JP2009014319A - 給水制御装置および給水制御方法 - Google Patents

給水制御装置および給水制御方法 Download PDF

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治男 小口
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Abstract

【課題】ボイラへの給水流量の過流量防止を確実にかつ安定的に行うことができる給水制御装置および給水制御方法を提供すること。
【解決手段】本発明に係る給水制御装置10は、所定の弁開度指令値を有する弁開度信号に基づき、給水系統の給水ポンプからボイラへの給水流量を制御する給水調節弁76の弁開度を制御する給水制御装置10であり、ドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき基本弁開度信号を作成する基本弁開度信号作成装置45と、給水ポンプの少なくとも一台が過流量状態であることを認識したときに基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する過流量時弁開度信号作成装置50と、基本弁開度信号および過流量時弁開度信号を比較し弁開度指令値が低い信号を第1選択弁開度信号として選択して出力する第1低値選択手段40とを備え、給水調節弁76は第1選択弁開度信号に基づき弁開度が制御される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ドラム型ボイラや火力発電プラントのHRSG(Heat Recovery Steam Generator)等のボイラの給水制御装置および給水制御方法に関し、特に、負荷遮断等の発電プラント異常時の過渡応答性に優れる給水制御装置および給水制御方法に関する。
ドラム型ボイラや火力発電プラントのHRSG等のボイラの給水制御装置は、一般的に、ボイラに給水する給水ポンプと、給水ポンプから吐出される全給水流量を制御する給水調節弁とを備え、所定の制御装置により給水調節弁を制御する。
火力発電プラントは、負荷遮断が発生した場合に、タービン回転数の上昇を抑制するためにタービン入口の蒸気加減弁が急閉する過渡現象を生じる。このとき、主蒸気圧力が上昇してボイラのドラムのボイドが潰れる現象、いわゆるシュリンキングが発生し、ボイラのドラム水位が一時的に降下する。ドラム水位が一時的に降下すると、ドラムへの給水流量を増加させようとして給水調節弁が開弁し、給水ポンプの流量が急激に増加し、過流量になるおそれがある。
このため、給水制御装置には、過渡現象の際に、給水ポンプの給水流量が過流量にならないように給水調節弁を制御することが求められている。
従来のボイラ給水制御装置は、たとえば、特開2001−4103号公報(特許文献1)に開示されている。
特許文献1に開示されるボイラ給水制御装置は、ボイラに給水する複数台の給水ポンプと、ボイラへの給水流量を調節する給水調節弁と、給水ポンプの一台運転時の運転特性曲線が組み込まれた第1の関数演算手段と、給水ポンプの複数台運転時の運転特性曲線が組み込まれた第2の関数演算手段と、第1または第2の関数演算手段で算出された制限流量の低値を採用するローセレクタとを備える。
上記ボイラ給水制御装置は、ローセレクタが制限流量の低値を採用し、この低値に基づいて給水調節弁の弁開度を調節することにより、給水ポンプが過流量にならないようにするものである。
特開2001−4103号公報
従来のボイラ給水制御装置は、第1および第2の関数演算手段に組み込まれた給水ポンプの理論上の運転特性曲線に基づき、給水調節弁の弁開度を調節している。
しかし、給水ポンプの実際の運転特性は、上記運転特性曲線に対して誤差を生じる。また、給水調節弁の実際の弁開度も、給水調節弁の弁開度の理論上の特性カーブに対して誤差を生じる。
このため、従来のボイラ給水制御装置で給水調節弁の弁開度を調節しても、ボイラへの給水流量が過流量になるおそれがある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、ボイラへの給水流量の過流量防止を確実にかつ安定的に行うことができる給水制御装置および給水制御方法を提供することを目的とする。
本発明に係る給水制御装置は、上記課題を解決するものであり、所定の弁開度指令値を有する弁開度信号に基づき、給水系統の給水ポンプからボイラへの給水流量を制御する給水調節弁の弁開度を制御する給水制御装置において、前記ボイラのドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき基本弁開度信号を作成する基本弁開度信号作成装置と、前記給水ポンプが過流量状態であることを認識したときに前記基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する過流量時弁開度信号作成装置と、前記基本弁開度信号および前記過流量時弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第1選択弁開度信号として選択し、出力する第1低値選択手段とを備え、前記給水調節弁は、前記第1選択弁開度信号に基づき弁開度が制御されることを特徴とする。
また、本発明に係る給水制御方法は、上記課題を解決するものであり、所定の弁開度指令値を有する弁開度信号に基づき、給水系統の給水ポンプからボイラへの給水流量を制御する給水調節弁の弁開度を制御する給水制御方法において、前記ボイラのドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき基本弁開度信号を作成する基本弁開度信号作成ステップと、前記給水ポンプが過流量状態であることを認識したときに前記基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する過流量時弁開度信号作成ステップと、前記基本弁開度信号および前記過流量時弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第1選択弁開度信号として選択し、出力する第1低値選択ステップと、前記第1選択弁開度信号に基づき給水調節弁を開度調節して前記ボイラへの給水流量を制御する給水調節ステップとを備えることを特徴とする。
本発明に係る給水制御装置および給水制御方法によれば、ボイラへの給水流量の過流量防止を確実にかつ安定的に行うことができる。
[第1の実施形態]
本発明に係る給水制御装置の実施の形態につき図面を参照して説明する。図1は、第1実施形態の給水制御装置10が用いられる発電プラント1の構成を示す図である。
(発電プラント)
図1に示すように、発電プラント1は、主蒸気系統5、再熱蒸気系統6、復水系統7および給水系統8がこの順番で接続されるとともに、給水系統8がドラム形ボイラ60を介して主蒸気系統5に接続され、循環するようになっている。ボイラ60で発生した蒸気は、主蒸気系統5および再熱蒸気系統6を経て蒸気タービン64等を回して発電し、復水器69で冷却されて復水になり復水系統7を通り脱気器72で脱気された後、給水系統8で給水としてボイラ60に再供給される。
(ボイラおよび主蒸気系統)
発電プラント1は、蒸気を発生するドラム形ボイラ60と、ドラム形ボイラ60からの蒸気を過熱する過熱器63とを備え、過熱器63で加熱された蒸気は、主蒸気系統5を経て高圧タービン64に送られる。
ドラム形ボイラ60は、高温室61と、ドラム62とからなる。高温室61は、ドラム62中の水を加熱、蒸発させる。ドラム62は、高温室61からの蒸気と水を分離し、蒸気(主蒸気)を発生させる。ドラム62には、ドラム62中の水位を測定するドラム水位測定手段としてのドラム水位検出器89が設けられる。
過熱器63を通して主蒸気系統5に案内された蒸気は高圧タービン64を回転させ、再熱蒸気系統6へ排出される。
符号81は、主蒸気流量測定手段としての主蒸気流量測定器である。主蒸気流量測定器81は、高圧タービン64に接続され、高圧タービン64の圧力等を測定して、高圧タービン64に供給される主蒸気流量を算出する。
(再熱蒸気系統)
再熱蒸気系統6は、高圧タービン64から案内された蒸気を再加熱する再熱器65を有する。再熱器65で再熱された蒸気は、中圧タービン66を駆動する。中圧タービン66でタービン駆動した蒸気は、続いて低圧タービン67に送られる。
高圧タービン64、中圧タービン66および低圧タービン67は、共通のタービン軸を有し、このタービン軸には、図示しないカップリングを介して発電機68が接続される。発電機68は、高圧タービン64等のタービン軸が駆動されることにより発電する。
低圧タービン67で仕事をし、膨張した蒸気は、復水器69に導かれ、ここで冷却されて膨張し、復水となる。この復水は、復水系統7に送られる。
(復水系統)
復水系統7は、復水ポンプ70と、給水加熱器71と、脱気器72とを備え、復水器69からの復水を復水ポンプ70で昇圧、給水加熱器71で昇温を行い、脱気器72で脱気を行う。
脱気器72から排出された給水は、給水系統8に送られる。
(給水系統)
給水系統8は、脱気器72から排出された後、入口側ヘッダ78により3分割されて給水ポンプ73(73a、73bおよび73c)に供給される給水のポンプ入口側の流量を測定するポンプ流量測定手段としての流量計82(82a、82bおよび82c)と、給水を送液する給水ポンプ73(73a、73bおよび73c)と、給水ポンプ73の回転数を測定する回転数測定手段としての回転計83(83a、83bおよび83c)と、給水ポンプ73の出口側の流量を制御するポンプ出口弁74(74a、74bおよび74c)と、を備える。
また、給水系統8は、ポンプ出口弁74の出口側に設けられた出口側ヘッダ79で1系統に合流したライン80の給水流量を調節する給水調節弁76と、給水調節弁76の入口側の給水の圧力を測定する調節弁圧力測定手段としての圧力計86と、給水を加熱する、例えば多段式の複数の給水加熱器77と、ボイラ入口近傍の給水流量を測定するボイラ入口給水流量測定手段としての流量計88とを備える。
給水系統8には、3系統の各給水ポンプ73の出口側に、分岐して脱気器72に向かう再循環ラインが設けられる。再循環ラインの途中には流量を制御するポンプ再循環弁75(75a、75bおよび75c)が設けられる。
給水調節弁76は、弁開度信号に基づき弁開度を調節して、3台の給水ポンプ73からボイラ60に供給される給水の流量を一括して制御する。
ここで、弁開度信号とは、給水調節弁76に弁開度を調節制御し、指示する信号を意味する。弁開度信号に含まれ、給水調節弁76に弁開度を指示する情報を弁開度指令値という。弁開度信号に含まれる弁開度指令値が大きいほど、給水調節弁76の弁開度が大きくなり、給水調節弁76における給水流量が増大する。弁開度指令値は、通常、弁開度0%〜100%のいずれかの値を指示するように設定される。
還流された給水は流量計88を通過し、ボイラ60のドラム62に供給され、再加熱される。
(ボイラの給水制御装置)
次に、ボイラの給水制御装置の第1実施形態につき図面を参照して説明する。図2は、ボイラの給水制御装置の第1実施形態を示す機能ブロック図である。
図2に示すように、給水制御装置10は、基本弁開度信号作成装置45と、過流量時弁開度信号作成装置50と、第1低値選択手段としての低値選択器40と、給水調節弁76と、を備える。
(基本弁開度信号作成装置)
基本弁開度信号作成装置45について説明する。基本弁開度信号作成装置45は、ドラム水位検出器89と、ドラム水位設定手段としての設定器34と、ドラム水位差分算出手段としての差分器33と、演算器35と、主蒸気流量測定器81と、流量計88と、ドラム給水バランス差分算出手段としての差分器36と、加算器37と、演算器38とを備える。
ドラム水位検出器89は、ドラム62の水位を測定する。ドラム水位検出器89で測定されたドラム62の水位を「測定ドラム水位」という。
設定器34は、ドラム62の水位の管理基準値を設定する。設定器34で設定された管理基準値を「設定ドラム水位」という。
差分器33は、測定ドラム水位と設定ドラム水位との差分であるドラム水位差分を算出する。演算器35は、ドラム水位差分から流量信号を作成する。主蒸気流量測定器81は、ドラム62の出口側の主蒸気流量を測定する。
流量計88は、ドラム62の入口近傍の給水流量を測定する。流量計88で測定された給水流量を「ボイラ入口給水流量」という。
差分器36は、主蒸気流量とボイラ入口給水流量との差分を算出する。この主蒸気流量とボイラ入口給水流量との差分を「ドラム給水バランス差分」という。たとえば、主蒸気流量がボイラ入口給水流量を超えて差分が正の値のときに弁開度信号の弁開度指令値を増大させることになる。
加算器37は、流量信号とドラム給水バランス差分とを加算する。演算器38は、加算器37で得られた演算結果に基づき基本弁開度信号を作成する。
基本弁開度信号とは、ボイラ60のドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき作成される弁開度信号を意味する。ここで、ドラム水位情報とは、ドラム62の水位に関する情報を意味する。ドラム水位情報としては、通常、ドラム水位差分が用いられる。
また、ドラム給水バランス情報とは、ボイラ60の出口側の主蒸気流量と、ボイラ60の入口近傍の給水流量と、の流量バランスを示す情報である。ドラム給水バランス情報としては、通常、ドラム給水バランス差分が用いられる。
基本弁開度信号は、ドラム水位情報およびドラム給水バランス情報の経時変化に対応しているため、弁開度指令値は変化する。
(過流量時弁開度信号作成装置)
過流量時弁開度信号作成装置50について説明する。過流量時弁開度信号作成装置50は、過流量信号出力部51と、サンプリング信号作成部としてのORゲート23と、過流量時弁開度信号抽出部としての切替器24とを備える。過流量時弁開度信号作成装置50は、給水ポンプ73の少なくとも一台が過流量状態であることを認識したときに基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する。
<過流量信号出力部>
過流量信号出力部51について説明する。過流量信号出力部51は、回転計83と、過流量制限値算出手段としての関数演算器21と、流量計82と、過流量信号作成手段としての比較器22とを備える。
回転計83は、給水ポンプ73の回転数を測定する。関数演算器21は、回転計83で測定された回転数と運転特性曲線とから給水ポンプ73の過流量制限値を算出する。関数演算器21には運転特性曲線が格納される。
ここで過流量制限値とは、給水ポンプ73の保護のためにこれ以上過流量にしてはいけない流量の制限値である。過流量制限値は、給水ポンプ73の運転特性曲線により求めることができる。
図3に、給水ポンプ73の運転特性曲線の一例を示す。図3に示すように、給水ポンプ73の運転特性曲線とは、給水ポンプ73の回転数、圧力および流量の3個のファクターの関連、すなわち運転特性を示す。運転特性曲線は、給水ポンプ73に固有の曲線である。運転特性曲線によれば、上記3個のファクターのうちの2個のファクターを特定すると、残りの1個のファクターを求めることができる。
過流量制限値とは、上記のように過流量にならない範囲内の流量の上限値である。過流量制限値は、運転特性曲線における流量の上限値として示される。過流量制限値は、回転数を特定すると、運転特性曲線により一意的に決められる。過流量制限値は、関数演算器21に格納された運転特性曲線に基づき、算出される。
流量計82は、給水ポンプ73の1台毎の入口側の流量を測定する。流量計82で測定された流量を「測定ポンプ流量」という。
比較器22は、測定ポンプ流量が過流量制限値を所定量超えるときに給水ポンプ73が過流量状態であると判断し、過流量信号を出力する。過流量制限値を超える所定量は、制御マージンに鑑みて、適宜定められる。
過流量信号出力部51は、給水ポンプ73一台ごとに設けられる。具体的には、給水ポンプ73a、73b、73cに対し、過流量信号出力部51a、51b、51cが設けられる。
<サンプリング信号作成部>
ORゲート23は、過流量信号出力部51a、51bおよび51cのいずれかから入力された最先の過流量信号に基づきサンプリング信号を作成し、切替器24に出力する。
ここでサンプリング信号とは、切替器24に基本弁開度信号をサンプリングさせる信号を意味する。
<過流量時弁開度信号抽出部>
切替器24は、基本弁開度信号作成装置45から連続的または断続的に入力される基本弁開度信号のうち、サンプリング信号が入力された時点の基本弁開度信号を取得してこれを過流量時弁開度信号とし、所定時間保持する。
(第1低値選択手段)
低値選択器40は、基本弁開度信号と過流量時弁開度信号とを比較し、弁開度指令値の低い弁開度信号を選択して出力する。低値選択器40から出力される弁開度信号を「第1選択弁開度信号」という。
(給水調節弁)
給水調節弁76は、第1選択弁開度信号に基づいて弁開度が制御される。
次に、図1および図2を参照して給水制御装置10の作用を説明する。
(基本弁開度信号作成ステップ)
基本弁開度信号作成ステップでは、基本弁開度信号作成装置45は、ボイラ60のドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき、基本弁開度信号を作成する。
ドラム水位情報としては、差分器33で算出されたドラム水位差分が用いられる。
ドラム給水バランス情報としては、差分器36で算出されたドラム給水バランス差分が用いられる。
基本弁開度信号は、ドラム水位差分を演算器35で処理して作成した流量信号と、ドラム給水バランス差分とを加算器37で加算した後、演算器38でさらに演算することにより作成される。
基本弁開度信号は、演算器38から、低値選択器40および切替器24に出力される。
(過流量時弁開度信号作成ステップ)
過流量時弁開度信号作成ステップでは、給水ポンプ73の少なくとも一台が過流量状態であることを認識したときに基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する。過流量時弁開度信号作成ステップは、過流量信号出力ステップと、サンプリング信号作成ステップと、過流量時弁開度信号抽出ステップとを有する。
<過流量信号出力ステップ>
過流量信号出力ステップでは、過流量信号出力部51は、給水ポンプ73が過流量状態であることを認識したときに過流量信号を出力する。
過流量信号出力部51は、給水ポンプ73の1台毎の回転数および流量に基づき、給水ポンプ73が過流量状態であることを認識したときに、過流量信号を出力する。
給水ポンプ73の回転数および流量に基づく過流量状態の判断は、たとえば、以下のようにして行われる。
関数演算器21は、回転計83で測定された回転数と、関数演算器21に格納された運転特性曲線とに基づき、給水ポンプ73ごとに過流量制限値を算出する。一方、流量計82は、給水ポンプ73ごとに測定ポンプ流量を測定する。
比較器22は、過流量制限値と測定ポンプ流量とを比較し、測定ポンプ流量が過流量制限値を所定量超えるときに過流量状態であることを認識し、過流量信号を作成する。この所定量は、制御マージンに鑑みて、適宜定められる。
過流量状態か否かは、給水ポンプ73(73a、73b、73c)のそれぞれについて判断され、過流量信号は、過流量信号出力部51(51a、51b、51c)のそれぞれから出力される。
<サンプリング信号作成ステップ>
サンプリング信号作成ステップでは、ORゲート23は、過流量信号出力部51から最初に入力された過流量信号に基づきサンプリング信号を作成し、切替器24にサンプリング信号を出力する。
過流量信号出力部51から最初に入力された過流量信号とは、過流量信号出力部51a、51b、51cから出力された過流量信号のうち、ORゲート23に最初に入力されたものを意味する。
<過流量時弁開度信号抽出ステップ>
過流量時弁開度信号抽出ステップでは、切替器24は、ORゲート23からサンプリング信号が入力された時点の基本弁開度信号を過流量時弁開度信号として抽出し、所定時間保持する。
(第1低値選択ステップ)
過流量時弁開度信号作成ステップの後、第1低値選択ステップでは、低値選択器40は、基本弁開度信号作成装置45から出力された基本弁開度信号と、切替器24から出力された過流量時弁開度信号とを比較し、弁開度指令値が低い方の弁開度信号を第1選択弁開度信号として選択し、給水調節弁76に向けて出力する。
なお、切替器24から出力された過流量時弁開度信号の弁開度指令値は、低値選択器40から出力される弁開度信号の弁開度指令値の上限値になる。
すなわち、過流量時弁開度信号が基本弁開度信号よりも弁開度指令値が小さい場合には低値選択器40は過流量時弁開度信号を選択し、過流量時弁開度信号が基本弁開度信号よりも弁開度指令値が大きい場合には低値選択器40は基本弁開度信号を選択する。このため、低値選択器40は過流量時弁開度信号よりも大きい弁開度指令値を有する弁開度信号を出力することがない。
(給水調節ステップ)
給水調節ステップでは、第1選択弁開度信号に基づき給水調節弁76を開度調節してボイラ60への給水流量を制御する。
給水調節弁76は、低値選択器40において弁開度指令値が低値である方の弁開度信号として選択された第1選択弁開度信号に基づいて弁の開度が制御されるため、ポンプ流量が過剰になることが抑制される。
給水制御装置10によれば、複数台の給水ポンプ73について個別に過流量制限値を算出し、この過流量制限値と、実際の給水ポンプ73の入口側の流量(入口側の測定ポンプ流量)とを比較するため、各給水ポンプ73の運転状態が異なっていても、過流量信号を精度よく測定することができる。
また、給水制御装置10によれば、過流量時弁開度信号、すなわち給水ポンプ73が過流量状態になった時点の基本弁開度信号が、弁開度指令値の上限値をとるため、運転域の広い過流量防止および給水流量制御を実現することが可能になる。
[第2の実施形態]
次に、ボイラの給水制御装置の第2実施形態につき図面を参照して説明する。図4は、第2実施形態の給水制御装置10Aが用いられる発電プラント1Aの構成を示す図である。
図4に示すように、発電プラント1Aは、第1実施形態の発電プラント1に対し、流量計82(82a、82bおよび82c)に代えて、ポンプ流量測定手段としての流量計84(84a、84bおよび84c)を用いる点で異なる。
流量計84は、給水ポンプ73の出口側に設けられ、給水ポンプ73の1台毎の出口側の流量を測定する。流量計84で測定された流量を、流量計82で測定された流量と同様に「測定ポンプ流量」という。流量計84としては、通常、流量計82と同じものが用いられる。
一般的な発電プラントは、通常、給水ポンプ73の出口側に、再循環ラインのポンプ再循環弁75(75a、75bおよび75c)の流量制御のための手段として、流量計が設けられている。発電プラント1Aの流量計84は、このポンプ再循環弁75の流量制御のための手段である流量計を流用するものである。
図5は、給水制御装置10Aを示す機能ブロック図である。
給水制御装置10Aは、第1実施形態の給水制御装置10に対し、過流量時弁開度信号作成装置50に代えて過流量時弁開度信号作成装置50Aを用いる点のみで異なる。
過流量時弁開度信号作成装置50Aは、第1実施形態の過流量時弁開度信号作成装置50に対し、過流量信号出力部51に代えて過流量信号出力部52を用いる点のみで異なる。
給水制御装置10Aのその他の構成は第1実施形態の給水制御装置10と同じであるため、給水制御装置10との同一構成に同一符号を用い、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
(過流量信号出力部)
図5に示すように、過流量信号出力部52は、給水制御装置10を構成する過流量信号出力部51に対し、流量計82(82a、82bおよび82c)に代えて流量計84(84a、84bおよび84c)を用いる点のみで異なる。
過流量信号出力部52のその他の構成は、過流量信号出力部51と同じであるため、同一構成には同一符号を付し、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
過流量信号出力部52は、各給水ポンプ73の回転数および出口側の流量に基づいて各給水ポンプ73が過流量状態であることを認識したときに給水ポンプ73の1台毎に過流量信号を出力する。
次に、ボイラの給水制御装置10Aの作用を説明する。
給水制御装置10Aの作用は、第1の実施形態に示された給水制御装置10が、過流量信号出力ステップにおいて、流量計82で測定された測定ポンプ流量を用いるのに対し、本実施形態の給水制御装置10Aは流量計84で測定された測定ポンプ流量を用いる点で異なる。この他の作用は第1の実施形態に示された給水制御装置10の作用と同じであるため、説明を省略する。
ボイラの給水制御装置10Aによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10と同様の効果を有する。
また、ボイラの給水制御装置10Aによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10の流量計82に代えて、発電プラントにポンプ再循環弁75の流量制御のための手段として一般的に設けられている流量計を流用するため、給水制御装置10に対してより低コスト化および省スペース化が可能である。
[第3の実施形態]
次に、ボイラの給水制御装置の第3実施形態につき図面を参照して説明する。図6は、第3実施形態の給水制御装置10Bが用いられる発電プラント1Bの構成を示す図である。
図6に示すように、発電プラント1Bは、第1実施形態の発電プラント1に対し、流量計82(82a、82bおよび82c)に代えて、ポンプ圧力測定手段としての圧力計85(85a、85bおよび85c)を用いる点で異なる。
圧力計85は、給水ポンプ73の出口側に設けられる。圧力計85は、給水ポンプ73の1台毎の出口側の圧力を測定する。この出口側の圧力を「出口側ポンプ圧力」という。
一般的に、給水ポンプ73の出口側には、給水ポンプ73の保護や状態監視のため、圧力計が設けられている。圧力計85は、この圧力計を流用するものである。
図7は、第3実施形態の給水制御装置10Bを示す機能ブロック図である。
給水制御装置10Bは、第1実施形態の給水制御装置10に対し、過流量時弁開度信号作成装置50に代えて過流量時弁開度信号作成装置50Bを用いる点で異なる。
過流量時弁開度信号作成装置50Bは、第1実施形態の過流量時弁開度信号作成装置50に対し、過流量信号出力部51に代えて過流量信号出力部53を用いる点で異なる。
給水制御装置10Bのその他の構成は第1実施形態の給水制御装置10と同じであるため、給水制御装置10との同一構成に同一符号を付し、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
(過流量信号出力部)
図7に示すように、過流量信号出力部53は、第1実施形態の給水制御装置10の過流量信号出力部51に対し、流量計82(82a、82bおよび82c)に代えて圧力計85(85a、85bおよび85c)を用いる点、およびポンプ流量算出手段としての関数演算器25を新たに設けた点、で異なる。
過流量信号出力部53のその他の構成は、過流量信号出力部51と同じであるため、同一構成には同一符号を付し、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
過流量信号出力部53は、回転計83と、関数演算器21と、圧力計85と、関数演算器25と、比較器22とを備える。
関数演算器25は、回転計83で測定された回転数と圧力計85で測定された出口側ポンプ圧力とからポンプ流量を算出する。
関数演算器25には運転特性曲線が格納される。関数演算器25はこの運転特性曲線に、回転数と出口側ポンプ圧力とを当てはめてポンプ流量を算出する。関数演算器25で算出されたポンプ流量を「算出ポンプ流量」という。
比較器22は、算出ポンプ流量が関数演算器21で算出された過流量制限値を所定量超えるときに給水ポンプ73が過流量状態であると判断し、過流量信号を出力する。過流量制限値を超える所定量は、制御マージンに鑑みて、適宜定められる。
次に、ボイラの給水制御装置10Bの作用を説明する。
給水制御装置10Bの作用は、第1の実施形態に示された給水制御装置10が、過流量信号出力ステップにおいて、給水ポンプ73の1台毎の回転数および流量に基づき所定の過流量信号を出力するのに対し、本実施形態の給水制御装置10Bは給水ポンプ73の1台毎の回転数および出口側圧力に基づき所定の過流量信号を出力する点で異なる。この他の作用は第1の実施形態に示された給水制御装置10の作用と同じであるため、過流量信号出力ステップのみ説明し、他のステップの説明を省略する。
(過流量信号出力ステップ)
過流量信号出力ステップでは、過流量信号出力部53は、給水ポンプ73が過流量状態であることを認識したときに過流量信号を出力する。
過流量信号出力部53は、給水ポンプ73の1台毎の回転数および出口側圧力に基づき、給水ポンプ73が過流量状態であることを認識したときに、過流量信号を出力する。
給水ポンプ73の回転数および出口側圧力に基づく過流量状態の判断は、たとえば、以下のようにして行われる。
関数演算器21は、回転計83で測定された回転数と、関数演算器21に格納された運転特性曲線とに基づき、給水ポンプ73ごとに過流量制限値を算出する。一方、圧力計85は、給水ポンプ73ごとに出口側ポンプ圧力を測定する。
関数演算器25は、回転計83で測定された回転数と、出口側ポンプ圧力とに基づき、給水ポンプ73ごとに算出ポンプ流量を算出する。
比較器22は、過流量制限値と算出ポンプ流量とを比較し、算出ポンプ流量が過流量制限値を所定量超えるときに給水ポンプ73が過流量状態であることを認識し、過流量信号を作成する。この所定量は、制御マージンに鑑みて、適宜定められる。
過流量状態か否かは、給水ポンプ73(73a、73b、73c)のそれぞれについて判断され、過流量信号は、過流量信号出力部53(53a、53b、53c)のそれぞれから出力される。
ボイラの給水制御装置10Bによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10と同様の効果を有する。
また、ボイラの給水制御装置10Bによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10の流量計82に代えて、発電プラントに給水ポンプ73の保護や状態監視用として給水ポンプ73の出口側に一般的に設けられている圧力計を流用して過流量制限値を算出するため、給水制御装置10に対してより低コスト化および省スペース化が可能である。
[第4の実施形態]
次に、ボイラの給水制御装置の第4実施形態につき図面を参照して説明する。
第4実施形態の給水制御装置10Cが用いられる発電プラント1Cの構成は、第1の実施形態の給水制御装置10が用いられる発電プラント1と同じであるため、発電プラント1と同じ図1に示す。
図8は、給水制御装置10Cを示す機能ブロック図である。
給水制御装置10Cは、第1実施形態の給水制御装置10に対し、低値選択器40と給水調節弁76との間に新たに第2低値選択手段としての低値選択器28を設けた点、および差分器36と低値選択器28との間に給水バランスバイアス装置56を設けた点、で異なり、他の点は同じである。
給水制御装置10Cのその他の構成は第1実施形態の給水制御装置10と同じであるため、給水制御装置10との同一構成に同一符号を用い、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
(給水バランスバイアス装置)
給水バランスバイアス装置56は、ドラム給水バランス修正信号作成手段としての演算器26と、ドラム給水バランス弁開度信号作成手段としての加算器27とを備える。給水バランスバイアス装置56は、ドラム給水バランス差分に基づきドラム給水バランス弁開度信号を作成する。
演算器26は、差分器36で算出されたドラム給水バランス差分に基づき、ドラム給水バランス修正信号を作成する。ドラム給水バランス修正信号は、第1選択弁開度信号に対して、ドラム給水バランス差分に基づく弁開度指令値の修正を加えるための信号である。
加算器27は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号と、演算器26から出力されたドラム給水バランス修正信号と、の弁開度指令値同士を加算して、ドラム給水バランス弁開度信号を作成し、出力する。
たとえば、第1選択弁開度信号の弁開度指令値が弁開度50%であり、ドラム給水バランス修正信号の弁開度指令値が弁開度−10%であれば、ドラム給水バランス弁開度信号の弁開度指令値は弁開度40%となる。
(第2低値選択手段)
低値選択器28は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号と、演算器26から出力されたドラム給水バランス弁開度信号とを比較し、弁開度指令値の低い信号を第2選択弁開度信号として選択し、出力する。低値選択器28としては、たとえば、低値選択器40と同じものが用いられる。
たとえば、第1選択弁開度信号の弁開度指令値が弁開度50%であり、ドラム給水バランス弁開度信号の弁開度指令値が弁開度40%であれば、後者が第2選択弁開度信号として出力される。
次に、ボイラの給水制御装置10Cの作用を説明する。
給水制御装置10Cの作用は、第1の実施形態に示された給水制御装置10の作用に対し、給水バランスバイアス装置56に基づく新たな作用が加わる点、および給水調節ステップが変更された点で異なり、この他の点については同じであるため、給水制御装置10と同じ作用については説明を省略する。
給水制御装置10Cは、給水制御装置10と同様に、基本弁開度信号作成ステップ、過流量時弁開度信号作成ステップおよび第1低値選択ステップを行う。給水制御装置10Cは、さらに、以下のステップを行う。
(ドラム給水バランス修正信号作成ステップ)
ドラム給水バランス修正信号作成ステップでは、演算器26は、差分器36で算出されたドラム給水バランス差分に基づき、所定の弁開度指令値を有するドラム給水バランス修正信号を作成する。
なお、ドラム給水バランス差分は基本弁開度信号の作成の際の情報としてすでに用いられているため、同じドラム給水バランス差分に基づいてさらにドラム給水バランス修正信号を作成する意義があるのかが問題になる。
しかし、ドラム給水バランス修正信号はドラム給水バランス差分のみに基づいて作成されるため、ドラム給水バランス差分およびドラム水位差分に基づいて作成される基本弁開度信号よりも、ドラム給水バランス差分のみの変化を早く検知することができる。また、一般的に、ドラム給水バランス差分はドラム水位差分よりも変化が速く生じる。このため、ドラム給水バランス修正信号と基本弁開度信号を併用すると、基本弁開度信号のみを用いる場合に比べて給水調節弁76の開度制御をより迅速に行うことができる。
(ドラム給水バランス弁開度信号作成ステップ)
ドラム給水バランス弁開度信号作成ステップでは、加算器27は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号、および、演算器26で作成されたドラム給水バランス修正信号、の弁開度指令値同士を加算して、所定の弁開度指令値を有するドラム給水バランス弁開度信号を作成する。
(第2低値選択ステップ)
第2低値選択ステップでは、低値選択器28は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号と、加算器27で作成されたドラム給水バランス弁開度信号とを比較し、弁開度指令値が低い方の弁開度信号を第2選択弁開度信号として選択し、給水調節弁76に向けて出力する。
(給水調節ステップ)
給水調節ステップでは、給水調節弁76は、第2選択弁開度信号に基づいて開度調節される。この開度調節により、給水調節弁76は、給水ポンプ73からボイラ60への給水流量を制御する。
ボイラの給水制御装置10Cによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10と同様の効果を有する。
また、ボイラの給水制御装置10Cによれば、一般的に、ドラム水位の変化よりも先に起こり、かつ測定が容易であるドラム給水バランス差分の変化の影響を第1選択弁開度信号に直接反映させてドラム給水バランス弁開度信号を作成するため、ドラム給水バランス差分の変化に迅速に対応した、先行的な給水調節弁76の開度制限制御が可能になる。
[第5の実施形態]
次に、ボイラの給水制御装置の第5実施形態につき図面を参照して説明する。
第5実施形態の給水制御装置10Dが用いられる発電プラント1Dの構成は、第2の実施形態の給水制御装置10Aが用いられる発電プラント1Aと同じであるため、発電プラント1Aと同じ図4に示す。
図9は、給水制御装置10Dを示す機能ブロック図である。
給水制御装置10Dは、第4実施形態の給水制御装置10Cに対し、過流量時弁開度信号作成装置50に代えて過流量時弁開度信号作成装置50Aを用いる点のみで異なる。
給水制御装置10Dのその他の構成は、第4実施形態の給水制御装置10Cと同じであるため、給水制御装置10Cとの同一構成に同一符号を用い、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
過流量信号出力部52は、給水制御装置10Aで用いられるものと同じであるため、説明を省略する。
次に、ボイラの給水制御装置10Dの作用を説明する。
給水制御装置10Dの作用は、第4の実施形態に示された給水制御装置10Cが、過流量信号出力ステップにおいて、流量計82で測定された測定ポンプ流量を用いるのに対し、本実施形態の給水制御装置10Dは流量計84で測定された測定ポンプ流量を用いる点で異なる。この他の作用は給水制御装置10Cの作用と同じであるため、説明を省略する。
ボイラの給水制御装置10Dによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10Cと同様の効果を有する。
また、ボイラの給水制御装置10Dによれば、給水制御装置10Cの流量計82に代えて、発電プラントにポンプ再循環弁75の流量制御のための手段として一般的に設けられている流量計を流用するため、給水制御装置10Cに対してより低コスト化および省スペース化が可能である。
[第6の実施形態]
次に、ボイラの給水制御装置の第6実施形態につき図面を参照して説明する。
第6実施形態の給水制御装置10Eが用いられる発電プラント1Eの構成は、第1の実施形態の給水制御装置10が用いられる発電プラント1と同じであるため、発電プラント1と同じ図1に示す。
図10は、給水制御装置10Eを示す機能ブロック図である。
給水制御装置10Eは、第1実施形態の給水制御装置10に対し、低値選択器40と給水調節弁76との間に新たに第3低値選択手段としての低値選択器29を設けた点、および低値選択器29の入力側に調節弁圧力バイアス装置57を新たに設けた点、で異なり、他の点は同じである。
給水制御装置10Eのその他の構成は第1実施形態の給水制御装置10と同じであるため、給水制御装置10との同一構成に同一符号を用い、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
(調節弁圧力バイアス装置)
調節弁圧力バイアス装置57は、圧力計86と、計画圧力設定手段としての設定器87と、調節弁圧力差分算出手段としての差分器30と、調節弁圧力修正信号作成手段としての演算器31と、調節弁圧力弁開度信号作成手段としての加算器32とを備える。調節弁圧力バイアス装置57は、給水調節弁76の入口側圧力に基づき調節弁圧力弁開度信号を作成する。
圧力計86は、給水調節弁76の入口側に設けられ、給水調節弁76の入口側圧力を測定する。圧力計86で測定された給水調節弁76の入口側圧力を、「測定調節弁圧力」という。
圧力計86は、図1に示すような1系統に合流した後のライン80中における給水調節弁76の入口側部分に限られず、たとえば、出口側ヘッダ79の途中に設けてもよい。
一般的に、給水調節弁76の入口側には、給水調節弁76の入口側圧力の監視用の圧力計が設けられている。圧力計86は、この圧力計をそのまま流用するものである。
設定器87は、給水調節弁76の入口側圧力の管理基準値を設定する。ここで、入口側圧力の管理基準値とは、測定調節弁圧力との差分を算出するための入口側圧力の値である。設定器87で設定された入口側圧力の管理基準値を、「計画圧力」という。
差分器30は、圧力計86で測定された測定調節弁圧力と、設定器87で設定された計画圧力との差分を算出する。
差分器30は、測定調節弁圧力と計画圧力との差分を算出する。この測定調節弁圧力と計画圧力との差分を「調節弁圧力差分」という。調節弁圧力差分は、たとえば、XPaのように算出される。
調節弁圧力差分としては、たとえば、測定調節弁圧力から計画圧力を減じた差分を用いる。この差分を用いると、測定調節弁圧力が計画圧力を超えるために差分が正の値のときに弁開度信号の弁開度指令値を増大させることになる。
演算器31は、調節弁圧力差分に基づき、所定の弁開度指令値を有する調節弁圧力修正信号を作成する。調節弁圧力修正信号は、たとえば、調節弁圧力差分が負の値の−XPaであるときに、弁開度信号の弁開度指令値を弁開度20%減少させる(弁開度−20%)信号として作成される。
調節弁圧力修正信号は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号に対して、調節弁圧力差分に基づく弁開度指令値の修正を加えるための信号である。
加算器32は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号と、演算器31から出力された調節弁圧力修正信号と、の弁開度指令値同士を加算して、調節弁圧力弁開度信号を作成し、出力する。
たとえば、第1選択弁開度信号の弁開度指令値が弁開度50%であり、調節弁圧力修正信号の弁開度指令値が弁開度−20%であれば、調節弁圧力弁開度信号の弁開度指令値は弁開度30%となる。
(第3低値選択手段)
低値選択器29は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号と、演算器31から出力された調節弁圧力弁開度信号とを比較し、弁開度指令値の低い方の弁開度信号を第3選択弁開度信号として選択し、給水調節弁76に向けて出力する。低値選択器29としては、たとえば、低値選択器40と同じものが用いられる。
たとえば、第1選択弁開度信号の弁開度指令値が弁開度50%であり、調節弁圧力弁開度信号の弁開度指令値が弁開度30%であれば、後者が選択され、弁開度指令値が弁開度30%の第2選択弁開度信号として出力される。
次に、ボイラの給水制御装置10Eの作用を説明する。
給水制御装置10Eの作用は、第1の実施形態に示された給水制御装置10の作用に対し、調節弁圧力バイアス装置57に基づく新たな作用が加わる点、および給水調節ステップが変更された点で異なり、この他の点については同じであるため、給水制御装置10と同じ作用については説明を省略する。
給水制御装置10Eは、給水制御装置10と同様に、基本弁開度信号作成ステップ、過流量時弁開度信号作成ステップおよび第1低値選択ステップを行う。給水制御装置10Eは、さらに、以下のステップを行う。
(調節弁圧力測定ステップ)
調節弁圧力測定ステップでは、圧力計86は測定調節弁圧力を測定する。
(計画圧力設定ステップ)
計画圧力設定ステップでは、設定器87は計画圧力を設定する。
(調節弁圧力差分算出ステップ)
調節弁圧力差分算出ステップでは、差分器30は、測定調節弁圧力および計画圧力、の差分である調節弁圧力差分を算出する。
(調節弁圧力修正信号作成ステップ)
調節弁圧力修正信号作成ステップでは、演算器31は、調節弁圧力差分に基づき、所定の弁開度指令値を有する調節弁圧力修正信号を作成する。
(調節弁圧力弁開度信号作成ステップ)
調節弁圧力弁開度信号作成ステップでは、加算器32は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号、および、演算器31で作成された調節弁圧力修正信号、の弁開度指令値同士を加算して調節弁圧力弁開度信号を作成する。
(第3低値選択ステップ)
第3低値選択ステップでは、低値選択器29は、低値選択器40から出力された第1選択弁開度信号と、加算器32で作成された調節弁圧力弁開度信号とを比較し、弁開度指令値が低い方の信号を第3選択弁開度信号として選択し、給水調節弁76に向けて出力する。
(給水調節ステップ)
給水調節ステップでは、給水調節弁76は、第3選択弁開度信号に基づいて開度調節される。この開度調節により、給水調節弁76は、給水ポンプ73からボイラ60への給水流量を制御する。
ボイラの給水制御装置10Eによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10と同様の効果を有する。
また、ボイラの給水制御装置10Eによれば、給水調節弁76の入口側圧力の監視用の手段として一般的に設けられている圧力計を流用して、ドラム水位の変化よりも先に起こる給水圧力の変化に基づく先行的な給水調節弁76の開度制御が可能になる。
[第7の実施形態]
次に、ボイラの給水制御装置の第7実施形態につき図面を参照して説明する。
第7実施形態の給水制御装置10Fが用いられる発電プラント1Fの構成は、第2の実施形態の給水制御装置10Aが用いられる発電プラント1Aと同じであるため、発電プラント1Aと同じ図4に示す。
図11は、給水制御装置10Fを示す機能ブロック図である。
給水制御装置10Fは、第6実施形態の給水制御装置10Eに対し、過流量時弁開度信号作成装置50に代えて過流量時弁開度信号作成装置50Aを用いる点のみで異なる。
給水制御装置10Fのその他の構成は、第6実施形態の給水制御装置10Eと同じであるため、給水制御装置10Eとの同一構成に同一符号を用い、構成および作用の説明を省略または簡略化する。
過流量信号出力部52は、給水制御装置10Aで用いられるものと同じであるため、説明を省略する。
次に、ボイラの給水制御装置10Fの作用を説明する。
給水制御装置10Fの作用は、第6の実施形態に示された給水制御装置10Eが、過流量信号出力ステップにおいて、流量計82で測定された測定ポンプ流量を用いるのに対し、本実施形態の給水制御装置10Fは流量計84で測定された測定ポンプ流量を用いる点で異なる。この他の作用は給水制御装置10Eの作用と同じであるため、説明を省略する。
ボイラの給水制御装置10Fによれば、給水制御装置10Eと同様の効果を有する。
また、ボイラの給水制御装置10Fによれば、第1の実施形態に示された給水制御装置10Eの流量計82に代えて、発電プラントにポンプ再循環弁75の流量制御のための手段として一般的に設けられている流量計を流用するため、給水制御装置10Eに対してより低コスト化および省スペース化が可能である。
上記給水制御装置10〜給水制御装置10Fでは、給水ポンプ73が3台の例を示したが、給水制御装置10等において給水ポンプ73は1台、2台または4台以上であってもよい。
本発明に係る給水制御装置の第1、第4および第6実施形態が用いられる発電プラントの構成を示す図。 本発明に係る給水制御装置の第1実施形態を示す機能ブロック図。 給水ポンプの運転特性曲線の一例を示す図。 本発明に係る給水制御装置の第2、第5および第7実施形態が用いられる発電プラントの構成を示す図。 本発明に係る給水制御装置の第2実施形態を示す機能ブロック図。 本発明に係る給水制御装置の第3実施形態が用いられる発電プラントの構成を示す図。 本発明に係る給水制御装置の第3実施形態を示す機能ブロック図。 本発明に係る給水制御装置の第4実施形態を示す機能ブロック図。 本発明に係る給水制御装置の第5実施形態を示す機能ブロック図。 本発明に係る給水制御装置の第6実施形態を示す機能ブロック図。 本発明に係る給水制御装置の第7実施形態を示す機能ブロック図。
符号の説明
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F 発電プラント
5 主蒸気系統
6 再熱蒸気系統
7 復水系統
8 給水系統
10、10A、10B、10C、10D、10E、10F 給水制御装置
21、21a、21b、21c 関数演算器(過流量制限値算出手段)
22、22a、22b、22c 比較器(過流量信号作成手段)
23 ORゲート(サンプリング信号作成部)
24 切替器(過流量時弁開度信号抽出部)
25、25a、25b、25c 関数演算器(ポンプ流量算出手段)
26 演算器(ドラム給水バランス修正信号作成手段)
27 加算器(ドラム給水バランス弁開度信号作成手段)
28 低値選択器(第2低値選択手段)
29 低値選択器(第3低値選択手段)
30 差分器(調節弁圧力差分算出手段)
31 演算器(調節弁圧力修正信号作成手段)
32 加算器(調節弁圧力弁開度信号作成手段)
33 差分器(ドラム水位差分算出手段)
34 設定器(ドラム水位設定手段)
35 演算器
36 差分器(ドラム給水バランス差分算出手段)
37 加算器
38 演算器
40 低値選択器(第1低値選択手段)
41 切替器
45 基本弁開度信号作成装置
50 過流量時弁開度信号作成装置
51、51a、51b、51c (過流量信号出力部)
52、52a、52b、52c (過流量信号出力部)
53、53a、53b、53c (過流量信号出力部)
56 給水バランスバイアス装置
57 調節弁圧力バイアス装置
60 ボイラ
61 高温室
62 ドラム
63 加熱器
64 高圧タービン
65 再熱器
66 中圧タービン
67 低圧タービン
68 発電機
69 復水器
70 復水ポンプ
71 給水加熱器
72 脱気器
73、73a、73b、73c 給水ポンプ
74、74a、74b、74c ポンプ出口弁
75、75a、75b、75c ポンプ再循環弁
76 給水調節弁
77 給水加熱器
78 入口側ヘッダ
79 出口側ヘッダ
80 1系統化されたライン
81 主蒸気流量測定器(主蒸気流量測定手段)
82、82a、82b、82c 流量計(ポンプ流量測定手段)
83、83a、83b、83c 回転計(回転数測定手段)
84、84a、84b、84c 流量計(ポンプ流量測定手段)
85、85a、85b、85c 圧力計(出口側ポンプ圧力測定手段)
86 圧力計(調節弁圧力測定手段)
87 設定器(計画圧力設定手段)
88 流量計(ボイラ入口給水流量測定手段)
89 ドラム水位検出器(ドラム水位測定手段)

Claims (16)

  1. 所定の弁開度指令値を有する弁開度信号に基づき、給水系統の給水ポンプからボイラへの給水流量を制御する給水調節弁の弁開度を制御する給水制御装置において、
    前記ボイラのドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき基本弁開度信号を作成する基本弁開度信号作成装置と、
    前記給水ポンプが過流量状態であることを認識したときに前記基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する過流量時弁開度信号作成装置と、
    前記基本弁開度信号および前記過流量時弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第1選択弁開度信号として選択し、出力する第1低値選択手段と、
    を備え、
    前記給水調節弁は、前記第1選択弁開度信号に基づき弁開度が制御されることを特徴とする給水制御装置。
  2. 前記過流量時弁開度信号作成装置は、
    前記給水ポンプが過流量状態であることを認識したときに過流量信号を出力する過流量信号出力部と、
    最初に入力された過流量信号に基づきサンプリング信号を作成するサンプリング信号作成部と、
    前記サンプリング信号が入力された時点の前記基本弁開度信号を過流量時弁開度信号として抽出し、所定時間保持する過流量時弁開度信号抽出部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の給水制御装置。
  3. 前記過流量信号出力部は、
    前記給水ポンプの回転数を測定する回転数測定手段と、
    この回転数測定手段で測定された回転数に基づき前記給水ポンプの過流量制限値を算出する過流量制限値算出手段と、
    前記給水ポンプの流量を測定するポンプ流量測定手段と、
    このポンプ流量測定手段で測定された測定ポンプ流量が前記過流量制限値を所定量超えるときに過流量信号を作成する過流量信号作成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の給水制御装置。
  4. 前記ドラムの水位を測定するドラム水位測定手段と、
    前記ドラムの水位の管理基準値を設定するドラム水位設定手段と、
    前記ドラム水位測定手段で測定された測定ドラム水位、および前記ドラム水位設定手段で設定された設定ドラム水位、の差分であるドラム水位差分を算出するドラム水位差分算出手段と、
    をさらに備え、
    前記ドラム水位情報は、前記ドラム水位差分であることを特徴とする請求項1に記載の給水制御装置。
  5. 前記ボイラの出口側の主蒸気流量を測定する主蒸気流量測定手段と、
    前記ボイラの入口近傍の給水流量を測定するボイラ入口給水流量測定手段と、
    前記主蒸気流量測定手段で測定された主蒸気流量、および前記ボイラ入口給水流量測定手段で測定されたボイラ入口給水流量、の差分であるドラム給水バランス差分を算出するドラム給水バランス差分算出手段と、
    をさらに備え、
    前記ドラム給水バランス情報は、前記ドラム給水バランス差分であることを特徴とする請求項1に記載の給水制御装置。
  6. 前記ポンプ流量測定手段は、前記給水ポンプの入口側に設けられた流量計であることを特徴とする請求項3に記載の給水制御装置。
  7. 前記ポンプ流量測定手段は、前記給水ポンプの出口側に設けられた流量計であることを特徴とする請求項3に記載の給水制御装置。
  8. 前記過流量信号出力部は、
    前記給水ポンプの回転数を測定する回転数測定手段と、
    この回転数測定手段で測定された回転数に基づき前記給水ポンプの過流量制限値を算出する過流量制限値算出手段と、
    前記給水ポンプの出口側圧力を測定するポンプ圧力測定手段と、
    前記回転数測定手段で測定された回転数および前記ポンプ圧力測定手段で測定された出口側ポンプ圧力、に基づきポンプ流量を算出するポンプ流量算出手段と、
    このポンプ流量算出手段で算出された算出ポンプ流量が前記過流量制限値を所定量超えるときに過流量信号を作成する過流量信号作成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項2に記載の給水制御装置。
  9. 前記ドラム給水バランス差分に基づきドラム給水バランス弁開度信号を作成する給水バランスバイアス装置と、
    前記第1選択弁開度信号および前記ドラム給水バランス弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第2選択弁開度信号として選択し、出力する第2低値選択手段と、
    をさらに備え、
    前記給水調節弁は、前記第2選択弁開度信号に基づき弁開度が制御されることを特徴とする請求項5に記載の給水制御装置。
  10. 前記給水バランスバイアス装置は、
    前記ドラム給水バランス差分に基づきドラム給水バランス修正信号を作成するドラム給水バランス修正信号作成手段と、
    前記第1選択弁開度信号および前記ドラム給水バランス修正信号、の弁開度指令値同士を加算してドラム給水バランス弁開度信号を作成するドラム給水バランス弁開度信号作成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項9に記載の給水制御装置。
  11. 前記給水調節弁の入口側圧力に基づき調節弁圧力弁開度信号を作成する調節弁圧力バイアス装置と、
    前記第1選択弁開度信号および前記調節弁圧力弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第3選択弁開度信号として選択し、出力する第3低値選択手段と、
    をさらに備え、
    前記給水調節弁は、前記第3選択弁開度信号に基づき弁開度が制御されることを特徴とする請求項1に記載の給水制御装置。
  12. 前記調節弁圧力バイアス装置は、
    前記給水調節弁の入口側圧力を測定する調節弁圧力測定手段と、
    前記給水調節弁の入口側圧力の管理基準値を設定する計画圧力設定手段と、
    前記調節弁圧力測定手段で測定された測定調節弁圧力、および前記計画圧力設定手段で設定された計画圧力の差分である調節弁圧力差分を算出する調節弁圧力差分算出手段と、
    前記調節弁圧力差分に基づき調節弁圧力修正信号を作成する調節弁圧力修正信号作成手段と、
    前記第1選択弁開度信号および前記調節弁圧力修正信号、の弁開度指令値同士を加算して調節弁圧力弁開度信号を作成する調節弁圧力弁開度信号作成手段と、
    を備えることを特徴とする請求項11に記載の給水制御装置。
  13. 所定の弁開度指令値を有する弁開度信号に基づき、給水系統の給水ポンプからボイラへの給水流量を制御する給水調節弁の弁開度を制御する給水制御方法において、
    前記ボイラのドラム水位情報およびドラム給水バランス情報に基づき基本弁開度信号を作成する基本弁開度信号作成ステップと、
    前記給水ポンプが過流量状態であることを認識したときに前記基本弁開度信号から過流量時弁開度信号を作成する過流量時弁開度信号作成ステップと、
    前記基本弁開度信号および前記過流量時弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第1選択弁開度信号として選択し、出力する第1低値選択ステップと、
    前記第1選択弁開度信号に基づき給水調節弁を開度調節して前記ボイラへの給水流量を制御する給水調節ステップと、
    を備えることを特徴とする給水制御方法。
  14. 前記過流量時弁開度信号作成ステップは、
    前記給水ポンプが過流量状態であることを認識したときに過流量信号を出力する過流量信号出力ステップと、
    最初に入力された過流量信号に基づきサンプリング信号を作成するサンプリング信号作成ステップと、
    前記サンプリング信号が入力された時点の前記基本弁開度信号を過流量時弁開度信号として抽出し、所定時間保持する過流量時弁開度信号抽出ステップと、
    を備えることを特徴とする請求項13に記載の給水制御方法。
  15. 主蒸気流量およびボイラ入口給水流量の差分であるドラム給水バランス差分に基づき、ドラム給水バランス修正信号を作成するドラム給水バランス修正信号作成ステップと、
    前記第1低値選択ステップで出力された第1選択弁開度信号および前記ドラム給水バランス修正信号、の弁開度指令値同士を加算してドラム給水バランス弁開度信号を作成するドラム給水バランス弁開度信号作成ステップと、
    前記第1選択弁開度信号および前記ドラム給水バランス弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第2選択弁開度信号として選択し、出力する第2低値選択ステップと、
    をさらに備えるとともに、
    前記給水調節ステップは、前記第2選択弁開度信号に基づき給水調節弁を開度調節して前記ボイラへの給水流量を制御することを特徴とする請求項13に記載の給水制御方法。
  16. 前記給水調節弁の入口側圧力を測定する調節弁圧力測定ステップと、
    前記給水調節弁の入口側圧力の管理基準値を設定する計画圧力設定ステップと、
    前記調節弁圧力測定ステップで測定された測定調節弁圧力、および前記計画圧力設定ステップで設定された計画圧力、の差分である調節弁圧力差分を算出する調節弁圧力差分算出ステップと、
    前記調節弁圧力差分に基づき調節弁圧力修正信号を作成する調節弁圧力修正信号作成ステップと、
    前記第1選択弁開度信号および前記調節弁圧力修正信号、の弁開度指令値同士を加算して調節弁圧力弁開度信号を作成する調節弁圧力弁開度信号作成ステップと、
    前記第1選択弁開度信号および前記調節弁圧力弁開度信号を比較し、弁開度指令値が低い信号を第3選択弁開度信号として選択し、出力する第3低値選択ステップと、
    をさらに備えるとともに、
    前記給水調節ステップは、前記第3選択弁開度信号に基づき給水調節弁を開度調節して前記ボイラへの給水流量を制御することを特徴とする請求項13に記載の給水制御方法。
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CN114233407A (zh) * 2021-12-02 2022-03-25 中国船舶重工集团公司第七0三研究所 一种给水电动阀与汽轮机转速联锁控制方法

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