JP2009239398A - 撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】撮像装置において、固体撮像素子の蓄積期間を動的に変更することなく、できる限り人間の目の特性に合ったリニアリティの実現と、ダイナミックレンジの拡大を図る。
【解決手段】センサチップ11は、規格に定められた既存の1フレーム期間より短い露光期間で、1フレーム期間内で複数回画素部から読み出した撮像信号をnチャンネル並列に出力する。フレームメモリ13はこの撮像信号を複数フレーム分蓄積する。フレーム加算回路14はフレームメモリ13から読み出した複数フレームの信号を加算して、規格の1フレーム分の信号を作成する。これにより、ダイナミックレンジは最大でNの2乗倍にすることができる。ピクセル信号レベル判定コンパレータ15は、フレームメモリ13から読み出した信号レベルを画素毎に判定し、その判定結果に基づいて、フレーム加算回路14におけるフレーム加算の枚数と重み付け等をフレーム加算回路32で変更する。
【選択図】図1

Description

本発明は撮像装置に係り、特にダイナミックレンジ改善のためにCMOSセンサ等の固体撮像素子の多チャンネル読み出しを行う撮像装置に関する。
CMOSセンサは、銀塩カメラに比べてダイナミックレンジが狭い。その改善のためにデバイス及びシステムの観点から以下のような各種の提案がなされている。例えば、上記の提案としては、(1)CMOSセンサの画素部での保持容量を追加して飽和電荷量を増加させる方法(例えば、特許文献1参照)、(2)CMOSセンサのフォトダイオードをリセットするときに対数圧縮を行うことで見かけ上のダイナミックレンジを拡大する方法(例えば、特許文献2参照)、(3)短時間露光と長時間露光を行い、画素内またはチップ出力にて加算を行って、高輝度の時のダイナミックレンジを拡大する方法(例えば、特許文献3〜5参照)、(4)全画素のフレーム読み出しを数回行い、その信号を加算処理等してダイナミックレンジを拡大する方法(例えば、特許文献6参照)などがある。
これら提案を実現することで、基本的にはCMOSセンサのフォトダイオード(以下、PDとも記す)に蓄積できる電荷量以上のダイナミックレンジを持つことが可能となる。
また、固体撮像素子上に結像される光像に比例した電荷蓄積を複数回に分けて取り出し、合成することでダイナミックレンジの拡大された撮影画像を得ることのできる撮像装置も従来提案されている(例えば、特許文献7参照)。
特開2006−217410号公報 特開2000−083198号公報 特開2004−159274号公報 米国特許第6175383号明細書 特開2003−169259号公報 特開2003−259234号公報 特開2007−081924号公報
しかしながら、特許文献1〜7の提案には以下に示すような課題や短所があり、改善が求められている。
(1)特許文献1記載の撮像装置により画素部での蓄積を行う場合、通常は蓄積容量を追加する必要があり、スイッチング等のためのトランジスタも必要で、レイアウト上PD部の面積を減らすことになり、PD部の飽和電荷量を逆に減少させてしまう。
(2)特許文献1記載の撮像装置のように画素部に容量等保持部を持ってダイナミックレンジを拡大する場合は、露光時間を変更するなどにより高輝度側の信号を圧縮することが多く、リニアなレベルでのダイナミックレンジの拡大は2〜3倍程度しかない。
(3)特許文献2に開示された、PDのリセット時に対数圧縮する方法は、グローバルシャッタを実現することが難しく、また、リニアなレベルでのダイナミックレンジの拡大はできず、更に、構造上PDをリセットする際に生じるノイズ(KTCノイズ)を抑圧する動作は困難であるという問題がある。つまり、この方法ではS/Nが悪化する。
(4)特許文献3〜5に記載された、短時間露光と長時間露光とを組み合わせ、画素内又はチップの出力後に加算等の処理にてダイナミックレンジの拡大を行う方法は、画素内での加算は簡便であるが、画素別にコントロールすることは難しく、これを実現するために画素部への配線の本数が増加するとPDの面積が減少してしまうという短所がある。また、ダイナミックレンジ拡大時に露光時間の差による不具合があり、特に動画の時に長時間露光と短時間露光の時間差が画質に影響する。更に、この方法は、CMOSセンサ特有のローリングシャツタによる歪みが目に付きやすい。
(5)特許文献6に記載された、チップ出力後の信号処理で短時間露光と長時間露光のフレーム出力を加算する方法は、CMOSセンサ等の読み出しスピードの問題から高速に読み出す動画等ではあまり使用できない。
(6)また、ダイナミックレンジの拡大を高輝度側を圧縮して実現する方法は、リニアなレベルでのダイナミックレンジは狭く、高輝度側のリニアリティが悪く、階調が充分とれず、画質が悪いことが考えられる。できる限り人間の目の特性に合ったリニアリティを実現することが望ましい。
(7)特許文献7記載の撮像装置は、ダイナミックレンジ(飽和せずに信号を取り出せる光の強さの範囲)を拡大するために、蓄積飽和量又は蓄積期間を変えた画像を合成するため、リニアリティが良くない。
本発明は以上の点に鑑みなされたもので、CMOSセンサ等の固体撮像素子で多チャンネル読み出し方法を用いて、撮像素子の蓄積期間を動的に変更することなく、できる限り人間の目の特性に合ったリニアリティの実現とダイナミックレンジの拡大とをなし得る撮像装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、各々光電変換手段を備えた画素が複数規則正しく配列された固体撮像素子を用いた撮像装置において、
複数の画素のうち列方向に配列された画素毎に設けられており、規格で定められた既存の1フレーム期間の1/N倍(Nは2以上の整数)の露光期間で露光させた固体撮像素子の列方向に配列された画素のうち同時に読み出された複数の画素からの撮像信号に対して、1水平期間内で複数回相関二重サンプリング動作を行い、その動作後の撮像信号を既存の1フレーム期間内でN回、複数の水平信号線に出力する多チャンネル出力手段と、多チャンネル出力手段からN回出力された撮像信号を、デジタル信号の画像データに変換後に記憶する第1の記憶手段と、第1の記憶手段から読み出した画像データのうち、各画素の信号毎に加算係数を乗算した後加算合成して、既存の1フレーム期間における画像信号として出力する加算手段と、第1の記憶手段から読み出した画像データの信号レベルを各画素毎に判定し、その信号レベルに応じて加算手段における加算係数を可変制御する加算係数制御手段と、を有することを特徴とする。
この発明では、固体撮像素子内の画素の蓄積期間を動的に変更することなく、第1の記憶手段に蓄積された複数の画像データを加算することでダイナミックレンジを拡大することができる。また、この発明では、複数フレーム間で同一画素の信号が全く変化しない場合と変化する場合で、重み付けを変えることが可能である。
また、上記の目的を達成するため、本発明は、設定したタイミングで固体撮像素子への入射光を遮断した状態における固体撮像素子の全画素から出力された1フレーム分の撮像信号を遮光時画像データとして記憶する第2の記憶手段と、加算手段による加算合成動作の前に、第1の記憶手段から読み出した画像データから、第2の記憶手段から読み出した遮光時画像データを減算し、その減算後の画像データを、加算手段で利用させるために第1の記憶手段に再度記憶させる減算手段と、を更に有することを特徴とする。この発明では、加算手段により加算する第1の記憶手段に記憶した画像データを、加算前に画素毎の特性バラツキによる固定パターンノイズ(FPN)を低減したデータとすることができる。
本発明によれば、画素の蓄積期間を動的に変更することなく、できる限り人間の目の特性に合ったリニアリティの実現とダイナミックレンジの拡大ができる。また、本発明によれば、光信号の時間的変動に対して、より自然にダイナミックレンジを変化させることができる。
本発明は、前記した目的を達成するため、CMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)型撮像素子(以下、CMOSセンサ)等の固体撮像素子から画素部のフォトダイオード(PD)で保持できる飽和電荷量より多くの信号を取り出す読み出し方法により、画質の劣化を極力抑え、ダイナミックレンジを拡大するものである。この画質の劣化を極力抑え、ダイナミックレンジを拡大するために、本発明は以下のようにする。
第一に、画素部では出来る限りPDの面積が大きくできるように余計な回路や配線等を入れない。PDの面積を大きくすることで、PDで蓄積できる飽和電荷量を増やすことができ、これによりダイナミックレンジとS/Nが向上する。
第二に、センサチップ外で露光タイミングの異なる信号を加算する場合は、加算するデータに時間的な差が発生するが、PDで飽和しない信号を用いることでダイナミックレンジを拡大する。
第三に、画質上問題となるS/Nの低下や色調のずれを発生せずに、直線性の良いダイナミックレンジの拡大を行うために、露光時間を短縮し、PDへ蓄積できる電荷量を増加させ、取り出した信号を加算する。
第四に、画素部からの信号読み出しは高速に行う。本発明では、消費電力、プロセスルール(コスト)の点を考慮して、画素部に対して多チャンネル読み出しにより高速読み出しを行う。
そこで、次に、本発明において必須である多チャンネル読み出しについて説明する。多チャンネル読み出しを説明するために、まず、一般的なCMOSセンサの1チャンネル読み出しについて説明する。図12は、一般的なCMOSセンサの1チャンネル読み出し構成を示す。
同図において、CMOSセンサ60は、光電変換手段であるフォトダイオード(PD)と複数のトランジスタとからなる画素が、複数個2次元マトリクス状に配置された公知の構成の画素部61と、画素部61の任意の画素を選択する垂直駆動部62及び水平駆動部64と、選択された水平ラインの画素毎に信号が供給されるCDS回路(相関二重サンプリング回路)63と、CDS回路63から出力される信号を増幅して画素毎に出力する増幅器(AMP)65と、を有して構成される。
CDS回路63は、垂直方向(カラム方向)に配列された画素毎に設けられて水平方向の画素数分あり、垂直駆動部62で選択された水平1ライン分の画素から出力される信号に対して、固定パターンノイズを抑圧する処理を実行し保持した後、その信号を1ライン分連続して読み出す。
図13(A)〜(J)は、図12の各部のタイミングチャートを示す。垂直駆動部62及び水平駆動部64をシフトレジスタを用いて構成し、それぞれのシフトレジスタに駆動用スタートパルス(図13(A)、(F))を入力する。垂直駆動部62は、入力スタートパルスをシフトすることで、水平ラインを1ラインずつ選択する(図13(B)〜(D))。水平駆動部64は、垂直駆動部62の1水平ライン選択時(つまり1水平期間)に水平駆動用スタートパルス(図13(F))を入力し、それを水平画素数分(水平カラム数分)シフトする(図13(G)〜(I))。このシフト出力パルスは各カラム毎にあるCDS回路63の出力をスイッチ等で選択する。CDS回路63から出力された信号は、AMP65を通して図13(J)に示す如き信号とされて出力される。
この水平駆動スタート前にCDS回路63にて画素からの信号読み出しと画素リセット後のリセット信号を読み出し、CDS動作を行っている。このCDS動作は、図13(E)に模式的に示される。この水平駆動の周期が、出力データレートfhである。1チャンネル読み出しの場合は、全画素を読み出すのに必要なスピードは以下の(1)式で表される。ただし、水平方向の画素数をh個、垂直方向の画素数をv個とし、1秒間の読み出し枚数をm枚とする。またCDS等の1水平期間あたりの読み出し以外の時間をx[s]とする。
Figure 2009239398
次に、多チャンネル読み出しの例について図14〜図17と共に説明する。図14は、CMOSセンサの2チャンネル読み出しの構成例のブロック図、図16は、CMOSセンサの4チャンネル読み出しの構成例のブロック図である。基本的な動作は図12の1チャンネル読み出しと同様である。
図14において、CMOSセンサ70は、PDと複数のトランジスタとからなる画素が、複数個2次元マトリクス状に配置された公知の構成の画素部71と、画素部71の任意の画素を選択する水平駆動部72、73、及び垂直駆動部74と、選択された水平ラインの画素毎に信号が供給されるCDS回路75及び76と、CDS回路75、76から出力される信号を増幅して画素毎に出力する増幅器(AMP)77及び78と、を有して構成される。
図14に示す2チャンネル読み出しの場合は、画素部71の上下にCDS回路75と76とを配置し、画素部71の出力信号に対してCDS動作を行う。この場合は1カラム毎に上下にCDS回路75、76を分割配置している。よって、CDS回路75、76は、それぞれ水平画素数の1/2の回路数となる。
図15(A)〜(K)は、図14の各部のタイミングチャートを示す。垂直駆動部74及び水平駆動部72、73をシフトレジスタを用いて構成し、それぞれのシフトレジスタに駆動用スタートパルス(図15(A)、(F))を入力する。垂直駆動部74は、入力スタートパルスをシフトすることで、水平ラインを1ラインずつ選択する(図15(B)〜(D))。水平駆動部72、73は、垂直駆動部74の1水平ライン選択時(つまり1水平期間)に水平駆動用スタートパルス(図15(F))を入力し、それを水平画素数分(水平カラム数分)シフトする(図15(G)〜(I))。このシフト出力パルスは各カラム毎にあるCDS回路75、76の出力をスイッチ等で同時に選択する。
すなわち、CDS回路75及び76は、水平方向2画素からの信号に対して同時に図15(E)に模式的に示すようにCDS動作を行い、そのCDS動作後の信号を水平駆動部72、73で選択して信号出力する。CDS回路75、76からそれぞれ出力された信号は、AMP77、78を通して図15(J)、(K)に示す如く信号とされて並列に2チャンネル同時に出力される。
この2チャンネル読み出しでは、水平2画素を同時に処理する事になるので、それぞれのチャンネルの出力データレートfhは以下の(2)式で表される。ただし、水平方向の画素数をh個、垂直方向の画素数をv個とし、1秒間の読み出し枚数をm枚とする。またCDS回路の1H(1水平期間)あたりの読み出し以外の時間をx[s]とする。
Figure 2009239398
(2)式と(1)式とを比較すると分かるように、(2)式の方がチャンネルが増えた分、出力データレートを下げる事ができる。
次に、図16に示す4チャンネル読み出し方法について説明する。図16において、CMOSセンサ80は、PDと複数のトランジスタとからなる画素が、複数個2次元マトリクス状に配置された公知の構成の画素部81と、画素部81の任意の画素を選択する水平駆動部82、83、及び垂直駆動部84と、選択された水平ラインの画素毎に信号が供給されるCDS回路85〜85と、CDS回路85〜85から出力される信号を増幅して画素毎に出力する増幅器(AMP)86〜86と、を有して構成される。
図16に示す4チャンネル読み出しの場合は、水平4画素P1、P2、P3、P4を、画素部81の上下に配置したCDS回路85〜85でCDS動作を同時に行い、水平駆動部82及び83で4チャンネル出力にする場合である。読み出しを4チャンネルに分けるため、CDS回路を4チャンネルに分けているが、CDS回路85〜85全体の回路部数は水平画素数分あればよいため、CDS回路85〜85のそれぞれの内部の回路部数cは水平方向の画素数をh個とすると
c=h/4 (3)
となる。
図17(A)〜(M)は、図16の各部のタイミングチャートを示す。垂直駆動部84及び水平駆動部82、83をシフトレジスタを用いて構成し、それぞれのシフトレジスタに駆動用スタートパルス(図17(A)、(F))を入力する。垂直駆動部84は、入力スタートパルスをシフトすることで、水平ラインを1ラインずつ選択する(図17(B)〜(D))。水平駆動部82、83は、垂直駆動部84の1水平ライン選択時(つまり1水平期間)に水平駆動用スタートパルス(図17(F))を入力し、それを水平画素数分(水平カラム数分)シフトする(図17(G)〜(I))。このシフト出力パルスは各カラム毎にあるCDS回路85〜85の出力をスイッチ等で同時に選択する。
すなわち、CDS回路85〜85は、P1〜P4等の水平方向4画素の出力に対して同時に図17(E)に模式的に示すようにCDS動作を行い、そのCDS動作後の信号を水平駆動部82、83で選択して信号出力する。CDS回路85〜85からそれぞれ出力された信号は、AMP86〜86を通して図17(J)〜(M)に示す如く信号とされて並列に4チャンネル同時に出力される。
この4チャンネル読み出しでは、水平4画素を同時に処理する事になるので、それぞれのチャンネルの出力データレートfhは以下の(4)式で表される。ただし、水平方向の画素数をh個、垂直方向の画素数をv個とし、1秒間の読み出し枚数をm枚とする。またCDS回路の1Hあたりの読み出し以外の時間をx[s]とする。
Figure 2009239398
(4)式と(1)式、(2)式とを比較すると分かるように、(4)式の方がチャンネルが増えた分、出力データレートを下げる事ができる。
次に、本発明の概略構成について説明する。図1は、本発明になる撮像装置の概略構成図を示す。撮像装置10は、固体撮像素子であるCMOSセンサを構成するセンサチップ11と、センサチップ11から出力されたアナログ信号である撮像信号に対して所定の信号処理を行うアナログ・フロント・エンド(AFE)及びA/D変換器(ADC)12と、複数のフレーム信号をそれぞれ記憶する複数のフレームメモリ13と、フレームメモリ13からの信号を加算した後フレームメモリ13に書き戻すフレーム加算回路14と、ピクセル信号レベル判定コンパレータ15と、色復調等カメラシステム16と、を有して構成されている。
図2はセンサチップ11の一例の構成のブロック図を示す。センサチップ11は、光電変換手段であるフォトダイオードと、リセットトランジスタや出力トランジスタなど複数のトランジスタとを有する画素が、複数個2次元マトリクス状に配置された公知の構成の画素部111と、画素部111のうち上半分の領域の各画素を水平方向に駆動する水平駆動部112aと、画素部111のうち下半分の領域の各画素を水平方向に駆動する水平駆動部112bと、画素部111を垂直方向に1ラインずつ順次駆動する垂直駆動部113と、画素部111に接続された全部で2k(=n)個のCDS回路(相関二重サンプリング回路)1141〜1142kと、CDS回路1141〜1142kの各出力信号を別々に増幅する全部で2k個の増幅器(AMP)1151〜1152kと、を有して構成されている。CDS回路1141〜114kは、画素部111の列方向(カラム方向)に配置された画素毎に接続されており、画素部111で発生する固定パターンノイズを抑圧する。このセンサチップ11は、図2に示すようにn個のAMP1151〜1152kのうちのp個(2≦p<n)から信号を並列に出力するpチャンネル同時読み出しを行う。
次に、この撮像装置の動作について図3のタイミングチャートと共に説明する。図2のセンサチップ11において、垂直駆動部113及び水平駆動部112a、112bはシフトレジスタを用いて構成されており、それぞれのシフトレジスタに駆動用スタートパルス(図3(A)、(F))を入力する。垂直駆動部113は、入力スタートパルスをシフトすることで、水平ラインを1ラインずつ選択する(図3(B)〜(D))。
水平駆動部112a、112bは、垂直駆動部113の1水平ライン選択時(つまり1水平期間)に水平駆動用スタートパルス(図3(F))を入力し、それを水平画素数分シフトする(図3(G)、(H))。このシフト出力パルスは各カラム毎にあるCDS回路114〜1142kのうちp個のCDS回路毎に出力をスイッチ等で同時に選択する。
すなわち、CDS回路114〜1142kのうち、同時に読み出しを行うpラインの同じ列方向にあるp個の画素からの信号が供給されるp個のCDS回路に対して、図3(E)に模式的に示すように、1水平期間の初めで1回当たり水平方向n/p画素単位の信号に対してCDS動作を行い、そのCDS動作後の信号を保持する。各水平期間毎に上記の動作を繰り返して、水平方向の全ての画素からの信号に対してCDS動作を行うと、次のpラインの同じ列方向にあるp個の画素からの信号が供給されるp個のCDS回路に対して、上記と同様の動作を行う。
このようにして、垂直方向に対しても全ラインの画素に対してCDS動作が終わると、CDS回路114〜1142kに保持された信号は、水平駆動部112a、112bの選択により出力され、AMP115〜1152kを通して図3(I)〜(K)に示す如く信号とされて並列にnチャンネル同時に出力される。この例の場合の水平駆動画素単位jは、次式で表される。
j=n/p (5)
図1に戻って説明する。センサチップ11からnチャンネル出力されたアナログ信号である撮像信号は、AFE・ADC12に供給されて所定の信号処理が施された後デジタル信号に変換されて、フレームメモリ13に供給されて蓄積される。この撮像装置では、これを一般に規定された(通常の)フレーム時間より高速に行い、通常の1フレーム時間内に複数枚のフレーム信号を読み出す。
勿論、読み出すフレーム時間に合わせて、センサチップ11の画素を構成するPDへの露光時間も通常の1フレーム時間より短くする。通常の1フレームに相当する時間でセンサチップ11から読み出されたフレーム数をN枚とすると、このN枚のフレームの画像データは、N個のフレームメモリ13のそれぞれで蓄積される。
ここで、読み出すフレーム時間に合わせて、上記PDへの露光時間を従来の1/N倍にすると、上記PDに入射できる光の強度をN倍にしても、上記PDに蓄積できる電荷量は同じになる。また、図1の撮像装置では、露光時間を1/N倍にしてその露光時間内に全ての画素(1フレーム)の信号を出力するため、一般に規定された1フレームの時間で上記PDに蓄積できる電荷量も従来のN倍となる。よって、ダイナミックレンジはNの2乗倍となる。
つまり、撮像装置10では、従来の露光時間T1を1/N倍にしてそれをN回(Nフレーム)読み出す。勿論、露光と読み出しを並行して行うため、トータルの露光時間T1内にNフレームのデータを読み出す事が可能である。これにより、センサチップ11の画素を構成するPDの飽和電荷量がm個とすると、このシステム動作時の飽和電荷量Mmaxは擬似的に次式で表される。
Mmax=m×N (6)
ここで、図1に示した撮像装置10の出力データレートfhは、nチャンネル出力としているので、次式で表される。ただし、垂直方向の選択ライン数(1H内でCDSのタイミングがずれている場合)をp本、水平方向の画素数をh個、垂直方向の画素数をv個、1秒間の読み出し枚数をN枚とする。またCDS回路他の1Hあたりの読み出し以外の時間をx[s]とする。
Figure 2009239398
これにより、チャンネル数を増やせば増やすほどデータレートを下げることができる。このfhを従来の値の10分の1にできればほぼ10倍のフレームを読み出せることになる。実際は6倍程度のフレームレートにて読み出すことで約23.3dBのダイナミックレンジの拡大が可能となるため、この程度のフレームレートアップを行うのが現実的である。
再び図1に戻って説明する。フレーム加算回路14はフレームメモリ13から読み出した複数の信号を加算して、1フレーム分の信号を作成する。これにより、ダイナミックレンジは最大でNの2乗倍にすることができる。
ここで、ピクセル信号レベル判定コンパレータ15は、フレームメモリ13から読み出した信号レベルを画素毎に判定し、その判定結果に基づいて、フレーム加算回路14におけるフレーム加算の枚数と重み付け等をフレーム加算回路32で変更する。これにより、最適なダイナミックレンジでの良質な画像を作成することができる。
すなわち、フレームメモリ13には、従来の露光時間T1を1/N倍にしてそれをN回(Nフレーム)センサチップ11から読み出した画像データが蓄積されるため、画素毎に信号レベルを判定して、加算レベル(枚数)を変えることができる。そのため、ピクセル信号レベル判定コンパレータ15は、フレームメモリ13から読み出した画像データの信号レベルが小さい場合は、フレーム加算回路14におけるフレーム加算枚数を増やす事で信号を増加してノイズを抑圧し、また信号レベルが大きい場合はフレーム加算回路14におけるフレーム加算枚数を減らして、ダイナミックレンジを拡大し、擬似的に圧縮できる。
フレーム加算回路14におけるフレーム信号加算時の信号レベルSは、例えばN枚のフレーム信号の信号レベルをそれぞれS、S、・・・、Sとし、それらが同一の信号レベルSxとすると次式で表される。
S=S+S+・・・+S=Sx×N (8)
一方、N枚のフレーム信号を加算して得られる加算信号のノイズレベルNoは、N枚のフレーム信号に含まれるノイズをそれぞれN、N、・・・、NNとし、それらが同一のレベルNxとし、かつ、各ノイズに相関がないとすると次式で表される。
No=√((N+(N+・・・+(NN)=√N×Nx (9)
従って、信号レベルSはノイズレベルNoよりも増加するのでS/N比は改善される。
また、リニアリティを確保したままダイナミックレンジを拡大するためには、加算した後で平均を取ることになる。その場合の信号レベルSvarは次式のようになる。
Svar=(S+S+・・・+S)/N (10)
信号毎に重み付けをして加算する場合の信号レベルSwは次式のようになる。
Sw=(S×A+S×B+・・・+SN×Z) (11)
ここで(12)式中、A,B,・・・,Zは信号に重み付けをする係数である。これらの係数としては、例えば、作成する1フレームの信号を、ダイナミックレンジを上げる前と同じ範囲に入れる場合は「1」以下の数値が入る。(10)式及び(11)式のいずれの場合もS/Nは改善される。
また、加算後のダイナミックレンジの拡大は、加算後の1フレーム信号のダイナミックレンジSx×N/(√N×Nx)を、加算前の1フレーム信号のダイナミックレンジSx/Nxで除算することにより得られ、それをdBに変換すると、20×log(√N)となる。実際は、露光時間を1/N倍にしているため、それによるダイナミックレンジの拡大がN倍となるため、最終的にはダイナミックレンジの拡大量DuはdBに換算すると次式で表される。
Du=20×log(N×√N) (12)
これにより、例えば20dB程度ダイナミックレンジを上げるためには、4〜5倍高速に読み出す必要がある。この場合、従来の露光時間を短くすることは通常のCMOSセンサで可能であるが、短くした時間内に全ての画素データを読み出す事は難しいため、上記の多チャンネル読み出しが必須となる。
図1の撮像装置10では、フレームメモリ13において画素毎に信号レベルをNフレーム分保持しているために、画素毎の最適な信号設定が可能となる。例えば、画素の時間的信号変化が分かるため、信号レベルが増加していく場合と減少していく場合とで加算方法や重み付けの値を変えて画質的に良くすることができる。基本的には図1に示すような構成でダイナミックレンジの拡大が可能となる。なお、フレーム加算後の画像データは、色復調カメラシステム16に供給される。
次に、本発明の一実施の形態について図4〜図6と共に説明する。
図4は、本発明になる撮像装置の一実施の形態のブロック図を示す。本実施の形態の撮像装置20は、図1のセンサチップ11に相当する被写体を撮像して撮像信号を出力するグローバルシャッタ機能を備えたCMOSセンサ21と、図1のAFE・DAC12に相当するゲイン・コントロール・アンプ(GCA)22、DCオフセット調整部23及びADC24と、図1のフレームメモリ13に相当するフレームメモリ25と、図1のフレーム加算回路14に相当する加算器28及び1フレーム加算係数生成器29と、図1のピクセル信号レベル判定コンパレータ15に相当するピクセル信号レベル判定コンパレータ30とを有する。更に、撮像装置20は、暗電流等FPN補正フレームメモリ26、減算器27、及びその他色復調前信号処理部31を有する。
次に、本実施の形態の動作について図5及び図6のタイミングチャートを併せ参照して説明する。CMOSセンサ21は、前述した読み出し方法により、CMOSセンサ21に結像された画像を走査方向に分割し、この分割されたカラム毎の画像のそれぞれを、規格で定められた既存の1フレーム期間内で、複数回nチャンネル並列に読み出したアナログ信号である撮像信号を出力する。この時のCMOSセンサ21から出力される撮像信号と、後述するフレームメモリ25への信号書き込みは、図5に示す通常のタイミングに対してこの例では6倍にあたる図6に示す高速動作を行う。
1チャンネル読み出しの従来装置では、図5(A)に示す垂直同期信号VDのハイレベルのパルスから次のハイレベルのパルスまでの期間が、既存の規格で定められた(通常の)1フレーム期間である。また、この通常の1フレーム期間は、図5(B)に示すように露光時間である。また、水平1ラインは、図5(C)、(D)に示す水平同期信号(HD)のハイレベルのパルスから次のハイレベルのパルスまでの期間であり、上記の通常の1フレーム期間内に水平ラインの本数分、撮像信号がCMOSセンサから出力される。
このHDのハイレベルのパルスと次のハイレベルまでの水平期間の1ライン毎に、まず図5(E)に模式的に示すように、CMOSセンサ内のCDS回路によりCDS動作を行い、その後、水平の画素数分読み出し動作(具体的にはカラムCDSの出力信号を選択するためのシフトレジスタ出力をシフトするなど)を行い、この読み出し動作に合わせてCMOSセンサ出力に順次カラム毎の信号が出力される。
これに対し、本実施の形態ではCMOSセンサ21における、図6(A)、(C)に示す水平同期信号(HD)のハイレベルのパルスから次のハイレベルのパルスまでの1水平期間(1H)を示すHD期間が、図5に示した通常のHDの1/6倍に短縮するようにしているので、図6(D)に示す垂直同期信号VDの1フレーム期間も、通常の1フレーム期間の約1/6倍の期間となる。
一方、読み出し時のCDS動作時間は、従来装置の1チャンネルの場合と、本実施の形態の撮像装置20の多チャンネルで高速読み出しを行う場合と基本的には同じである。また、カラム毎の信号出力を読み出す、水平読み出し動作は1チャンネルも多チャンネルトータルとして同じ時間が必要となる。よって、全画素読み出し時間を通常のそれの1/N倍にするために必要な読み出しチャンネル数は、以下のように計算できる。
従来の撮像装置の通常読み出しの場合の1フレーム時間Tvは次式で表される。
Tv=Tcds×R+Th×R+α (13)
Tcds:読み出し時のCDS動作時間
R:CMOSセンサの水平ライン数
Th:水平読み出し時間
α:その他読み出しに必要な時間
本実施の形態の撮像装置20の多チャンネル読み出しの場合の1フレーム期間Tmvは、次式で表される。
Tmv=Tcds×R+Tmh×R+α (14)
Tmh:多チャンネル時の水平読み出し時間
Tv=N×Tmv (15)
N:多チャンネル高速読み出しの場合に通常時間で読み出される枚数
よって、(13)式〜(15)式により次式が得られる。
N×Tmv=Tcds×R+Th×R+α
N×Tmh×R=Th×R+(1−N)×Tcds×R+(1−N)×α
Tmh=(Th/N)+((1-N)×Tcds/N)+(1-N)×α/(N×R) (16)
(16)式で表される時間で水平の読み出しを行う必要があり、それに必要なチャンネル数を持つセンサを構成する必要がある。Tcdsとαの時間がTmhに比べて非常に短ければ、TmhはほぼTh/Nとなるため、通常の1フレーム期間でN倍のフレームを読み出すためのチャンネル数はNとなる。しかし、実際には高速読み出しを実行する場合、CDS動作時間Tcdsやその他読み出しに必要な時間αは無視できない。よって、実際の読み出し時のチャンネル数はフレームレートの倍数Nより多くなる。
これにより、本実施の形態では、通常の1フレーム期間で6倍のフレームを読み出すものとすると、図6(B)に模式的に示すように、多チャンネルのチャンネル数nは「9」として、9つのCDS回路を各HD期間(通常のHD期間の1/6倍の期間)の最初に動作させている。なお、本実施の形態では、CMOSセンサ21の露光時間は、図6(E)に示すように、通常の1フレーム期間の約1/6倍の期間としている。
再び図4に戻って説明する。GCA22は、CMOSセンサ21から出力されたnチャンネル(上記の例では、n=9)の撮像信号を、後段のADC24に適した信号レベルに増幅する。DCオフセット調整部23は、GCA22から出力されたnチャンネルの撮像信号をADC24に最適なオフセットを付加してADC24に供給してAD変換させてデジタル画像データに変換する。
フレームメモリ25は、mフレーム分の蓄積容量を有し、ADC24から出力されたnチャンネルのデジタル画像データをmフレーム分蓄積する。一方、暗電流等FPN補正用フレームメモリ26(以下、フレームメモリ26)は、CMOSセンサ21への入射光を遮断した状態におけるCMOSセンサ21の全画素から出力されたnチャンネル撮像信号が、上記のGCA22、DCオフセット調整部23、ADC24を経由して供給され、その入力画像データの1フレーム分を記憶する。これは、撮像装置20の立ち上げ時に1回のみ行われる。
減算器27は、通常の信号読み出し時に、ダイナミックレンジを拡大するための後述するフレーム間の加算処理を行う前に、フレームメモリ25から出力された画像データから、フレームメモリ26から出力された遮光時の画像データを減算し、その減算後の画像データをフレームメモリ25に再度蓄積する。これにより、ダイナミックレンジを拡大するために、フレームメモリ25から読み出した画像データを用いた後述するフレーム間の加算処理において、CMOSセンサ21の画素毎の特性バラツキによる固定パターンノイズ(FPN)が加算されてS/Nが劣化することを防止する。
次に、加算器28は、フレームメモリ25から読み出された減算後の画像データと、1フレーム加算係数生成器29から読み出された加算係数とを短縮したフレーム単位で乗算後に加算し、加算後の画像データをフレームメモリ25に再度蓄積する。加算器28での加算は(11)式と同様の式で表される((11)式では加算数がNであるが、ここではm)。このフレームメモリ25と、加算器28と、加算係数生成器29とを用いたフレーム加算処理によりダイナミックレンジが拡大される。なお、フレームメモリ25から読み出されたフレーム加算後の画像データは、その他色復調前信号処理部31により、色復調前の所定の信号処理が施されて出力される。
次に、このフレームメモリ25に蓄積されたm枚の画像データを用いてダイナミックレンジを拡大する方法について更に詳細に説明する。
CMOSセンサにおいて、図5に示すような通常読み出しを行った場合の入射光強度に対する出力信号の特性は、図7の通常の露光時間による出力特性Iとなり、光強度Aにて通常のPD飽和信号レベルIIにて出力信号が飽和する状態となる。この入射光強度0〜AまでがCMOSセンサから信号が出力される範囲で、これがダイナミックレンジとなる。
これに対して、本実施の形態では、図6に示すような多チャンネル読み出しを用いて、通常の1フレームの時間で例えば、6フレーム分のデータを読み出すと共に、露光時間は通常の時間の1/6倍に短縮する。その6フレーム分を単純加算して1フレームの画を作成するとダイナミックレンジは(12)式に従い、以下のように向上する。
Du6=20×log(6×√6)
=23.3 [dB] (17)
その場合の入射光強度に対する出力信号の特性は図7にIIIで示す如くになり、通常の露光時間による出力特性と同じで、通常のPD飽和信号レベルで飽和せず、信号出力はリニアに増加して、その6倍の出力信号を出せることになる。その時の入射光強度はBとなる。
ところで、普通のカメラシステムでは感度の観点から信号処理回路内を伝達する信号レベルは通常のPD飽和信号レベルを最大値とすることが多い。ダイナミックレンジが例えば6倍に拡大された時に、このダイナミックレンジが拡大された信号を伝達するために、この信号レベルを最大値とするような信号処理回路にすると、通常のPD飽和信号レベル程度では逆に暗い画となり、感度が低下したような印象を受ける。それを回避するためには信号レベルによりゲインを変更する必要があるが、撮像している画の中に非常に明るい部分と暗い部分があると、結果的には感度が低下したような画に見える。
そこで、本実施の形態では、図4のピクセル信号レベル判定コンパレータ30を用いて、フレームメモリ25から読み出される画像データの各画素毎に信号レベルを判定し、信号レベルが小さい場合(暗い部分)は、1フレーム加算係数生成器29におけるフレーム加算係数の値を大にすることで信号レベルを増加してノイズを抑圧し、また信号レベルが大きい場合(明るい部分)は1フレーム加算係数生成器29におけるフレーム加算係数を小にする(明るい信号ほど1より小さい値にする)ことで、ダイナミックレンジを拡大し、擬似的に圧縮することで、自然な画とする。
例えば、通常の1/6倍の露光時間で得られた6フレームの画像データを、各画素の信号レベルにて上記のように加算係数を可変して重み付けを変更した場合の入射光強度対出力信号レベル特性は図7にIVで示される。これにより、ダイナミックレンジを拡大した自然な画が得られる。
このように、本実施の形態によれば、以下の特長がある。
(1)CMOSセンサ21内の画素の蓄積期間を動的に変更することなく、フレームメモリ25に蓄積されたm枚の画像データを加算することでダイナミックレンジを拡大することができると共に、その画像データの画素毎に加算量、あるいは重み付けを変えるようにしたため、できる限り人間の目の特性に合ったリニアリティを実現でき、ダイナミックレンジを変えた時の画を見易くできる。
(2)複数枚のフレームで加算等も組み合わせて読み出し信号を作成するようにしているため、1フレームの短時間露光データに係数を掛けて信号を作成するよりもS/Nを向上できる。
(3)ピクセル信号レベル判定コンパレータ30により、複数フレーム間で同一画素の信号が全く変化しない場合と変化する場合で重み付けを変えることが可能であるため、光信号の時間的変動に対して、より自然にダイナミックレンジを変化させる時に有用である。
図8は、本発明になる撮像装置の一実施例の要部の構成図を示す。同図において、本実施例は、16チャンネル読み出しの例を示す。本実施例の撮像装置40は、色フィルタ及び画素部41を有する。この色フィルタ及び画素部41は、CMOSセンサの画素部の受光面にベイヤ配列の色フィルタが配置された構成である。ベイヤ配列の色フィルタは、図8に模式的に示すように、輝度信号の寄与する割合の高い緑色光を透過させる1画素分の緑色フィルタ部Gを1画素ピッチおき毎に市松状に配置し、残りの領域に赤色光を透過させる1画素分の赤色フィルタ部Rと、青色光を透過させる1画素分の青色フィルタ部Bとを、1画素ピッチおき毎に市松状に配置した構成である。
色フィルタ及び画素部41は、ベイヤ配列の色フィルタを透過した入射光をCMOSセンサの画素部に入射して光電変換する。画素部は、図示しない垂直駆動部により、水平2ラインの画素が同時に選択される。また、図8は撮像装置の一部のみしか図示していないが、シフトレジスタ等により構成された水平駆動部42及び43により、画素部の水平方向の8画素単位で水平方向の駆動が行われる。この画素部からの出力信号を用いてCDS回路44、45のスイッチ等を選択し、水平信号線46、47に信号を読み出す。
CDS回路44、45は各カラム毎に設けられており、各カラム毎の画素からの信号が供給される構成で、例えば図9に示す回路構成とされている。同図において、画素55a、画素55b等の垂直方向(カラム方向)に配列された複数の画素に共通に接続された1本の垂直信号線が2分岐され、一方はスイッチSW1を介してオペアンプ56の非反転入力端子に接続され、他方はスイッチSW2及びコンデンサC1を直列に介してオペアンプ56の反転入力端子に接続されている。ここで、上記画素55aと画素55bとは任意の隣接する2本の水平ラインの画素である。また、オペアンプ56の非反転入力端子は、コンデンサC2を介して接地されると共に、スイッチSW5を介して基準電圧VREFが印加される構成とされている。また、オペアンプ56の反転入力端子はスイッチSW4及びコンデンサC3の直列回路とスイッチSW3とを並列に介して入力端子に帰還接続されている。
更に、オペアンプ56の出力端子は、スイッチSW6を介してバッファアンプ57の非反転入力端子に接続されている。バッファアンプ57はボルテージフォロワであり、その非反転入力端子がコンデンサC4を介して接地され、またその出力端子が反転入力端子に帰還接続される一方、スイッチSW7を介して水平信号線58(図8の46又は47)に接続されている。
次に、図9のCDS回路の動作について、図10のタイミングチャートを併せ参照して説明する。画素55a、55bからの信号電圧は図10(A)に示すように変化するものとする。図9のスイッチSW1、SW2、SW4、SW3、SW5、SW7、SW6は図10(B)、(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)に示すように、ハイレベルのときにオン、ローレベルのときにオフに制御される。
これにより、スイッチSW1を介して画素55a、55bからの信号電圧がコンデンサC2に保持される。一方、スイッチSW2を介して画素リセット時の画素リセット信号がコンデンサC1に保持される。また、スイッチSW3、SW4、SW5とオペアンプ56とコンデンサC3とにより、画素からの信号電圧と画素リセット信号とが減算される。また、C点の減算後の信号は、スイッチSW6のオン時にコンデンサC4に印加されて保持された後、バッファアンプ57に供給される。コンデンサC4に保持された電圧は、その後の時刻t7で、バッファアンプ57を通してカラム毎にあるスイッチSW7を図10(G)にハイレベルで模式的に示すようにオン状態にすることで水平信号線58を介して水平読み出し部へ出力される。水平読み出し部では、水平信号線58に読み出した図10(I)に示す信号を並列に処理するための信号線を複数有している。
再び図8に戻って、本実施例の動作を図11のタイミングチャートを併せ参照して説明する。垂直駆動部(図示せず)及び水平駆動部42、43はシフトレジスタを用いて構成されており、それぞれのシフトレジスタに駆動用スタートパルス(図11(A)、(F))を入力する。垂直駆動部は、入力垂直駆動用スタートパルスをシフトすることで、水平ラインを2ラインずつ選択する(図11(B)〜(D))。
一方、水平駆動部42、43は、入力された水平駆動用スタートパルス(図11(F))を水平画素数分シフトする(図11(G)〜(I))。この時2H同時に垂直駆動部で画素を選択するので画素部41の2ラインの画素信号を1水平期間に出力できる。水平駆動部42、43からのシフト出力パルスは各カラム毎にあるCDS回路44、45のうち8個のCDS回路毎に出力をスイッチ等で同時に選択する。
すなわち、同時に読み出しを行う2ラインの同じカラム方向にある2個の画素からの信号がそれぞれ供給されるCDS回路44、45は、図11(E)に模式的に示すように、1水平期間の初めで1回当たり水平方向8画素からの信号に対してCDS動作を行い、そのCDS動作後の信号を保持する。各水平期間毎に上記の動作を繰り返す。
CDS回路44、45に接続された水平信号線46、47は、それぞれ8本ずつあり、それに対応して増幅器(AMP)48、49も8個ずつ設けられている。8個ずつのAMP48、49は、8本ずつの水平信号線46、47からの信号が入力される。8本の水平信号線46には、CDS回路44を通して図11(J)〜(Q)に示す同じライン上にある4つの色フィルタ部Gを透過した緑色光を光電変換した4画素からの緑色信号(G信号)G1、G3、G5、G7と、上記と同じライン上にある4つの色フィルタ部Rを透過した赤色光を光電変換した4画素からの赤色信号(R信号)R1、R2、R3、R4とが入力されてAMP48に転送される。
一方、8本の水平信号線47には、CDS回路45を通して図11(R)〜(Y)に示す上記の水平信号線46に出力される画素信号のラインとは隣接するライン上にある4つの色フィルタ部Bを透過した青色光を光電変換した4画素からの青色信号(B信号)B1、B2、B3、B4と、色フィルタ部Bと同じライン上にある4つの色フィルタ部Gを透過した緑色光を光電変換した4画素からの緑色信号(G信号)G2、G4、G6、G8とが入力されてAMP49に転送される。
AMP48で増幅された8信号(G1、R1、G3、R2、G5、R3、G7、R4)は、サンプリングホールド(S/H)回路50に供給されて水平方向に隣接する同じ色信号同士がサンプル及びホールドされる。更に、S/H回路50の出力信号は、サンプリングホールド(S/H)回路52に供給されて同じ色信号同士がサンプル及びホールドされ、図11(Z)に示すG信号と、同図(イ)に示すR信号とが出力される。
一方、AMP49で増幅された8信号(B1、G2、B2、G4、B3、G6、B4、G8)は、サンプリングホールド(S/H)回路51に供給されて水平方向に隣接する同じ色信号同士がサンプル及びホールドされる。更に、S/H回路51から出力された4信号は、サンプリングホールド(S/H)回路53に供給されて同じ色信号同士がサンプル及びホールドされ、図11(ロ)に示すG信号と、同図(ハ)に示すB信号とが出力される。
このようにして、CMOSセンサはS/H回路50〜53で信号の選別を行い、R、G、B信号別の信号出力4チャンネルにまとめて外部へ出力する。これは内部の水平信号線はデータレートを下げるために、16チャンネルで信号を取り出すが、外部の回路の負担を軽減するために、このように内部で信号をまとめることも可能ということである。勿論16チャンネルでの信号出力を行うこともできるので、必要に応じて構成を選択することが可能である。
前記の実施の形態及び実施例は、特にビデオ帯域での動画信号を作成する時に有用である。例えば、従来の一般的な民生用のビデオカメラのダイナミックレンジ60dBを90dB以上に上げることが可能であり、撮影環境を広げることに寄与するものである。
本発明の撮像装置の概略構成図である。 図1中のセンサチップ11の一例の構成を示すブロック図である。 図1の動作説明用タイミングチャートである。 本発明の撮像装置の一実施の形態のブロック図である。 1チャンネル読み出し時のタイミングチャートである。 4倍高速読み出し時のタイミングチャートである。 ダイナミックレンジ拡大時の特性の説明図である。 本発明の撮像装置の一実施例の要部の構成図である。 CDS回路の一例の回路図である。 図9の動作説明用タイミングチャートである。 図8の動作説明用タイミングチャートである。 1チャンネル読み出しのCMOSセンサ構成例である。 図12の動作説明用タイミングチャートである。 2チャンネル読み出しのCMOSセンサ構成例である。 図14の動作説明用タイミングチャートである。 4チャンネル読み出しのCMOSセンサ構成例である。 図16の動作説明用タイミングチャートである。
符号の説明
10、20、40 撮像装置
11 センサチップ
12 AFE・ADC
13、25 フレームメモリ
14 フレーム加算回路
15、30 ピクセル信号レベル判定コンパレータ
21、60、70、80 CMOSセンサ
26 暗電流等FPN補正フレームメモリ
27 減算器
28 加算器
29 1フレーム加算係数生成器
41 色フィルタ及び画素部
42、43、64、72、73、82、83、112a、112b 水平駆動部
44、45、63、75、76、851〜854、1141〜1142k CDS回路
48、49、65、77、78、861〜864、1151〜1152k 増幅器(AMP)
50〜53 サンプリングホールド回路(S/H回路)
55a、55b カラム方向に配列された画素
56 オペアンプ
57 バッファアンプ
61、71、81、111 画素部
62、74、84、113 垂直駆動部

Claims (2)

  1. 各々光電変換手段を備えた画素が複数規則正しく配列された固体撮像素子を用いた撮像装置において、
    前記複数の画素のうち列方向に配列された前記画素毎に設けられており、規格で定められた既存の1フレーム期間の1/N倍(Nは2以上の整数)の露光期間で露光させた前記固体撮像素子の前記列方向に配列された前記画素のうち同時に読み出された複数の画素からの撮像信号に対して、1水平期間内で複数回相関二重サンプリング動作を行い、その動作後の撮像信号を前記既存の1フレーム期間内でN回、複数の水平信号線に出力する多チャンネル出力手段と、
    前記多チャンネル出力手段から前記N回出力された撮像信号を、デジタル信号の画像データに変換後に記憶する第1の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段から読み出した前記画像データのうち、各画素の信号毎に加算係数を乗算した後加算合成して、前記既存の1フレーム期間における画像信号として出力する加算手段と、
    前記第1の記憶手段から読み出した前記画像データの信号レベルを各画素毎に判定し、その信号レベルに応じて前記加算手段における前記加算係数を可変制御する加算係数制御手段と、
    を有することを特徴とする撮像装置。
  2. 設定したタイミングで前記固体撮像素子への入射光を遮断した状態における前記固体撮像素子の全画素から出力された1フレーム分の撮像信号を遮光時画像データとして記憶する第2の記憶手段と、
    前記加算手段による加算合成動作の前に、前記第1の記憶手段から読み出した画像データから、前記第2の記憶手段から読み出した前記遮光時画像データを減算し、その減算後の画像データを、前記加算手段で利用させるために前記第1の記憶手段に再度記憶させる減算手段と、
    を更に有することを特徴とする請求項1記載の撮像装置。
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