JP2011068717A - 難燃性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】樹脂の機械特性の低下を抑制し、且つ、充分な難燃性能を提供できるハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、およびマレイン酸系共重合樹脂を含み、前記ポリアミド樹脂の含有量が4〜10質量%、前記マレイン酸系共重合樹脂の含有量が4〜20質量%であるベース樹脂と;前記ベース樹脂100質量部に対し10〜14質量部のリン酸塩系難燃剤と;前記ベース樹脂100質量部に対し1〜6質量部のトリアジン環含有ヒンダードアミン系難燃助剤と;を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、ハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物と、それを用いて得られるノンハロゲン絶縁電線に関する。
電線を保護する絶縁被覆材として、従来ポリ塩化ビニル樹脂が使用されているが、燃焼時に有害なハロゲンガスを発生するという問題があるため、ノンハロゲンの保護材の開発が行なわれている。ハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物には、難燃剤として、水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウムなどの金属水和物が用いられる。特許文献1では、エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に対し、金属水和物200〜300質量部と、硼酸亜鉛5〜60質量部が配合されている。
また、難燃剤としてリン系難燃剤を配合することも知られており、特許文献2は、エチレン・酢酸ビニル共重合体100質量部に対し、金属水酸化物50〜150質量部、有機リン系難燃剤15〜50質量部、およびシラン系増粘剤5〜15質量部を配合したノンハロゲン難燃性樹脂組成物を開示する。
特開2006−1988号公報 特開2007−161814号公報
これらの金属水和物は、難燃効率が低いことから、所定の難燃性規格を満たすために、一般に、ベース樹脂に対する配合比を高めることが必要となる。具体的には、金属水和物が質量で樹脂組成物全体の半分以上を占めることにもなり、その結果、柔軟性、強度、伸び等の樹脂本来の機械的特性が大幅に減少してしまうという問題がある。
また、リン系難燃剤は、加水分解性を有するため、電線被覆用の絶縁樹脂に配合された場合に、エンジンルームなどで水が長期間付着することにより絶縁体が劣化し、電線としての導電性を充分に維持することが困難となるという問題もある。
一方、複数の被覆電線を束ねてワイヤーハーネスまたはケーブルを構成する際、ノンハロゲンの樹脂で被覆された電線と、ポリ塩化ビニルで被覆された電線とを併用して、ハロゲンガスの発生量を抑制することも行なわれている。しかし、両者は束ねた状態に置かれるので、ポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤が隣接するノンハロゲン樹脂に移行し、高温下でノンハロゲン樹脂の劣化が促進されるという現象が生じることもわかってきた。
そこで本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、電線被覆用の絶縁樹脂としても好適に使用できるハロゲンフリーの難燃性樹脂組成物を提供することを課題とする。
本発明の第一の側面によれば、ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、およびマレイン酸系共重合樹脂を含み、前記ポリアミド樹脂の含有量が4〜10質量%、前記マレイン酸系共重合樹脂の含有量が4〜20質量%であるベース樹脂と;前記ベース樹脂100質量部に対し10〜14質量部のリン酸塩系難燃剤と;前記ベース樹脂100質量部に対し1〜6質量部のトリアジン環含有ヒンダードアミン系難燃助剤と;を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物が提供される。
本発明の第二の側面によれば、複数の導線からなる撚線と;前記撚線の外周面に設けられる、本発明に係る難燃性樹脂組成物を含む絶縁被覆層と;を備えるノンハロゲン絶縁電線が提供される。
本発明の第三の側面によれば、複数の導線からなる撚線の外周面をポリ塩化ビニル樹脂により被覆したポリ塩化ビニル絶縁電線、および本発明に係るノンハロゲン絶縁電線を含む電線束と;前記電線束の外周を保護する絶縁保護材と;を備えるワイヤーハーネスが提供される。
本発明に係る難燃性樹脂組成物では、難燃剤添加量を低減させることにより難燃性と機械的特性を満足させることができる。すなわち、特定のヒンダードアミン化合物が、リン酸塩系難燃剤の難燃助剤として作用するので難燃性が向上し、その結果、難燃剤の添加量を抑えることができる。さらに、この難燃性樹脂組成物で電線を被覆したノンハロゲン絶縁電線をポリ塩化ビニル被覆電線と組み合わせて使用した場合も、ポリ塩化ビニルに含まれる可塑剤によるノンハロゲン絶縁電線の被覆樹脂の劣化を防止することができる。
本発明に係る難燃性樹脂組成物(以下、単に「樹脂組成物」とも記す。)は、ベース樹脂として、少なくとも3種類の異なる熱可塑性樹脂、すなわちポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、およびマレイン酸系共重合樹脂を使用する。
ポリオレフィン樹脂は、エチレン、プロピレン、ブテン、イソブチレン、4−メチルペンテン−1等のオレフィン炭化水素(二重結合を一つもつ不飽和炭化水素)をモノマーとして含むポリマーの総称であり、そのホモポリマーまたはコポリマーを意味する。このオレフィン炭化水素としては、炭素数2〜6のオレフィンを用いることが好ましい。共重合されるオレフィン炭化水素以外のモノマーとしては、特に限定されないが、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸低級(炭素数1〜6)アルキルエステル、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられ、これらを単独で、または複数種を組み合わせて使用できる。ここで、(メタ)アクリル酸とはアクリル酸とメタクリル酸の双方を意味しており、それらの誘導体の表示についても同様である。
さらに具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・ジエン三元共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・(メタ)アクリレート共重合体、プロピレン・酢酸ビニル共重合体、プロピレン・(メタ)アクリレート共重合体、プロピレン・ブテン−1共重合体、ポリ1−ブテン、ポリ1−ペンテン、ポリ4−メチルペンテン−1等が挙げられる。共重合形式は、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合のいずれでもよいが、ランダム共重合体であることが好ましい。
ポリオレフィン樹脂は、枝分れのない直鎖状のポリマーであってもよいし、枝分れのあるポリマーであってもよい。
自動車用電線に求められる各種特性を満足させる観点からは、高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)と、低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)を併用することが好ましい。ここで、HDPEとは、密度が0.942g/cm以上のものを意味する。密度の上限値については、特に限定はされないが、0.98g/cm以下であることが好ましく、0.97g/cm以下であることがより好ましく、0.942〜0.96g/cmのものが一層好ましい。一方、LDPEとは、密度が0.93g/cm以下のものを意味する。密度の下限値については、特に限定はされないが、0.89g/cm以上であることが好ましく、0.90g/cm以上であることがより好ましく、0.91〜0.93g/cmのものが一層好ましい。
HDPEとLDPEは、自動車用電線の要求特性値を満たすために、質量比で、2:8〜4:6の比率で使用されることが好ましい。
ポリアミド樹脂は、アミド結合(-CONH-)の繰り返しによって主鎖が構成される線状高分子である。このポリアミド樹脂を配合することにより、極性を有するアミド結合が作用して、リン酸塩の樹脂への相溶性を高める助けとなり、リン酸塩の加水分解を抑制する効果が得られると想定される。
このポリアミド樹脂を構成するジカルボン酸成分モノマーとしては、アジピン酸、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸などが挙げられ、これらの1種以上を含むことができる。ジアミン成分モノマーとしては、エチレンジアミン、プトレシン(ブタン−1,4−ジアミン)、カダベリン(ペンタン−1,5−ジアミン)、ヘキサメチレンジアミンなどが挙げられ、これらの1種以上を含むことができる。
さらに具体的には、ポリアミド樹脂として、ナイロン(登録商標、以下同じ)6(ε−カプロラクタムの重縮合物)、ナイロン11(ウンデカンラクタムの重縮合物)、ナイロン12(ラウリルラクタムの重縮合物)、ナイロン66(ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸との共重縮合物)、ナイロン610(ヘキサメチレンジアミンとセバシン酸との共重縮合物)、ナイロン6T(ヘキサメチレンジアミンとテレフタル酸との共重縮合物)、ナイロン6I(ヘキサメチレンジアミンとイソフタル酸との共重縮合物)、ナイロン9T(ノナンジアミンとテレフタル酸との共重縮合物)、ナイロンM5T(メチルペンタンジアミンとテレフタル酸との共重縮合物)、ナイロン612(ε−カプロラクタムとラウリルラクタムとの共重縮合物)などが例示できる。これらの複数種を組み合わせて使用してもよい。なかでも、加工温度《配合樹脂(オレフィン系)に近い融点》の観点から、脂肪族ポリアミド樹脂を使用することが好ましい。
マレイン酸系共重合樹脂は、コモノマーとして無水マレイン酸またはマレイン酸エステル(以下、両者をまとめて「マレイン酸成分」ともいう。)を含む共重合体である。たとえば、スチレン、オレフィン、ビニルエステル(酢酸ビニル等)等とマレイン酸成分との共重合体が挙げられる。これらは単独で使用しても、複数種を組み合わせて使用してもよい。
このマレイン酸系共重合樹脂を配合することにより、上記ポリアミド樹脂とオレフィン樹脂との相溶性を向上させて、得られる成形品の外観を向上させることができる。
共重合体中のマレイン酸成分の割合は、樹脂の成形性・安定性の観点から、0.2〜6質量%であることが好ましい。共重合形式は、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合のいずれでもよいが、ランダム共重合体であることが好ましい。
なかでも、マレイン酸系共重合樹脂として、エチレン等のα−オレフィンと無水マレイン酸との共重合体を用いることが好ましい。
ベース樹脂中のポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、およびマレイン酸系共重合樹脂の割合は、特に限定されないが、ポリアミド樹脂は、リン系難燃剤を樹脂中にうまく相容して耐温水性を確保し外観を良好にする観点から、ベース樹脂中に4質量%以上含まれることが好ましく、マレイン酸系共重合樹脂は、ポリアミド樹脂をオレフィン樹脂と相容させる観点から、ベース樹脂中に4質量%以上含まれることが好ましい。
一方、ポリアミド樹脂は一般に、他樹脂と比較して融点が高く、あまり多量に配合されると混練加工性を低下させる恐れもあることから、それ以上を配合することもできるが、ベース樹脂中に10質量%以下程度であることが好ましい。マレイン酸系共重合樹脂は、あまり多量に配合されると樹脂組成物が混練加工設備に接着しやすくなる恐れがあることから、それ以上を配合することもできるが、ベース樹脂中に20質量%以下程度であることが好ましい。
さらに、マレイン酸系共重合樹脂は上記ポリアミド樹脂の相溶性を高めることを主目的として配合されることから、その配合量は上記ポリアミド樹脂とほぼ同量であることも好ましい。
以上より、好ましい一実施態様において、ベース樹脂中にポリアミノ樹脂が4〜10質量%、マレイン酸系共重合樹脂が4〜20質量%または4〜10質量%配合され、ポリオレフィン樹脂は70〜92質量%または80〜92質量%の範囲で配合されるが、これに限定されることはない。
本発明では、リン酸塩系難燃剤を使用する。リン酸塩系難燃剤は、リン酸塩およびポリリン酸塩の双方を含む概念である。以下、リン酸塩とポリリン酸塩をまとめて、リン酸塩と記す場合がある。リン酸エステルではなくリン酸塩を使用することにより、リン酸エステルのような液状ではなく粉体となり加工性を改善することができる。
リン酸塩化合物としては、具体的には、リン酸またはポリリン酸とアミン化合物またはアンモニアとの塩化合物を使用することができる。ポリリン酸は、直鎖状の縮合リン酸であり、その繰り返し数nは特に限定はされないが、2〜100程度であることが好ましい。
さらには、リン酸またはポリリン酸とトリアジン環含有アミン化合物とを反応させて得られる有機リン酸塩化合物を用いることが好ましい。これらは複数種を組み合わせて使用してもよい。トリアジン環含有アミン化合物は、トリアジン環に1以上のアミノ基が置換したトリアジン誘導体であれば限定されないが、置換アミノ基は第1級アミン(HN−)であることが好ましい。
より具体的には、有機リン酸塩化合物として、下記一般式(1)で示される化合物を用いることが好ましい。式(1)においてカチオンとアニオンの表示をしていないが、リン酸部分はアニオン、X部分はカチオンとなって、両者は塩を形成しているものとする。
Figure 2011068717
上記一般式(1)において、nは1〜100の数(異なる縮合数のポリリン酸を含む場合の平均値)であり、pは0<p≦n+2を満たす数であり、Xはアンモニアまたは下記一般式(2)で表されるトリアジン誘導体である。
Figure 2011068717
一般式(2)中、ZおよびZはそれぞれ独立に、−NR基(RおよびRはそれぞれ独立に、水素原子、ヒドロキシメチル(メチロール)基、または炭素原子数1〜6のアルキル基である。)、水酸基、メルカプト基、フェニル基、ビニル基、炭素原子数1〜10のアルキル基、および炭素原子数1〜10のアルコキシ基からなる群より選ばれる基である。ここで、アルキル基およびアルコキシ基は、それぞれ、直鎖型、分岐型のいずれでもよい。
一般式(2)で示される化合物としては、たとえば、メラミン、アセトグアナミン、ベンゾグアナミン、アクリルグアナミン、2,4−ジアミノ−6−ノニル−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−ハイドロキシ−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4,6−ジハイドロキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−エトキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−プロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−イソプロポキシ−1,3,5−トリアジン、2,4−ジアミノ−6−メルカプト−1,3,5−トリアジン、2−アミノ−4,6−ジメルカプト−1,3,5−トリアジン等が挙げられる。
有機リン酸塩化合物の反応方法と条件については、特に限定はされず、たとえば、リン酸またはポリリン酸とトリアジン環含有化合物またはアンモニアとを塩酸等の酸を加えて酸性下で反応させ、アルカリにより中和させることで容易に得ることができる。
好ましい有機リン酸塩化合物として、より具体的には、オルトリン酸(n=1)メラミン塩、ピロリン酸(n=2)メラミン塩、三リン酸(n=3)メラミン塩、nが4以上のポリリン酸メラミン塩、オルトリン酸アンモニウム塩、ピロリン酸アンモニウム塩、三リン酸アンモニウム塩、nが4以上のポリリン酸アンモニウム塩等を例示することができる。これらの有機リン酸塩化合物は、複数種を組み合わせて使用してもよい。
リン酸塩系難燃剤の配合量は、ベース樹脂100質量部に対し、充分な難燃性を確保する観点から10質量部以上であることが好ましく、一方、耐温水性を確保する観点から14質量部以下であることが好ましい。
上記リン酸塩系難燃剤は、特定の難燃助剤と組み合わせて使用することで、加水分解性が抑制され、加水分解量を低減でき、耐温水性を確保しつつ難燃性を向上させることができる。この難燃助剤は、トリアジン環含有ヒンダードアミン系難燃助剤(トリアジン環含有ヒンダードアミン化合物)であることが好ましい。
ヒンダードアミン化合物は、一般に光安定剤として用いられるが、本発明者は、この化合物がリン酸塩系難燃剤の難燃助剤として作用することを見いだした。すなわち、上記ヒンダードアミン化合物は、リン酸塩系難燃剤の難燃メカニズムである炭化層の形成を増大させることによって、難燃性を向上させることができる。
具体的には、たとえば、4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと、シクロヘキサンと、N,N’−エタン−1,2−ジイルビス(1,3−プロパンジアミン)との過酸化処理した反応生成物を好ましく使用することができる。これは、難燃耐候安定剤として市販されている化合物である。あるいは、ヒンダードアミン系光安定剤として市販されている、HALS骨格を有する化合物、たとえば[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル]構造と[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)イミノ]構造とを有する共重合体を好ましく使用することもできる。これらは、複数種を組み合わせて使用してもよい。
難燃助剤は、ベース樹脂100質量部に対し、リン酸塩の加水分解を抑制して難燃性能を高める観点から、1質量部以上含まれることが好ましい。一方、得られる成形品の外観を良好に保つ観点から、ベース樹脂100質量部に対し、6質量部以下であることが好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、上記ベース樹脂とリン酸塩系難燃剤および難燃助剤に加え、本発明の効果を阻害しない範囲内で、通常使用される各種の添加剤、たとえば着色剤、酸化防止剤、重金属不活性化剤(キレート剤または銅害防止剤)、紫外線吸収剤、熱安定剤、帯電防止剤、抗菌剤、防曇剤、アンチブロッキング剤、分散剤、滑剤、増粘剤、発泡剤、有機・無機充填材等の1種以上を必要に応じて含むことができる。さらに、上記リン酸塩系難燃剤以外の公知のノンハロゲン・ノンアンチモン系難燃剤を併用してもよい。
また、押出成形時の樹脂付着物(メヤニ)の発生とメルトフラクチャーによる外観不良を抑制する観点から、シリコーンポリマーおよび脂肪族カルボン酸またはその金属塩の少なくとも一方を含むことができる。この外観不良抑制効果をより高めるために、これらの2成分は併用されることが好ましい。
樹脂組成物の製造方法は、特に限定されず、通常の方法で各成分を混合して製造することができる。たとえば、パウダー状またはペレット状のベース樹脂成分に、リン酸塩系難燃剤および難燃助剤と、必要に応じてその他の任意成分を添加し、タンブラーやヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、リボンフィーダー、スーパーミキサー等を用いて混合した後、単軸または多軸の押出機(好ましくは脱気ができる溶融混練装置)、ロール、ニーダー等により、混練温度150℃〜200℃、好ましくは150℃〜170℃で溶融混練し、ペレット等にする方法が好適である。各配合成分の添加順序は任意であり、上記例示の方法とは異なる順序で各成分を混合してもよい。さらに、他の添加剤等を高濃度に濃縮配合したマスターバッチを作成し、混合使用することもできる。
以上のようにして得られる難燃性樹脂組成物は、難燃性が高く、良好な機械的特性を備えているので、電気・電子部品、機械部品、車両用部品、建材、事務機器などの様々な用途に使用することができる。なかでも、この樹脂組成物は、上記特性に加え、厳しい耐温水性試験に耐える耐温水性能を備え、外観も良好であるので、電線被覆用の絶縁樹脂として好ましく使用できる。
電線は、銅、アルミニウム等の導線(素線)を複数本撚り合わせてなる撚線(裸線)を、絶縁樹脂層で覆った被覆線であるが、上記本発明に係る樹脂組成物をこの被覆層に使用することにより、難燃性および機械的特性に優れたノンハロゲン絶縁電線を提供することができる。
すなわち、本発明に係る絶縁電線は、導体となる撚線の外周面を本発明に係る樹脂組成物により被覆したものであり、複数の導線からなる撚線と、樹脂組成物を用いて形成される絶縁被覆層とを含む。
導線(素線)の組成、直径などは特に限定されず、また撚線を構成する素線の本数なども特に限定されない。さらに、被覆層の厚みも特に限定されないが、たとえば0.1〜1.0mmとすることができる。
上記ノンハロゲン絶縁電線は、ポリ塩化ビニル(PVC)により被覆されたPVC絶縁電線と組み合わせて、複数本のノンハロゲン絶縁電線と複数本のPVC絶縁電線とが混在したワイヤーハーネス(またはケーブル)として使用することができる。これにより、有害なハロゲンガスの発生量を抑制しつつ、加工性および経済性の要請も満たすことができる。すなわち、本発明に係るワイヤーハーネスは、ポリ塩化ビニル絶縁電線および上記ノンハロゲン絶縁電線を含む電線束と、電線束の外周を保護する絶縁保護材とを備える。
ノンハロゲン絶縁電線とPVC絶縁電線とを混在させると、PVCに含まれる可塑剤が隣接するノンハロゲン樹脂に移行し、それが導線の金属(たとえば銅)をイオン化させ、形成された金属イオン触媒となって電線被覆樹脂の劣化を引き起こすことが推測されるが、本発明に係るノンハロゲン絶縁電線は、推測ではあるが樹脂中に金属水和物などが含有しないので導体と同様なイオン触媒が形成されにくいので、PVC中の可塑剤によるノンハロゲン絶縁電線樹脂の劣化を抑制することができると考えられる。
ノンハロゲン絶縁電線とPVC絶縁電線の組み合わせ比率は、特に限定されないが、1:9〜4:6の比率で組み合わせることが好ましい。
ノンハロゲン絶縁電線とPVC絶縁電線とは、絶縁テープまたはシートで巻き付けるかチューブ内に挿入するなどの任意の方法で束ねて1本に外装することができる。この絶縁テープまたはチューブには、公知の絶縁樹脂を使用することができ、特に限定されない。たとえば、粘着層付きPVCテープ、粘着層付きポリエチレンテープなどを好ましく使用できる。
上記電線およびワイヤーハーネス(ケーブル)は、電気・電子部品、機械部品、車両用部品、建材などの様々な用途に使用することができる。なかでも、車両用電線・ケーブルとして好ましく使用できる。
本発明に係る樹脂組成物は、上記のような様々な用途に合わせて成形したのち、必要に応じて架橋することができる。その架橋方法は特に限定はされず、たとえば放射線照射架橋、有機過酸化物架橋、あるいはシラン架橋のいずれの方法でもよい。
放射線照射架橋の場合は、たとえば、γ線または電子線を放射線源として使用し、これらを樹脂に照射することにより分子中にラジカルが発生し、これらラジカル同士がカップリングすることにより分子間の架橋結合が形成される。有機過酸化物架橋では、樹脂組成物にベース樹脂の可塑化温度で分解しない有機過酸化物を配合しておき、成形加工と同時または成形後に高温高圧下に晒すことにより有機過酸化物が分解しラジカルが発生し、このラジカルにより分子間の架橋反応が進む。シラン架橋(水架橋)では、たとえば、ビニルシラン化合物をベース樹脂にグラフト付加反応させた後、このグラフトマーにシラノール縮合触媒を添加し成形加工し、水分雰囲気下に晒すことにより、グラフト末端のアルコキシシラン同士が加水分解し脱アルコールして、分子間の架橋結合が形成される。
以下に、本発明を実施例により詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
<実施例および比較例>
表に示す配合比で、ベース樹脂に対し難燃剤、難燃助剤および添加剤を配合し、ヘンシェルミキサーで予備混合した。
使用した成分は次のとおりである。
HDPE:日本ポリエチレン(株)製「ノバテックHD HB334R(密度0.952g/cm
LDPE:(株)プライムポリマー製「ミラソン3530」(密度0.924g/cm
ポリアミド樹脂:東レ(株)製「ナイロンCM6241M」(共重合ナイロン(ナイロン612)密度1140kg/m
マレイン酸系共重合樹脂:BPケミカルズ社製「ポリボンド3009」(エチレン−無水マレイン酸共重合体、無水マレイン酸含有量1.0質量%)
リン酸塩:(株)ADEKA製「FP−2200」(リン、窒素含有化合物)
リン酸エステル:(株)ADEKA製「FP−770」(縮合リン酸エステル)
ポリリン酸メラミン:チバ・ジャパン(株)製「MELAPUR200/70」(メラミン−ポリリン酸塩)
メラミンシアヌレート:チバ・ジャパン(株)製「MELAPUR MC25」(1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)トリオンと1,3,5−トリアジン−2,4,6−トリアミンとの化合物)
水酸化マグネシウム(ステアリン酸処理水酸化マグネシウム):協和化学工業(株)製「キスマ5AL」(平均粒径1.0μm)
難燃助剤:チバ・ジャパン(株)製「FLAMESTAB NOR 116FF」(過酸化処理した4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンと、2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジンと、シクロヘキサンと、N,N’−エタン−1,2−ジイルビス(1,3−プロパンジアミン)との反応生成物)
酸化防止剤:(株)ADEKA製「AO−60」(ペンタエリスリトール=テトラキス[3−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート])
重金属不活性化剤:(株)ADEKA製「CDA−6」(デカメチレンカルボン酸ジサリチロイルヒドラジド)
Figure 2011068717
Figure 2011068717
得られた樹脂組成物を用いて、銅導体からなる撚線の周囲を0.3mmの厚さで被覆して、0.35sqのノンハロゲン絶縁電線を製造した。
同様に、PVC(矢崎総業(株)製「V−1414」)を用いて銅導体からなる撚線を0.3mmの厚さで被覆して、ポリ塩化ビニル絶縁電線を製造した。
得られたノンハロゲン絶縁電線2本とPVC絶縁電線5本を束ねてPVCテープ(矢崎総業(株)製「VTAX−FR」)によりハーフラップ巻きして外装し、ワイヤーハーネスを製造した。ここで、ハーフラップ巻きとは、ワイヤ−ハーネスの外周にテープを螺旋状に巻き付けていく際、テープの幅半分にテープを重ねながら巻き付ける方法である。
得られたコンパウンド(シート)、ノンハロゲン絶縁電線、またはワイヤーハーネスに対し、次の試験を行なった。評価結果を併せて表に示す。
<難燃性>
ISO 6722に準じてノンハロゲン絶縁電線に対し試験を行ない、70秒以内に消炎したものを○、しなかったものを×として評価した。
<耐温水性>
85℃の温水中に電線サンプルを35日間浸漬した後、電線サンプルの絶縁抵抗値が1.0E+9以上であり、かつ、耐電圧1kV×1分間で絶縁破壊が無いものを○とし、どちらか一方でも満足しないものを×として評価した。
<PVC移行性(協調性)>
ワイヤーハーネスを100℃で10,000時間放置したのち、自己径巻き付けし、被覆絶縁層の割れおよび導体露出がないものを○、どちらか一方でも生じたものを×とした。
<引張伸び>
JIS K 7161に準拠し、試験片としては1mm厚プレスシートを、ダンベルで3号型に打抜いたものを使用した。引っ張り速度は200mm/分とした。伸び率200%以上を○、150%以上200%未満を△、150%未満を×として評価した。
<外観>
0.35sqのノンハロゲン絶縁電線に対しISO 6722 9.3規格に準じたスクレープ(摩耗)試験(荷重7N)を行ない、200回以上を満足したものを○とし、満足しないものを×とした。
実施例の樹脂組成物を用いた場合は、評価したすべての特性に優れていることが確認された。これに対し比較例の樹脂組成物では、いずれかの特性が不良となることが判明した。

Claims (4)

  1. ポリオレフィン樹脂、ポリアミド樹脂、およびマレイン酸系共重合樹脂を含み、前記ポリアミド樹脂の含有量が4〜10質量%、前記マレイン酸系共重合樹脂の含有量が4〜20質量%であるベース樹脂と、
    前記ベース樹脂100質量部に対し10〜14質量部のリン酸塩系難燃剤と、
    前記ベース樹脂100質量部に対し1〜6質量部のトリアジン環含有ヒンダードアミン系難燃助剤と、
    を含むことを特徴とする難燃性樹脂組成物。
  2. 前記マレイン酸系共重合樹脂が、α−オレフィン・無水マレイン酸共重合体である、請求項1記載の難燃性樹脂組成物。
  3. 複数の導線からなる撚線と、
    前記撚線の外周面に設けられる、請求項1または2記載の難燃性樹脂組成物を含む絶縁被覆層と、
    を備えるノンハロゲン絶縁電線。
  4. 複数の導線からなる撚線の外周面をポリ塩化ビニル樹脂により被覆したポリ塩化ビニル絶縁電線、および請求項3記載のノンハロゲン絶縁電線を含む電線束と、
    前記電線束の外周を保護する絶縁保護材と、
    を備えるワイヤーハーネス。
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