JP2007310015A - 画像形成装置および画像形成装置の濃度制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ライン面積率が異なる複数のテストパッチデータよりなるテストパターン像を形成する。このテストパターン像のトナー付着量を検出して、ライン面積率が100%のときのトナー付着量を算出する。この算出されたトナー付着量が所定値になるようプロセス条件を制御する。これにより、精度よく高濃度画像のトナー付着量を制御する。
【選択図】図4
Description
また特許文献2は、広濃度範囲にわたってトナー像の画像濃度を安定化させる技術を開示している。これは、種々のパッチ作成条件でベタパッチ画像を形成し、各ベタパッチ画像の光学濃度をパッチセンサーで測定し、高濃度側目標濃度と一致するパッチ作成条件を高濃度側相関データとして抽出し、また低濃度側目標濃度と一致するパッチ作成条件を低濃度側相関データとして抽出し、そして高濃度側相関データと低濃度側相関データの積集合に属する一の相関データに基づき最適露光エネルギーおよび最適現像バイアスを設定するものである。
また、特許文献3は、テストパターンの階調表現に基づくバラツキにより、読み取られたテストパターンの画像データにドットのバラツキや濃度のバラツキが生じるため適切な濃度補正データが得られない、という問題を解決する技術を開示している。これは、一画素を表現するドット配列及び/若しくはドットサイズによる階調表現で表された基準テストパターンを像担持体上に形成し、その濃度を検知して、検知された濃度に基づいて濃度補正データを生成するものである。
しかしながら、黒ベタパッチを形成する場合は、黒ベタパッチが光を吸収してしまうので、センサー感度が低下する。また中濃度黒ベタパッチは、露光をPWM変調して形成し、その中濃度ベタパッチの濃度値を濃度センサーにより検出するので、濃度センサーの汚れ、寿命など長期間の使用により変化する。また黒ベタパッチは、トナー消費量が多く、問題である。また特許文献3の場合は、基準テストパターンが限定される。
本発明は以上のような問題を解決するために、テストパッチの形状を工夫し、高濃度画像の濃度を安定化させる画像形成装置およびその濃度制御方法を提供するものである。
また本発明の画像形成装置は、テストパッチを形成する線方向がほぼ画像形成装置の副走査方向であることが望ましい。これにより、テストパターンが先端欠け、後端欠けの影響を受けることなく、精度よい補正をすることができる。
また本発明の画像形成装置は、テストパッチを構成する線が、2〜10ドットであることが望ましい。これにより、トナー消費量を削減することができる。線は5ドット以下がより好ましい。
また本発明の画像形成装置は、プロセス条件が、現像バイアス、感光体帯電電位、露光エネルギー、転写電流の少なくとも1つ以上であることが望ましい。これにより、精度よく補正することができる。
また本発明は、前記各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラムである。
図1は、画像形成装置の画像形成部分100を示す構成図である。画像形成装置は、感光体1と、その外周に配置した、帯電手段2、露光手段3、現像手段4、転写手段5、クリーニング手段6等からなり、更に定着手段7を備えて構成される。この画像形成部分100に、給紙装置(図示しない)より搬送路により記録用紙8が転写手段5の転写タイミングにあわせて搬送され、転写後、定着手段7により記録用紙8にトナーが定着され、そして画像形成装置外へ排出される。図1には、記録用紙8は便宜的に長い連続用紙のように示しているが、適当な用紙サイズの記録用紙が搬送手段によって搬送される形式のものが使用される。
露光手段3は、原稿読取台に載置された原稿を照明し、原稿からの反射光をミラー、レンズのような光学系を介して、CCDで読み取り、その読み取った画像信号をデジタル信号に変換した後、画像処理して画像信号を生成し、この画像信号により光をPWM変調により制御して、感光体1を軸方向に走査し、露光する。この他にパソコンやインターネットを通して取得した画像信号を用いてもかまわない。露光用光源としては露光用レーザ、露光用LEDアレイ、または露光用ランプが用いられる。露光手段3は、例えば露光エネルギーを制御する制御部(図示しない)を備え、露光パワーを制御する。
ここでは転写手段5により、直接記録用紙8に転写される方式を説明したがこのような方式はモノクロ画像を形成する場合には都合のよい方式である。カラー画像を形成する場合は、図1に示した画像形成部分100をYMCK各色ごとに用意し、YMCK画像形成部分100により形成されたYMCK各色のトナー像を中間転写ベルトに順次重ねて転写して、フルカラーのトナー像を形成する方式を使用するとよい。
定着手段7は、トナー像が転移された記録用紙を加圧および加熱することにより、トナーを溶融し、かつ加圧して記録用紙に定着させる。
給電手段11は、例えば変圧器と整流器とコンバータ等を備え、帯電手段2に放電電流およびグリッドバイアスを供給するため放電電流発生部および、グリッドバイアス発生部、現像手段4に現像バイアスを供給するため現像バイアス発生部および転写手段5に転写電流を供給するため転写電流発生部を備える。この他に定着手段7の加熱ローラのヒータに電力を供給する電源、感光体の内部ヒータに電力を供給する電源を備えてもよい。
例えば感光体1の帯電部電位Vd、露光部電位VL、残留電位Vs、その他の電位を測定する表面電位計21が露光手段3と現像手段4の間で感光体1の表面に近接して配置される。表面電位計21は、1個でもよいが、複数個を感光体の幅方向に並べて配置し、感光体の幅方向の数箇所を、感光体の回転とともに所定時間間隔で測定してもよい。表面電位計21は、振動容量型表面電位計が使用される。これはプローブセンサー電極を感光体1に接近させ、センサー電極と感光体1の間の静電容量をプローブ内の音叉により交流変調した信号を誘起させるものである。
中間転写ベルト方式の場合は1次転写よりも下流位置で中間転写ベルト上のトナー付着量を反射式光学センサーで測定しても良い。
また画像形成部の温度、湿度を検出するために温度センサー23、湿度センサー24が設けられる。温度センサー23、湿度センサー24は画像形成部の雰囲気を検出する場所であればよく、望ましくは感光体1の近傍である。
また感光体1は、その表面に現像スリーブ4aやクリーニング手段6が当接するので、感光体1の表面が削れて膜厚が薄くなる。特に電荷輸送層の膜厚が薄くなる。そのため感光体1の光減衰特性が変動し、最適露光エネルギー、最適現像バイアスがずれてしまう。その結果、濃度低下となる。
更に、転写手段5の転写電流によって転写が変化し、また定着手段7の加熱温度、加圧の程度によっても画像濃度が変化する。
以上のように、トナー付着量は、感光体帯電電位、現像バイアス、露光エネルギー、現像ポテンシャル、トナー帯電量、転写電流、温度、湿度などによって決定される。
図2において、帯電ユニット31は、図1に示した帯電手段2に相当し、帯電バイアス制御部2aを介してバスライン32に接続される。露光ユニット33は、図1の露光手段3に相当し、露光ユニット33は露光パワー制御部34を介してバスライン32に接続される。現像ユニット35は、図1の現像手段4に相当し、現像スリーブ4aに現像バイアスを与え、現像バイアス制御部4bを介してバスライン32に接続される。
バスライン32にはCPU36が接続されており、CPU36は、メモリ37に記憶されたプロセス制御用シーケンスプログラム38に基づいて、各構成要素を順次制御し、画像形成を実現し、また本発明の濃度制御方法の各ステップを実行する。メモリ37は、更にテストパッチデータ記憶部39、画像メモリ40、各モードの黒ベタ濃度データ記憶部41を備える。上記の表面電位計21、トナー付着量センサー22、温度センサー23、湿度センサー24の出力は、各種センサー42の出力として示し、バスライン32に接続される。また本発明の画像形成装置は、直線近似手段43および比較器44を備える。
上記テストパッチデータ記憶部39、各モードの黒ベタ濃度データ記憶部41、直線近似手段43および比較器44については後述する。
図3(a)はライン面積率が10%のテストパッチを示し、図3(b)はライン面積率が30%のテストパッチを示し、図3(c)はライン面積率が50%のテストパッチを示す。このテストパッチにおいて、ライン面積率とは、テストパターン領域sの面積に対する線rが描かれた部分の面積の比によって表される。したがって黒ベタはライン面積率が100%であり、無地は0%である。
1個のテストパターン領域sの大きさは、縦横の1辺の長さが10〜20mm程度が適当であり、上下方向が副走査方向である。図3に示すように線rは画像形成装置の副走査線方向、つまり感光体の回転方向あるいは紙送りの方向に形成される。ライン面積率が異なる基準テストパターンは、上記トナー付着量センサー22に対応させて、感光体の表面全面に均等に10〜30個くらい分布するように形成する。
このように線rは、副走査方向に形成するのが好ましいが、必ずしも一致する方向でなくてもよい。例えば、副走査方向に対して5°〜30°傾いてもよく、より好ましくは5°〜10°である。
同様に、線b、c、d、eの直線近似線により、面積率100%におけるトナー付着量センサー出力近似値は、それぞれ−18.1、−41.3、−51.0、−64.5を得る。
この結果をまとめると、図4(b)に示す表1のようになる。この表1には同時にライン面積率が100%のときのトナー付着量(mg/cm2)示す。
これより、図5に示すようにライン面積率100%におけるトナー付着量センサーの出力近似値およびトナー付着量は、ほぼ直線的な関係が得られることが分かる。従って、図5が目標とするトナー付着量センサーの出力とトナー付着量の関係となる。
まず、感光体の表面電位Voを−600V一定とし、ライン面積率が10%、30%、50%の3つのテストパッチを形成し、現像バイアスVbをパラメータとして−275V、−325V、−375Vと変化させて作成してトナー付着量センサーにより、トナー付着量を測定する。この測定結果より図6に示すライン面積率対トナー付着量センサーの出力特性を得る。そして、各パラメータの出力を直線近似することによって、ライン面積率100%のときのトナー付着量センサーの出力値x、y、zを求める。
この画像形成装置では、通常モードは、現像バイアスが600Vのときのトナー付着量センサーの出力は、−32.8と定め、これを各モードの黒ベタ濃度データ記憶部41に記憶しているので、図7の線hからこのときの現像バイアスVbは、−309Vを得る。同様に、トナーセーブモードのときは、トナー付着量センサーの出力は−21.6と定めているので、図7の線hより現像バイアスVbは、−295Vを得る。
次に、ステップS6では、図7に示したトナー付着量センサーの出力近似値対現像バイアス特性を作図する。ステップ7では、この画像形成装置がその動作モードに設定されている黒ベタ濃度となる目標センサー出力値を、メモリ37の各モードの黒ベタ濃度データ記憶部41より読み出す。そして、ステップS8では、ステップ7で読み出された目標センサー出力値でステップS6で作図されたライン面積率が100%のときのトナー付着量センサー出力近似値対現像バイアス特性を参照し、目標トナー付着量となる現像バイアスを求め、新たな現像バイアス値とする。この新たな現像バイアス値に従い、ステップ9では、現像バイアス電圧を調整し、このフローを終了する。
2 帯電手段
3 露光手段
4 現像手段
5 転写手段
7 定着手段
11 給電手段
21 表面電位計
22 トナー付着量センサー
23 温度センサー
24 湿度センサー
41 各モードの黒ベタ濃度データ記憶部
43 直線近似手段
44 比較器
Claims (8)
- ライン面積率が異なる複数のテストパッチよりなるテストパターン像を形成するテストパターン像形成部と、
前記テストパターン像のトナー付着量を検出する検出部と、
前記検出部により検出されたトナー付着量に基づいて、ライン面積率が100%のときのトナー付着量を算出する算出部と、
前記算出されたトナー付着量が所定値になるようプロセス条件を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。 - 前記複数のテストパッチは、ライン面積率が50%以下であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記テストパッチを形成する線は、ほぼ画像形成装置の副走査方向であることを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記テストパッチを形成する線は、2〜10ドットであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記算出部は、前記検出部により検出されたトナー付着量から、直線近似を用いて、ライン面積率が100%のときのトナー付着量を算出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- 前記プロセス条件は、現像バイアス、感光体帯電電位、露光エネルギー、転写電流の少なくとも1つ以上であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
- ライン面積率が異なる複数のテストパッチよりなるテストパターン像を形成するテストパターン像形成ステップと、
前記テストパターン像のトナー付着量を検出する検出ステップと、
前記検出結果に基づいて、ライン面積率が100%のときのトナー付着量を算出する算出ステップと、
前記算出されたトナー付着量が所定値になるようプロセス条件を制御する制御ステップと
を備えることを特徴とする画像形成装置の濃度制御方法。 - 請求項7に記載の各ステップをコンピュータに実行させるコンピュータが読み取り可能なプログラム。
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