JP2007063091A - 軽量気泡コンクリートの製造方法 - Google Patents

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文明 松下
Koichi Imazawa
公一 今澤
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Abstract

【課題】 珪酸質原料として、明礬石を含むような特殊な珪石を使用しなくても、強度などの諸物性に優れた軽量気泡コンクリート(ALC)を製造できる方法を提供する。
【解決手段】 ALCを製造する方法において、珪酸質原料として、SiOが97〜99.5重量%で且つAlが0.2〜1.2重量%である化学組成を有する珪石か、若しくはSiOが90〜95重量%で且つAlが1.8〜3.5重量%である化学組成を有する珪石を使用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、建築物の壁、屋根、床などに使用される軽量気泡コンクリート(ALC)の製造方法に関する。
ALCの製造においては、生石灰、セメント及び珪石からなる各主原料と、石膏や繰り返し原料(オートクレーブ前の切断屑並びにALC廃材)などの副原料とを、水と混合撹拌して、得られた原料スラリーにアルミニウム粉末などの発泡剤を加え、補強鉄筋を配した型枠内に流し込んで発泡させる。更に、所定時間を経てケーキ状半硬化体となった後、ピアノ線で所定寸法に切断し、オートクレーブにより高温高圧での水蒸気養生を行って製造される。
このようにして製造されたALCは、内部に気泡と細孔を含むため絶乾かさ比重が0.5程度と非常に軽量でありながら、高い耐火性及び断熱性を備え、強度も比較的高いという優れた特性を持っている。そのため、ALCは建築材料として広く使用され、例えば、仕様に沿った各種寸法に切断され、場合によっては様々な加工や仕上げを行うことによって、壁、屋根、床などの用途に応じたパネルなどのALC建築材料製品とされる。
ALCの強度物性を発現させているのが、オートクレーブによる高温高圧水蒸気養生で生成するトバモライトである。トバモライトは、高温高圧水蒸気養生の過程において、セメントと生石灰の水和で生成した低結晶性の珪酸カルシウム水和物(CSH)が、水蒸気養生中に珪石から供給される珪酸成分と反応して結晶化したものである。一般に、トバモライトの生成過程であるオートクレーブでの高温高圧水蒸気養生では、珪石の溶解が反応を律速することが広く知られている。従って、珪酸質原料として使用する珪石の粒度、単結晶サイズ、純度、不純物の種類と含有量などが、ALCの物性に大きな影響を及ぼす。
そこで従来から、珪酸質原料として種々の珪石の使用が検討されている。例えば、アルミニウム鉱物である明礬石を含んだ珪石を使用するALCの製造方法が提案され、その珪石中の明礬石の含有量として、特公平04−357182号公報には3.5〜8重量%、特公平5−004880号公報には3.5〜15重量%、特公平07−267754号公報には3.5〜10重量%、及び特公平07−267759号公報には1〜4重量%などとする方法が記載されている。
しかし、上記したいずれの方法においても、珪酸質原料として、アルミニウム鉱物である明礬石KAl(SO)(OH)を含んだ特殊な珪石を使用しなければならない。そのため、このような特殊な珪石を用いることなく、オートクレーブによる高温高圧水蒸気養生過程でのトバモライトの生成を促進して、特に強度物性に優れたALCを製造することが望まれている。
特公平04−357182号公報 特公平05−004880号公報 特公平07−267754号公報 特公平07−267759号公報
本発明は、このような従来の事情に鑑み、珪酸質原料として、明礬石を含むような特殊な珪石を使用しなくても、強度などの諸物性に優れたALCを製造できる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明が提供する軽量気泡コンクリート(ALC)の製造方法は、珪酸質原料として、SiOが97〜99.5重量%で且つAlが0.2〜1.2重量%であるか、若しくはSiOが90〜95重量%で且つAlが1.8〜3.5重量%である化学組成を有する珪石を用いることを特徴とするものである。
本発明によれば、珪酸質原料として用いる珪石中のSiOとAlの組成を測定して選択制御するだけで、強度などの諸物性に優れたALCを簡単に製造することができる。従って、本発明のALCを建築用パネルなどとして用いることによって、近年の特殊な工法に対応でき、例えばALCパネルを強い力で把持してクレーンなどで吊り上げたり、ALCパネルを小型の取付金具を用いて建築物に施行したりすることが可能になる。
ALCは内部に気泡と細孔を含むため非常に軽量でありながら、強度も比較的高いという優れた性質を持っている。この強度を発現させているのが、オートクレーブによる高温高圧水蒸気養生の過程で生成する珪酸カルシウム水和物のトバモライトである。このトバモライトの生成過程では、珪石の溶解が反応を律速することが広く知られている。
そこで、本発明者らは、高温高圧水蒸気養生での珪石の溶解、中でも珪石の溶解に影響を与える不純物について種々検討し、特にトバモライトのシリコンと置換固溶してトバモライトの結晶性を向上させるアルミニウムに着目した。その結果、珪石のSiO純度とAl含有量が一定の範囲内にあるとき、ALCが優れた強度を発現することを見出し、本発明をなすに至ったものである。
即ち、種々の純度を持つ珪石を用いてALCを製造し、そのALCについて物性値を調べ結果、SiOが97〜99.5重量%で且つAlが0.2〜1.2重量%であるか珪石、あるいはSiOが90〜95重量%で且つAlが1.8〜3.5重量%である珪石を使用したとき、高い強度のALCが得られることが分かった。尚、本発明方法で使用する珪石は、Alが明礬石として含まれる特殊な珪石である必要はない。
上記組成範囲内の珪石を用いた場合に、ALCの強度が向上する理由は明らかではないが、SiOが97〜99.5重量%で且つAlが0.2〜1.2重量%である場合には、バインダーとなるトバモライトの生成量自体が増えることにより、またSiOが90〜95重量%で且つAlが1.8〜3.5重量%である場合には、トバモライトの生成量と結晶性のバランスが優れることにより、ALCの強度が高くなるものと考えられる。
珪酸質原料として、それぞれ下記表1に示すSiOとAlの化学組成を持つ17種類の珪石を使用して、試料1〜17のALCを製造した。尚、これらの珪石をX線回折にて同定したところ、いずれにも明礬石は含まれていなかった。上記全ての珪石は予めボールミルにして粉砕し、比表面積3000±200ブレーンに粒度を調整して使用した。
Figure 2007063091
まず、上記の珪石45重量部に、石灰質原料として生石灰5重量部とセメント30重量部、繰り返し原料20重量部を混合し、これらの固体原料の合計100重量部に対し水60重量部と、少量のアルミニウム粉末及び界面活性剤を加え、混練してスラリーを作成した。このスラリーを型枠に流し込んで発泡させ、水和により硬化してケーキ状半硬化体とした後、180℃、10気圧のオートクレーブにおいて6時間の高温高圧水蒸気養生を施した。
得られたALCブロックを100mm角の立方体に成形し、JIS A5416に準じて圧縮強度を測定した。その結果を珪石の組成(SiOとAlのみ)と共に下記表2に示した。圧縮強度のJIS A5416における規格値は3.0N/mm以上であるが、実際には近年開発されているクレーンでの吊り上げや小型の取付金具を用いる特殊な工法に対応するためには、4.5N/mm以上が必要であり、更には5.0N/mm以上が好ましい。そこで、表2中の評価においては、圧縮強度5.0N/mm以上を適(◎)、4.5N/mm以上5.0N/mm未満を可(○)、3.0N/mm以上4.5N/mm未満を不適(△)、3.0N/mm未満を不可(×)と判定した。
Figure 2007063091
また、上記17種類の各試料について、珪石中のSiO含有量とAl含有量との関係を、圧縮強度4.5N/mm以上と未満とに分けて、図1にプロットして示した。
本発明の実施例である試料3〜7においては、圧縮強度の判定は全て可であり、このときの珪石の化学組成はSiOが90〜95重量%且つAlが1.8〜3.5重量%の範囲内であった。また、同じく実施例である試料13〜17においては、圧縮強度の判定は可あるいは適であり、このときの珪石の化学組成はSiOが97〜99.5重量%且つAlが0.2〜1.2重量%の範囲内であった。
一方、比較例である試料1〜2においては、圧縮強度の判定は不適であった。これらの比較例における珪石の化学組成は、試料1ではSiO及びAlの両方が上記2つの範囲を外れ、同じく試料2ではSiOは90〜95重量%の範囲内であったが、Alが1.8〜3.5重量%の範囲を外れていた。
また、比較例である試料8〜12においても、圧縮強度の判定は不適であった。これらの比較例における珪石の化学組成は、試料8、10、12ではSiO及びAlの両方が上記2つの範囲を外れており、試料9、11ではAlは0.2〜1.2重量%の範囲内であったが、SiOが97〜99.5重量%の範囲を外れていた。
以上の結果から、十分な圧縮強度を有するALCを製造するためには、珪酸質原料として用いる珪石について、SiOが97〜99.5重量%で且つAlが0.2〜1.2重量%の化学組成を有するか、若しくは、SiOが90〜95重量%で且つAlが1.8〜3.5重量%の化学組成を有する必要があることが明らかとなった。
珪石中のSiO含有量とAl含有量との関係を圧縮強度4.5N/mm以上と未満とに分けてプロットしたグラフである。

Claims (1)

  1. 珪酸質原料として、SiOが97〜99.5重量%で且つAlが0.2〜1.2重量%であるか、若しくはSiOが90〜95重量%で且つAlが1.8〜3.5重量%である化学組成を有する珪石を用いることを特徴とする軽量気泡コンクリートの製造方法。


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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009096665A (ja) * 2007-10-16 2009-05-07 Clion Co Ltd 軽量気泡コンクリートの製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001348262A (ja) * 2000-06-01 2001-12-18 Sumitomo Kinzoku Kozan Siporex Kk Alcの製造方法

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