JP2010112536A - 軸受装置、スピンドルモータ、ディスク駆動装置、及び軸受装置の製造方法 - Google Patents

軸受装置、スピンドルモータ、ディスク駆動装置、及び軸受装置の製造方法 Download PDF

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Hirokazu Shirai
宏和 白井
Hisaya Nakagawa
久弥 中川
Shigeki Nakatani
成希 中谷
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Abstract

【課題】スリーブと軸受ハウジングとの間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを防止することができる軸受装置、スピンドルモータ、ディスク駆動装置、および軸受装置の製造方法を提供する。
【解決手段】接着剤の最下部と、スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離を、軸受ハウジングの開口縁部の軸方向の長さよりも大きくする。接着剤の最下部を、スリーブの下端部から引き離したことにより、未硬化の接着剤がスリーブと軸受ハウジングとの間から下方へ漏れ出すことが防止される。また、軸受ハウジングにスリーブを挿入するときには、軸受ハウジングの上部の開口にスリーブの下端部を挿入した後に、接着剤が軸受ハウジングに接触することとなるため、接着剤を周方向に均一に分布させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸受装置、スピンドルモータ、ディスク駆動装置、及び軸受装置の製造方法に関する。
ハードディスク装置や光ディスク装置には、ディスクをその中心軸を中心として回転させるためのスピンドルモータが搭載されている。スピンドルモータは、装置のハウジングに固定される静止部と、ディスクを装着して回転する回転部とを有する。スピンドルモータは、静止部と回転部との間に発生する磁束により中心軸を中心とした周方向のトルクを発生させ、これにより、静止部に対して回転部を回転させる。
スピンドルモータの静止部と回転部とは、軸受装置を介して接続されている。軸受装置は、例えば、静止部側に固定された軸受ハウジング及びスリーブと、回転部側に固定されたシャフトとにより構成される。このような軸受装置では、スリーブは、軸受ハウジングの内部に固定され、スリーブの内側にシャフトが回転可能な状態で支持されている。
軸受ハウジング、スリーブ、及びシャフトを有する従来の軸受装置、及び当該軸受装置を備えたスピンドルモータについては、例えば、特許文献1に開示されている。
特許第3686665号公報
上記の特許文献1には、軸受ハウジングの内部に接着剤を介してスリーブを固定した軸受ユニットが記載されている。しかしながら、このように軸受ハウジングとスリーブとを接着剤を介して固定しようとすると、接着剤を塗布してから接着剤が硬化するまでの間に、未硬化の接着剤が、軸受ハウジングとスリーブとの間から下方へ漏れ出してしまう恐れがあった。
また、スリーブと軸受ハウジングとの間から接着剤が漏れ出すと、漏れ出した接着剤がシャフトに接触するなどして回転不良の原因となる恐れもあった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたものであり、スリーブと軸受ハウジングとの間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを防止することができる軸受装置、スピンドルモータ、ディスク駆動装置、および軸受装置の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1に係る発明は、軸受装置であって、中心軸に沿って上下方向に配置されたシャフトと、上部側に開口を有し下部側が閉塞された有底略円筒形状の軸受ハウジングと、前記軸受ハウジングの内周面に接着剤を介して固定され、前記シャフトの外周面に対向する内周面を有する略円筒形状のスリーブと、を備え、前記シャフトは、前記スリーブに対し、前記中心軸を中心として相対回転可能な状態で支持されており、前記軸受ハウジングの上部には、前記軸受ハウジングの他の部分の内周面の径よりも大きい開口径を有する開口縁部が形成されており、前記スリーブと前記軸受ハウジングとの間に保持された前記接着剤の最下部と、前記スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部の軸方向の長さよりも大きい。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の軸受装置において、前記スリーブの下端部の外周縁には接続部が形成されており、前記スリーブと前記軸受ハウジングとの間に保持された前記接着剤の最下部と、前記スリーブの下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部及び前記接続部のそれぞれの軸方向の長さの合計よりも大きい。
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載の軸受装置において、前記接着剤の最下部は、前記スリーブの重心よりも下方に位置する。
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3までのいずれかに記載の軸受装置において、前記開口縁部の内周面は、上方に向かうにつれて径方向外側へ湾曲する円弧を、前記中心軸を中心として回転させたときの軌跡にあたる曲面である。
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4までのいずれかに記載の軸受装置において、前記シャフトと前記スリーブとの間に介在する潤滑流体を更に備え、前記シャフトの外周面又は前記スリーブの内周面には、前記潤滑流体に流体動圧を発生させる動圧溝列が形成されている。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の軸受装置において、前記動圧溝列は、前記接着剤の最下部と前記スリーブの下端部との間の軸方向の範囲に形成された動圧溝列を含む。
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6までのいずれかに記載の軸受装置において、前記スリーブの外周面には、上下にのびる軸方向溝が形成されており、前記軸方向溝の深さは、0.1mm以上かつ0.5mm以下である。
請求項8に係る発明は、請求項1から請求項7までのいずれかに記載の軸受装置において、前記スリーブは、多孔質体である。
請求項9に係る発明は、請求項8に記載の軸受装置において、前記スリーブの真密度に対する相対密度は、80%以上かつ95%以下である。
請求項10に係る発明は、請求項1から請求項9までのいずれかに記載の軸受装置において、前記開口縁部の内周面と、前記スリーブの外周面又は前記スリーブの上方に配置されたシールキャップの外周面との間に、上方に向かうにつれて径方向の間隔が漸次に拡大するテーパ空間が形成されており、前記テーパ空間にも接着剤が保持されている。
請求項11に係る発明は、請求項10に記載の軸受装置において、前記接着剤の保持量の軸方向分布は、少なくとも、前記接着剤の最下部と、前記テーパ空間とにピークを有する。
請求項12に係る発明は、請求項1から請求項11までのいずれかに記載の軸受装置において、前記接着剤の硬化前の粘度は、常温において3000mPas以上かつ25000mPas以下である。
請求項13に係る発明は、請求項1から請求項12までのいずれかに記載の軸受装置において、前記軸受ハウジングの内周面と前記スリーブの外周面との嵌め合い隙間は、1μm以上かつ40μm以下である。
請求項14に係る発明は、スピンドルモータであって、静止部と、ディスクを装着する装着部を有し、請求項1から請求項13までのいずれかに記載の軸受装置を介して前記静止部に対して回転自在に支持される回転部と、前記静止部と前記回転部との間に前記中心軸を中心とするトルクを発生させるトルク発生部と、を備える。
請求項15に係る発明は、ディスク駆動装置であって、請求項14に記載のスピンドルモータと、前記スピンドルモータの前記回転部に装着された前記ディスクに対し、情報の読み出し及び書き込みの一方又は両方を行うアクセス部と、前記スピンドルモータおよび前記アクセス部を収容する装置ハウジングと、を備える。
請求項16に係る発明は、中心軸に沿って上下方向に配置されたシャフトと、上部側に開口を有し下部側が閉塞された有底略円筒形状の軸受ハウジングと、前記軸受ハウジングの内周面に固定されて前記シャフトの外周面に対向する内周面を有する略円筒形状のスリーブと、を有する軸受装置の製造方法であって、前記軸受ハウジングの上部には、前記軸受ハウジングの他の部分の内周面の径よりも大きい開口径を有する開口縁部が形成されており、a)接着剤の最下部と、前記スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部の軸方向の長さよりも大きくなるように、前記スリーブに前記接着剤を塗布する工程と、b)前記工程a)の後に、前記軸受ハウジングに前記スリーブを挿入する工程と、を備える。
請求項17に係る発明は、請求項16に記載の軸受装置の製造方法において、前記スリーブの下端部の外周縁には接続部が形成されており、前記工程a)では、前記接着剤の最下部と、前記スリーブの下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部及び前記接続部のそれぞれの軸方向の長さの合計よりも大きくなるように、前記スリーブに前記接着剤を塗布する。
請求項18に係る発明は、請求項16又は請求項17に記載の軸受装置の製造方法において、前記工程a)では、前記スリーブの重心よりも下方の位置に前記接着剤を塗布する。
請求項19に係る発明は、請求項16から請求項18までのいずれかに記載の軸受装置の製造方法において、前記工程b)は、b−1)前記軸受ハウジングの上部の開口に前記スリーブの下部を挿入して前記軸受ハウジングに対する前記スリーブの径方向の相対位置を定める工程と、b−2)前記工程b−1)の後に、前記軸受ハウジングの内部に前記スリーブを更に挿入する工程と、を有する。
請求項1〜15に記載の発明によれば、スリーブと軸受ハウジングとの間に保持された接着剤の最下部と、スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離が、開口縁部の軸方向の長さよりも大きい。このため、スリーブと軸受ハウジングとの間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを防止することができる。
特に、請求項3に記載の発明によれば、接着剤の最下部は、スリーブの重心よりも下方に位置する。このため、接着剤は、少なくともスリーブの重心の近傍において、スリーブと軸受ハウジングとの間に保持される。これにより、軸受ハウジングに対してスリーブを強固に固定することができる。
特に、請求項4に記載の発明によれば、開口縁部の内周面は、上方に向かうにつれて径方向外側へ湾曲する円弧を、中心軸を中心として回転させたときの軌跡にあたる曲面である。このため、軸受ハウジングにスリーブを挿入する工程において、軸受ハウジングに対するスリーブの径方向の位置を容易に定めることができる。
特に、請求項5に記載の発明によれば、軸受装置は、シャフトとスリーブとの間に介在する潤滑流体を更に備え、シャフトの外周面又はスリーブの内周面には、潤滑流体に流体動圧を発生させる動圧溝列が形成されている。このため、スリーブに対してシャフトを滑らかに相対回転させることができる。
特に、請求項6に記載の発明によれば、動圧溝列は、接着剤の最下部とスリーブの下端部との間の軸方向の範囲に形成された動圧溝列を含む。このため、温度の変化により接着剤が膨張又は収縮した場合にも、動圧溝列に対する影響を抑えることができる。
特に、請求項7に記載の発明によれば、前記スリーブの外周面には、上下にのびる軸方向溝が形成されており、軸方向溝の深さは、0.1mm以上かつ0.5mm以下である。このため、接着剤により軸方向溝が閉塞されることを防止しつつ、スリーブの中心軸に対する等方性が極端に低下してしまうことも防止することができる。
特に、請求項8に記載の発明によれば、スリーブは、多孔質体である。このため、接着剤の一部はスリーブに含浸され、これにより、軸受ハウジングに対してスリーブをより強固に固定することができる。
特に、請求項9に記載の発明によれば、スリーブの真密度に対する相対密度は、80%以上かつ95%以下である。このため、接着剤をスリーブに適度に含浸させることができる。
特に、請求項10に記載の発明によれば、開口縁部の内周面と、スリーブの外周面又はスリーブの上方に配置されたシールキャップの外周面との間に、上方に向かうにつれて径方向の間隔が漸次に拡大するテーパ空間が形成されており、テーパ空間にも接着剤が保持されている。このため、軸受ハウジングに対してスリーブをより強固に固定することができる。
特に、請求項11に記載の発明によれば、接着剤の保持量の軸方向分布は、少なくとも、接着剤の最下部と、テーパ空間とにピークを有する。このため、特に、接着剤の最下部と、上部のテーパ空間とにおいて、接着強度を高めることができる。
特に、請求項12に記載の発明によれば、接着剤の硬化前の粘度は、常温において3000mPas以上かつ25000mPas以下である。このため、スリーブと軸受ハウジングとの間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを更に抑制しつつ、スリーブと軸受ハウジングとの間に接着剤を良好に分布させることができる。
特に、請求項13に記載の発明によれば、軸受ハウジングの内周面とスリーブの外周面との嵌め合い隙間は、1μm以上かつ40μm以下である。このため、スリーブと軸受ハウジングとの間に接着剤の保持空間を確保しつつ、スリーブと軸受ハウジングとの間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを更に抑制することができる。
また、請求項16〜19に記載の発明によれば、接着剤の最下部と、スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離が、開口縁部の軸方向の長さよりも大きくなるように、スリーブに接着剤を塗布した後、軸受ハウジングにスリーブを挿入する。このため、スリーブと軸受ハウジングとの間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを防止することができる。また、軸受ハウジングの開口にスリーブの下部を挿入した後に接着剤が軸受ハウジングに接触することとなるため、スリーブと軸受ハウジングとの間に接着剤を周方向に均一に分布させることができる。
特に、請求項18に記載の発明によれば、スリーブの重心よりも下方の位置に接着剤を塗布する。このため、接着剤は、少なくともスリーブの重心の近傍において、スリーブと軸受ハウジングとの間に保持される。これにより、軸受ハウジングに対してスリーブを強固に固定することができる。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、以下では、中心軸Aに沿った方向を上下方向とし、相対的に回転部4側を「上」、静止部3側を「下」として、各部材の形状や位置関係を説明する。但し、これは、あくまで説明の便宜のために上下方向を定義したものであって、本発明の軸受装置、スピンドルモータ、及びディスク駆動装置が実際の機器に搭載されたときの設置姿勢を限定するものではない。
<1.ディスク駆動装置の構成>
図1は、本発明の一実施形態に係るディスク駆動装置2の縦断面図である。ディスク駆動装置2は、磁気ディスク22を回転させつつ、磁気ディスク22からの情報の読み出しおよび磁気ディスク22への情報の書き込みを行うハードディスク装置である。図1に示したように、ディスク駆動装置2は、主として、装置ハウジング21、磁気ディスク(以下、単に「ディスク」という)22、アクセス部23、およびスピンドルモータ1を備えている。
装置ハウジング21は、カップ状の第1ハウジング部材211と、板状の第2ハウジング部材212とを有している。第1ハウジング部材211は、上部に開口を有し、第1ハウジング部材211には、スピンドルモータ1とアクセス部23とが設置されている。第2ハウジング部材212は、第1ハウジング部材211の上部の開口を覆うように第1ハウジング部材211に接合されており、第1ハウジング部材211と第2ハウジング部材212とに囲まれた装置ハウジング21の内部空間213に、ディスク22、アクセス部23、およびスピンドルモータ1が収容されている。装置ハウジング21の内部空間213は、塵や埃が少ない清浄な空間とされている。
ディスク22は、中央部に孔を有する円板状の情報記録媒体である。ディスク22は、スピンドルモータ1のハブ42に装着されている。一方、アクセス部23は、ディスク22の上面および下面に対向する2つのヘッド231と、各ヘッド231を支持するアーム232と、アーム232を揺動させる揺動機構233とを有している。アクセス部23は、揺動機構233により2本のアーム232をディスク22に沿って揺動させ、2つのヘッド231をディスク22の必要な位置にアクセスさせることにより、回転するディスク22の記録面に対して情報の読み出しおよび書き込みを行う。なお、ヘッド231は、ディスク22の記録面に対して情報の読み出しおよび書き込みのいずれか一方のみを行うものであってもよい。
<2.スピンドルモータの構成>
続いて、上記のスピンドルモータ1の詳細な構成について説明する。図2は、スピンドルモータ1の縦断面図である。図2に示したように、スピンドルモータ1は、ディスク駆動装置2の装置ハウジング21に固定される静止部3と、ディスク22を装着して中心軸Aを中心として回転する回転部4とを備えている。
まず、静止部3の構成について説明する。静止部3は、主として、ベース部材31、ステータコア32、コイル33、及び静止軸受ユニット34を有している。
ベース部材31は、アルミニウム等の金属材料により形成され、ディスク駆動装置2の装置ハウジング21にねじ止め固定されている。ベース部材31には、中心軸Aの周囲において軸方向(中心軸Aに沿った方向。以下同じ。)に突出した略円筒形状のホルダ部311が形成されている。ホルダ部311の径方向(中心軸Aに直交する方向。以下同じ。)の内側には、静止軸受ユニット34を挿入するための貫通孔が形成されている。また、ホルダ部311の径方向の外側の面は、ステータコア32を嵌着させる取り付け面となっている。
なお、本実施形態では、ベース部材31と第1ハウジング部材211とが別体となっているが、ベース部材31と第1ハウジング部材211とが単一の部材により構成されていてもよい。
ステータコア32およびコイル33は、駆動電流に応じて磁束を発生させる磁束発生部として機能する。ステータコア32は、ベース部材31のホルダ部311の外周面に嵌着された円環状のコアバック321と、コアバック321から径方向の外側に向けて突出した複数本のティース部322とを有している。ステータコア32は、例えば、電磁鋼板を軸方向に積層させた積層鋼板に、打抜き加工を行うことにより得られる。
コイル33は、ステータコア32の各ティース部322の周囲に巻回された導線により構成されている。コイル33は、コネクタを介して図外の電源装置と接続されている。電源装置からコネクタを介してコイル33に駆動電流を与えると、ティース部322には径方向の磁束が発生する。ティース部322に発生した磁束は、後述するロータマグネット43の磁束と互いに作用し、中心軸Aを中心として回転部4を回転させるためのトルクを発生させる。
静止軸受ユニット34は、回転部4側のシャフト41を相対的に回転可能な状態で支持するための機構である。静止軸受ユニット34及びシャフト41は、静止部3と回転部4とを中心軸Aを中心として相対的に回転可能な状態で接続する流体動圧軸受装置5を構成する。
図3は、流体動圧軸受装置5の拡大縦断面図である。図3に示したように、静止軸受ユニット34は、主として、スリーブ341、スラストプレート342、マグネットプレート343、シールキャップ344、および軸受ハウジング345を備えている。
スリーブ341は、シャフト41の外周面に対向する内周面を有する略円筒形状の部材である。スリーブ341は、軸受ハウジング345の内周面345aに接着剤35を介して固定されている。スリーブ341は、径方向内側に配置されたシャフト41を支持してシャフト41の径方向の移動を規制しつつ、シャフト41の中心軸Aを中心とした回転を許容するラジアル軸受部として機能する。スリーブ341の内周面とシャフト41の外周面とは微小な(例えば、数μm程度の)隙間を介して対向し、その隙間には、後述する潤滑オイル51が充填されている。
スリーブ341は、金属粉末を加熱しつつ結合固化させることにより得られた焼結体により構成されている。焼結体は、微視的に見ると多数の空洞を有する多孔質体である。このため、スリーブ341の表面には潤滑オイル51の一部が含浸され、これにより、シャフト41はスリーブ341に対して滑らかに回転することができる。また、スリーブ341の外周面341aのうち接着剤35と接触する領域においては、接着剤35の一部がスリーブ341の外周面341aに含浸される。このため、スリーブ341の外周面341aと接着剤35とは、いわゆるアンカー効果により強固に結合し、軸受ハウジング345に対してスリーブ341が強固に固定される。
スリーブ341は、その密度が大き過ぎると、接着剤35がスリーブ341の表面に含浸されず、上記のアンカー効果を得ることができない。一方、スリーブ341の密度が小さ過ぎると、スリーブ341の内部に接着剤35が浸入し過ぎることとなり、かえって接着強度を低下させることとなる。従って、スリーブ341の外周面に接着剤35を適度に含浸させるべく、スリーブ341の密度が設定することが望ましい。具体的には、スリーブ341の真密度(スリーブ341に空洞がないと仮定したときの密度)に対する相対密度は、80%以上かつ95%以下であることが望ましく、85%以上かつ90%以下であればより望ましい。
図3に示したように、スリーブ341の下端部の外周縁には、面取り面からなる接続部341bが形成されている。接続部341bは、スリーブ341の下端部の外周縁において、スリーブ341の下面とスリーブ341の外周面341aとを繋ぐ部位である。軸受ハウジング345にスリーブ341を挿入するときには、この接続部341bを利用して、軸受ハウジング345に対するスリーブ341の下端部の径方向の位置を容易に定めることができる。また、接続部341bがない場合に比べて、軸受ハウジング345にスリーブ341を挿入する際の、両者の接触による損傷も抑制することができる。
図4は、スリーブ341の斜視図である。図4に示したように、スリーブ341の外周面341aには、潤滑オイル51を循環させるための循環溝341cが形成されている。本実施形態では、スリーブ341外周面341aに、軸方向にのびる2本の循環溝341cが形成されているが、循環溝341cの数は1本であってもよく、あるいは3本以上であってもよい。
循環溝341cが浅すぎると、接着剤35によって循環溝341cが閉塞されてしまい、潤滑オイル51の循環を妨げる恐れがある。一方、循環溝341cが深すぎると、スリーブ341の剛性が低下したり、スリーブ341の中心軸Aに対する等方性が低下してしまう要因となる。従って、接着剤35により循環溝341cを閉塞してしまうことを防止しつつ、スリーブ341の剛性や等方性が極端に低下してしまうことも防止すべく、循環溝341cの深さが適切に設定されていることが望ましい。具体的には、循環溝341cの深さ(循環溝341cがないと仮定したときのスリーブ341の外周面上の点と、循環溝341cの最も中心軸Aに近い部分との径方向の距離)は、0.1mm以上かつ0.5mm以下であることが望ましく、0.2mm以上かつ0.4mm以下であればより望ましい。
図3に戻る。スラストプレート342は、シャフト41の下方に配置された略円板形状の部材である。スラストプレート342は、その上面をシャフト41の下端部に当接させることによりシャフト41を軸方向に支持しつつ、シャフト41の中心軸Aを中心とした回転を許容するスラスト軸受部として機能する。
スラストプレート342の上面の中央部分には、球面状の凹部342aが形成されている。凹部342aの曲率半径は、シャフト41の下端部に形成された凸部41cの曲率半径と同一又はそれより大きく設定されている。このため、シャフト41の凸部41cとスラストプレート342の凹部342aとは面または点で接触し、シャフト41は、スラストプレート342に対して微少な回転抵抗で回転することができる。また、スラストプレート342の凹部342aは、シャフト41からスラストプレート342への圧力を分散させ、スラストプレート342の上面の摩耗を抑制する役割も果たす。
スラストプレート342は、例えば、ポリアセタールやナイロン等の熱可塑性樹脂や、これらの熱可塑性樹脂と熱硬化性樹脂との混合物により形成される。スラストプレート342の材料となる樹脂には、耐摩耗性を向上させるためのフィラが混合されていてもよい。
マグネットプレート343は、スラストプレート342と軸受ハウジング345の底面との間に配置された、略円板形状の部材である。マグネットプレート343の上面は、磁性を帯びた磁極面となっている。マグネットプレート343は、磁性体により形成されたシャフト41との間に磁気的な吸引力を発生させ、シャフト41をスラストプレート342側に引き付けることにより、シャフト41を含む回転部4の回転姿勢を安定させる役割を果たす。
シールキャップ344は、スリーブ341の上側に配置された円環状の部材である。シールキャップ344の内周面は、上方に向かうにつれて内径が増大する傾斜面となっている。このため、シールキャップ344の内周面とシャフト41の外周面との間に形成される潤滑オイル51の界面は、表面張力によりメニスカス状となり、これにより潤滑オイル51が静止軸受ユニット34の外部へ漏れ出すことが防止される。すなわち、シールキャップ344とシャフト41との間には、潤滑オイル51のテーパシールが形成されている。
シールキャップ344は、その下面をスリーブ341の上面に接触させた状態で、軸受ハウジング345の内周面345aに接着剤35を介して固定されている。シールキャップ344は、その上端部の外周縁に面取り部344aを有している。面取り部344aと、後述する軸受ハウジング345の開口縁部345bとの間には、上方に向かうにつれて径方向の間隔が漸次に拡大するテーパ空間36が形成されており、このテーパ空間36にも、接着剤35の一部が保持されている。
シールキャップ344は、例えば、ステンレス、アルミニウム等の金属材料や、あるいは、樹脂材料により形成されている。なお、本実施形態では、シールキャップ344が、スリーブ341とは別体となっているが、シールキャップ344とスリーブ341とが単一の部材により構成されていてもよい。
軸受ハウジング345は、上部側に開口を有し下部側が閉塞された、有底略円筒形状の部材である。軸受ハウジング345は、ベース部材31のホルダ部311の内側に、圧入、焼きばめ、あるいは接着により固定されている。また、上記のスリーブ341、スラストプレート342、マグネットプレート343、及びシールキャップ344は、軸受ハウジング345の内部に収容されている。
上述の通り、スリーブ341及びシールキャップ344は、軸受ハウジング345の内周面345aに接着剤35を介して固定されている。軸受ハウジング345とスリーブ341との嵌め合い隙間が小さすぎると、十分な量の接着剤35を保持することができない。一方、軸受ハウジング345とスリーブ341との嵌め合い隙間が大きすぎると、未硬化の接着剤35がスリーブ341と軸受ハウジング345との間から下方へ漏れ出し易くなる。従って、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に接着剤35の保持空間を確保しつつ、スリーブ341と軸受ハウジング345との間から未硬化の接着剤が漏れ出すことを防止すべく、軸受ハウジング345とスリーブ341との嵌め合い隙間の寸法が適切に設定されていることが望ましい。具体的には、軸受ハウジング345とスリーブ341との嵌め合い隙間の径方向の寸法は、1μm以上かつ40μm以下であることが望ましく、2μm以上かつ20μm以下であればより望ましい。
軸受ハウジング345は、例えば、冷間圧延鋼板(SPCC,SPCD,SPCE)の表面に亜鉛鍍金を施した亜鉛鍍金鋼板(SECE)を、有底略円筒状にプレス成形することにより得られる。
軸受ハウジング345の上部の開口を取り囲む開口縁部345bの内周面は、開口径が上方に向かうにつれて広がるような傾斜曲面となっている。より詳述すれば、開口縁部345bの内周面は、上方に向かうにつれて径方向外側へ湾曲する円弧を、中心軸Aを中心として回転させたときの軌跡にあたる曲面となっている。軸受ハウジング345にスリーブ341を挿入するときには、このような開口縁部345bの内周面をガイドとして利用することにより、軸受ハウジング345に対するスリーブ341の径方向の位置を容易に定めることができる。
また、軸受ハウジング345の内部には、潤滑オイル51が充填されている。潤滑オイル51は、スリーブ341の内周面とシャフト41の外周面との間だけではなく、後述する鍔部材411の上面とスリーブ341の下面との間や、鍔部材411の下面とスラストプレート342の上面との間にも、連続的に充填されている。潤滑オイル51としては、例えば、ポリオールエステル系オイルやジエステル系オイル等のエステルを主成分とするオイルが使用される。エステルを主成分とするオイルは、耐摩耗性、熱安定性、および流動性に優れているため、流体動圧軸受装置5の潤滑オイル51として好適である。
図2に戻り、続いて、スピンドルモータ1の回転部4の構成について説明する。回転部4は、主として、シャフト41、ハブ42、およびロータマグネット43を有している。
シャフト41は、中心軸Aに沿って上下方向に配置された略円柱形状の部材である。シャフト41は、スリーブ341の内側(軸受孔)に挿入された状態で、静止軸受ユニット34に対して回転可能に支持されている。本実施形態のシャフト41は、磁性を有するステンレスにより形成されており、マグネットプレート343からの磁力によってスラストプレート342側に引き付けられている。
シャフト41の外周面には、シャフト41の外周面とスリーブ341の内周面との間に介在する潤滑オイル51に流体動圧を発生させるためのラジアル動圧溝列41a,41bが形成されている。図2及び図3に示したように、ラジアル動圧溝列41aとラジアル動圧溝列41bとは上下に配置され、それぞれ、複数の鉤形の溝を周方向に配列したいわゆる「ヘリングボーン」状の溝列となっている。シャフト41が回転するときには、ラジアル動圧溝列41a,41bにより潤滑オイル51が加圧され、潤滑オイル51に発生する流体動圧によりシャフト41が径方向に支持されつつ回転する。なお、ラジアル動圧溝列41aは、シャフト41の外周面とスリーブ341の内周面とのいずれか一方に形成されていればよい。
また、シャフト41の下端部付近には、静止軸受ユニット34からシャフト41が抜け出すことを防止するための鍔部材411が固定されている。鍔部材411は、シャフト41の外周面から径方向に突出する突出部を形成し、鍔部材411の上面は、スリーブ341の下面と軸方向に対向する。シャフト41に上方へ向かう力が作用したときには、スリーブ341の下面に鍔部材411の上面が当接し(あるいは、スリーブ341の下面と鍔部材411の上面との間に介在する潤滑オイル51により鍔部材411の上方へ向かう力が減衰され)、これにより静止軸受ユニット34とシャフト41とが分離することが防止される。なお、シャフト41および鍔部材411は、単一の部材により形成されていてもよい。
シャフト41の下端部には、球面状の凸部41cが形成されている。シャフト41の凸部41cは、スラストプレート342の凹部342aに当接し、これにより、シャフト41は軸方向に支持されている。
ハブ42は、シャフト41に固定されてシャフト41とともに回転する部材である。ハブ42は、中心軸Aの周囲において径方向外側に広がる形状を有している。より詳述すると、ハブ42は、シャフト41の上端部に圧入又は焼きばめにより接合される接合部421と、接合部421から径方向外側および下方へ向けて広がる胴部422と、胴部422の外周縁から垂下する円筒部423とを有している。ハブ42は、このような形状により、ステータコア32、コイル33、および静止軸受ユニット34の上方を覆う。
ハブ42の胴部422には、ディスク22を支持するための第1支持面422aおよび第2支持面422bが形成されている。第1支持面422aは、中心軸Aに対して垂直に形成された平面であり、第2支持面422bは、第1支持面422aの径方向内側において中心軸Aに対して平行に形成された円筒面である。ハブ42上にディスク22が装着されたときには、第1支持面422aにディスク22の下面が接触するとともに第2支持面422bにディスク22の内周縁が接触し、これによりディスク22の軸方向及び径方向の移動が規制される。
ハブ42は、例えば、アルミニウム、磁性SUS(ステンレス)、冷間圧延鋼板(SPCC,SPCD,SPCE)等の金属材料により形成される。
ロータマグネット43は、ハブ42の円筒部423の内周面に、バックヨーク431を介して取り付けられている。ロータマグネット43は、中心軸Aを中心とした円環形状をなしており、その内周面は、ステータコア32の複数のティース部322の外周面と径方向に対向する。また、ロータマグネット43の内周面は、N極とS極とが交互に配列された磁極面となっている。
このようなスピンドルモータ1において、静止部3のコイル33に駆動電流を与えると、ステータコア32の複数のティース部322に径方向の磁束が発生する。そして、ティース部322とロータマグネット43との間の磁束の作用により周方向のトルクが発生し、静止部3に対して回転部4が中心軸Aを中心として回転する。ハブ42に装着された2枚のディスク22は、シャフト41及びハブ42とともに中心軸Aを中心として回転する。
<3.スリーブ及びシールキャップと軸受ハウジングとの接着について>
上述の通り、静止軸受ユニット34のスリーブ341及びシールキャップ344は、軸受ハウジング345の内周面345aに接着剤35を介して固定されている。以下では、スリーブ341及びシールキャップ344と、軸受ハウジング345との接着に関する事項について、更に説明する。
図3に示したように、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に保持された接着剤35の最下部は、スリーブ341の外周面341aである円筒面の下端部から距離X1の高さに位置している。そして、この距離X1は、軸受ハウジング345の開口縁部345bの軸方向の長さRよりも大きくなるように設定されている。すなわち、接着剤35は、スリーブ341及びシールキャップ344と軸受ハウジング345との間において、スリーブ341の外周面341aである円筒面の下端部から距離X1の位置よりも上方の領域のみに、保持されている。図4では、スリーブ341の外周面341aのうち、接着剤35と接触してもよい領域Bを、クロスハッチングで示している。
また、接着剤36の最下部の位置をスリーブ341の下端部からの距離X2として見ると、距離X2は、軸受ハウジング345の開口縁部345bの軸方向の長さRと、接続部341bの軸方向の長さZとの合計よりも大きくなるように設定されている。
このように、本実施形態では、接着剤35の最下部が、スリーブ341の下端部から引き離されている。このため、流体動圧軸受装置5の製造工程において、未硬化の接着剤35がスリーブ341と軸受ハウジング345との間から下方へ漏れ出すことを、防止することができる。
また、後述の通り、スリーブ341と軸受ハウジング345とを固定するときには、スリーブ345の外周面345aのうち、円筒面の下端部から少なくとも長さRの範囲には、接着剤35が塗布されない。このため、軸受ハウジング345にスリーブ341を挿入する際に、軸受ハウジング345の上部の開口にスリーブ341の下端部を挿入して軸受ハウジング345に対するスリーブ341の径方向の位置を定めた後に、接着剤35を軸受ハウジング345に接触させることができる。これにより、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に、接着剤35を周方向に均一に分布させることができる。
また、本実施形態では、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に保持された接着剤35の最下部は、スリーブ341の重心341gよりも下方に位置している。このため、接着剤35は、少なくともスリーブ341の重心341gの近傍において、スリーブ341と軸受ハウジング345とを接着することとなる。これにより、スリーブ341は、軸受ハウジング345に対して、より安定した状態で強固に固定される。
また、本実施形態では、シャフト41の外周面に形成されたラジアル動圧溝列41a,41bのうち、下側のラジアル動圧溝列41bは、接着剤35の最下部とスリーブ341の下端部との間の軸方向の範囲(X2の範囲)に形成されている。このため、温度の変化により接着剤35が膨張又は収縮し、それによりスリーブ341に歪みが発生するような場合にも、ラジアル動圧溝列41bの径方向外側に位置する部分に発生する歪みは比較的小さい。従って、温度の変化によるラジアル動圧溝列41bへの影響も小さい。
図5は、スリーブ341及びシールキャップ344と軸受ハウジング345との間に保持される接着剤35の、軸方向分布の例を示した図である。図5に示したように、接着剤35の保持量は、少なくとも、接着剤35の最下部付近と最上部付近とに、ピークPK1,PK2を有する。接着剤35の最下部付近のピークPK1は、後述のように、製造工程において接着剤35が塗布される位置であるために発生する。また、接着剤35の最上部付近のピークPK2は、シールキャップ344の面取り部344aと軸受ハウジング345の開口縁部345bとの間に形成されるテーパ空間36に、接着剤35が溜まることにより発生する。
このように、スリーブ341及びシールキャップ344と軸受ハウジング345との間に保持される接着剤35は、最下部付近と最上部付近とに保持量のピークPK1,PK2を有する。このため、接着剤35の最下部付近と最上部付近とにおける接着強度は特に高く、これにより、軸受ハウジング345に対してスリーブ341及びシールキャップ344が、より安定的に固定される。
接着剤35としては、例えば、熱硬化性のエポキシ系接着剤を使用すればよい。但し、熱硬化性以外の性質を有する接着剤、例えば、嫌気性の接着剤や、紫外線硬化性の接着剤が使用されてもよい。
接着剤35は、硬化前の粘度が低すぎると、製造時にスリーブ341と軸受ハウジング345との間から未硬化の接着剤35が漏れ出し易くなる。一方、接着剤35の硬化前の粘度が高すぎると、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に接着剤35を良好に引き伸ばして分布させることが困難となる。従って、未硬化の接着剤35の漏れ出しを防止しつつ、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に接着剤35を良好に分布させるべく、適切な粘度の接着剤35を使用することが望ましい。具体的には、接着剤35の硬化前の粘度は、常温において3000mPas(3000cps)以上かつ25000mPas(25000cps)以下であることが望ましく、5000mPas(5000cps)以上かつ20000mPas(20000cps)以下であれば、より望ましい。
<4.スリーブ及びシールキャップと軸受ハウジングとの固定手順>
続いて、流体動圧軸受装置5の製造工程において、軸受ハウジング345にスリーブ341及びシールキャップ344を固定するときの手順について、図6のフローチャート及び図7〜図9の状態図を参照しつつ、説明する。
軸受ハウジング345にスリーブ341及びシールキャップ344を固定するときには、まず、スリーブ341の外周面341aの所定の位置に、接着剤35を塗布する(ステップS1,図7の状態)。ここでは、スリーブ341の外周面341aである円筒面の下端部から軸方向に距離X1だけ離れた高さ位置に接着剤35のノズルを近づけ、ノズルから接着剤35を吐出しつつ、中心軸Aを中心としてスリーブ341を回転させることにより、スリーブ341の外周面341aに周状に接着剤35を塗布する。距離X1は、軸受ハウジング345の開口縁部345bの軸方向の長さRよりも大きくなるように設定される。
接着剤35の塗布位置は、スリーブ341の下端部から軸方向に距離X2だけ離れた高さ位置、として設定してもよい。距離X2は、軸受ハウジング345の開口縁部345bの軸方向の長さRと、スリーブ341の接続部341bの軸方向の長さZとの合計よりも大きくなるように設定すればよい。
本実施形態では、このように、スリーブ341の下端部から離れた位置に、接着剤35を塗布する。このため、未硬化の接着剤35がスリーブ341の下方へ垂れ落ちてしまうことを、防止することができる。
また、このステップS1では、スリーブ341の重心341gよりも下方の位置に、接着剤35を塗布することが望ましい。このようにすれば、軸受ハウジング345にスリーブ341を挿入した後には、少なくともスリーブ341の重心341gの高さ位置において、スリーブ341と軸受ハウジング345との間に接着剤35が保持されることとなる。このため、軸受ハウジング345に対して、スリーブ341がより安定した状態で強固に固定される。
なお、接着剤35の塗布量は、十分な接着強度が得られ、かつ、循環溝341cを閉塞してしまわない程度の量とすることが望ましく、例えば、0.2mg以上かつ2.0mg以下とすればよい。
スリーブ341に対する接着剤35の塗布が完了すると、次に、スリーブ341、シールキャップ344、及びシャフト41を含むユニットの下部を、軸受ハウジング345の上部の開口に挿入する(ステップS2,図8の状態)。ここでは、軸受ハウジング345の上部の開口に、シャフト41の下部及びスリーブ341の下部が挿入される。これにより、軸受ハウジング345に対するシャフト41及びスリーブ341の径方向の相対位置が定められる。すなわち、このステップS2において、軸受ハウジング345と、シャフト41及びスリーブ341との調芯が行われる。
続いて、スリーブ341、シールキャップ344、及びシャフト41を含むユニットを、軸受ハウジング345の内部に更に挿入する(ステップS3,図9の状態)。スリーブ341の外周面341aに塗布された接着剤35は、軸受ハウジング345に対するスリーブ341の径方向の位置が定まった状態で、軸受ハウジング345の内周面345aに接触する。このため、スリーブ341の外周面341aと軸受ハウジング345の内周面345aとの間に、接着剤35を周方向に均一に分布させることができる。
ステップS3では、挿入の動作に伴い、スリーブ341の外周面341a及びシールキャップ344の外周面と、軸受ハウジング345の内周面345aとの間に、接着剤35が引き伸ばされる。そして、スリーブ341の外周面341aである円筒面の下端部から距離X1だけ上方の位置(スリーブ341の下端部から距離X2だけ上方の位置)から、上部のテーパ空間36までの範囲に、接着剤35が分布することとなる。
その後、スリーブ341及びシールキャップ344と軸受ハウジング345との間に保持された接着剤35を、硬化させる処理を行う(ステップS4)。例えば、接着剤35として熱硬化性の接着剤を使用した場合には、ユニットの全体を高温の炉に入れて加熱することにより、接着剤35を硬化させる。以上をもって、軸受ハウジング345に対するスリーブ341及びシールキャップ344の固定を完了する。
<5.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記のステップS1では、スリーブ341の循環溝341cにも接着剤35を塗布していたが、循環溝341cを避けて接着剤35を塗布するようにしてもよい。このようにすれば、循環溝341cが接着剤35で閉塞されてしまうことを、より確実に防止することができる。
また、スリーブ341の外周面341aに、循環溝341c以外の軸方向の溝が形成されていてもよい。その場合には、他の軸方向の溝についても、接着剤35により閉塞されることを防止しつつ、スリーブ341の剛性や等方性が極端に低下してしまうことを防止するために、循環溝341cと同等の深さとされることが望ましい。また、上記のステップS1において接着剤35を塗布するときに、他の軸方向の溝も避けて接着剤35を塗布するようにしてもよい。
また、上記の実施形態では、軸受ハウジング345の開口縁部345bの内周面は、断面視において円弧状となる曲面であったが、開口縁部345bの形状は、他の形状であってもよい。例えば、開口縁部345bの内周面が、断面視において直線状となる傾斜面であってもよく、あるいは、段差を有する形状であってもよい。すなわち、開口縁部345bは、軸受ハウジング345の他の部分の内周面345aの径よりも大きい開口径を有するものであればよい。
また、上記の実施形態では、スリーブ341の接続部341bは、図3に示したように、断面視において直線状となる傾斜面であったが、スリーブ341の接続部341bの形状は、他の形状であってもよい。例えば、図10に示したように、スリーブ341の接続部341bが、断面視において円弧状となっていてもよい。この場合には、断面視において円弧状となっている部分の上端部が、スリーブ341の外周面341aである円筒面の下端部(X1の下端部)となる。また、スリーブ341の接続部341bは、段差を有する形状であってもよい。
また、スリーブ341の外周面には、接着剤35の塗布位置の目印となる溝が形成されていてもよい。
また、上記の実施形態では、スリーブ341とシャフト41との間に潤滑オイル51を介在させていたが、潤滑オイル51に代えて他の潤滑流体(例えば、気体)を、スリーブ341とシャフト41との間に介在させてもよい。
また、上記の実施形態では、軸受ハウジング345の内部にマグネットプレート343を配置し、マグネットプレート343の磁力によりシャフト41を下方に引き付けていたが、本発明の軸受装置は、必ずしもこのようなマグネットプレート343を有するものでなくてもよい。
また、上記の実施形態では、磁気ディスク22を回転させるためのスピンドルモータ1と、それに使用される流体動圧軸受装置5とについて説明したが、本発明は、光ディスク等の他のディスクを回転させるためのスピンドルモータや、それに使用される軸受装置にも適用することができる。
ディスク駆動装置の縦断面図である。 スピンドルモータの縦断面図である。 流体動圧軸受装置の拡大縦断面図である。 スリーブの斜視図である。 接着剤の軸方向分布の例を示した図である。 軸受ハウジングにスリーブ及びシールキャップを固定するときの手順を示したフローチャートである。 スリーブに接着剤を塗布するときの状態図である。 スリーブを含むユニットを軸受ハウジングの上部の開口に挿入するときの状態図である。 スリーブを含むユニットを軸受ハウジングの内部に更に挿入するときの状態図である。 変形例に係るスリーブの接続部付近の縦断面図である。
符号の説明
1 スピンドルモータ
2 ディスク駆動装置
3 静止部
4 回転部
5 流体動圧軸受装置
21 装置ハウジング
22 ディスク
23 アクセス部
31 ベース部材
32 ステータコア
33 コイル
34 静止軸受ユニット
35 接着剤
36 テーパ空間
41 シャフト
41a,41b ラジアル動圧溝列
42 ハブ
43 ロータマグネット
51 潤滑オイル
341 スリーブ
341a 外周面
341b 接続部
341c 循環溝
341g 重心
342 スラストプレート
343 マグネットプレート
344 シールキャップ
344a 面取り部
345 軸受ハウジング
345a 内周面
345b 開口縁部
A 中心軸

Claims (19)

  1. 中心軸に沿って上下方向に配置されたシャフトと、
    上部側に開口を有し下部側が閉塞された有底略円筒形状の軸受ハウジングと、
    前記軸受ハウジングの内周面に接着剤を介して固定され、前記シャフトの外周面に対向する内周面を有する略円筒形状のスリーブと、
    を備え、
    前記シャフトは、前記スリーブに対し、前記中心軸を中心として相対回転可能な状態で支持されており、
    前記軸受ハウジングの上部には、前記軸受ハウジングの他の部分の内周面の径よりも大きい開口径を有する開口縁部が形成されており、
    前記スリーブと前記軸受ハウジングとの間に保持された前記接着剤の最下部と、前記スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部の軸方向の長さよりも大きいことを特徴とする軸受装置。
  2. 請求項1に記載の軸受装置において、
    前記スリーブの下端部の外周縁には接続部が形成されており、
    前記スリーブと前記軸受ハウジングとの間に保持された前記接着剤の最下部と、前記スリーブの下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部及び前記接続部のそれぞれの軸方向の長さの合計よりも大きい軸受装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の軸受装置において、
    前記接着剤の最下部は、前記スリーブの重心よりも下方に位置する軸受装置。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記開口縁部の内周面は、上方に向かうにつれて径方向外側へ湾曲する円弧を、前記中心軸を中心として回転させたときの軌跡にあたる曲面である軸受装置。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記シャフトと前記スリーブとの間に介在する潤滑流体を更に備え、
    前記シャフトの外周面又は前記スリーブの内周面には、前記潤滑流体に流体動圧を発生させる動圧溝列が形成されている軸受装置。
  6. 請求項5に記載の軸受装置において、
    前記動圧溝列は、前記接着剤の最下部と前記スリーブの下端部との間の軸方向の範囲に形成された動圧溝列を含む軸受装置。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記スリーブの外周面には、上下にのびる軸方向溝が形成されており、
    前記軸方向溝の深さは、0.1mm以上かつ0.5mm以下である軸受装置。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記スリーブは、多孔質体である軸受装置。
  9. 請求項8に記載の軸受装置において、
    前記スリーブの真密度に対する相対密度は、80%以上かつ95%以下である軸受装置。
  10. 請求項1から請求項9までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記開口縁部の内周面と、前記スリーブの外周面又は前記スリーブの上方に配置されたシールキャップの外周面との間に、上方に向かうにつれて径方向の間隔が漸次に拡大するテーパ空間が形成されており、
    前記テーパ空間にも接着剤が保持されている軸受装置。
  11. 請求項10に記載の軸受装置において、
    前記接着剤の保持量の軸方向分布は、少なくとも、前記接着剤の最下部と、前記テーパ空間とにピークを有する軸受装置。
  12. 請求項1から請求項11までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記接着剤の硬化前の粘度は、常温において3000mPas以上かつ25000mPas以下である軸受装置。
  13. 請求項1から請求項12までのいずれかに記載の軸受装置において、
    前記軸受ハウジングの内周面と前記スリーブの外周面との嵌め合い隙間は、1μm以上かつ40μm以下である軸受装置。
  14. 静止部と、
    ディスクを装着する装着部を有し、請求項1から請求項13までのいずれかに記載の軸受装置を介して前記静止部に対して回転自在に支持される回転部と、
    前記静止部と前記回転部との間に前記中心軸を中心とするトルクを発生させるトルク発生部と、
    を備えたスピンドルモータ。
  15. 請求項14に記載のスピンドルモータと、
    前記スピンドルモータの前記回転部に装着された前記ディスクに対し、情報の読み出し及び書き込みの一方又は両方を行うアクセス部と、
    前記スピンドルモータおよび前記アクセス部を収容する装置ハウジングと、
    を備えたディスク駆動装置。
  16. 中心軸に沿って上下方向に配置されたシャフトと、上部側に開口を有し下部側が閉塞された有底略円筒形状の軸受ハウジングと、前記軸受ハウジングの内周面に固定されて前記シャフトの外周面に対向する内周面を有する略円筒形状のスリーブと、を有する軸受装置の製造方法であって、
    前記軸受ハウジングの上部には、前記軸受ハウジングの他の部分の内周面の径よりも大きい開口径を有する開口縁部が形成されており、
    a)接着剤の最下部と、前記スリーブの外周面である円筒面の下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部の軸方向の長さよりも大きくなるように、前記スリーブに前記接着剤を塗布する工程と、
    b)前記工程a)の後に、前記軸受ハウジングに前記スリーブを挿入する工程と、
    を備えることを特徴とする軸受装置の製造方法。
  17. 請求項16に記載の軸受装置の製造方法において、
    前記スリーブの下端部の外周縁には接続部が形成されており、
    前記工程a)では、前記接着剤の最下部と、前記スリーブの下端部との間の軸方向の距離が、前記開口縁部及び前記接続部のそれぞれの軸方向の長さの合計よりも大きくなるように、前記スリーブに前記接着剤を塗布する軸受装置の製造方法。
  18. 請求項16又は請求項17に記載の軸受装置の製造方法において、
    前記工程a)では、前記スリーブの重心よりも下方の位置に前記接着剤を塗布する軸受装置の製造方法。
  19. 請求項16から請求項18までのいずれかに記載の軸受装置の製造方法において、
    前記工程b)は、
    b−1)前記軸受ハウジングの上部の開口に前記スリーブの下部を挿入して前記軸受ハウジングに対する前記スリーブの径方向の相対位置を定める工程と、
    b−2)前記工程b−1)の後に、前記軸受ハウジングの内部に前記スリーブを更に挿入する工程と、
    を有する軸受装置の製造方法。
JP2008287827A 2008-11-10 2008-11-10 軸受装置、スピンドルモータ、ディスク駆動装置、及び軸受装置の製造方法 Withdrawn JP2010112536A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015172384A (ja) * 2014-03-11 2015-10-01 Ntn株式会社 焼結軸受とこれを備えた流体動圧軸受装置及びモータ、並びに焼結軸受の製造方法

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