JP2009096198A - 共押出多層フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 融点が155℃以上であるプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を混合してなるシーラント層(A)、並びに該シーラント層(A)に隣接しポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)の少なくとも2層により構成されてなる共押出多層フィルムを提供する。この多層フィルムにおいて、シーラント層(A)に用いるプロピレン系樹脂は融点が155℃以上のポリプロピレン樹脂、特にプロピレンの単独重合体が好ましい。
【選択図】 なし
Description
本発明は融点が155℃以上であるプロピレン系樹脂、及びポリエチレン系樹脂を混合してなるシーラント層(A)、並びに該シーラント層(A)に隣接しポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)の少なくとも2層により構成されてなる共押出多層フィルムおよびこれを用いた包装体を提供するものである。
また、シーラント層は数ミクロンから数十ミクロン程度と薄く設定されることが多く、本明細書に記載のような非相溶で融点差の大きい樹脂を混合して用いると、未溶融物の発生要因となったり、適切な融解温度が得られず充分なシール性が得られず、これを避けるのが通常であった。
これに対して、本発明の共押出多層フィルムでは、シーラント層(A)の樹脂とは融点差が大きく従来は配合されることのなかった融点155℃以上のプロピレン系樹脂の採用により相溶性に不具合が生じないとの知見を新た得て前記課題を解決した。特にシーラント層(A)の主材としてプロピレン系樹脂よりもその融点が25℃以上低いポリエチレン系樹脂を用いたことにより適切な融解温度が得られると共に相溶性に不具合が生じないことがわかった。
即ち、この共押出多層フィルムは、シーラント層(A)とこれに隣接する支持層(B)の少なくとも2層で構成される共押出多層フィルムである。
シーラント層(A)には、ポリエチレン系樹脂及びプロピレン系樹脂の混合物を用いる。ポリエチレン系樹脂としては、プロピレン系樹脂よりも融点が25℃以上低いものであればよい。また、シーラント層には前記以外の樹脂を本発明の目的を損なわない範囲で適宜配合してもよい。
シーラント層(A)に用いられる前記ポリエチレン系樹脂としては、例えば、直鎖状のポリエチレン樹脂として密度dが0.940以上の高密度ポリエチレン樹脂(HDPE)、α−オレフィンとの共重合ポリマーである直鎖状低密度ポリエチレン樹脂(LLDPE)、密度dが0.910以下の超低密度ポリエチレン樹脂(VLDPE)、また、分岐状ポリエチレン樹脂として低密度ポリエチレン樹脂(LDPE)、極性モノマーとのコポリマーである、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン−エチルアクリレート樹脂(EEA)、エチレン−メチルアクリレート樹脂(EMA)、エチレン−メタクリル酸樹脂(EMAA)または、これらの分子間をナトリウムや亜鉛などの金属のイオンで分子間結合したアイオノマー樹脂(ION)、エチレン−アクリル酸共重合体樹脂(EAA)、また、エラストマーとしてエチレン−プロピレンゴム(EPR)、エチレン−プロピレンジエン三元共重合体(EPDM)、塩素化ポリエチレンなどを単独で或いは混合して用いてよい。
シーラント層に配合されるポリプロピレン系樹脂としては、JIS K7121に定める示差走査熱量測定(DSC)の試験方法により測定された融点が155℃以上、好ましくは160℃以上であるポリプロピレン系樹脂を用いる。かかる樹脂としては、プロピレンの単独重合体、所謂、ホモポリプロピレン樹脂が好ましい。融点が上記範囲より低いと耐熱性が不足することがある。また、ポリエチレン系樹脂との接着、融着性の阻害作用が十分とはならず、隣接する支持層(B)との間で適切な剥離強度が得られない。
該シーラント層中、プロピレン系樹脂の配合量は5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%である。プロピレン系樹脂の配合量がこれより少ないと、適正なシール強度が得られず堅くなり、またこの範囲より多いと、シール強度が軽くなりすぎて適切な密封強度が得られず、透明性もヘーズが大きくなり悪化する傾向となる。なお、プロピレン系樹脂は融点が上記の範囲であれば2種以上を併用してもよく、R−PPを用いた場合も本発明に規定するプロピレン系樹脂が処方されていれば本発明の効果が得られ、併用する場合には融点155℃以上のプロピレン単独重合体を用いることが重要である。
本発明の多層フィルムにおいて、シーラント層(A)の厚みは1〜15μmであり、2〜10μmであるのが好ましい。シーラント層(A)の厚みがこれより薄いと必要な密封性が得られないことがある。また、前記の範囲よりも厚くなると開封時に毛羽の原因となって見栄えを損なったり、開封時の強度が強くなり過ぎ好ましい開封性が得られない。
支持層(B)に用いられるポリエチレン系樹脂としては前記シーラント層について記載したポリエチレン系樹脂がいずれも採用でき、各種ポリエチレン系樹脂の共重合樹脂も適宜使用してよい。また、支持層に用いられるポリエチレン系樹脂は、前記シーラント層に用いられる樹脂と同一であってもよく、また異なっていてもよい。また、使用する樹脂は単独であってもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
なお、この共押出多層フィルムの支持層(B)側に10〜20μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを設けてもよいし、また、底材として使用する場合には、ポリエチレンテレフタレート樹脂系、ポリエチレン樹脂系、ポリプロピレン樹脂系、ポリスチレン樹脂系といったフィルム、及びシートを同じく支持層(B)側に公知のドライラミネート法などによりを設けても差し支えない。これらは延伸されたものであっても良いし、未延伸のものであっても構わない。
本発明の多層フィルムは、シーラント層(A)とこれに隣接する支持層(B)を剥離させた際、シーラント層(A)と支持層(B)の少なくとも2層以上で構成されるフィルムの剥離後のヘーズが剥離前に比較してJIS K7105に定める方法により測定した場合、10%以上増加する。このため、これにより包装体の開封の有無をより明確に確認できる。
(1)印刷基材若しくは、包装材料に剛性を付与する為に10〜20μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを配し、次の共押出多層フィルムと公知のラミネート法により接着する。以下、共押出多層フィルムは、透明性、剛性を付与する目的で共重合ポリエステル樹脂層を配し、/酸素ガスバリア性を付与する目的でエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層を配し、/フィルムへの強靭性、耐ピンホール性を付与する為にポリアミド樹脂層を配し、/低密度ポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)を配し、/本明細書に規定したポリエチレン系樹脂とプロピレン系樹脂とからなる層であってここでプロピレン系樹脂の配合比率が5〜40重量%であり、ポリエチレン系樹脂が低密度ポリエチレン樹脂であるシーラント層(A)を順次、この順に積層した共押出多層フィルムである。
(2)前記(1)と同様に10〜20μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層/ポリアミド樹脂層/低密度ポリエチレンからなる支持層(B)/ポリエチレン系樹脂とプロピレン系樹脂とからなり、ポリエチレン系樹脂がエチレン−メタクリル酸樹脂であり、プロピレン系樹脂の配合比率が40%未満であるシーラント層(A)を順次、この順に積層した共押出多層フィルム等が挙げられる。
(3) 包装材料に剛性、保型性などを付与する為に200〜300μmの未延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムを配し、次の共押出多層フィルムと公知のラミネート法により接着する。以下、共押出多層フィルムは、酸素ガスバリア性を付与する目的でエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層を配し、/フィルムへの強靭性、耐ピンホール性を付与する為にポリアミド樹脂層を配し、/低密度ポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)を配し、/本明細書に規定したポリエチレン系樹脂とプロピレン系樹脂とからなる層であってここでプロピレン系樹脂の配合比率が5〜40重量%であり、ポリエチレン系樹脂が低密度ポリエチレン樹脂であるシーラント層(A)を順次、この順に積層した共押出多層フィルムである。
(4) また、本発明に共押出多層フィルムを用いれば、酸素ガスバリア性を付与する目的でエチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂層を配し、/フィルムへの強靭性、耐ピンホール性を付与する為にポリアミド樹脂層を配し、/低密度ポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)を配し、/本明細書に規定したポリエチレン系樹脂とプロピレン系樹脂とからなる層であってここでプロピレン系樹脂の配合比率が5〜40重量%であり、ポリエチレン系樹脂が低密度ポリエチレン樹脂であるシーラント層(A)を順次、この順に積層した共押出多層フィルムである。
共押出多層フィルムの層構成は、本発明の各請求項に記載した要件を満たしていればこれらに限定するものではない。具体的には、本発明に記載の多層フィルムとは、融点が155℃以上であるプロピレン系樹脂及びポリエチレン系樹脂を混合してなるシーラント層(A)、並びに該シーラント層(A)に隣接しポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)の少なくとも2層が共押出法により構成された多層フィルムであって、さらに多くの樹脂層を積層した構成とする為には、新たに付加される層は本発明に記載された2層以上の構成の共押出多層フィルムと同時に共押出加工し積層されても構わないし、また、公知のラミネート法を用いて別途、製膜された単層、若しくは多層のフィルムと積層されても何ら差し支えはない。
また、各樹脂層の層間強度を高める為に、シーラント層(A)と支持層(B)の層間以外には既に公知の接着性樹脂層を配置してもよい。
接着性樹脂層に使用する接着性樹脂としては、例えば、EVA、エチレン−無水マレイン酸共重合体、EAA、EEA、エチレン−メタクリレート−グリシジルアクリレート三元共重合体、あるいは、各種ポリオレフィンに、アクリル酸、メタクリル酸などの一塩基性不飽和脂肪酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸などの二塩基性不飽和脂肪酸またはこれらの無水物をグラフトさせたもの、例えばマレイン酸グラフト化EVA、マレイン酸グラフト化エチレン−α−オレフィン共重合体など、公知のものを適宜使用することができる。
また、本発明の共押出多層フィルムのシーラント層(A)及び、これに隣接する支持層(B)には、必要に応じて滑り性やブロッキングを防止、防曇性を付与する目的で適宜、公知の滑剤や添加剤を付与してもよい。その場合、本発明はこれらに限定されるものではないが好ましい例として、滑り性やブロッキング防止では、オレイン酸アミド、エルカ酸アミド等の有機系滑剤、シリカ、ゼオライト、炭酸カルシウム等の無機系滑剤を挙げることができる。その添加量としては0.1〜5重量%が好適であり、通常マスターバッチの形で加える。また、防曇性を付与する為には、既に公知の界面活性剤等を適宜、添加し使用することができる。
本発明の共多層フィルムの製膜方法については公知の共押出法によって多層、複合フィルムとしたものとする。
前記のとおり、当該分野のヒートシール温度は通常100〜150℃℃である。しかるに本発明多層フィルムのシーラント層には融点155℃以上のプロピレン系樹脂が使用され、かかる成分構成は熱的な側面から従来、容易に着想しうるものではない。
(樹脂材料)
(1)OPETフィルム:
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム;帝人デュポンフィルム(株)製)、
テトロンフィルム GE
(2)PETG:共重合ポリエチレンテレフタレート;
イーストマンケミカルジャパン(株)製、GN071
(3)EVOH:(株)クラレ製、エバールJU102B
密度1.17g/cm3 、メルトインデックス2.0g/10min(190℃測定)
融点183℃、エチレン含有量32モル%
(4)NY:宇部興産(株)製、宇部ナイロン1013B、密度1.14
(5)支持層(B):
低密度ポリエチレン樹脂、住友化学(株)製、スミカセンL211
密度0.924kg/m3 、MFR2.0g/10min(190℃測定)、融点113℃
(6)シーラント層(A)
(i)低密度ポリエチレン樹脂、住友化学(株)製、スミカセンL211
密度0.924kg/m3 、MFR2.0g/10min(190℃測定)、融点113℃
(ii)ポリエチレン系樹脂、日本ポリエチレン(株)製、ハイゼックス 530M
密度0.956kg/m3 、MFR0.38g/10min(190℃測定)、融点136℃
(iii)ホモポリプロピレン樹脂:住友化学(株)製、ノーブレンFS2111DG3
密度0.910kg/m3 、MFR2.5g/10min(230℃測定)、融点158℃
(iv)ポリプロピレン系樹脂:住友化学(株)製、ノーブレンFH3315
密度0.910kg/m3 、MFR3.0g/min(230℃測定)、融点144℃
(7)APETシート
ポリエチレンテレフタレート製無延伸単層シート;東洋紡(株)製、
PETMAX A750FEIR
(8)アルミ蒸着OPET(VM−PET)フィルム:
二軸延伸アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム;
東レフィルム加工(株)製、1510(#12)
(9)OPPフィルム:
二軸延伸ポリプロピレンフィルム;東洋紡(株)製、
パイレンフィルム−OT P2002(30μ)
(10)LLDPEフィルム
直鎖状低密度ポリエチレン無延伸フィルム;東洋紡(株)製、
LIX−NP L4103(30μ)
後記表1の樹脂配合、層構成にて6層構成の多層フィルムを作製した。PETG/EVOH/NY/支持層(B)/シーラント層(A)の順の層構成で押出加工して積層を行い、さらにOPETをドライラミネート法により上記の多層フィルムのPETG側に積層した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは102μmであった。
(実施例2)
シーラント層の樹脂配合及び厚みを表1に記載のとおりに変更した以外は実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは98μmであった。
後記表1の樹脂配合、層構成にて3層構成の多層フィルムを製膜した。NY/支持層(B)/シーラント層(A)の順の層構成で押出加工して積層を行い、さらにOPETをドライラミネート法により上記の多層フィルムのNY層側に積層した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは52μmであった。
シーラント層の樹脂配合を表1に記載のとおりに変更した以外は実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは102μmであった。
(実施例5)
シーラント層の樹脂配合、及び厚みを表1に記載のとおりに変更した以外は実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは112μmであった。
後記表1の樹脂配合、層構成にて5層構成の多層フィルムを作製した。EVOH/NY/支持層(B)/シーラント層(A)の順の層構成で押出加工して積層を行い、さらにAPETをドライラミネート法により上記多層フィルムのEVOH側に積層した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは250μmであつた。
後記表1の樹脂配合、層構成にて4層構成の多層フィルムを作製した。EVOH/NY/支持層(B)/シーラント層(A)の順の層構成で押出加工して積層した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは150μmであつた。
実施例1において、シーラント層(A)に使用するポリプロピレン系樹脂をエチレン−ポリプロピレンランダム共重合樹脂(住友化学(株)製、ノーブレンFH3315)とし、比率を変更した以外は実施例1と同様にして多層フィルムを製造した。得られたフィルムの各層厚み(μm)は表1に示すとおりであり、全体の厚さは102μmであった。その結果、シーラント層(A)と支持層(B)の層間強度が強く、適度な密封強度を得ることができなかった。
実施例1において、シーラント層(A)に使用するプロピレン系樹脂をエチレン−ポリプロピレンランダム共重合樹脂(住友化学(株)製、ノーブレンFH3315)とし、比率を変更した以外は実施例5と同様にして多層フィルムを製造した。その結果、シーラント層(A)と支持層(B)の層間強度が強く、適度な密封強度を得ることが出来なかった。また、開封前後でのヘーズの変化が小さく、有効な改竄防止効果が得られなかった。
実施例1〜5および比較例にて得られた多層フィルムについて、ムルチバッグ(株)製真空、及びガス置換包装機(R530シリーズ)を用い特性の評価を行った。縦200mm×横90mm×深さ25mmの大きさの容器を形成し、層構成が非晶性ポリエチレンテレフタレート樹脂/接着剤/EVOH/接着剤/ポリエチレン樹脂(各層厚みが250/5/30/5/10μm、合計厚みが300μm)よりなる形成加工された長方形のトレーに、内容物としてスライスハム80gを充填した。この容器に前記の多層フィルムを蓋材としてヒートシール(135℃×1.5秒、シール圧力0.5MPa)して包装体を得た。この包装体の開封時の状態について以下の基準で評価した。結果を表1にまとめて示す。
また、実施例7にて得られた多層フィルムについて、同じくムルチバッグ(株)製真空、及びガス置換包装機(R530シリーズ)を用い特性の評価を行った。縦200mm×横90mm×深さ25mmの大きさの底材容器を成形した。また、層構成が二軸延伸ポリプロピレンフィルム/二軸延伸アルミ蒸着ポリエチレンテレフタレートフィルム/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(各層厚みが30/12/30μm、合計厚みが72μm)よりなる多層フィルムをドライラミネート法におり積層して蓋材とし、この底材容器に内容物としてスライスハム80gを充填、ヒートシール(135℃×1.5秒、シール圧力0.5MPa)して包装体を得た。この包装体の開封時の状態について以下の基準で評価した。結果を同じく表1にまとめて示す。
また、実施例8にて得られた多層フィルムについて、同じくムルチバッグ(株)製真空、及びガス置換包装機(R530シリーズ)を用い特性の評価を行った。直径80mm×深さ15mmの大きさの円柱状の形状の底材容器を成形した。また、層構成が二軸延伸ポリプロピレンフィルム/二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルム/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(各層厚みが20/12/30μm、合計厚みが62μm)よりなる多層フィルムをドライラミネート法におり積層して蓋材とし、この底材容器に内容物としてスライスハム50gを充填、脱気処理をした後、ヒートシール(135℃×1.5秒、シール圧力0.5MPa)して包装体を得た。この包装体の開封時の状態について以下の基準で評価した。結果を同じく表1にまとめて示す。
良好:繊維状のフィルム片などは確認されず、良好な開封性が確認できた。
発生:繊維状のフィルム片が多く発生し、目立つ。
(2)デラミネーション
無し :多層フィルムの層間に於いて、フィルム剥がれ、破れの発生がない。
一部発生:多層フィルムの層間に於いて、フィルム剥がれが部分的に発生した。
(3)堅さ
適当:モニター10名による開封試験で、6名以上が適度な堅さと判定した。
堅い:モニター10名による開封試験で、6名以上が重い・硬いと判定した。
軽い:モニター10名による開封試験で、6名以上が軽すぎると判定した。
Claims (6)
- 融点が155℃以上であるプロピレン系樹脂、及びポリエチレン系樹脂を混合してなるシーラント層(A)、並びに該シーラント層(A)に隣接しポリエチレン系樹脂からなる支持層(B)の少なくとも2層により構成されてなる共押出多層フィルム。
- プロピレン系樹脂が、プロピレンの単独重合体である請求項1に記載の共押出多層フィルム。
- プロピレン系樹脂の配合量が5〜40重量%である請求項1又は2に記載の共押出多層フィルム。
- シーラント層(A)の厚みが1〜15μmであり、シーラント層(A)と支持層(B)の少なくとも2層で構成される多層フィルムの総厚みが30〜300μmである請求項1〜3のいずれかに記載の共押出多層フィルム。
- シーラント層(A)とこれに隣接する支持層(B)を剥離させた際の多層フィルムのヘーズが、JIS K7105に定める測定法により、剥離前に比較して10%以上の増加を生じる請求項1〜4のいずれかに記載の共押出多層フィルム。
- 蓋材(H)と底材(S)からなる包装体であって、前記蓋材(H)または底材(S)のいずれかが請求項1〜5のいずれか1項に記載の共押出多層フィルムである包装体。
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