JP2005280639A - 燃料電池車用床暖房装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 燃料電池が発熱する熱を効率良く熱交換して、車室内の所望の箇所を適宜な温度で暖房できる燃料電池車用床暖房装置を提供すること。
【解決手段】 床暖房装置6は、燃料電池スタック2の発熱によって加熱された冷却液の熱を利用して車室R内を暖房する熱交換部を備えている。燃料電池スタック2は、車室R内の床面1bより下方に配置されている。熱交換部は、床面1bを形成する床部1aに配置されて車室R内の空気と熱交換を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池車用床暖房装置に関する。
従来、燃料電池を搭載した車両の暖房装置としては、ラジエータと暖房装置のヒータコアとを循環する冷却液の循環路に、燃料電池ユニットを設置して、その燃料電池ユニットで加熱された冷却液によってヒータコアから車室内に流れる空気を加熱して車室内を暖房する装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、ガソリンエンジンなどの一般的なエンジンを搭載した車両の暖房装置としては、エンジンからラジエータへの還流管に、車室内の床面にジグザグに配置された暖房管を接続して、その暖房管にエンジンで加熱された冷却液を流すことによって車室内を暖房する床暖房装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2002−127734号公報(段落0022〜0033、図1) 実開平5−54018号公報(実用新案登録請求の範囲、図1および図2)
しかしながら、前記特許文献1の燃料電池を搭載した車両の暖房装置では、燃料電池ユニットによる排熱温度がガソリンエンジンと比較して低く、暖房装置として利用し難いため、その燃料電池ユニットとは別個に、さらに、触媒燃焼タイプの燃焼式ヒータが設置されている。
このように、従来の燃料電池を搭載した車両の暖房装置では、燃料電池ユニットのみによる暖房装置では、暖房能力が低く暖房装置として成立していなかった。
また、前記特許文献2の一般的なエンジンを搭載した車両の床暖房装置では、熱源であるエンジンがエンジンルームに設置されて、このエンジンに接続された暖房管が車室内の床面に設置されている。このように、特許文献2の床暖房装置では、車室内の空気と熱交換する熱交換部と、熱源のエンジンとの間の距離が離れているため、エンジンから車室内の間にある配管で熱の放熱があり、有効的な暖房が行われていないという問題点がある。
さらに、その床暖房装置は、車室内を暖房する暖房管が車室内の全体の床面にジグザグに蛇行させるように配置された1本の管からなり、かつ、その暖房管が車両の前後方向に向けて冷却液が流れるように配置されている。このような暖房管によって車室内を暖房する床暖房装置では、暖房するとき、必ず冷却液が車室内全体を流れて暖房することになり、常に多量の冷却液を暖房管に流さなければならないため、吐出量の多い大型のポンプが必要になる。
その床暖房装置は、例えば、乗員が運転者のみで、前席側のみを暖房すればよい場合であっても、冷却液が車室内の前後方向全体に流れることにより、車室内の後席側も暖房されるため、前席側のみを暖房することができず、効率の良い暖房ができないという問題点がある。
さらにまた、暖房管内の冷却液は、暖房管が車両の前後方向に向けて配置されていることにより、車両の発進時および停車時に、慣性力によって車両の前後方向に移動する。このような暖房管において、その冷却液が車両の発進・停車による慣性力の影響を受けずに、暖房管内をスムーズに流れるようにするためには、パワーのある比較的大型のポンプを設置しなければならないという問題点がある。
そこで、本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の課題は、燃料電池が発熱する熱を効率良く熱交換して、車室内の所望の箇所を適宜な温度で暖房できる燃料電池車用床暖房装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、請求項1に記載の燃料電池車用床暖房装置は、燃料電池スタックの発熱によって加熱された冷却液の熱を利用して車室内を暖房する熱交換部を備えた燃料電池車用床暖房装置において、前記燃料電池スタックは、前記車室内の床面より下方に配置されると共に、前記熱交換部は、前記床面を形成する床部に配置されて前記車室内の空気と熱交換を行うことを特徴とする。
請求項1に記載の燃料電池車用床暖房装置の発明によれば、燃料電池スタックが、車室内の床面より下方に配置されて、熱交換部が、床面を形成する床部に配置されている。これにより、燃料電池車用床暖房装置は、熱源となる燃料電池スタックと、車室内の空気と熱交換を行う熱交換部との距離が短くなり、燃料電池スタックと熱交換部とを連結するための冷却液流路の長さを短くすることができると共に、その冷却液流路の熱が車室外に放熱されることを減少させて、効率良く車室内を暖房することができる。
これにより、暖房能力が比較的低い燃料電池スタックを熱源とする暖房装置であっても、燃料電池スタックが発熱する熱を効率良く熱交換して車室内を暖房することができるようになる。
請求項2に記載の燃料電池車用床暖房装置は、請求項1に記載の燃料電池車用床暖房装置であって、前記熱交換部は、車両の車幅方向に向けて配置されて、前記燃料電池スタックの発熱によって加熱された冷却液を流す複数の冷却液流路を備えたことを特徴とする。
請求項2に記載の燃料電池車用床暖房装置の発明によれば、熱交換部が、複数の冷却液流路を車両の車幅方向に向けて配置されることにより、冷却液流路内を流れる冷却液が車両の発進時および停車時に慣性力によって車両の前後方向に偏るように移動することを防止することができる。これにより、冷却液は、熱交換部をスムーズに流れるようになり、その冷却液の流動源になっているポンプの負担を軽減することができるため、ポンプの小型化を可能にする。
請求項3に記載の燃料電池車用床暖房装置は、請求項2に記載の燃料電池車用床暖房装置であって、前記複数の冷却液流路は、各冷却液流路が並列に接続されると共に、前記熱交換部を流れる冷却液の流量を調整する調整弁が設置されていることを特徴とする。
請求項3に記載の燃料電池車用床暖房装置の発明によれば、冷却液流路は、各冷却液流路が並列に接続されると共に、流れる冷却液の流量を調整する調整弁が設置されていることにより、流量を調整して、熱交換される度合いを調整し、暖房温度を適宜に設定できるようになる。例えば、車室内の後席側に配置された冷却液流路を調整弁で遮断して、前席側をさらに暖かくなるように暖房することもできるし、また、各冷却液流路を流れる冷却液の流量をその調整弁で調整することによって、熱交換で暖められる車室内の温度を適宜に調整することもできる。
請求項4に記載の燃料電池車用床暖房装置は、請求項1ないし請求項3にいずれか一項に記載の燃料電池車用床暖房装置であって、前記床部には、前記燃料電池スタックとの間に断熱材を介在し、前記熱交換部は、前記断熱材より上方に配置されたことを特徴とする。
請求項4に記載の燃料電池車用床暖房装置の発明によれば、床部と燃料電池スタックとの間に断熱材を介在したことにより、例えば、夏の暑い時期に、床部が燃料電池スタックの放射熱によって加熱されて、車室内が暖められることを防止することができるようになる。また、熱交換部が、その断熱材より上方に配置されることにより、その熱交換部を車室内の床面に面した箇所などに配置して、床面から暖気が上昇するようにし、車室内の空気と効率よく熱交換できるようになる。
本発明に係る燃料電池車用床暖房装置によれば、燃料電池スタックが発熱する熱を効率良く熱交換して、車室内の所望の箇所を適宜な温度で暖房できる。
次に、図1〜図5を参照して、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置を説明する。なお、本発明の実施の形態おいて用いる冷却媒体を水(以下、「冷却液」という)として説明する。また、本発明の実施の形態では、「前」は車両のフロント側、「後」は車両のリア側、「上」は鉛直上方側、「下」は鉛直下方側とする。
≪車両≫
まず、図1を参照して車両1を説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置を搭載した車両の概略図である。
図1に示すように、車両1は、燃料電池としての燃料電池スタック2を電源として、その燃料電池スタック2の電力で走行モータMが駆動して走行する燃料電池電気自動車である。この車両1には、走行モータMと、燃料電池スタック2を収納した燃料電池ボックス3と、燃料電池スタック2の熱を吸収して加熱された冷却液を冷却するためのラジエータ4と、このラジエータ4と燃料電池スタック2との間に冷却液を循環させるための冷却液流路5と、乗員が着座するシート7と、このシート7が設置される床部1aを暖房する床暖房装置6とが搭載されている。そして、車両1のモータルーム1c内には、ラジエータ4および走行モータMが配置されて、車両1の車室R内の床部1aには、車体を構成するフロアパネル1dが配置され、このフロアパネル1dの下面には、燃料電池ボックス3が配置され、フロアパネル1dの上面には、断熱材8および床暖房装置6を介して内装材9が敷設されている。
なお、車両1は、燃料電池スタック2を搭載して、乗員が乗車する車室Rと、車室R内に設けられた床部1aとを備えたものであれば車体の形や種類は限定されず、例えば、乗用車、バス、トラックおよび各種の作業車であってもよい。
また、車両1は、燃料電池スタック2を搭載しているものであればよく、ガソリンエンジンと、燃料電池スタック2を電源とする走行モータMとの2つの動力源を併用して走行するハイブリッドカーであってもよい。
以下、燃料電池スタック2を電源とする走行モータMを搭載した乗用車を例にして実施の形態を説明する。
≪シート≫
シート7は、例えば、前席用シート7aと、後席用シート7bからなり、このシート7の下方部位には、内装材9が敷設されている。なお、シート7は、運転者などの乗員が着座するものであればよく、形状などは特に限定されない。例えば、シート7は、1人の乗員が着座することができるものでも、複数の乗員が着座できるベンチシート型のものもよい。
≪走行モータ≫
走行モータMは、例えば、車両1の前輪WFに配設されて、前輪WFを駆動させ、車両1を走行させる動力源である。なお、この走行モータMは、前輪WFの代わりに後輪WRを駆動してもよく、また、前輪WFおよび後輪WRの四輪を駆動してもよい。
≪燃料電池スタック≫
図1に示す燃料電池スタック2は、例えば、固体高分子型の燃料電池(PEFC)を複数積層してなる。この燃料電池スタック2は、例えば、固体高分子電解質膜を挟んでアノード側電極とカソード側電極とを対設した燃料電池セルをセパレータによって挟持して複数積層することにより構成されている。そして、燃料電池スタック2は、カソード極に供給される空気中の酸素と、アノード極に供給される水素との電気化学反応によって電力を発生させる仕組みになっている。この水素と酸素を処理するときに、燃料電池スタック2は、電力と熱を生成する。燃料電池スタック2は、二次電池BTや走行モータMに電気的に接続され、車室R内の床面1bより下方に配置されている。
なお、燃料電池スタック2には、燃料ガス(水素)を供給する水素供給部(図示せず)と、酸化剤(酸素)としての空気を供給する空気供給部(図示せず)とが接続されている。
また、燃料電池スタック2および二次電池BTは、後述する冷却液流路5と接続されており、それぞれの運転時の温度が所望になるように制限されている。
≪燃料電池ボックス≫
燃料電池ボックス3は、アルミニウムなどの熱伝導率が良く、剛性のある厚板状の金属板によって形成されて、少なくとも燃料電池スタック2を収納する。この燃料電池ボックス3は、例えば、周囲の複数箇所に設置したブラケット(図示せず)を介してフロアパネル1dなどの車体部材の下面にしっかりと固定される。
≪ラジエータ≫
図2は、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す概略図である。
図2に示すラジエータ4は、燃料電池スタック2の発熱で加熱された冷却液を冷却ファン4aによって放熱させて冷却するものであり、この冷却液を循環させるための冷却液流路5によって燃料電池スタック2に連結されている。燃料電池スタック2の冷却液出口とラジエータ4とを連通した上流側冷却液流路5aには、冷却液を強制的に循環させるためのポンプPが設けられている。ラジエータ4と燃料電池スタック2の冷却液入口とを連通した下流側冷却液流路5bには、冷却液の温度を検出して冷却液の流れる流路を温度調整路5c側に変更して、燃料電池スタック2へ流れる冷却液の温度を調整する温調器Tが設けられている。
このように、燃料電池スタック2を冷却して加熱された冷却液は、ポンプPによってこのラジエータ4を通流して冷却され、その流量を温調器Tで調整して、冷却液流路5によって再度燃料電池スタック2に戻って冷却するという冷却サイクルで燃料電池スタック2の冷却を行う。
≪冷却液流路≫
冷却液流路5は、燃料電池スタック2で加熱された冷却液が流れる上流側冷却液流路5aと、ラジエータ4で冷却された冷却液が流れる下流側冷却液流路5bと、上流側および下流側冷却液流路5a,5bに並列に接続された温度調整路5cと、床部1a(図1参照)を床暖房するための暖房用の配熱パイプ5e〜5kとから構成されている。
上流側および下流側冷却液流路5a,5bと温度調整路5cとは、例えば、配熱パイプ5e〜5kより径が太い樹脂管によって形成されている。
≪配熱パイプ≫
配熱パイプ5e〜5kは、放熱性の良好なアルミニウム合金などの金属管からなり、上流側および下流側冷却液流路5a,5bに対して適宜な間隔で並列に接続されている。
≪温調器≫
温調器Tは、下流側冷却液流路5b、温度調整路5cおよび暖房用流路5dが交流する箇所に設置されて、燃料電池スタック2へ流入する冷却水の温度を調整する弁である。温調器Tは、例えば、ラジエータ4から流れて来る下流側冷却液流路5b内の冷却液の温度によって、冷却水を、上流側冷却水流路5aをラジエータ4側に流すか、ラジエータ4をバイパスする温度調整路5cに流すかを切り替えるサーモスタット弁からなる。
≪調整弁≫
調整弁V(V1〜V7)は、各配熱パイプ(暖房用流路5d)5e〜5kを流れる冷却液の流量をそれぞれ調整して放熱温度を調整する弁であり、各配熱パイプ5e〜5kのそれぞれ設置されている。この調整弁Vは、例えば、インストルメントパネル(図示せず)などに設置した床暖房装置制御用の制御器11に電気的に接続された電磁バルブからなり、乗員がその制御器11を操作することによって、開閉がコントロールされて、車室R内の温度が調整できるようになっている。
≪制御器≫
制御器11は、乗員が車室R内の暖房温度を調整するために操作することによって、各調整弁V(V1〜V7)の開閉量をコントロールする操作器である。乗員は、この制御器11を操作することによって、床暖房したい所望位置に列設された配熱パイプ5e〜5kの調整弁V1〜V7を開いて、燃料電池スタック2の発熱によって加熱された冷却液を流すことができるようになっている。
≪床暖房装置≫
床暖房装置6は、燃料電池スタック2の発熱によって加熱された冷却液の熱を、上流側冷却液流路5aから床部1a(図1参照)に配置された配熱パイプ(暖房用流路5d)5e〜5kに循環して、車室R(図1参照)内の床部1aを加熱して暖房する装置である。この床暖房装置6は、熱源となる熱を発する燃料電池スタック2と、この燃料電池スタック2の熱を吸収して適温にするためにラジエータ4によって冷却された冷却液が流れる冷却液流路5と、燃料電池スタック2によって加熱された冷却液が流れる上流側冷却液流路5aに接続されると共に、車幅方向に向けて床部1aに配置された配熱パイプ5e〜5kと、この配熱パイプ5e〜5kの熱を放熱する配熱板10と、配熱パイプ5e〜5kを流れる暖房用の冷却液の流量を調整するための調整弁Vと、この調整弁Vを制御する制御器11とを備えてなる。
≪熱交換部≫
図3は、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す要部概略図である。図4は、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す図であり、内装材を取り除いた状態の車両の床部の構造を示す断面を有する要部拡大概略図である。
図3に示すように、熱交換部6aは、床暖房装置6において、車室R内の空気と、燃料電池スタック2の熱によって加熱された冷却液の熱との熱交換を行う箇所であり、車室R内の床面1bの略全体に設けられている。この熱交換部6aは、床面1bを形成する床部1aに配置された複数の配熱パイプ(暖房用流路5d)5e〜5kと、後記する配熱板10とから構成されている。熱交換部6aにおいて、配熱パイプ5e〜5k内の冷却液は、車両1の床部1aを車幅方向に向けて流れるようになっている。
図4に示すように、熱交換部6aは、フロアパネル1dの上に敷設された断熱材8を介して、その断熱材8の上方に配置されている。
≪断熱材≫
断熱材8は、燃料電池スタック2と床面1b(図5参照)を形成する内装材9(図5参照)との間に介在されて、特に暑くなる夏場において、燃料電池スタック2から発せられた熱を遮断して、その熱によって車室R内が暖められることを防止するために設置されている。断熱材8は、フロアパネル1dの上面全体に固着された厚板状の部材からなり、その上面8aには、配熱板10を配設するために、車幅方向に向けて形成された横溝8bが所望間隔で形成されている。
横溝8bは、配熱板10の溝部10aが嵌合される深溝と、フィン10bが嵌合される浅溝からなる。
≪配熱板≫
配熱板10は、断熱材8の上面8aに配熱パイプ5e〜5kを配設すると共に、この配熱パイプ5e〜5k内を流れる冷却液の温度が車室R内の空気と良好に熱交換できるようにするための部材である。この配熱板10は、放熱性の良好なアルミニウム合金などの金属板からなり、断熱材8の横溝8bに装着されている。配熱板10は、配熱パイプ5e〜5kが挿入される溝部10aと、この溝部10aの開口端の前後方向に延設されたフィン10bとから構成されている。
図5は、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す図であり、車両の床部に配置された配熱パイプに設置状態を示す要部拡大断面図である。
図5に示すように、各溝部10aには、それぞれの配熱パイプ5e〜5kが接触した状態で挿入されて、配熱パイプ5e〜5kに熱が伝わり易い状態に組み付けられている。
フィン10bは、断熱材8の上面8aに面一に配置された平板材からなり、溝部10aの開口端の前後方向側に一体形成されている。
≪内装材≫
内装材9は、配熱板10および配熱パイプ5e〜5kが設置された断熱材8の上に敷設されるいわゆる布製のフロアマットであり、車室R内の床部1aの全面に敷設されている。
≪床部≫
ここで、前記床部1aとは、車両1の車室R内の床面1bを形成するための部材であり、車体のフロアパネル1dと、このフロアパネル1dに上面に敷設される断熱材8と、内装材9とから構成されている。
そして、燃料電池スタック2および二次電池BTは、この床部1aより下に設置され、熱交換部6aは床部1aに設置される。
≪動作≫
次に、各図を参照しながら燃料電池車用床暖房装置の動作について説明する。
図2に示す床暖房装置6を使用するときには、まず、イグニッションスイッチ(図示せず)をONして、さらに、制御器11をONすることによって作動する。
燃料電池スタック2は、酸素と水素との電気化学反応によって電力および熱を発生する。燃料電池スタック2のこの熱は、ラジエータ4が配置されている冷却液流路5をポンプPによって冷却液が循環することで、適宜な温度に冷却される。
そして、前記制御器11がON操作されたことにより、調整弁Vが開き、燃料電池スタック2によって加熱された冷却液が、配熱パイプ5e〜5k内を車幅方向に流れるようになる。すると、冷却液の温度が配熱パイプ5e〜5kから配熱板10に熱伝導する。
図5に示す配熱板10は、車幅方向に向けて列設されていることにより、各配熱板10の熱が前後方向(矢印A,B方向)に向けて周囲に伝わり、内装材9の下面全体を加熱する。配熱パイプ5e〜5kおよび配熱板10に伝わった熱は、内装材9を介して車室R内の空気を加熱して、加熱された暖気が車室R内の上方向(矢印C方向)に上昇することによって、車室R内の全体が暖房される。
このように、車室R内全体を早急に暖房するときは、図2に示す制御器11を操作して調整弁V1〜V7全部を全開する。
例えば、車室R内全体の暖房温度を低く設定したいときは、制御器11を操作して調整弁V1〜V7の開度を調整して冷却液の流れる流量を減少させることによって、車室R内の暖房温度を低く設定することができる。
また、車室R内全体の暖房温度を低く設定したいときは、制御器11を操作して調整弁V1〜V7の中の幾つかを閉めて、冷却液が流れる配熱パイプ5h〜5kの本数を減らすことによっても、車室R内の暖房温度を低く設定することができる。
例えば、乗員が運転者のみで、車室R内の後席側を暖房する必要がないときは、制御器11によって後席側に配置されている調整弁V4〜V7を全閉して、配熱パイプ5h〜5kに冷却液を流れなくすることにより、車室R内の前席側を集中的に暖房することができる。
このように、本発明の床暖房装置6は、燃料電池スタック2が発熱する熱を効率良く熱交換して、車室R内の所望の箇所を適宜な温度で暖房できる。
また、床暖房装置6が不要な夏においては、制御器11をOFFして、調整弁Vを閉めておくことにより、床部1aの配熱パイプ5h〜5kに冷却液が流れないため、この冷却液によって車室R内が暖房されることはない。
そして、床部1aの全面に断熱材8が敷設されていることにより、燃料電池スタック2からの放熱によって車室R内が加熱されることを防止することができる。これにより、車両1に設置された空調装置(図示せず)によって、夏場の車室R内を快適な環境にすることができる。
なお、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その技術思想の範囲内で種々の改造および変更が可能であり、本発明はこれら改造および変更された発明にも及ぶことは勿論である。
図6は、本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の変形例を示す図であり、床暖房装置を搭載した車両の概略図である。
図6に示すように、車両1のフロアパネル1eの一部がシート7の直ぐ下になるように屈曲させた突出部1g,1hを形成して、床部1fとシート7との距離を狭くして隣接することによって、シートクッション7cを暖房するようにしてもよい。
本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置を搭載した車両の概略図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す要部概略図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す図であり、内装材を取り除いた状態の車両の床部の構造を示す断面を有する要部拡大概略図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の構造を示す図であり、車両の床部に配置された配熱パイプに設置状態を示す要部拡大断面図である。 本発明の実施の形態に係る燃料電池車用床暖房装置の変形例を示す図であり、床暖房装置を搭載した車両の概略図である。
符号の説明
1 車両
1a,1f 床部
1b 床面
2 燃料電池スタック
5 冷却液流路
5d 暖房用流路
5e〜5k 配熱パイプ
6 床暖房装置
6a 熱交換部部
8 断熱材
10 配熱板
10a 溝部
10b フィン
R 車室
T 温調器
V,V1〜V7 調整弁

Claims (4)

  1. 燃料電池スタックの発熱によって加熱された冷却液の熱を利用して車室内を暖房する熱交換部を備えた燃料電池車用床暖房装置において、
    前記燃料電池スタックは、前記車室内の床面より下方に配置されると共に、
    前記熱交換部は、前記床面を形成する床部に配置されて前記車室内の空気と熱交換を行うこと
    を特徴とする燃料電池車用床暖房装置。
  2. 前記熱交換部は、車両の車幅方向に向けて配置されて、前記燃料電池スタックの発熱によって加熱された冷却液を流す複数の冷却液流路を備えたこと
    を特徴とする請求項1に記載の燃料電池車用床暖房装置。
  3. 前記複数の冷却液流路は、各冷却液流路が並列に接続されると共に、前記熱交換部を流れる冷却液の流量を調整する調整弁が設置されていること
    を特徴とする請求項2に記載の燃料電池車用床暖房装置。
  4. 前記床部には、前記燃料電池スタックとの間に断熱材を介在し、
    前記熱交換部は、前記断熱材より上方に配置されたこと
    を特徴とする請求項1ないし請求項3にいずれか一項に記載の燃料電池車用床暖房装置。
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