JP2008034477A - 電気機器用防音システム - Google Patents

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Abstract

【課題】電気機器としての変圧器等の低次の騒音を効果的に吸収する。
【解決手段】電機機器としての変圧器の筺体1の外面側にはシート状の低周波吸音体2が貼設されている。
低周波吸音体2は、筺体1の外面側に設けられる制振層21と、制振層21の外面側に積層される低周波吸音材22と、低周波吸音材22の外面側に配置される背後剛壁層23(鉄板)とを備えている。
制振層21は、筺体1の外壁に塗布される二液性のエポキシ系樹脂から成る接着層21aと、接着層21aの外面側に貼設される金属性拘束板21b(鉄板)とを備えている。
低周波吸音材22は、金属性拘束板21bの外面側に積層される第1の多孔質体層22aと、第1の多孔質体層22aの外面側に積層される無機化合物を含むシリコーンゴムから成る膜22bと、膜22bの外面側に積層される第2の多孔質体層22cとを備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、電気機器用防音システムに係り、特に、マンションの借室やオフィスビルの電気室に設置された変圧器から発生する高調波周波数の騒音を効果的に吸収することができる電気機器用防音システムに関する。
従来から、この種の電気機器用防音システムとして、変圧器などの電力機器を設置するマンションの借室やオフィスビルの電気室のコンクリート壁及び天井に、グラスウールから成る吸音パネルを貼り付けて成るものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようなグラスウールから成る吸音パネルでは変圧器などから発生する低次の高調波周波数騒音を吸音することができず、建築物の構造によっては住戸内に高調波周波数騒音が伝播する虞があった。
このため、発明者等が先に開発したパネル状の低周波吸音材の使用も試みられているが、かかるパネル状の低周波吸音材においては、パネル状の低周波吸音材を電気室のコンクリート壁及び天井に貼り付けることで、変圧器などから発生する低次の高調波周波数騒音を効率よく吸音することができ、住戸内への騒音の伝播を抑制することができるものの、次のような難点があった。すなわち、緊急性の高い現場においては無停電で防音システムを施工しなければならないところ、パネル状の低周波吸音材を施工するためには停電作業を伴うため、稼働する変圧器には施工できないという難点があった。また、電気室のコンクリート壁や天井への貼り付け作業も必要であることから、短工期での設置も困難であった。さらに、低周波吸音材を設置すべき場所に剛壁が存在しない場合、若しくは壁体自体が剛壁で構成されていない場合においては、低周波吸音材の背面側に剛壁層を配置しなければならないという難点があった。また、低周波吸音材やカバー層などを一体にユニット化するための枠部材が必要になることから、コスト的にも割高になるという難点があった。
特開2003−45726号公報(段落「0002」)
本発明は、変圧器などの電気機器から発生する高調波周波数の騒音を効果的に吸収し得る低周波吸音体を簡単にかつ短工期で設置することができる電気機器用防音システムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様である電気機器用防音システムは、電力機器を構成する筺体の外面側に設けられる制振層と、制振層の外面側に積層される低周波吸音材と、低周波吸音材の外面側に配置される背後剛壁層とを備えるものである。
本発明の第2の態様は、第1の態様である電気機器用防音システムにおいて、制振層は、筺体の外壁に塗布される接着層と、接着層の外面側に積層される金属性拘束板とを備えるものである。
本発明の第3の態様は、第2の態様である電気機器用防音システムにおいて、接着層は、エポキシ系またはブチル系樹脂から成るものである。
本発明の第4の態様は、第2の態様または第3の態様である電気機器用防音システムにおいて、金属性拘束板は、鉄板、若しくはベース金属FeにAl、Cu、Mn、Si、Cの何れか1種を含む金属板から成るものである。
本発明の第5の態様は、第1の態様乃至第4の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、低周波吸音材は、シリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成る皮膜と、皮膜の内面側に積層される多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第6の態様は、第1の態様乃至第4の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、低周波吸音材は、シリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成る皮膜と、皮膜の内面側に積層される多孔質体層と、皮膜の外面側に積層される他の多孔質体層とを備えるものである。
本発明の第7の態様は、第5の態様または第6の態様である電気機器用防音システムにおいて、皮膜は、無機化合物および/または炭素繊維を含むものである。
本発明の第8の態様は、第7の態様である電気機器用防音システムにおいて、無機化合物は、Si、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物またはSi、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物の混合物から成るものである。
本発明の第9の態様は、第7の態様である電気機器用防音システムにおいて、炭素繊維は、繊維径が10〜30μm、長さの平均値が0.3〜2mm、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5〜10部とされているものである。
本発明の第10の態様は、第5の態様乃至第9の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、皮膜の燃焼発熱量は、8MJ/m以下とされているものである。
本発明の第11の態様は、第5の態様乃至第9の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、皮膜の燃焼発熱速度は、[200kW/m]・10sec以下とされているものである。
本発明の第12の態様は、第5の態様乃至第11の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、多孔質体層および/または他の多孔質体層は、難燃性を有する材料で形成されているものである。
本発明の第13の態様は、第5の態様乃至第11の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、多孔質体層および/または他の多孔質体層は、グラスウール、ロックウールの何れかまたはこれらの混合物から成るものである。
本発明の第14の態様は、第2の態様乃至第13の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、金属性拘束板、低周波吸音材および背後剛壁層は現場において一体化されるものである。
本発明の第15の態様は、第1の態様乃至第14の態様の何れかの態様である電気機器用防音システムにおいて、剛壁層は、少なくとも3.0mmの厚さを有する金属板、若しくは金属板と同等の質量を有する板材で構成されているものである。
本発明の第1の態様乃至第15の態様の電気機器用防音システムによれば、次のような効果がある。
第1に、低周波吸音材として、100Hz乃至200Hz程度の低周波領域において優れた吸音特性を発揮する材料を使用することで、変圧器などの電気機器から発生する低次の高調波周波数の騒音を効果的に吸収することができる。
第2に、筺体の外面側に制振層を構成する接着層を塗布することで、当該接着層に金属性拘束板や一体化されたシート状の低周波吸音体などを簡単に取り付けることができる。
第3に、低周波吸音材の取付作業を無停電で行なうことができることから、緊急性の高い現場でも容易にかつ短工期で低周波吸音材を設置することができ、価格的にも割安になる。
第4に、低周波吸音材の背面側に剛壁層を配設することで、設置すべき場所に剛壁が存在しない場合、若しくは壁体が剛壁でない場合であっても、高調波周波数の騒音を効果的に吸収することができる。
以下、本発明の電気機器用防音システムを適用した好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の電気機器用防音システムを変圧器に適用した好ましい実施の形態例を示す一部断面図である。
同図において、マンションの借室やオフィスビルの電気室に設置された変圧器(不図示)は筺体1を備えており、この筺体1の外面(前面、両側面、背面(不図示)および上面)側にはシート状の低周波吸音体2が貼設されている。
低周波吸音体2は、図2に示すように、筺体1の外面側に設けられる制振層21と、制振層21の外面側に積層されるシート状の低周波吸音材22と、低周波吸音材22の外面側に低周波吸音材22と平行に配置される板状の背後剛壁層23とを備えている。
制振層21は、筺体1の外壁に塗布される接着層21aと、接着層21aの外面側に貼設される金属性拘束板21bとを備えている。なお、制振層21の厚さは少なくとも4.0mm程度とされている。
接着層21aは、主剤と硬化剤とを有する二液性のエポキシ系樹脂から成り、かかるエポキシ系樹脂の筺体1の外壁への塗布により、金属性拘束板21bを貼設するための層が設けられることになる。なお、接着層21aは少なくとも0.8mm程度の厚さを有している。
金属性拘束板21bは、少なくとも3.2mmの厚さを有する鉄板、若しくはベース金属FeにAl、Cu、Mn、Si、Cの何れか1種を含む金属板で構成されている。ここで、金属性拘束板21bの厚さを3.2mm以上としたのは、金属性拘束板21bの厚が3.2mm未満では、吸音効果が低減するからである。
背後剛壁層23は、少なくとも3.0mmの厚さを有する金属板、具体的には鉄板で構成されている。ここで、剛壁層23として、少なくとも3.0mmの厚さを有する金属板を用いるのは、厚さが3.0mm未満の金属板では十分な吸音効果を得ることができないからである。
低周波吸音材22としては、200Hz程度未満の低周波領域において優れた吸音特性を発揮する材料、具体的には、本発明者等が先に開発し出願(特願2005−77593号)している低周波吸音材が好適する。
この低周波吸音材22は、制振層21を構成する金属性拘束板21bの外面側に積層される多孔質体層(以下「第1の多孔質体層」という。)22aと、第1の多孔質体層22aの外面側に積層される無機化合物を含むシリコーンゴムから成る膜22bと、膜22bの外面側に積層される他の多孔質体層(以下「第2の多孔質体層」という。)22cとを備えている。
膜22bは、難燃性を有し、かつ燃焼時に有害ガスを発生しない材料で形成されている。具体的には、膜22bは、シリコーンゴムに2:1〜1:1の比で、Si、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物またはSi、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物の混合物から成る無機化合物を混入したもので形成されている。
このような構成の膜22bにおいては、ネットワーク構造のシリコーンゴムの多孔室部分に嵩さ密度が高くかつ粒径の小さい硫酸バリウム等を混入することで、不燃性でかつ柔軟性がある上、所定の面密度を有する膜を形成することができる。
図3は、本発明の実施例における膜22bの吸音率、面密度、膜厚、発熱量、発熱速度を比較例とともに示した説明図である。
ここで、本実施例における膜22bは、シリコーンゴムに2:1の比でシリカ、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、硫酸バリウムを混入したもので形成されており、比較例としてウレタンから成る膜が使用されている。
なお、発熱量は建築基準法第2条第9号に規定する方法により、発熱速度はISO5660に規定する方法により測定した。
同図より、本実施例における膜22bは、その膜厚を比較例の膜厚より略1/3程度薄くしても、比較例と同等の吸音率および面密度を得ることができる。また、建築基準法第2条第9号に規定する不燃グレードに適合させることができ、さらに、燃焼発熱速度を[200kW/m・10sec未満にすることができる。
次に、このような構成の膜22bに要求される諸性能について説明する。
第1に、膜22bとしては単位体積当たりの燃焼発熱量が8MJ/m以下のものを使用することが好ましい。膜22bの単位体積当たりの燃焼発熱量が8MJ/mを越えると、本実施例による製品の適用法規である建築基準法第2条第9号に規定される不燃グレードに適合できないからである。なお、膜22bの燃焼発熱量は膜22bの原料用樹脂に配合させる無機フィラーの種類や配合量などにより調節することができる。
このような無機化合物を含むシリコーンゴムから成る膜22bによれば、幅100mm、長さ100mm、厚さ3〜50mmの試験片において、ISO5660で規定する燃焼発熱量試験において、単位体積当たりの燃焼発熱量を8MJ/m以下にすることができる。
第2に、膜22bとしては燃焼発熱速度が[200kW/m] ・10sec以下のもの使用することが好ましい。膜22bの燃焼発熱速度が[200kW/m] ・10secを越えると、建築基準法第2条第9号に規定の不燃グレードに適合しないからである。
このような無機化合物を含むシリコーンゴムから成る膜22bによれば、幅100mm、長さ100mm、厚さ3〜50mmの試験片において、ISO5660で規定する燃焼発熱速度試験において、燃焼発熱速度を[200kW/m] ・10sec以下にすることができる。
次に、第1、第2の多孔質体層22a、22cは、難燃性を有する材料で形成されている。具体的には、グラスウール、ロックウールの何れかまたはこれらの混合物から成るもので形成されている。なお、第1、第2の多孔質体層22a、22cの厚さは、1〜50mm、望ましくは10〜25mm程度とされている。
ここで、膜22bに第1、第2の多孔質体層22a、22cを積層するのは、膜22b部分が付加質量、すなわち錘の役割として作用し、第1、第2の多孔質体層22a、22cがバネ、すなわち空気バネの役割として作用し、膜振動による吸音を行わせるためである。
このような構成の第1、第2の多孔質体層22a、22cにおいては、低周波数領域から高周波数領域までの広範囲に亘って吸音特性が優れており、また固体伝搬音や振動の低減にも効果的な制振性を発揮する。
なお、膜22bは、製品形態の自由度を向上させ、現場における施工を簡単にするため、接着やシリコーングラフト反応等により、第1、第2の多孔質体層22a、22cと一体化される。また、一体化された低周波吸音材22の第1の多孔質体層22a側には金属性拘束板21bが積層され、さらに第2の多孔質体層22c側には背後剛壁層23が積層され、これらの金属性拘束板21b、低周波吸音材22および背後剛壁層23は接着剤等により予め一体化してもよい。
図4は、従来の吸音材と本実施例における低周波吸音材22の吸音特性を示している。ここで、図中、破線L1は、グラスウールから成る多孔質体層の厚さを100mmとした従来の吸音材の吸音特性、実線L3は、シリコーンゴムから成る膜22bの厚さを0.5mm、グラスウールから成る第1、第2の多孔質体層22a、22cの厚さを25mmとした本実施例における低周波吸音材22の吸音特性を示している。
同図より、従来の吸音材は、200Hz程度を超える高周波領域では吸音率が高いものの、200Hz程度以下の低周波領域では吸音率が低く、これに対して、本実施例における低周波吸音材は、200Hz程度以下の低周波領域のみならず、200Hz程度以上の高周波領域にわたって、優れた吸音特性を示していることが分かる。
図5は、30kVAの変圧器が2台設置された電気室内における防音システムの施工の有無によるパワーレベルの比較を示している。ここで、比較例は各変圧器に防音システムを施工していない、従来の電気室内のパワーレベルを示しており、実施例は各変圧器にそれぞれ本実施例における低周波吸音体2を施工した電気室内のパワーレベルを示している。なお、本実施例では低周波吸音体2を構成する制振層21としてエポキシ系樹脂を塗布した接着層21a(厚さ0.8mm程度)に厚さ3.2mmの鉄板から成る金属性拘束板21bを貼り付けたものが、低周波吸音材22として厚さ0.5mmのシリコーンゴムから成る膜22bの両側に厚さ25mmの32Kフェルトのガラスウールから成る第1、第2の多孔質体層22a、22cを積層して成るものが、剛壁層23として厚さ3mmの鉄板が使用されている。なお、騒音レベルはJISA1409:1998「残響室法吸音率の測定方法」により測定した。
同図より、本実施例における防音システムにおいては、居室内の卓越騒音である100Hz乃至200Hzの吸音特性でおよそ20dBの優位差が認められ、本発明における防音システムが電気室内における騒音防止対策として非常に有効であることが判る。
[第2の実施の形態]
前述の実施例では、膜22bを無機化合物を含むシリコーンゴムで形成した場合について述べているが、当該膜22bは、アクリル樹脂に2:1〜1:1の比で、Si、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物またはSi、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物の混合物から成る無機化合物、並びに次に示す炭素繊維を混入したもので形成してもよい。
このような構成の膜22bにおいては、アクリル樹脂に炭素繊維を添加することで、不燃性でかつ柔軟性がある上、所定の面密度を有する樹脂膜を形成することができる。
ここで炭素繊維としては、繊維径が10〜30μm、長さの平均値が0.3〜2mm、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5〜10部のものを使用することが好ましい。ここで、繊維径を10〜30μmとしたのは、繊維径を10μm未満にすると樹脂間の結合が低下するからであり、繊維径が30μmを超えると樹脂の柔軟性が低下するからである。また、長さの平均値が0.3〜2mmとしたのは、長さの平均値を0.3mm未満にすると樹脂間の結合が低下するからであり、長さの平均値が2mmを超えると樹脂の柔軟性が低下するからである。さらに、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5〜10部としたのは、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5部未満では樹脂間の結合が低下するからであり、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し10部を超えると樹脂の柔軟性が低下するからである。
図6は、第2の実施の形態における樹脂膜の吸音率、面密度、膜厚、発熱量、発熱速度を比較例とともに示した説明図である。
ここで、第2の実施の形態における膜22bは、アクリル樹脂に2:1の比でシリカ、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムを混入したもの形成されており、比較例としてウレタンから成る樹脂膜が使用されている。
なお、発熱量は建築基準法第2条第9号に規定する方法により、発熱速度はISO5660に規定する方法により測定した。
同図より、第2の実施の形態における膜22bは、その膜厚を比較例の膜厚より略1/3程度薄くしても、比較例と同等の吸音率および面密度を得ることができる。また、建築基準法第2条第9号に規定する不燃グレードに適合させることができ、さらに、燃焼発熱速度を[200kW/m]・10sec未満にすることができる。
本発明は、特許請求の範囲内で、次のように、変更、修正を加えることができる。
第1に、前述の実施例においては、低周波吸音材として、シリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成る皮膜の制振層側に第1の多孔質体層を、背後剛壁層側に第2の多孔質体層を積層した場合について説明しているが、シリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成る皮膜の制振層側にのみ第1の多孔質体層を積層した低周波吸音材を用いてもよい。
第2に、前述の実施例においては、金属性拘束板、低周波吸音材および背後剛壁層を接着剤を介して一体化する場合について説明しているが、予め低周波吸音材の両面、または金属性拘束板や背後剛壁層の片面に塗布し、さらに当該塗布面に離型紙を貼付しておき、現場において離型紙を剥がすことで金属性拘束板、低周波吸音材および背後剛壁層を一体に積層してもよい。
第3に、前述の実施例においては、電気機器の筺体1のうち地上に露出する筺体1の全外面に低周波吸音体を取り付ける場合について説明しているが、筺体1外面の一部(例えば上面など)に設けてもよい。
第4に、前述の実施例においては、背後剛壁層として、厚さ3.0mmの鉄板を使用した場合について述べているが、背後剛壁層は当該鉄板と同等の質量を有する板材、例えば厚さが5.0mm程度のアルミニウム板を使用してもよい。
第5に、前述の実施例においては、膜を接着やシリコーングラフト反応等の手段により第1、第2の多孔質体層と一体化させる場合について述べているが、膜および/または第1、第2の多孔質体層を加熱し、膜および/または第1、第2の多孔質体層が軟化する温度(例えば、80℃)になったときに、多少の圧力を付与することで両者を一体化させてもよい。
第6に、前述の実施例においては、膜の燃焼発熱量および燃焼発熱速度について述べているが、低周波吸音体自身の燃焼発熱量を8MJ/m以下、燃焼発熱速度を[200kW/m]・10sec以下としてもよい。
本発明の第1の実施の形態における電機機器用防音システムの模式図。 本発明の第1の実施の形態における低周波吸音体の断面図。 本発明の第1の実施の形態におけるシリコーンゴムとフィラーの混合比を示す説明図。 本発明の第1の実施の形態における低周波吸音材の吸音特性を示す説明図。 本発明の電機機器用防音システムの施工の有無によるパワーレベルの比較図。 本発明の第2の実施の形態におけるアクリル樹脂とフィラーの混合比を示す説明図。
符号の説明
1・・・筺体
2・・・低周波吸音体
21・・・制振層
21a・・・接着層
21b・・・金属性拘束板
22・・・低周波吸音材
22a・・・第1の多孔質体層(多孔質体層)
22b・・・膜
22c・・・第2の多孔質体層(他の多孔質体層)
23・・・背後剛壁層

Claims (15)

  1. 電力機器を構成する筺体の外面側に設けられる制振層と、前記制振層の外面側に積層される低周波吸音材と、前記低周波吸音材の外面側に配置される背後剛壁層とを備えることを特徴とする電気機器用防音システム。
  2. 前記制振層は、前記筺体の外壁に塗布される接着層と、前記接着層の外面側に積層される金属性拘束板とを備えることを特徴とする請求項1記載の電気機器用防音システム。
  3. 前記接着層は、エポキシ系またはブチル系樹脂から成ることを特徴とする請求項2記載の電気機器用防音システム。
  4. 前記金属性拘束板は、鉄板、若しくはベース金属FeにAl、Cu、Mn、Si、Cの何れか1種を含む金属板から成ることを特徴とする請求項2または請求項3記載の電気機器用防音システム。
  5. 前記低周波吸音材は、シリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成る皮膜と、前記皮膜の内面側に積層される多孔質体層とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  6. 前記低周波吸音材は、シリコーンゴムまたはアクリル樹脂から成る皮膜と、前記皮膜の内面側に積層される多孔質体層と、前記皮膜の外面側に積層される他の多孔質体層とを備えることを特徴とする請求項1乃至請求項4何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  7. 前記皮膜は、無機化合物および/または炭素繊維を含むことを特徴とする請求項5または請求項6記載の電気機器用防音システム。
  8. 前記無機化合物は、Si、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物または前記Si、Ca、Sr、Ba、Al、Mgの何れか1種を含む化合物の混合物から成ることを特徴とする請求項7記載の電気機器用防音システム。
  9. 前記炭素繊維は、繊維径が10〜30μm、長さの平均値が0.3〜2mm、添加量が主剤のアクリル樹脂に対し0.5〜10部であることを特徴とする請求項7記載の電気機器用防音システム。
  10. 前記皮膜の燃焼発熱量は、8MJ/m以下であることを特徴とする請求項5乃至請求項9何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  11. 前記皮膜の燃焼発熱速度は、[200kW/m]・10sec以下であることを特徴とする請求項5乃至請求項9何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  12. 前記多孔質体層および/または前記他の多孔質体層は、難燃性を有する材料で形成されていることを特徴とする請求項5乃至請求項11何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  13. 前記多孔質体層および/または前記他の多孔質体層は、グラスウール、ロックウールの何れかまたはこれらの混合物から成ることを特徴とする請求項5乃至請求項11何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  14. 前記金属性拘束板、前記低周波吸音材および前記背後剛壁層は現場において一体化されることを特徴とする請求項2乃至請求項13何れか1項記載の電気機器用防音システム。
  15. 前記剛壁層は、少なくとも3.0mmの厚さを有する金属板、若しくは前記金属板と同等の質量を有する板材で構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項14何れか1項記載の電気機器用防音システム。
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