JP2006104658A - 防水構造とこれに用いるプライマー材。 - Google Patents

防水構造とこれに用いるプライマー材。 Download PDF

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雅弘 亀井
Takashi Shoji
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Abstract

【課題】 塩化ビニールシートからの成分移行・揮散により、塩化ビニールシート上に形成されるウレタン塗膜の物性低下現象防止し、前記両者間の接着相容性の向上を図る。
【解決手段】 下地面に接合して防水層である第1樹脂層を形成する塩化ビニールシートと、この第1樹脂層上に形成される第2樹脂層と、前記第1および第2の樹脂層の間に介在して塗膜形成される機能性塗膜層とを具えてなり、この機能性塗膜層は架橋密度が高く緻密な分子構造を有しプレポリマーの官能基数の多い材により形成して可塑剤揮散防止機能、前記第1および第2の樹脂層間の相互の接着性促進機能を併せ有するようにした防水構造の提供により上記課題を解決する。

【選択図】 図1

Description

本願発明は、建造物等の防水構造とその構築に用いるプライマー材に関し、詳しくは下
地面に貼付される塩化ビニール樹脂系防水シートとこの上面の一部若しくは全部に形成される樹脂層と、これらの間に形成される機能性塗膜層とを具えた防水構造および前記機能性塗膜層を形成するプライマー材に関するものである。
建築物の陸屋根、バルコニー等に敷設して防水層を形成するための防水シートには良好な外観、安価なコスト等の利点を有する塩化ビニールシートが多く使用されている。施工面に架台のような突起物がある場合も、架台廻りは塩化ビニールシートにより施工されている。 しかしながら、架台箇所が多い施工面や架台廻りが複雑な場合は塩化ビニールシートの適正な貼付が難しいため、多くの場合、施工容易な樹脂材、特にウレタン塗膜による防水層の形成がなされている。
また、防水層としての塩化ビニールシートが紫外線暴露により劣化したり、他の原因により損傷を来たしたような場合、防水信頼性を維持するために全面的もしくは部分的に補修する必要が生じる。 このような場合、作業性に優れる樹脂塗膜の形成工法、特にウレタン塗膜防水工法が多く採用されている。
なお、本願発明と関連する技術が次の文献において開示されている。
特開2003−041717号公報 特開2002−364128号公報 特開2001−207598号公報 特開平11−0256778号公報 特開平08−0260708号公報
しかしながら、上述従来の防水構造にあっては、塩化ビニールシート及びウレタン塗膜層間において配合成分の移行・揮散により塩化ビニールシート及びウレタン塗膜層間において配合成分の樹脂膜の物性低下現象が発生したり、あるいは塩化ビニールシートと接着相容性が良好とはいえない樹脂膜例えばウレタン塗膜との間でさらに接着不全が生じる等の不都合が発生し易く、防水信頼性が損なわれる事例も生じることがある。
本願発明は、下地面に接合して防水層を形成する第1樹脂層としての塩化ビニールシートと、この塩化ビニールシート上に接合形成される第2樹脂層と、前記第1樹脂層と第2樹脂層との間に介在して塗膜形成される機能性塗膜層とを具えてなり、この機能性塗膜層は架橋密度が高く緻密な分子構造を有した材により形成して配合成分の移行・揮散防止機能、第1/第2樹脂層間の相互の接着性向上機能を併せ有するようにしたことを特徴とする防水構造を実現して、上記従来の課題を解決しようとするものである。
また、上記の防水構造において、前記第2樹脂層は防水層としての塩化ビニールシート上に形成されるウレタン塗膜層で構成することがある。
さらに、上記いずれかの防水構造において、前記機能性塗膜層はアクリルウレタン系樹脂材で構成することがある。
またさらに、上記いずれかの防水構造において、前記アクリルウレタン系樹脂材は2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物からなり、単量体成分として水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)およびこの重合性不飽和単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)を含むアクリルポリオール樹脂組成物を一方剤とし、ポリイソシアネート化合物を他方剤としてなり、前記両剤において水酸基/イソシアネート基当量比が0.5〜2.0に設定構成することがある。
また、上記の防水構造において、前記2液アクリルウレタン系樹脂組成物の一方剤としてのアクリルポリオール樹脂組成物における水酸基価は40〜340(mgKOH/g)の範囲に設定することがある。
本願発明はまた、塩化ビニールシート上にウレタンその他の樹脂塗膜層を形成する際に塩化ビニールシートと樹脂塗膜層との間に介在させるアクリルウレタン系樹脂材からなるプライマー材であって、前記アクリルウレタン系樹脂材は2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物からなり、単量体成分として水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)およびこの重合性不飽和単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)を含むアクリルポリオール樹脂組成物を一方剤とし、ポリイソシアネート化合物を他方剤としてなり、前記両剤において水酸基/イソシアネート基当量比が0.5〜2.0に設定構成したプライマー材の提供により上記従来の課題を解決しようとするものである。
上記プライマー材において、前記2液アクリルウレタン系樹脂組成物の一方剤としてのアクリルポリオール樹脂組成物における水酸基価は40〜340(mgKOH/g)の範囲に設定することがある。
本願発明は、下地面に接合して防水層としての第1樹脂層を形成する塩化ビニールシートと、この第1樹脂層上に形成されるウレタン塗膜層その他からなる第2樹脂層との間に、両者の相溶性を高めかつ配合成分の移行・揮散を防止できる仲介プライマーとしての機能性塗膜層を形成し、この機能性塗膜層を、アクリルウレタン系樹脂材等の架橋密度が高く緻密な分子構造を有した材により形成する構成としたので、前記第1および第2の樹脂層間の接着強度が向上するとともに配合成分移行・揮散防止作用により防水層の耐久性が高まり、極めて高品質な防水構造を実現できる。 また、塩化ビニールシート上にウレタンその他の樹脂塗膜層を形成する際に塩化ビニールシートと樹脂塗膜層との間に介在させるアクリルウレタン系樹脂材からなるプライマー材を、単量体成分として水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)及びこの重合性不飽和単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)によるアクリルポリオール樹脂組成物を一方剤とし、ポリイソシアネート化合物を他方剤としてなる2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物で構成するとともに、さらに、前記水酸基価を40〜340(mgKOH/g)の範囲に設定し、前記両剤の混合において水酸基/イソシアネート基当量比が0.5〜2.0となるように設定したので塩化ビニールシートと、この上に形成される樹脂層との間の接着強度が向上するとともに配合成分移行・揮散防止作用により塩化ビニールシート及び第2樹脂層の耐久性が高まり、極めて高品質な塩ビシート積層構造を実現できる。
塩ビ防水シートは、一般的に太陽熱や紫外線といった外的要因によりさまざまな影響を受ける。 すなわち、脱塩酸反応による塩ビ樹脂事態の劣化・変質や、配合された可塑剤の揮散による硬化、シートとしての性能低下等々の劣化現象が発生する。前者の樹脂材自体の劣化は樹脂材一般に起こりえる性質のものであるが、後者の可塑剤の移行・揮散に起因する問題は塩ビ防水シートに特有のものである。 したがって、このような塩化ビニール防水シート上にさらなる防水層あるいは保護層としての樹脂層を複合形成する際にも、塩化ビニール防水シートの上記特性を考慮した対策が必要となる。
このため、本願発明では塩化ビニール防水シートによる防水層としての第1樹脂層とその上面に形成される第2樹脂層としてのウレタン塗膜層その他による樹脂層との間に架橋密度が高く緻密な分子構造を有する材による機能性塗膜層を設ける構成を採用する。 この機能性塗膜層は種々の実験結果によれば耐久性、構造設計の自由度、コスト等に観みてアクリルウレタン系樹脂材によるプライマーの塗布による形成が好適である。
そして、アクリルウレタン系樹脂材は単量体成分として水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)及びこの重合性不飽和単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)による2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物で構成し、さらにこの2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物は水酸基価が40〜340(mgKOH/g)であるアクリルポリオール樹脂組成物及びポリイソシアネート化合物を含み、水酸基/イソシアネート基当量比が0.5〜2.0、好ましくは0.8〜1.5となるように設定する。
水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)としては、特に制限はないが、一級水酸基を有する重合性不飽和単量体、二級水酸基を有する重合性不飽和単量体を用いることが好ましい。これらの単量体は単独で用いてもよいが、ポリイソシアネート化合物との反応性及び安定性の点から、適宜組み合わせて用いることもでき、二級水酸基を有する重合性不飽和単量体を多く用いると、ポリイソシアネート化合物との反応性を低下させることが可能となる。
ここで、一級水酸基を有する重合性不飽和単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変成ヒドロキシ(メタ)アクリレート、N−メチロール化アクリルアマイドの如きメチロール基含有化合物、ヒドロキシエチルビニルエーテルなどの水酸基含有ビニル系モノマー類等があるが、これらに限定されるものではない。これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい。
また、二級水酸基を有する重合性不飽和単量体としては、例えば、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等があるが、これらに限定されるものではない。これらは単独使用でも2種以上の併用でもよい。
この単量体(A)は2液アクリルウレタン樹脂組成物に架橋点を付与するために用いられるものであるため、本発明においては、アクリルポリオール樹脂組成物における水酸基価を40〜340(mgKOH/g)に設定する必要がある。水酸基価をこのような範囲とすることにより、架橋による樹脂組成物の充分な硬化が行われ、機能性塗膜の配合成分移行防止機能を発揮することが可能となる。
また、水酸基の下限は成分移行防止をより向上させるという点から40(mgKOH/g)とすることが好ましく、より好ましくは50(mgKOH/g)である。また、水酸基価の上限は前期性能とその他の塗膜物性とのバランスという点から、340(mgKOH/g)とすることが好ましく、より好ましくは100(mgKOH/g)である。
さらに、アクリルポリオール樹脂組成物においては、上記した単量体(A)に加えて、単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)を含むが、このような重合性不飽和単量体(B)としては、例えばビニール系モノマー類等が挙げられるが、一般的なラジカル共重合可能なモノマーであれば特に制限はない。
具体的には、スチレン、α−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、ビニールトルエン等の芳香族ビニール系モノマー;メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、i−プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレートまたはアルコキシアルキル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリレート類;マレイン酸、フマル酸もしくはイタコン酸等の不飽和ジカルボン酸と1価アルコールとのジエステル類;酢酸ビニール、安息香酸ビニール等のビニールエステル類;パーフルオロシクロヘキシル(メタ)アクリレート、ジ−パーフルオロシクロヘキシルフマレート、またはN−i−プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミドエチル(メタ)アクリレート等の(パー)フルオロアルキル基含有のビニールエステル類;ビニールエーテル類;(メタ)アクリレート類;もしくは不飽和ポリカルボン酸エステル類等の含フッ素化合物;または(メタ)アクリロニトリル、塩化ビニール、塩化ビニリデン、フッ化ビニールもしくはフッ化ビニリデンなどのオレフィン類等の官能基を持たないビニール系モノマー類;ビニールエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のシリコン系モノマー類;2−(メタ)アクリロイロキシエチルアシッドホスフェート、ジブチル(2−(メタ)アクリロイロキシジエチル)ホスフェート、(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリルアミド、N−t−ブチル(メタ)アクリルアミド等のアミド基含有ビニル系モノマー類、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレート類、等が挙げられる。
次に、2液アクリルウレタン系樹脂組成物は上記したアクリルポリオール樹脂組成物とポリイソシアネート化合物を含んでいる。ここで本発明に用いられるポリイソシアネート化合物としては、2個以上のイソシアネート基を有するものであれば特に制限はなく、これらを複数種併用してもよいが、無黄変タイプのものが好ましく、また多官能なものは機能性塗膜の配合成分移行・・揮散防止機能がより向上する。
例えば、トリメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ポリメリックMDI、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ナルボルナンジイソシアネート(NBDI)、メチル−2,6−ジイソシアネートヘキサノエート、2−イソシアネートエチル−2,6−ジイソシアネートカプロエート又はこれらの変性体を挙げることができる。
また、2液アクリルウレタン系樹脂組成物は、塗膜の性能を改良する目的で、可塑剤、他の樹脂、共重合体を適宜併用することもできる。
本願発明は、特に塩化ビニール防水シートによる防水層の全面改修、部分改修あるいは架台廻りその他における塩化ビニール防水シートとウレタン塗膜層との重複部等に好適であるが、これらに限定されるものではなく、塩化ビニール防水シートとウレタン塗膜層とによる新規な複合防水構造にも適用できることはもちろんである。
次に、実施例により本願発明をさらに説明するが、本発明は以下実施例に限定されるものではない。なお以下の実施例において、機能性塗膜を形成するプライマーの構成は次の通りである。
プライマー:水酸基価が65mgKOH/gであるアクリルポリオール樹脂組成物および水酸基/イソシアネート基当量比が1.0となる様に混合し、被膜形成した材である。アクリルポリオール樹脂組成物の成分詳細は下記のものである。
部数
2−HEMA 15.0
MMA 50.0
St 10.0
n−BA 25.0
トルエン 50.0
酢酸ブチル 50.0
AIBN 1.0
小計 200.1

さて、図1は本願発明に係る防水構造の第1実施例に係る断面図であり、防水層である第1樹脂層としての塩化ビニール防水シート1の全面改修時の例を示している。
まず、既設の塩化ビニール防水シート1上にプライマーとしてのアクリルウレタン系樹脂材を塗工して機能性塗膜層としての機能性塗膜面2を形成し、次いで、前記機能性塗膜面2の上にウレタン系樹脂材の塗布又は噴霧により第2樹脂層としてのウレタン塗膜層3を形成する。こうして構築された複合防水層では、塩化ビニール防水シート1とウレタン塗膜層3の接合も良好であり、塩化ビニール防水シート1からの可塑剤の揮散が防止され塩化ビニール防水シート1自体の硬化、シートとしての性能低下等々の劣化現象も抑制されウレタン塗膜層3への悪影響も抑止され信頼度の高い防水性能を得ることができる。
図2は、第2実施例に係る断面図であり、防水層である第1樹脂層としての塩化ビニール防水シート1の部分改修時の例、すなわち既存の塩化ビニール防水シート1が部分的に補修を要する場合の例である。 塩化ビニール防水シート1の要補修箇所にアクリルウレタン系樹脂材をプライマーとして塗工し機能性塗膜層としての機能性塗膜面2を形成し、次いで、前記機能性塗膜面2の上にウレタン系樹脂材の塗布又は噴霧により第2樹脂層としてのウレタン塗膜層3を形成する。 なお、作用効果は前記実施例1と同様である。
図3は、第3実施例に係る断面図であり、塩化ビニール防水シート1およびのウレタン塗膜層3の端部相互の取り合い部構造の例である。塩化ビニール防水シート1およびウレタン塗膜層3の端部相互の重複部において前記両者間に機能性塗膜層としての機能性塗膜面2が介在形成されている。このため、重複部における塩化ビニール防水シート1とウレタン塗膜層3の接合強度が向上し、高い防水信頼性を実現できる。
図4は、第4実施例に係る断面図であり、架台廻りにおける作業例を示している。図において、4は下地コンクリート5上の架台であり、この架台4の表面はウレタン塗膜層3により被覆されていて、このウレタン塗膜層3の端部は下地コンクリート5上に貼設された塩化ビニール防水シート1の端部上に重なり合って、両端部間にはアクリルウレタン系樹脂材の塗工による機能性塗膜層としての機能性塗膜面2が介在形成されている。このため、架台周囲の重複部分における塩化ビニール防水シート1とウレタン塗膜層3の接合強度が向上し、高い防水信頼性を実現できる。
次に、上記実施例1、2、3における接着強度、すなわち塩化ビニールシート1、機能性塗膜面(プライマー塗工面)2、ウレタン塗膜層3間相互の接着強度の評価試験の結果を説明する。なお、上記実施例において機能性塗膜層の厚みは60μmである。
試験体は80℃熱劣化処理を施し、試験は180°ピーリング試験で引張速度は200mm/min、測定温度は20℃で行った。なお、比較として塩化ビニールシート上に機能性塗膜層を介在させずに直接樹脂層としてのウレタン塗膜を形成した場合の初期の測定を行った。 以下に明らかなように機能性塗膜面を形成した場合は熱劣化処理後も良好な接着性を示している。

a:試験条件
試験方法:180°ピーリング試験
引張速度:200mm/min
測定温度:20℃
試験体: 機能性塗膜面あり(80℃熱劣化処理)...イ
機能性塗膜面なし...................ロ
試験結果
(単位:N/25mm幅)



初期 摂氏80度熱劣化
30日 120日
試験体イ 186 216 226
(破壊現象:第2樹脂層(ウレタン塗膜面)凝集破壊))

試験体ロ 14
(破壊現象:第1樹脂層(塩ビシート)・第2樹脂層(ウレタン塗膜面)界面破壊)
上記評価試験から、本願発明に係る機能性塗膜層およびこれを形成するプライマー材の優れた作用効果を確認できる。
第1実施例に係る断面図である。 第2実施例に係る断面図である。 第3実施例に係る断面図である。 第4実施例に係る断面図である。
符号の説明
1...塩化ビニール防水シート
2...機能性塗膜層としての機能性塗膜面
3...ウレタン塗膜層3

Claims (7)

  1. 下地面に接合して第1樹脂層を形成する塩化ビニールシートと、この塩化ビニールシート上に接合形成される第2樹脂層と、前記第1樹脂層と第2樹脂層との間に介在して塗膜形成される機能性塗膜層とを具えており、この機能性塗膜層は架橋密度が高く緻密な分子構造を有し、配合成分移行、前記防水層と保護層間の相互の接着性向上機能を併せ有するようにしたことを特徴とする防水構造。
  2. 請求項1の防水構造において、前記第2樹脂層は第1樹脂層としての塩化ビニールシート上に形成されるウレタン塗膜層であることを特徴とする防水構造。
  3. 請求項1又は2いずれかの記載の防水構造において、前記機能性塗膜層はアクリルウレタン系樹脂材で構成したことを特徴とする防水構造。
  4. 請求項1ないし3いずれか記載の防水構造において、前記アクリルウレタン系樹脂材は2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物からなり、単量体成分として水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)およびこの重合性不飽和単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)を含むアクリルポリオール樹脂組成物を一方剤とし、ポリイソシアネート化合物を他方剤としてなり、前記両剤において水酸基/イソシアネート基当量比が0.5〜2.0に設定構成したことを特徴とする防水構造。
  5. 請求項4記載の防水構造において、前記2液アクリルウレタン系樹脂組成物の一方剤としてのアクリルポリオール樹脂組成物における水酸基価は40〜340(mgKOH/g)の範囲に設定したことを特徴とする防水構造。
  6. 塩化ビニールシート上にウレタンその他の樹脂塗膜層を形成する際に塩化ビニールシートと樹脂塗膜層との間に介在させるアクリルウレタン系樹脂材からなるプライマー材であって、前記アクリルウレタン系樹脂材は2液混合型アクリルウレタン系樹脂組成物からなり、単量体成分として水酸基を有する重合性不飽和単量体(A)およびこの重合性不飽和単量体(A)と共重合可能な重合性不飽和単量体(B)を含むアクリルポリオール樹脂組成物を一方剤とし、ポリイソシアネート化合物を他方剤としてなり、前記両剤において水酸基/イソシアネート基当量比が0.5〜2.0に設定構成したことを特徴とするプライマー材。
  7. 請求項6記載のプライマー材において、前記2液アクリルウレタン系樹脂組成物の一方剤としてのアクリルポリオール樹脂組成物における水酸基価は40〜340(mgKOH/g)の範囲に設定したことを特徴とするプライマー材。
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