JP2006111179A - トーイング用車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】 コストをかけることなく、被牽引車に生ずる振り子振動を検知することのできるトーイング用車両を提供することを目的とする。
【解決手段】 被牽引車200を牽引可能にする牽引車100において、操舵角検出センサ102および横加速度検出センサ104に基づいて牽引車100の進行方向が直進方向と、制御部105で判断される。さらに、所定の基準ヨーレートより大のヨーレートがヨーレート検出センサ101により所定時間内に複数回検出されたと、制御部105で判断されると、被牽引車200に振り子振動が発生していると判断する。
【選択図】 図1
【解決手段】 被牽引車200を牽引可能にする牽引車100において、操舵角検出センサ102および横加速度検出センサ104に基づいて牽引車100の進行方向が直進方向と、制御部105で判断される。さらに、所定の基準ヨーレートより大のヨーレートがヨーレート検出センサ101により所定時間内に複数回検出されたと、制御部105で判断されると、被牽引車200に振り子振動が発生していると判断する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、キャンピングトレーラーなど被牽引車を牽引するトーイング用車両に関する。
従来からキャンピングトレーラー、ボートトレーラー、またはホーストレーラー(以下、被牽引車と称する)などを牽引するトーイング用車両として、特開平6−219348号公報(特許文献1)に記載されているように知られている。このトーイング用車両は、被牽引車(特許文献1ではトーイング車両)を連結するためのヒンジ部のヒンジ角度を検出する角度センサを備えている。
特開平6−219348号公報
被牽引車を牽引するトーイング用車両が高速走行しているときには、被牽引車に振り子振動が発生する場合がある。図5に、被牽引車11に振り子振動が発生する様子を示した概念図を示す。トーイング用車両である牽引車10は、ヒッチボール12を介してキャンピングトレーラーなどの被牽引車11(タイヤ11aを有する)と連結しており、牽引車10は被牽引車11を牽引することができる。牽引車10が高速走行するときには、破線で示すように被牽引車11に振り子振動が発生してしまう。
ここで特許文献1に記載の車両では、上述したように振り子振動が発生した状態を、角度センサを用いて検出することが考えられる。
しかしながら、被牽引車に生ずる振り子振動を検出するために当該角度センサを備える必要があることから、コスト増加の要因となる。
そこで、本発明では、コストをかけることなく、被牽引車に生ずる振り子振動を検知することができるトーイング用車両を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するために、本発明のトーイング用車両は、被牽引車を牽引可能にするトーイング用車両において、車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、車速を検出する車速検出手段と、車両に作用するヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、上記進行方向検出手段により検出された車両の進行方向が直進方向であり、上記車速検出手段により検出された車速が所定速度より大であって、上記ヨーレート検出手段により第1の基準ヨーレートより大きいヨーレートが所定時間内に複数回検出された場合、上記被牽引車が振り子振動していると判断する制御手段と、を備えている。
この発明によれば、進行方向検出手段、車速検出手段、およびヨーレート検出手段を用いて、被牽引車に振り子振動が発生していることを判断することができる。すなわち、進行方向検出手段により検出されたトーイング用車両の進行方向が直進方向であり、車速検出手段により検出された車速が所定速度より大であり、上記ヨーレート検出手段により第1の基準ヨーレートより大であるヨーレートが所定時間内に複数回検出されたことを、制御手段が判断した場合、牽引されている被牽引車に振り子振動が発生していると判断することができる。
これにより、本発明のトーイング用車両は、被牽引車、または被牽引車と連結する連結部分に、被牽引車の状態を検出するためのセンサを設けることなく、被牽引車に振り子振動が発生していることを判断することが可能である。特に、進行方向検出手段、操舵角検出手段、車速検出手段、およびヨーレート検出手段は、操舵性・安定性を向上させるための挙動制御システムなどで利用されるセンサであるため、これらセンサを振り子振動を検出するためのセンサとして共用することで、振り子振動が発生したことを判断するための特別な構成をとる必要はなく、構成を複雑にせずに、低コストで、被牽引車に振り子振動が発生したことを判断することができる。
また、本発明のトーイング用車両は、上記制御手段により被牽引車に振り子振動が発生していると判断された場合に、前記トーイング用車両を制動させる制動手段を、さらに備えることが好ましい。
この発明によれば、制御手段により被牽引車に振り子振動が発生していることが判断されると、制動手段がトーイング用車両を制動することができる。これにより、トーイング用車両の速度を落とすことができ、被牽引車の振動を抑えることができる。
また、本発明のトーイング用車両は、上記制動手段は、上記トーイング車両を制動することに加えて、被牽引車を制動することが好ましい。
この発明によれば、制御手段により被牽引車に振り子振動が発生していることが判断されると、制動手段は、トーイング用車両に加えて、被牽引車を制動することができる。これにより、トーイング用車両および被牽引車の速度を落とすことができ、被牽引車の振動を抑えることができる。
また、本発明のトーイング用車両の上記制御手段は、被牽引車の状態に振り子振動が発生していることを判断した場合に、さらに、上記ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートが上記第1の基準ヨーレートより大きい値に設定されている第2の基準ヨーレートより大であるか否かを判断し、上記制御手段により上記ヨーレートが上記第2の基準ヨーレートより大であると判断される場合は、制動する制動手段と、上記制御手段により、上記ヨーレートが第2の基準ヨーレート以下と判断される場合は、ドライバによるステアリング操作に負荷をかけるステアリング操作手段と、を備えていることが好ましい。
この発明によれば、被牽引車に振り子振動が発生していると判断された場合、ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートが、第2の基準ヨーレート以下であると判断されたときには、ステアリング操作に負荷をかける制御を行い、上記ヨーレートが、第2の基準ヨーレートより大であると判断されたときには、車両に制動をかける制御を行うことができる。これにより、被牽引車の振動の大きさに応じて適切な処理を行うことができる。すなわち、被牽引車の振動が小さい(ヨーレートが第2の基準ヨーレート以下である)場合には、ステアリング操作に負荷をかけることにより、ステアリング操作による振動を増大させることを防止して被牽引車の振動を抑えることができ、安定した高速牽引走行を実現することができる。また、被牽引車の振動が大きい(ヨーレートが第2の基準ヨーレートより大である)場合には、トーイング用車両に制動をかけることにより、車両の速度を落とし、被牽引車の振動を抑えることができ、安定した高速牽引走行を実現することができる。
本発明は、振り子振動が発生したことを判断するための特別な構成をとる必要はなく、構成を複雑にせずに、低コストで、被牽引車に振り子振動が発生したことを判断することができる。
本発明は、一実施の形態のために示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解することができる。引き続いて、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態における被牽引車200を牽引可能とするトーイング用車両である牽引車100の構成概要図である。牽引車100は、ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、横加速度検出センサ104、制御部105、ブレーキ制御部106、ブレーキ部107、エンジン制御部108、およびEPS(Electric Power Steering)部109を含んで構成されている。以下、各構成要素について説明する。
ヨーレート検出センサ101は、車両に作用するヨーレートを検出するセンサであり、ヨーレート検出手段として機能する。このヨーレート検出センサ101は、検出したヨーレートを示す情報を制御部105に出力する。
操舵角検出センサ102は、ドライバにより操舵されたハンドルの角度(MA)を検出するセンサであり、操舵角検出手段として機能する。この操舵角検出センサ102は、検出した操舵角を示す情報を制御部105に出力する。
速度検出センサ103は、車両の速度(Vx)を検出するセンサであり、車速検出手段として機能する。この速度検出センサ103は、検出した速度を示す情報を制御部105に出力する。
横加速度検出センサ104は、車両の横方向(左右方向)に作用する加速度(以下、横加速度(Gy)と称する)を検出するセンサであり、横加速度検出手段として機能する。この横加速度検出センサ104は、検出した横加速度を制御部105に出力する。これら操舵角検出センサ102および横加速度検出センサ104は、車両の進行方向を検出するための進行方向検出手段として機能とする。
なお、上述したヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104は、車両の操縦性または安定性を確保するためのスタビリティコントロールの挙動制御システムとして備えられているセンサである。
制御部105は、ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104から出力される各種情報を入力して、被牽引車200に振り子振動が生じているか否かを判断する制御手段である。ここで振り子振動とは、被牽引車200の連結部(例えば、ヒッチボール)を中心として、左右に周期的に振動することをいい、言い換えると振り子のように振動することをいう。
本実施形態においては、被牽引車200に振り子振動が発生すると、この振動は牽引車100に影響を及ぼすことが分かっている。よって、この制御部105は、牽引車100に及ぼされた影響を検出することによって、被牽引車200に生じた振り子振動を検出しようとするものである。具体的には、制御部105は、操舵角検出センサ102と横加速度検出センサ104とからの情報に基づいて車両が直進しているか否かを判断し、かつ速度検出センサから高速走行中であることを判断し、かつヨーレート検出センサ101によりヨーレートが所定値以上であって、所定の周期性をもって(所定時間内に、複数回)検出されたことを判断することにより、被牽引車200に振り子振動が生じていることと、判断することができる。
さらに図2に基づいて、より詳細に説明する。図2は、振り子振動の原理を示す概要図である。被牽引車200に生じる振り子振動は、被牽引車200のヒッチボール110a周りの回転振動であり、直進時であって、所定以上の車速時に発生する。被牽引車200の仕様により、回転振動が発生する車速および周波数は異なるが、一般には車速が80km/h程度から発生し、車速の増加とともに、周波数1〜2Hzの周期性をもった振り子振動が発生する。図2において、被牽引車200(タイヤ200aを有する)がヒッチボール110a廻りに振り子振動が発生すると、ヒッチボール110aの位置で横力Fbが発生する。この横力Fbによって、牽引車100がヨー方向に動かされることになる。本実施形態では、このような高速走行中に牽引車100がヨー方向に動かされることを検出しようとするものである。
ここで、振り子振動に対する抑制方法について説明する。車両の安定性は、振動の減衰比γで表すのが一般的であり、減衰比γが大きいほど安定しているものである。通常、減衰比γは被牽引車200の仕様で定まるものであり、近似式は以下の式(1)のとおりとなる。
γ=(L3×K/I)1/2/Vx ・・・(1)
Vx:車速
L:被牽引車のホイールベース
I:被牽引車の慣性能率
K:被牽引車のタイヤCp(Cpはコーナリングパワー)
γ=(L3×K/I)1/2/Vx ・・・(1)
Vx:車速
L:被牽引車のホイールベース
I:被牽引車の慣性能率
K:被牽引車のタイヤCp(Cpはコーナリングパワー)
上記式(1)において、車速Vxが大きくなるほど、減衰比γは小さくなり、振動の減衰が悪化し、車両が不安定になることが分かる。また、減衰比γが小さいと、ハンドルが同調して振られるようになり、ドライバの力では止めることができなくなる場合があり(つまり、発散状態となる)、安定性を著しく悪化させる。よって、振り子振動を検知し、発散状態に至らないように、振動を抑制することが必要であり、もっとも効果的なのは、上記式(1)からも分かるように車速を落とす(Vxを小さくする)ことである。本実施形態では、後述するように、制御部105により振り子振動が発生したことが検出されると、牽引車100および被牽引車200の速度を落とすようにブレーキをかける制御を行うことにしている。
図1に戻り、ブレーキ制御部106は、被牽引車200に振り子振動が発生したことを制御部105により判断されると、ブレーキ部107および被牽引車200に対して制動制御を行う制動手段である。ここで、ブレーキ部107は、通常のブレーキペダルの踏み込みによりブレーキをかける動作を行う機能に加えて、ブレーキ制御部106の制御のもとブレーキをかける動作を行う機能を有する。また、被牽引車200は、例えば、ブレーキ制御部106から電気的な制御を受け付ける、いわゆる電気ブレーキを備えている。また、ブレーキ制御部106は、ブレーキ部107にのみに対して制動制御を行うようにしても良い。なお、被牽引車200は、電気ブレーキの代わりに、慣性式の慣性ブレーキを備えても良い。その場合には、ブレーキ制御部106は、被牽引車200に対して制動制御を行う必要はない。
エンジン制御部108は、ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104から出力される情報に基づいて制御部105が車両の操縦性・安定性を向上させる必要があると判断する場合に、エンジン(図示せず)に対して制御を行うものであり、スタビリティコントロールを行うための挙動制御システムとして通常備えられているシステムである。例えば、制御部105が、車両に挙動変化が生じたと判断した場合、エンジン制御部108は、エンジン出力を下げて速度を落とす制御を行う。
EPS部109は、ドライバによるステアリング操作を補助するためのステアリング操作手段である。通常は、ドライバのステアリング操作に対する操作力を軽くするためにモータによりその操作を補助するものであるが、制御部105により被牽引車200に振り子振動が発生している状態にいると判断された場合であって、所定値より大である牽引車100のヨーレートが、所定時間内(例えば、3秒間)に複数回(例えば、2回)検出された場合、制御部105からの指示によりEPS部109は、ステアリング操作に対して負荷をかけるよう制御する。この処理の詳細は後述する。
連結部110は、牽引車100が被牽引車200を牽引するために物理的に連結する部分であり、連結手段として機能する。連結部110は、例えばヒッチボールを用いて牽引車100と被牽引車200とを揺動可能に連結する。
以上のとおり、本実施形態のトーイング用車両である牽引車100は、スタビリティコントロールのための挙動制御システムが有しているセンサを共用して、被牽引車200の振り子振動を判断することができる。そして、被牽引車200または牽引車100と被牽引車200との連結部分に、被牽引車200に振り子振動が生じていることを検出するためのセンサを用いることなく、当該振動を牽引車100の挙動制御システムに備えられているセンサを用いて判断することにより、コストを低減したトーイング用車両を実現することができる。
次に、上述した牽引車100の動作について説明する。図3は、牽引車100の動作を示すフローチャートであり、制御部105により処理されている。
ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104からの各種情報が、所定の周期をもって制御部105に入力される(S101)。入力された情報のうち、ハンドル角が所定角(例えば、20deg)より小であって、横加速度が所定値(例えば、0.05G)より小であるか否かが、制御部105により判断される(S102)。すなわち、S102では、牽引車100が直進方向に進んでいるか否かが、制御部105により判断される。ここで、ハンドル角が所定角以上、横加速度が所定値以上、の少なくともいずれかの条件を満たす場合は、S101に戻る。
S102で、ハンドル角が所定角(例えば、20deg)より小であって、横加速度が所定値(例えば、0.05G)より小である、すなわち、牽引車100が直進方向に進んでいる、と制御部105により判断された場合、次に牽引車100の速度は所定値(例えば、80km/h)より大であるか否かが、制御部105により判断される(S103)。ここで、速度が所定値より小であると判断される場合は、S101に戻る。
S103で、牽引車100の速度が所定値より大である、と制御部105により判断されると、ヨーレートの発生に所定の周期性があるか否かが、制御部105により判断される(S104)。具体的には、ヨーレート検出センサ101により検出されたヨーレートが、所定時間(例えば、制御部105への情報入力時点からさかのぼった所定時間、または情報入力時点から所定時間経過するまでの時間であり、例えば3秒間程度)に、所定の基準ヨーレートより大のヨーレート(例えば、2deg/sより大のヨーレート)が複数回(例えば、2回)検出されたか否かが制御部105により判断される。なお、各種センサで検出され制御部105に入力された情報は、所定時間分だけ一時的に記憶されており、過去入力されたヨーレートに基づいた判断を行うことができる。
ここで、検出されたヨーレートに所定の周期性があることが、制御部105により判断されると、制御部105により指示信号がブレーキ制御部106に入力され、ブレーキ部107による制動処理がなされる。また、ブレーキ制御部106から出力された制動のための指示信号は、被牽引車200に出力され、被牽引車200では制動処理が行われる(S105)。なお、被牽引車200に対して制動処理を行わないように、ブレーキ制御部106は動作することができ、少なくとも牽引車100のみに制動することができればよい。
以上のとおり、本実施形態の牽引車100は、ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104が予め備えられているため、これらヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104を用いて、被牽引車に振り子振動が発生していることを判断することができる。すなわち、操舵角検出センサ102、および速度検出センサ103により検出された牽引車100の進行方向が直進方向であり、速度検出センサ103により検出された車速が所定速度より大であり、基準ヨーレートより大であるヨーレートが所定時間内に複数回検出されたことを、制御部105が判断した場合、牽引されている被牽引車200に振り子振動が発生していると判断することができる。
これにより、被牽引車200、または被牽引車200と連結する連結部110に、被牽引車200の状態を検出するためのセンサを設けることなく、被牽引車200に振り子振動が生じていることを判断することができる。特に、ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104は、操舵性・安定性を向上させるための挙動制御システムなどで利用されるためのセンサであることから、これらセンサを共用することにより、振り子振動が発生したことを判断するための特別な構成をとる必要はなく、構成を複雑にすることなく、低コストで、振り子振動が発生したことを判断することができる。
また、制御部105により被牽引車200に振り子振動が発生していることが判断されると、ブレーキ制御部106が牽引車100を制動することができる。これにより、牽引車100の速度を落とすことができ、被牽引車200の振動を抑えることができる。
さらに、制御部105により被牽引車200に振り子振動が発生していることが判断されると、ブレーキ制御部106は、牽引車100に加えて、被牽引車200を制動することができる。これにより、牽引車100および被牽引車200の速度を落とすことができ、被牽引車200の振動を抑えることができる。
次に、牽引車100の変形例の動作について説明する。図4は、他の実施形態における牽引車100の動作を示すフローチャートである。なお、牽引車100の構成概要図に示すとおりであり、制御部105は、以下の動作を行うものとする。
制御部105は、ハンドル角が所定角度より小であり、横加速度が所定値より小であり、車速が所定速度より大であり、第1の基準ヨーレートより大のヨーレートが所定時間内に複数回検出され、振り子振動が発生している、と判断すると、さらに、ヨーレート検出センサ101により検出されたヨーレートが第2の基準ヨーレート(>第1の基準ヨーレートに設定)より大であるか否かを判断する。つまり、制御部105は、被牽引車200に生じた振り子振動が基準より大きいか否かを判断する。そして、制御部105は、検出されたヨーレートが第2の基準ヨーレートより大であると判断する場合は、ブレーキ制御部106およびブレーキ部107を用いて制動制御を行う。また、制御部105は、検出されたヨーレートが第2の基準ヨーレート以下と判断する場合は、EPS部109を用いてドライバによるステアリング操作に負荷をかける制御を行う。以下、このように構成された牽引車100の動作について説明する。
ヨーレート検出センサ101、操舵角検出センサ102、速度検出センサ103、および横加速度検出センサ104からの各種情報が、所定の周期をもって制御部105に入力される(S201)。入力された情報のうち、ハンドル角が所定角(例えば、20deg)より小であって、横加速度が所定値(例えば、0.05G)より小であるか否かが、制御部105により判断される(S202)。すなわち、S202では、牽引車100が直進方向に進んでいるか否かが、制御部105により判断される。ここで、ハンドル角が所定角以上であるか、横加速度が所定値以上であるか、少なくといずれかを満たす場合は、S201に戻る。
S202で、ハンドル角が所定角(例えば、20deg)より小であって、横加速度が所定値(例えば、0.05G)より小であると、すなわち、牽引車100が直進方向に進んでいると、制御部105により判断された場合、牽引車100の速度は所定値(例えば、80km/h)より大であるか否かが、制御部105により判断される(S203)。ここで、速度が所定値以下である場合、S201に戻る。
S203で、牽引車100の速度が所定値より大である、と制御部105により判断されると、検出されたヨーレートに所定の周期性があるか否かが、制御部105により判断される(S204)。具体的には、ヨーレート検出センサ101により検出されたヨーレートが、所定時間(例えば、制御部105への情報入力時点からさかのぼった所定時間、または情報入力時点から所定時間経過するまでの時間であり、例えば3秒間程度)に所定の第1の基準ヨーレート(Adeg/s)より大のヨーレートが複数回(例えば、2回)検出されたか否かが、制御部105により判断される。なお、各種センサで検出され制御部106に入力された情報は、所定時間分だけ一時記憶されており、過去入力されたヨーレートに基づいた判断を行うことができる。ここで、所定の周期性のあるヨーレートが検出されない場合、S201に戻る。
S204で、ヨーレート検出センサ101により、ヨーレートが所定の周期性をもって検出されたと、制御部105により判断されると、さらに、検出されたヨーレートが、上述第1の基準ヨーレートより大きい値に設定されている第2の基準ヨーレート(Bdeg/s(B>A))より大であったか否かが、制御部105により判断される(S205)。
ヨーレート検出センサ101により検出されたヨーレートが第2の基準ヨーレートより大であると、制御部105により判断される場合、制動処理を指示する指示信号が制御部105によりブレーキ制御部106に対して出力される。この指示信号がブレーキ制御部106に入力されると、ブレーキ部107はブレーキ制御部106の制御のもと制動処理を行う。また、指示信号は、ブレーキ制御部106により被牽引車200に対しても出力され、被牽引車200では、この指示信号を受けると制動処理を行う(S206)。
また、ヨーレート検出センサ101により検出されたヨーレートが第2の基準ヨーレート以下であると、制御部105により判断される場合、ドライバによるステアリング操作に負荷をかけるように、負荷をかけるための指示信号がEPS部109に出力される。EPS部109では、当該指示信号を受信すると、EPS部109内でドライバによるステアリング操作に対するアシスト処理を低減するようモータ制御が行われる(S207)。
以上、説明した変形例における実施形態の牽引車100は、上述の実施形態の牽引車における作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
すなわち、被牽引車200に振り子振動が発生していると判断された場合、ヨーレート検出センサ101により検出されたヨーレートが、第2の基準ヨーレート以下であると判断されたときには、EPS部109によりステアリング操作に負荷をかける制御を行い、上記ヨーレートが、第2の基準ヨーレートより大であると判断されたときには、牽引車100および被牽引車200に制動をかける制御を行うことができる。これにより、被牽引車200の振動の大きさに応じて適切な処理を行うことができる。すなわち、被牽引車200の振動が小さい(ヨーレートが第2の基準ヨーレート以下である)場合には、EPS部109によりステアリング操作に負荷をかけることにより、ステアリング操作による振動を増大させることを防止して被牽引車200の振動を抑えることができ、安定した高速牽引走行を実現することができる。また、被牽引車200の振動が大きい(ヨーレートが第2の基準ヨーレートより大である)場合には、牽引車100にブレーキ部107を用いて制動をかけることにより、牽引車100の速度を落とし、被牽引車200の振動を抑えることができ、安定した高速牽引走行を実現することができる。
10…牽引車、11…被牽引車、11a…タイヤ、12…ヒッチボール、100…牽引車、101…ヨーレート検出センサ、102…操舵角検出センサ、103…速度検出センサ、104…横加速度検出センサ、105…制御部、106…ブレーキ制御部、107…ブレーキ部、108…エンジン制御部、109…EPS部、110…連結部、110a…ヒッチボール、200…被牽引車。
Claims (4)
- 被牽引車を牽引可能にするトーイング用車両において、
車両の進行方向を検出する進行方向検出手段と、
車速を検出する車速検出手段と、
車両に作用するヨーレートを検出するヨーレート検出手段と、
前記進行方向検出手段により検出された車両の進行方向が直進方向であり、前記車速検出手段により検出された車速が所定速度より大であって、前記ヨーレート検出手段により第1の基準ヨーレートより大きいヨーレートが所定時間内に複数回検出された場合、前記被牽引車が振り子振動していると判断する制御手段と、
を備えるトーイング用車両。 - 前記制御手段により被牽引車に振り子振動が発生していると判断された場合、前記トーイング用車両を制動させる制動手段を、
さらに備える請求項1に記載のトーイング用車両。 - 前記制動手段は、前記トーイング車両を制動することに加えて、前記被牽引車を制動させることを特徴とする請求項2に記載のトーイング用車両。
- 前記制御手段は、被牽引車に振り子振動が発生していることを判断した場合、さらに、前記ヨーレート検出手段により検出されたヨーレートが前記第1の基準ヨーレートより大きい値に設定されている第2の基準ヨーレートより大であるか否かを判断し、
前記制御手段により前記ヨーレートが前記第2の基準ヨーレートより大であると判断される場合は、前記トーイング用車両を制動する制動手段と、
前記制御手段により、前記ヨーレートが第2の基準ヨーレート以下と判断される場合は、ドライバによるステアリング操作に負荷をかけるステアリング操作手段と、
を備えることを特徴とする請求項1に記載のトーイング用車両。
Priority Applications (1)
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JP2004302074A JP2006111179A (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | トーイング用車両 |
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JP2004302074A JP2006111179A (ja) | 2004-10-15 | 2004-10-15 | トーイング用車両 |
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2004
- 2004-10-15 JP JP2004302074A patent/JP2006111179A/ja active Pending
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