素子104との接続状
態が示されている。上述したように、コンデンサーC3 およびコンデンサーC4 について
はピエゾ素子104と接続されていないので、図中に太い破線の矢印で示したように、電
源Vs から電荷を補充することが可能である。しかし、ピエゾ素子104を駆動している
最中のコンデンサーC1 およびコンデンサーC2 については電荷を補充することが困難で
ある。特に、ピエゾ素子104を駆動中のコンデンサーのうち、最低電位にあるコンデン
サー(低電位側がグランドに接続されているコンデンサー)以外は、電源Vs よりも高い
電位に存在するために、電源Vs から電荷を補充することはできない。そして、図6(a
)に示すような電圧波形を印加する場合、コンデンサーC1 およびコンデンサーC2 は常
にピエゾ素子104に接続された状態となっているため、電源Vs から電荷を補充するこ
とが困難である(特に、コンデンサーC1 については電荷の補充は不可能)。その結果、
図7に示したように、長期間に亘ってピエゾ素子104を駆動していると、コンデンサー
C1 やコンデンサーC2 の発生する電圧が低下していき、ピエゾ素子104に精度の良い
電圧波形を印加することができなくなってしまう。そこで、本実施例の容量性負荷駆動方
法では、次のようにしてピエゾ素子104を駆動することとしている。
C.本実施例の容量性負荷駆動方法 :
図8は、本実施例の容量性負荷駆動方法に従って、噴射ヘッド駆動回路200が電圧波
形を生成してピエゾ素子104を駆動する様子を例示した説明図である。図8では、図6
と同じ電圧波形を生成する場合が示されており、図8(a)にはピエゾ素子104に印加
する電圧波形が、そして図8(b)には、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4L、SB の接続
状態を切り換える様子が示されている。
本実施例の容量性負荷駆動方法においても、印加電圧を電圧0から電圧4Vs まで上昇
させた後、電圧4Vs から電圧2Vs まで低下させるまでの間は、前述した図6と全く同
様にして、ピエゾ素子104に電圧波形を印加する。以下、簡単に説明すると、先ず初め
にスイッチSB をONにしておき、その他の全てのスイッチ(スイッチS1H〜S4H、S1L
〜S4L)をOFFにして、全てのコンデンサーC1 〜C4 がピエゾ素子104に接続され
ていない状態としておく。その状態から、コンデンサーC1 が選択された状態(スイッチ
S1HがON、スイッチS1LがOFF)とすることで、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧
0から電圧Vs に上昇させる。次に、コンデンサーC2 も追加して選択された状態(スイ
ッチS1HおよびスイッチS2HがON、スイッチS1LおよびスイッチS2LがOFFの状態)
とすることで、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧Vs から電圧2Vs に上昇させる。続
いて、コンデンサーC3 を追加して選択することで(スイッチS1H〜S3HがON、スイッ
チS1L〜S3LがOFFの状態)、印加電圧を電圧2Vs から電圧3Vs に上昇させ、更に
続いてコンデンサーC4 を追加して選択することで(スイッチS1H〜S4HがON、スイッ
チS1L〜S4LがOFFの状態)、印加電圧を電圧3Vs から電圧4Vs に上昇させる。こ
うして印加電圧が電圧4Vs まで上昇したら、今度は、スイッチS4HをOFFにし、スイ
ッチS4LをONにしてコンデンサーC4 の選択を解除することで、印加電圧を電圧4Vs
から電圧3Vs に低下させ、更に、スイッチS3HもOFF、スイッチS3LもONにして、
コンデンサーC3 の選択も解除することで、印加電圧を電圧3Vs から電圧2Vs に低下
させる。
こうして印加電圧を電圧2Vs まで低下させたら、生成した電圧波形をピエゾ素子10
4に印加するためのスイッチSB をOFFにするとともに、スイッチS1H〜S4HをOFF
にし、スイッチS1L〜S4LをONにして全てのコンデンサーC1 〜C4 の選択を一旦、解
除する。すると、図8(c)に示したように、全てのコンデンサーC1 〜C4 に対して電
源Vs から電荷を補充して、コンデンサーC1 〜C4 の電圧を回復させることが可能とな
る。もちろん、全てのコンデンサーC1 〜C4 の選択を解除すると、コンデンサー側で生
成する電圧が電圧0になってピエゾ素子104の印加電圧2Vs よりも低くなってしまう
が、コンデンサー側とピエゾ素子104とを接続するスイッチSB がOFFになっている
ので、ピエゾ素子104に蓄えられた電荷がコンデンサー側に流れ込むことはない。そし
て、ピエゾ素子104は容量性負荷であるから、蓄えた電荷を放出しない限り、印加電圧
(ここでは、電圧2Vs )がそのまま保たれる。従って、ピエゾ素子104に印加する電
圧が一定電圧に保たれる期間中であれば、コンデンサー側とピエゾ素子104とを接続す
るスイッチSB をOFFにするとともに、全てのコンデンサーC1 〜C4 が選択されない
状態(スイッチS1H〜S4HをOFF、スイッチS1L〜S4LをON)とすることで、ピエゾ
素子104を駆動したままで、コンデンサーC1 〜C4 の電圧を回復させることが可能と
なるのである。
図8(b)では、以上のようにしてピエゾ素子104を駆動しながら、コンデンサーC
1 〜C4 の電圧を回復させる期間(電圧調整期間)に、細かい斜線を付して表示されてい
る。尚、図8(b)で、印加電圧を電圧3Vs から電圧2Vs に切り換えた直後(正確に
は、コンデンサーC3 の選択を解除した直後)から電圧調整期間を開始していないのは、
次の理由によるものである。すなわち、印加電圧を電圧3Vs から電圧2Vs に切り換え
た直後から暫くの間は、ピエゾ素子104からコンデンサー側(コンデンサーC1 および
コンデンサーC2 )に電荷が流れ込みながら、ピエゾ素子104の印加電圧が電圧2Vs
に向かって低下している途中であり、その途中で電圧調整期間を開始すると、コンデンサ
ー側とピエゾ素子104とを接続するスイッチSB がOFFになって、ピエゾ素子104
からコンデンサー側への電荷の流入が中断され、ピエゾ素子104の印加電圧が電圧2V
s よりも高い電圧で保持されてしまう。そこで、ピエゾ素子104の印加電圧を電圧3V
s から電圧2Vs に切り換えてから暫くの時間が経過して、ピエゾ素子104の印加電圧
が安定した頃を見計らって、電圧調整期間を開始しているのである。
また、図8(a)に示した電圧波形では電圧が変化していないように見えるその他の期
間(すなわち、印加電圧を電圧0から電圧Vs に切り換えた直後や、電圧Vs から電圧2
Vs に切り換えた直後、電圧2Vs から電圧3Vs に切り換えた直後、電圧3Vs から電
圧4Vs に切り換えた直後、電圧4Vs から電圧3Vs に切り換えた直後)には、電圧調
整期間が設定されていない。これは、ピエゾ素子104の印加電圧を切り換えてから電圧
が安定するまで待っていると、電圧調整期間が短くなり、コンデンサーC1 〜C4 の電圧
を回復させるための時間があまり確保できないためである。これに対して、ピエゾ素子1
04の印加電圧を電圧3Vs から電圧2Vs に切り換えた後は、暫くの間、電圧2Vs に
維持されるので、ピエゾ素子104の印加電圧が安定してからでもコンデンサーC1 〜C
4 の電圧を回復させるための時間を確保することが可能であり、このため電圧調整期間が
設定されているのである。
以上に説明したように本実施例の容量性負荷駆動方法によれば、ピエゾ素子104を駆
動しながら、電圧波形を発生させる全てのコンデンサーC1 〜C4 に電荷を供給して、コ
ンデンサーの電圧を回復させることができるので、ピエゾ素子104を効率よく、しかも
精度の良い印加電圧で長期間に亘って駆動することが可能となる。
尚、上述した実施例では、電圧調整期間中(コンデンサー側とピエゾ素子104とを接
続するスイッチSB がOFFの期間中)は、全てのコンデンサーC1 〜C4 の選択を解除
した状態(スイッチS1H〜S4HがOFF、スイッチS1L〜S4LがONの状態)とすること
で、全てのコンデンサーC1 〜C4 に電荷を補充するものとして説明した。しかし、電圧
波形に応じて電荷が不足するコンデンサーが予め分かっている場合や、あるいは、コンデ
ンサーの端子間電圧を検出することで電荷が不足したコンデンサーが分かっている場合に
は、電荷を補充する必要のあるコンデンサーについてのみ選択を解除することによって、
電源Vs から電荷を補充することとしてもよい。
また、駆動する電気負荷は、容量成分を有する電気負荷(容量性負荷)であれば、ピエ
ゾ素子104に限らず、例えば、液晶装置や、有機ELなどの各種の画像表示装置に対し
ても、本実施例の容量性負荷駆動方法を好適に適用することが可能である。
D.変形例 :
上述した本実施例の容量性負荷駆動方法には、幾つかの変形例が存在する。以下では、
これらの変形例について簡単に説明する。尚、以下に説明する変形例では、上述した実施
例と同様の構成部分については、同じ符番を付すとともに、詳細な説明は省略することと
する。
D−1.第1変形例 :
上述した実施例では、ピエゾ素子104を駆動しているうちに、コンデンサーC1 〜C
4 の電荷が次第に減少していくものとして説明した。しかし、ピエゾ素子104を駆動す
る電圧波形によっては、ピエゾ素子104からの電荷が特定のコンデンサーに偏って回収
されて、そのコンデンサーの端子間電圧が上昇してしまう場合も起こり得る。このような
場合も、ピエゾ素子104に精度の良い電圧波形を印加することができなくなる。そこで
、以下のようにしてピエゾ素子104を駆動するようにしてもよい。
図9は、噴射ヘッド駆動回路200が、第1変形例の容量性負荷駆動方法に従って、ピ
エゾ素子104を駆動する様子を例示した説明図である。図9(a)にはピエゾ素子10
4に印加する電圧波形が、そして図9(b)には、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4L、S
B の接続状態を切り換える様子が示されている。図9に示した第1変形例の容量性負荷駆
動方法は、図8を用いて前述した容量性負荷駆動方法に対して、電圧調整期間(コンデン
サー側とピエゾ素子104とを接続するスイッチSB がOFFの期間)中に、スイッチS
1H〜S4HおよびスイッチS1L〜4Lが、短時間だけ全てONになる点のみが異なっている。
また、図9(c)には、電圧調整期間中に、スイッチS1H〜S4HおよびスイッチS1L〜
4Lが全てONになっている状態が示されている。図3を用いて前述したように、スイッチ
S1HおよびスイッチS1Lのスイッチの組は、コンデンサーC1 に並列に接続されている。
従って、スイッチS1HおよびスイッチS1LがともにONの状態になると、コンデンサーC
1 の高電位側の端子と低電位側の端子とが導通状態となって、コンデンサーC1 に蓄えら
れていた電荷がグランドに排出される。他のコンデンサーC2 〜C3 についても同様に、
コンデンサーC2 には、スイッチS2HおよびスイッチS2Lの組が並列に接続されており、
コンデンサーC3 には、スイッチS3HおよびスイッチS3Lの組が、そしてコンデンサーC
4 には、スイッチS4HおよびスイッチS4Lの組が並列に接続されている。従って、スイッ
チS2HおよびスイッチS2LがともにONの状態になると、コンデンサーC2 に蓄えられて
いた電荷がグランドに排出され、スイッチS3HおよびスイッチS3LがともにONになると
コンデンサーC3 に蓄えられていた電荷がグランドに排出され、スイッチS4Hおよびスイ
ッチS4LがともにONになるとコンデンサーC4 に蓄えられていた電荷がグランドに排出
される。
以上に説明した第1変形例の容量性負荷駆動方法によれば、ピエゾ素子104に電圧波
形を印加した結果として、コンデンサーC1 〜C4 の電圧が上昇してしまった場合でも、
コンデンサーに溜まった過剰な電荷を、電圧調整期間中にグランドに排出することで、コ
ンデンサーの電圧を適正な電圧(電圧Vs )に復帰させることができる。そのため、ピエ
ゾ素子104を、精度の良い印加電圧で長期間に亘って駆動することが可能となる。
更に、図9(b)に示したように、電圧調整期間中で高電位側のスイッチおよび低電位
側のスイッチをともにONにした後、その電圧調整期間中で低電位側のスイッチはONに
したまま、高電位側のスイッチがOFFになっている期間を設けることとしてもよい。こ
うすれば、たとえ、コンデンサーから電荷を排出する時間(高電位側のスイッチおよび低
電位側のスイッチがともにONになっている時間)が若干長かったために、電荷を排出し
すぎた場合でも、それに続く電圧調整期間で電源Vs から電荷を補充することができる。
その結果、電圧調整期間中にコンデンサーから電荷を排出する時間(高電位側のスイッチ
および低電位側のスイッチをともにONにする時間)をそれほど精密に制御しなくても、
コンデンサーの端子間電圧を適正な電圧(電圧Vs )に保つことができ、精度の良い電圧
波形を用いてピエゾ素子104を駆動することが可能となる。
尚、上述した第1変形例では、電圧調整期間中は、全てのコンデンサーC1 〜C4 から
短時間だけ電荷を排出するものとして説明した。しかし、電荷が過剰に蓄えられる(すな
わち、端子間電圧が上昇する)コンデンサーは、ピエゾ素子104に印加する電圧波形に
応じて予め調べておくことができる。例えば、図9の場合にはコンデンサーC1 ,C2 に
電荷が過剰に蓄えられるから、電荷が過剰になるコンデンサーについてのみ、そのコンデ
ンサーに設けられた高電位側のスイッチおよび低電位側のスイッチがともにONの状態に
なるようにして、過剰に蓄えた電荷をグランドに排出することとしてもよい。また、コン
デンサーに過剰に蓄えられる電荷量についても、電圧波形に応じて予め調べておくことが
できるから、その電荷量に応じた時間だけ(過剰な電荷量が多くなるほど長い時間だけ)
、高電位側のスイッチおよび低電位側のスイッチがともにONの状態となるようにすれば
よい。
図10は、印加する電圧波形に応じた調整内容で、コンデンサーC1 〜C4 の電圧調整
を行う様子を示した説明図である。図示した例では、波形A〜波形Fの6種類の電圧波形
について、電荷が不足するコンデンサーや、電荷が過剰となるコンデンサーが予め調べら
れている。従って、電荷が不足するコンデンサーについては電圧調整期間中に充電し、電
荷が過剰になるコンデンサーについては電荷を放電すればよい。例えば、図中に示した波
形Aについては、コンデンサーC1 ,C2 ,C4 について、電圧調整期間中に電荷を充電
する旨が設定されている。また、波形Aについては、コンデンサーC1 ,C4 について電
荷を充電する旨が設定されている。
また、電荷が過剰になるコンデンサーについては、どの程度過剰になるかも予め調べら
れており、過剰になる程度に応じて、放電時間が設定されている。例えば、図中に示した
波形Cでは、コンデンサーC2 については電圧調整期間中に電荷を充電し、コンデンサー
C3 については設定時間だけ(図示した例では0.5秒)電荷を放電する旨が設定されて
いる。このように電圧波形に応じて調整内容を設定しておけば、種々の電圧波形に対して
適切な電圧調整を行って、精度の良い電圧波形を印加することが可能となる。
D−2.第2変形例 :
上述した実施例あるいは第1変形例においては、電源Vs とコンデンサーC1 〜C4 と
の間には、ダイオードD1 〜D4 が挿入されているものとして説明した。コンデンサーC
1 〜C4 から電源Vs の方向に電流が逆流することを防止することができるのであれば、
ダイオード以外の素子(例えば、スイッチ)を挿入しても構わない。以下では、このよう
な第2変形例について説明する。
図11は、第2変形例の電圧生成部304の回路構成と、第2変形例の電圧生成部30
4を用いてピエゾ素子104を駆動する様子とを例示した説明図である。図11(a)に
は、第2変形例の電圧生成部304の回路構成が示されており、図11(b)には、第2
変形例の電圧生成部304を用いてピエゾ素子104を駆動する様子が示されている。
図11(a)に示した第2変形例の電圧生成部304は、前述した実施例または第1変
形例の電圧生成部204に対して、電源Vs とコンデンサーC1 〜C4 との間に、ダイオ
ードD1 〜D4 ではなくスイッチS1V〜S4Vが挿入されている点のみが異なっている。す
なわち、第2変形例の電圧生成部304では、コンデンサーC1 はスイッチS1Vを介して
電源Vs に接続されており、コンデンサーC2 はスイッチS2Vを介して電源Vs に接続さ
れ、コンデンサーC3 はスイッチS3Vを介して、そしてコンデンサーC4 はスイッチS4V
を介して電源Vs に接続されている。これらスイッチS1V〜S4Vは、図4を用いて前述し
たように、初めにコンデンサーC1 〜C4 を充電する際にONに設定されるが、以下に説
明するように、ピエゾ素子104を駆動中の電圧調整期間中にもONに設定される。
図11(b)は、第2変形例の電圧生成部304を用いてピエゾ素子104に駆動電圧
波形を印加する様子を例示した説明図である。図11(b)の一番上の段には、スイッチ
SB (コンデンサー側とピエゾ素子104とを接続するスイッチ)の接続状態を切り換え
る様子が示されており、その下の4つの段には、スイッチS1V〜S4V(電源Vs とコンデ
ンサーC1 〜C4 との間に挿入されたスイッチ)の接続状態を切り換える様子が示されて
いる。更にその下の段には、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4L(コンデンサーC1 〜C4
に設けられたスイッチの組を構成するスイッチ)の接続状態を切り換える様子が示されて
いる。
これら各種のスイッチの接続状態のうち、一番上の段に示されたスイッチSB の接続状
態、および下方の段に示されたスイッチS1H〜S4H、S1L〜S4Lの接続状態を切り換える
様子については、図8を用いて前述した実施例、あるいは図9を用いて前述した第1変形
例と同様であるため、ここでは説明を省略する。スイッチS1V〜S4Vについては、スイッ
チSB の接続状態とちょうど逆になっている。すなわち、スイッチSB がONの状態にあ
る時(コンデンサー側とピエゾ素子104とが接続されている状態)では、スイッチS1V
〜S4VはOFFになっており、また、スイッチSB がOFFの状態にある時(コンデンサ
ー側とピエゾ素子104とが切断されている状態。電圧調整期間)では、スイッチS1V〜
S4VはONになっている。
このようにすれば、スイッチSB がONの間(電圧調整期間以外)は、前述した実施例
あるいは第1変形例と同様にして電圧波形を発生させて、ピエゾ素子104を駆動するこ
とができる。また、ピエゾ素子104に印加する電圧波形が、ある程度の時間に亘って一
定電圧で維持される期間では、スイッチSB がOFFに設定されるとともに(電圧調整期
間)、スイッチS1V〜S4VがONに設定される。このため、ピエゾ素子104を駆動する
ことによってコンデンサーC1 〜C4 の電荷が減少して電圧が低下した場合でも、電圧調
整期間中にスイッチS1V〜S4Vを介して電源Vs から電荷を補充することができるので、
コンデンサーの電圧を回復させることができる。その結果、ピエゾ素子104を、精度の
良い印加電圧で長期間に亘って駆動することが可能となる。
また、前述した実施例あるいは第1変形例のように、電源Vs とコンデンサーC1 〜C
4 とをダイオードD1 〜D4 によって接続した場合、ダイオードD1 〜D4 で電圧降下が
発生するため、実際にコンデンサーC1 〜C4 に充電可能な電圧は、電源Vs が発生する
電圧(電圧Vs )よりも低くなってしまう。これに対して、上述した第2変形例では、ダ
イオードD1 〜D4 の代わりにスイッチS1V〜S4Vを用いているため、電圧降下を小さく
することができる。特に、接点式のスイッチを用いれば、理論的には電圧降下を排除して
、電源Vs が発生する電圧(電圧Vs )でコンデンサーC1 〜C4 を充電することも可能
となる。
尚、上述した第2変形例では、電圧調整期間(スイッチSB がOFF)になると、スイ
ッチS1V〜S4Vを全てONにして、電源Vs から電荷を補充するものとして説明した。ピ
エゾ素子104を駆動することによって全てのコンデンサーC1 〜C4 で電荷が減少する
とは限らず、電荷が減少して端子間電圧が低下したコンデンサーと、逆に電荷が増加して
端子間電圧が上昇したコンデンサーとが混在して発生する場合も起こり得る。このような
場合、電圧調整期間だからといって、全てのスイッチS1V〜S4Vを一律にONにしたので
は、端子間電圧が上昇したコンデンサーから電源Vs に電流が逆流して、電源Vs を破損
させる可能性もある。しかし、ピエゾ素子104に印加する電圧波形が分かっていれば、
電荷が過剰に蓄えられるコンデンサーは予め調べておくことができるから、そのようなコ
ンデンサーと電源Vs とを接続するスイッチについては、電圧調整期間になってもONに
せず、それ以外のコンデンサーと電源Vs とを接続するスイッチだけをONにしてもよい
。また、電荷が過剰に蓄えられるコンデンサーを予め調べておく代わりに、コンデンサー
の端子間電圧を検出しておき、端子間電圧が上昇したコンデンサーについては、電圧調整
期間になっても、そのコンデンサーと電源Vs とを接続するスイッチをONにしないよう
にしてもよい。
また、図11(a)に例示した電圧生成部304の回路構成では、スイッチS1V〜S4V
を全てONにすると、コンデンサーC1 〜C4 が互いに並列に接続された状態となる。従
って、ピエゾ素子104を駆動している間に、電荷が不足して端子間電圧が低下したコン
デンサーと、逆に電荷が過剰になって端子間電圧が上昇したコンデンサーとが混在して発
生した場合には、電圧調整期間が開始されると、初めに全てのスイッチS1V〜S4VをON
にすることによって、電荷が過剰なコンデンサーから、電荷が不足しているコンデンサー
に電荷を供給することで、コンデンサーC1 〜C4 間で電荷を分配するようにしてもよい
図12は、第2変形例の電圧生成部304が、電圧調整期間中にコンデンサーC1 〜C
4 間で電荷を分配する様子を示した説明図である。ちなみに、図12(a)には、スイッ
チS1V〜S4Vと電源Vs との間に抵抗Rを挿入した場合が示されており、図12(b)に
は、抵抗Rに代えてスイッチSを挿入した場合が示されている。先ず初めは、図12(a
)に示した場合について説明する。
一例として、ピエゾ素子104を駆動することによって、コンデンサーC2 では電荷が
増加し、その他のコンデンサーC1 、C2 、C4 では電荷が減少した場合について考える
。このように、電荷が増加するコンデンサーと減少するコンデンサーとが両方発生する場
合は、スイッチSB をOFFにして電圧調整期間にすると、比較的早い段階でスイッチS
1V〜S4Vを全てONにしてやる。すると、過剰に電荷を蓄えたコンデンサー(ここでは、
コンデンサーC2 )から、電荷が不足しているコンデンサー(ここでは、コンデンサーC
1 、C3 、C4 )に電荷が流れ込む。このとき、スイッチS1V〜S4Vと電源Vs との間に
は抵抗Rが挿入されているので、コンデンサーC2 からの電荷は電源Vs に逆流すること
はなく、専らコンデンサーC1 、C3 、C4 に流れ込む。図12(a)には、このように
して、コンデンサーC2 から、コンデンサーC1 、C3 、C4 に電荷が流れ込む様子が、
太い破線の矢印によって表されている。
もちろん、過剰に電荷を蓄えたコンデンサーが複数存在する場合でも、これらコンデン
サーから、残りのコンデンサー(電荷が不足しているコンデンサー)に電荷が流入して、
コンデンサーC1 〜C4 間に生じていた電荷の偏りが速やかに解消される。そして、コン
デンサーC1 〜C4 の電荷が均一化された状態で、依然として電荷が減少していた場合(
コンデンサーC1 〜C4 の端子間電圧が低下していた場合)は、電源Vs から抵抗Rを介
してコンデンサーC1 〜C4 に電荷が補充される。
また、このようにコンデンサーC1 〜C4 間での電荷の分配と、電源Vs からの電荷の
補充とは、電圧調整期間中(スイッチSB がOFFの期間中)に行われるので、ピエゾ素
子104の印加電圧には何の影響を与えることがない。その結果、ピエゾ素子104を長
い間駆動する場合でも、精度の良い電圧波形をピエゾ素子104に印加することが可能と
なる。また、過剰に電荷を蓄えるコンデンサーが発生した場合でも、その過剰な電荷をグ
ランドに排出するのではなく、電荷が不足しているコンデンサーに供給することができる
ので、より効率よくピエゾ素子104を駆動することが可能となる。
以上では、スイッチS1V〜S4Vと電源Vs との間に抵抗Rが挿入されているものとして
説明した。しかし、図12(b)に示すように、抵抗Rの代わりにスイッチSを挿入して
もよい。この場合は、電圧調整期間になってスイッチS1V〜S4Vを全てONにしても、ス
イッチSはOFFにしておき、暫くの時間が経過してからスイッチSをONにする。こう
すれば、電圧調整期間になってスイッチS1V〜S4Vは全てONであるが、スイッチSはO
FFになっている期間に、コンデンサーC1 〜C4 間での電荷の分配が行われ、その後、
スイッチSをONにすることによって、電源Vs からコンデンサーC1 〜C4 に電荷を補
充することができる。もちろん、この場合も、電圧調整期間中は、コンデンサー側とピエ
ゾ素子104とを接続するスイッチSB はOFFになっているので、ピエゾ素子104の
印加電圧には何の影響も与えることはない。
D−3.第3変形例 :
上述した実施例または各種の変形例においては、ピエゾ素子104に対して常に同じ電
圧波形を印加するものとして説明した。しかし、ピエゾ素子104に印加する電圧波形を
変更すれば、噴射ノズル100から噴射するインク量を変更することができる。そして、
印加する電圧波形が異なれば、電圧生成部204,304内で電荷が不足していたコンデ
ンサーが、電荷を過剰に蓄えるようになったり、逆に、電荷が過剰になっていたコンデン
サーで電荷が不足するようになったり、あるいは、そこまで大きく変わらないにしても電
荷の不足量や過剰量が変わったりする。
更には、図2を用いて前述したように、噴射ヘッド24には複数の噴射ノズル100が
設けられているから、噴射するノズル数を変更することで、噴射ヘッド24全体として噴
射するインク量を変更することも可能である。そして、駆動するノズル数が変わると、コ
ンデンサーC1 〜C4 と電荷をやり取りするピエゾ素子104の数が変わるから、コンデ
ンサー側で電荷が不足する量や過剰になる量も変化する。例えば、駆動する噴射ノズル1
00(ピエゾ素子104)の数が2倍になれば、不足する電荷量も、過剰になる電荷量も
2倍になる。
そこで、印加する電圧波形の種類や、駆動する噴射ノズル100(ピエゾ素子104)
の数に応じて、電圧調整期間中(スイッチSB がOFFの期間中)での各種スイッチの動
作を決定することとしてもよい。以下では、このような第3変形例について説明する。
図13は、第3変形例の噴射ヘッド駆動回路200が出力する電圧波形を例示した説明
図である。図示した例では、初めに「パルス波形A」を出力し、次は「パルス波形B」を
出力し、その次は「パルス波形C」を出力するといったように、複数種類のパルス波形を
切り換えながら電圧波形を出力している。また、それぞれのパルス波形には、一定時間以
上に亘って同じ印加電圧が保持される期間が設けられており、この期間中に電圧調整期間
(スイッチSB がOFFになる期間)が設定されている。
このような電圧波形は、図2に示したようにゲートユニット300に供給され、そして
、プリンター制御回路50によって選択されたゲート素子302のみを通過してピエゾ素
子104に印加される。従って、噴射ヘッド駆動回路200の内部に搭載されたコンデン
サーC1 〜C4 が、実際にピエゾ素子104とやり取りする電荷量は、噴射ヘッド駆動回
路200が出力するパルス波形の種類と、プリンター制御回路50によって選択されるゲ
ート素子302(すなわち、噴射ノズル100)の個数とに依存することになる。
図14は、第3変形例の噴射ヘッド駆動回路200が、噴射ヘッド24のピエゾ素子1
04を駆動するために行うヘッド駆動処理のフローチャートである。この処理は、噴射ヘ
ッド駆動回路200に搭載された駆動制御部202が、プリンター制御回路50の制御の
下で実行する処理である。
図14に示したように、ヘッド駆動処理では、先ず初めに、生成するパルス波形を決定
する(ステップS100)。すなわち、図13を用いて前述したように、第3変形例の噴
射ヘッド駆動回路200では、パルス波形A〜パルス波形Cなどの複数種類のパルス波形
を出力可能となっており、パルス波形に応じて噴射ノズル100から噴射されるインク量
が異なっている。また、どのようなタイミングで、どの噴射ノズル100から、どの程度
のインク量を噴射するかについては、プリンター制御回路50によって制御されており、
これらの情報を示すデータ(ここでは画像データと称する)が、プリンター制御回路50
から駆動制御部202に対して出力されている。そこで、駆動制御部202は、プリンタ
ー制御回路50から受け取った画像データに基づいて、何れのパルス波形を生成するかを
決定するのである。
尚、ここでは、駆動制御部202がプリンター制御回路50から画像データを受け取る
と、出力するパルス波形の種類を決定するものとして説明するが、駆動制御部202では
、所定の順番で(例えば、パルス波形A、パルス波形B、パルス波形Cの順番で)複数種
類のパルス波形を繰り返し出力しておき、所望のパルス波形が出力されるタイミングで、
プリンター制御回路50が駆動制御部202に画像データを出力することによって、プリ
ンター制御回路50がパルス波形の種類を選択することとしてもよい。
プリンター制御回路50からの画像データに基づいてパルス波形を決定したら(ステッ
プS100)、今度は、駆動する噴射ノズル100(すなわち、ピエゾ素子104)の個
数(ノズル数)を決定する(ステップS102)。上述したように、何れの噴射ノズル1
00を出力するかについての情報は、プリンター制御回路50から画像データとして供給
されているので、画像データに基づいて、駆動制御部202は駆動するノズル数を容易に
決定することができる(ステップS102)。
以上のようにして、生成するパルス波形の種類および駆動するノズル数を決定したら、
これらに基づいて、コンデンサーC1 〜C4 について、電圧調整の類別(不足した電荷を
補充するのか、あるいは過剰な電荷を排出するのか)や、調整時間(電荷を排出する場合
に、どれくらいの時間、電荷を排出するか)を決定する(ステップS104)。すなわち
、パルス波形が決まると、1つのピエゾ素子104を駆動した場合に、コンデンサーC1
〜C4 の各々について、電荷が不足するのか、過剰になるのか、更には不足あるいは過剰
になる電荷量を決定することができる。そして、駆動するノズル数が分かれば、結局、そ
れぞれのコンデンサーについて、不足あるいは過剰になる電荷量を決定することができる
。従って、電荷が不足するコンデンサーについては、電圧調整期間中に電源Vs から電荷
を補充する。また、電荷が過剰になるコンデンサーについては、図9を用いて前述したよ
うに、そのコンデンサーに設けられた高電位側のスイッチおよび低電位側のスイッチをと
もにONにすることで、過剰な電荷を排出する。このとき、高電位側のスイッチおよび低
電位側のスイッチをともにONにする時間の長さ(調整時間)は、過剰になる電荷量に応
じて決定することができる。
以上のようにして、出力するパルス波形、および電圧調整の類別および調整時間をコン
デンサーC1 〜C4 毎に決定したら、電圧生成部204内に設けられた各種スイッチSB
、S1H〜S4H、S1L〜S4Lの接続状態を切り換えることによって、パルス波形を出力する
(ステップS106)。その結果、電圧調整期間になったら、先にコンデンサーC1 〜C
4 毎に決定しておいた調整内容に従って、電圧調整を実行した後(ステップS108)、
図14に示したヘッド駆動処理を終了する。
以上に説明した第3変形例によれば、印加しようとする電圧波形や、駆動するノズル数
に応じて、コンデンサーC1 〜C4 の電圧を適切に調整することができるので、長期間に
亘って、精度の良い電圧波形を用いてピエゾ素子104を駆動することが可能となる。
尚、上述した第3変形例では、駆動対象が噴射ヘッド24に搭載されたピエゾ素子10
4であるため、駆動するピエゾ素子104の個数が変動するものとして説明した。しかし
、駆動対象は、噴射ヘッド24のピエゾ素子104に限られるものではなく、例えば、液
晶表示装置など、容量成分を有する電気負荷に対して適用することができる。そして、こ
れら電気負荷の容量成分の大きさが変化する場合にも、上述した第3変形例の「ノズル数
」を「容量成分の大きさ」と読み替えることで、第3変形例の駆動方法を好適に適用する
ことが可能となる。
D−4.第4変形例 :
また、上述した実施例あるいは各種の変形例においては、コンデンサーC1 〜C4 で多
少でも電荷の過不足が生じた場合には、電圧調整期間中に、そのコンデンサーについての
電圧調整(電荷の補充あるいは排出)を行うものとして説明した。このようにすれば、出
力する電圧波形の精度を最大限近くまで高めることができるが、電圧波形の精度に多少の
許容範囲が存在する場合には、許容範囲を超えそうな場合に電圧調整を行うこととしても
よい。以下では、このような第4変形例について説明する。
図15は、第4変形例の噴射ヘッド駆動回路200が、噴射ヘッド24のピエゾ素子1
04を駆動するために行うヘッド駆動処理のフローチャートである。この処理も、前述し
た第3変形例のヘッド駆動処理と同様に、噴射ヘッド駆動回路200に搭載された駆動制
御部202が実行する処理である。
図15に示されるように、第4変形例のヘッド駆動処理を開始すると、画像データに基
づいてパルス波形を出力する(ステップS200)。ここで、前述したように「画像デー
タ」とは、どのようなタイミングで、どの噴射ノズル100から、どの程度のインク量を
噴射するかについての情報が、プリンター制御回路50から出力されるデータである。駆
動制御部202は、プリンター制御回路50からの画像データに基づいて、複数種類の中
からパルス波形を決定すると、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4Lの接続状態を切り換える
ことによってパルス波形を出力する。
続いて、電圧調整期間になったか否かを判断する(ステップS202)。図13に例示
したように、パルス波形の終わりには、電圧調整期間(スイッチSB がOFFになる期間
)が設定されている。そこで、パルス波形の出力を開始したら、電圧調整期間になったか
否かを判断するのである。その結果、電圧調整期間に達していなければ(ステップS20
2:no)、電圧調整期間に達するまで同じ判断を繰り返しながら、そのまま待機状態と
なる。そして、電圧調整期間に達したら(ステップS202:yes)、コンデンサーの
電圧調整を開始するべく、コンデンサーC1 〜C4 の中から対象のコンデンサーを1つ選
択する(ステップS204)。
そして、選択したコンデンサーの端子間電圧を検出する(ステップS206)。端子間
電圧を検出するに際しては、電圧を直接計測してもよいし、あるいはパルス波形の出力中
にピエゾ素子104との間で生じた電荷の出入りを計測しておき、電荷の増減量から間接
的に端子間電圧を検出することとしても良い。
次に、こうして検出した端子間電圧が、許容電圧範囲であるか否かを判断する(ステッ
プS208)。例えば、端子間電圧が、設計値(電圧Vs )に対して上下方向に5%ずつ
の電圧範囲にあれば、許容電圧範囲にあると判断する。この許容電圧範囲は、ピエゾ素子
104に印加する電圧波形の許容精度に応じて決定される。また、許容電圧範囲は、電圧
の設計値(電圧Vs )に対して、上下方向に同じ幅に設定されている必要はなく、例えば
、下方向にはたいへん狭く(従って、端子間電圧が少しでも低下したら電荷を補充する)
、上方向には若干広めに(従って、端子間電圧がある程度まで上昇したら電荷を排出する
)設定してもよい。
その結果、検出した端子間電圧が許容範囲内に無かった場合は(ステップS208:n
o)、そのコンデンサーについての電圧調整類別および調整時間を決定する(ステップS
210)。すなわち、端子間電圧が許容範囲を超えて低下していた場合は、電圧調整類別
は電荷の補充である旨を決定する。また、電荷を補充する場合は、コンデンサーの端子間
電圧が電源Vs の電圧(電圧Vs )を超えて電荷が補充されることはないので、調整時間
は、電圧調整期間の継続中としておけばよい。
一方、端子間電圧が許容範囲を超えて上昇していた場合は、電圧調整類別は過剰な電荷
の排出である旨を決定する。また、電荷を排出する場合は、過剰に蓄えられた電荷量(す
なわち、端子間電圧の設計上の電圧Vs からの上昇量)に応じて、調整時間を決定する。
これに対して、検出した端子間電圧が許容電圧範囲内にあると判断された場合は(ステッ
プS208:yes)、電圧調整類別や調整時間を決定する処理(ステップS210)は
スキップする。
尚、上述した説明では、コンデンサーの端子間電圧を検出することによって、電圧調整
の要否、および電圧調整の類別や調整時間を決定するものとして説明した。しかし、出力
するパルス波形および駆動対象(駆動する噴射ノズル100のノズル数)が分かっている
場合には、電圧調整の要否、および電圧調整の類別や調整時間を予め決定しておくことも
可能である。
以上のようにして、選択したコンデンサーについて、電圧調整の要否、電圧調整を要す
る場合には、電圧調整の類別および調整時間を決定したら、電圧生成部204(あるいは
電圧生成部304)に搭載されている全てのコンデンサーC1 〜C4 について、上述した
処理を行ったか否かを判断する(ステップS212)。その結果、未処理のコンデンサー
が残っていると判断した場合には(ステップS212:no)、ステップS204に戻っ
て新たなコンデンサーを1つ選択して、続く上述した一連の処理を行った後、全てのコン
デンサーC1 〜C4 について処理を終了したか否かを判断する(ステップS212)。こ
のような処理を繰り返した後、全てのコンデンサーC1 〜C4 について、電圧調整の要否
や、電圧調整の類別および調整時間を決定したと判断したら(ステップS212:yes
)、各コンデンサーC1 〜C4 について、決定した内容に従って電圧調整を実行した後(
ステップS214)、図15に示す第4変形例のヘッド駆動処理を終了する。
以上に説明した第4変形例においては、端子間電圧が許容範囲を超えたコンデンサーに
ついてのみ、電圧調整を行えばよいので、電圧調整期間になったからと言って、必ずしも
全てのコンデンサーC1 〜C4 に対して電荷の補充あるいは電荷の排出を行う必要がない
。このため、スイッチS1H〜S4H、S1L〜S4Lの切り換え回数を減らすことにより、スイ
ッチ駆動に要する電力消費を抑制することが可能となる。
以上、本発明の実施例および各種の変形例について説明したが、本発明は上記の内容に
限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様で実施することが
可能である。例えば、上述した実施例あるいは各種の変形例では、液体噴射装置としてイ
ンクを噴射するインクジェットプリンター10であるものとして説明した。しかし、水や
食塩水等の液体をパルス状に噴射して生体組織を切開または切除する手術具としての液体
噴射装置に対しても、本願発明を好適に適用することができる。
10…インクジェットプリンター、 20…キャリッジ、 24…噴射ヘッド、
26…インクカートリッジ、 30…駆動機構、 40…プラテンローラー、
50…プリンター制御回路、 100…噴射ノズル、 102…インク室、
104…ピエゾ素子、 200…噴射ヘッド駆動回路、 202…駆動制御部、
204…電圧生成部、 300…ゲートユニット、 302…ゲート素子、
304…電圧生成部

Claims (8)

  1. 容量成分を有する電気負荷を駆動する容量性負荷駆動回路であって、
    複数の電荷蓄積素子と、
    前記複数の電荷蓄積素子に対して電荷を供給する電源と、
    前記電荷蓄積素子から前記電源に向かって電荷が逆流することを防止する逆流防止手段
    と、
    前記複数の電荷蓄積素子に対して少なくとも1つずつ設けられ、該電荷蓄積素子間の接
    続状態を切り換えることで、複数段階の電圧を生成する複数の電圧生成スイッチと、
    前記電圧生成スイッチの接続状態に応じて生成された電圧を、前記電気負荷に印加する
    電圧印加スイッチと、
    前記電圧印加スイッチの接続状態を導通状態とするとともに、前記電圧生成スイッチの
    接続状態を所定の順序で切り換えて電圧波形を発生させることにより、前記電気負荷を駆
    動する一方、前記電気負荷に印加される電圧が変化しない期間中に設けられた所定期間で
    は、前記電圧印加スイッチの接続状態を切断状態とするとともに前記複数の電圧生成スイ
    ッチの接続状態を切り換えることによって、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行う負荷駆動
    手段と
    を備える容量性負荷駆動回路。
  2. 前記逆流防止手段は、前記電荷蓄積素子の電圧が前記電源の電圧よりも高い場合に切断
    されるスイッチである請求項1に記載の容量性負荷駆動回路。
  3. 請求項1または請求項2に記載の容量性負荷駆動回路であって、
    前記負荷駆動手段は、前記複数の電圧生成スイッチの接続状態を切り換える切換パター
    ンを、複数種類記憶しているとともに、前記所定期間では、該切換パターンに応じて、前
    記電荷蓄積素子の電圧調整を行う手段である容量性負荷駆動回路。
  4. 請求項1ないし請求項3の何れか一項に記載の容量性負荷駆動回路であって、
    前記負荷駆動手段は、前記電気負荷の容量成分の大きさに関する情報を取得するととも
    に、該取得した情報に応じて、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行う手段である容量性負荷
    駆動回路。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか一項に記載の容量性負荷駆動回路であって、
    前記負荷駆動手段は、前記電荷蓄積素子に蓄積された電荷量に関連する情報を取得する
    とともに、該電荷量が所定の許容範囲を超えた場合に、前記電荷蓄積素子の電圧調整を行
    う手段である容量性負荷駆動回路。
  6. 容量成分を有する電気負荷を駆動する容量性負荷駆動回路であって、
    第1の電荷蓄積素子と、
    第2の電荷蓄積素子と、
    前記第1および第2の電荷蓄積素子に対して電荷を供給する電源と、
    前記第1の電荷蓄積素子と前記第2の電荷蓄積素子との接続状態を切り換えることで、
    多段階の電圧を生成する電圧生成スイッチと、
    前記電圧生成スイッチの接続状態に応じて生成された電圧を、前記電気負荷に印加する
    電圧印加スイッチと、
    前記電圧印加スイッチの接続状態を導通状態とするとともに、前記電圧生成スイッチの
    接続状態を所定の順序で切り換えることによって、前記電気負荷を駆動する一方、前記電
    気負荷に印加される電圧が変化しない所定期間では、前記電圧印加スイッチの接続状態を
    切断状態とするとともに前記電圧生成スイッチの接続状態を切り換えることによって、前
    記電荷蓄積素子の電圧調整を行う負荷駆動手段と
    を備える容量性負荷駆動回路。
  7. 請求項6に記載の容量性負荷駆動回路であって、さらに、
    前記第1の電荷蓄積素子から前記電源に向かって電荷が流れることを防止する第1の逆
    流防止手段と、
    前記第2の電荷蓄積素子から前記電源に向かって電荷が流れることを防止する第2の逆
    流防止手段と
    を備える容量性負荷駆動回路。
  8. 請求項6または請求項7に記載の容量性負荷駆動回路であって、
    前記電圧生成スイッチは、前記第1および第2の電荷蓄積素子を直列に接続する状態と
    前記第1および第2の電荷蓄積素子の少なくともいずれかを接地する状態とを少なくとも
    切り換える容量性負荷駆動回路。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105500926A (zh) * 2013-03-22 2016-04-20 精工爱普生株式会社 对电容性负载进行驱动的电路
JP2016175337A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置、駆動回路およびヘッドユニット

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CN105500926A (zh) * 2013-03-22 2016-04-20 精工爱普生株式会社 对电容性负载进行驱动的电路
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