JP2007155924A - トナーの製造方法及びトナー製造装置 - Google Patents

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賢一 上原
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Abstract

【課題】低融点物質離型剤を含有するトナー母体粒子の表面近傍に、荷電制御剤粒子が均一に固定化して離脱しない電子写真用トナー、低融点物質離型剤含有のトナー母体粒子表面にさらに低融点物質が融着してトナー同士が凝集することがないトナーの製造方法を提供する。
【解決手段】攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置で回転体を回転させて攪拌混合し、トナー母体粒子表面に荷電制御剤を固定して電子写真用トナーを製造するトナーの製造方法であって、攪拌羽根は、回転体上に放射線状に配置された羽根車であり、攪拌羽根の総垂直投影面積S1と流動攪拌型混合装置内の中心鉛直断面積S2との比が、式:0.21≧S1/S2≧0.03となるトナーの製造方法を主たる構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子写真用トナーを製造するトナーの製造方法及びトナー製造装置に関し、特に、熱可塑性樹脂を主成分にして、低融点物質である離型剤を含有するトナー母体粒子表面に表面処理用の荷電制御剤を固定化するトナーの製造方法及びトナー製造装置に関する。
従来から、複写機、プリンター等の画像形成装置においては高画質化が追求され、そのために画像形成用トナーは小粒化が進み、トナーに対して流動性の確保と均一帯電の確保が強く求められている。そのために、トナー母体粉体表面に各種外添剤を添加、混合して、効率的に付着させる各種の方法が提案されている。
例えば、衝撃力を主とする機械的熱的エネルギーを印加して微粒子を芯材表面に付着させる方法(例えば、特許文献1参照)、微粉末を混合付着後、未付着物を除去する方法(例えば、特許文献2参照)、瞬間的表面加熱処理により強固に表面処理剤を付着する方法(例えば、特許文献3参照)、2段羽根を備えた高速回転する球状ミキサーによって表面処理材をトナー母体粒子に均一に付着させる方法(例えば、特許文献4参照)などがそれぞれ提案されている。
これらの従来技術は、トナー母体粒子の表面に表面処理剤を強く付着させるには、処理温度を上昇させてトナー母体粒子表面を軟化させながら衝撃力を強め、あるいは積極的に樹脂表面を加熱することにより衝撃力を用いずに付着させる方法があり、また未付着物が存在しやすいことを示唆している。
更に、近年の電子写真用トナーは低温定着化が進み、トナーを構成する結着樹脂として、ガラス転移温度の低いものが好んで用いられている。また、電子写真用トナーに低融点物質を含有させ、画像形成装置に対する離型性をトナーに持たせることが多くなった。
低融点物質を含有し、ガラス転移点温度の低い結着樹脂で構成されるトナー母体粒子に外添剤を付着させるために攪拌混合処理しようとする場合、トナーまたはトナー中の低融点物質が融解しない温度で処理しないと、低融点物質が溶け出してトナー物性が変化してしまう。また、融着によって粒子同士が凝集物を形成するため、新たに分級、除去が必要になり、効率的でない。
また、樹脂のガラス転移温度に着目し、そのガラス転移温度を基準にした処理温度を設定し、比較的低温で攪拌混合し、無機微粒子をトナー母体粒子表面に付着させる方法が提案されている(例えば、特許文献5参照)。具体的には、竪方円筒状処理槽を用いたヘンシェルミキサーによって攪拌混合する技術が開示されている。
流動性向上を目的に、流動性助剤として表面処理剤をトナー母体粒子に付着させる場合、粒子表面に表面処理剤の凹凸を確保するように適度な付着力を得ることが必要である。そのためには、製造時に処理剤が適度な衝撃力をもってトナー母体粒子にあたるように混合攪拌する必要があり、攪拌羽根の周速度が比較的速い竪型円筒状処理槽が設けられたヘンシェルミキサー、あるいは、ハイスピードミキサー等が従来から好んで使用され、前記特許文献5に開示される方法においても、このようなミキサーを用いる旨記載されている。
さらには、球状の処理槽内部に設けられた攪拌羽根を放射状に配置した羽根車を低温中で高速回転させ、特に、低融点物質を含有しガラス転移点温度の低い結着樹脂で構成されるトナー母体粉子に、電荷制御剤を安定して固定化出来る旨、記載されている(例えば、特許文献6参照)。
しかしながら、特に電荷制御を目的にして表面処理剤を用いる場合には、トナー母体粒子に付着させるだけでなく、トナー母体粒子表面に均一に表面処理剤の一部または全部を埋没させ強固に固定化させることが必要である。電荷制御機能を有する表面処理剤の固定化が不充分なトナーが存在すると、均一な摩擦帯電が得られず、カブリと称する画像汚れの原因となる。従って、このような固定化状態にするためには、処理剤とトナー母体粒子との間に充分な衝撃力を与える攪拌速度で、両者を混合することが必要である。
特に、低融点物質を含有しガラス転移点温度の低い結着樹脂で構成されるトナー母体粉子に、上記したような電荷制御を狙った表面処理を行なうためには、低融点物質が流出しない低い温度で攪拌し、かつ、固定化するに充分な衝撃力を与える必要がある。
ヘンシェルミキサー、ハイスピードミキサー等の混合装置は、通常、底が平面で壁が円筒形状であるため、図6に示されるように、ミキサー1内に高速攪拌する回転羽根2を有する装置内で乱気流が発生し、トナー母体粉子の挙動は不均一となって、粉体が容器の底に滞留するのみならず、円筒壁面にも付着し易い欠点がある。
さらに、攪拌羽根の周速度が実使用上、最大でも40m/secであるために、ヘンシェルミキサーやハイスピードミキサーの容器内では、充分に固定化することは困難であるのが実情である。
これらのミキサーより高速回転が可能である攪拌混合機として、高速気流中衝撃法に用いるハイブリダイザーが知られている。この攪拌混合機を用いると、処理剤のトナー粉体への固定化は充分に可能であるが、もともと発熱による2種以上の粒子の混合を目的としているため、充分な冷却機構を有していない。したがって、低融点物質を含有しガラス転移点温度の低い結着樹脂で構成されるトナー母体粉子に、低融点物質が流出しない範囲での低温度処理するには、処理量を極端に少なくする必要があり、実用ができない。
また同様に、メカノハイブリッドミキサーについても、安定した処理剤の固定化能力はあるものの、固定完了までの処理時間が、ハイブリダイザーと比べ、劣っているのが現状である。
この様に、特に低融点物質を含有しガラス転移点温度の低い結着樹脂で構成されるトナー母体粒子に、低融点物質が流出しない範囲での低温度処理するためには、従来のミキサーでは攪拌混合処理が不充分であり、トナー母体粒子個々の表面処理状態にバラツキを生じ、樹脂粉体の表面全体が処理されたトナー母体粒子と一部分が処理されたトナー母体粒子の混合物となり、粒子個々の摩擦帯電量が不均一になってしまう。従って、前述と同様に、複写時にカブリなどの画像汚れが発生したり、画像形成に寄与しないで回収されるトナー量が増大してしまうという欠点がある。
また、表面処理剤の付着状態が弱いトナーでは、使用時に表面処理剤がトナーから遊離し易く、これが原因で感光体を傷つけたり、キャリアスペントして現像剤の機能を劣化させたりするといった問題が発生する。
少なくとも熱可塑性樹脂、着色剤、離型剤および必要な場合各種添加剤からなるトナー母体粒子を作成する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂、着色剤、離型剤および必要な場合各種添加剤を溶融混練後、得られたバルクを粉砕・分級し、必要な場合粉砕・分級を繰り返し行なう粉砕法、あるいは熱可塑性樹脂、着色剤および荷電制御剤等を溶媒中に油滴として分散させた上で、重合反応させる重合法などがある。重合法においては荷電制御剤を油滴中に取り込むことが難しいので、重合法でつくられたトナー粉体に、荷電制御剤を均一に固定化し信頼性の高いトナーに仕上げることが必要不可欠である。
しかしながら、荷電制御剤を含有するトナーの製造方法として、構成材料全てを混練して、得られたバルクを粉砕し上記のように行うと、荷電制御剤の通常価格が高いことから、荷電制御剤をトナー母体粒子表面近傍のみに存在させる方が、コスト低減の点から非常に意義が高いことである。
従って、荷電制御剤を表面処理剤として扱い、主としてトナー母体粒子表面近傍に存在させて、その機能を充分に発揮できるトナーの、高効率製造方法の出現が望まれているが、未だ未達成のまま、今日に至っているのが実状である。
特開昭63−85756号公報 特開昭63−139366号公報 特開平10−10781号公報 特開平10−95855号公報 特開2000−267354号公報 特開2004−77593号公報
本発明は、上述した実情を考慮してなされたもので、低融点物質である離型剤を含有するトナー母体粒子の少なくとも表面近傍に荷電制御剤粒子が均一に固定化し離脱しないような、電子写真用のトナーの製造方法及びトナー製造装置を提供し、また、低融点物質である離型剤を含有するトナー母体粒子表面にさらに低融点物質が融着したり、トナー同士が凝集したりすることがなく、荷電制御剤が付着固定された電子写真用のトナーの製造方法及びトナー製造装置を提供することを目的としている。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置にて回転体を回転させて、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤からなるトナー母体粉子と荷電制御剤とを攪拌混合し、トナー母体粒子表面に荷電制御剤を固定して電子写真用トナーを製造するトナーの製造方法であって、攪拌羽根は、回転体上に放射線状に配置された羽根車であり、攪拌羽根の総垂直投影面積をS1、流動攪拌型混合装置内の中心鉛直断面積をS2とするとき、S1とS2とのなす比が下記式(1)となることを特徴とする。
0.21≧S1/S2≧0.03・・・(1)
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のトナーの製造方法において、攪拌羽根の最外周位置と流動攪拌型混合装置壁面との隙間Tが、2mm以上15mm以下であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載のトナーの製造方法において、攪拌羽根の最外周端と最内周端との羽根長さをL1、流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、L1とD2とのなす比が下記式(2)となることを特徴とする。
0.22≧L1/D2≧0.13・・・(2)
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法において、流動攪拌型混合装置は、攪拌羽根の上部に撹拌羽根の回転軸を中心軸とする略円形状の補強板を有し、補強板の外周から撹拌羽根外周端までの円環状の面積をS3、補強板の内周の面積をS4とするとき、S3とS4とのなす比が下記式(3)となる流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする。
1.9≧S3/S4≧1.3・・・(3)
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法において、流動攪拌型混合装置が略球状体であることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナーの製造方法において、流動攪拌型混合装置は、流動攪拌型混合装置の上部から内部へ、撹拌羽根の回転軸方向に中空の内挿管を有することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のトナーの製造方法において、内挿管径をD1、流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、D1とD2とのなす比が下記式(4)となる流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする。
0.62≧D2^2/D1^3≧0.19・・・(4)
請求項8に記載の発明は、請求項6乃至7に記載のトナーの製造方法において、内挿管径をD1、内挿管の下部における最大径をD3とするとき、D1とD3とのなす比が下記式(5)となる流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする。
2.3≧D3/D1≧1.0・・・(5)
また、請求項9に記載の発明は、攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置にて回転体を回転させて、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤からなるトナー母体粉子と荷電制御剤とを攪拌混合し、トナー母体粒子表面に荷電制御剤を固定して電子写真用トナーを製造するトナー製造装置であって、攪拌羽根は、回転体上に放射線状に配置された羽根車であり、攪拌羽根の総垂直投影面積をS1、流動攪拌型混合装置内の中心鉛直断面積をS2とするとき、S1とS2とのなす比が下記式(6)となることを特徴とする。
0.21≧S1/S2≧0.03・・・(6)
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載のトナー製造装置において、攪拌羽根の最外周位置と装置壁面との隙間Tが、2mm以上15mm以下であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項9乃至10に記載のトナー製造装置において、攪拌羽根の最外周端と最内周端との羽根長さをL1、流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、L1とD2とのなす比が下記式(7)となることを特徴とする。
0.22≧L1/D2≧0.13・・・(7)
請求項12に記載の発明は、請求項9乃至11のいずれか1項に記載のトナー製造装置において、流動攪拌型混合装置は、攪拌羽根の上部に撹拌羽根の回転軸を中心軸とする略円形状の補強板を有し、補強板の外周から撹拌羽根外周端までの円環状の面積をS3、補強板の内周の面積をS4とするとき、S3とS4とのなす比が下記式(8)となることを特徴とする。
1.9≧S3/S4≧1.3・・・(8)
請求項13に記載の発明は、請求項9乃至12のいずれか1項に記載のトナー製造装置において、流動攪拌型混合装置が略球状体であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項9乃至13のいずれか1項に記載のトナー製造装置において、流動攪拌型混合装置は、流動攪拌型混合装置の上部から内部へ、撹拌羽根の回転軸方向に中空の内挿管を有することを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項14に記載のトナー製造装置において、内挿管径をD1、流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、D1とD2とのなす比が下記式(9)となる流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする。
0.62≧D2^2/D1^3≧0.19・・・(9)
請求項16に記載の発明は、請求項14乃至15に記載のトナー製造装置において、内挿管径をD1、内挿管の下部における最大径をD3とするとき、D1とD3とのなす比が下記式(10)となる流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする。
2.3≧D3/D1≧1.0・・・(10)
このように、本発明のトナーの製造方法及びトナー製造装置によれば、低融点物質である離型剤を含有するトナー母体粒子の少なくとも表面近傍に荷電制御剤粒子が均一に固定化し離脱せず、また、低融点物質である離型剤を含有するトナー母体粒子表面にさらに低融点物質が融着したり、トナー同士が凝集したりすることがなく、荷電制御剤を付着固定することができる。
以下、図面を参照して、本実施形態のトナーの製造方法について、実施形態により詳細に説明する。なお、本実施形態は以下に述べるものに限定されず、その趣旨を逸脱しない範囲において種々変更が可能である。
すなわち本実施形態は、攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置内で前記回転体を回転して、少なくとも樹脂、着色剤および離型剤を含有するトナー粒子母体と表面処理剤粒子とを、樹脂のガラス転移温度との関係で特定された攪拌処理温度(雰囲気温度)および特定した攪拌速度で、比較的低温で攪拌混合することによって、離型剤を含有するガラス転移温度の低い樹脂に対しても荷電制御剤を均一状態に付着させることができるトナーの製造方法である。
近年の電子写真画像形成プロセスにおける低温定着化に伴い、用いられるトナーの低融点化が進んでおり、トナー母体粒子を構成する樹脂として、50〜70℃程度のガラス転移温度Tgを有するものが、通常好ましく使用されている。
攪拌により品質を落とさず、樹脂粉体に効率良く荷電制御剤を固定化するためには、冷却機能を有する撹拌装置の選択はもちろんだが、この攪拌装置の回転体構造自体の影響も大きい。
図1及び図2は、本実施形態のトナーの製造方法に係る、攪拌羽根回転体の構成を示す図である。図1は、攪拌羽根回転体の斜視図であり、図2(a)は、攪拌羽根回転体の平面図、図2(b)は、攪拌羽根単独垂直面を示している。
図1に示す通り、本実施形態の回転体構造としては、回転体の上に攪拌羽根を放射状、または放射線状に配置した羽根車であり、この羽根の垂直面投影の総面積S1と装置内中心鉛直断面積S2の比S1/S2が、0.03〜0.21の範囲、換言すれば、0.21≧S1/S2≧0.03(S2は装置内鉛直断面積であり、S1は羽根総面積である)の範囲を満足する寸法範囲の撹拌装置で処理するのが望ましい。
ここで記載される羽根総垂直面投影面積は、図2におけるAやBに示すように、回転方向に面する投影面積であり、放射線より角度を有するBのような場合には、装置中心から羽根最前面を結ぶ線を、投影面とする。
このように、比S1/S2が0.21を越えてしまうと、羽根部への抵抗や、投入された処理粉体の必要以上の羽根との衝突、摩擦、発熱によりトナー母体粒子の一部が融着あるいは凝集したり、離型剤が露出してしまい、保存性が低下して画像形成装置内を汚す不具合などが生じる虞がある。さらに、衝撃により処理粉体が粉砕され、所定の粒度と水準が異なったり、新たに分級、除去が必要になって、効率的ではない。
また一方、比S1/S2が0.03未満の場合には、羽根回転による内部風速の上昇が得られないため、トナー母体粉子に対する表面処理剤粒子の所望の固定状態が得られない。したがって、トナー母体粒子と遊離した荷電制御剤がキャリア等を汚染したり、トナー中の荷電制御剤を失って、帯電状態が不安定になり、地汚れ等の悪化につながる虞がある。
本実施形態では、流動攪拌型混合装置内における撹拌羽根の最外周端と装置内壁面との隙間Tが2mm以上16mm以下、好ましくは3.5mm以上10mm以下にして、攪拌を行う。このようにすると、装置内部を均一に、且つ、効率のよい流れ場を生じさせることができる。これによって、個々の粒子に大きな回転速度が与えられ、各粒子は装置内を高速で運動する。
これらの条件を組み合わせて撹拌装置内で攪拌混合すれば、表面処理剤の固定化に有効である。羽根外周端と内壁面との隙間が2mm未満の場合には、隙間を通過する粒子に大きなストレスが発生し、温度の上昇や、粒子自体の溶融により、処理を続け得ることが困難となる。一方、隙間が16mmを越すと、隙間によって発生する渦の影響で流れ場全体に乱れが生じてしまう。その結果、粒子の加速状態が不均一となり、荷電制御剤の固定化にバラツキが生まれ、荷電制御剤の埋没や、トナーからの遊離が起こり、よって得られるトナーの帯電状態が不安定となり、さらには地汚れ等の悪化につながる。
また、上述したような本実施形態に用いられる粉体の還流を生起する攪拌装置では、攪拌羽根の最外周端から内周端までの羽根長さL1と、装置内水平断面径D2の比L1/D2が、0.13〜0.22の範囲、換言すれば、0.22≧L1/D2≧0.13の寸法範囲が望ましい。この範囲内で稼働することで、処理粒子に対し、適度な羽根速度と、それに応じた装置内風速を得ることができる。
ただし、比L1/D2が0.22を越すと、装置内風速は得ることができるが、羽根付近の粒子が羽根内部あるいはその近傍に進入しづらく、固定化に充分な加速を得ることができずに、処理後に遊離等の不具合が発生し易い。また、比L1/D2が0.13未満では、羽根自体が作り出す圧力が不足するため、装置内部風速の低下や、流れ場の乱れが生じ、固定化の品質不良を招きやすい。
さらに、図3は、本実施形態のトナーの製造方法に係る攪拌装置において、羽根の上部に補強版を設けた場合を示す図である。
図3に示すように、上述したような本実施形態に用いられる粉体の還流を生起するような攪拌型混合装置において、攪拌羽根の上部に撹拌羽根の回転軸を中心軸とする補強板を設けた場合には、この補強板の外周端から補強板の外周までの可動面積S3と、該補強板の内周の面積S4との比S3/S4が、1.3〜1.9、換言すれば、1.9≧S3/S4≧1.3の式の示す範囲で処理するのが望ましい。
このような羽根構造では、羽根上部円周方向に部材を設けることにより、回転体の回転によるブロワー効果が増す。このような範囲で稼働することで、内部風速を効率的に加速することが可能となる。このとき水平方向開口面積は、補強板と同一水平面、もしくは羽根最上面となる。
比S3/S4が1.9以上では、S3から排出される風量に比べ、S4から流入する風量が少ないことから、内部風速の充分な加速が行えず、粒子も高速化されず、添加剤の固定化領域まで到達しない。一方、比S3/S4が、1.3以下では、S4からの流入風量に比べ、S3の面積が狭すぎるため、S3出口付近の風速が、著しく高速化する。ただし風量が伴わず、かつ装置外周部の部分的な高速状態となるため、流れ場全体を加速するには至らず、逆に渦を発生し、大きな乱れを生じることとなる。この状態では荷電制御剤を固定化にバラツキが発生し、不均一な帯電状態となってしまう。
なお、S4に関しては、図3に記載されている面積内に回転軸が設けられることもある。この場合、面積S4は、回転軸によって減少する部分を削除する必要がある。
上述したように、本実施形態に用いられる粉体の還流軌跡を生起するような攪拌型混合装置では、攪拌による混合が行われる部分が球状の壁をなすことが望ましい。さらに好ましい攪拌装置の構造は、攪拌装置が円筒形や平面の内壁を有しない、例えば、図4に示すような略球状体であり、連続した曲面で構成される撹拌装置が好ましい。
図4は、本実施形態のトナーの製造方法に係る攪拌装置が、球形状の場合を示す図である。
この連続した曲面以外に、粉体排出装置や気体排出口などは含まれない。このような連続した曲面は、安定した乱れのない高速気流を生み出し、処理する樹脂粉体を含む粒子間に均一な撹拌・回転エネルギーを印加することができるので、極めて均一な性能を有するトナーを生み出す。このような撹拌装置として、例えば、メカノハイブリッドミキサー(三井鉱山株式会社製)が適当な例として挙げられる。
本実施形態のトナーの製造方法に用いられる流動攪拌型混合装置は、底部に少なくとも回転体が配置され、その回転体には複数の攪拌羽根が設けられている。この前記回転体を回転させることによって、攪拌槽内でトナー母体粒子と荷電制御剤のような表面処理剤粒子(両者の粒子を粉体と総称する)とが攪拌混合される。そして、この粉体は、回転体上から気流に乗り槽壁に向かった後、槽壁に沿って上方に流れる。さらにその後、槽壁の頂点部から回転体の中央部に戻るように還流し、還流中相互に衝突する。その結果、トナー母体粒子表面に表面処理剤粒子が付着して固定され、所望のトナーが製造されることになる。
本発明者等は、攪拌羽根に当たった後の粉体の還流軌跡が、回転体面にほぼ平行に壁に向かい、しかも衝突する壁との角度が鈍角である場合に、トナー母体粉子に対して、表面処理剤粒子が固定した状態の所望のトナーが得られることを確認した。従って、本実施形態では、このように粉体が還流軌跡を生起するような攪拌装置を用いることが必要であり、特に、粉体が混合攪拌して還流する攪拌装置の壁の形状として最も好ましい形状は、連続体の中でも特に、球状体であることが判明した。
図4は、このような好ましい撹拌装置の形状である球状壁を有する装置の概略図であり、矢印は装置内における粉体の還流軌跡6を表している。この図4に基づいて、さらに詳しく説明する。
球状壁を有する装置を用いて、攪拌羽根による2種以上の粉体の混合を行った場合、装置内における粉体の挙動は、まず装置底部の攪拌羽根と衝突することによって(領域I)、大きな遠心力を受け、装置内壁面方向に打ち出され(領域II)、次に、攪拌羽根の高速回転によって生み出された高速気流によって内壁面に沿って頂部まで達し(領域III)、更に、頂部から回転軸へ向かって下降する高速気流に乗って攪拌羽根上まで運ばれ(領域IV)、再び領域Iに戻り、この領域Iから打ち出されることになる。以降、同様な軌跡を描くように粉体が混合・撹拌される。
このように粉体は常に安定して循環することとなり、従来の竪型円筒状混合機の欠点であった容器底部での滞留はなく、均一な処理が行われることになる。なお、前記した、最外周位置と装置壁面とがなす隙間(羽根の外周端と装置壁面との隙間)については、図4に示すとおり、水平位置の投影寸法を基準とすることで、同様の処理効率向上が望める。
また、上述したように、本実施形態に用いられるような粉体の還流軌跡を生起するような攪拌型混合装置では、流動攪拌型混合装置内の上部から処理槽内に垂直に貫通した中空の円筒状の内挿管を設ける構造が望ましい。
例えば、図5に示すように、処理槽の上部から処理槽内に垂直に貫通した中空の円筒状の内挿管を設けることにより、攪拌によって生じる気流を整流することができる。これにより、処理槽内を還流する粉体の挙動が安定し、また、この内挿管に冷媒を用いるなど冷却手段を用いることによって、冷却が均一に施される。更に、内挿管による上記したような整流により風速(流速)アップの効果が得られるため、還流が速くなり攪拌効率が上がり、処理時間が短縮できる。
このような内挿管の形状としては、円筒形状のみならずそれに類似する形状のもの、例えば、下部が円錐状に広がったものを使用できる。すなわち、撹拌軸と略同一の軸を有するこの軸の周りの回転体であり、その断面形状が連続体であるような形状を挙げることができる。
さらに還流効率を上げるために、内挿管の球状処理槽内へ貫通した部分の長さが前記回転体の上部までとすると良い。また、内挿管と球状処理槽との接続部分が、処理槽内壁面において、滑らかな曲面とすると還流効率が上がる。
さらに上述したように、本実施形態に用いられるような粉体の還流軌跡を生起する攪拌型混合装置では、略球状の流動攪拌型混合装置における直径D2の2乗と、内挿管径D1の3乗との比D2^2/D1^3(=D22/D13)が、0.19〜0.62、換言すれば0.62≧D2^2/D1^3≧0.19の式を満たすD2とD1の寸法範囲で処理するのが望ましい。この寸法範囲内で攪拌装置を使用することにより、流れ場の高速化、及び、高速流れの維持と整流化がバランスよく存在させることができる。
ただし、このD22/D13の比が0.62を越えると、攪拌羽根の回転によって加速された粒子は、壁面を旋回上昇した後、中心部を羽根の方向に向かうが、見かけ上戻りに当たる経路が塞がれることで、装置内部の循環が満足にできず、内挿管の持つ整流作用がなくなってしまう。このような状況で処理を進めても、固定化状態にバラツキが生まれ、内挿管未装着時より処理能力が低下することもある。
また一方、D22/D13の比が0.19を下回る場合には、内挿管の整流作用が低下し、内挿管がない場合と同様の、固定化状態となってしまう。
また、上述したように、本実施形態に用いられる粉体の還流軌跡を生起するような流動攪拌型混合装置では、この流動攪拌型混合装置内の上部に設けられた内挿管の径D1と内挿管の下部における最大径D3との比D3/D1が1.0〜2.3の範囲で、換言すれば、2.3≧D3/D1≧1.0の式を満たすD3とD1の寸法範囲で処理するのが望ましい。また、内挿管径D1については基本配管外径を示すが、配管外径が不定形の場合には、構成する配管の平均径とすることができる。
内挿管下部は、装置内の流れ場に置いて、循環戻りから、回転板に設けられた羽根で、再度加速され内部の高速状態を維持継続する。よって、効率よく処理を行うには、装置内下部にて、内挿管に沿って下降した粒子を含む流れを、回転板の旋回により安定して外側に排出する必要がある。同範囲内に内挿管寸法を設定することで、添加剤の固定化を円滑に行うことが可能となる。
ただし、D3/D1が2.3を超えると、内挿管下部では、急激な体積変化が起き、内挿管に沿って下降した粒子が内挿管内に進入して、滞留・付着する頻度が多くなってしまう。付着した粒子は、攪拌処理終了後に製品と一緒に排出されるが、脱落、混入した付着粒子は固定化処理が不十分なため、画像品質を低下させることになる。
また一方、D3/D1が1.0未満となる場合には、装置の下部において、旋回補助のための案内効果がなくなり、逆に空間体積が大きくなってしまう。従って、内挿管の整流効果が低下し、荷電制御剤の固定化にバラツキを生じやすい。
また、少なくとも熱可塑性樹脂、着色剤および離型剤で構成されるトナー母体粒子を作成する方法としては、例えば、熱可塑性樹脂、着色剤および離型剤を溶融混錬後、粉砕・分級する粉砕法や、熱可塑性樹脂、着色剤および離型剤を溶媒中に油滴として分散させ重合反応させる重合法などがある。
これらの方法により作成したトナー母体粒子を電子写真用トナーとして用いるためには、摩擦帯電能力を高めるための荷電制御剤を均一に攪拌混合して、さらに、帯電安定性を得るために確実に固定化する必要がある。製造時に用いる装置としては、前述の羽根車を設けた球状ミキサーが好適である。
表面処理剤として荷電制御剤を打ち込む場合は、トナー母体粒子と荷電制御剤の攪拌混合後の凝集度が20〜70%、好ましくは25〜60%、更に好ましくは30〜50%であれば帯電性が高いものとなる。
荷電制御剤としては公知のものが使用できる。このようなものとしては、例えば、ニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4 級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩、及びサリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的には、ニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
電子写真用トナーとして、荷電制御剤を固定化して帯電能力を高め、さらに流動性を向上させたものにするためには、流動助剤を混合付着させる必要がある。そしてさらに、流動助剤を混合付着させるためには、一般的に使用されるヘンシェルミキサー等の竪型円筒攪拌装置、前述したような球状ミキサーを用い、30〜40m/sの周速で混合付着させることができる。
[実施例]
以下、実施例により本実施形態を更に説明するが、本実施形態はこれに限定されて解釈されるものではない。また、以下、部は、特に指定のない限り重量部を示す。なお、流動攪拌型混合装置及び回転体である羽根車として、断わりがない限り、原則として図1および図2に示されるものを用いるものとする。
[実施例1]
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェーノール)プロパン810部、テレフタル酸300部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧下230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧下に5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中でイソフォロンジイソシアネート188部と2時間反応を行いイソシアネート含有プレポリマー(1)を得た。
次に、このプレポリマー(1)267部とイソホロンジアミン14部とを50℃で2時間反応させ、重量平均分子量58000のウレア変性ポリエステル(3)を得た。上記と同様にビスフェノールA エチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸276部を常圧下、250℃で5時間重縮合し、さらに、10〜15mmHgの減圧で5時間反応させて、ピーク分子量5000の変性されていないポリエステル(a)を得た。ウレア変性ポリエステル(3)150部と変性されていないポリエステル(a)850部とを酢酸エチル溶剤2000部に溶解、混合し、トナーバインダー(4)の酢酸エチル溶液を得た。
前記トナーバインダー(4)の酢酸エチル溶液240部に着色料としてカーボンブラック(リーガル400R:キャボット社製)4部、離型剤のワックスとしてカルナウバワックス(融点83℃)5部を加え、50℃下にTK式ホモミキサーにて12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。次いで、イオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業株式会社製 スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。そして、50℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液を投入し10分間攪拌した。さらに、この混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、98℃まで昇温して溶剤を除去し、濾別、洗浄、乾燥し、体積平均粒径が6μmでガラス転移温度が50℃のトナー母体粒子を得た。
以上のようにして重合法によって作成されたトナー母体粒子100部と、1次粒子径が50nmである荷電制御剤(サリチル酸金属錯体E−84:オリエント化学工業)0.3部を、流動攪拌型混合装置である容器容量が20リットルのヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)に容器容量の0.3倍仕込み、羽根車の周速度を90m/sとした。また、攪拌羽根については、攪拌羽根を放射状に配置した羽根車であり、羽根総垂直断面投影面積S1と装置内中心鉛直断面積S2とのなす比を0.14、攪拌羽根の最外周位置と装置壁面とがなす隙間を8mm、攪拌羽根の最外周位置と最内周位置とがなす羽根長さL1と装置内水平断面径D2とがなす比を0.35とした。さらに、該補強板の外周から壁面がなす水平方向開口面積S3と、該補強板の内周が形成する水平方向開口面積S4の比を2.8に設定し、容器内最高温度が25℃で15分間の混合処理を行った。
[比較例1]
羽根車の羽根総垂直断面投影面積S1と装置内中心鉛直断面積S2との比を、0.32にした以外は、実施例1と同様の処理を行った。
[比較例2]
羽根車の羽根総垂直断面投影面積S1と装置内中心鉛直断面積S2との比を、0.02にした以外は、実施例1と同様の処理を行った。
[実施例2]
攪拌羽根の外周端と装置壁面との隙間を4.5mmにした以外は、実施例1と同様にして処理を行った。
[比較例3]
攪拌羽根の外周端から内周端までの羽根長さL1と、装置内水平断面径D2との比L1/D2を0.09にした以外は、実施例2と同様の処理を行った。
[実施例3]
攪拌羽根の外周端から内周端までの羽根長さL1と、装置内水平断面径D2との比L1/D2を0.17にしたにした以外は、実施例2と同様の処理を行った。
[比較例4]
補強板の外周から撹拌羽根外周端までの水平方向開口面積S3と、補強板の内周までの水平方向開口面積S4との比S3/S4を0.8にした以外は、実施例3と同様の処理を行った。
[実施例4]
補強板の外周から撹拌羽根外周端までの水平方向開口面積S3と、補強板の内周までの水平方向開口面積S4との比S3/S4を1.5にした以外は、実施例3と同様の処理を行った。
[実施例5]
20リットルのヘンシェルミキサー(三井三池化工機製)を、20リットルの容量の球形槽にした以外は、実施例4と同様の処理を行った。
[実施例6]
装置内に内挿管を設け、この装置内の上部に内挿管の径D1の3乗と装置内水平断面径D2の2乗との比D22/D13が0.5であり、かつ、この内挿管径D1と内挿管下部における最大径D3との比D3/D1を1.8とした以外は、実施例5と同様の処理を行った。
[比較例5]
装置内に内挿管を設け、流動攪拌型混合装置内の上部に設けられた該内挿管径D1と装置内水平断面径D2との比が0.8であり、かつ、該流動攪拌型混合装置内の上部に設けられた該内挿管径D1と該内挿管下部における最大径D3との比が3.2となる以外は、実施例6と同様の処理を行った。
上記の各実施例、比較例で得られたトナーの、固定化度合いを調べるためにSEMでトナー表面の荷電制御剤の存在状態を観察した。なお、これらの結果を、○:完全に固定化、△:1部固定化、×:遊離、として表1に示す。
Figure 2007155924
前記で得られた各トナー100部に、疎水性シリカ0.1部をヘンシェルミキサーにて混合した。これらの各トナー4重量%とシリコーン樹脂を被覆した平均粒子径が50μmの銅−亜鉛フェライトキャリア96重量%とからなる現像剤を調製し、毎分A4サイズの用紙を45枚印刷可能なリコー製imagio Neo450を用いて、連続印刷した。そして、下記(a)〜(d)の基準で評価を行った。
(評価項目)
(a)帯電量(荷電制御剤付着量指標)
現像剤6gを計量し、密閉できる金属円柱に仕込みブローして帯電量を求める。トナー濃度は4.5〜5.5wt%に調整する。
(b)地肌汚れ(均一帯電指標)
白紙画像を現像中に停止させ、現像後の感光体上の現像剤をテープ転写し、未転写のテープの画像濃度との差を938スペクトロデンシトメーター(X−Rite社製)により測定。
(c)スペント化率(トナーよりのブリード指標)
10万枚複写試験後の現像剤からブローオフによりトナーを除去し、残ったキャリアの重量を測定W1とする。次に、このキャリアをトルエン中に入れて溶融物を溶解し、洗浄、乾燥後重量を測定しW2とする。そして下記式よりスペント化率を求め評価した。
スペント化率=〔(W1−W2)/W1〕×100
◎:0〜0.01wt%
○:0.01wt%〜0.02wt%
△:0.02wt%〜0.05wt%
×:0.05wt%未満
(d)フィルミング(表面固定化指標)
現像ローラまたは感光体上のトナーフィルミング発生状況の有無を観察した。◎はフィルミングがなく、△はスジ上のフィルミングが見られ、×は全体的にフィルミングがある。
このようにして各項目ごとに行った評価結果のうち、地汚れ、スペント、フィルミングの実施例での結果を、表2に示す。
Figure 2007155924
このように、表2の結果から、以下のことが明らかとなる。
(i)実施例1、比較例1、及び比較例2により、攪拌羽根面積を適切にすると固定化の効率が良い。
(ii)実施例1と実施例2とにより、攪拌羽根とミキサー壁面間の寸法を適切にすると帯電が安定する。
(iii)実施例2、実施例3及び比較例3により、攪拌羽根の長さを適切にすると地汚れ防止が良好となる。
(iv)実施例3、実施例4及び比較例4においては、攪拌羽根補強板の外周から壁面がなす水平方向開口面積S3と、該補強板の内周が形成する水平方向開口面積S4との比を適切にすると帯電域上がり、安定性が増す。
(v)実施例5と比較例4とを比較することにより、本実施形態の攪拌羽根は、ヘンシェルミキサーよりも球状ミキサーの組み合わせの方が、画像品質が遥かに高い。
(vi)実施例5と実施例6とにおいては、本実施形態の攪拌羽根を用いる場合、内挿管を設けることでフィルミング、キャリアスペントが激減する。
(vii)実施例6と比較例5とにおいては、内挿管寸法、形状を、上述した本実施形態における各式の範囲外とすることで、画像品質等が低下する。
以上、本実施形態のトナーの製造方法及びトナー製造装置によれば、少なくとも攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置内で回転体を回転することによって、少なくとも結着樹脂、着色剤および離型剤とからなるトナー母体粉子と、荷電制御剤とを攪拌混合し、トナー母体粉子表面に荷電制御剤を固定して、電子写真用トナーを製造する方法であって、前記回転体がその上に、攪拌羽根を放射状に配置した羽根車であり、羽根総垂直面投影面積S1と、装置内中心鉛直断面積S2のなす比が、下記式(1)となる流動攪拌型混合装置を使用することを特徴とするトナーの製造方法により、放射状に配置した羽根車の構成、寸法を適正化することで、従来法と比較して、核となる樹脂粉末に荷電制御剤を効率良く固定化することが可能となった。
0.21≧S1/S2≧0.03・・・(1)
特に、本実施形態によるトナーの製造方法は、電子写真用トナー製造の際に、離型剤を含有するトナー母体粒子へ荷電制御剤を比較的低温で均一な状態に固定化でき、得られたトナーを複写機に使用すると、安定した帯電性を有し、感光体や現像ローラ等に対するフィルミング汚染が防止され、キャリアへのスペントが起こらない長期複写性等に優れた効果を発揮するトナーを提供することが可能となる。
本実施形態のトナーの製造方法に係る混合装置の攪拌羽根回転体の構成を示す斜視図である。 (a)は、本実施形態のトナーの製造方法に係る混合装置の攪拌羽根回転体の構成を示す平面図であり、(b)は、攪拌羽根回転体の羽根単独垂直面図である。 本実施形態のトナーの製造方法に係る攪拌羽根上部に補強板を設けた構成の斜視図である。 本実施形態のトナーの製造方法に係る球状壁を有する混合装置と該装置内に粉体が還流する軌跡を示す斜視図である。 本実施形態のトナーの製造方法に係る上部から処理槽内に垂直に内挿管を貫通した処理槽の斜視図である。 従来のトナーの製造方法に係る混合装置の構成を示す斜視図である。
符号の説明
1 ミキサー
2 回転羽根
3 羽根隙間
4 回転円盤
5 補強板
6 粉体還流軌跡
A,B 直視方向
D1 混合装置内挿管径
D2 混合装置水平断面径
D3 内挿管下部最大径
L1、L2 羽根長さ
S1 羽根総垂直面投影断面積
S2 混合装置内中心鉛直断面積
S3 攪拌羽根補強板外周壁面水平方向開口面積
S4 攪拌羽根補強板内周水平方向開口面積

Claims (16)

  1. 攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置にて前記回転体を回転させて、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤からなるトナー母体粉子と荷電制御剤とを攪拌混合し、前記トナー母体粒子表面に前記荷電制御剤を固定して電子写真用トナーを製造するトナーの製造方法であって、
    前記攪拌羽根は、前記回転体上に放射線状に配置された羽根車であり、
    前記攪拌羽根の総垂直投影面積をS1、前記流動攪拌型混合装置内の中心鉛直断面積をS2とするとき、前記S1と前記S2とのなす比が下記式(1)となることを特徴とするトナーの製造方法。
    0.21≧S1/S2≧0.03・・・(1)
  2. 前記攪拌羽根の最外周位置と前記流動攪拌型混合装置壁面との隙間Tが、2mm以上15mm以下であることを特徴とする請求項1に記載のトナーの製造方法。
  3. 前記攪拌羽根の最外周端と最内周端との羽根長さをL1、前記流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、前記L1と前記D2とのなす比が下記式(2)となることを特徴とする請求項1乃至2に記載のトナーの製造方法。
    0.22≧L1/D2≧0.13・・・(2)
  4. 前記流動攪拌型混合装置は、前記攪拌羽根の上部に前記撹拌羽根の回転軸を中心軸とする略円形状の補強板を有し、
    該補強板の外周から前記撹拌羽根外周端までの円環状の面積をS3、該補強板の内周の面積をS4とするとき、前記S3と前記S4とのなす比が下記式(3)となる前記流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
    1.9≧S3/S4≧1.3・・・(3)
  5. 前記流動攪拌型混合装置が略球状体であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  6. 前記流動攪拌型混合装置は、該流動攪拌型混合装置の上部から内部へ、前記撹拌羽根の回転軸方向に中空の内挿管を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のトナーの製造方法。
  7. 前記内挿管径をD1、前記流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、前記D1とD2とのなす比が下記式(4)となる前記流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする請求項6に記載のトナーの製造方法。
    0.62≧D2^2/D1^3≧0.19・・・(4)
  8. 前記内挿管径をD1、該内挿管の下部における最大径をD3とするとき、前記D1と前記D3とのなす比が下記式(5)となる前記流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする請求項6乃至7に記載のトナーの製造方法。
    2.3≧D3/D1≧1.0・・・(5)
  9. 攪拌羽根を有する回転体を具備する流動攪拌型混合装置にて前記回転体を回転させて、少なくとも結着樹脂、着色剤及び離型剤からなるトナー母体粉子と荷電制御剤とを攪拌混合し、前記トナー母体粒子表面に前記荷電制御剤を固定して電子写真用トナーを製造するトナー製造装置であって、
    前記攪拌羽根は、前記回転体上に放射線状に配置された羽根車であり、
    前記攪拌羽根の総垂直投影面積をS1、前記流動攪拌型混合装置内の中心鉛直断面積をS2とするとき、前記S1と前記S2とのなす比が下記式(6)となることを特徴とするトナー製造装置。
    0.21≧S1/S2≧0.03・・・(6)
  10. 前記攪拌羽根の最外周位置と装置壁面との隙間Tが、2mm以上15mm以下であることを特徴とする請求項9に記載のトナー製造装置。
  11. 前記攪拌羽根の最外周端と最内周端との羽根長さをL1、前記流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、前記L1と前記D2とのなす比が下記式(7)となることを特徴とする請求項9乃至10に記載のトナー製造装置。
    0.22≧L1/D2≧0.13・・・(7)
  12. 前記流動攪拌型混合装置は、前記攪拌羽根の上部に前記撹拌羽根の回転軸を中心軸とする略円形状の補強板を有し、
    該補強板の外周から前記撹拌羽根外周端までの円環状の面積をS3、該補強板の内周の面積をS4とするとき、前記S3と前記S4とのなす比が下記式(8)となることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか1項に記載のトナー製造装置。
    1.9≧S3/S4≧1.3・・・(8)
  13. 前記流動攪拌型混合装置が略球状体であることを特徴とする請求項9乃至12のいずれか1項に記載のトナー製造装置。
  14. 前記流動攪拌型混合装置は、該流動攪拌型混合装置の上部から内部へ、前記撹拌羽根の回転軸方向に中空の内挿管を有することを特徴とする請求項9乃至13のいずれか1項に記載のトナー製造装置。
  15. 前記内挿管径をD1、前記流動攪拌型混合装置内の水平断面径をD2とするとき、前記D1とD2とのなす比が下記式(9)となる前記流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする請求項14に記載のトナー製造装置。
    0.62≧D2^2/D1^3≧0.19・・・(9)
  16. 前記内挿管径をD1、該内挿管の下部における最大径をD3とするとき、前記D1と前記D3とのなす比が下記式(10)となる前記流動攪拌型混合装置を用いてトナーを製造することを特徴とする請求項14乃至15に記載のトナー製造装置。
    2.3≧D3/D1≧1.0・・・(10)
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