JP2007062258A - インクジェット記録媒体の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の目的は、バンディング耐性に優れ、かつカール特性が向上したインクジェット記録媒体の製造方法を提供することにある。
【解決手段】 支持体上に少なくとも1層のインク吸収層を塗布、乾燥して製造するインクジェット記録媒体の製造方法において、該インクジェット記録媒体を塗布、乾燥した後、シート状に断裁し、該シート状のインクジェット記録媒体を積層した状態で、35℃以上で24時間以上のエージング処理を施すことを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、カール特性及びバンディング耐性が改良されたインクジェット記録媒体の製造方法に関するものである。
近年、インクジェット記録材料は、急速にその画質向上が図られ、写真画質に迫りつつある。特に、写真画質に匹敵する画質をインクジェット記録で達成するために、インクジェット記録媒体(以下、単に記録用紙ともいう)の面からもその改良が進んでおり、高平滑性の支持体上に無機微粒子と親水性ポリマーから形成される微小な空隙構造を有する多孔質層を設けた空隙型のインクジェット記録媒体は、高い光沢を有し、鮮やかな発色を呈し、インク吸収性及び乾燥性に優れていることから、最も写真画質に近いものの一つになりつつある。特に、非吸水性支持体を使用した場合は、吸水性支持体に見られるようなプリント後のコックリング、いわゆる「しわ」の発生がなく、高平滑な表面を維持できるため、より高品位なプリントを得ることができる。
インク吸収層としては、例えば、高平滑性を有する支持体上に、インク吸収層としてゼラチンやポリビニルアルコールなどの親水性バインダーを塗布して膨潤性インク吸収層を有する膨潤型インクジェット記録媒体が知られており、一方、特開平10−119423号公報には、微小な空隙構造を有する多孔質層をインク吸収層として設けた空隙型インクジェット記録媒体が提案されており、高インク吸収性と高速乾燥性であり、最も銀塩写真画質に近い画質が得られる方法の一つになりつつある。
この多孔質層は、主に親水性バインダーと微粒子とで形成されており、微粒子としては無機または有機の微粒子が広く適用されているが、一般的には、無機微粒子の方がより小粒径であり、高光沢の多孔質層を実現できるため好ましく用いられる。更に、上記無機微粒子に対し、相対的に少量の親水性バインダーを使用することにより、この無機微粒子間に空隙が形成されて高空隙率の多孔質層が得られる。
これらのインクジェット記録媒体の製造方法としては、例えば、空隙型のインクジェット記録媒体の製造方法は、一般的には、長尺の可暁性支持体を連続的に搬送しながら、主に親水性バインダーと無機微粒子を含むインク吸収層形成用の水系塗布液を支持体上に塗布してインク吸収層を形成した後、乾燥工程及び調湿工程を経て乾燥し、次いでロール状に積層しながら巻き取られる。
上記の様なインクジェット記録媒体のインク吸収層の形成に用いる塗布液は、その主成分が無機微粒子であり、元来硬い塗膜であることから、厚膜の多孔質層を支持体上に塗布する場合、皮膜強度が低下し、乾燥時にひび割れ等の故障を誘発しやすい。多孔質インク吸収層の形成過程においては、少量の親水性バインダーが微粒子表面に吸着し、その親水性バインダー間で絡み合う、もしくは親水性バインダー間の水素結合等の相互作用により微粒子を保持し、保護コロイドを作って多孔質層を形成している。その後、乾燥過程において塗膜の急激な収縮がおき、その収縮応力により、膜面にひび割れが起こると考えられている。上記課題に対しては、塗膜強度を向上させ、ひび割れ等の塗膜破壊を防止する観点から、親水性バインダーを硬化するための架橋剤が使用されており、例えば、ホウ酸及びその塩、エポキシ系硬化剤、アルデヒド系硬化剤、活性ハロゲン系硬化剤、活性ビニル系化合物、アルミニウム明礬等が知られている。
しかしながら、これらの架橋剤は、塗布乾燥工程だけでは親水性バインダーとの架橋反応が完遂しない場合が多く、この様な状態で塗膜の硬膜度が不十分であると、インク吸収能が低下し、インクジェット記録の際に、走査方向の筋が明瞭となってしまう、いわゆるバンディング現象等の欠点を招く結果となる。
この様な問題に対する対策方法として、塗布乾燥してロール状に積層した状態で、一定の温湿度環境下で一定期間保存して、架橋反応を完結されるエージング処理が施されている(例えば、特許文献1、2参照。)。
このエージング処理を施すことにより、インク吸収能の低下に伴うバンディングは解消される反面、ロール状で高温環境に長期間保存されるため、強いカールがインクジェット記録媒体に付与される。
近年、インクジェットプリンタの性能向上は、高画質化のみにとどまらず、プリントスピードの観点においても大幅な性能向上が達成されており、例えば、ノズル数の増加に伴い、プリントヘッドも大型化する傾向にある。このプリントヘッドの大型化は、プリントスピードの観点では有利であるが、その一方ではインクジェット記録媒体の搬送トラブルを生じやすくなっている。インクジェットプリンタでは、プリントヘッドとインクジェット記録媒体との間隔を適正に保ち、正確な印字が行われる様な設計がなされているが、上記の様にインクジェット記録媒体のカールが強くなると、インクジェット記録媒体とプリントヘッドとの衝突などによる搬送不良を引き起こし、その結果、正常は搬送が行うことができないため、バンディング等の印字不良を引き起こす結果となる。
以上の様な状況を踏まえ、カール特性に優れ、バンディングの発生を抑制することのできるインクジェット記録媒体の新たな製造方法の開発が望まれている。
特開2003−136836号公報 特開2005−88410号公報
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、その目的は、バンディング耐性に優れ、かつカール特性が向上したインクジェット記録媒体の製造方法を提供することにある。
本発明の上記目的は、以下の構成により達成される。
(1)支持体上に少なくとも1層のインク吸収層を塗布、乾燥して製造するインクジェット記録媒体の製造方法において、該インクジェット記録媒体を塗布、乾燥した後、シート状に断裁し、該シート状のインクジェット記録媒体を積層した状態で、35℃以上で24時間以上のエージング処理を施すことを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
(2)前記積層したインクジェット記録媒体の最上部に、10Pa以上、500Pa以下の荷重を均一に付与した状態で、前記エージング処理を施すことを特徴とする前記(1)に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
(3)前記エージング処理が、温度または処理時間の異なる2つ以上の条件を組み合わせて行うことを特徴とする前記(1)または(2)に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
(4)前記エージング処理を施す前に、18℃以上、30℃未満、50%RH以上の環境下で3日以上の調湿処理を行うことを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
(5)前記インクジェット記録媒体の最表層インク吸収層が、平均一次粒径が10nm以下のシリカ微粒子を含有することを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
本発明によれば、バンディング耐性に優れ、かつカール特性が向上したインクジェット記録媒体の製造方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明者は、上記課題に鑑み鋭意検討を行った結果、支持体上に少なくとも1層のインク吸収層を塗布、乾燥して製造するインクジェット記録媒体の製造方法において、該インクジェット記録媒体を塗布、乾燥した後、シート状に断裁し、該シート状のインクジェット記録媒体を積層した状態で、35℃以上で24時間以上のエージング処理を施すことを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法により、カール特性を損なうことなく十分な塗膜強度を達成することができ、バンディング耐性に優れたインクジェット記録媒体の製造方法を実現することができた。
以下、本発明の詳細について説明する。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法(以下、単に製造方法ともいう)では、インクジェット記録媒体を塗布、乾燥した後、シート状に断裁し、該シート状のインクジェット記録媒体を積層した状態で、35℃以上で24時間以上のエージング処理を施すことを特徴とする。
本発明者は、塗膜強度、カール特性及びバンディング耐性のいずれをも満足する条件について鋭意検討を行った結果、従来より広く行われていた長尺のインクジェット記録媒体をロール状に積層した状態でエージング処理に対し、塗布乾燥後に目的に応じ所望のサイズに断裁してシート状とした後、このシートを積層した状態でエージング処理を行うことにより、バンディング耐性とカール特性の両立を図ることができることを見出したものである。
本発明の製造方法においては、インクジェット記録媒体を塗布、乾燥して製造した後、シート状への断裁を行うが、断裁時期としては、塗布、乾燥した後、直ちにオンラインで所定のサイズに断裁してもよく、あるいは、塗布、乾燥し、一旦ロール状に積層し、防湿シート等で湿度変化を遮断した状態で一定の期間保存を行った後、シート状に断裁してもよい。
本発明に係るインクジェット記録媒体をシート状に断裁するサイズとしては、特に制限はなく、目的や用途に合わせて適切なサイズに断裁することができるが、エージング効率等を考慮すると、概ね長さ(塗布方向)30cm〜3.0m、幅21cm〜3.0mの長方形サイズとすることが好ましい。
本発明の製造方法においては、シート状のインクジェット記録媒体を積層した状態で、35℃以上で24時間以上のエージング処理を行うことを特徴とするが、より好ましい加熱条件としては35℃以上、80℃以下であり、処理期間としては24時間以上、10日以下であることが好ましい。更には、加熱温度が50℃以上、80℃以下であれば、処理期間としては24時間以上、8日以内であることが好ましく、また加熱温度が35℃以上、50℃未満であれば、処理期間としては4日以上、10日以内であることが好ましい。
また、本発明に係るエージング処理としては、温度または処理時間の異なる2つ以上の条件を組み合わせて行うことが、より安定したエージング処理を施すことができる観点から好ましい。例えば、第1エージング処理として、35℃以上、50℃未満の条件で、12時間以上、5日未満の処理を行った後、第2エージング処理として、50℃以上、80℃以下の条件で、12時間以上、5日未満の処理を行う。
上記の様な条件で行う本発明に係るエージング処理において、湿度環境条件としては特に制限はないが、安定かつ均一なエージング処理を行う観点から、エージング処理を行う湿度環境条件としては55±15%RHの範囲であることが好ましく、より好ましくは55±10%RHの範囲であり、更に好ましくは55±5%RHの範囲である。
また、本発明の製造方法においては、インクジェット記録媒体を塗布、乾燥して製造した後、エージング処理を行う前に、18℃以上、30℃未満、50%RH以上の環境下で3日以上の調湿処理を行うことが、より安定かつ均一なエージング処理を行うことができる観点から好ましく、特に湿度条件としては50%RH以上、80%RH以下、調湿処理日数としては3日以上、8日以下とすることが好ましい。
本発明の製造方法においては、シート状に断裁し、積層したインクジェット記録媒体を本発明に係る条件でエージング処理を行う際に、積層したインクジェット記録媒体の最上部に、10Pa以上、500Pa以下の荷重を均一に付与した状態でエージング処理を施すことが好ましく、更に好ましくは10Pa以上、100Pa以下であり、下記の積層枚数によって適宜変更することが好ましい。
本発明においては、シート状のインクジェット記録媒体を積層する際には、できうる限り水平な基盤上に積層することが、シート全面により均一な荷重を付与できる観点から好ましい。エージング処理時のシート状インクジェット記録媒体の積層枚数としては、特に制限はないが、エージング効率、エージング処理の均一性及び生産効率を考慮すると、概ね50枚以上、3000枚以下であることが好ましく、より好ましくは200枚以上、2000枚以下である。
また、インクジェット記録媒体の最表面部に本発明で規定する荷重を均一に付与する方法としては、例えば、ステンレスシート等の変形し難い金属板を、荷重を付加するシート状のインクジェット記録媒体と同一サイズの平板とし、その平板の厚さあるいは積層枚数を適宜調整して、所望の荷重を付与する方法、あるいは熱等で変形し難い紙、例えば、インクジェット記録媒体の製造で用いる支持体(例えば、RC原紙、詳細は後述する)を荷重を付加するシート状のインクジェット記録媒体と同一サイズに断裁し、所望の荷重を付与するに必要となる枚数を重ねる方法等を挙げることができる。
なお、本発明でいう荷重を均一に付与するとは、シート状インクジェット記録媒体の全域で受ける荷重のバラツキ巾が、±10%以内にあることを意味する。
次いで、本発明に係るインクジェット記録媒体の詳細について説明する。
一般に、インクジェット記録媒体を形成するインク吸収層としては、前述の様に膨潤型インク吸収層と空隙型インク吸収層とがあるが、本発明に係るインクジェット記録媒体としては、本発明の目的効果をいかんなく発揮することができ、かつ高品位のインクジェット画像が得られる観点から、空隙型インク吸収層を有するインクジェット記録媒体であることが、特に好ましい。
以下、本発明に係る空隙型インク吸収層を有するインクジェット記録媒体について、その詳細を説明する。
本発明に係る空隙型インク吸収層は、主に、無機微粒子と少量の親水性バインダーとを含有し、空隙構造を構成している。
〔無機微粒子〕
本発明に係るインク吸収層に適用可能な無機微粒子としては、例えば、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、カオリン、クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、ハイドロタルサイト、珪酸アルミニウム、ケイソウ土、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成非晶質シリカ、コロイダルシリカ、アルミナ、コロイダルアルミナ、擬ベーマイト、水酸化アルミニウム、リトポン、ゼオライト、水酸化マグネシウム等の白色無機顔料を挙げることができる。上記無機微粒子は、一次粒子のまま用いても、また二次凝集粒子を形成した状態で使用することもできる。
本発明においては、インクジェット記録媒体で高品位なプリントを得る観点から、無機微粒子として、低屈折率で、かつ約0.1μm以下の平均粒子径のものが比較的安価に得られる観点からシリカ系粒子またはアルミナ径粒子が好ましく、更にはアルミナ、擬ベーマイト、コロイダルシリカ、もしくは気相法により合成されたシリカ微粒子等が好ましく、特に、平均粒径が10nm以下のシリカ微粒子が好ましい。
一般に、シリカ微粒子としては、その製造法により湿式法シリカ微粒子と気相法シリカ微粒子とに大別される。前者の湿式法シリカ微粒子は、ケイ酸塩の酸分解により活性シリカを生成し、これを適度に重合させ凝集沈降させて含水シリカを得る方法が主流であり、例えば、湿式シリカでは沈降法による(株)トクヤマのファインシールが、ゲル法によるシリカとしては日本シリカ工業(株)のNIPGELが市販されている。沈降法シリカは概ね10〜60nm、ゲル法シリカは概ね3〜10nmの一次粒子が二次凝集体を形成したシリカ粒子として特徴づけられる。
一方、後者の本発明に好ましく用いられる気相法シリカ微粒子は、四塩化ケイ素と水素を原料にして燃焼法により合成されるものであり、例えば、日本アエロジル株式会社製のアエロジルシリーズ、トクヤマ社製のレオロシールシリーズが市販されている。
本発明においては、高い空隙率が得られ、カチオン性微粒子分散液を製造する場合に粗大凝集体が形成されにくい気相法シリカ微粒子を用いることが好ましい。また、気相法シリカにおいては、二次凝集体は湿式シリカに対して比較的弱い相互作用により形成されているため、湿式シリカに対して低いエネルギーで分散できるという特徴を有している。また、気相法シリカ微粒子は、比表面積が特に大きいので、インクの吸収性及び保持率が高く、また、屈折率が低いので、適切な粒子径まで微細に分散を行なえばインク吸収層に透明性を付与でき、高い発色濃度と良好な色相が得られるという利点がある。
気相法シリカ微粒子は、その一次粒子の平均粒径が3〜50nmのものが好ましい。より好ましくは10nm以下である。一次粒子の平均粒径が50nm以下であれば、記録媒体の高光沢性を達成することができ、また表面での乱反射による最高濃度の低下を防いで鮮明な画像をえることができる。上記においての微粒子の平均粒径は、粒子そのものあるいは多孔質のインク吸収層の断面や表面を電子顕微鏡で観察し、多数個の任意の粒子の粒径を求めてその単純平均値(個数平均)として求められる。ここで個々の粒径はその投影面積に等しい円を仮定した時の直径で表したものである。
特に好ましい態様として、二次粒子以上の粒子を形成して多孔質インク吸収層を形成する場合、その平均粒径は、20〜200nmであることが高インク吸収性及び高光沢を達成した記録媒体を得るという観点において好ましい
また、気相法シリカ微粒子を、湿度20〜60%の環境下で3日以上保存して気相法シリカの含水率を調整することも好ましい。
気相法シリカ微粒子の添加量は、要求されるインク吸収容量、多孔質のインク吸収層の空隙率、親水性バインダーの種類に大きく依存するが、一般には記録媒体1m2当たり、通常5〜30g、好ましくは10〜25gである。
気相法シリカ微粒子の添加量増加に従いインク吸収容量も増加するが、カールやひび割れといった取り崩しもあるため、空隙率によって容量を増加させる方法が好ましい。好ましい空隙率は40〜75%である。空隙率は、選択する気相法シリカ微粒子、バインダーの種類によって、あるいはそれらの混合比によって、またはその他の添加剤の量によって調節することができる。
ここでいう空隙率とは、空隙層の体積における空隙の総体積の比率であり、その層の構成物の総体積と層の厚さから計算で求められる。また、空隙の総体積は、吸水量測定によって簡易に求められる。
〔親水性バインダー〕
次いで、本発明に係るインク吸収層に用いる親水性バインダーについて説明する。
親水性バインダーとしては、特に制限は無く、従来公知の親水性バインダーを用いることができ、例えば、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等を用いることができるが、バインダーの吸湿特性が比較的小さく、記録媒体のカールがより小さい観点、及び少量の使用で無機微粒子のバインダー能力が高くひび割れや膜付き性が優れている観点から、ポリビニルアルコールが特に好ましい。
本発明に好ましく用いられるポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、末端をカチオン変性したポリビニルアルコールやアニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールも含まれる。
酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が300以上のものが好ましく用いられ、特に平均重合度が1,000〜5,000のものが好ましく用いられ、ケン化度は70〜100%のものが好ましく、80〜99.8%のものが特に好ましい。
カチオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開昭61−10483号に記載されるような、第1〜3級アミノ基や第4級アミノ基を上記ポリビニルアルコールの主鎖または側鎖中に有するポリビニルアルコールであり、これらはカチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体と酢酸ビニルとの共重合体をケン化することにより得られる。
カチオン性基を有するエチレン性不飽和単量体としては、例えば、トリメチル−(2−アクリルアミド−2,2−ジメチルエチル)アンモニウムクロライド、トリメチル−(3−アクリルアミド−3,3−ジメチルプロピル)アンモニウムクロライド、N−ビニルイミダゾール、N−メチルビニルイミダゾール、N−(3−ジメチルアミノプロピル)メタクリルアミド、ヒドロキシエチルトリメチルアンモニウムクロライド、トリメチル−(3−メタクリルアミドプロピル)アンモニウムクロライド等が挙げられる。
カチオン変性ポリビニルアルコールのカチオン変性基含有単量体の比率は、酢酸ビニルに対して0.1〜10モル%、好ましくは0.2〜5モル%である。
アニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平1−206088号に記載されているアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号及び同63−307979号に記載されているビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、及び特開平7−285265号に記載されている水溶性基を有する変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
また、ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、例えば、特開平7−9758号に記載されているポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
ポリビニルアルコールは、重合度や変性の種類の違いなど、2種類以上を併用することもできる。特に、重合度が2,000以上のポリビニルアルコールを使用する場合には、予め無機微粒子に対して0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%添加してから、重合度が2,000以上のポリビニルアルコールを添加すると、著しい増粘が無く好ましい。
インク吸収層を形成する際の親水性バインダーに対する無機微粒子の比率は、質量比で2〜20であることが好ましい。質量比が2倍以上であれば、充分な空隙率の多孔質膜が得られ、充分な空隙容量を得やすくなり、親水性バインダーによるインクジェット記録時の膨潤によって空隙を塞ぐ状況を招かず、高インク吸収速度を維持できる要因となる。一方、この比率が20倍以下であれば、インク吸収層を厚膜で塗布した際、ひび割れが生じにくくなる。特に好ましい親水性バインダーに対する無機微粒子の比率は2.5〜12倍、最も好ましくは3〜10倍である。
〔その他の添加剤〕
本発明のインクジェット記録媒体においては、水溶性多価金属化合物を含有することが好ましい。
本発明に適用可能な水溶性多価金属化合物としては、アルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、鉄、ストロンチウム、バリウム、ニッケル、銅、スカンジウム、ガリウム、インジウム、チタン、ジルコニウム、スズ、鉛などの金属の塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、酢酸塩、ギ酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、クロロ酢酸塩等が挙げられる。中でもアルミニウム、カルシウム、マグネシウム、亜鉛、ジルコニウムからなる水溶性塩はその金属イオンが無色のため好ましい。更に、水溶性アルミニウム化合物、水溶性ジルコニウム化合物が長期保存時の滲み耐性に優れると言う点で特に好ましい。
水溶性アルミニウム化合物の具体例としては、ポリ塩化アルミニウム(塩基性塩化アルミニウム)、硫酸アルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硫酸アルミニウムカリウム(ミョウバン)、硫酸アンモニウムアルミニウム(アンモニウムミョウバン)、硫酸ナトリウムアルミニウム、硝酸アルミニウム、リン酸アルミニウム、炭酸アルミニウム、ポリ硫酸ケイ酸アルミニウム、酢酸アルミニウム、塩基性乳酸アルミニウム等を挙げることができる。ここで、水溶性多価金属化合物における水溶性とは、20℃の水に1質量%以上、より好ましくは3質量%以上溶解することを意味する。
最も好ましい水溶性アルミニウム化合物は、インク吸収性の観点から塩基度80%以上の塩基性塩化アルミニウムであり、次の分子式で表すことができる。
〔Al2(OH)nCl6-nm
(ただし、0<n<6、m≦10)
塩基度はn/6×100(%)で表される。
水溶性ジルコニウム化合物の具体例としては、炭酸ジルコニル、炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコニル、硝酸ジルコニル、酸塩化ジルコニウム、乳酸ジルコニル、クエン酸ジルコニルが好ましい。炭酸ジルコニルアンモニウム、酢酸ジルコニルは特に好ましい。特に酸塩化ジルコニウム、酢酸ジルコニルが長期保存時の滲み耐性の観点から好ましい。
また、本発明に係るインク吸収層には、カチオン性ポリマーを適用することができる。
カチオン性ポリマーは、ポリマー主鎖または側鎖に第1〜3級アミン、第4級アンモニウム塩基、または第4級ホスホニウム塩基などを有するポリマーであり、インクジェット記録媒体で公知の化合物が用いられる。製造の容易性から、実質的に水溶性であるものが好ましい。
カチオン性ポリマーの例としては、ポリエチレンイミン、ポリアリルアミン、ポリビニルアミン、ジシアンジアミドポリアルキレンポリアミン縮合物、ポリアルキレンポリアミンジシアンジアミドアンモニウム塩縮合物、ジシアンジアミドホルマリン縮合物、エピクロルヒドリン−ジアルキルアミン付加重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド重合物、ジアリルジメチルアンモニウムクロライド・SO2共重合物、ポリビニルイミダゾール、ビニルピロリドン・ビニルイミダゾール共重合物、ポリビニルピリジン、ポリアミジン、キトサン、カチオン化澱粉、ビニルベンジルトリメチルアンモニウムクロライド重合物、(2−メタクロイルオキシエチル)トリメチルアンモニウムクロライド重合物、ジメチルアミノエチルメタクリレート重合物、などが挙げられる。
または、化学工業時報平成10年8月15日及び25日に記載されるカチオン性ポリマー、「高分子薬剤入門」(三洋化成工業株式会社発行、p787、1992年)に記載される高分子染料固着剤が例として挙げられる。
カチオン性ポリマーの平均分子量としては2000〜50万の範囲であることが好ましく、更に好ましくは、1万〜10万の範囲である。
平均分子量とは数平均分子量のことであり、ゲルパーミュエーションクロマトグラフィーから求めたポリエチレングリコール換算値を言う。
また、カチオン性ポリマーを塗布液にあらかじめ添加する場合、均一に塗布液に添加するのみならず、無機微粒子とともに複合粒子を形成する形で添加してもよい。無機微粒子とカチオン性ポリマーによって複合粒子を作製する方法としては、無機微粒子にカチオン性ポリマーを混合し吸着被覆させる方法、その被覆粒子を凝集させてより高次の複合粒子を得る方法、さらには混合して得られる粗大粒子を分散機によってより均一な複合粒子にする方法などが挙げられる。
カチオン性ポリマーは概ね水溶性基を有するために水溶性を示すが、例えば共重合成分の組成によって水に溶解しないことがある。製造の容易性から水溶性であることが好ましいが、水に難溶であっても水混和性有機溶媒を用いて溶解し使用することも可能である。
ここで水混和性有機溶媒とは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールなどのアルコール類、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンなどのグリコール類、酢酸エチル、酢酸プロピル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類など、水に対して概ね10%以上溶解し得る有機溶媒を言う。この場合、有機溶媒の使用量は水の使用量以下であることが好ましい。
カチオン性ポリマーはインクジェット記録媒体1m2当たり通常0.1〜10g、好ましくは0.2〜5gの範囲で用いられる。
本発明において、無機微粒子とカチオン性ポリマーの比率が上記の範囲であると、無機微粒子のアニオン成分がほぼ完全にカチオン成分によって被覆されるため、無機微粒子とカチオン性ポリマーとのイオン結合による粗大粒子形成をひきおこすことがなく、好ましい。
その他の添加剤としては、架橋剤(硬膜剤ともいう)が挙げられる。
硬膜剤は、一般的には前記親水性バインダーと反応し得る基を有する化合物あるいは親水性バインダーが有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、親水性ポリマーの種類に応じて適宜選択して用いられる。
硬膜剤の具体例としては、例えば、エポキシ系硬膜剤(ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬膜剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等)、活性ハロゲン系硬膜剤(2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5−s−トリアジン等)、活性ビニル系化合物(1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等)、ほう酸、その塩、ほう砂、アルミ明礬等が挙げられる。
親水性バインダーとしてポリビニルアルコールまたはカチオン変性ポリビニルアルコールを使用する場合には、ほう酸、その塩またはエポキシ系硬膜剤から選ばれる硬膜剤を使用するのが好ましい。
最も好ましいのはほう酸またはその塩から選ばれる硬膜剤である。
ほう酸またはその塩としては、硼素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩のことを示し、具体的にはオルトほう酸、二ほう酸、メタほう酸、四ほう酸、五ほう酸、八ほう酸またはそれらの塩が挙げられる。
上記硬膜剤の使用量は親水性ポリマーの種類、硬膜剤の種類、無機微粒子の種類、親水性ポリマーに対する比率等により変化するが、通常親水性ポリマー1g当たり5〜500mg、好ましくは10〜300mgである。
上記硬膜剤は、空隙層を形成する塗布液を塗布する際に、空隙層を形成する塗布液中及び/または空隙層に隣接するその他の層を形成する塗布液中に添加してもよく、あるいは予め硬膜剤を含有する塗布液を塗布してある支持体上に、該空隙層を形成する塗布液を塗布する。さらには空隙層を形成する硬膜剤非含有の塗布液を塗布乾燥後に硬膜剤溶液をオーバーコートするなどして空隙層に硬膜剤を供給することもできる。好ましくは製造上の効率の観点から、空隙層を形成する塗布液またはこれに隣接する層を形成する塗布液中に硬膜剤を添加して、空隙層を形成するのと同時に硬膜剤を供給するのが好ましい。
空隙層を形成するのが気相法により合成された超微粒子シリカおよびポリビニルアルコールである特に好ましい態様においては、空隙層を形成する塗布液中に予め硬膜剤を添加しておき、一定時間(好ましくは10分以上、特に好ましくは30分以上)経過してから支持体上に塗布・乾燥するとより高い空隙率を皮膜の脆弱性を悪化させることなく達成することが出来る。
また、上記硬膜剤は予め本発明の無機微粒子分散物を調製する場合に添加剤として添加しておくこともできる。
その他、ポリスチレン、ポリアクリル酸エステル類、ポリメタクリル酸エステル類、ポリアクリルアミド類、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、またはこれらの共重合体、尿素樹脂、メラミン樹脂等の有機ラテックス微粒子、流動パラフィン、ジオクチルフタレート、トリクレジルホスフェート、シリコンオイル等の油滴微粒子、カチオン、ノニオンの各種界面活性剤、特開昭57−74193号、同57−87988号及び同62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、同57−87989号、同60−72785号、同61−146591号、特開平1−95091号及び同3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、特開昭59−42993号、同59−52689号、同62−280069号、同61−242871号及び特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、防腐剤、増粘剤、帯電防止剤、マット剤等の公知の各種添加剤を含有させることもできる。
〔支持体〕
本発明に係るインクジェット記録媒体の支持体としては、高品位なプリントが得られる観点から、非吸水性支持体であることが好ましい。
好ましく用いられる非吸水性支持体としては、例えば、ポリエステル系フィルム、ジアセテート系フィルム、トリアテセート系フィルム、ポリオレフィン系フィルム、アクリル系フィルム、ポリカーボネート系フィルム、ポリ塩化ビニル系フィルム、ポリイミド系フィルム、セロハン、セルロイド等の材料からなる透明または不透明のフィルム、あるいは基紙の両面をポリオレフィン樹脂等で被覆した樹脂被覆紙、いわゆるRCペーパー等が挙げられる。
上記支持体上に、本発明に係るインク吸収層等の塗布液を塗布するに際しては、支持体表面と塗布層との間の接着強度を高める等の目的で、支持体表面にコロナ放電処理や下引処理等を行うことが好ましい。更に、本発明に係るインクジェット記録媒体では、着色された支持体を用いてもよい。
本発明で好ましく用いられ支持体は、透明ポリエステルフィルム、不透明ポリエステルフィルム、不透明ポリオレフィン樹脂フィルム及び紙の両面をポリオレフィン樹脂でラミネートした紙支持体である。
以下、最も好ましいポリオレフィン樹脂の代表であるポリエチレンでラミネートした非吸水性の紙支持体(RC原紙ともいう)について説明する。
紙支持体に用いられる原紙は、木材パルプを主原料とし、必要に応じて木材パルプにポリプロピレンなどの合成パルプあるいはナイロンやポリエステルなどの合成繊維を加えて抄紙される。木材パルプとしては、例えば、LBKP、LBSP、NBKP、NBSP、LDP、NDP、LUKP、NUKPのいずれも用いることができるが、短繊維分の多いLBKP、NBSP、LBSP、NDP、LDPをより多く用いることが好ましい。但し、LBSPまたはLDPの比率は10質量%以上、70質量%以下であることが好ましい。
上記パルプは、不純物の少ない化学パルプ(硫酸塩パルプや亜硫酸塩パルプ)が好ましく用いられ、又、漂白処理を行って白色度を向上させたパルプも有用である。
原紙中には、高級脂肪酸、アルキルケテンダイマー等のサイズ剤、炭酸カルシウム、タルク、酸化チタンなどの白色顔料、スターチ、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の紙力増強剤、蛍光増白剤、ポリエチレングリコール類等の水分保持剤、分散剤、4級アンモニウム等の柔軟化剤などを適宜添加することができる。
抄紙に使用するパルプの濾水度は、CSFの規定で200〜500mlであることが好ましく、また、叩解後の繊維長がJIS−P−8207に規定される24メッシュ残分質量%と、42メッシュ残分の質量%との和が30〜70質量%が好ましい。なお、4メッシュ残分の質量%は、20質量%以下であることが好ましい。
原紙の坪量は30〜250gが好ましく、特に50〜200gが好ましい。原紙の厚さは40〜250μmが好ましい。原紙は、抄紙段階または抄紙後にカレンダー処理を施して、高平滑性を与えることもできる。原紙密度は0.7〜1.2g/cm3(JIS−P−8118に規定の方法に準ずる)が一般的である。更に、原紙剛度はJIS−P−8143に規定される条件で20〜200gが好ましい。原紙表面には表面サイズ剤を塗布しても良く、表面サイズ剤としては、前述の原紙中に添加できるサイズ剤と同様のものを使用することができる。原紙のpHは、JIS−P−8113で規定された熱水抽出法ににより測定した場合、5〜9であることが好ましい。
原紙表面及び裏面を被覆するポリエチレンは、主として低密度のポリエチレン(LDPE)または高密度のポリエチレン(HDPE)であるが、他のLLDPEやポリプロピレン等も一部使用することができる。
また、インク吸収層を塗布する面側のポリエチレン層は、写真用印画紙で広く行われているようにルチルまたはアナターゼ型の酸化チタンをポリエチレン中に添加し、不透明度及び白色度を改良したものが好ましい。酸化チタン含有量は、ポリエチレンに対して1〜20質量%、好ましくは2〜15質量%である。
ポリエチレン被覆紙は光沢紙として用いることも、また、ポリエチレンを原紙表面上に溶融押し出してコーティングする際に、いわゆる型付け処理を行って通常の写真印画紙で得られるようなマット面や絹目等の微細面を形成したものも本発明で使用することができる。
原紙の表裏のポリエチレンの使用量は、水系塗布組成物の膜厚やバック層を設けた後での低湿、あるいは高湿下でのカールを最適化するように選択されるが、本発明においては、水系塗布組成物を塗布する面側のポリエチレン層としては20〜40μm、バック層塗設面側が10〜30μmの範囲であることが好ましい。
更に、上記ポリエチレン被覆紙支持体は、以下の特性を有していることが好ましい。
1)引っ張り強さ:JIS−P−8113で規定される強度で、縦方向が20〜300N、横方向が10〜200Nであることが好ましい
2)引き裂き強度:JIS−P−8116による規定方法で、縦方向が0.1〜2N、横方向が0.2〜2Nが好ましい
3)圧縮弾性率:≧9.8kN/cm2
4)表面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定される条件で、500秒以上が光沢面としては好ましいが、いわゆる型付け品ではこれ以下であっても良い
5)裏面ベック平滑度:JIS−P−8119に規定される条件で、100〜800秒が好ましい
6)不透明度:直線光入射/拡散光透過条件の測定条件で、可視域の光線での透過率が20%以下、特に15%以下が好ましい
7)白さ:JIS−P−8123に規定されるハンター白色度で、90%以上が好ましい。また、JIS−Z−8722(非蛍光)、JIS−Z−8717(蛍光剤含有)により測定し、JIS−Z−8730に規定された色の表示方法で表示したときの、L*=90〜98、a*=−5〜+5、b*=−10〜+5が好ましい。
上記支持体のインク吸収層面側には、インク吸収層との接着性を改良する目的で、下引き層を設けることができる。下引き層のバインダーとしては、ゼラチンやポリビニルアルコール等の親水性ポリマーやTgが−30〜60℃のラテックスポリマーなどが好ましい。これらバインダーは、記録媒体1m2当たり0.001〜2gの範囲で用いられる。下引き層中には、帯電防止の目的で、従来公知のカチオン性ポリマーなどの帯電防止剤を少量含有させることができる。
上記支持体のインク吸収層面側とは反対側の面には、滑り性や帯電特性を改善する目的でバック層を設けることもできる。バック層のバインダーとしては、ゼラチンやポリビニルアルコール等の親水性ポリマーやTgが−30〜60℃のラテックスポリマーなどが好ましく、またカチオン性ポリマーなどの帯電防止剤や各種の界面活性剤、更には平均粒径が0.5〜20μm程度のマット剤を添加することもできる。バック層の厚みは、概ね0.1〜1μmであるが、バック層がカール防止のために設けられる場合には、概ね1〜20μmの範囲である。また、バック層は2層以上から構成されていても良い。
本発明のインクジェット記録媒体の製造方法において、支持体上にインク吸収層塗布液を塗設する際に用いる塗布方法としては、公知の方法から適宜選択して行うことができ、例えば、グラビアコーティング法、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、押し出し塗布方法、カーテン塗布方法あるいは米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコーティング法が好ましく用いられる。
本発明に係るインクジェット記録媒体の構成層(インク吸収層)は、単層であっても2層以上で構成されていても良く、2層以上で構成されている場合、それらのインク吸収層の構成はお互いに同じであっても異なっていても良い。また2層以上で構成する場合には、全ての構成層を同時に塗布する方法であることが、生産性向上の観点から好ましい。
2層以上の構成層を同時重層塗布を行う際の各塗布液の粘度としては、スライドビード塗布方式を用いる場合には、5〜100mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは10〜50mPa・sの範囲である。また、カーテン塗布方式を用いる場合には、5〜1200mPa・sの範囲が好ましく、さらに好ましくは25〜500mPa・sの範囲である。
また、塗布液の15℃における粘度としては、100mPa・s以上が好ましく、100〜30,000mPa・sがより好ましく、さらに好ましくは3,000〜30,000mPa・sであり、最も好ましいのは10,000〜30,000mPa・sである。
塗布および乾燥方法としては、塗布液を30℃以上に加温して、同時重層塗布を行った後、形成した塗膜の温度を1〜15℃に一旦冷却し、10℃以上で乾燥することが好ましい。塗布液調製時、塗布時及び乾燥時おいて、表層に含まれる熱可塑性樹脂が製膜しないように、該熱可塑性樹脂のTg以下の温度で塗布液の調製、塗布、乾燥することが好ましい。より好ましくは、乾燥条件として、湿球温度5〜50℃、膜面温度10〜50℃の範囲の条件で行うことである。また、塗布直後の冷却方式としては、形成された塗膜均一性の観点から、水平セット方式で行うことが好ましい。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中に記載の「%」は、特に断りのない限り質量%を表す。
実施例1
《記録媒体の作製》
〔記録媒体1の作製〕
(シリカ分散液D−1の調製)
予め均一に分散されている一次粒子の平均粒径が約0.012μmの気相法シリカ(日本アエロジル社製、アエロジル200)を25%と、アニオン性蛍光増白剤(チバスペシャリティーケミカルズ社製、UVITEXNFW LIQUID)を0.6L含むシリカ分散液B−1(pH=2.6、エタノール0.5%含有)の400Lを、カチオン性ポリマー(P−1)を12%、n−プロパノールを10%およびエタノールを2%含有する水溶液C−1(pH=2.5、サンノブコ社製の消泡剤SN381を2g含有)の110Lに、室温で3000rpmで攪拌しながら添加した。次いで、ホウ酸と硼砂の1:1質量比の混合水溶液A−1(各々3質量%の濃度)の54Lを攪拌しながら徐々に添加した。
次いで、三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで、3kN/cm2の圧力で分散し、全量を純水で630Lに仕上げて、ほぼ透明なシリカ分散液D−1を得た。
Figure 2007062258
(シリカ分散液D−2の調製)
上記シリカ分散液D−1の調製において、アニオン性蛍光増白剤を除いた以外は同様にして、シリカ分散液D−2を調製した。
(カチオン性微粒子分散液A−1の調製)
エタノールを2%含む水溶液31.5Lに、塩基性塩化アルミニウム水溶液(多木化学製:タキバイン#1500、Al23として23.75%含有、塩基度83.5%)を7.89kg添加し、撹拌して均一化した分散媒を調製した。次いで、一次粒子の平均粒径が約0.012μmの気相法シリカ(日本アエロジル社製 アエロジル200)の7.5kgを、三田村理研工業株式会社製のジェットストリーム・インダクターミキサーTDSを用いて、先に調製した分散媒中に吸引分散(一次分散)し、気相法シリカ濃度が18.5%(Al23/SiO2=0.25)の一次分散液を調製した。この時の一次分散液のpHは3.48であった。次いで、一次分散液865mlに硼酸0.9g及び硼砂7.5gを溶解した水溶液100mlを添加し、三和工業株式会社製の高圧ホモジナイザーで50MPaの圧力で分散(二次分散)し、純水で1000ml(シリカ微粒子濃度16%)に仕上げて、pHが4.08のカチオン性微粒子分散液A−1を作製した。
(インク吸収層塗布液の調製)
上記調製したシリカ分散液D−1、シリカ分散液D−2、カチオン性微粒子分散液A−1を使用して、以下に記載の各添加剤を順次混合して、多孔質層用の各インク吸収層塗布液を調製した。なお、各添加量は塗布液1L当りの量で表示した。
〈第1層用インク吸収層塗布液:最下層〉
シリカ分散液D−1 580ml
ポリビニルアルコール(平均重合度:3800 ケン化度88%)の8.0%水溶液
250ml
界面活性剤(ネオス社製;フタージェント400S)の4%水溶液 2.0ml
純水で全量を1000mlに仕上げた
〈第2層用インク吸収層塗布液〉
シリカ分散液D−1 580ml
ポリビニルアルコール(平均重合度:3800 ケン化度88%)の8.0%水溶液
240ml
アクリル共重合エマルジョン樹脂(大同化成工業製;ビニゾール1083)30ml
純水で全量を1000mlに仕上げた
〈第3層用インク吸収層塗布液〉
シリカ分散液D−2 630ml
ポリビニルアルコール(平均重合度:3800 ケン化度88%)の8.0%水溶液
250ml
純水で全量を1000mlに仕上げた
〈第4層用インク吸収層塗布液:最表層〉
カチオン性微粒子分散液A−1 660ml
ポリビニルアルコール(平均重合度:3800 ケン化度88%)の8.0%水溶液
250ml
界面活性剤(花王製;コータミン24P)の6%水溶液 3.0ml
純水で全量を1000mlに仕上げた
以上に様にして調製した各インク吸収層塗布液を、20μmの濾過精度を持つアドバンテック東洋社製のTCPD−30フィルターで濾過した後、TCPD−10フィルターで濾過した。
(記録媒体の作製)
次に、上記調製した各インク吸収層塗布液を、下記に記載の湿潤膜厚となるよう、40℃で両面にポリエチレンを被覆した紙支持体(RC紙)上に、スライドホッパー型コーターを用いて、4層同時塗布した。
〈湿潤膜厚〉
第1層:42μm(SiO2付量:4.33g/m2
第2層:43μm(SiO2付量:4.57g/m2
第3層:44μm(SiO2付量:4.40g/m2
第4層:44μm(SiO2付量:2.0g/m2、Al23付量:0.5g/m2
なお、上記RC紙は幅が約1.52m、長さが3400mのロール状に巻かれた下記の支持体を用いた。
使用したRC紙は、含水率が8%で、坪量が170gの写真用原紙表面を、アナターゼ型酸化チタンを6%含有するポリエチレンを厚さ35μmで押し出し溶融塗布し、裏面には厚さ40μmのポリエチレンを厚さ35μmで押し出し溶融塗布した。表面側はコロナ放電した後、ポリビニルアルコール(クラレ社製 PVA235)をRC紙1m2当り0.05gになるように下引き層を塗布し、裏面側にはコロナ放電した後、Tgが約80℃のスチレン−アクリル酸エステル系ラテックスバインダーを約0.4g、帯電防止剤(カチオン性ポリマー)を0.1gおよび約2μmのシリカ0.1gをマット剤として含有するバック層を塗布した。
インク吸収層塗布液を塗布した後の乾燥は、5℃に保った冷却ゾーンを15秒間通過させて膜面の温度を13℃にまで低下させた後、複数設けた乾燥ゾーンの温度を適宜設定して乾燥を行った後、全長(3400m)を直径が7.62cmのラスチック製コアにロール状に巻き取った後、ロール状試料の外周を防湿性プラスチックシートで包装して記録媒体1を得た。このようにして形成した記録媒体1のインク吸収層の総乾燥膜厚は42.5μm、第4層(最表層)の乾燥膜厚は4.0μmであった。
〔記録媒体2の作製〕
上記作製した記録媒体1において、第4層の形成に用いたカチオン性微粒子分散液A−1を、下記のカチオン性微粒子分散液A−2に変更した以外は同様にして、記録媒体2を作製した。
(カチオン性微粒子分散液A−2の調製)
前記カチオン性微粒子分散液A−1の調製において、一次粒子の平均粒径が約0.012μmの気相法シリカ(日本アエロジル社製 アエロジル200)を、一次粒子の平均粒径が約0.007μmの気相法シリカ(日本アエロジル社製 アエロジル300)に変更した以外は同様にして、カチオン性微粒子分散液A−2を調製した。
《記録媒体のエージング処理》
〔エージング処理1〕
外周を防湿性プラスチックシートで包装した記録媒体1を、そのままの形態で、温度36℃、55%RHの温湿度条件に制御した部屋で、4日間のエージング処理1を施した。
〔エージング処理2〕
上記エージング処理1において、包装状態記録媒体1に代えて、包装状態の記録媒体2を用いた以外は同様にして、これをエージング処理2とした。
〔エージング処理3〕
上記エージング処理2において、エージング条件を53℃、3日間に変更した以外は同様にして、これをエージング処理3とした。
〔エージング処理4〕
包装した記録媒体2の防湿性プラスチックシートを取り除いた後、直ちに23℃、55%RHの環境下で、幅152cm、長さ215cmのシート状に断裁し、このシート状試料を1580枚作製した。次いで、この1580枚のシートを水平に設置したラスチック製プレート上に積層し、その周辺部を各シートに対する荷重が変化しない様な条件で防湿性プラスチックシートを巻いた。次いで、この積層状態の試料を、温度32℃、55%RHの温湿度条件に制御した部屋に移動し、4日間のエージング処理4を施した。
〔エージング処理5〕
上記エージング処理4において、エージング条件を36℃、12時間に変更した以外は同様にして、これをエージング処理5とした。
〔エージング処理6〕
上記エージング処理4において、記録媒体2に代えて記録媒体1を用い、更にエージング条件を36℃、4日間に変更した以外は同様にして、これをエージング処理6とした。
〔エージング処理7〕
上記エージング処理6において、記録媒体1に代えて記録媒体2を用いた以外は同様にして、これをエージング処理7とした。
〔エージング処理8〕
上記エージング処理7において、エージング日数を4日間から3日間に変更した以外は同様にして、これをエージング処理8とした。
〔エージング処理9〕
上記エージング処理7において、エージング条件を53℃、24時間に変更した以外は同様にして、これをエージング処理9とした。
〔エージング処理10〕
上記エージング処理9において、エージング日数を24時間から3日間に変更した以外は同様にして、これをエージング処理10とした。
〔エージング処理11〕
上記エージング処理10において、1580枚の積層体の最上部に、幅152cm、長さ215cmで0.024g/m2の原紙を5枚載せて、均一に荷重がかかる状態にした以外は同様にして、これをエージング処理11とした。なお、この状態で、最上層の記録媒体2には、全面均一に12Paの荷重が付与されている。
〔エージング処理12〕
上記エージング処理11において、載せる原紙の枚数を50枚に変更し、最上層の記録媒体2に、全面均一に120Paの荷重が付与される条件に変更した以外は同様にして、これをエージング処理12とした。
〔エージング処理13〕
上記エージング処理6において、第1エージングを36℃で4日間行った後、第2エージングを53℃で3日間行った以外は同様にして、これをエージング処理13とした。
《エージング処理済み試料の評価》
〔評価用試料のサンプリング〕
1)ロール状態でエージング処理を行った試料:エージング処理1〜3で作製した試料は、防湿性プラスチックシートを取り除いた後、先頭から5mの中央部より、A4サイズ(210×297mm)の試料を採取した。
2)シート状で積層してエージング処理を行った試料:最表面より5枚目の位置の試料の中央部より、A4サイズ(210×297mm)の試料を採取した。
〔カール特性の評価〕
A4サイズに断裁した各試料を、23℃、55%RHの環境下で、水平な試験台に、インク吸収層面を基準とした際に、プラスカール(凹型のカール)の場合にはインク吸収層面を上側にし、またマイナスカール(凸型のカール)の場合にはインク吸収層面を下側にして載せ、直ちにA4試料の4隅の試験台面からの高さを測定し、その平均値を求めた。
〔バンディング耐性の評価〕
A4サイズの各試料を、セイコーエプソン社製のインクジェットプリンタ PM−4000PXを用いて、試料の搬送方向に対し直角の方向に黒画像から白画像へ濃度を連続的に変化させたグラデーション画像を印字し、その画像のスジムラを目視観察し、下記の基準に従ってバンディング耐性の評価を行った。
◎:バンディングの発生が全く認められない
○:一部の画像領域で、極めて弱いバンディングの発生が認められるが均一性の高い画像である
△:一部の画像で弱いバンディングの発生は認められるが、実用上許容される範囲の画像である
×:強いバンディングの発生が認められ、実用上問題となる品質である
以上により得られた結果を、表1に示す。
Figure 2007062258
表1に記載の結果より明らかな様に、本発明で規定した方法に従ってエージング処理を行った試料は、比較例に対し、カール安定性に優れ、かつバンディング耐性に優れていることが分かる。その中でも、最表層インク吸収層に0.007μmのシリカ微粒子を用いたインクジェット記録媒体を用いてエージング処理を行った試料、エージング処理条件を2条件に分けて行った試料あるいは積層状態で最表層に加重を付加した状態でエージング処理を行うことにより、よりすぐれた効果を発揮していることが分かる
実施例2
《エージング処理》
〔エージング処理14〕
実施例1に記載の包装した記録媒体2の防湿性プラスチックシートを取り除いた後、直ちに23℃、55%RHの環境下で、幅152cm、長さ215cmのシート状に断裁し、このシート状試料を1580枚作製した。次いで、この1580枚のシートを水平に設置したラスチック製プレート上に積層し、この状態で23℃、55%RHの環境下で3日間の調湿処理を行った。次いで、積層体の周辺部を各シート状試料に対する荷重が変化しない様な条件で防湿性プラスチックシートを巻いた。次いで、この積層状態の試料を、温度53℃、55%RHの温湿度条件に制御した部屋に移動し、3日間のエージング処理14を施した。
〔エージング処理15〕
上記エージング処理14において、積層体の調湿条件を23℃、55%RHから23℃、35%RHに変更した以外は同様にし、これをエージング処理15とした。
《エージング処理済み試料の評価》
〔評価用試料のサンプリング〕
上記実施したエージング処理14、15と実施例1で実施したエージング処理10について、1580枚の積層したシート状試料のうち、最上部から5枚目の試料、最上部から790枚目の試料、最下部から5枚目の試料をそれぞれ採取した。
〔試料の評価〕
以上の様にして採取した各試料について、実施例1に記載の方法と同様にして、カール特性及びバンディング耐性の評価を行った。
以上により得られた結果を、表2に示す。
Figure 2007062258
表2に記載の結果より明らかな様に、エージング処理を行う前に、55%RHの条件で調湿処理を施すことにより、積層体の積層位置でのカール特性及びバンディング耐性の効果のバラツキが少なく、積層した状態でも位置による効果のバラツキが小さいことが分かる。

Claims (5)

  1. 支持体上に少なくとも1層のインク吸収層を塗布、乾燥して製造するインクジェット記録媒体の製造方法において、該インクジェット記録媒体を塗布、乾燥した後、シート状に断裁し、該シート状のインクジェット記録媒体を積層した状態で、35℃以上で24時間以上のエージング処理を施すことを特徴とするインクジェット記録媒体の製造方法。
  2. 前記積層したインクジェット記録媒体の最上部に、10Pa以上、500Pa以下の荷重を均一に付与した状態で、前記エージング処理を施すことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
  3. 前記エージング処理が、温度または処理時間の異なる2つ以上の条件を組み合わせて行うことを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
  4. 前記エージング処理を施す前に、18℃以上、30℃未満、50%RH以上の環境下で3日以上の調湿処理を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
  5. 前記インクジェット記録媒体の最表層インク吸収層が、平均一次粒径が10nm以下のシリカ微粒子を含有することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のインクジェット記録媒体の製造方法。
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