JP2009008035A - 可変速給水装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数台の可変速駆動されるモータポンプを備え、圧力変動の少ない安定した追加動作を行うことができる可変速給水装置を提供する。
【解決手段】本発明の可変速給水装置は、複数台のポンプ1と、ポンプ1をそれぞれ変速運転する電流制限機能を有する複数の周波数変換器2と、吐出側圧力センサ4と、これら機器を制御する制御装置15とを備え、複数台のポンプ1を並列運転する。制御装置15は、吐出側圧力センサ4の検出圧力が目標圧力に一致するように変速ポンプを可変速運転すると共に、変速ポンプを駆動する周波数変換器2で電流制限機能が働く状態で、且つ、吐出側圧力センサ4の検出圧力が目標圧力以下の状態である場合に、追加のポンプを始動させる。
【選択図】図6

Description

本発明は、可変速給水装置に係り、特に可変速駆動される複数台のポンプを並列運転する可変速給水装置に関するものである。
集合住宅やビルなどに設置され、各給水端へ水を供給する装置として給水装置がある。図1はそのような給水装置の典型例を示すもので、給水装置は2台のモータポンプ1と、2台のモータポンプ1を駆動するための電力を供給するインバータ(周波数変換器)2を備えている。給水装置は、ポンプ1の吐出側に、圧力タンク3と吐出側圧力センサ4を備え、夫々のポンプ毎にフロースイッチ(流量検出手段)6と逆止弁7を備えている。また、ポンプの吸込側配管8は水道本管9に接続され、この吸込側配管8に吸込側圧力センサ10と逆流防止装置11とが設けられている。さらに、水道本管の圧力のみで給水を行うためのバイパス管12がポンプ1の吸込側配管8と吐出側配管13との間に設けられている。そして、バイパス管12の途中には逆止弁14が設けられている。モータポンプ1の制御を行う制御装置15は、これらのセンサ類からの信号に基づき、状況に応じたポンプ1の回転数制御及び台数制御を行う。
なお、ポンプの吸込側配管が水道本管に接続された直結式給水装置ではなく、受水槽式の給水装置であれば、ポンプの吸込側配管は受水槽に接続され、受水槽に備えられた水位検知器が制御装置に接続される。また、逆流防止装置、吸込側圧力センサ、バイパス管は備えられない。
図2はこのような給水装置の推定末端圧力一定制御を行う際のQH線図であり、横軸が流量Qを示し、縦軸が圧力(ヘッド)Hを示す。給水系の最低必要圧力PBと最大需要水量での必要圧力PAとは流量に依存する管路の抵抗曲線Rにより結ばれ、各流量における抵抗曲線Rの示す圧力が給水装置で供給すべき目標圧力となる。前記給水系の最低必要圧力PBおよび最大需要水量での必要圧力PAは、設定手段により予め制御装置15に設定され、記憶されている。制御装置15は、締切状態で圧力がPBとなるポンプ回転数HzBとポンプ最高回転数HzMaxとの間でインバータ2への回転数指令を行うが、現在のポンプ回転数指令値から流量を推定してその時点での目標圧力を決定し、吐出側圧力センサ4の検出圧力がその目標圧力に一致するようにインバータ2へ回転数指令を行う。
上述のように構成された給水装置において、ポンプ停止中に需要側で水が使用され、吐出側圧力センサ4の検出圧力が始動圧力(最低必要圧力)PBを下回ると、制御装置15はポンプ1を1台起動させる。この場合、ポンプ1はポンプ回転数HzBで運転される。需要水量が増えると、ポンプ1はポンプ回転数HzBから、Hz1、Hz2・・・と回転数を上げていくが、流量がQ1以上になると、ポンプ回転数が最高回転数であるHzMaxに達しているので、目標圧力を満足することができなくなる。そこで、ポンプ回転数指令が最高回転数HzMaxに達すると、ポンプをもう1台追加で起動する。このとき、先に起動していたポンプ(先発ポンプ)は、運転速度が最高回転数HzMaxよりも若干低い所定の回転数HzMax’に固定され固定速ポンプとなり、追加されたポンプ(後発ポンプ)が需要水量によって可変速制御される変速ポンプとなり目標圧力を満たす。固定速ポンプは、吐出圧力の変動に拘らず、予め決められた所定の回転数で運転される。
2台のポンプが運転しているときに需要水量が減ると、後発ポンプの回転数が下げられていくが、Q1以下の水量であればポンプ1台で需要を満たすことができるため、後発ポンプを停止させる。制御装置15は、後発ポンプのフロースイッチ6により後発ポンプの送水水量が少水量であることを検知して、後発ポンプを解列停止し、先発ポンプを再び可変速制御する。
更に需要水量が減少すると先発ポンプの回転数が下げられていくが、先発ポンプのフロースイッチ6により水量が少水量であることを検知すると、制御装置15は先発ポンプも停止させ、再び水が使用されて吐出側圧力センサ4の検出圧力が始動圧力(最低必要圧力)PB以下になるまで待機状態となる。
また、給水装置が、直結式給水装置であった場合は、ポンプ吸込側に水道本管の圧力がかかっており、その圧力も変動する。吸込圧力が高くなると、より低いポンプ回転数で同じ圧力、流量を賄うことができるため、上述のPBとHzBの関係などが変化する。このため、吸込圧力に応じて目標圧力とポンプ回転数指令との関係を適宜補正して、適切な推定末端圧力一定制御を行うようになっている。吸込圧力が更に高くなり、目標圧力を超えるとポンプを駆動しなくとも給水が可能になるため、制御装置15はポンプを停止状態にする。吸込圧力が低下して目標圧力以下になると、再びポンプが駆動される。
特開平9−268978号公報 特開2003−21069号公報 特開平5−118280号公報
先発ポンプが運転されていて、ポンプを追加始動する際、制御装置では、先発ポンプが最高回転数に達していることと、フロースイッチにより先発ポンプに水量があることを一定時間継続確認することで、流量がQ1以上あり、後発ポンプの追加の必要があると判断する。先発ポンプの水量を確認するのは、エアの混入などによりポンプは回転しているのに、圧力も水量もないという異常状態を別途検知するためであり、フロースイッチに限らず他の流量検出手段も用いられる。
一方、モータを駆動するインバータ、特に直流ブラシレスモータを駆動するインバータにはそれ自身に電流制限機能が備わっており、モータの負荷が大きい場合、制御装置からの周波数指令値よりも低い回転数で電流が設定値を超えないように制御される。図3に示すように、本来なら最高回転数HzMaxまで回転速度が上がるところ、負荷の状況により、流量の大きい領域ではHzMaxの性能曲線上の運転点を取ることができず、二点鎖線sで示したような回転数が低下させられた運転点での運転となる。例えば、電流制限機能が働いてインバータが回転数をHz4まで低下させると、交点aでの運転となり、結果として流量がQ1’となる。
このような給水装置では、以下に列挙するようないくつかの問題が存在することになる。
(1)電流制限機能の働く状況では、回転数指令値を上げても実際のポンプ駆動周波数が低下させられているため、回転数指令値が最高回転数まで上がり、後発ポンプが追加されるまでの間、需要を満たせない状態が継続することになる。
(2)電流制限機能の働いている状態で、ポンプを追加すると、先発ポンプの負荷が軽減され電流制限機能が解除されるため、先発ポンプが急に回転数指令値で駆動されるので、圧力変動の原因となる。
(3)フロースイッチの故障等、流量検出手段の不具合により、少水量であるとの検出状態が誤って継続してしまっている場合、後発ポンプが追加されることがなく、需要水量を満たせない恐れがある。
(4)異物の混入などにより先発ポンプのモータの負荷が極端に重くなると、ポンプの回転数指令は最高回転数になるものの、実際の水量が少ないために少水量が検出される状況となり、後発ポンプの追加起動が行われずに需要水量を満たせない恐れがある。
本発明は、上述の事情に鑑みなされたもので、複数台の可変速駆動されるモータポンプを備え、圧力変動の少ない安定した追加動作を行うことができる可変速給水装置を提供することを目的とする。
また、本発明は、フロースイッチ等の流量検出手段が正常に動作をしない状況、もしくはフロースイッチを備えていない場合でも、運転しているポンプの能力の不足を判断し、他のポンプの追加を行うことができる可変速給水装置を提供することを目的とする。
上述した目的を達成するために、本発明の1態様は、複数台のポンプと、該ポンプをそれぞれ変速運転する電流制限機能を有する複数の周波数変換器と、吐出側圧力センサと、これら機器を制御する制御装置とを備え、複数台のポンプを並列運転する可変速給水装置であって、前記制御装置は、前記吐出側圧力センサの検出圧力が目標圧力に一致するように変速ポンプを可変速運転すると共に、前記変速ポンプを駆動する周波数変換器で電流制限機能が働く状態で、且つ、前記吐出側圧力センサの検出圧力が目標圧力以下の状態である場合に、追加のポンプを始動させることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記制御装置は、前記変速ポンプを駆動する周波数変換器の出力電流値が予め設定された制限電流値以上であることを判断して追加のポンプを始動させることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、更に、複数台のポンプ毎に設けられた流量検出手段を備え、前記制御装置は、前記変速ポンプへの周波数指令値が最高回転数であり、且つ、流量検出手段の検知により少水量でない状態が所定時間継続した場合にも追加のポンプを始動させることを特徴とする。
本発明の好ましい態様は、前記制御装置は、前記追加のポンプを始動した後、前記追加のポンプを変速ポンプとして前記吐出側圧力センサの検出圧力が目標圧力に一致するように可変速運転すると共に、先に運転されていたポンプを追加時運転周波数以下の速度で固定速ポンプとして運転することを特徴とする。
本発明によれば、複数台の可変速駆動されるモータポンプを備え、圧力変動の少ない安定した追加動作を行うことができる。
より具体的には、以下に列挙する効果を奏する。
(1)本発明によれば、周波数変換器の電流制限機能により、周波数指令値と実際の運転周波数との間に乖離が生じた場合(つまり運転中のポンプで負荷を賄いきれなくなった場合)に、迅速に追加ポンプが始動されるため、需要水量の増加に対して鋭敏に対応した制御が可能になる。
(2)本発明によれば、フロースイッチ等の流量検出手段が正常に動作をしない状況、もしくはフロースイッチを備えていない場合でも、運転しているポンプの能力の不足を判断し、他のポンプの追加を行うことができる。
(3)本発明によれば、ポンプに異物が混入するなどして負荷が高まり回転数が上がりにくいときにも、直流ブラシレスモータでは電流制限機能が働くまで電流を上昇させていくので、流量が少なくてもポンプを追加することができる。
[第1の実施形態]
図4は、本発明の可変速給水装置の一実施形態を示す図である。本発明の可変速給水装置の構成は、図1に示す可変速給水装置と同様であるため、図4は、図1の一部を抜き出して制御装置を詳細に示した図である。本発明においては、ポンプ1を駆動する各モータMは直流ブラシレスモータからなる。制御装置15は、設定部16、記憶部17、演算部18、表示部19、I/O部20などを備えている。設定部16においては、外部操作により給水系の最低必要圧力PBや最大需要水量での必要圧力PA、インバータ2が電流制限機能を作動させる閾値となるストールレベル等を設定する。設定部16において設定された各種設定値は、記憶部17に記憶される。I/O部20は、吐出側圧力センサ4の出力やフロースイッチ6の信号などの給水装置内の各種センサからの信号を受け入れ、演算部18に送る。また、I/O部20と各インバータ2とはRS485等の通信手段により接続され、制御装置15からインバータ2へは、ストールレベルの設定値などの各種設定値や周波数指令値、発停信号(起動・停止信号)などの制御信号が送られ、インバータ2から制御装置15へは、実際の周波数値や電流値等の運転状況が逐次送られる。
演算部18は、吐出側圧力センサ4、吸込側圧力センサ10やフロースイッチ6等のセンサ類の信号に基づき、逐次それぞれのインバータ2の発停(起動・停止)の判断、周波数指令値の演算を行い、I/O部20を介してそれぞれのインバータ2に指令を送る。
図5は、このような給水装置の推定末端圧力一定制御のフローチャートである。まず、制御装置15に、吐出側圧力センサ4の検出圧力を取り込み、吸込側圧力センサ10の検出圧力を取り込む。次いで、その時の吸込圧力において、締切状態で給水系の最低必要圧力PBとなるポンプ回転数HzBを算出する。制御装置15は、吸込圧力とポンプの締切圧力とポンプ回転数との関係をテーブルデータや関数として記憶しており、この関係を用いてポンプ回転数HzBを算出する。また、その時の吸込圧力における最高運転周波数(ポンプ最高回転数)HzMaxを算出する。この最高運転周波数HzMaxはその時の吸込圧力で締切運転をして、吸込圧力が0の時にポンプの最高回転数で締切運転したときの圧力となる回転数である。上述した、その時の吸込圧力における最高運転周波数HzMaxも、制御装置15に記憶された吸込圧力とポンプの締切圧力と回転数との関係を示すテーブルデータや関数を用いて算出される。
次に、制御装置15は、算出したHzBや現在の周波数指令値に基づいて、推定末端圧力一定制御の目標圧力を算出する。そして、この算出された目標圧力と現在の吐出圧力とを比較して、PI演算により変速運転されているポンプの周波数指令値を演算し、この周波数指令値がHzBよりも小さければ周波数指令値をHzBとし、大きければ演算された値をそのまま周波数指令値とする。
次に、2台以上のポンプが並列で運転中かどうかを確認し、並列運転中であれば固定速ポンプとして運転されている先発ポンプの周波数指令として、上で算出したHzMaxの95%の周波数を指定する。その後、この周波数指令値も上述の変速ポンプと同様にHzBを下回らないか否かを確認し、その後、この周波数指令値が後発ポンプが追加された時にインバータ2から先発ポンプに送られていた実際の運転周波数(追加時運転周波数)を上回らないか確認し、上回るのであれば、先発ポンプの周波数指令値を追加時運転周波数とする。なお、ここではHzMaxの95%としたが、HzMaxを下回る周波数であれば、HzMaxに所定比率(95%に限らない)をかけた周波数でも、HzMaxから所定値を差し引いた周波数でも構わない。そして最後に、この周波数指令値がHzB+α(HzBよりも若干高く設定された周波数値)の周波数を下回らないか否かを確認し、下回るのであれば、先発ポンプの周波数指令値をこのHzB+αとする。ここで、HzB+αとするのは、固定速ポンプの運転周波数を変速ポンプの運転周波数よりも高く保つことにより運転をより安定させるためである。
以上により、運転されているポンプの周波数指令値が決定し、制御装置15は各インバータ2にそれぞれの周波数指令値を送信する。HzMaxが吸込圧力によって変動するため、先発ポンプは固定速ポンプとはいえ、実際には吸込圧力の変動に応じてその運転周波数を変化させることになる。つまり、ここでいう固定速ポンプとは、吐出圧力と目標圧力との比較演算とは無関係であり、吸込圧力の変動に対応してのみ運転周波数を変化させるポンプである。そして、この運転周波数の変化により、その周波数での締切圧力が吸込圧力の変動に拘らず一定となり、つまり、先発ポンプの性能曲線が吸込圧力に拘らず一定になるため、推定末端圧力一定制御の目標圧力の算出が安定する。
なお、受水槽式の給水装置である場合は、制御装置15に吸込圧力の取込を行わず、吸込圧力の変動がないため、HzBやHzMaxを逐次算出する必要はなく、HzBは目標圧力設定時などに算出し記憶しておけばよいし、HzMaxも外部操作により設定、記憶しておけばよい。その他は上述した制御と同様となる。
図6は、このような圧力制御を行っているときに、ポンプ1台の運転では需要水量を賄いきれずに、もう1台のポンプを追加始動する必要が生じたときの制御のフローチャートである。本実施形態のポンプの追加制御は2つの判断条件の並列となる。
まず、先発ポンプが可変速運転されていて、回転数が最高回転数となり、且つ、そのポンプのフロースイッチ6が少水量を検知していない状態(フロースイッチ開)が所定時間継続するという第一の追加条件を満たすとポンプを追加する。この追加条件だと上述のように、フロースイッチ6が故障した場合に追加できないだけでなく、電流制限機能が働くと余計な圧力変動を引き起こす。そこで、本実施形態では、この第一の追加条件でポンプ追加に至らなかった場合でも、インバータ2から送られてくる可変速運転されている先発ポンプ(変速ポンプ)の電流値が記憶部17に記憶された電流制限値(ストールレベル)以上であり、且つ、吐出側圧力センサ4の検出圧力がその時の目標圧力以下であるという第二の追加条件を満たす時にもポンプを追加する。第二の追加条件では、条件が継続するかどうかは確認することなく、2つの条件が満たされていればすぐにポンプを追加するため、需要水量の増加に対して鋭敏に対応した制御が可能になる。なお、第二の追加条件において吐出圧力と目標圧力との比較を行っているが、目標圧力そのものではなく、目標圧力に基づく所定の圧力値(例えば、目標圧力に0.95をかけた圧力値や、目標圧力から所定値を差し引いた圧力値といった目標圧力より若干低い圧力値等)との比較を行っても良い。また、第二の追加条件でも条件の継続を短時間だけ継続を確認してから追加しても良く、この場合でも、第一の追加条件での継続をみる所定時間と比較して極短い時間で済む(例えば、0.5秒程度)。
第二の追加条件はフロースイッチ6の状態に関わりなく判断が可能であり、且つ、インバータ2の電流制限機能により、周波数指令値と実際の運転周波数との間に乖離が生じた場合(つまり運転中のポンプで負荷を賄いきれなくなった場合)に迅速に追加ポンプが始動されるため、フロースイッチ6が故障した場合にもポンプの追加が可能となり、電流制限機能に伴う余計な圧力変動も抑制することができる。また、ポンプに異物が混入するなどして負荷が高まり回転数が上がりにくいときにも、直流ブラシレスモータでは電流制限機能が働くまで電流を上昇させていくので、流量が少なくてもポンプを追加することができる。
また、第一、第二のいずれの追加条件を満たす場合も、ポンプの追加が決定した時点の先発ポンプ(変速ポンプ)の実際の運転周波数を追加時運転周波数として記憶しておく。そして、図5に示す固定速ポンプの周波数指令値の決定プロセスにおいて、固定速ポンプへの周波数指令値は追加時運転周波数を上回らないように制御される。これによって、第二の追加条件でポンプが追加されたときでも、後発ポンプの運転によって負荷の軽減された先発ポンプの回転数が急に最高回転数近くまで上昇するということがなくなるため、圧力変動を抑制した安定した運転が可能になる。
この第二の追加条件によるポンプの動作を図7を参照して説明する。図7の上の図は給水装置の流量を横軸に取り、吐出圧力を縦軸に取ったもので、図7の下の図は横軸に同じく給水装置の流量を取り、縦軸に先発ポンプの電流値を取ったものである。推定末端圧力一定制御の目標圧力は、給水系の最低必要圧力PBと最大需要水量での必要圧力PAの間の抵抗曲線Rで与えられ、流量によって目標圧力が変化する。図7では、HzMaxとHzLでのポンプの性能曲線が示されている。
給水装置の流量が増えると、その時の流量に見合った目標圧力を満足するようにポンプの回転数が増加していき、また、ポンプ駆動の電流値も増加していく。そして、流量が目標圧力の抵抗曲線Rとインバータによる電流制限機能で回転数が制限される二点鎖線sで示される線との交点となる流量Lまで増加すると、ポンプの回転数はHzLに、ポンプ駆動の電流値は電流制限値に達する。この状態から少しでも流量が増えると、制御装置15の演算部18はHzLより大きな周波数指令値を出力するが、インバータの出力周波数は電流制限機能により周波数指令値より小さな値となる。このとき、ポンプの電流値は制限電流値以上であり、且つ、吐出圧力は目標圧力に届かないため、第二の追加条件が満足されて、ポンプが追加される。
並列運転している状態から水量が減少すると、図8に示すように、変速ポンプのフロースイッチ6により変速ポンプが少水量状態であり、吐出側圧力センサ4の検出する吐出圧力が目標圧力を上回っているか否かが確認され、吐出圧力が目標圧力を上回っているという状態が所定時間継続すると、追加されたポンプを停止しても需要水量が賄えると判断して、追加された現在の変速ポンプを停止し、固定速ポンプを再度変速ポンプとして運転を継続させる解列動作を行う。
また、図5では省略しているが、並列運転中に水量の増加により追加ポンプが増速して、先発ポンプの回転数に追いつくと、それ以上の水量では固定速ポンプも変速ポンプに切替えられ、2台の変速ポンプによる揃速運転が行われ、同一の周波数指令値に基づいて2台のポンプが変速運転される。なお、ポンプを3台備える給水装置の場合、揃速運転される2台のポンプに対して、図6と同じ追加条件を満たすと3台目のポンプを追加し、2台の先行していたポンプを固定速ポンプとし、追加した3台目のポンプを変速ポンプとして図5に示した制御を行い、変速ポンプが固定速ポンプの回転数に追いつくと3台での揃速運転を行うといった制御が可能である。4台以上のポンプを並列運転する場合も同様の制御が可能である。また、揃速運転中に水量の低下により周波数指令値が低下して、固定速ポンプに出力すべき周波数指令値(HzMax×0.95か追加時運転周波数の低い方)を下回ると揃速運転が解除され、固定速ポンプと変速ポンプとに分かれて図5に示した制御に戻る。
[第2の実施形態]
上述の第1の実施形態では、第一の追加条件と第二の追加条件を並列させ、どちらか一方の条件が満たされればポンプの追加を行う構成としたが、第2実施形態では、第二の追加条件のみを採用し、また、ポンプの解列の際にもフロースイッチを用いない構成とした。
図9(a)はポンプ追加の判定を行うフローチャートであり、第1実施形態の第二の追加条件の判定と同一になる。すなわち、インバータ2から送られてくる可変速運転されている先発ポンプ(変速ポンプ)の電流値が記憶部17に記憶された電流制限値(ストールレベル)以上であり、且つ、吐出側圧力センサ4の検出圧力がその時の目標圧力以下であるという条件を満たした時に、先発ポンプ(変速ポンプ)の実際の運転周波数を追加時運転周波数として記憶しておき、ポンプを追加始動する。
図9(b)はポンプ解列の判定を行うフローチャートであり、変速ポンプへの周波数指令値がHzB(最低周波数)であり、且つ、吐出側圧力センサ4により検出される吐出圧力が目標圧力を上回っているか否かが確認され、吐出圧力が目標圧力を上回っている状態が所定時間継続したときに変速ポンプを停止し、固定速ポンプを変速ポンプに戻して運転を継続させる解列動作を行う。
解列判定時の吐出圧力と目標圧力との比較は、目標圧力そのものを用いずに目標圧力に基づく所定の圧力値(例えば、目標圧力に1.05をかけた圧力値や、目標圧力に所定値を加えた圧力値といった目標圧力より若干高い圧力値等)との比較を行っても良い。
また、本実施形態では、給水装置に用いられるモータ、ポンプの特性や、目標圧力、最大需要水量などを考慮して、ポンプの最高回転数での性能曲線と電流制限機能による性能曲線との交点が目標圧力をあらわす曲線より上方に、つまり、最高回転数において電流制限機能が働き始める圧力が目標圧力よりも高くなるように、その電流制限機能が働く閾値(電流制限値、ストールレベル)を設定するのが望ましい。
図10は図7と同様な図である。図10に示すように、最高回転数において電流制限機能が働き始める圧力が目標圧力以下にあると、流量が増加したときに、一度目標圧力を外れないとポンプの追加条件が満たされず、圧力変動を生じてしまうからである。これに対して、図7に示されたように、最高回転数において電流制限機能が働き始める圧力が目標圧力以上であれば、変速ポンプが最高回転数に達する前に必ず電流制限機能が働くため、余計な圧力変動を生じさせずにポンプの追加を決定することができる。
ここに記載した以外のその他の構成は第1の実施形態と同様である。
なお、第1の実施形態の第二の追加条件、第2の実施形態での追加条件の判定では、変速ポンプの運転電流値と制御装置に記憶された電流制限値との比較を行うことにより、電流制限機能が働く状況にあることを判断しているが、インバータから制御装置に送られる電流制限機能が働いたことを知らせる信号を用いるなどして電流制限機能が働く状況にあることを判断しても良い。
給水端へ水を供給する給水装置の従来例を示す図である。 給水端へ水を供給する給水装置の推定末端圧力一定制御を行う際のQH線図である。 インバータの電流制限機能を説明するためのQH線図である。 本発明に係る可変速給水装置の一実施形態を示す図であり、図1の一部を抜き出して制御装置を詳細に示した図である。 本発明に係る可変速給水装置の推定末端圧力一定制御のフローチャートである。 ポンプの追加始動の制御のフローチャートである。 上の図は給水装置の推定末端圧力一定制御を行う際のQH線図であり、下の図は給水装置の流量と先発ポンプの電流値との関係を示す図である。 ポンプの解列動作を示すフローチャートである。 図9(a)はポンプ追加の判定を行うフローチャートであり、図9(b)はポンプ解列の判定を行うフローチャートである。 上の図は給水装置の推定末端圧力一定制御を行う際のQH線図であり、下の図は給水装置の流量と先発ポンプの電流値との関係を示す図である。
符号の説明
1 モータポンプ
2 インバータ(周波数変換器)
3 圧力タンク
4 吐出側圧力センサ
6 フロースイッチ(流量検出手段)
7,14 逆止弁
8 吸込側配管
9 水道本管
10 吸込側圧力センサ
11 逆流防止装置
12 バイパス管
13 吐出側配管
15 制御装置
16 設定部
17 記憶部
18 演算部
19 表示部
20 I/O部
M モータ

Claims (4)

  1. 複数台のポンプと、該ポンプをそれぞれ変速運転する電流制限機能を有する複数の周波数変換器と、吐出側圧力センサと、これら機器を制御する制御装置とを備え、複数台のポンプを並列運転する可変速給水装置であって、
    前記制御装置は、前記吐出側圧力センサの検出圧力が目標圧力に一致するように変速ポンプを可変速運転すると共に、前記変速ポンプを駆動する周波数変換器で電流制限機能が働く状態で、且つ、前記吐出側圧力センサの検出圧力が目標圧力以下の状態である場合に、追加のポンプを始動させることを特徴とする可変速給水装置。
  2. 前記制御装置は、前記変速ポンプを駆動する周波数変換器の出力電流値が予め設定された制限電流値以上であることを判断して追加のポンプを始動させることを特徴とする請求項1記載の可変速給水装置。
  3. 更に、複数台のポンプ毎に設けられた流量検出手段を備え、
    前記制御装置は、前記変速ポンプへの周波数指令値が最高回転数であり、且つ、流量検出手段の検知により少水量でない状態が所定時間継続した場合にも追加のポンプを始動させることを特徴とする請求項1又は2に記載の可変速給水装置。
  4. 前記制御装置は、前記追加のポンプを始動した後、前記追加のポンプを変速ポンプとして前記吐出側圧力センサの検出圧力が目標圧力に一致するように可変速運転すると共に、先に運転されていたポンプを追加時運転周波数以下の速度で固定速ポンプとして運転することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の可変速給水装置。
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