JP2004243437A - ラッピング加工装置およびラッピング加工方法 - Google Patents

ラッピング加工装置およびラッピング加工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】凸シューを用いる場合に、当該凸シューの局部的な損傷を低減するとともにラッピングフィルムの局部的な目詰まりや砥粒の剥離を低減する。
【解決手段】ラッピング加工装置1は、ラッピングフィルム11と、断面凸状の円弧面に形成されラッピングフィルムの砥粒面をワークWに押付ける凸状先端部を備えるとともに首を振るフローティング運動が自在なように揺動ピン72を介して保持された凸シュー71と、ワークの回転に応じて凸シューをフローティング運動させるフローティングユニット30と、を有し、凸シューとラッピングフィルムとの間の接触点およびラッピングフィルムとワークとの間の接触点を分散させるようにした。
【選択図】 図4

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの加工面を砥粒付きのラッピングフィルム(以下単にフィルムと称することもある)によりフィルムラッピング加工(以下単にラッピング加工)するラッピング加工装置およびラッピング加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、カムシャフトのカムロブ部やジャーナル部あるいはクランクシャフトのジャーナル部やピン部等のような断面円弧状外周面を有するワークを仕上げ加工する場合は、最近、一面に砥粒が設けられたラッピングフィルムによりラッピング加工されている。
【0003】
このラッピング加工は、ワークの加工面をラッピングフィルムで覆い、このフィルムを背面からシューで加圧し、フィルムをワークに押付けた状態でワークを回転しながらフィルムの砥粒面でワークを加工する。ラッピング加工装置は、シューをフィルムを介してワークに押付ける機構のほか、ワークを回転駆動する機構や、ワークおよびラッピングフィルムのうちの少なくとも一方にワークの軸線方向に沿うオシレーションを付与するオシレーション機構を有している(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
シューは、その先端部の形状から凸シューと凹シューとに分類されるが、特許文献1に示されるシューは、断面凸状の円弧面に形成されラッピングフィルムの砥粒面をワークに押付ける凸状先端部を備える凸シューである。この凸シューは、回動運動(以下、首を振るフローティング運動とも言う)ができないように、装置側に固定されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平7−237116号公報 (図1、図2参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
凸シューは首を振るフローティング運動ができないことから、ラッピング加工中においては、凸シューとラッピングフィルムとの間の接触点およびラッピングフィルムとワークの加工面との間の接触点は同じ個所である。
【0007】
このため、シュー押付け力が凸シューの1点に集中し、シューの損傷が局部的に激しくなるという問題がある。さらに、シュー押付け力がラッピングフィルムの1点に集中し、ラッピングフィルムの目詰まりや砥粒の剥離が促進されるという問題がある。
【0008】
本発明は、上記従来技術に伴う課題を解決するためになされたものであり、凸シューを用いる場合に、当該凸シューの局部的な損傷を低減するとともにラッピングフィルムの局部的な目詰まりや砥粒の剥離を低減し得るラッピング加工装置およびラッピング加工方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、下記する手段により達成される。
【0010】
本発明は、回転するワークの加工面に対してラッピング加工を施すラッピング加工装置において、
薄肉基材の一面に砥粒が設けられたラッピングフィルムと、
断面凸状の円弧面に形成され前記ラッピングフィルムの砥粒面を前記ワークに押付ける凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように支持軸を介して保持された凸シューと、
前記ワークの回転に応じて前記凸シューを回動させるフローティング手段と、を有し、
前記凸シューと前記ラッピングフィルムとの間の接触点および前記ラッピングフィルムと前記ワークとの間の接触点を分散させるようにしたことを特徴とするラッピング加工装置である。
【0011】
また、本発明は、回転するワークにラッピングフィルムの砥粒面を押付けてラッピング加工を施すラッピング加工方法であって、
断面凸状の円弧面に形成された凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように支持軸を介して保持された凸シューを、前記ワークの回転に応じて回動させ、前記凸シューと前記ラッピングフィルムとの間の接触点および前記ラッピングフィルムと前記ワークとの間の接触点を分散させるようにしたことを特徴とするラッピング加工方法である。
【0012】
【発明の効果】
本発明に係るラッピング加工装置およびラッピング加工方法によれば、凸シューの局部的な損傷を低減できるとともにラッピングフィルムの目詰まりや砥粒の剥離を低減し得るという効果を奏する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
【0014】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係るラッピング加工装置1を示す概略構成図、図2は、ラッピング加工装置1に開閉自在に設けられた上下のアーム22、23の閉状態を示す概略断面図、図3は、上下のアーム22、23の開状態を示す概略断面図、図4は、ラッピング加工装置1のフローティングユニット30を概念的に示す構成図、図5(A)(B)は、首を振るフローティング運動が自在な凸シュー71の作用の説明に供する図である。また、図6(A)は、ラッピング加工されるワークWとしてのカムシャフト60の一例を示す斜視図、図6(B)は、カムシャフト60のカムロブ部61における各部位の説明に供する図である。なお、説明の便宜上、カムシャフト60の軸線方向(図1において左右方向)をX方向と定義し、X方向に対して直交する水平方向(図1において紙面に直交する方向)をY方向と定義し、X方向に対して直交する鉛直方向(図1において上下方向)をZ方向と定義する。
【0015】
図1〜図4を参照して本実施形態のラッピング加工装置1について概説すれば、非伸縮性でかつ変形可能な薄肉基材の一面に砥粒が設けられたラッピングフィルム11と、ラッピングフィルム11の砥粒面をワークWに押付けるとともに首を振るフローティング運動が自在なように保持された凸シュー71と、ワークWの回転に応じて凸シュー71をフローティング運動させるフローティングユニット30(フローティング手段に相当する)と、ワークWを回転駆動する回転駆動ユニット40(回転駆動手段に相当する)と、ワークWおよびラッピングフィルム11のうちの少なくとも一方にワークWの軸線方向に沿うオシレーションを付与するオシレーションユニット50と、を有し、回転するワークWの加工面65にラッピングフィルム11を押圧しラッピング加工を施している。前記フローティングユニット30は、凸シュー71に接続され当該凸シュー71を強制的にフローティング運動させる駆動手段31を含んでいる(図4参照)。
【0016】
ワークWとして、図6(A)に示すように、カムシャフト60を挙げることができ、このカムシャフト60におけるカムロブ部61の外周面が、ラッピング加工を施す加工面65となる。カムロブ部61は、図6(B)に示すように、ベースサークルをなすベース部d、カムのリフトを定めるトップ部a、トップ部aの両側に連続し、エンジンのバルブを開き始めたり、閉じ始めたりするイベント部b1、b2、ベース部dからイベント部b1、b2へのアプローチをなすランプ部c1、c2の複数の部位を備えている。ベース部dは曲率半径が一定であるが、イベント部b1、b2はほぼ直線的であるため曲率半径が非常に大きく、トップ部aは曲率半径が比較的小さくなる。カムロブ部61の加工面65は、回転中心から一の部位までの半径が他の部位までの半径と異なる断面非真円の円弧状をなしている。
【0017】
カムロブ部61の位置に対応して、対をなす上アーム22および下アーム23が複数対配置されている(図1参照)。
【0018】
以下、ラッピング加工装置1について詳述する。
【0019】
図1を参照して、前記回転駆動ユニット40は、主軸41を回転自在に支持するヘッドストック42と、主軸41の先端に連結されカムシャフト60の一端を把持するチャック43と、主軸41にベルト44を介して接続される主軸モータM1と、カムシャフト60の他端を支持するセンタ45を備えるテールストック46と、を有している。カムシャフト60は、主軸モータM1の回転動がベルト44および主軸41を介して伝達されて回転駆動される。主軸モータM1の回転速度を変えることにより、ワーク回転速度Vwが所望の速度に設定される。主軸41には、加工中におけるワークWの回転位置を検出するロータリエンコーダS1(検出手段に相当する)が取り付けられている。ヘッドストック42およびテールストック46のそれぞれはY方向に沿ってスライド移動自在なテーブル47、48上に設けられ、これらテーブル47、48は、X方向に沿ってスライド移動自在なテーブル49上に配置されている。カムシャフト60をヘッドストック42とテールストック46との間にセットしたり、カムシャフト60を加工位置に移動したりするために、各テーブル47、48、49が移動される。
【0020】
前記オシレーションユニット50は、テーブル49の端面に当接する偏心回転体51と、偏心回転体51を回転駆動するオシレーション用モータM2と、を有している。オシレーションユニット50には、テーブル49の端面と偏心回転体51とを常時当接させるためにテーブル49を偏心回転体51に向けて押圧する弾発力を付勢するバネなどの弾性手段52が設けられている。オシレーション用モータM2の回転速度を変えることにより、オシレーション速度Voが所望の速度(例えば、10Hz)に設定される。オシレーションの振幅は、オシレーション用モータM2の軸心に対する偏心回転体51の偏心量に基づいて定まる。偏心量は約1mmであり、オシレーションの振幅は約2mmである。なお、偏心回転体51の偏心量は、例えば調整プレート(図示せず)の挿入枚数を変えるなどの公知の手段により調整自在となっている。偏心回転体51の軸には、偏心回転体51の回転位置を検出するロータリエンコーダS2が取り付けられている。
【0021】
前記ラッピングフィルム11は、種々のタイプがあるが、本実施形態では、基材が非伸縮性の高い材料、例えば、板厚が25μm〜130μm程度のポリエステルなどから構成され、この基材の一面には、数μm〜200μm程度の粒径を有する多数の砥粒(具体的には、酸化アルミニウム、シリコンカーバイト、ダイアモンドなどからなる)が接着剤により取り付けられている。砥粒は、基材の一面に全面にわたって接着してもよく、また、所定幅の無砥粒領域を間欠的に形成したものであってもよい。基材の他面には、凸シュー71に対する滑り止めのため、ゴムあるいは合成樹脂等からなる抵抗材料(図示せず)を取り付けるバックコーティングか、場合によっては滑り止め加工が施されている。
【0022】
図2および図3を参照して、ラッピングフィルム11は、供給リール15から引き出され、上アーム22の先端に設けられた一対の第1ガイドローラR1と、上アーム22の内方位置に取り付けられている第2ガイドローラR2と、下アーム23の内方位置に取り付けられている第3ガイドローラR3と、下アーム23の先端に設けられた一対の第4ガイドローラR4などにガイドされ、巻取りリール16に巻き取られる。巻取りリール16にはモータM3が接続されている。モータM3を作動し巻取りリール16を回転すると、供給リール15からラッピングフィルム11が順次繰り出される。ラッピングフィルム11の繰り出し量を検出するために、巻取りリール16の軸には、回転量を検出するロータリエンコーダS3が取り付けられている。供給リール15および巻取りリール16の近傍にはロック装置(図示せず)が設けられ、このロック装置の作動によりフィルム11全体に所定のテンションが付与される。
【0023】
前記対をなす上アーム22および下アーム23は、凸シュー71を配置する先端部がZ方向に相対的に開閉自在なように、支持ピン24を介して回動自在に設けられている。上アーム22の後端部には、油圧あるいは空気圧などにより作動する流体圧シリンダ25の一端がピン連結され、下アーム23の後端部にはピストンロッド26の先端がピン連結されている。ピストンロッド26を収縮状態から伸張すると、上下のアーム22、23は、支持ピン24を中心として先端部が閉じる方向に回動し、図2に示す閉状態となる。一方、ピストンロッド26を伸張状態から収縮すると、上下のアーム22、23は、先端部が開く方向に回動し、図3に示す開状態となる。上下のアーム22、23の回動は、ラッピングフィルム11と共に行なわれ、閉じ回動により凸シュー71がラッピングフィルム11を介してカムロブ部61に当接し、開き回動によりカムロブ部61と凸シュー71との当接を解除する。
【0024】
前記凸シュー71は、断面凸状の円弧面に形成されラッピングフィルム11の砥粒面をワークWに押付ける凸状先端部を備えている。図示する実施形態では、凸シュー71は、フローティング運動が自在であり、ラッピングフィルム11を介してカムロブ部61の加工面65に当接する接触点を変更自在な構成とされている。なお、本明細書では、凸シュー71がフィルム11を介してワークWの外周面と間接的に当接することを「接触」と略称する。
【0025】
凸シュー71は、首を振るフローティング運動が自在なように揺動ピン(支持軸に相当する)72を介してシューケース73に保持されている。シューケース73は、上下のアーム22、23の先端部に形成した凹部27の中に、ワークWに対して進退移動自在に収納されている。シューケース73は、その外側面が凹部27の内側面にガイドされながら移動する。シューケース73の背面には、圧縮コイルバネからなるワーククランプ用バネ74が配置されている。凸シュー71は、ワーククランプ用バネ74の弾発力が付勢され、ラッピングフィルム11を介して加工面65に押付けられる。上下の揺動ピン72はカムシャフト60の軸心Oを通る線上に位置し、シュー押付け力が効率的にフィルム11に作用するようにしてある。
【0026】
前記フローティングユニット30は、図4に示すように、一端が凸シュー71にピン連結され他端が進退移動自在な作動ロッド32にピン連結された二点鎖線で略して示されるリンク機構33と、作動ロッド32を進退移動するモータM4と、を有している。モータM4の回転動作を作動ロッド32の進退動作に変換するため、モータM4と作動ロッド32との間には、ラックアンドピニオン機構などの図示しない動作変換機構が配置されている。モータM4が回転し作動ロッド32が進退移動すると、それに応じてリンク機構33が作動し、凸シュー71が揺動ピン72を中心に強制的にフローティング運動される。凸シュー71のフローティング位置を検出するために、作動ロッド32の進退位置を検出するセンサS4が設けられている。センサS4は、光学センサなどの非接触式センサや、リミットスイッチなどの接触式センサなどから構成されている。上述した作動ロッド32、リンク機構33およびモータM4により、凸シュー71に接続され当該凸シュー71を強制的にフローティング運動させる前記駆動手段31が構成されている。なお、凸シュー71を強制的にフローティング運動させるときには、常時、凸シュー71がカムロブ部61に向けて押付けられ、ラッピングフィルム11の砥粒面が加工面65に押付けられた状態が維持されている。また、図4に示される凸シュー71の位置を、凸シュー71の初期位置とする。
【0027】
上下の凸シュー71のそれぞれがフローティング運動する方向の組み合わせは任意に定め得る。例えば、上側の凸シュー71が初期位置から揺動ピン72を中心に時計回り方向にフローティング運動したときを例に挙げると、下側の凸シュー71は初期位置から揺動ピン72を中心に時計回り方向にフローティング運動してもよいし、反時計回り方向にフローティング運動してもよい。但し、凸シュー71のフローティング運動は、ワークWの回転に応じてなされている。具体的には、加工中におけるワークWの回転位置に応じて、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点およびラッピングフィルム11とワークWと間の接触点を変更するように、凸シュー71のフローティング運動がなされている。
【0028】
図5(A)(B)を参照して、首を振るフローティング運動が自在な凸シュー71の作用を説明する。図5(A)には、凸シュー71が初期位置から揺動ピン72を中心に時計回り方向に最大限フローティング運動したときの状態が概念的に示され、図5(B)には、凸シュー71が初期位置から揺動ピン72を中心に反時計回り方向に最大限フローティング運動したときの状態が概念的に示されている。なお、図中符号12は、ラッピングフィルム11の砥粒を示している。
【0029】
図5(A)に示すように、凸シュー71が時計回り方向に最大限フローティング運動したときには、押付けられた凸シュー71とラッピングフィルム11の背面とは接触点A1において圧接し、ラッピングフィルム11の砥粒面とワークWとは接触点A2において圧接している。一方、図5(B)に示すように、凸シュー71が反時計回り方向に最大限フローティング運動したときには、凸シュー71とラッピングフィルム11との間には滑りがないので、押付けられた凸シュー71とラッピングフィルム11の背面とは接触点B1において圧接し、ラッピングフィルム11の砥粒面とワークWとは接触点B2において圧接している。
【0030】
したがって、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点は、接触点A1〜接触点B1の範囲で分散することになる。さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点は、接触点A2〜接触点B2の範囲で分散することになる。この範囲を、揺動ピン72を中心とする角度θで表すと、凸シュー71の初期位置から時計回り方向および反時計回り方向へのそれぞれの首振り角度がαとすると、θ=2αとなる。
【0031】
このように、ラッピング加工中において、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点がある範囲内で分散することにより、シュー押付け力が凸シュー71の1点に集中しないので、凸シュー71の損傷が局部的に激しくならない。さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点がある範囲内で分散することにより、シュー押付け力がラッピングフィルム11の1点に集中しないので、ラッピングフィルム11の目詰まりや砥粒12の剥離が局部的に促進されなくなる。
【0032】
図7は、本発明に係るラッピング加工装置1の制御系を示す概略ブロック図である。
【0033】
図7を参照して、ロータリエンコーダS1、S2、S3や、センサS4は、CPUやメモリを主体とするコントローラ100(制御手段に相当する)に接続され、加工中におけるカムロブ部61の回転位置や、凸シュー71のフローティング位置を定める作動ロッド32の進退位置に関する検出信号がそれぞれコントローラ100に入力される。ワーク回転速度Vwを定める主軸モータM1の回転速度、および、オシレーション速度Voを定めるオシレーション用モータM2の回転速度に関する検出信号のそれぞれもコントローラ100に入力される。コントローラ100は、ロータリエンコーダS1で検出したカムロブ部61の回転位置に応じて凸シュー71をフローティング運動させる制御をする。
【0034】
凸シュー71のフローティング運動の変更制御は、加工中におけるカムロブ部61の回転位置に応じて、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点およびラッピングフィルム11とカムロブ部61との間の接触点を変更するように、フローティングユニット30の駆動手段31の作動を制御することによってなされる。
【0035】
具体的には、コントローラ100は、加工中におけるカムロブ部61の回転位置に応じて、作動ロッド32を進退移動し、それに応じてリンク機構33を作動し、凸シュー71が揺動ピン72を中心にしてフローティング運動するように、モータM4の回転を制御する制御信号を当該モータM4に出力する。これにより、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点がある範囲(例えば、図5に示した接触点A1〜接触点B1の範囲)内で分散され、さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点がある範囲(例えば、図5に示した接触点A2〜接触点B2)内で分散される。
【0036】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0037】
まず、ヘッドストック42とテールストック46との間にカムシャフト60を支持し、カムロブ部61の位置に上下のアーム22、23を移動する。このとき、流体圧シリンダ25は、ピストンロッド26を収縮しており、上アーム22および下アーム23を開位置に保持している。この後、流体圧シリンダ25を作動させてピストンロッド26を伸張し、上下のアーム22、23を閉じる方向に回動する。この閉回動によりラッピングフィルム11は、カムロブ部61の加工面65上にセットされる。
【0038】
上下のアーム22、23を開回動している間に、モータM3を作動して巻取りリール16を回転する。ラッピングフィルム11は、所定量移動し、新規な砥粒面が加工面65上にセットされるようになる。その後、供給リール15近傍に設けられたロック装置をロックして、巻取りリール16を回転すると、ラッピングフィルム11に所定のテンションが付与される。次いで、巻取りリール16近傍のロック装置をロックすると、テンションが付与され弛みのない状態のラッピングフィルム11となる。
【0039】
カムシャフト60をクランプすると、凸シュー71はワーククランプ用バネ74の弾発力が付勢されてカムロブ部61に向けて押付けられ、ラッピングフィルム11の砥粒面が加工面65に押付けられる。
【0040】
そして、オシレーションユニット50を作動させてカムシャフト60に軸方向に沿うオシレーションを付与しつつ、回転駆動ユニット40を作動させてカムシャフト60を軸中心で回転すると、凸シュー71を保持したシューケース73が凹部27の中でカムロブ部61の回転に倣って進退移動しながら、カムロブ部61の加工面65がラッピング加工される。
【0041】
この加工中においては、ロータリエンコーダS1は、カムロブ部61の回転位置を検出し、コントローラ100は、検出したカムロブ部61の回転位置に応じて凸シュー71をフローティング運動させる制御をする。すなわち、コントローラ100は、モータM4の作動を制御し、作動ロッド32を進退移動し、それに応じてリンク機構33を作動し、凸シュー71を揺動ピン72を中心にしてフローティング運動させる。
【0042】
これにより、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点がある範囲内で分散され、さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点がある範囲内で分散される。
【0043】
ラッピング加工中は、カムシャフト60は、設定回数(例えば5回)だけ正回転され、その後、同じ設定回数だけ逆回転される。回転方向を変えることにより、ラッピングフィルム11の目詰まりが解消されて性能が維持される。
【0044】
このように、ラッピング加工中において、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点がある範囲内で分散することにより、シュー押付け力が凸シュー71の1点に集中しないので、凸シュー71の局部的な損傷を低減することができる。
【0045】
さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点がある範囲内で分散することにより、シュー押付け力がラッピングフィルム11の1点に集中しないので、ラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒12の剥離を低減することができる。このことは、ラッピングフィルム11の仕事量に着目すれば、仕事面が分散されるので仕事量が増加することを意味する。したがって、ラッピングフィルム11の仕事量が増大される結果、加工面65の仕上げ面粗度を向上するとともに加工時間の短縮を図ることが可能となる。
【0046】
カムシャフト60は、多数のカムロブ部61を有しているが、ラッピング加工は、これらカムロブ部61に対し一斉に行なわれる。ラッピング加工が完了すると、流体圧シリンダ25を作動させてピストンロッド26を収縮し、上下のアーム22、23を開く方向に回動し、カムシャフト60を取り出し可能な状態とする。カムシャフト60を取り出した後、他のカムシャフト60をセットすれば、同様のラッピング加工を開始することができる。
【0047】
以上説明したように、上述した第1の実施形態のラッピング加工装置1によれば、ラッピングフィルム11と、断面凸状の円弧面に形成されラッピングフィルム11の砥粒面をワークWに押付ける凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように揺動ピン72を介して保持された凸シュー71と、ワークWの回転に応じて凸シュー71を回動させるフローティングユニット30と、を有し、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点およびラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点を分散させるようにしたので、凸シュー71を用いる場合に、当該凸シュー71の局部的な損傷を低減するとともにラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒12の剥離を低減し得るという効果を奏する。また、ラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒の剥離を低減することを通して、ラッピングフィルム11の仕事量が増大される結果、加工面65の仕上げ面粗度を向上するとともに加工時間の短縮を図ることが可能となる。
【0048】
また、フローティングユニット30は、凸シュー71に接続され当該凸シュー71を強制的に回動運動させる駆動手段31を含み、ワークWを回転駆動する回転駆動ユニット40と、ワークWの回転位置を検出するロータリエンコーダS1と、加工中におけるワークWの回転位置に応じて、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点およびラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点を変更するように、駆動手段31の作動を制御するコントローラ100と、をさらに有するので、上述した効果を奏するのに加えて、接触点を分散させる範囲を任意かつ容易に設定できるという効果を奏する。
【0049】
また、ラッピングフィルム11は、非伸縮性でかつ変形可能であるので、ワークWに対して、好適なラッピング加工を行い得る。
【0050】
また、本実施形態のラッピング加工装置1は、回転するワークWにラッピングフィルム11の砥粒面を押付けてラッピング加工を施すラッピング加工方法であって、断面凸状の円弧面に形成された凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように揺動ピン72を介して保持された凸シュー71を、ワークWの回転に応じて回動させ、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点およびラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点を分散させるラッピング加工方法を具現化したものであり、上述したように、凸シュー71を用いる場合に、当該凸シュー71の局部的な損傷を低減するとともにラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒12の剥離を低減し得るという効果を奏し、また、加工面65の仕上げ面粗度を向上するとともに加工時間の短縮を図ることが可能となる。
【0051】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係るフローティングユニット130を概念的に示す構成図、図9(A)〜(D)は、フローティングユニット130の作用の説明に供する図である。なお、第1の実施形態と共通する部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。また、図9においては、上側の凸シュー71のみの動きを示してある。
【0052】
第1の実施形態のフローティングユニット30は、凸シュー71を強制的にフローティング運動させる駆動手段31を含んでおり、ワークWの回転方向を正逆両方向に変えてラッピング加工を施す場合に好適に適用される。一方、第2の実施形態のフローティングユニット130は、ワークWを一方向にのみに回転してラッピング加工を施す場合に好適に適用されるものである。以下、説明する。
【0053】
第2の実施形態に係るラッピング加工装置も、第1の実施形態と同様に、断面凸状の円弧面に形成されラッピングフィルム11の砥粒面をワークWに押付ける凸状先端部を備えるとともに首を振るフローティング運動が自在なように揺動ピン72を介して保持された凸シュー71と、ワークWの回転に応じて凸シュー71をフローティング運動させるフローティングユニット130と、を有している。
【0054】
このフローティングユニット130は、図8に示すように、凸シュー71がフローティング運動する方向に沿う両側から当該凸シュー71に弾発力を付勢する一対のバネ部材75、76を含んでいる。一対のバネ部材75、76が凸シュー71に付与する力は、ワークWの回転方向に対して逆方向に向けて凸シュー71をフローティング運動させるように作用している。すなわち、ワークWの回転方が矢印rで示される時計回り方向であるとすると、一対のバネ部材75、76が凸シュー71に付与する力は、上側の凸シュー71を図中左方向に向けてフローティング運動させ、下側の凸シュー71を図中右方向に向けてフローティング運動させるように作用している。
【0055】
このような力を凸シュー71に付与するために、一対のバネ部材75、76は、異なるバネ定数を備えている。バネ部材75、76を例えば引っ張りコイルバネから構成する場合には、バネ部材75のバネ定数>バネ部材76のバネ定数となる関係を満たせばよく、バネ部材75、76を圧縮コイルバネから構成する場合には、バネ部材75のバネ定数<バネ部材76のバネ定数となる関係を満たせばよい。
【0056】
第2の実施形態においても、オシレーションユニット50を作動させてカムシャフト60に軸方向に沿うオシレーションを付与しつつ、回転駆動ユニット40を作動させてカムシャフト60を軸中心で回転すると、凸シュー71を保持したシューケース73が凹部27の中でカムロブ部61の回転に倣って進退移動しながら、カムロブ部61の加工面65がラッピング加工される。
【0057】
この加工中においては、図9(A)〜(D)に示すように、ワークWは矢印rで示される時計回り方向にのみ回転している。また、一対のバネ部材75、76が凸シュー71に付与する力は、ワークWの回転方向に対して逆方向に向けて凸シュー71をフローティング運動させるように作用している。
【0058】
ワークWの回転に伴い、凸シュー71は、図中右方向に向けてフローティング運動する(図9(A)〜(C))。そして、曲率半径が比較的小さいトップ部aからほぼ直線的なイベント部b1、b2へと加工部位が移る際に、凸シュー71は、バネ部材75の働きによって図中左方向に向けてフローティング運動する(図9(D))。
【0059】
これにより、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点がある範囲内で分散され、さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点がある範囲内で分散される。
【0060】
このように、第2の実施形態にあっても、ラッピング加工中において、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点がある範囲内で分散することにより、シュー押付け力が凸シュー71の1点に集中しないので、凸シュー71の局部的な損傷を低減することができる。
【0061】
さらに、ラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点がある範囲内で分散することにより、シュー押付け力がラッピングフィルム11の1点に集中しないので、ラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒12の剥離を低減することができる。また、ラッピングフィルム11の仕事量が増大される結果、加工面65の仕上げ面粗度を向上するとともに加工時間の短縮を図ることが可能となる。
【0062】
以上説明したように、第2の実施形態のラッピング加工装置によれば、ラッピングフィルム11と、断面凸状の円弧面に形成されラッピングフィルム11の砥粒面をワークWに押付ける凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように揺動ピン72を介して保持された凸シュー71と、ワークWの回転に応じて凸シュー71を回動させるフローティングユニット130と、を有し、凸シュー71とラッピングフィルム11との間の接触点およびラッピングフィルム11とワークWとの間の接触点を分散させるようにしたので、凸シュー71を用いる場合に、当該凸シュー71の局部的な損傷を低減するとともにラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒12の剥離を低減し得るという効果を奏する。また、ラッピングフィルム11の局部的な目詰まりや砥粒12の剥離を低減することを通して、ラッピングフィルム11の仕事量が増大される結果、加工面65の仕上げ面粗度を向上するとともに加工時間の短縮を図ることが可能となる。
【0063】
また、フローティングユニット130は、凸シュー71が回動運動する方向に沿う両側から当該凸シュー71に弾発力を付勢する一対のバネ部材75、76を含み、一対のバネ部材75、76が凸シュー71に付与する力は、ワークWの回転方向に対して逆方向に向けて凸シュー71を回動運動させるように作用しているので、ワークWを一方向にのみに回転してラッピング加工を施す場合に適用して好適なものとなる。
【0064】
また、一対のバネ部材75、76は、異なるバネ定数を備えているので、ワークWの回転方向に対して逆方向に向けて凸シュー71をフローティング運動させるような力を凸シュー71に簡単に付与することができる。
【0065】
(改変例)
カムシャフト60のカムロブ部61のようにワークWの加工面65が断面非真円の円弧状をなしている場合を示したが、本発明はこの場合に限定されるものではない。例えば、クランクシャフトのピン部やジャーナル部のように、断面円筒形状の加工面を有する他の種々のワークWに適用できることはいうまでもない。
【0066】
第1の実施形態では、フローティングユニット30の駆動手段31により凸シュー71を強制的にフローティング運動させることができるため、加工中におけるワークWの回転位置に応じて、凸シュー71のフローティング運動をきめ細かく制御することができる。例えば、図示したカムロブ部61にあってはトップ部aやイベント部b1、b2の面粗度を高精度に仕上げることが要求されることから、トップ部aやイベント部b1、b2を加工する位置にワークWが回転している間だけ凸シュー71をフローティング運動させる制御を採用することも可能である。このようにワークWが1回転する間中凸シューをフローティング運動させてもよいし、ワークWが1回転する間の任意の回転角度範囲だけで凸シューをフローティング運動させてもよい。
【0067】
また、フローティング手段30に含まれる駆動手段31として、作動ロッド32、リンク機構33およびモータM4などを使用した形態を例示したが、これに限定されるものではなく、適宜改変可能である。例えば、油圧や空気圧により作動する流体圧シリンダなどを用いて、凸シュー71を強制的にフローティング運動させてもよい。また、複数(図示例では上下2個)の凸シュー71のそれぞれに、駆動手段31を別個独立して接続してもよい。
【0068】
また、第2の実施形態では、フローティング手段30に含まれる一対のバネ部材75、76として、コイルバネを使用した形態を例示したが、これに限定されるものではなく、適宜改変可能である。ワークWの回転方向に対して逆方向に向けて凸シュー71をフローティング運動させる力を当該凸シュー71に作用するものであれば、板バネ、皿バネ、弾性を有するゴム材などのバネ部材を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係るラッピング加工装置を示す概略構成図である。
【図2】ラッピング加工装置に開閉自在に設けられた上下のアームの閉状態を示す概略断面図である。
【図3】上下のアームの開状態を示す概略断面図である。
【図4】ラッピング加工装置のフローティングユニットを概念的に示す構成図である。
【図5】図5(A)(B)は、首を振るフローティング運動が自在な凸シューの作用の説明に供する図である。
【図6】図6(A)は、ラッピング加工されるワークとしてのカムシャフトの一例を示す斜視図、図6(B)は、カムシャフトのカムロブ部における各部位の説明に供する図である。
【図7】本発明に係るラッピング加工装置の制御系を示す概略ブロック図である。
【図8】図8は、本発明の第2の実施形態に係るフローティングユニットを概念的に示す構成図である。
【図9】図9(A)〜(D)は、フローティングユニットの作用の説明に供する図である。
【符号の説明】
1…ラッピング加工装置
11…ラッピングフィルム
30、130…フローティングユニット(フローティング手段)
31…駆動手段
40…回転駆動ユニット(回転駆動手段)
50…オシレーションユニット
60…カムシャフト(ワーク)
61…カムロブ部
71…凸シュー
72…揺動ピン(支持軸)
73…シューケース
74…ワーククランプ用バネ
75、76…一対のバネ部材
100…コントローラ(制御手段)
M1…主軸モータ
M2…オシレーション用モータ
M4…モータ
S1…ロータリエンコーダ(検出手段)
S2、S3…ロータリエンコーダ
S4…センサ
W…ワーク

Claims (6)

  1. 回転するワークの加工面に対してラッピング加工を施すラッピング加工装置において、
    薄肉基材の一面に砥粒が設けられたラッピングフィルムと、
    断面凸状の円弧面に形成され前記ラッピングフィルムの砥粒面を前記ワークに押付ける凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように支持軸を介して保持された凸シューと、
    前記ワークの回転に応じて前記凸シューを回動させるフローティング手段と、を有し、
    前記凸シューと前記ラッピングフィルムとの間の接触点および前記ラッピングフィルムと前記ワークとの間の接触点を分散させるようにしたことを特徴とするラッピング加工装置。
  2. 前記フローティング手段は、前記凸シューに接続され当該凸シューを強制的に回動運動させる駆動手段を含み、
    前記ワークを回転駆動する回転駆動手段と、
    前記ワークの回転位置を検出する検出手段と、
    加工中におけるワークの回転位置に応じて、前記凸シューと前記ラッピングフィルムとの間の接触点および前記ラッピングフィルムと前記ワークとの間の接触点を変更するように、前記駆動手段の作動を制御する制御手段と、をさらに有することを特徴とする請求項1に記載のラッピング加工装置。
  3. 前記フローティング手段は、前記凸シューが回動運動する方向に沿う両側から当該凸シューに弾発力を付勢する一対のバネ部材を含み、
    前記一対のバネ部材が前記凸シューに付与する力は、ワークの回転方向に対して逆方向に向けて前記凸シューを回動運動させるように作用していることを特徴とする請求項1に記載のラッピング加工装置。
  4. 前記一対のバネ部材は、異なるバネ定数を備えていることを特徴とする請求項3に記載のラッピング加工装置。
  5. 前記ラッピングフィルムは、非伸縮性でかつ変形可能であることを特徴とする請求項1に記載のラッピング加工装置。
  6. 回転するワークにラッピングフィルムの砥粒面を押付けてラッピング加工を施すラッピング加工方法であって、
    断面凸状の円弧面に形成された凸状先端部を備えるとともに回動が自在なように支持軸を介して保持された凸シューを、前記ワークの回転に応じて回動させ、前記凸シューと前記ラッピングフィルムとの間の接触点および前記ラッピングフィルムと前記ワークとの間の接触点を分散させるようにしたことを特徴とするラッピング加工方法。
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