JP2006130601A - ハイブリッド薄膜 - Google Patents
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Abstract
【課題】従来技術が有する前述の欠点を解消し、膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向したナノメーターサイズの細孔を有し、その細孔にナノカーボン物質を含有する薄膜を提供すること。
【解決手段】 直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜を作成し、その薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有させ、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有させる、またはその金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を合成することによって、薄膜は細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有する。
【選択図】図1
【解決手段】 直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜を作成し、その薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有させ、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有させる、またはその金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を合成することによって、薄膜は細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有する。
【選択図】図1
Description
本発明は2nm〜500nmの細孔径を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜に関する。
金属及び半導体の薄膜、細線、ドットなどでは、ある特徴的な長さより小さなサイズにおいて、電子の動きが閉じ込められることにより、特異な電気的、光学的、化学的特性を示すことがある。このような観点から、機能性材料として、ナノメーターオーダーの微細なサイズ(細孔径、幅や膜厚など)をもつ構造を有する材料(以降、「ナノ構造体」)への関心が高まっている。
特にこうしたナノ構造体の中でも、ナノメーターサイズの細孔を有する薄膜は、細孔内に金属や半導体、磁性体、光応答性分子等を充填する技術やそれに基づく高密度記憶デバイス、レーザー発信デバイス、発光デバイス、光デバイスなどへの展開、細孔のレプリカ技術を用いることより、着色、磁気記録媒体、EL発光素子、エレクトロクロミック素子、光学素子、太陽電池、ガスセンサをはじめとするさまざまな応用が試みられている。さらには、量子細線、MIM素子などの量子効果デバイス、細孔を化学反応場として用いる分子センサー、など多方面への応用が期待されている(例えば、非特許文献2参照。)。
また、ナノメーターサイズの分離膜、金属や酵素などの化学反応触媒の担体など様々な分野での応用が期待されている。
例えば、高温のガスや腐食性の液体中に含まれる分子や微粒子を分離することを目的とする耐熱性と耐食性に優れたセラミックスフィルタが開発されている。多孔質セラミックス体もしくは多孔質セラミックス膜を作製する方法としては、セラミックス原料粉体を焼結し、セラミックス体が緻密化する過程で形成される開放気孔(セラミックス体の表面に開口する連通気孔)をそのまま利用する方法が多く採用されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、このようにして作製したセラミックス体やセラミックス膜では細孔径のサイズを揃えることが難しく、かつナノメーターオーダーの細孔を再現性良く作製するのが難しいという問題があった。
ナノメーターオーダーの揃った細孔径を有する多孔体を再現性良く作製する試みとして、ゾル−ゲル法とスピノーダル分解を組み合わせた手法で多孔質シリカが作製されているが、この場合にはシリカ相が網目状に繋がった組織が形成され、細孔の形状は不規則でその方向はランダムである(例えば非特許文献1参照)。このように、細孔の形状が不規則でその方向が無配向であると、濾過方向に移動する分子や粒子を散乱して移動を妨げるセラミックス部分が多く存在することから圧力損失が発生する問題などがあった。
また上記の問題を解決するため、細孔径がナノメーターサイズで、しかも、一次元的細孔を有するセラミックス膜の開発が試みられている。その代表的な例として、アルミニウムの陽極酸化による多孔質アルミナ膜がある(例えば特許文献2参照)。
アルミニウムの陽極酸化で作製された膜は、その作製条件によって細孔径が数ナノメーターから数十ナノメーターの範囲で制御でき、また膜の組成がアルミナであるため、相当の耐熱性と耐食性が期待できるという利点がある。しかし、アルミニウムの陽極酸化では細孔の間隔を10nm以下にすると全ての細孔を独立化させることができなくなる。高密度記憶デバイスなどへの応用を考えると各細孔は独立化していないとデバイス機能が不十分となる。
また上記問題点解決のためにアルミニウムシリコン混合膜の陽極酸化によるナノメーターオーダーの細孔を有する薄膜が報告されているが(例えば、特許文献3参照)、高密度記憶デバイスなどへの応用を考えると、平均細孔間隔が数ナノメーターであるため広いデッドスペースがあり、単位面積当たりの細孔の数が十分ではなく、よって記憶容量が十分ではない。
一方、このような、陽極酸化アルミニウムや多孔質シリコンのように基板に対して垂直方向にナノサイズの細孔を有するナノ構造体を作製する方法ではないが、基板に対して平行にナノサイズの細孔を有するナノ構造体を作製する方法としてメソポーラスシリカの合成がある。例えば、基板上に径の揃ったメソポアが蜂の巣状に配列した構造を有するメソポーラスシリカ薄膜を作成する方法としては、スピンコートによる方法(例えば、非特許文献3参照。)、ディップコートによる方法(例えば、非特許文献4参照。)、固体表面に膜を析出させる方法(例えば、非特許文献5参照。)等がある。
しかしメソポーラスシリカでは、細孔の形成は基板面あるいは膜面に対して平行であるため、電極の形成が困難であり、単電子メモリ、単電子トランジスタなどの量子効果デバイスに適応する際に不都合が生じてしまう。また膜面に対し垂直に配孔したメソポーラスシリカも一例報告されているが(特許文献4参照)、該報告は再現性が低いものである。
最近、メソポーラスシリカが垂直に配向した膜が報告されたが、ナノカーボン物質との複合化などは検討されていなかった(例えば非特許文献6など)。
また、ナノカーボン物質は次世代の各種デバイスや、有機ポリマーと混合することによる有機ポリマーの機能化などの用途に対して非常に関心が高まっている。
ナノカーボン物質としては代表的なカーボンナノチューブやカーボンナノファイバー、フラーレン類、フラーレン類重合物などを挙げることが出来る。
薄膜とナノカーボン物質の関係では、メソポーラスシリカ薄膜に金属触媒を担持してCCVD(キャタリシス ケミカル ベーパー デポジション)法にてメソポーラスシリカ薄膜上にCNTを合成する報告がある(例えば非特許文献7など)。
また、シリコン基板上に規則的に島状にメソポーラスシリカ薄膜を配置し、金属触媒を担持してCCVD(キャタリシス ケミカル ベーパー デポジション)法にてCNT合成を行い、同時に各メソポーラスシリカ薄膜をCNTが橋渡しするナノデバイス構築へ向けた試みも報告されている(例えば非特許文献8など)。
しかし、これらは膜面に対して垂直またはほぼ垂直の細孔を有するメソポーラスシリカ薄膜ではないため、各種センサーなどへの応用では、検出物質の拡散に方向性がないため、応用展開を図る際に制限が出てしまう。
また、陽極酸化によって得られたアルミナ膜を用いてのCNT合成の報告もある(例えば非特許文献9)。これらは膜面に対して垂直またはほぼ垂直の細孔を利用しているが、陽極酸化薄膜の問題としては数十nmレベル以上の細孔はきれいに作成できるが、この細孔径では径の細いCNTを合成することは出来ない。また数nmレベルでは細孔同士が膜内で交差するなど、細孔の独立性に問題があり、各種の応用展開を図る際に制限が出てしまう。
メソポーラス材料にフラーレンを導入する報告は複数報告されている(例えば非特許文献10)。しかし、これらのメソポーラス材料は、本発明にて用いる膜面に対し垂直またはほぼ垂直の細孔を有する金属酸化物含有の薄膜ではないことから電気デバイス、磁気デバイスなどに用いる際に制限が出てしまう。
特開平7−8729号公報
特公平6−37291号公報
特開2003−266400号公報
特開2003−335516号公報
中西ら(Nakanishi et al.),"セラミック トランスアクションズ,ポーラス マテリアルズ"(Ceramic Transactions, Porous Materials),ジ アメリカン セラミックス ソサィエティ(The American Ceramics Society),51−60(1992)
益田"固体物理"31,1996年、p493
"ケミカル コミニュケーションズ"(Chemical Communications),1996巻、p1149
"ネイチャー"(Nature)第389巻、p364
"ネイチャー"(Nature)第379巻,p703
"ネイチャー マテリアルズ"(Nature Materials)第3巻、p337(2004)
"ケミカル フィジックス レター"(Chemical Physics Letter)第380巻,p496
"ナノ レター"(Nano Letter) 第3巻,第3号,p299
表面科学 第25巻 第5号 2004年 p260
"ケミカル フィジックス レター"(Chemical Physics Letter)第317巻,p35
ナノ構造体のデバイスへの応用形態の検討の過程において、ナノ構造体として、ナノメーターオーダーの細孔を高密度に膜面に対して垂直に形成させ、ナノカーボン物質と複合化させることが可能であれば、ナノ構造体のデバイスへの応用範囲をより拡大させることができるとの認識を持つに至った。即ち、例えば、直径が10nm以下の細孔を形成し、その中にカーボンナノチューブやフラーレンなどのナノカーボン物質を形成することで電気化学センサーや、電子銃などのデバイスに適応できる。
さらに、ナノ構造体を構成する材料がシリコン酸化物を主成分とする材料であれば、細孔内に充填した材料が電気的に絶縁されることから、電気化学特性を持つナノカーボン物質を複合化させた場合は、ナノ構造体のデバイスへの応用範囲をより拡大させることができるとの認識を持つに至った。
即ち本発明の目的は、従来技術が有する前述の欠点を解消し、各種デバイスへの応用範囲をより拡大することができ、また電気化学センサーや、電子銃などのデバイスに利用可能な、細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明によれば、細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜が提供される。
本発明の薄膜は好ましい形態によれば、金属またはセラミックスまたは有機ポリマーから構成されるものである。セラミックスとは金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物である。
本発明において薄膜とは膜厚が3mm以下であるものが好ましいが、60μm以下であるものが更に好ましい。
陽極酸化で得られる薄膜は酸化皮膜部を膜厚とし、その他種々の方法で得られる薄膜に関しては適宜支持体や基板上に作成するが支持体や基板は膜厚には含まないものとする。
本発明において薄膜の細孔は膜を貫通していても貫通していなくてもかまわず、薄膜表面の凹部分を含むものとする。本発明において薄膜の細孔直径とは、薄膜表面の細孔入り口の径における最長径と最短径のうち最短径を示すものとする。
本発明において膜面に対してほぼ垂直とは膜面に対して90°±20°の範囲に入るものとする。
本発明における規則的とは、X線回折により細孔のピークが観測されるのもか、または透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡で直接観察し、任意の1μm2四方中の細孔の間隔の標準偏差が20%以下であり、好ましくは10%以下であるものである。
本発明におけるナノカーボン物質とは、カーボンナノチューブ、カーボンナノホーン、カーボンナノファイバー、フラーレン、フラーレン重合物、フラーレン誘導体である。
カーボンナノチューブは、グラファイトの1枚面を巻いて筒状にした形状を有しており、1層に巻いたものを単層カーボンナノチューブ、2層に巻いたものを2層カーボンナノチューブ、多層に巻いたものを多層カーボンナノチューブという。
カーボンナノホーンとはグラファイトの1枚面を巻いて円錐状にした形状を有しており、1層に巻いたものを単層カーボンナノホーン、2層に巻いたものを2層カーボンナノホーン、多層に巻いたものを多層カーボンナノホーンという。
カーボンナノファイバーとは直径が1nm〜500nmであり、長さが1μm以上の成分組成が炭素50%以上であるものとし、ロッド状でも中空状でもよい。
フラーレンとは球状炭素クラスター分子であれば特に限定しないが、通常はC36、C60、C70、C76、C78、C80、C82,C84などから選ばれる。
フラーレン重合体とは前記フラーレンの2両体以上のものをいう。
フラーレン誘導体とは前記フラーレンが官能基化修飾されたものであれば特に限定しないが、本発明では−OH、−OSO3H、−COOH、−SO3H、−OPO(OH)3の官能基の内、少なくとも1つ以上含むものが好ましい。
本発明によれば、以下に説明する通り、細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜を得ることができる。
このようなハイブリッド薄膜は、高比表面積であり、さらにナノカーボン物質を方向性や規則性を付与し配置できることから、含有させるナノカーボン物質の性質、金属酸化物の性質などを適宜組み合わせることで、電気化学センサー、電子銃、太陽電池用途などの電気デバイス、燃料電池などに用いられるプロトン伝導膜、磁気デバイス、触媒などに有用である。
本発明について更に詳細に説明する。本発明の細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜は三段階のプロセスで作成される。第1段階では直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜を作成し、第二段階で薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有させ、第三段階で別途作成または購入したナノカーボン物質を含有させるか、ナノカーボン物質作成用触媒を該金属酸化物細孔の内部または入り口に担持して、ナノカーボン物質を合成することにより作成する。
まず、第1段階での直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の作成方法について説明する。第1段階での薄膜作成方法は、フォトリソグラフィーをはじめ、電子線露光、X線露光などの微細パターン形成技術をはじめとする半導体加工技術やスパッタリング法、陽極酸化、ゾル−ゲル法、熱安定性の異なる2種類以上の有機ポリマーを混合分散させ、より熱不安定な有機ポリマーのみ分解させる方法、ブロック共重合有機ポリマーの部分的熱分解法などがあるが、これらに限定されることはない。上記のように無機薄膜でも有機薄膜でもよい。規則的な細孔を作成できることからフォトリソグラフィーをはじめ、電子線露光、X線露光などの微細パターン形成技術をはじめとする半導体加工技術やスパッタリング法、陽極酸化など好ましく、コストや歩留まりの点から陽極酸化がより好ましい。
直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜は有機ポリマーまたはセラミックス材料(金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物)で構成されることが好ましい。例えば、該薄膜のしなやかさ、強靱性、生体適合性の調製や、該薄膜の細孔内に作り込む金属酸化物との結合力調製のために、該薄膜は周期表の2族〜16族までの元素を少なくとも一つ以上含有させることで、適宜調製・作成することが出来る。
直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜は有機ポリマーまたはセラミックス材料(金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物)で構成されることが好ましい。例えば、該薄膜のしなやかさ、強靱性、生体適合性の調製や、該薄膜の細孔内に作り込む金属酸化物との結合力調製のために、該薄膜は周期表の2族〜16族までの元素を少なくとも一つ以上含有させることで、適宜調製・作成することが出来る。
薄膜の膜面に対して水平に切った場合の薄膜細孔断面形状は特に限定されないが、第二段階での薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を作成する際、金属酸化物の細孔を膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向させる上で、曲率を有する形状が好ましい。
また、本発明の半導体膜は、薄膜の細孔が、第二段階での薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔有する金属酸化物を作成する際、金属酸化物の細孔を膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向させる点から、膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向していることが好ましい。薄膜の細孔が膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向していることは走査型電子顕微鏡にて膜断面を直接観察することによって、膜面に対して90°±20°の範囲に入るものを確認することが出来る。
さらに本発明のハイブリッド薄膜は、薄膜の細孔直径が、第二段階での薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を作成する際、金属酸化物の細孔を膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向させる点から、200nm以下が好ましく、100nm以下が更に好ましい。直径2〜500nmの細孔は、窒素吸着測定により算出される平均細孔径が2〜500nmの範囲に入っているものか、または透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡で直接観察し、任意の1μm2四方中の細孔の最短径が2〜500nmの範囲に入っているものが70%以上あるものとする。
第1段階での細孔に規則性を付与する際は、特に限定されないが、例えば陽極酸化により作成する場合、既存の方法(例えば非特許文献:表面科学 第25巻 第5号 p260(2004年))で良く、表面に規則的な突起配列を有するモールドを電子ビームリソグラフィを用いて作成し、そのモールドを鋳型としてアルミニウム表面に押し付け、規則的な窪み配列を形成させた後、陽極酸化する方法を用いればよい。
規則性とは、X線回折により細孔のピークが観測されるのもか、または透過型電子顕微鏡や走査型電子顕微鏡で直接観察し、任意の1μm2四方中の細孔の間隔の標準偏差が20%以下であり、好ましくは10%以下であるものである。
次に第二段階の、薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有させることについて説明する。
この際は、薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を、第1段階で得られた細孔内に作成する。
以下は、ゾル−ゲル法にて、薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を作成することを例に挙げ説明するが、本発明は以下の方法に限定されるのもではない。
第二段階の金属酸化物作成方法は、第1段階で作成した薄膜の細孔内にゾル−ゲル法にて作成することが好ましい。
この際のゾル−ゲル法は一般的な方法でよく、特に限定されないが、例えば金属アルコキシド、金属ハロゲン化物、金属酸化物、有機金属エステルなどが原料として用いられる。また、ゾル−ゲル反応の際、金属酸化物の細孔を薄膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向させる上で、鋳型として極性官能基を有するポリマー、界面活性剤、イオン性液体、有機アミン、4級アンモニウム塩などを添加することが好ましい。
金属酸化物の細孔を薄膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向する理由は定かではないが、鋳型となる上記界面活性剤などがゾル−ゲル反応中にミセルを形成し、そのミセルが第1段階で作成した薄膜の細孔壁とゾル−ゲル溶液との固−液界面において薄膜の細孔壁に添うように配列し、そのミセルを鋳型として金属酸化物の細孔が形成されるためであると考えられる。
この際のゾル−ゲル法は特に限定されないが、例えば、メソポーラスシリカやメソポーラス金属酸化物合成時などに行われる既存の各種手法を用いることができる。第1段階で作成した薄膜の細孔の中に、金属酸化物合成用ゾル−ゲル反応溶液を含有させる際は、既存の方法でよく、特に限定されないが、ディップコートやスピンコート、吸引により含有させるなどを挙げることが出来る。ディップコートする際は、第1段階作成の膜を金属酸化物合成用ゾル−ゲル反応溶液に浸しながら、超音波をかけ、その後引き上げることが、第1段階作成の膜の細孔内に金属酸化物合成用ゾル−ゲル反応溶液を密に含有させることができる点で好ましい。その後金属酸化物合成用ゾル−ゲル反応溶液の反応を進める際は特に限定されないが、室温・大気中で乾燥させる方法や、温度・湿度管理下で反応を進行させる方法、または疎水性の有機溶媒(流動パラフィンなど)などに接触させながら加熱する方法などを挙げることが出来る。
ゾル−ゲル反応後、得られた直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有するハイブリッド薄膜を電子顕微鏡にて観察すると、薄膜の細孔内以外の場所にもゾル−ゲル反応にて金属酸化物が副成する場合があるが、その際は、特に限定はされないがCMP工程など、従来既知の研磨法にて薄膜表面を研磨することで副成金属酸化物を取り除くことができる。
また、膜厚が3mmより厚い直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内にゾル−ゲル反応にて、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を作成し、その後、特に限定はされないがCMP工程など、従来既知の研磨法にて薄膜表面を研磨することで、膜厚3mm以下の本発明のハイブリッド薄膜を作成することもできる。
作成した金属酸化物の細孔は三次元六方対称P63/mmc構造または二次元六方対称P6mm構造が細孔の独立性を向上させ、各種デバイスへ応用する点で好ましいが、膜面に対して垂直またはほぼ垂直な構造をより構築し易い点で二次元六方対称P6mm構造がより好ましい。P63/mmcやP6mmの構造はX線回折や、電子線回折などにより確認することが出来る。
金属酸化物の組成は特に限定されないが、Si、Ti、Zn、Sn、W、Cd、Nb、In、Ag、Mn、Cu、Fe、V、Ce,Fe,Co,Ni,Mo,Al,Ta原子のいずれか含むのもが電気絶縁性や半導体性質や磁気性質を付与できる点から、また第三段階にて、該金属酸化物の細孔内または外にナノカーボン物質を合成する際の触媒性能または活性点を付与できる点から好ましい。
非特許文献6の報告では金属酸化物がシリカであるが、ナノカーボン物質との複合化については何ら述べられていない。
金属酸化物は、しなやかさ、強靱性、生体適合性の調製や、金属酸化物とナノカーボン物質との複合化に伴う機能調製や、ナノカーボン物質導入時・合成時の調製ために、用途に応じ、周期表の2族〜16族までの元素を少なくとも一つ以上含有させることで、適宜調製・作成することが出来る。
金属酸化物の細孔径を調整するために、金属酸化物合成時に種々鋳型となる分子やメシチレンなどの添加剤を選ぶことができるが、金属酸化物合成後、特に限定はされないが金属アルコキシドなどにより金属酸化物の細孔壁で重縮合させ、金属酸化物の細孔を狭くすることもできる。
また金属酸化物合成後、種々の官能基で金属酸化物細孔の壁を修飾することが出来、特に限定されないが、例えばアミノ基やチオール基を含む金属アルコキシドで金属酸化物細孔内を修飾することも可能である。
金属酸化物の細孔径は第1段階で作成した薄膜同様に、窒素吸着測定や透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡によって測定することが出来る。
金属酸化物の細孔が膜面に対して垂直またはほぼ垂直であることを確認するには透過型電子顕微鏡による直接観察にて90°±20°の範囲にはいるか確認する事が出来る。また、第1段階作成の薄膜の2〜500nmの細孔が膜面に対して垂直またはほぼ垂直(同様に透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡によって直接観察測定可能)である場合は、第二段階作成の金属酸化物の細孔が薄膜の細孔に平行であることを確認してもよい。
金属酸化物はアモルファス相でも結晶相でもよく、アモルファスと結晶の二相が混合していてもよい。それらは用途や組成によって適宜調製すればよい。
例えば金属酸化物をTiO2の結晶相とする場合は、各種のチタンアルコキシドなどの前駆体を用い、直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内にゾル−ゲル反応にて、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を作成し、焼成すればよく、結晶相を確認するにはX線回折や電子線回折により確認することができる。
次に第三段階の、第二段階で作成した薄膜に、別途作成または購入したナノカーボン物質を含有させるか、該薄膜の細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物の細孔内部または入り口にて、ナノカーボン物質作成用触媒を担持し、ナノカーボン物質を合成することについて説明する。
まず、第二段階作成時までの膜を用いてナノカーボン物質を合成する場合について説明する。
第1例として、第二段階で触媒または反応活性点となる元素を金属酸化物合成時に同時に導入した場合は、無酸素または希薄酸素条件下にてテンプレートを焼成することで、テンプレートは不完全燃焼し、炭化が進行し、ナノカーボン物質を金属酸化物細孔内に作成することが出来る。
第2例として、第二段階作成の膜からテンプレートを除くために、メソポーラスシリカ作成時の既存方法と同様に、特に限定されないが、焼成、溶媒抽出(アルコールと酸性水溶液または超臨界CO2など)、酸でテンプレート分解後低温焼成などの方法を用い、テンプレートを取り除く。その後、ナノカーボン物質合成用触媒を担持(第二段階で触媒または反応活性点となる元素を金属酸化物合成時に同時に導入した場合は不要)し、ナノカーボン物質の原料である炭素源(炭化水素類、芳香族炭化水素類、アルコール類、エーテル類など)と接触させ、金属酸化物の細孔内部または入り口にて、ナノカーボン物質を合成し、複合化させる。
例えば、ナノカーボン物質としてカーボンナノチューブを複合化させる場合は、特に限定されないが、触媒として、Co,Fe,Tiなどの元素を金属酸化物合成時同時に導入するか、金属酸化物作成後、テンプレートを除去し、酢酸コバルト、酢酸鉄、硫酸チタンなどを担持し、触媒となる元素(触媒前駆体)を導入する。その後、水素共存下などで触媒前駆体を還元し、800℃程度でメタン・水素混合ガスと接触させることで、単層または2層カーボンナノチューブを該薄膜上に作成することが出来る。
第3例として、特に限定されないが、Al元素を金属酸化物合成時に同時に導入または金属酸化物合成後、担持した薄膜に対し、テンプレート除去後、フルフリルアルコールを重縮合させることで金属酸化物細孔を転写したようなナノカーボン物質と複合化することが出来る。また、適度にフルフリルアルコールが重縮合した後、反応系を減圧にすることで中空状の金属酸化物細孔を転写したようなナノカーボン物質と複合化することが出来る。
第4例として、フラーレン、フラーレン重合物、フラーレン誘導体)を金属酸化物細孔に含有させる場合は、特に限定されないが、メソポーラスシリカなどにフラーレンを含有させる際の既存の方法を利用することが出来る。フラーレンを例に挙げ説明すると、特に限定されないが、例えば、金属酸化物合成後、テンプレートを前述のように除去し、フラーレンを有機溶媒(トルエンなど)に溶かし、その溶液と該薄膜を接触させ加熱するか、またはフラーレンを昇華させた状態で、減圧・加熱などにより金属酸化物細孔内の水分やガスを除いた該薄膜と接触させることでフラーレンを金属酸化物細孔に含有させることが出来る。この際のフラーレンは金属イオンを内包するフラーレンでもよい。
金属酸化物細孔内に内包させたフラーレンは、光、電子線、高温、高圧などの条件により金属酸化物細孔内でフラーレンを重合させフラーレン重合物とすることが可能である。
また、該薄膜合成の第3段階第3例で示した中空状の金属酸化物細孔を転写したようなナノカーボン物質と複合化させた薄膜に対し、上述同様にフラーレンと接触させることで、フラーレンも更に複合化させることが出来る。
また、該薄膜合成の第3段階第3例で示した中空状の金属酸化物細孔を転写したようなナノカーボン物質と複合化させた薄膜に対し、上述同様にフラーレンと接触させることで、フラーレンも更に複合化させることが出来る。
フラーレン誘導体は金属酸化物細孔に導入する前に別途既存の方法(例えば特許文献:特開2002−42832、特開2002−326984など)にて調製しても良いし、フラーレンを金属酸化物細孔内へ導入後、特に限定されないが既存のオレフィンに対するスルフォン化(例えば非特許文献:ヨーロピアン ジャーナル オーガニック ケミストリー p91〜96(1999年)など)、リン酸化、カルボキシル化、水酸化などの方法により官能基修飾をしてもよい。該薄膜をプロトン伝導膜用途に用いる際は、スルホン酸を有するフラーレンを含有した薄膜を用いることが好ましい。
また、金属酸化物細孔内の壁を前述のようにアミノ基修飾し、フラーレンと接触させることでアミノ基とフラーレンを直接結合させ(C−N共有結合)、フラーレンを導入してもよい。
第4例では主にフラーレンを例に挙げ説明したが、フラーレン重合物、フラーレン誘導体も同様に導入が可能である。
以上のように、本発明の細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔にナノカーボン物質を含有していることを特徴とするハイブリッド薄膜を作成することが出来る。
本発明のハイブリッド膜は、含有させるナノカーボン物質の性質、金属酸化物の性質などを適宜組み合わせることで電気化学センサー、電子銃、太陽電池用途などの電気デバイス、燃料電池などに用いられるプロトン伝導膜、磁気デバイス、触媒などに有用である。
以下に本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
第1段階として、厚さ1.2mmのソーダライムガラス基板上に金属CoとSiO2 の2相からなる薄膜を形成した。スパッタには、直径6インチの金属Coターゲットの上に1cm角のSiO2 ガラスチップを置いた複合ターゲットを用いた。このとき、ターゲットの片面の全表面積のうち10%を占めるようにSiO2 ガラスチップの量を調節した。真空槽を5×10-6Torrまで排気したのちにArガスを導入し、真空槽内部のガス圧が2×10-2TorrになるようにArガスの流量を調節し、600Wの高周波を入力してプラズマを発生させた。このときの成膜速度はおよそ1nm/secであり、成膜時に基板を約200℃に加熱した。
成膜した薄膜にはCo結晶粒子が柱状に成長し、その粒界にアモルファスのSiO2 が析出しており、Co結晶の平均粒子径は約35nmであることがわかった。
この膜厚50nmの複合膜を0.003規定の硝酸水溶液に5分間浸漬してCo相を溶解除去した。Co相がほぼ完全に溶出し、粒界のSiO2 がメッシュ状に残留していた。平均細孔径約35nmの薄膜を得た。
第2段階として、7.68gのエタノールに、11.57gのテトラエトキシシラン(以下、TEOSと略す)、HCl水溶液(2.8mM)1mlを添加し、マグネチック・スターラ(回転速度200rpm/min)を用いて90分間60℃にて攪拌し、TEOS混合溶液を得た。
次に、界面活性剤であるセチルトリメチルアンモニウムブロミド1.52g(4.17mmol)、エタノール15g、HCl水溶液(55mM)4mlを、TEOS混合溶液にマグネチック・スターラで攪拌しながら添加した。その後、室温で30分撹拌した。これをTEOS複合体溶液とする。
第1段階作成の薄膜を濾過器に設置し、TEOS複合体溶液を吸引濾過し、第1段階作成の薄膜にTEOS複合体溶液を含有させた。
次に、TEOS複合体溶液を含有した薄膜を室温で24時間風乾し、100℃で1時間乾燥した。その後、室温から徐々に昇温させ500℃、1リットル/min大気流通下で2時間焼成することにより、平均直径35nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有した薄膜を得た。
第3段階として、第2段階作成の薄膜をフラーレンC60が飽和したドライトルエン溶液に浸し、アルゴン雰囲気下48時間還流した。その後該薄膜を取り出し、減圧下100℃にて乾燥させ、本発明の薄膜を得た。
該薄膜を熱量示差熱天秤で測定したところ、400℃〜600℃の領域で20%の重量減少が確認できた。また、窒素吸着測定にて該薄膜の比表面積を測定したところ、フラーレン導入前は640m2/gであったのに対し、フラーレン導入後は510m2/gと減少していることを確認できた。
(実施例2)
第1段階として、ガラス基板上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて、シリコンをアルミニウムとシリコンの全量に対して37atomic%含んだアルミニウムシリコン混合膜を約200nmの厚さに形成した。ターゲットには、直径が4インチ(101.6mm)の円形のアルミニウムターゲット上に15mm角のシリコンチップを6枚おいたものを用いた。
第1段階として、ガラス基板上に、マグネトロンスパッタリング法を用いて、シリコンをアルミニウムとシリコンの全量に対して37atomic%含んだアルミニウムシリコン混合膜を約200nmの厚さに形成した。ターゲットには、直径が4インチ(101.6mm)の円形のアルミニウムターゲット上に15mm角のシリコンチップを6枚おいたものを用いた。
スパッタ条件は、RF電源を用いて、Ar流量:50sccm、放電圧力:0.7Pa、投入電力:300Wとした。また、基板温度は室温(25℃)とした。なお、ここではターゲットとして、アルミニウムターゲット上にシリコンチップを6枚置いたものを用いたが、シリコンチップの枚数はこれに限定されるものではなく、スパッタリング条件により変化し、アルミニウムシリコン混合膜中のシリコン原子の組成が約37atomic%近辺になれば良い。また、ターゲットはアルミニウムターゲット上にシリコンチップを置いたものに限定したものではなく、シリコンターゲット上にアルミニウムチップを置いたものでも良いし、シリコンとアルミニウムを焼結したターゲットを用いても良い。このようなシリコンをアルミニウムとシリコンの全量に対して37atomic%含んだアルミニウムシリコン混合膜を陽極酸化装置を用いて、陽極酸化処理を施し、シリコン酸化物ナノ構造体が作製された。電解液は7mol/lに調節した硫酸水溶液を用い、恒温槽により溶液を20℃に保持し、陽極酸化電圧は5Vとした。平均直径5nmの細孔を有する薄膜を得た。
第2段階:実施例1と同様に行った結果、平均直径5nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有した薄膜を得た。
第3段階として、ガラス2つの容器が開閉可能なコックにより連結され、各々の容器が排気可能な出口を有する反応器を用意し、第2段階作成の薄膜を第1の容器へ、フラーレンC60を第2の容器へ入れた。第1第2容器の連結コックは閉じておいた。第1容器・第2容器各々減圧下(10−4Torr)250℃にて12時間乾燥・脱気した後、連結コックを開き該薄膜とフラーレンC60とを混合・接触させた。その後500℃、10−5Torrにて4日間(300℃〜600℃、10−4〜10−5Torr、1日程度でも可能)昇華したフラーレンC60と接触させることで本発明の薄膜を得た。窒素吸着測定にて該薄膜の細孔容量を測定したところ、フラーレン導入前は0.41cm3/gであったのに対し、フラーレン導入後は0.082cm3/gと減少していることを確認できた。
(実施例3)
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第2段階として、トリブロックコポリマーHO(CH2CH2)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2)20H(商品名:Pluronic P123)1gをエタノール5gに溶解させ、1mol/lのHCl水溶液を0.2g添加し、室温にて均一の溶液となるまで撹拌した。その後2.08gのTEOSを添加し20時間室温にて撹拌を続けTEOS混合溶液とした。
調製したTEOS混合溶液にアノディスク(anodisk)膜を浸し、超音波を5分間室温にてかけた。その後TEOS混合溶液を細孔内に含んだ該薄膜を引き上げ残液を切った後、流動パラフィン中に浸し、20時間、60℃にて反応させた。
その後、流動パラフィンから該薄膜を引き上げ、ヘキサンにて薄膜上に残留する流動パラフィンを洗い流し、100℃で1時間乾燥した。次に室温から徐々に昇温させ540℃、1リットル/min大気流通下で6時間焼成することにより、平均直径100nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有した薄膜を得た。
第3段階として実施例2の第3段階と同様に処理、本発明の薄膜を得た。窒素吸着測定にて該薄膜の細孔容量を測定したところ、フラーレン導入前は0.43cm3/gであったのに対し、フラーレン導入後は0.080cm3/gと減少していることを確認できた。
(実施例4)
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第2段階として、トリブロックコポリマーHO(CH2CH2)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2)20H(商品名:Pluronic P123)1gをエタノール5gに溶解させ、1mol/lのHCl水溶液を0.2g添加し、室温にて均一の溶液となるまで撹拌した。次に、硝酸コバルト6水和物0.74g、硝酸鉄9水和物0.11gを加え、室温にて30分撹拌した。その後2.08gのTEOSを添加し20時間室温にて撹拌を続けTEOS混合溶液とした。
調製したTEOS混合溶液にアノディスク(anodisk)膜を浸し、超音波を5分間室温にてかけた。その後TEOS混合溶液を細孔内に含んだ該薄膜を引き上げ残液を切った後、流動パラフィン中に浸し、20時間、60℃にて反応させた。
その後、流動パラフィンから該薄膜を引き上げ、ヘキサンにて薄膜上に残留する流動パラフィンを洗い流し、100℃で1時間乾燥した。次に室温から徐々に昇温させ540℃、1リットル/min大気流通下で6時間焼成することにより、平均直径100nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有した薄膜を得た。
第3段階として、内径32mmの石英管の中央部の石英ウール上に、上記第2段階作成の薄膜をとり、アルゴンガスを600cc/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して、中心温度を800℃に加熱した(昇温時間60分)。800℃に到達した後、高純度アセチレンガス(高圧ガス工業製)を5cc/分で30分供給した後、アセチレンガスの供給をやめ、温度を室温まで冷却し、カーボンナノチューブを含有する本発明の薄膜を得た。
該薄膜を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示すように、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、層数が2層のカーボンナノチューブがほとんどであった。カーボンナノチューブ以外の炭素不純物(フラーレン、ナノパーティクル、アモルファスカーボン等)はほとんど観察されなかった。
また、該薄膜を共鳴ラマン分光計(ホリバ ジョバンイボン製 INF−300)で測定し、G/D比を求めた結果、G/D比が3.2の高品質2層カーボンナノチューブであることがわかった。
(実施例5)
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第2段階として、トリブロックコポリマーHO(CH2CH2)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2)20H(商品名:Pluronic P123)1gをエタノール10gに加えよく撹拌し溶解させ、その後溶液を撹拌させたまま、四塩化チタン1.1mlをゆっくりと滴下していった。これを四塩化チタン複合体溶液とする。
第1段階の薄膜を濾過器に設置し、四塩化チタン複合体溶液を滴下、吸引し、薄膜に四塩化チタン複合体溶液を含有させた。
次に、四塩化チタン複合体溶液を含有した薄膜を室温で24時間風乾し、150℃で24時間乾燥した。その後、300℃、1リットル/min大気流通下で4時間焼成することにより、平均直径100nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有した薄膜を得た。
第3段階として実施例2の第3段階と同様に処理、本発明の薄膜を得た。窒素吸着測定にて該薄膜の細孔容量を測定したところ、フラーレン導入前は0.39cm3/gであったのに対し、フラーレン導入後は0.078cm3/gと減少していることを確認できた。
(実施例6)
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第2段階として、トリブロックコポリマーHO(CH2CH2)20(CH2CH(CH3)O)70(CH2CH2)20H(商品名:Pluronic P123)1gをエタノール10gに加えよく撹拌し溶解させた。次に、硝酸コバルト6水和物0.74g、硝酸鉄9水和物0.11gを加え、室温にて30分撹拌した。その後トリブロックコポリマーエタノール溶液を撹拌させたまま、四塩化チタン1.1mlをゆっくりと滴下していった。これを四塩化チタン複合体溶液とする。
第1段階の薄膜を濾過器に設置し、四塩化チタン複合体溶液を滴下、吸引し、薄膜に四塩化チタン複合体溶液を含有させた。
次に、四塩化チタン複合体溶液を含有した薄膜を室温で24時間風乾し、150℃で24時間乾燥した。その後、300℃、1リットル/min大気流通下で4時間焼成することにより、平均直径100nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有した薄膜を得た。
第3段階として、内径32mmの石英管の中央部の石英ウール上に、上記第2段階作成の薄膜をとり、アルゴンガスを600cc/分で供給した。石英管を電気炉中に設置して、中心温度を800℃に加熱した(昇温時間60分)。800℃に到達した後、高純度アセチレンガス(高圧ガス工業製)を5cc/分で30分供給した後、アセチレンガスの供給をやめ、温度を室温まで冷却し、カーボンナノチューブを含有する本発明の薄膜を得た。
該薄膜を高分解能透過型電子顕微鏡で観察したところ、図1に示すように、カーボンナノチューブはきれいなグラファイト層で構成されており、層数が2層のカーボンナノチューブがほとんどであった。カーボンナノチューブ以外の炭素不純物(フラーレン、ナノパーティクル、アモルファスカーボン等)はほとんど観察されなかった。
また、該薄膜を共鳴ラマン分光計(ホリバ ジョバンイボン製 INF−300)で測定し、G/D比を求めた結果、G/D比が2.9の高品質2層カーボンナノチューブであることがわかった。
(実施例7)
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第1段階の薄膜として、ワットマン社製のアノディスク(anodisk)膜を購入し用いた。平均細孔直径100nmであった。
第2段階として、界面活性剤であるポリオキシエチレン(10)ステアリルエーテル(C18H37(CH2CH2)10OHを1.0g、エタノール10gを混合し、マグネチック・スターラで攪拌しながら塩化第2スズ(SnCl2)2.9gをゆっくりと加え30分間撹拌した。これをSnCl2複合体溶液とする。
第1段階の薄膜を濾過器に設置し、SnCl2複合体溶液を滴下、吸引した。
次に、SnCl2複合体溶液が付着した薄膜を空気中で湿度、温度が制御できる環境試験器内に保持した。環境試験器内では40℃、20%RHに10時間保持、1%/分で湿度を上昇させた後に40℃、80%RHに5時間保持、1%/分で湿度を低下させた後に40℃、20%RHに保持した。その後、300℃、大気下で4時間焼成することにより、平均直径100nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有した薄膜を得た。
第3段階として実施例2の第3段階と同様に処理、本発明の薄膜を得た。窒素吸着測定にて該薄膜の細孔容量を測定したところ、フラーレン導入前は0.40cm3/gであったのに対し、フラーレン導入後は0.079cm3/gと減少していることを確認できた。
本発明は従来なかった直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した非常に緻密な細孔を有し、その金属酸化物細孔がナノカーボン材料を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜であり、高比表面積であり、さらにナノカーボン物質を方向性や規則性を付与し配置できることから、含有させるナノカーボン物質の性質、金属酸化物の性質などを適宜組み合わせることで、電気化学センサー、電子銃、太陽電池用途などの電気デバイス、燃料電池などに用いられるプロトン伝導膜、磁気デバイス、触媒などに有用である。
Claims (18)
- 細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有し、その金属酸化物細孔内にナノカーボン物質を含有することを特徴とするハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜が金属、セラミックスまたは有機ポリマーのいずれかであることを特徴とする請求項1記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜の細孔直径2nm〜500nmの細孔の入り口が規則的に配列していることを特徴とする請求項1または2のいずれか記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜が三次元六方対称P63/mmc、二次元六方対称P6mm、三次元立方対称1a3d、1m3mおよびPn3mから選ばれる少なくとも1つの構造を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記細孔直径2nm〜500nmの細孔が一次元細孔であり、膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向していることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜が周期表の2族〜16族までの元素を少なくとも1つ以上含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜が陽極酸化によって得ることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜がゾル−ゲル法によって得ることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物が三次元六方対称P63/mmcまたは二次元六方対称P6mmの構造を含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物が周期表の2族〜16族までの元素を少なくとも1つ以上含むことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物がゾル−ゲル法によって得ることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- ナノカーボン物質がカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- カーボンナノチューブが単層カーボンナノチューブまたは二層カーボンナノチューブであることを特徴とする請求項12記載のハイブリッド薄膜。
- ナノカーボン物質がフラーレン、フラーレン重合物、フラーレン誘導体のいずれかであることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項記載のハイブリッド薄膜。
- 前記フラーレンが球状炭素クラスター分子Cm(m=36、60、70、78、82、84)であることを特徴とする請求項14記載のハイブリッド膜。
- 前記フラーレン誘導体が−OH、−OSO3H、−COOH、−SO3H、−OPO(OH)3の官能基の内、少なくとも1つ以上を含むことを特徴とする請求項14記載のハイブリッド膜。
- 前記フラーレンが金属イオンを内包することを特徴とする請求項14記載のハイブリッド膜。
- 金属触媒を含有させた細孔直径2nm〜500nmの細孔を有する薄膜の細孔内に、薄膜の細孔径より直径が小さく、かつ膜面に対して垂直またはほぼ垂直に配向した細孔を有する金属酸化物を含有してなる薄膜を炭素源と接触させることを特徴とするナノカーボン物質の製造方法。
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Cited By (2)
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JP2010173924A (ja) * | 2009-02-02 | 2010-08-12 | National Institute For Materials Science | 大きな比表面積を有する規則正しいメソポーラスフラーレン、及びその作製方法 |
US8822000B2 (en) | 2007-01-18 | 2014-09-02 | Panasonic Corporation | Nanostructure and method for manufacturing the same |
-
2004
- 2004-11-05 JP JP2004321888A patent/JP2006130601A/ja active Pending
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JP2010173924A (ja) * | 2009-02-02 | 2010-08-12 | National Institute For Materials Science | 大きな比表面積を有する規則正しいメソポーラスフラーレン、及びその作製方法 |
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