JP2007232109A - 車両用駆動力制御装置 - Google Patents

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一之 椎葉
Kunihiro Iwatsuki
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Abstract

【課題】走行環境に基づいて運転者の減速意図に応答して減速制御を実施し、運転者の減速制御を拒否する操作に基づいて、上記減速制御が終了する車両用駆動力制御装置であって、運転者が違和感を感じることを抑制する。
【解決手段】車両の走行環境を走行するために適切な前記車両の減速度を求める手段(S302)と、運転者の減速意図が検出されたときに前記減速度に基づいて前記車両の駆動力を制御する手段(S304)と、前記運転者による前記車両の駆動力の制御を拒否する意図に対応する制御拒否操作を検出する手段(S305)とを備え、前記車両の駆動力の制御が開始された後に前記制御拒否操作が検出された後、前記走行環境の変化が予め設定された設定値よりも少ない場合(S307−N)には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている(S309)。
【選択図】 図15

Description

本発明は、車両用駆動力制御装置に関し、特に、走行環境に基づいて運転者の減速意図に応答して減速制御を実施し、運転者の減速制御を拒否する操作に基づいて、上記減速制御が終了する車両用駆動力制御装置に関する。
特開平8−28694号公報(特許文献1)には、降坂路を走行中か否かを判断する手段と、アクセル解放を検出する手段と、を備え、降坂路を走行中と判断されたときに該降坂路に適した変速段とする降坂制御を実行すると共に、アクセルが踏込まれたと検出されたときに遅延時間経過後に該降坂制御を解除する降坂路における車両用自動変速機の制御装置において、アクセル開度を検出する手段と、前記遅延時間を、アクセル開度が所定値より大きいときは小さいときより長く設定する遅延時間設定手段と、を備えた技術が開示されている。
特開平8−28694号公報
走行環境パラメータを検出し、アクセルオフをトリガーに減速制御を行い、アクセルがオンされたときに減速制御を終了させる技術が知られている。また、減速制御としてダウンシフト制御が行なわれている場合には、アクセルがオンされたときだけではなく、マニュアルシフト操作が行なわれたときにも、ダウンシフト制御を解除し、マニュアルシフト操作で選択された変速段へ変速するという技術も公知である。いずれの技術も運転者の運転操作によって減速制御を終了し、運転者の感覚に合った駆動力制御を実現しようとするものである。
しかしながら、運転者が減速制御を嫌ってアクセルをオンすることにより減速制御を終了させた後に、アクセルをオフにすると再び減速制御が開始されてしまい、運転者に違和感を与える場合がある。またその逆に、アクセルオンのような減速制御の拒否を表す操作があったとしても、アクセルを戻せば、再び減速制御を開始した方がよい場合がある。
例えば、前方の車両との車間距離に基づいて車両の減速制御を行なうものについては、自車両のアクセルをオンすれば、前方車両との距離は縮まり、相対車速も大きくなる場合があるので、アクセルを戻したときに、再びダウンシフト制御を実行した方がよい場合がある。このように従来技術では、運転者による減速制御の拒否を表す操作があった後に、減速制御を禁止すべきか否かが適切に判断されていなかったため、運転者の感覚に合わない場合が生じていた。
本発明の目的は、走行環境に基づいて運転者の減速意図に応答して減速制御を実施し、運転者の減速制御を拒否する操作に基づいて、上記減速制御が終了する車両用駆動力制御装置であって、運転者が違和感を感じることを抑制することが可能な車両用駆動力制御装置を提供することである。
本発明の車両用駆動力制御装置は、車両の走行環境を検出する手段と、前記走行環境を走行するために適切な前記車両の減速度を求める手段と、運転者の減速意図を検出する手段と、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記減速度に基づいて前記車両の駆動力を制御する手段と、前記車両の駆動力の制御を拒否する前記運転者の意図に対応する制御拒否操作を検出する手段とを備え、前記車両の駆動力の制御が開始された後に前記制御拒否操作が検出された後、前記走行環境の変化が予め設定された設定値よりも少ない場合には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置は、車両の走行環境を検出する手段と、前記走行環境を走行するために適切な前記車両の減速度を求める手段と、運転者の減速意図を検出する手段と、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記減速度に基づいて前記車両の駆動力を制御する手段と、前記車両の駆動力の制御を拒否する前記運転者の意図に対応する制御拒否操作を検出する手段とを備え、前記車両の駆動力の制御が開始された後に前記制御拒否操作が検出された後、前記減速度の変化が予め設定された所定値よりも少ない場合には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置において、前記走行環境は、前記車両の前方に存在する前記車両の走行に影響を与える対象物であり、前記制御拒否操作が検出された後、前記運転者の減速意図が検出されたときに、前記車両の前方に前記対象物が存在する場合には、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置において、前記走行環境は、前記車両が走行する道路に関するパラメータであり、前記制御拒否操作が検出された後、前記運転者の減速意図が検出されたときに、前記道路に関するパラメータの変化が前記設定値よりも少ない場合には、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置において、前記制御拒否操作の回数に応じて、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置において、前記減速度は、複数の前記走行環境に基づいて求められ、前記複数の走行環境に基づいて求められた前記減速度の変化が前記所定値よりも少ない場合には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置において、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることは、前記車両の駆動力の制御が禁止されていることを含むことを特徴としている。
本発明の車両用駆動力制御装置によれば、走行環境に基づいて運転者の減速意図に応答して減速制御を実施し、運転者の減速制御を拒否する操作に基づいて、上記減速制御が終了する車両用駆動力制御装置であって、運転者が違和感を感じることを抑制することが可能となる。
以下、本発明の車両用駆動力制御装置の一実施形態につき図面を参照しつつ詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1から図6を参照して、第1実施形態について説明する。
本実施形態は、走行環境に基づいて、運転者の減速意図に基づいて減速制御を実施し、アクセルオンなどの減速制御拒否操作に基づいて減速制御を終了(復帰)させる車両用駆動力制御装置において、減速制御の開始条件となる走行環境パラメータ(又は目標減速度)に変化が無い(又は変化量が少ない)場合には、上記減速制御拒否操作に基づいて減速制御を終了させた後、運転者の減速意図が検出されたときであっても減速制御を実施しない。一方、減速制御の開始条件となる走行環境パラメータに変化が有る(又は変化量が多い)場合には、上記減速制御拒否操作に基づいて減速制御を終了させた後、運転者の減速意図が検出されたときに減速制御を実施する。
上記において、走行環境パラメータは、車両の前方に存在し車両の走行に影響を与える対象物(先行車両、交差点、一時停止、踏み切り、自動車専用道路等の料金所、信号、横断歩道、歩行者、自動車専用道路等の退出路など)や、道路に関するパラメータ(コーナー、見通し、道路勾配など)が挙げられる。
本実施形態の構成としては、以下に詳述するように、走行環境パラメータ(コーナー、先行車両、交差点、一時停止、踏み切り、自動車専用道路等の料金所、信号、横断歩道、横断歩行者、自動車専用道路等の退出路、見通し、道路勾配など)を検出又は推定する手段と、運転者の減速意図(アクセルオフやブレーキオンなど)を検出する手段と、減速制御(自動変速機のダウンシフト、自動ブレーキ、回生ブレーキ、電子制御スロットル閉じ制御、排気ブレーキなど)を実施する手段と、運転者の減速制御拒否操作(アクセルオンやマニュアルシフト操作など)を検出する手段とが前提となる。
減速制御(例えば自動変速機のダウンシフト制御)の開始条件となる走行環境パラメータ(目標減速度)に変化が無い(又は変化量が少ない)場合(後述する図15のステップS307−Y)には、運転者の減速制御拒否操作(例えばアクセルオン、ステップS305−Y)により減速制御が復帰(例えばアップシフト、ステップS306−Y)した後に、運転者の減速意図(例えばアクセルオフ、ステップS303)を検出しても減速制御を実施しない(ステップS309)。
一方、減速制御(例えば自動変速機のダウンシフト制御)の開始条件となる走行環境パラメータに変化が有る(又は変化量が多い)場合(ステップS307−N)には、運転者の減速制御拒否操作(例えばアクセルオン、ステップS305−Y)により減速制御が終了(復帰)(例えばアップシフト、ステップS306−Y)した後に、運転者の減速意図(例えばアクセルオフ、ステップS303)を検出したときに減速制御を実施する(ステップS309)。
つまり、運転者の運転操作により減速制御が拒否された後の走行環境パラメータの変化の有無(又は変化量の大きさ)に基づいて、次に減速制御を実施するか否かを決定する。走行環境パラメータの変化の有無(又は変化量の大きさ)に基づいて、運転者による減速制御の拒否(拒否指令)を継続するか否かを決定するので、運転者の意図に沿った減速制御を実現することができ、運転者の違和感を低減させることができる。
図2を参照して、本実施形態の構成について説明する。
図2において、符号10は有段の自動変速機、40はエンジン、200はブレーキ装置である。自動変速機10は、電磁弁121a、121b、121cへの通電/非通電により油圧が制御されて5段変速が可能である。図2では、3つの電磁弁121a、121b、121cが図示されるが、電磁弁の数は3に限定されない。電磁弁121a、121b、121cは、制御回路130からの信号によって駆動される。
スロットル開度センサ114は、エンジン40の吸気通路41内に配置されたスロットルバルブ43の開度を検出する。エンジン回転数センサ116は、エンジン40の回転数を検出する。車速センサ122は、車速に比例する自動変速機10の出力軸120cの回転数を検出する。シフトポジションセンサ123は、シフトポジションを検出する。パターンセレクトスイッチ117は、変速パターンを指示する際に使用される。加速度センサ90は、車両の減速度(減速加速度)を検出する。車間距離計測部100は、車両前部に搭載されたレーザーレーダーセンサ又はミリ波レーダーセンサなどのセンサを有し、先行車両との車間距離を計測する。
ナビゲーションシステム装置95は、自車両を所定の目的地に誘導することを基本的な機能としており、演算処理装置と、車両の走行に必要な情報(地図、直線路、カーブ、登降坂、高速道路など)が記憶された情報記憶媒体と、自立航法により自車両の現在位置や道路状況を検出し、地磁気センサやジャイロコンパス、ステアリングセンサを含む第1情報検出装置と、電波航法により自車両の現在位置、道路状況などを検出するためのもので、GPSアンテナやGPS受信機などを含む第2情報検出装置等を備えている。
制御回路130は、スロットル開度センサ114、エンジン回転数センサ116、車速センサ122、シフトポジションセンサ123、及び加速度センサ90の各検出結果を示す信号を入力し、また、パターンセレクトスイッチ117のスイッチング状態を示す信号を入力し、また、ナビゲーションシステム装置95からの信号を入力する。
制御回路130は、周知のマイクロコンピュータによって構成され、CPU131、RAM132、ROM133、入力ポート134、出力ポート135、及びコモンバス136を備えている。入力ポート134には、上述の各センサ114、116、122、123、90からの信号、上述のスイッチ117からの信号、ナビゲーションシステム装置95からの信号が入力される。出力ポート135には、電磁弁駆動部138a、138b、138cが接続されている。
制御回路130は、道路勾配を計測又は推定する道路勾配計測・推定部118を有している。道路勾配計測・推定部118は、CPU131の一部として設けられることができる。道路勾配計測・推定部118は、加速度センサ90により検出された加速度に基づいて、道路勾配を計測又は推定するものであることができる。また、道路勾配計測・推定部118は、平坦路での加速度を予めROM133に記憶させておき、実際に加速度センサ90により検出した加速度と比較して道路勾配を求めるものであることができる。
ROM133には、予め図1のフローチャートに示す動作(制御ステップ)が記述されたプログラム、図5及び図6のマップが格納されているとともに、変速制御の動作(図示せず)が格納されている。制御回路130は、入力した各種制御条件に基づいて、自動変速機10の変速を行う。
図1から図3を参照して、本実施形態の動作を説明する。
[ステップS1]
図1のステップS1では、車両の前方にコーナーがあるか否かが判定される。制御回路130は、ナビゲーションシステム装置95から入力した情報に基づいて、車両の前方にコーナーがあるか否かを判定する。その判定の結果、車両の前方にコーナーがあると判定された場合には、ステップS2に進み、そうでない場合には、本制御フローはリターンされる。
[ステップS2]
ステップS2では、制御回路130により、減速制御開始許可領域(ダウンシフト許可領域)405が算出される(図3、図4参照)。減速制御開始許可領域405は、以下に詳述するように、現在の車速、前方のコーナーの曲がり度合い(半径又は曲率)、及び前方のコーナーまでの距離に基づいて、その車両にとって、本実施形態の減速制御による減速度が必要であるか否かという観点から定められる。本実施形態において、減速制御開始許可領域405は、制御実施境界線Lcによって定められる。以下、減速制御開始許可領域405(制御実施境界線Lc)について説明する。
図4には、制御実施境界線Lc、必要減速度401、コーナー501を含む道路形状上面視が示されている。図4において、縦軸は車速、横軸は距離を示しており、車両Cの先方のコーナー501は、符号Bの地点502から先に存在している。図4の符号Aに対応する場所において、アクセルがOFF(アクセル開度が全閉)にされたとする。この場所Aでは、ブレーキもOFFであるとする。この場所Aは、コーナー501の入口502から手前に距離Lだけ離間した位置である。
本実施形態のコーナー制御(変速点制御)では、図1のステップS4で後述するように、減速制御開始許可領域405に基づいて、本実施形態のコーナー制御の要否判断が行われる。即ち、制御回路130により、例えば制御実施境界線Lcに基づいて、本制御の要否が判定される。その判定では、図4において、現在の車速とコーナー501の入口502までの距離との関係で、制御実施境界線Lcよりも上方に位置すれば、車両は、減速制御開始許可領域(ダウンシフト許可領域)405にあり(図3参照)、本制御が必要と判定され、制御実施境界線Lcよりも下方に位置すれば、減速制御開始許可領域405の外にあり、本制御は不要と判定される。
その判定の結果、車両が減速制御開始許可領域405にいると判定された場合(ステップS4−Y)には、運転者の減速意図の有無の判定がなされ(ステップS5)、減速制御開始許可領域405内において、運転者の減速意図が検出されたときに(ステップS4−Y、ステップS5−Y)、本実施形態の減速制御が行われる(ステップS6)。一方、車両が減速制御開始許可領域405にいると判定されない場合(ステップS4−N)には、本実施形態の減速制御(ステップS6)は実行されない。
減速制御開始許可領域405を定める制御実施境界線Lcは、現在の車速とコーナー501の入口502までの距離との関係で、予め設定された通常制動による減速度を超えた減速度が車両に作用しない限り、コーナー501の入口502において推奨車速Vreqに到達できない(コーナー501を所望の旋回Gで旋回できない)範囲に対応した線である。即ち、制御実施境界線Lcよりも上方に位置する場合(車両が減速制御開始許可領域405にある場合)には、コーナー501の入口502において推奨車速Vreqに到達するためには、予め設定された通常制動による減速度を超えた減速度が車両Cに作用することが必要である。
そこで、車両が、制御実施境界線Lcよりも上方の減速制御開始許可領域405に位置する場合には、本実施形態のコーナーRに対応した減速制御が実行されて(図1のステップS6)、減速度の増大によって、運転者によるブレーキの操作量がなくても、ないしは操作量が相対的に小さくても(フットブレーキを少ししか踏まなくても)、コーナー501の入口502において推奨車速Vreqに到達できるようにしている。
ここで、上記推奨車速Vreqについて説明する。
推奨車速Vreqとは、コーナー501の入口502での推奨車速である。
推奨車速Vreq[m/s]は下記式1により求められる。
Figure 2007232109
図5は、制御実施境界線Lc(減速制御開始許可領域405)を説明するための図である。図の斜線部分は、車両進行方向の道路のコーナー501の曲率半径Rから決定される推奨車速Vreqに基づいて算出される減速制御開始許可領域405を示している。この減速制御開始許可領域405は、高車速側且つコーナーからの距離Lが小さい側の位置に設けられており、その減速制御開始許可領域405の境界を示す制御実施境界線Lcは、コーナー501の曲率半径Rが大きくなるほど高車速側且つコーナー501に接近する側へ移動させられるように設定されている。コーナー領域手前を走行する車両の実際の車速Vが、図5の制御実施境界線Lcを越えたときに、減速制御開始許可領域405に入ったと判定されて、図1のステップS4は肯定的に判定される。
制御実施境界線Lcは、ナビゲーションシステム装置95から入力した、コーナー501のRとコーナー501までの距離を示すデータに基づいて、制御回路130により作成されることができる。
図4の例では、符号Aに対応する場所は、制御実施境界線Lcよりも上方に位置するため、車両は、減速制御開始許可領域405にあると判定され(ステップS4−Y)、その場所Aにて、アクセル開度がゼロとされると(ステップS5−Y)、コーナー制御としてのダウンシフト制御が行われる(ステップS6)。なお、上記では、制御実施境界線Lcを用いて、本実施形態の減速制御開始許可領域405が定められる例について説明したが、制御実施境界線Lc以外のものに基づいて、減速制御開始許可領域405が定められることができる。ステップS2の次に、ステップS3が行われる。
[ステップS3]
ステップS3では、制御回路130により、コーナー制御の目標変速段が求められる。ステップS3の判定に際しては、図6に示すダウンシフトの判定マップが使用される。図6のマップでは、コーナー501の半径(又は曲率)Rと、道路勾配θRに基づいて、コーナー制御におけるダウンシフト先の変速段(目標変速段)が定められる。道路勾配θRは、道路勾配計測・推定部118により求められることができる。
図6は、車両の前方の曲がり道路の曲率半径Rを表す横軸と走行路面の勾配θR を表す縦軸との二次元座標内において、運転操作に対応した複数種類の領域を有するダウンシフト判定マップである。このダウンシフト判定マップでは、第1ダウン変速領域A1 、第2ダウン変速領域A2 、非ダウン変速領域Aが設けられている。ダウンシフト判定マップでは、登坂駆動力或いは降坂時のエンジンブレーキ力が、通常時(コーナー制御のような変速点制御が行われないとき)に用いられる変速線図を用いた自動変速制御による場合に比較して一層得られるように設定されている。
第1ダウンシフト領域A1 は、比較的大きな登坂駆動力(降坂時にはエンジンブレーキ力)を必要とする道路カーブがきつく(曲率半径Rが小さく)且つ路面傾斜θR がきつい(大きい)路面、又は比較的大きなエンジンブレーキを必要とする比較的大きな勾配θR の直線的降坂路に対応するものであって、その曲率半径Rおよび路面傾斜θR を示す点がその領域A1 内にある場合には第3速ギヤ段への変速が判定される。
第2ダウンシフト領域A2 は、中程度の登坂駆動力(降坂時にはエンジンブレーキ力)を必要とする道路カーブが中程度(曲率半径Rが中程度)であり且つ路面傾斜θR も中程度の路面、又は比較的小さな登坂駆動力(降坂時にはエンジンブレーキ力)増量ですむ道路カーブがゆるく(曲率半径Rが比較的大きく)且つ路面傾斜θR も比較的緩い(小さい)路面に対応するものであって、その曲率半径Rおよび路面傾斜θRを示す点がその領域A2 内にある場合は第4速ギヤ段への変速が判定される。
非ダウンシフト領域Aは、エンジンブレーキ力の増加を必要としない直線的な登坂路或いは緩い降坂路に対応するものであって、曲率半径Rおよび路面傾斜θR を示す点がその領域A内にある場合は運転操作状態に拘らずダウンシフトが判定されないためのものである。
いま、コーナー501のコーナーRが中程度の中コーナーであり、道路が緩降坂であるとする。この場合には、図6のダウンシフト判定マップによれば、4速が最適な変速段(目標変速段)であることが示されている。
なお、上記の図6のマップでは、コーナーの曲がり度合いと道路勾配に基づいて、目標変速段が求められるとして説明したが、ステップS3では、これに代えて、道路勾配は考慮されずにコーナーの曲がり度合いのみに基づいて、目標変速段が求められることができる。また、本実施形態では、目標変速段が直接求められるが、まず目標減速度が求められた上で、その目標減速度に適した変速段として目標変速段が設定されることができる。
また、図6のマップにおいて、目標変速段が同じであるということは、目標減速度が同じであると考えることができる。例えば、図6において、前方のコーナーの曲がり度合いがヘアピンで道路勾配が中登坂である場合と、ヘアピンで緩登坂である場合は、共に目標変速段が3速であるため、両場合は目標減速度が同じであると考えることができる。ステップS3の次に、ステップS4が行われる。
[ステップS4]
ステップS4では、制御回路130により、車両が上記ステップS2で求められた減速制御開始許可領域405内にあるか否かが判定される。その判定の結果、車両が減速制御開始許可領域405内にあると判定されたときには(ステップS4−Y)、ステップS5に進み、そうでない場合(ステップS4−N)には、本制御はリターンされる。
[ステップS5]
ステップS5では、制御回路130により、スロットル開度センサ114からの信号に基づいて、アクセルがOFFの状態(全閉)か否かが判定される。ステップS5の結果、アクセルがOFFの状態であると判定されれば、ステップS6に進む。アクセルが全閉である場合(ステップS5−Y)に、運転者に減速の意図(減速の操作)があると判断される。一方、アクセルがOFFの状態であると判定されなければ、本制御フローはリターンされる。
[ステップS6]
ステップS6では、制御回路130により、ダウンシフトによる減速制御が行われる。そのダウシフト制御によるダウンシフト先の変速段は、上記ステップS3で求められた目標変速段である。目標変速段に係る変速指令が出力される。即ち、制御回路130のCPU131から電磁弁駆動部138a〜138cにダウンシフト指令(変速指令)が出力される。ダウンシフト指令に応答して、電磁弁駆動部138a〜138cは、電磁弁121a〜121cを通電又は非通電にする。これにより、自動変速機10では、ダウンシフト指令に指示される変速が実行される。ステップS6の次に、ステップS7に進む。
[ステップS7]
ステップS7では、制御回路130により、運転者の減速制御拒否操作が検出されたか否かが判定される。コーナーの曲がり度合いに対応して行なわれる減速制御(コーナー制御)は、車両がコーナーを脱出したときに終了する(図示せず)が、減速制御拒否操作とは、上記減速制御を途中で(コーナーの脱出前に)停止させるトリガー条件となる操作である。
減速制御拒否操作は、例えば、アクセルオン(加速操作)やマニュアルシフト操作である。減速制御が行なわれているときに、運転者がアクセルオンやマニュアルシフト操作を実行したときには、その減速制御を嫌っていると判断することができる。ステップS7の判定の結果、減速制御拒否操作があると判定されたとき(ステップS7−Y)には、ステップS8に進み、そうでない場合(ステップS7−N)には、本制御フローはリターンされる。
[ステップS8]
ステップS8では、制御回路130により、上記ステップS6において実行された減速制御が終了される。上記ステップS7において、減速制御拒否操作が検出されたため(ステップS7−Y)、運転者の意思を尊重して減速制御を終了する。ステップS8の次にステップS9に進む。
[ステップS9]
ステップS9では、制御回路130により、目標変速段が再度算出される。ステップS9の判定に際しては、上記ステップS3と同様に、図6に示すダウンシフトの判定マップが使用される。ステップS9の次に、ステップS10に進む。
[ステップS10]
ステップS10では、制御回路130により、前回の減速制御が実行されたときの目標変速段と、現在の目標変速段に変化があるか否かが判定される。即ち、前回の減速制御(ステップS8)が実行されたときの上記ステップS3で求められた目標変速段と、上記ステップS9で求められた目標変速段に変化があるか否かが判定される。
例えば、車両の前方のコーナーが連続コーナーではなく単一のコーナーであり、かつ前回の減速制御の目標変速段の判定(ステップS3)が行なわれた場所と、上記ステップS9の判定が行なわれた場所の道路勾配が同じである場合には、目標変速段が同じであるため、ステップS10は否定的に判定される。一方、例えば、前回の減速制御の目標変速段の判定が行なわれた場所の道路勾配と、上記ステップS9の判定が行なわれた場所の道路勾配が異なり、その道路勾配の違いに基づいて、目標変速段に違いが生じた場合にはステップS10は肯定的に判定される。
また、車両の前方のコーナーが、複数のコーナーが連続した連続コーナーである場合であって、上記ステップS3の判定の対象となるコーナーと、上記ステップS9の判定となるコーナーの曲がり度合いが異なることに基づいて、目標変速段に違いが生じた場合にはステップS10は肯定的に判定される。なお、ステップS10では、前回と今回の目標変速段同士が比較されるが、上記ステップS3で述べたように、目標変速段は、目標減速度であると考えることができるため、ステップS10では、前回と今回の目標減速度同士を比較していると考えることができる。
ステップS10の判定の結果、肯定的に判定された場合には、ステップS11に進み、そうでない場合にはステップS12に進む。
[ステップS11]
ステップS11では、制御回路130により、減速制御の実施が許可される。即ち、次のサイクルの制御フローにおいて、減速制御開始許可領域405内にあると判定され(ステップS4−Y)、アクセルがOFFであると判定された場合(ステップS5−Y)等には、再度、減速制御が実行される。ステップS11の次に、制御フローがリターンされる。
[ステップS12]
ステップS12では、制御回路130により、減速制御の実施が不許可とされる。即ち、次のサイクルの制御フローにおいて、減速制御開始許可領域405内にあると判定され(ステップS4−Y)、アクセルがOFFであると判定された場合(ステップS5−Y)等であっても、減速制御が実行されない。ステップS12の次に、制御フローがリターンされる。
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
従来、減速制御が実行された後に、運転者がその減速制御を嫌ってアクセルオンなどの操作をして減速制御を終了させた後に、アクセルをオフすると、減速制御が開始してしまい、運転者に違和感を与えることがあった。その逆に、減速制御中にアクセルオンなどの減速制御を拒否する操作があったとしても、アクセルが戻されれば、再度減速制御を開始した方がよい場合がある。例えば、前回の減速制御が行なわれた場所と現在の場所とでは道路勾配が変わっている場合や、前回の減速制御が行なわれた場合と現在の場所では、減速制御の対象とするコーナーが異なる場合には、運転者によりアクセルが戻されれば、再び減速制御を行なった方がよい場合もある。
そこで、本実施形態では、運転者が減速制御を嫌ってアクセルオンなどの操作をして減速制御を終了させた後に、アクセルをオフした場合には、減速制御が実行されたときの目標変速段と、現在の場所における目標変速段とに変化が生じているか否かを判定し、変化が生じていない場合には、減速制御を許可しないこととしている。即ち、減速制御が行なわれたときと現在とを比べて、コーナーに対する車両の減速の要請(目標変速段)に関して、状況に変化が無い場合には、運転者が減速制御を嫌ったときと状況が変わっていないと判断して、アクセルがオフされても減速制御が行なわれないようにしている。
例えば、減速制御が行なわれたときに車両の前方に、ある所定の値の曲がり度合いのコーナーが存在し、現在も実質的にその所定の値の曲がり度合いのコーナーが車両の前方に依然として存在し、道路勾配が減速制御実施時と現在とで実質的に変化が無い場合には、運転者が減速制御を嫌ったときと状況が変わっていないと判断して、アクセルがオフされても減速制御が行なわれないようにしている。これにより、運転者に違和感が与えられることが抑制される。
一方、減速制御が行なわれたときと現在とを比べて、コーナーに対する車両の減速の要請に関して、状況に変化が有る場合には、アクセルがオフされることにより減速制御を行なうこととしている。運転者が減速制御を嫌ったときと状況が変わっているためである。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について説明する。
第2実施形態において、上記実施形態と同様の内容については記載を省略する。
上記第1実施形態のコーナー制御では、コーナーの曲がり度合いと、道路勾配のみ(図6のマップ)に基づいて、目標変速段が決定されたが、第2実施形態では、コーナーを走行するための目標減速度が求められ、その目標減速度に基づいて目標変速段が決定される。
図7を参照して、第2実施形態の動作について説明する。
まず、上記第1実施形態のステップS1及びステップS2と同様に、車両の前方にコーナーの有無が判定され、コーナーがあると判定された場合(ステップS101−Y)には、減速制御開始許可領域の算出が行なわれる(ステップS102)。次いで、目標減速度が算出される(ステップS103)。以下に、ステップS103の目標減速度の算出方法について説明する。
図8において、符号Xは車両、符号Pは車両Xの現在位置、符号Cは車両Xの前方のコーナーを示している。また、符号QはコーナーCの入口、符号RはコーナーCの曲率半径、符号Lは車両Xの現在位置PからコーナーCの入口Qまでの距離、符号Vは車両Xの現在の車速、符号VreqはコーナーCを目標横G(目標横加速度)で旋回するための推奨車速、Greqxは現在の車速がVである車両XがコーナーCの入口Qにおいて推奨車速Vreqになるために必要な減速度(コーナー制御において車両に作用させるべき目標減速度)をそれぞれ示している。
上記において、目標横Gとは、コーナーCを旋回するに当たってどの位の横Gで旋回すべきかを示す目標値であって、予め設定された0.3〜0.4Gの値である。推奨車速Vreqは、上記第1実施形態の上記式1により求められる。
目標減速度Greqxは下記式2により求められる。
Figure 2007232109

図9は、車両Xの現在位置PからコーナーCの入口Qまでの距離Lと、上記数2に従って求めた目標減速度Greqxとの関係を示している。上記数2によれば、距離Lの項が分母にあることから、たとえ現在の車速Vが推奨車速Vreqを僅かにオーバーしているに過ぎない場合であっても、図9に示すように、距離Lが小さいと、目標減速度Greqxは無限大に近づく。そのため、距離Lが小さい領域では、その目標減速度Greqxが車両に作用するように減速制御すると、ドライバに違和感を与える。
図9に示すように、距離Lが相対的に大きい領域では、目標減速度Greqxは本来必要とされる値に対して過大とならないため、その目標減速度Greqxが車両に作用するように減速制御することに問題がないのに対して、距離Lが小さい領域では、目標減速度Greqxは本来必要とされる値よりも過大な値となるため、その目標減速度Greqxに基づく減速制御は好ましく無いことがわかる。即ち、常に上記数2に従って求めた目標減速度Greqxのみで減速制御を行なうことは適当ではなく、距離Lが相対的に小さい領域では、目標減速度が補正される必要がある。
そこで、ステップS103では、第1減速度Greqxと、第2減速度Greqyを求める。第1減速度Greqxは、現在の車速Vと、コーナーの曲率半径Rと自車からの距離Lに基づいて、求められる。第2減速度Greqyは、目標横Gと予想横G(予想横加速度)の差に基づいて求められる。
ここで、上記第1減速度Greqxは、上記数1及び数2に従って求められる。
上記第2減速度Greqyは、下記式3により表される。
Figure 2007232109
上記予想横Gとは、現在の車速VでコーナーCに進入した場合の横Gであり、予想横GをGyfとすると、下記式4により求められる。
Figure 2007232109
本実施形態では、横G差ΔGyに基づいて、コーナ進入に際して、車両Xがどの程度減速すべきなのかの目安をつけることができるという知見を得て、目標減速度を求める際の指標としている。
例えば図10に示すように予め設定された関係(マップ)に従って、横G差ΔGyに基づいて、第2減速度Greqyを求めることができる。この第2減速度GreqyとΔGyとの関係は、予め実験、経験等により設定される。理論的に目標減速度を求めようとすると、上記数2に示すように距離Lの項が入ることになり、その結果、距離Lが小さいときには目標減速度が過大(無限大)になるという不都合が生じる。そのため、本実施形態では、距離Lに依存しないパラメータであって、目標減速度を求める際の好適な指標となるべきものとして、横G差ΔGyを用いている。
図10に示すように、横G差ΔGyが大きいほど、第2減速度Greqyが大きな値となるように設定される。また、横G差ΔGyが小さい(所定値以下である)ときには、第2減速度Greqyは、ゼロとなるように設定される。推奨車速Vreqよりも僅かに大きい車速でコーナに進入したとき(横G差ΔGyが所定値以下であるとき)には、コーナーを問題なく旋回することが可能であるため、このようなときには、第2減速度Greqyが発生しないようにしている。また、図10では、横G差ΔGyが所定値以上に大きいときには、第2減速度Greqyは所定値(0.2G)以上にはならないように設定されているが、この設定に代えて、図11に示すように、上限値を設けることなく、横G差ΔGyが大きいほど、第2減速度Greqyが大きな値となるように設定されてもよい。
ステップS103において、制御回路130は、第1減速度Greqxと第2減速度Greqyのミニマムセレクト(減速しない方を選択)を行い、その選択した方を目標減速度とする。ステップS104の次にステップS105に進む。
ステップS105からステップS109は、上記第1実施形態のステップ4からステップ8と同様に、減速制御開始領域内であるか否かが判定され(ステップS105)、その判定に肯定的に判定された場合には、アクセルOFFされたか否かが判定され(ステップS106)、その判定に肯定的に判定された場合には、目標変速段へのダウンシフト(減速制御)が実行される(ステップS107)。その後、運転者の減速制御拒否操作が検出された場合(ステップS108−Y)には、減速制御が終了する(ステップS109)。
次に、ステップS110では、制御回路130により、目標減速度が再度算出される。即ち、上記式2にて算出された第1減速度Greqxと、上記式3にて算出された第2減速度Greqyのミニマムセレクトの結果が目標減速度とされる。このステップS110の判定が行なわれる時点では、上記ステップS103にて目標減速度が求められたときと比べて、車速Vと、車両からコーナー入口までの距離Lが変わっているため、上記ステップS103にて求められた目標減速度と、ステップS110にて求められた目標減速度とは、異なる値となる場合が多い。
次に、ステップS111では、上記ステップS110で求められた目標減速度に基づいて、目標変速段が算出される。その後、ステップS112では、上記第1実施形態のステップS10と同様に、前回の減速制御が実行されたときの目標変速段と、現在の目標変速段に変化があるか否かが判定される。上記のように、車速Vとコーナー入口までの距離Lに基づいて算出される目標減速度によって目標変速段が設定されることから、ステップS112は肯定的に判定される場合が多い。ステップS112の判定の結果、肯定的に判定された場合には、減速制御の実施が許可され(ステップS113)、否定的に判定された場合には、減速制御の実施が不許可とされる(ステップS114)。
本実施形態では、上記第1実施形態と異なり、車速Vとコーナー入口までの距離Lに基づいて算出された目標減速度に応じて、目標変速段が設定される構成である。前回の減速制御が行なわれたときと現在とでは、車速Vとコーナー入口までの距離Lに基づいて算出された目標減速度が異なり、その結果、目標変速段が異なる場合には、運転者によりアクセルが戻されれば、再び減速制御を行なった方がよいと判定され、減速制御の実施が許可される。一方、前回の減速制御が行なわれたときと現在とでは、車速Vとコーナー入口までの距離Lに基づいて算出された目標減速度が異なったとしても、その結果、目標変速段が異ならない場合には、前回の減速制御を嫌ってアクセルオンなどの操作をして減速制御を終了させた後に、アクセルをオフしたとしても減速制御の実施を許可しない方がよい。本実施形態の制御において、コーナーに対する車両の減速の要請(目標変速段)としては、前回の減速制御を嫌ったときの状況と変わっていないためである。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について説明する。
第3実施形態において、上記実施形態と同様の内容については記載を省略する。
第3実施形態は、前方の車両と自車両との位置関係を適正にするための追従制御に関する。第3実施形態の追従制御では、前方車両と自車両の相対車速と、車間時間に基づいて、目標減速度が求められ、その目標減速度に基づいて目標変速段が決定される。
図12を参照して、本実施形態の動作を説明する。
[ステップS201]
まず、図12のステップS201に示すように、制御回路130では、車間距離計測部100から入力した車間距離を示す信号に基づいて、自車と前方の車両との車間距離が所定値以下であるか否かを判定する。ステップS201の結果、車間距離が所定値以下であると判定されれば、ステップS202に進む。一方、車間距離が所定値以下であると判定されなければ、本制御フローは終了する。
制御回路130では、車間距離が所定値以下であるか否かを直接的に判定する代わりに、車間距離が所定値以下に詰まったことが判るパラメータ、例えば衝突時間(車間距離/相対車速)、車間時間(車間距離/自車速)、それらの組み合わせなどにより、間接的に車間距離が所定値以下であるか否かを判定してもよい。
[ステップS202]
ステップS202では、制御回路130により、スロットル開度センサ114からの信号に基づいて、アクセルがOFFの状態か否かが判定される。ステップS202の結果、アクセルがOFFの状態であると判定されれば、ステップS203に進む。ステップS203から車両の追従制御が開始される。一方、アクセルがOFFの状態であると判定されなければ、本制御フローは終了する。
[ステップS203]
ステップS203では、制御回路130により、目標減速度が求められる。目標減速度は、自車に対してその目標減速度に基づく減速制御(後述)が行われたときに、前方車両との関係が目標の車間距離や相対車速になるような値(減速加速度)として求められる。
目標減速度は、予めROM133に記憶された目標減速度マップ(図13)を参照して求められる。図13に示すように、目標減速度は、自車と前方車両との相対車速[km/h]と車間時間[sec]に基づいて求められる。なお、ここで、車間時間は、上記の通り、車間距離/自車速である。
図13において、例えば、相対車速が−20[km/h]であって、車間時間が1.0[sec]であるときの目標減速度は−0.20(G)である。自車と前方車両との関係が安全な相対車速や車間距離に近づく程、目標減速度は、小さな値として(減速しないように)設定される。即ち、目標減速度は、自車と前方車両との距離が十分に確保される程、図13の目標減速度マップの右上側の小さな値として求められ、自車と前方車両とが接近している程、同目標減速度マップの左下側の大きな値として求められる。ステップS203の次に、ステップS204が実行される。
[ステップS204]
ステップS204では、制御回路130により、自動変速機10の変速制御(シフトダウン)に際して選択すべき変速段(目標変速段)が決定される。
次に、上記目標減速度に基づいて、目標変速段が決定される。予めROM133に、図14に示すようなアクセルOFF時の各ギヤ段の車速毎の減速Gを示す車両特性のデータが登録されている。
ここで、出力回転数が1000[rpm]であり、変速段目標減速度が−0.12Gである場合を想定すると、図14において、出力回転数が1000[rpm]のときの車速に対応し、かつ目標減速度の−0.12Gに最も近い減速度となるギヤ段は、4速であることが判る。これにより、上記例の場合、ステップS4では、目標変速段は、4速であると決定される。
なお、ここでは、目標減速度に最も近い減速度となるギヤ段を目標変速段として選択したが、目標変速段は、目標減速度以下(又は以上)の減速度であって目標減速度に最も近い減速度となるギヤ段を選択してもよい。ステップS204の次にステップS205が実行される。
[ステップS205]
ステップS205では、制御回路130により、アクセルがOFFの状態でかつブレーキがOFFの状態であるか否かが判定される。ステップS205の判定の結果、アクセルがOFFの状態でかつブレーキがOFFの状態であると判定されれば、ステップS206に進む。一方、アクセルがOFFの状態でかつブレーキがOFFの状態であると判定されなければ、本制御フローはリターンされる。
[ステップS206]
ステップS206では、制御回路130により、変速制御が開始される。即ち、ステップS204で決定された目標変速段(上記例では、4速)に変速制御される。ステップS206の次に、ステップS207が実行される。
ステップS207では、上記第1実施形態のステップS7と同様に、運転者の減速制御拒否操作が検出されたか否かが判定され(ステップS207)、運転者の減速制御拒否操作が検出された場合(ステップS207−Y)には、減速制御が終了する(ステップS208)。
次に、ステップS209では、制御回路130により、目標減速度が再度算出される。上記ステップS203と同様に、目標減速度は、自車と前方車両との相対車速[km/h]と車間時間[sec]に基づいて求められる。このステップS209の判定が行なわれる時点は、アクセルオンなどの減速制御拒否操作が行なわれた後であるため(ステップS108−Y)、上記ステップS203にて目標減速度が求められたときと比べて、自車両の加速度が大きな値に変化しており、相対車速及び車間時間が大きな値となっている可能性がある。
次に、ステップS210では、上記ステップS209で求められた目標減速度に基づいて、目標変速段が算出される。その後、ステップS211では、上記第1実施形態のステップS10と同様に、前回の減速制御が実行されたときの目標変速段と、現在の目標変速段に変化があるか否かが判定される。上記のように、アクセルオンなどの減速制御拒否操作が行われた後(ステップS207−Y)の相対車速及び車間距離に基づいて算出される目標減速度によって目標変速段が設定されることから、ステップS211は肯定的に判定される場合が多い。ステップS211の判定の結果、肯定的に判定された場合には、減速制御の実施が許可され(ステップS212)、否定的に判定された場合には、減速制御の実施が不許可とされる(ステップS213)。
本実施形態では、相対車速と車間距離に基づいて算出された目標減速度に応じて、目標変速段が設定される構成である。前回の減速制御が行なわれたときと、アクセルオンなどの減速制御拒否操作が行なわれた後の現在とでは、相対車速と車間距離に基づいて算出された目標減速度が異なり、その結果、目標変速段が異なる場合には、運転者によりアクセルが戻されれば、再び減速制御を行なった方がよいと判定され、減速制御の実施が許可される。一方、前回の減速制御が行なわれたときと現在とでは、相対車速と車間距離に基づいて算出された目標減速度が異なったとしても、その結果、目標変速段が異ならない場合には、前回の減速制御を嫌ってアクセルオンなどの操作をして減速制御を終了させた後に、アクセルをオフしたとしても減速制御の実施を許可しない方がよい。本実施形態の制御において、前方の車両に対する自車両の減速の要請(目標変速段)としては、前回の減速制御を嫌ったときの状況と変わっていないためである。
(第4実施形態)
次に、第4実施形態について説明する。
第4実施形態において、上記実施形態と同様の内容については記載を省略する。
上記第1実施形態では、コーナー制御の目標変速段がコーナーの曲がり度合いと道路勾配のみに基づいて設定された例を説明した。第2実施形態では、コーナー制御の目標変速段がコーナーの入口までの距離や車速などに基づいて設定された例を説明した。第3実施形態では、追従制御の目標変速段が相対車速と車間時間に基づいて設定された例を説明した。
上記第1から第3実施形態は、以下の判断が行なわれる点で共通している。即ち、前回の減速制御が行なわれたときと、アクセルオンなどの減速制御拒否操作が行なわれた後の現在とでは、目標変速段が異なるか否かを判定し、目標変速段が異なる場合には、運転者によりアクセルが戻されれば、再び減速制御を行なった方がよいと判定され、減速制御の実施が許可され、一方、目標変速段が異ならない場合には、前回の減速制御を嫌ってアクセルオンなどの操作をして減速制御を終了させた後に、アクセルをオフしたとしても減速制御の実施を許可しない方がよいと判定される。
第4実施形態は、コーナー、先行車両、道路勾配、交差点、自動車専用道路の退出路などの走行環境パラメータの種類に関わらず、上記第1から第3実施形態の上記の共通点で述べた制御を実現するものである。
図15を参照して、第4実施形態の動作について説明する。
[ステップS301]
ステップS301では、走行環境パラメータが検出される。走行環境パラメータとしては、コーナー、先行車両、交差点、一時停止、踏み切り、自動車専用道路等の料金所、信号、横断歩道、横断歩行者、自動車専用道路等の退出路、見通し、道路勾配などが挙げられる。
コーナー、交差点、一時停止、踏み切り、自動車専用道路等の料金所、横断歩道、自動車専用道路等の退出路は、車両に搭載されたナビゲーションシステム装置95により検出される。先行車両は、車両の前部に搭載されたレーダーにより検出される。横断歩行者、見通しは、車両前部に搭載されたカメラにて検出される。また、道路勾配は、ナビゲーションシステム装置95の情報を用いてもよいし、道路勾配計測・推定部118において、車両の実加速度を加速度センサーや出力軸回転数変化より求め、予め計算又は計測しておいた平坦路での車両加速度と比較し勾配を算出する。対象となる走行環境パラメータが少なくとも一つ検出されれば、ステップS302に進み、そうでない場合には本制御フローはリターンされる。
[ステップS302]
ステップS302では、上記ステップS301で検出された走行環境パラメータに基づいて、車両の減速の必要性が判断される。例えば、コーナーに関しては、上記第1実施形態で述べた判断方法の他に、コーナーの曲がり度合いのみに基づいて減速の必要性を判断することができる。
交差点、一時停止、踏み切り、料金所、横断歩道に関しては、車両が、その対象となる走行環境パラメータの予め設定されたエリア内に存在するか否かに基づいて減速の必要性を判断することができる。見通しについては、車両前方の見通しの良し悪しに基づいて、減速の必要性を判断することができる。先行車両に関しては、車間距離や相対車速に基づいて減速の必要性を判断することができる。ステップS302の判定の結果、肯定的に判定された場合にはステップS303に進み、そうでない場合には本制御フローはリターンされる。
[ステップS303]
ステップS303では、運転者の減速意図が検出される。例えば、アクセル戻し操作(アクセル全閉状態を含む)や、ブレーキ操作があった場合には運転者の減速意図があるとしてステップS304に進み、そうでない場合には本制御フローはリターンされる。
[ステップS304]
ステップS304では、減速制御が実施される。減速制御は、上記第1から第3実施形態では、自動変速機のダウンシフト制御により行われるとして説明したが、それに限定されない。減速制御は、ブレーキシステムによる自動ブレーキ、ハイブリッド車や電気自動車の回生ブレーキ、トラックやバスなどの大型車両に搭載されている排気ブレーキなどにより減速度を通常時よりも増加させる制御であることができる。減速制御が実施された後は、ステップS305に進む。
[ステップS305]
ステップS305では、運転者の減速制御拒否操作が検出されたか否かが判定される。例えば、アクセルオン操作や、上記減速制御がダウンシフト制御であれば、マニュアルシフト操作があった場合には、運転者は現在行なわれている減速制御が嫌であると思っているとして、減速制御拒否操作があったと判定する。減速制御拒否操作があったと判定された場合にはステップS306に進み、そうでない場合には、本制御フローはリターンする。
[ステップS306]
ステップS306では、減速制御を終了させる。上記ステップS305により、減速制御拒否操作が検出されているので、運転者の意思を尊重して減速制御を終了させる。ステップS306の次にステップS307に進む。
[ステップS307]
ステップS307では、走行環境パラメータに変化があったか(又はその変化量が大きいか)否かが判定される。例えば、前方のコーナーの曲がり度合いに変化が無い場合及び道路勾配に変化が無い場合(第1実施形態のようにコーナーの曲がり度合いと道路勾配のみに基づいて目標変速段が決定される場合に限る)や、依然として同じ交差点エリアや一時停止エリア内を走行している場合、などのケースでは、走行環境パラメータに変化が無いと判断される。
一方、運転者の減速制御拒否操作の検出時点に比べて、先行車両との車間距離が縮まっている場合、又は相対車速が増加している場合、コーナーまでの距離が近づいている場合(コーナーまでの距離に基づいて目標変速段が変化する場合に限る)、コーナーに向けての走行中に車速が増加している場合(車速に基づいて目標変速段が変化する場合に限る)などの場合には、走行環境パラメータに変化が有ると判断する。
なお、ここでは、走行環境パラメータの変化を検出するとして説明したが、目標減速度又は目標変速段の変化(又はその変化量)を検出することもできる。例えば、前回の減速制御(ステップS4)が行なわれていたとき(例えば特に上記運転者の減速制御拒否操作検出時)の目標減速度と、現在の目標減速度に変化があるか否かに基づいて、上記走行環境パラメータの変化の有無を判定することができる(上記第1から第3実施形態参照)。
上記第1実施形態のように、目標変速段が算出されることなく、マップに基づいて目標変速段が直接求められる場合には、同実施形態のステップS10で説明したように、目標減速度の変化を検出する代わりに、目標変速段の変化を検出することができる。ステップS307の判定の結果、走行環境パラメータに変化有りと判定された場合には、ステップS308に進み、そうでない場合にはステップS309に進む。
[ステップS308]
ステップS308では、減速制御の実施が許可状態に設定される。そのため、その後に、減速の必要性があると判定され(ステップS302−Y)、運転者の減速意図が検出された場合(ステップS303−Y)には、減速制御が実施される(ステップS304)。ステップS308の次に、本制御フローはリターンされる。
[ステップS309]
ステップS309では、減速制御の実施が不許可状態に設定される。そのため、その後に、減速の必要性があると判定され(ステップS302−Y)、運転者の減速意図が検出された場合(ステップS303−Y)であっても、減速制御は実施されない。ステップS309の次に、本制御フローはリターンされる。
(第4実施形態の第1変形例)
第4実施形態の第1変形例について説明する。
上記第4実施形態の図15のステップS307では、走行環境パラメータに変化があるか否かが判定される。第1変形例では、その判定において、複数の走行環境パラメータを総合評価した上での変化の有無が判定される。即ち、複数の走行環境パラメータに対応して車両の減速制御が行なわれているときに、複数の走行環境パラメータの状況の変化により、結果として目標減速度に変化が生じない場合が考えられる。
例えば、先行車両に対する減速制御と、道路勾配に対する減速制御が並行して実行される場合、先行車両との距離が縮まっても勾配が登り勾配に変わった場合には、先行車両との距離との関係での目標減速度の増加分と、道路勾配の関係での目標減速度の減少分とが相殺されて、トータルで見て目標減速度が同じときがある。この場合には、ステップS307の判定で否定的に判定される。
(第4実施形態の第2変形例)
第4実施形態の第2変形例について説明する。
図15のステップS309では、1回、運転者の減速制御拒否操作が検出され(ステップS305−Y)、走行環境パラメータに変化がある場合(ステップS307−N)には、減速制御実施が不許可にされている。これに対して、第2変形例では、運転者の減速制御拒否操作が複数回累積され、走行環境パラメータに変化があったときに初めて減速制御実施が不許可にされることができる。
(第4実施形態の第3変形例)
第4実施形態の第3変形例について説明する。
図15のステップS309では、1回、運転者の減速制御拒否操作が検出され(ステップS305−Y)、走行環境パラメータに変化がある場合(ステップS307−N)には、減速制御実施が不許可にされている。これに対して、第3変形例では、運転者の減速制御拒否操作の回数に応じて、減速制御が実行され難い側に減速制御の制御条件を変更することができる。例えば、運転者の減速制御の拒否操作の回数が多くなるほど、目標変速段を高速段側に変更することができる。
なお、上記実施形態では、上記減速制御の例として、自動変速機のダウンシフト制御が行われるとして説明されたが、上述したように、これに代えて、ブレーキ(制動装置)の制御、パワートレーン系に設けたMG装置による回生ブレーキや排気ブレーキなどの他の、車両に制動力を生じさせる制動装置の制御、電子スロットルの閉じ制御、又は、ブレーキと自動変速機の協調制御が行われることができる。その場合、走行環境パラメータに基づいて設定された目標減速度に応じて、ブレーキ、回生ブレーキ、、排気ブレーキなどを制御することにより適切な減速度が付与される。
本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施形態の概略構成図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施形態のダウンシフト許可領域を説明するための図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施形態の減速制御開始許可領域(制御実施境界線)を説明する図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施形態に減速制御開始許可領域(制御実施境界線)を説明する他の図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第1実施形態におけるダウンシフト判定マップである。 本発明の車両用駆動力制御装置の第2実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の車両用駆動力制御装置の第2実施形態において目標減速度を説明するための図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第2実施形態において目標減速度の問題点を説明するための図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第2実施形態において第2減速度を説明するための図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第2実施形態において第2減速度を説明するための他の図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第3実施形態の動作を示すフローチャートである。 本発明の車両用駆動力制御装置の第3実施形態における目標減速度マップを示す図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第3実施形態における車速と各変速段の減速度を説明するための図である。 本発明の車両用駆動力制御装置の第4実施形態の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10 自動変速機
40 エンジン
90 加速度センサ
95 ナビゲーションシステム装置
100 車間距離計測部
114 スロットル開度センサ
116 エンジン回転数センサ
117 パターンセレクトスイッチ
116 エンジン回転数センサ
118 道路勾配計測・推定部
122 車速センサ
123 シフトポジションセンサ
130 制御回路
131 CPU
133 ROM
401 必要減速度
405 減速制御開始許可領域
501 コーナー
502 入口
C 車両
Greqx 第1減速度
Greqy 第2減速度
L コーナまでの距離
Lc 制御実施境界線
R コーナーの曲率半径
Q コーナーの入口
V 車速
Vreq 推奨車速

Claims (7)

  1. 車両の走行環境を検出する手段と、
    前記走行環境を走行するために適切な前記車両の減速度を求める手段と、
    運転者の減速意図を検出する手段と、
    前記運転者の減速意図が検出されたときに前記減速度に基づいて前記車両の駆動力を制御する手段と、
    前記車両の駆動力の制御を拒否する前記運転者の意図に対応する制御拒否操作を検出する手段とを備え、
    前記車両の駆動力の制御が開始された後に前記制御拒否操作が検出された後、前記走行環境の変化が予め設定された設定値よりも少ない場合には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  2. 車両の走行環境を検出する手段と、
    前記走行環境を走行するために適切な前記車両の減速度を求める手段と、
    運転者の減速意図を検出する手段と、
    前記運転者の減速意図が検出されたときに前記減速度に基づいて前記車両の駆動力を制御する手段と、
    前記車両の駆動力の制御を拒否する前記運転者の意図に対応する制御拒否操作を検出する手段とを備え、
    前記車両の駆動力の制御が開始された後に前記制御拒否操作が検出された後、前記減速度の変化が予め設定された所定値よりも少ない場合には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  3. 請求項1記載の車両用駆動力制御装置において、
    前記走行環境は、前記車両の前方に存在する前記車両の走行に影響を与える対象物であり、前記制御拒否操作が検出された後、前記運転者の減速意図が検出されたときに、前記車両の前方に前記対象物が存在する場合には、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  4. 請求項1記載の車両用駆動力制御装置において、
    前記走行環境は、前記車両が走行する道路に関するパラメータであり、前記制御拒否操作が検出された後、前記運転者の減速意図が検出されたときに、前記道路に関するパラメータの変化が前記設定値よりも少ない場合には、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用駆動力制御装置において、
    前記制御拒否操作の回数に応じて、前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  6. 請求項2記載の車両用駆動力制御装置において、
    前記減速度は、複数の前記走行環境に基づいて求められ、
    前記複数の走行環境に基づいて求められた前記減速度の変化が前記所定値よりも少ない場合には、前記運転者の減速意図が検出されたときに前記車両の駆動力の制御が行われ難くされている
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の車両用駆動力制御装置において、
    前記車両の駆動力の制御が行われ難くされていることは、前記車両の駆動力の制御が禁止されていることを含む
    ことを特徴とする車両用駆動力制御装置。
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