JP2010276271A - 室内環境評価システム、及び、室内環境評価方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】一方向開口のある室内空間について、空気の移動と関連して、室内環境の快適性などを評価する新規なシステム、及び、方法を提案する。
【解決手段】建物の一つの外壁面F1の開口部W1のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間R1が形設されるものについて、前記開口部W1を通過する空気の移動A1をシミュレーションするものであって、空気の移動A1に影響を及ぼす構造要素を設定するとともに、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動A1をシミュレーションする、室内環境評価システムとする。
【選択図】図1
【解決手段】建物の一つの外壁面F1の開口部W1のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間R1が形設されるものについて、前記開口部W1を通過する空気の移動A1をシミュレーションするものであって、空気の移動A1に影響を及ぼす構造要素を設定するとともに、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動A1をシミュレーションする、室内環境評価システムとする。
【選択図】図1
Description
本発明は、住宅などの室内環境の快適性などを評価する方法に関する。
従来、住宅などの建物の通風状態を評価する技術が検討されており、関連する技術について開示する文献も存在する(特許文献1、特許文献2参照。)。
特許文献1に開示される技術では、明細書の段落0017に記載されるように、東西南北の4方向からの外部風向により、各部屋の通風状態をシミュレーションすることで、ある窓から主として空気が流入し、別のある窓から主として空気が流出することを表現することを可能としている。
また、特許文献2に開示される技術では、明細書の段落0021に記載されるように、建物に形成された開口部から屋内に入り込んで他の開口部から出ていくまでの挙動を立体的に予測することを可能としている。
建築物総合環境性能評価システム[online] インターネット<http://www.ibec.or.jp/CASBEE/>
以上に述べた従来技術では、二箇所以上の窓などの開口部が配置されることを前提とし、入口となる開口部と出口となる開口部が把握され、これとともに、建物内の空気の移動がシミュレーションされるものである。
このようなことから、例えば、図10(a)の間取りに示すごとく、二箇所に窓W91・W91がある部屋R91や、二箇所に窓W92・W92がある部屋R92については、それぞれ空気の移動A91・A92のようなシミュレーションが可能となるものである。
同様に、図10(b)の間取りに示すごとく、二箇所に窓W93・W93がある部屋R93や、二箇所に窓W94・W94がある部屋R94については、それぞれ空気の移動A93・A93のようなシミュレーションが可能となるものである。
このように、二箇所に窓が配置される部屋、つまり、二方向開口のある部屋においては、空気の移動をシミュレーションを行うことが可能であったといえる。そして、このような、二方向開口のある部屋については、慣例的に、換気が効率よく行われ、換気と関連する快適性において優れるといった評価がなされるものであった。
一方、図10(a)に示される部屋R95や、図10(b)に示される部屋R96については、それぞれ一箇所にのみ窓W95・W96が配置されることとなっており、一方向開口のある室内空間として構成されることになる。そして、このような、一方向開口のある室内空間については、慣例的に、二方向開口のある部屋と比較して換気がよく行われないといった評価がなされるものであった。
ここで、仮に、一方向開口のある室内空間R95・R96について、室内ドアD95・D96が開かれているとすれば、各部屋R95・R96が他の部屋の開口部とつながることになる。そして、各部屋R95・R96には実質的に二箇所以上の開口部が形成され、各部屋R95・R96は二方向開口のある部屋として考えることができ、他の部屋R91〜R94の場合と同様に空気の移動のシミュレーションができるとも考えられる。従来技術においても、全ての部屋の開口部、及び、室内ドアが開かれたことを想定してのシミュレーションを行う例が開示されている。
ところが、実際の生活では、室内ドアD95・D96を閉じた状態で、部屋R95・96で生活する形態が想定される。つまり、必ずしも室内ドアD95・D96を開けたままにすることや、他の部屋の窓を開けたままで生活がなされるわけではない。
例えば、夜間の就寝時においては、防犯上の観点や、突然の降雨発生の観点などから、他の部屋の窓や、室内ドアD95・D96を閉じたままにすることが想定される。このような場合では、各部屋R95・R96については、窓W95・W96だけが開かれた一方向開口のある室内空間として構成されることになる。そして、このような一方向開口のある室内空間R95・R96については、従来の手法では、空気の移動がシミュレーションできないことになる。何故なら、従来の手法は、二箇所以上の開口部の配置を前提とするためである。
他方、室内環境の快適性などの品質を評価する手法の一つとして、建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)が提唱されている(非特許文献1参照。)。この建築物総合環境性能評価システムにおいて、室内環境の快適性に関連する評価項目<QH1.1.2.1>では、居室において二方向に開口部にある場合(二方向開口)、又は、一方向開口でも通風・排熱を促進する取組がなされている場合には、評価レベルが高いとされている。また、省エネルギーに関連する評価項目<LRH1.1.2>では、自然風の利用による冷房エネルギーの削減を可能とする場合には、評価レベルが高いとされている。
従って、二方向開口のある部屋を有する場合には、評価項目<QH1.1.2.1>において高い評価レベルを得ることができ、加えて、従来の手法により自然風(空気の移動)をシミュレーションすれば、評価項目<LRH1.1.2>において高い評価レベルを得ることを予想できることになる。
しかし、一方向開口のある室内空間については、通風・排熱を促進する取組がなされていなければ、評価項目<QH1.1.2.1>において高い評価レベルを得ることができないものとなる。このことから、仮に、通風等の促進について取組みがなされていない一方向開口のある室内空間について、実際は、空気の移動が存在し、室内の空気と外気とが適切に換気され、快適性が得られる構成になっている場合であっても、このことは評価レベルに影響しないものであった。
また、従来の手法では、一方向開口の自然風(空気の移動)がシミュレーションできないため、評価項目<LRH1.1.2>において高い評価レベルを得ることを予想することができないのである。このことから、仮に、一方向開口のある室内空間について、実際は、空気の移動が存在し、室内の空気と外気とが適切に換気され、自然風の利用による冷房エネルギーの削減が得られる構成になっている場合であっても、このことは評価レベルに影響しないものであった。
さらに、二方向開口のある部屋であっても、実際には、一つの開口部しか開けることができず、一方向開口のある室内空間となる場合もある。例えば、開口部のある壁面の隣に他の建物が隣接するなどして、プライバシーの観点などからその開口部を閉めたきりにする必要がある場合や、家具などが配置されて、開口部を開けることができないといった状況の場合である。
このような場合では、仮に、新築設計時において、二方向開口にて空気の移動(通風)のシミュレーションを行った場合でも、実際には、空気の移動が実現されないといった不具合が生じることになる。また、このような場合では、仮に、建築物総合環境性能評価システムにおいて高い評価レベルを得ていたとしても、実際の性能(快適性の確保、自然風の利用など)とはかけ離れてしまうという不具合も生じることになる。こういった不具合を発生させないためには、一方向開口のある室内空間を想定したシミュレーションが行えることが要求されるのである。
以上に説明したように、従来の手法では、一方向開口のある室内空間についての空気の移動のシミュレーションができないものであり、一方向開口のある室内空間の快適性などの評価が行えないものであった。さらに言うなれば、従来の慣例的な考え方はもちろんのこと、例えば、建築物総合環境性能評価システムによる評価においても、一方向開口のある室内空間については、二方向開口でないという形式的な観点によって、適切な評価を得ることができないことが懸念され、また、二方向開口があるだけで高い評価を得た場合であっても、実際の快適性などとはかけ離れるといったことが懸念されるのである。
そこで、本発明は、以上の問題に鑑み、一方向開口のある室内空間について、空気の移動と関連して、室内環境の快適性などを評価する新規なシステム、及び、方法を提案するものである。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1に記載のごとく、
建物の一つの外壁面の開口部のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間が形設されるものについて、前記開口部を通過する空気の移動をシミュレーションするものであって、
前記空気の移動に影響を及ぼす構造要素が設定された際に、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動が表示される、室内環境評価システムとするものである。
建物の一つの外壁面の開口部のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間が形設されるものについて、前記開口部を通過する空気の移動をシミュレーションするものであって、
前記空気の移動に影響を及ぼす構造要素が設定された際に、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動が表示される、室内環境評価システムとするものである。
また、請求項2に記載のごとく、
前記シミュレーションにおいては、外壁面における圧力分布図により、外壁面に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布が表示される、こととするものである。
前記シミュレーションにおいては、外壁面における圧力分布図により、外壁面に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布が表示される、こととするものである。
また、請求項3に記載のごとく、
前記シミュレーションにおいては、空気の移動を示す流速ベクトル図により、空気の移動の方向、及び/又は、空気の移動の流速の高低が表示される、こととするものである。
前記シミュレーションにおいては、空気の移動を示す流速ベクトル図により、空気の移動の方向、及び/又は、空気の移動の流速の高低が表示される、こととするものである。
また、請求項4に記載のごとく、
前記シミュレーションにおいては、開口部を介した室内空間の単位時間当たりの換気量、及び/又は、この換気量を室内空間の容積で除して算出される換気回数が算出される、こととするものである。
前記シミュレーションにおいては、開口部を介した室内空間の単位時間当たりの換気量、及び/又は、この換気量を室内空間の容積で除して算出される換気回数が算出される、こととするものである。
また、請求項5に記載のごとく、
建物の一つの外壁面の開口部のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間が形設されるものについて、前記開口部を通過する空気の移動をシミュレーションするものであって、
前記空気の移動に影響を及ぼす構造要素を設定し、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動を評価する、室内環境評価方法とするものである。
建物の一つの外壁面の開口部のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間が形設されるものについて、前記開口部を通過する空気の移動をシミュレーションするものであって、
前記空気の移動に影響を及ぼす構造要素を設定し、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動を評価する、室内環境評価方法とするものである。
また、請求項6に記載のごとく、
前記シミュレーションにおいては、外壁面における圧力分布図により、外壁面に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布を評価する、こととするものである。
前記シミュレーションにおいては、外壁面における圧力分布図により、外壁面に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布を評価する、こととするものである。
また、請求項7に記載のごとく、
前記シミュレーションにおいては、空気の移動を示す流速ベクトル図により、空気の移動の方向、及び/又は、空気の移動の流速の高低を評価する、こととするものである。
前記シミュレーションにおいては、空気の移動を示す流速ベクトル図により、空気の移動の方向、及び/又は、空気の移動の流速の高低を評価する、こととするものである。
また、請求項8に記載のごとく、
前記シミュレーションにおいては、開口部を介した室内空間の単位時間当たりの換気量、及び/又は、この換気量を室内空間の容積で除して算出される換気回数を算出することにより、室内環境の快適性を評価する、こととするものである。
前記シミュレーションにおいては、開口部を介した室内空間の単位時間当たりの換気量、及び/又は、この換気量を室内空間の容積で除して算出される換気回数を算出することにより、室内環境の快適性を評価する、こととするものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
即ち、請求項1に記載の発明においては、一方向開口のある室内空間について、構造要素の設定に伴って変化する空気の移動をシミュレーションすることにより、室内環境の快適性についての評価をすることができる。
また、請求項2に記載の発明においては、目視により空気の圧力分布が確認できる。
また、請求項3に記載の発明においては、目視による空気の移動が確認できる。
また、請求項4に記載の発明においては、室内環境の快適性について定量的な評価が可能となる。
また、請求項5に記載の発明においては、一方向開口のある室内空間について、構造要素の設定に伴って変化する空気の移動をシミュレーションすることにより、室内環境の快適性についての評価をすることができる。
また、請求項6に記載の発明においては、目視により空気の圧力分布が確認できる。
また、請求項7に記載の発明においては、目視による空気の移動が確認できる。
また、請求項8に記載の発明においては、室内環境の快適性について定量的な評価が可能となる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
本発明は、図1に示すごとく、建物の一つの外壁面F1にのみ開口部W1が配設されることにより、一方向開口のある室内空間R1が形設されるものについて、前記開口部W1を通過する空気の移動A1をシミュレーションするものであって、空気の移動A1に影響を及ぼす構造要素を設定するとともに、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動A1をシミュレーションする、室内環境評価システムとするものである。
本発明は、図1に示すごとく、建物の一つの外壁面F1にのみ開口部W1が配設されることにより、一方向開口のある室内空間R1が形設されるものについて、前記開口部W1を通過する空気の移動A1をシミュレーションするものであって、空気の移動A1に影響を及ぼす構造要素を設定するとともに、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動A1をシミュレーションする、室内環境評価システムとするものである。
また、このシミュレーションにおいては、外壁面F1における圧力分布図11により、外壁面F1に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布が表示されて、目視による空気の圧力分布が確認できるようになっている。
また、このシミュレーションにおいては、室内空間R1の室内、室外、及び、開口部W1などの各箇所を通過する空気の移動A1を示す流速ベクトル図31により、空気の移動A1の方向、及び/又は、空気の移動A1の流速の高低が表示されて、目視による空気の移動が確認できるようになっている。
また、このシミュレーションにおいては、開口部W1を介した室内空間R1の単位時間当たりの換気量K(m3/h)、及び/又は、この換気量Kを、室内空間R1の容積(m3)で除して算出される換気回数Mを、快適性を評価するための数値として用いることで、定量的な評価が行えることが可能となっている。そして、この換気量Kを、室内空間R1の容積(m3)で除して算出される換気回数M(回/h:1時間あたりの空気の入れ替わりの回数)として演算し、この換気回数M(回/h)を、快適性を評価するための数値として用いることで、定量的な評価が可能となっている。
そして、シミュレーションの作業においては、空気の移動A1に影響を及ぼす構造要素を選定することにより、この構造要素の選定に伴う空気の移動A1をシミュレーションするものである。即ち、バルコニーB1などの構造要素がマスター化されて選択可能な構造要素群Sが用意されており、ある一つの構造要素を採用したケース、若しくは、複数の構造要素を採用したケースといった各ケースにおいて、圧力分布図11、流速ベクトル図31、換気回数M(回/h)を表示することで、一方向開口のある室内空間R1における空気の移動、換気量、換気回数といった室内環境を、視覚的、且つ、定量的に評価することができるようになっている。
なお、図1に示される内容は、シミュレーション画面の一例であり、シミュレーションの対象となるケースモデルZ1と、構造要素群Sと、圧力分布図11と、流速ベクトル図31と、換気回数M(回/h)と、が一画面に表示されたものとしているが、特に、この画面構成に限定されるものではない。
また、シミュレーションを行うための具体的なシステム構成については、当業者に周知のハードウェア、ソフトウェアの構成について実現することができ、また、圧力分布図11や流速ベクトル図31を作成するためのプログラムは、当業者において周知の流体解析手法を用いたもので実現でき、ケースモデルZ1を作成するためのプログラムについても、当業者において周知のプログラムを用いたもので実現できるため、ここでは詳細な説明はしない。なお、プログラムとしては、例えば、FLUENT(アンシス・ジャパン株式会社、1983年販売開始)、STREAM(株式会社ソフトウェアクレイドル、1984年販売開始)、その他汎用流体解析ソフトを利用することができる。
また、本発明において、一方向開口のある室内空間とは、図1に示すごとく、建物の一つの外壁面F1の開口部W1のみが開けられ得る室内空間R1をいうものである。なお、この「一方向開口のある室内空間」には、仮に二つの外壁面に開口部が設けられる場合であっても、開口部のある壁面の隣に他の建物が隣接するなどして、プライバシーの観点などからその開口部を閉めたきりにする必要がある場合や、家具などが配置されて、開口部を開けることができないといった状況であって、一つの外壁面に開口部が設けられる場合と実質的に同じ状況が構成されているものも含まれるものとする。また、シミュレーションにおいては、室内空間R1の室内に配置される室内ドアなどの開閉部は、全て閉じられたものとして解析が行われるものである。
また、シミュレーションの手順の実施の形態は、図2のようにすることができる。
即ち、図2に示すごとく、評価の対象となる一方向開口のある室内空間の仕様(室内空間の容積など)が定義される第一ステップP1と、開口部の仕様(面積、形状、位置など)が定義される第二ステップP2と、室外環境の仕様(空気の流れの方向、流速など)が定義される第三ステップP3と、空気の移動に影響を及ぼす構造要素(バルコニー、屋根形状(傾斜屋根)、庇など)が定義される第四ステップP4と、前記第一〜第四ステップP1〜P4で定義された情報から圧力分布図を表示する第五ステップP5とを有することとしている。
即ち、図2に示すごとく、評価の対象となる一方向開口のある室内空間の仕様(室内空間の容積など)が定義される第一ステップP1と、開口部の仕様(面積、形状、位置など)が定義される第二ステップP2と、室外環境の仕様(空気の流れの方向、流速など)が定義される第三ステップP3と、空気の移動に影響を及ぼす構造要素(バルコニー、屋根形状(傾斜屋根)、庇など)が定義される第四ステップP4と、前記第一〜第四ステップP1〜P4で定義された情報から圧力分布図を表示する第五ステップP5とを有することとしている。
また、同様に、図2に示すごとく、前記第一〜第四ステップP1〜P4で定義された情報から流速ベクトル図を表示する第六ステップP6をさらに有することとしている。同様に、前記第一〜第四ステップP1〜P4で定義された情報から換気量K、及び/又は、換気回数M(回/h)を表示する第七ステップP7をさらに有することとしている。さらに、前記第七ステップP7にて表示される換気量K、及び/又は、換気回数M(回/h)の値が、予めレベル付けされた複数の基準範囲のいずれに含まれるかを対比するとともに、含まれた基準範囲のレベルを表示する第八ステップP8をさらに有することしている。
そして、図2に示すごとく、換気量K、及び/又は、換気回数M(回/h)に基づいて定義され、第八ステップP8で表示されるレベルを、評価の指標とすることで、室内環境の評価をすることができる。つまり、例えば、評価の良し悪しをレベル1〜レベル5の5段階で評価するものである。そして、間取りのプラン設計の際や、顧客にプレゼンテーションする際においては、一方向開口のある室内空間の室内環境をシミュレーションする場合では、本発明による評価のレベルを用いることで、室内環境を定量的に、かつ、わかりやすく、把握することが可能となる。また、本発明による評価のレベルを単独で用いることはもちろんであるが、従来知られている建築物総合環境性能評価システム(CASBEE)と対比させながら用いることもできる。
以下では、様々な構造要素を用いたいくつかのケースを例示しながら、シミュレーションの実施の形態について説明する。
シミュレーションの実施例1は、図1に示すごとく、構造要素群SからバルコニーB1が選定され、室内空間R1において、開口部W1の前方にバルコニーB1が配置された場合についてシミュレーションを実施した例である。この実施例では、バルコニーB1が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
ケースモデルZ1には、外壁面F1に向かって流れる空気の移動A1(自然風をシミュレーションしたもの)が矢印にて表示され、バルコニーB1の壁面を跨ぐようにして室内空間R1に自然風が導入され得る様子が表示される。
そして、この空気の移動A1によって外壁面F1に作用する空気の圧力の分布が、圧力分布図11として表示される。この圧力分布図11においては、同一の圧力が生じるポイントを所定の圧力間隔の等圧線で結んだもので表示され、また、各等圧線の間が色づけされるなどして、圧力分布が視覚的に評価できるようになっている。また、圧力分布図11においても、開口部W1の位置が表示されるようになっており、開口部W1が配置されるにおける圧力が容易に把握できるようになっている。
また、この空気の移動A1による室内空間R1の室内の空気の移動や、外壁面F1やバルコニーB1に衝突して流れる空気の移動が、流速ベクトル図31に表示される。この流速ベクトル図31では、線状のベクトルによって空気の移動の方向が表示され、濃淡によって空気の流速の高低が表示される。また、空気の移動の方向と、空気の流速の高低は、いずれか一方が表示されることとしてもよい。この例では、外壁面F1に衝突した空気が、高い流速で上方に抜けるように移動することが表示されるようになっている。
また、流速ベクトル図31において、開口部W1の箇所においては、室外から室内空間R1の室内にいったん入り込んだ空気が、再び室外へと出されることが表示されるようになっている。このような空気の移動の発生は、実際には、(1)バルコニーB1が存在することにより、バルコニーB1の室外側面に衝突した空気がいったん巻上げられた上で室内空間R1に進入すること、(2)これに伴い、バルコニーB1と開口部W1の間が負圧の状態となって、渦流が発生すること、といったことが原因であることと推定することができ、この様子が流速ベクトル図31にて表示されることとなっているのである。換言すれば、バルコニーB1の存在によって、開口部W1の周りにおいて、空気の圧力差が生じることとなり、この圧力差によって、開口部W1を通して室内と室外の間を移動する空気の移動(本実施例では渦流として、流速ベクトル図31で表されている)が発生するのである。
そして、このような流速ベクトル図31の作成による空気の移動の解析を行うとともに、この解析の結果から、室内空間R1の室内に入ってから室外に出る空気の量、即ち、換気量Kが表示されるようになっている。また、この換気量Kを室内空間R1の容積(m3)で除して算出される換気回数M(回/h:1時間あたりの空気の入れ替わりの回数)が表示されるようになっている。さらに、換気量K、又は、換気回数M(回/h)に基づいて、評価レベルEが表示されるようになっている。
なお、換気回数M(回/h)の算出に用いる室内空間R1の容積については、予め別の入力画面などにより定義されることができる。また、換気量Kと換気回数M(回/h)は、いずれか一方が表示されることとしてもよい。また、評価レベルEについては、予め5段階にレベル付けされた基準範囲を設けておき、この基準範囲と換気量Kなどを対比させることで、レベルが決定されることができる。
以上のようにして、一方向開口のある室内空間R1における空気の移動、換気量、換気回数といった室内環境を、視覚的、且つ、定量的に評価することができるようになっている。即ち、外壁面F1に作用する空気の移動A1に影響する構造要素であるバルコニーB1を配設した場合において、圧力分布図11にて外壁面F1の圧力の分布を視覚的に評価することができ、流速ベクトル図31にて移動する空気流速や方向を視覚的に評価することができ、換気量K、換気回数M(回/h)により、自然風の取り込み量を定量的に評価することができるのである。また、評価レベルEによれば、容易に、室内環境の良し悪しを把握することができる。
なお、この実施例1では、換気回数M(回/h)が10.5回として算出されることとなっている。この10.5回は、『自立循環型住宅への設計ガイドライン』(国土交通省国土技術政策総合研究所・独立行政法人建築研究所監修財団法人 建築環境・省エネルギー機構発行)に参照されるように、通風を行う場合の換気回数の目安である10回よりも多いものであり、一方向開口のある室内空間R1であっても、良好な室内環境を実現し得るものとして評価されることとなる。
シミュレーションの実施例2は、図3に示すごとく、構造要素群Sからは、何も選択されず、室内空間R1において、開口部W1の存在する外壁面F1に対し、直接的に空気の移動A2(自然風をシミュレーションしたもの)が当てられる場合についてシミュレーションを実施した例である。この実施例では、空気の移動に影響を及ぼす構造要素は、設定されないものとなるが、いわゆるデフォルト(基準となる設定)として設定がされるものである。なお、このデフォルトの設定であっても、開口部W1の仕様を変更する(開口面積、窓の形態、などを変更する)ことによって、空気の移動に影響が及ぼされるものであり、この場合には、開口部W1の仕様が空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
ケースモデルZ2には、外壁面F2に向かって流れる空気の移動A2が矢印にて表示され、開口部W1から直接的に室内空間R1に自然風が導入され得る様子が表示される。
そして、この空気の移動A2によって外壁面F1に作用する空気の圧力の分布が、圧力分布図11として表示される。また、この空気の移動A2による室内空間R1の室内の空気の移動や、外壁面F1やバルコニーB1に衝突して流れる空気の移動が、流速ベクトル図31に表示される。
また、流速ベクトル図31において、開口部W1の箇所においては、図1を示す流速ベクトル図31と比較しても解るように、渦流のような空気の移動が発生していないことが確認される。これは、実施例2では、図1におけるバルコニーB1が存在しないために、開口部W1の周りにおいて生じる圧力差が実施例1と比較して小さくなるためである。また、圧力分布図11からも読み取れるように、外壁面F1に対し風圧力が略均等にかかるため、開口部W1周りにおいても空気の流入、流出が少なくなり、空気の移動が発生しにくいためとも考えられる。
そして、実施例2における換気量Kと、換気回数M(回/h:1時間あたりの空気の入れ替わりの回数)が表示される。実施例2では、換気回数M(回/h)が3.1回として算出されることとなっており、実施例1の10.5回と比較すると低いものであると評価することができる。
また、この実施例2と実施例1の比較によれば、バルコニーを設けることによって、換気量、換気回数を増大させることが可能であることをシミュレーションにて確認することができる。例えば、実施例1では、換気回数M(回/h)=10.5回/hであって、実施例2の換気回数M(回/h)=3.1回/hであることから、バルコニーの設置によって、換気性能が約3.3倍になる、といったことをシミュレーションにて評価することができる。また、評価レベルEを比較して、室内環境の良し悪しを比較することもできる。
なお、上記で説明した図1、図3で示される実施例1、2においては、空気の移動A1・A2は、風速1m/s(メートル/秒)で共通し、外壁面F1、開口部W1、室内空間R1も共通の設定にてシミュレーションされたものである。このように、仕様を共通としつつ、空気の移動A1・A2に影響する要素(実施例1ではバルコニー)の有無を変更することにより、要素が換気回数(回/h)などに及ぼす影響を評価することが可能となる。
シミュレーションの実施例3は、図4(a)に示すごとく、空気の移動に影響を及ぼす構造要素として、傾斜屋根Y1とバルコニーB1を選定した場合について示す例である。
この実施例3について、屋根の形状が平坦である実施例2と比較すれば、傾斜屋根Y1が換気回数(回/h)に与える影響を評価することができる。
シミュレーションの実施例4は、図4(b)に示すごとく、空気の移動に影響を及ぼす構造要素として、床面が空気を通過させることのできるグレーチングフロアG1を有するバルコニーB2を選定した場合について示す例である。
この実施例4について、バルコニーの床面が空気を通過させない一般的な防水フロアで構成される実施例2と比較すれば、グレーチングフロアG1を通過する空気の移動A4が換気回数(回/h)に与える影響を評価することができる。
シミュレーションの実施例5は、図4(c)に示すごとく、実施例3と実施例4を組合せた構成であり、これによれば、傾斜屋根Y1とグレーチングフロアG1を有するバルコニーB2を組合せて選定した場合のシミュレーションを実施することができる。この実施例では、傾斜屋根Y1とグレーチングフロアG1を有するバルコニーB2が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
このように、構造要素(傾斜屋根Y1やグレーチングフロアG1など)を組合せたシミュレーションを実施し、各構造要素を単独で選定した場合のシミュレーションと比較することにより、構造要素の組合せによる相乗的な効果を評価することが可能となる。
シミュレーションの実施例6は、図5(a)に示すごとく、構造要素としてバルコニーB1と、庇H1を選定した場合のシミュレーションである。この実施例では、バルコニーB1と、庇H1が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
このようにして、庇H1の存在が影響して生じる空気の移動A5、及び、それに伴う換気回数などを評価することができる。
シミュレーションの実施例7は、図5(b)に示すごとく、構造要素として、バルコニーB1と、上下方向に空気を通過させるルーバーL1を有する庇H2を設けた場合のシミュレーションである。この実施例では、バルコニーB1、及び、ルーバーL1を有する庇H2が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
このようにして、ルーバーL1の存在が影響して生じる空気の移動A6・A6a、及び、それに伴う、換気回数などを評価することができる。
シミュレーションの実施例8は、図5(c)に示すごとく、空気の移動に影響を及ぼす構造要素構造要素として、床面が空気を通過させることのできるグレーチングフロアG1を有するバルコニーB2と、庇H1を選定した場合のシミュレーションである。
このようにして、庇H1とグレーチングフロアG1を組合せて存在させた場合に生じる空気の移動A7・A7a、及び、それに伴う、換気回数などを評価することができる。
シミュレーションの実施例9は、図5(d)に示すごとく、空気の移動に影響を及ぼす構造要素として、バルコニーB1と、庇H1と、庇H1の上方の通風窓T1を選定した場合のシミュレーションである。
このようにして、庇H1と通風窓T1を組合せて存在させた場合に生じる空気の移動A8、及び、それに伴う、換気回数などを評価することができる。なお、特に、通風窓T1から室外に向かって移動する空気の移動A8aは、庇H1の存在によって、庇H1の上方の空気の圧力が低くなることにより効果的に生じるものと考えられる。
シミュレーションの実施例10は、図6(a)(b)に示すごとく、開口部W2・W3の高さH2・H3の違いによる、空気の移動A22・A23、及び、それに伴う、換気回数などを評価する例である。この実施例では、開口部W2・W3の高さH2・H3が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
このように、開口部W2・W3の高さH2・H3を変更し、評価することで、例えば、所望の換気回数を満たすための開口部W2・W3の高さH2・H3を設計することが可能となる。
シミュレーションの実施例11は、図6(c)(d)に示すごとく、バルコニーB4・B5の壁の高さH4・H5の違いによる、空気の移動A24・A25、及び、それに伴う、換気回数などを評価する例である。この実施例では、バルコニーB4・B5の壁の高さH4・H5が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
このように、バルコニーB4・B5の壁の高さH4・H5を変更し、評価することで、例えば、所望の換気回数を満たすためのバルコニーB4・B5の壁の高さH4・H5を設計することが可能となる。なお、バルコニーの壁の高さ変更に伴い、適宜、安全柵S4・S5の仕様も変更されることになるが、この安全柵S4・S5の仕様の違いによる空気の移動A24・A25の評価も行うことが可能となる。
シミュレーションの実施例12は、図7(a)に示すごとく、化粧梁C1を設けた場合における、空気の移動A31、及び、それに伴う、換気回数などを評価する例である。この実施例では、化粧梁C1が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
図7(b)に示すごとく、化粧梁C1の存在によって、化粧梁C1の裏側面C1aの空気の圧力が低くなり、これにより、外壁面F2に当たった空気が裏側面C1aによって巻戻される空気の移動A31aが生じることになる。また、上下に離れた位置に配置された開口部W6・W7をそれぞれ開放することにより、上側の開口部W6から部屋R3に入り込んだ空気が、下側の開口部W7から吹き出されるといった空気の移動A31bが形成されることになる。
なお、室内を移動する空気の移動A31bは、化粧梁C1によって空気の移動A31が上方へ巻上げられるようにして開口部W6から進入しやすくなること、及び、化粧梁C1によって空気の移動A31が開口部W7に直接的に当たらないこと、によって効果的に形成されることが考えられる。
このようにして、化粧梁C1を設けることによる、空気の移動や換気回数などへの影響を評価することができる。なお、化粧梁C1の設置とともに、適宜、開口部W6・W7の仕様を変更することで、この開口部W6・W7の仕様の違いによる空気の移動などの評価も行うことが可能となる。また、図7(c)に示すごとく、化粧梁C1の開口部に、意匠性を高める縦方向の柵U1を設けた場合におけるシミュレーションを実施し、この柵U1による空気の移動への影響を評価してもよい。
シミュレーションの実施例13は、図8(a)(b)に示すごとく、外壁面F3に多数の小窓KM1〜KM4にて開口部W8・W9が形成される場合について、この開口部W8・W9の設定によって換気回数などを評価する例である。この実施例では、小窓KM1〜KM4が、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
図8(a)は、上端を回動支点として下端を上方に跳ね上げる小窓KM1・KM2を開口させて、外壁面F3に正面から向かって流れる空気の移動A8を多く取り込むことが想定される場合についてシミュレーションが行われる例である。また、図8(b)は、左右端の一方を回動支点として回動する小窓KM3・KM4を開口させて、外壁面F3の上をなぞるように流れる横方向の空気の移動A9を多く取り込むことが想定される場合についてシミュレーションが行われる例である。
また、同様に、図8(c)は、小さい開口部が形成されるような複数の小窓KM5が設置される場合、図8(d)は、数多くの小さい開口部が形成されるような多数の小窓KM6が設置される場合について、それぞれシミュレーションが行われる例である。また、それぞれの例において、空気の移動A10・A11・A12を適宜想定するとともに、小窓KM5・KM6の開き方のバリエーションを想定することにより、空気の移動や小窓の開き方についての様々な状況を想定したシミュレーションを実施することができる。なお、図8(c)の化粧梁C2については、意匠性を高める横方向の柵U2を設けるとともに、藤棚Dを設けることとしており、このような化粧梁C2とした場合のシミュレーションを行うことができるようになっている。
シミュレーションの実施例14は、図9(a)(b)に示すごとく、バルコニーB8・B9の壁面について、それぞれ、通風を実現する柵U8・U9・U9a設けた場合について、この柵U8・U9・U9aを設けることによって換気回数などを評価する例である。この実施例では、バルコニーB8・B9、及び、柵U8・U9・U9aが、空気の移動に影響を及ぼす構造要素となる。
図9(a)は、バルコニーB8の左右壁面を柵U8で構成し、これにより、空気の移動A11・A12が確保される場合についてシミュレーションが行われる例である。図9(b)は、バルコニーB9の左右壁面に加え、前面B9aについても、通風を実現する柵U9aにて構成し、これにより、空気の移動A13・A14が確保される場合についてシミュレーションが行われる例である。
このようにして、バルコニーB8・B9の仕様を変更することによる、空気の移動や換気回数などへの影響を評価することができる。
本発明は、戸建て住宅はもちろんのこと、マンションなどの集合住宅、さらには、オフィスや宿泊施設などの様々な建物について、一方向開口のある室内空間の室内環境の評価に利用することができる。
10 圧力分布図
20 流速ベクトル図
B1 バルコニー
C1 化粧梁
F1 壁面
G1 グレーチングフロア
H1 庇
K 換気量
L1 ルーバー
M 換気回数
R1 室内空間
S 構造要素群
T1 通風窓
U1 柵
W1 開口部
Y1 傾斜屋根
Z1 ケースモデル
20 流速ベクトル図
B1 バルコニー
C1 化粧梁
F1 壁面
G1 グレーチングフロア
H1 庇
K 換気量
L1 ルーバー
M 換気回数
R1 室内空間
S 構造要素群
T1 通風窓
U1 柵
W1 開口部
Y1 傾斜屋根
Z1 ケースモデル
Claims (8)
- 建物の一つの外壁面の開口部のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間が形設されるものについて、前記開口部を通過する空気の移動をシミュレーションするものであって、
前記空気の移動に影響を及ぼす構造要素が設定された際に、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動が表示される、室内環境評価システム。 - 前記シミュレーションにおいては、外壁面における圧力分布図により、外壁面に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布が表示される、
ことを特徴とする請求項1に記載の室内環境評価システム。 - 前記シミュレーションにおいては、空気の移動を示す流速ベクトル図により、空気の移動の方向、及び/又は、空気の移動の流速の高低が表示される、
ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の室内環境評価システム。 - 前記シミュレーションにおいては、開口部を介した室内空間の単位時間当たりの換気量、及び/又は、この換気量を室内空間の容積で除して算出される換気回数が算出される、
ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の室内環境評価システム。 - 建物の一つの外壁面の開口部のみが開けられることにより、一方向開口のある室内空間が形設されるものについて、前記開口部を通過する空気の移動をシミュレーションするものであって、
前記空気の移動に影響を及ぼす構造要素を設定し、この構造要素の設定に伴って変化する空気の移動を評価する、室内環境評価方法。 - 前記シミュレーションにおいては、外壁面における圧力分布図により、外壁面に作用する空気の移動に伴う空気の圧力分布を評価する、
ことを特徴とする請求項5に記載の室内環境評価方法。 - 前記シミュレーションにおいては、空気の移動を示す流速ベクトル図により、空気の移動の方向、及び/又は、空気の移動の流速の高低を評価する、
ことを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の室内環境評価方法。 - 前記シミュレーションにおいては、開口部を介した室内空間の単位時間当たりの換気量、及び/又は、この換気量を室内空間の容積で除して算出される換気回数を算出することにより、室内環境の快適性を評価する、
ことを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか一項に記載の室内環境評価方法。
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