JP2010111839A - 水成燃料及びその生成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】化石燃料の高騰や温室効果ガスの二酸化炭素の発生を大幅に削減するために、水50%と燃料油50%のような高含水比率で安定した状態で溶解または乳化混合し、しかも高い燃焼エネルギーが得られる実用性の高い、低コストの水成燃料とその生成方法を提供する。
【解決手段】本発明によれば、共鳴電磁波で活性化し、PHを調整することにより増粘剤を均一に溶解し、粘度を基燃油の粘度に適応させた活性水と、潤滑剤を適量添加し、共鳴電磁波で活性化された基燃油とを、高含水比率で安定して油水混合したことを特徴とする水成燃料とその低コストでの生成が可能となる。
【選択図】図1
【解決手段】本発明によれば、共鳴電磁波で活性化し、PHを調整することにより増粘剤を均一に溶解し、粘度を基燃油の粘度に適応させた活性水と、潤滑剤を適量添加し、共鳴電磁波で活性化された基燃油とを、高含水比率で安定して油水混合したことを特徴とする水成燃料とその低コストでの生成が可能となる。
【選択図】図1
Description
本発明は、水と燃料油を溶解または乳化混合した水成燃料及びその生成方法に関するものである。
近年、限定埋蔵量である石油の急激な高騰や化石燃料燃焼時の排気ガスによる地球温暖化を防止する対策として、燃料油に水をエマルジョン混合したエマルジョン燃料が開発製品化されている。
水と油の乳化混合は、油中水滴型混合と水中油滴型混合に大別されるが、従来のエマルジョン燃料油の殆どは、燃料油の中に20%以下の水分を混入した油中水滴型混合であり、高い水分含有率で、安定した油中水滴型混合または、水中油滴型混合のエマルジョン燃料は、殆ど皆無である。
本来、水は比熱が大きく不活性であるため、燃料油に水分が混入すると燃料油の燃焼エネルギーが水に奪われるため燃焼が不安定になる。しかし安定して均一に微細化した水で乳化混合された場合、基燃油に混合された水が、沸点以上に達すると、水蒸気爆発現象を起こし、基燃油のみを燃焼する場合よりも高い燃焼エネルギーが得られることが周知の事実とされている。
しかし、上記のような効果を得るためには、できるだけ多くの水分を、長時間安定した状態で、微細な水滴として、基燃油中に乳化混合することが必要不可欠な条件となる。
しかし、現在開発されているエマルジョン燃料は、水と基燃油を安定して乳化状態にするために特殊な乳化剤や界面活性剤のような添加物を使用したものが殆どで、長期保存した場合の酸化劣化や、多量の添加物使用により、流動性が悪くなり、燃焼エネルギーを十分に得られないことが問題とされてきた。(特許第3776188号・特許第3103923号)。
また最近では、水を共鳴電磁波や電磁場エネルギー等により水分子の水素結合を、共鳴電磁波の共振エネルギーで分離して、水のクラスターを微細化し、水蒸気爆発を促進して、水を可燃剤とする方法も開発されているが、水が活性化し界面活性力が大きくなり油中に溶け込みやすくなる一方、一定量の油中含水量を超えると油水分離が早くなる傾向があり、水油分離防止のため、多量の塩化ナトリウム等を添加しているケースもあるが、塩化ナトリウム溶解物の沈殿による配液パイプのつまり等が懸念される。(特開2008−45022)。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、植物由来の増粘剤を、PHを調整した水に微量添加し、水特に活性水の粘性を高めることにより、粘性が低く油水分離し易い基燃油でも安定して乳化混合され、水自体を可燃剤とした水と基燃油の水成燃料を生成する方法を提供することを目的としている。
特許第3776188号 特許第3103923号 特開2008−45022
このような課題を解決するために本発明者は、植物由来の増粘剤を、液性がPH9〜12を示す水に均一に溶解させ、鉱物油または植物油の燃料油と攪拌混合することにより、水と比重差のある燃料油の微粒子が、水中に均一で安定して懸濁することを応用して、水と基燃油を安定した乳化混合できることを見出し、本発明をなすに至った。
すなわち、上記課題を解決するために本発明の水成燃料生成方法は、PHを9〜12に調整した水に1000ppm程度の割合で、植物由来の増粘剤、例えばカラギナンを添加し、水の粘度を高めることにより、油滴を水中に安定して懸濁混合させたり、水滴を安定して油中に懸濁混合させる。
上述の方法で、粘性を高めた水と基燃油を高せん断速度で攪拌混合することにより、水と油の粒子を微細にして、例えば水分の量を燃料油と同量まで増やした状態でも一定時間安定した懸濁状態の水成燃料を生成できる。
一般的なエマルジョン燃料では、エマルジョン混合するための水を、共鳴電磁波や電磁場等で水素結合を分離し、クラスターの小さい活性化された水とすることにより、油中水滴型エマルジョン混合が促進され、水が可燃剤となり、高い燃焼熱が得られるとされている。他方、水のクラスターが小さくなり活性化された分、水中油滴型のエマルジョン混合の油水分離が早くなるため、水中油滴型エマルジョン燃料ほど大きな割合で水を混入できいという問題があった。本発明によれば、植物由来の増粘剤で活性水の粘性を調整することにより、活性水を、基燃油とほぼ同量まで増やした状態でも一定時間安定した懸濁状態の水成燃料を生成できる。
さらに一般的なエマルジョン燃料は、粘性が不足して、エンジンの焼き付きを起こす可能性が高いが、本発明のよれば、燃料油に潤滑性のある鉱物油を添加し、生成される水成燃料の粘度を適当に高めることにより、エンジンの焼く付きを防止できることを特徴としている。
本発明に係る水成燃料の生成方法によれば、小型装置を用いて、低コストで効率よく水成燃料を生成することができる。また水を可燃剤として高含水率で基燃油と安定混合することにより、地球温暖化の主要因である温室効果ガスの発生を低減することが可能となる。さらにバイオエチレンと混合した水成燃料を生成することにより一層、温室効果ガスの削減に効果的となる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明に係る水成燃料の生成装置のフローチャートを示す。
図1は、本発明に係る水成燃料の生成装置のフローチャートを示す。
空気圧縮機1から供給される圧縮空気を、圧縮空気管2を通して、空気流量調整弁3により流量調整し、共鳴電磁波を発生する天然石またはセラミックまたは金属を充填した共鳴電磁波発生装置5を通過させ、散気管7より、活性水タンク9に注入された水成燃料の原材料の水を曝気することにより水分子の水素結合を切断し、水をクラスターの微細な、溶存酸素量の多い活性水とする。
上記の水の曝気工程中に、植物由来の増粘剤を貯蔵した増粘剤貯蔵タンク12より、流量調整弁21を介して添加量を調整して増粘剤を、活性水タンク9に注入し、水の粘度を適宜高める。
上記の活性水の増粘工程において、あらかじめ電気分解処理やPH調整剤等で水のPHを9〜12に調整することにより、増粘剤が活性水に、均一に溶解される。
また空気圧縮機1から供給される圧縮空気を、圧縮空気管2を通して、空気流量調整弁4により流量調整し、共鳴電磁波を発生する天然石またはセラミックまたは金属を充填した共鳴電磁波発生装置6を通過させ、散気管8より、基燃油タンク10に注入された水成燃料の原材料の基燃油を曝気することにより基燃油の炭化水素結合を切断し、基燃油を活性化させる。
上記の基燃油の曝気工程中に、市販のエンジンオイル等の潤滑剤を貯蔵した潤滑油貯蔵タンク16より、流量調整弁26を介して添加量を調整して基燃油タンク10に注入し、水成燃料の潤滑性を適宜改善する。
共鳴電磁波を発生する圧縮空気で曝気された活性水を活性水移送ポンプ13で活性水タンク9から吸引し、共鳴電磁波を発生する圧縮空気で曝気された基燃油を基燃油ポンプ14で基燃油タンクから吸引し、活性水と基燃油を2液混合スタティックミキサー17により、攪拌混合し、水成燃料タンク11に注入する。
この水成燃料タンク11に注入された水成燃料は、水成燃料ポンプ移送ポンプ15により、スタティックミキサー18を介して循環され、高速せん断により均一で長時間安定した水成燃料が生成される。
この水成燃料生成方法には、流量調整弁21〜26が配置され、最適な装置運転状態が得られるようになっている。この流量調整弁を遠隔操作することにより自動運転も可能となる。
すなわち、本実施形態の水成燃料生成方法によれば、水成燃料生成用の水と基燃油を共鳴電磁波を照射して活性化し、活性化された水に植物由来の増粘剤を1000ppm程添加し粘性を高め、活性化した基燃油にエンジンオイル等の潤滑剤を添加し潤滑性を高めて、活性水と基燃油を、安定して溶解または乳化混合可能となり、小型装置を用いて、低コストで効率よく水成燃料を生成することができる。
本発明の実施例として、植物由来の増粘剤約2gを添加した共鳴電磁波にて処理された活性水約20Lとエンジンオイル2gを添加したA重油約20Lを、攪拌混合し水成油生成タンクに移送した後、さらにギヤポンプとスタティックミキサーにより5分間、循環攪拌混合し生成された水成燃料を24時間静置後、ボイラー及ディーゼルエンジンの燃料として使用したところ両方とも極めて順調に運転されることが確認された。
本発明によれば、共鳴電磁波で活性化した水の粘度を基燃油の粘度に合わせて適当に高め、さらに潤滑剤を適量添加した基燃油とを、高含水比率で安定して混入した水成燃料の生成が可能となり、既存の燃料油の代替燃料とすることができ、化石燃料の燃焼による二酸化炭素の発生を大幅に削減できる。
1 空気圧縮機
2 圧縮空気管
3 空気流量調整弁
4 空気流量調整弁
5 共鳴電磁波発生装置
6 共鳴電磁波発生装置
7 散気管
8 散気管
9 活性水タンク
10 基燃油タンク
11 水成燃料タンク
12 増粘剤タンク
13 活性水移送ポンプ
14 基燃油移送ポンプ
15 水成燃料移送ポンプ
16 潤滑剤タンク
17 2液混合スタティックミキサー
18 スタティックミキサー
19 活性水供給配管
20 基燃油供給配管
21〜26 流量調整弁
2 圧縮空気管
3 空気流量調整弁
4 空気流量調整弁
5 共鳴電磁波発生装置
6 共鳴電磁波発生装置
7 散気管
8 散気管
9 活性水タンク
10 基燃油タンク
11 水成燃料タンク
12 増粘剤タンク
13 活性水移送ポンプ
14 基燃油移送ポンプ
15 水成燃料移送ポンプ
16 潤滑剤タンク
17 2液混合スタティックミキサー
18 スタティックミキサー
19 活性水供給配管
20 基燃油供給配管
21〜26 流量調整弁
Claims (5)
- 共鳴電磁波を発生するセラミックや天然石や金属を充填した両端開放の円筒の一方から空気送風機または空気圧縮機により加圧空気を注入し、他方から排出される共鳴電磁波で励起された空気で、水と燃料油を、一定時間曝気することにより、炭化水素連鎖が切断された鉱物油または植物油の活性化された基燃油と、水素結合が切断されて活性化され、可燃剤化された水とし、その両者を攪拌混合し、活性化された基燃油に可燃剤化した活性水を安定して溶解または乳化混合した水成燃料とその生成方法。
- 請求項目1に記載の水成燃料生成の際に、水に植物由来の増粘剤を添加することにより油水分離の起こり難い安定した溶解または乳化混合とすることを特徴とする水成燃料とその生成方法。
- 請求項1及び請求項2に記載の水成燃料生成の際に、上記の植物由来の増粘剤が均一に水に溶解するように、適当な方法で水のPHを規定値まで上げることを特徴とする水成燃料とその生成方法
- 請求項1乃至請求項3に記載の水成燃料生成の際に、内燃機関の焼き付けを防止するた、燃料油に潤滑性のある鉱物油を添加し生成油の粘度を上げることを特徴とした水成燃料とその生成方法。
- 請求項3のPHを上げる方法として、水の電気分解または水への焼成カルシューム等のPH調整剤の添加により、PHを9以上12以下にすることを特徴とする水成燃料とその生成方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2008309106A JP2010111839A (ja) | 2008-11-06 | 2008-11-06 | 水成燃料及びその生成方法 |
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JP2010111839A true JP2010111839A (ja) | 2010-05-20 |
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ID=42300644
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JP (1) | JP2010111839A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014196404A (ja) * | 2013-03-29 | 2014-10-16 | 年明 恒松 | 液体燃料処理方法 |
-
2008
- 2008-11-06 JP JP2008309106A patent/JP2010111839A/ja active Pending
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