JP2004216324A - 廃水処理装置 - Google Patents

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JP2004216324A JP2003009004A JP2003009004A JP2004216324A JP 2004216324 A JP2004216324 A JP 2004216324A JP 2003009004 A JP2003009004 A JP 2003009004A JP 2003009004 A JP2003009004 A JP 2003009004A JP 2004216324 A JP2004216324 A JP 2004216324A
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Masahiro Kato
雅裕 加藤
Koji Kamijo
浩二 上條
Masatada Fukushima
正忠 福島
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Abstract

【課題】フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤と、フロックとを迅速に混合・反応させる。
【解決手段】本発明の廃水処理装置は、原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、フロックを浮上分離手段側に向けて送出する送出手段とを備えており、送出手段と浮上分離手段との間に、フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤とフロックとを混合させるためのミキシングボックスMBが配設されている。
また、第2のポンプP2の吸込み側直前あるいは吐出側直後には、フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を分散させて注入する多芯ノズルが配設されている。
【選択図】図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃水処理装置に係わり、特に、ホテルや食堂などの厨房廃水、弁当製造や乳製品製造などの食品製造工程廃水および表面処理水や研磨・研削液などの各種工業廃水の油分や浮遊固形分などを分離処理する場合に有用な廃水処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、このような廃水処理装置として、図3に示すような構成のものが知られている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
同図において、従来の廃水処理装置は、原水を貯える原水槽10と、この原水槽10から送られてきた原水を貯える条件付与槽20と、原水中のエマルジョン含油廃水を分解させてフロックを生じさせるための薬剤を条件付与槽20中へ注入する条件付与系薬剤供給装置30と、条件付与槽20内の原水と注入された薬剤とを撹拌する第1、第2の撹拌装置40a、40bと、条件付与槽20からの流過経路において、条件付与槽20からの条件付与原水中に低圧の気体を注入する気体供給装置50と、流過経路に設けられ、条件付与原水と気体供給装置50から注入された気体とを混合撹拌して泡沫スカムを生成させつつ、泡沫スカムが破壊されない程度の低速で送出する第1、第2のポンプP10、P20と、流過経路における第1、第2のポンプP10、P20の吸込み側直前あるいは吐出側直後に、条件付与槽20で生じた各種フロックのスカム化を促進させるための薬剤を注入する浮上分離系薬剤供給装置60と、流過経路から第1、第2のポンプP10、P20で送出される条件付与原水を円運動で回遊させて比重差によつて液体を半径方向外方に、中心部に泡沫スカムを集まらせて、浮力によつて液体から泡沫スカムを上部へ浮上分離させる第1、第2の浮上分離サイクロン70a、70bと、第1、第2の浮上分離サイクロン70a、70bの上部からオーバーフローした泡沫スカムからさらに液体を分離するスカム脱水槽80とを備えたもので構成されている。ここで、条件付与系薬剤供給装置30は、塩化第二鉄などを注入する第1の条件付与系薬剤供給装置30aと、苛性ソ−ダなどを注入する第2の条件付与系薬剤供給装置30bとを備え、浮上分離系薬剤供給装置60は、カチオン系ポリマー凝集剤などを注入する第1の浮上分離系薬剤供給装置60aと、アニオン系ポリマー凝集剤などを注入する第2の浮上分離系薬剤供給装置60bとを備えている。
【0004】
このような構成の廃水処理装置によれば、原水槽10内の原水は、条件付与槽20において塩化第二鉄や苛性ソ−ダなどの条件付与系薬剤が注入され、第1、第2の撹拌装置40a、40bにより撹拌され、これにより、原水中のエマルジョンが破壊されてフロックが生じる。このようにして処理された条件付与原水は、第1の浮上分離サイクロン70aヘの流過経路において低圧のエアーが注入され、第1のポンプP10で混合撹拝されて第1のポンプP10の直前あるいは直後に注入される高分子浮上分離系薬剤によつて促進されて、第1の浮上分離サイクロン70aに達する流過経路において、微細なエアーの周りにフロックが接着し、これにより、破壊し難い強固な泡沫スカムが多量に形成される。
【0005】
そして、条件付与原水は、多量の泡沫スカムが形成された状態で第1の浮上分離サイクロン70a内へ泡沫が破壊されない程度の低速で送り込まれ第1の浮上分離サイクロン70a内を円運動で回遊し、かかる円運動における遠心分離作用によつて液体が半径方向外側に、泡沫スカムが中心部に分離され、これにより、当該泡沫スカムが浮力によつて上部へ浮上する。かかる泡沫スカムは順次上方へ押し上げられてオーバーフローし、スカム脱水槽80でさらに液体が分離される。このようにして、除去すべき物質は泡沫に付着したまま排除される一方、第1の浮上分離サイクロン70aの下部からは、泡沫スカムと分離され浄化された液体がそのまま排出されるか、或は第2の浮上分離サイクロン70bへ送られて、泡沫スカムとの分離によりさらに浄化された後排出される。
【0006】
このような構成の廃水処理装置によれば、廃水中の溶存物質、懸濁性物質、沈降性物質などを分離する処理能力が増大し、しかもスカムの脱水性、風乾性が優れる上、機械的濾過脱水の工程が不要となり、また、従来の浮上分離槽より、設置面積が縮少化し、装置の小型化や設備コストの低下を図ることができるという利点を有している。
【特許文献1】特公昭62−39040号公報(3頁左欄21行〜同頁右欄43行、6頁右欄2行〜同欄10行、図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような構成の従来の廃水処理装置においては、第1、第2の浮上分離系薬剤供給装置の供給ポンプとして、ダイヤフラムポンプが使用され、当該ダイヤフラムポンプから単管の導入管を介してポリマー凝集剤溶液が間欠的にしかも塊状で供給されることから、第2の浮上分離系薬剤供給装置から注入されるアニオン系ポリマー凝集剤溶液の分散反応が妨げられるおそれがある。すなわち、第1の浮上分離系薬剤供給装置から注入されるカチオン系ポリマー凝集剤溶液は、第1、第2のポンプP10、P20を通過する際に当該カチオン系ポリマー凝集剤溶液とフロックとが混合撹拌されることから分散反応上の問題はさほど生じないないが、第2の浮上分離系薬剤供給装置から注入されるアニオン系ポリマー凝集剤溶液は、第1、第2のポンプP10、P20を通過しないことから、当該アニオン系ポリマー凝集剤溶液とフロックとの撹拌混合が行なわれず、このため、アニオン系ポリマー凝集剤溶液は外周がカチオン系ポリマー凝集剤で覆われ凝集混和物(無機凝集により凝集されたフロック)と水との混合液中に注入されると同時にカチオン系ポリマー凝集剤と反応してポリマー皮膜を形成し、分散反応を妨げるおそれがある。
【0008】
また、従来の廃水処理装置においては、アニオン系ポリマー凝集剤を第1、第2の浮上分離サイクロン本体に螺旋状に配設されたホース(4〜4.5ターン)を通過させることにより、アニオン系ポリマー凝集剤と凝集した汚れ成分の外皮カチオン系ポリマー凝集剤との混合分散、反応を行なわせ塊スカムを生成させて固液分離を行っているが、このようなスパイラルホース中における混合反応では、混合反応が不充分で且つ不均一になり、また、発生したスカム中の気泡も不均一で且つその量も少なく、更に、未成長凝集物も発生し易く、このため、未成長凝集物が浮上分離槽(浮上分離サイクロン)で浮上せず、浄化水中に混入残留するおそれがあった。
【0009】
このため、従来の廃水処理装置においては、浮上分離槽(浮上分離サイクロン)の下部に循環ポンプ(不図示)を設けて、浮上分離槽(浮上分離サイクロン)の下部から処理水の一部を引き抜き、これに再度エアを注入し、このエアにリークされる浮遊物質(SS成分)を吸着させ、再度浮上させることが行なわれている。
【0010】
しかしながら、浮上分離槽(浮上分離サイクロン)の下部に循環ポンプを設けても、カチオン系ポリマー凝集剤とアニオン系ポリマー凝集剤とが強固な膜に包まれていないため、気泡の寿命が短く効果が殆ど認められないという難点があった。
【0011】
このため、従来の廃水処理装置においては、次のような難点があった。
【0012】
第1に、凝集物が処理水中に多数リークし、廃水処理の後工程に微生物の処理工程がある場合などは当該工程に悪影響を与え、また、廃水処理の後工程に他の処理工程がない場合でも、処理水の水質に悪影響を与えるおそれがある。
【0013】
第2に、浮上分離槽(浮上分離サイクロン)や流過経路に凝集物が滞留し、当該凝集物が運転中に被処理水に混入し水質レベルを下げるおそれがある。
【0014】
第3に、廃水処理の運転条件の変動(処理の水量や原水の水質など)に対処できず、また、過剰なポリマー凝集剤を消費し、コスト高となる。
【0015】
本発明は、このような難点を解決するためになされたもので、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段の前段に、混合手段としてミキシングボックスなどを配設することにより、前工程で注入されたフロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤とフロックとを迅速に混合・反応させることができる廃水処理装置を提供することを目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明の廃水処理装置は、原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、フロックを浮上分離手段側に向けて送出するポンプとを備える廃水処理装置において、ポンプと浮上分離手段との間に、フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤とフロックとを混合させるための混合手段が配設されている。
【0017】
また、本発明の廃水処理装置は、原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、フロックを浮上分離手段側に向けて送出するポンプとを備える廃水処理装置において、ポンプの吸込み側直前あるいは吐出側直後に、フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を分散させて注入する流体分散手段が配設されている。
【0018】
さらに、本発明の廃水処理装置は、原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、フロックを浮上分離手段側に向けて送出するポンプとを備える廃水処理装置において、ポンプの吸込み側直前あるいは吐出側直後に、フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を分散させて注入する流体分散手段が配設され、当該流体分散手段の後工程に、ポリマー凝集剤とフロックとを混合させる混合手段が配設されている。
【0019】
また、本発明の廃水処理装置における混合手段は、ミキシングボックスで構成されている。
【0020】
さらに、本発明の廃水処理装置における流体分散手段は、多芯ノズルで構成されている。
【0021】
本発明によれば、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段の前段に、混合手段としてミキシングボックスなどが配設されていることから、前工程で注入されたフロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤とフロックとを迅速に混合・反応させることができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の廃水処理装置の好ましい実施の形態例について、図面を参照して説明する。ここで、図1は、本発明の廃水処理装置の概略構成図を示している。
【0023】
同図において、本発明の廃水処理装置は、厨房廃水などの原水を貯留する第1、第2の原水タンクT1、T2と、第2の原水タンクT2から送出される原水を貯留する条件槽1と、原水中のエマルジョン含油廃水を分解させてフロックを生じさせるための薬剤を条件槽1中へ注入する第1、第2の薬剤タンクDT1、DT2と、条件槽1内の原水と注入された薬剤とを撹拌する撹拌装置2と、条件槽1からの流過経路において、条件槽1で生じたフロックに低圧の気体を注入するコンプレッサーCと、流過経路に沿って離間して設けられた吸水ポンプから成る第1のポンプP1および混合ポンプから成る第2のポンプP2と、第2のポンプP2の吸込み側直前あるいは吐出側直後に、条件槽1で生じたフロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を注入する第3、第4の薬剤タンクDT3、DT4と、前工程で注入されたポリマー凝集剤とフロックとを強制的に混合・反応させる混合手段としてのミキシングボックスMBと、混合手段から送出される混合物を円運動で回遊させて比重差によつて液体を半径方向外方に、中心部に泡沫スカムを集まらせて、浮力によつて液体から泡沫スカムを上部へ浮上分離させる浮上分離槽3と、浮上分離槽3の上部からオーバーフローした泡沫スカムを貯留するスカムボックス4と、浮上分離槽3に連通路CP1を介してして併設された水位調整槽5とを備えている。なお、第1の薬剤タンクDT1には酸化第二鉄などの無機凝集剤が、第2の薬剤タンクDT2にはNaOH(アルカリ)などが、第3の薬剤タンクDT3にはカチオン系ポリマー凝集剤などのポリマー凝集剤が、第4の薬剤タンクDT4にはアニオン系ポリマー凝集剤などのポリマー凝集剤がそれぞれ貯留されている。
【0024】
ここで、条件槽1は、第1の配管L1を介して第1の薬剤タンクDT1に、第2の配管L2を介して第2の薬剤タンクDT2に、第3の配管L3を介して第1のポンプP1に、第4の配管L4を介して第2の原水タンクT2にそれぞれ接続され、第1のポンプP1の吐出側には第5の配管L5を介して第1の分岐部B1が接続され、第2の原水タンクT2には連通路CP2を介して第1の原水タンクT1が併設されている。また、第1の分岐部B1は、第6の配管L6を介して第3の薬剤タンクDT3が、第7の配管L7を介して第2のポンプP2がそれぞれ接続され、第2のポンプP2の吐出側には第8の配管L8を介して第2の接続部B2が接続されている。さらに、第2の接続部B2は、第9の配管L9を介して第4の薬剤タンクDT4が、第10の配管L10を介して混合手段としてのミキシングボックスMBがそれぞれ接続され、ミキシングボックスMBの吐出側には第11の配管L11を介して浮上分離槽3が接続されている。また、コンプレッサーCは、第12の配管L12を介して第1のポンプP1の吐出側に、第13の配管L13を介して第2のポンプP2の吐出側に、第14の配管L14を介して第2の接続部B2にそれぞれ接続されている。さらに、第6の配管L6の第1の接続部B1側には流体分散手段として第1の多芯ノズル(不図示)が配設され、第9の配管L9の第2の接続部B2側にも流体分散手段として第2の多芯ノズル(不図示)が配設されている。
【0025】
流体分散手段としての第1の多芯ノズルは、第6の配管L6の出口近傍に液密に装着される環状部材と、環状部材に連設され且つそれ自体を第1の接続部B1側に向けて配設される多数のノズルとを備えている。ここで、各ノズルの長さは10〜50mm程度とされ、ノズルの太さはそれぞれ1〜5mm程度とされている。また、ノズルの本数は配管の断面積に比例して決定されるが、ノズルの本数が多いほど流体の分散特性が向上する。なお、第2の多芯ノズルも第1の多芯ノズルと同様の構成とされ、環状部剤が第9の配管L9の出口近傍に液密に装着され且つ各ノズルが第2の接続部B2側に向けて配設されている。なお、図中、符号Mはモータ、Pはポンプ、LSはレベルセンサ、PHMはPH計、FMは流量計、SVはストップバルブ、AVは自動開閉バルブ、Reはレギュレータ、Wは水道水、6は原水ピットをそれぞれ示しており、各モータMには液体を撹拌するための羽根が連設されている。
【0026】
図2は、混合手段としてのミキシングボックスMBの一実施例を示している。
【0027】
同図(a)において、ミキシングボックスMBは、角筒状のハウジング(内径口:13.5mm程度、1ユニット当たりの長さ:145mm程度)7を備えており、このハウジング7の両端部には円形のフランジ8a、8bが連設されている。ここで、各フランジ8a、8bには、図2(b)に示すように、内径が15mm程度の透孔81a〜81dが例えば4個、円周方向に沿って等配して穿設されており、また、ハウジング7内には、図2(c)に示すように、流体の入口から出口に向かってそれぞれ分割板91を有する第1〜第6のエレメント9a〜9f(同図(c)においては、説明を簡単にするため、第1〜第4のエレメント9a〜9dのみが図示されている。)が配設されている。
【0028】
このような構成のミキシングボックスMBにおいては、図2(c)に示すように、入口側から圧送される流体は、第1のエレメント91aの分割板91で2分割されると共に方向を変え、第2エレメント91bの分割板91で4分割され、更に方向を変えて第3エレメント91cの分割板91で8分割され、以下、第4、第5のエレンメント91d、91e(不図示)の分割板91で順次方向を変えそれぞれ16分割、32分割され、最終的に第6のエレメント91f(不図示)の分割板91で64分割されて流体が細分化される。従って、このような構成のミキシングボックスMBを使用すれば、ハウジング7内に流出させた流体を各分割板91で多数に細分化することができると共にそれぞれの分割流が混ざり合うことなく各分割板91で位置の変更が行なわれ、ひいては流体に作用する捩り力により流体を効率良く撹拌することができる。ここで、図2に示す実施例ではミキシングボックスMBとして、回転しない、ラインミキサを使用しているが、OHR(Original Hydrodynamic Reaction System)ミキサを使用してもよい。
【0029】
次に、本発明の廃水処理装置を用いて、厨房廃水などの原水を処理する方法について説明する。
【0030】
先ず、第2の原水タンクT2内の原水は、第2の原水タンクT2内のポンプPにより第4の配管L4を介して条件槽1へ送出され、条件槽1に貯溜された原水には、第1の薬剤タンクDT1から第1の配管L1を介して酸化第二鉄などの無機凝集剤が注入され、撹拌装置2により撹拌される。これにより、原水中のエマルジョンが破壊され、破壊されたエマルジョン含油廃水に第2の薬剤タンクDT2から第2の配管L2を介してNaOH(アルカリ)が注入され、撹拌装置2により撹拌される。これにより、分解遊離された油等は、凝集剤とNaOH(アルカリ)とから生成されるコロイダルフロックに吸着され、凝集混和物として、第3の配管L3、第1のポンプP1および第5の配管L5を介して第1の分岐部B1へ送出される。また、かかる凝集混和物には、コンプレッサーCから第12の配管L12を介して低圧エアが注入されるとともに、第3の薬剤タンクDT3からカチオン系ポリマー凝集剤が第6の配管L6を介して混入される。ここで、第6の配管L6の出口、すなわち第1の分岐部B1には第1の多芯ノズルが配設されていることから、カチオン系ポリマー凝集剤は各ノズルからノズルの本数に応じて分散されて凝集混和物に注入されることになる。これにより、カチオン系ポリマー凝集剤溶液は凝集混和物と混合され、かつエアーが分散撹拝されて液体中に微細な気泡が多量に生じる。
【0031】
かかるカチオン系ポリマー凝集剤溶液と凝集混和物との混合物は、第7の配管L7、第2のポンプP2、第8の配管L8を介して第2の分岐部B2へ送出される。
【0032】
また、かかる混合物には、コンプレッサーCから第14の配管L14を介して低圧エアが注入されるとともに、スカム化を促進するために第4の薬剤タンクDT4からアニオン系ポリマー凝集剤が第9の配管L9を介して混入される。ここで、第9の配管L9の出口、すなわち第2の分岐部B2には第2の多芯ノズルが配設されていることから、アニオン系ポリマー凝集剤は各ノズルからノズルの本数に応じて分散されて混和物に注入されることになる。これにより、微細な気泡にフロックが接着し、ひいては、浮上し易く且つ壊れ難い特殊な組成を有するスカムが生成されつつ、第10の配管L10を介してミキシングボックスMBへ送出される。これにより、アニオン系ポリマー凝集剤溶液は、ミキシングボックスMBにおいて短時間で分散され、ひいてはアニオン系ポリマー凝集剤溶液とカチオン系ポリマー凝集剤溶液とが完全に反応し、かつ生成した塊スカムを破壊することなく第11の配管L11を介して浮上分離槽3へ低速で送出される。
【0033】
そして、混和物は、浮上分離槽3において円運動で回遊し、遠心分離作用によつて、比重の大きい液体が半径方向の外側に、比重の小さい泡沫スカムが回転の中心部に分離され、ひいては、泡沫スカムが浮上分離槽3の中心部に集まる。この結果、泡沫スカムどうしが互に付着し合つて塊集合体となる。このため、泡沫スカムの塊りは大きな浮力によつて強力に上方へ浮上し、下方部から連続して浮上する後続の泡沫スカムによつて、上方部へ持ち上げられ圧縮されて、浮上分離槽3のオーバーフローとしてスカムボックス4へ送出される。また、浮上分離槽3の下部から流れる流体は、連通路CP1および水位調整槽5を介して外部へ放流される。なお、スカムボクス4からの濾過水は原水ビット6へ導かれる。
【0034】
なお、前述の実施例においては、第1の接続部にカチオン系ポリマー凝集剤を注入し、第2の接続部にアニオン系ポリマー凝集剤を注入しているが、第1の接続部にアニオン系ポリマー凝集剤を注入し、第2の接続部にカチオン系ポリマー凝集剤を注入してもよい。
【0035】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の廃水処理装置によれば、フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段の前段に、混合手段としてミキシングボックスなどが配設されていることから、前工程で注入されたフロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤とフロックとを迅速に混合・反応させることができる。従って、本発明によれば、フロックを全て塊スカムとして形成することができ、良好に固液分離することができる。また、フロックを浮上分離手段側に向けて送出するポンプの吸込み側直前あるいは吐出側直後に、フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を分散させて注入する多芯ノズルを配設した場合においては、スカム中の気泡を小さくかつ多量に分布させることができ、また、比重が軽く、ポリマー膜の強度も強くすることができる。従って、ポンプの吸込み側直前あるいは吐出側直後に多芯ノズルを配設した場合においては、凝集物が浮上分離槽に滞留するおそれがなく、離水も容易で、汚れ成分の浄化水中に残留する割合(除去率)も極小となり、浄化水中にリークする未成長凝集物も極小とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃水処理装置の一実施例を示す概略構成図。
【図2】本発明の廃水処理装置におけるミキシングボックスの一実施例を示す説明図で、分図(a)は同ミキシングボックスの正面図、分図(b)は同ミキシングボックスの側面図、分図(c)は同ミキシングボックスにおける流体の分割状況を示す説明図。
【図3】従来の廃水処理装置の概略構成図。
【符号の説明】
1…条件槽
2…撹拌装置
3…浮上分離装置
MB…ミキシングボックス
P1…第1のポンプ(吸水ポンプ)
P2…第2のポンプ(混合ポンプ)

Claims (5)

  1. 原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、前記フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、前記フロックを前記浮上分離手段側に向けて送出するポンプとを備える廃水処理装置において、
    前記ポンプと前記浮上分離手段との間に、前記フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤と前記フロックとを混合させるための混合手段が配設されていることを特徴とする廃水処理装置。
  2. 原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、前記フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、前記フロックを前記浮上分離手段側に向けて送出するポンプとを備える廃水処理装置において、
    前記ポンプの吸込み側直前あるいは吐出側直後に、前記フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を分散させて注入する流体分散手段が配設されていることを特徴とする廃水処理装置。
  3. 原水中に無機凝集剤を添加して凝集反応によりフロックを形成する手段と、前記フロックに気泡を付着させ浮上、分離して処理水を得る浮上分離手段と、前記フロックを前記浮上分離手段側に向けて送出するポンプとを備える廃水処理装置において、
    前記ポンプの吸込み側直前あるいは吐出側直後に、前記フロックのスカム化を促進させるためのポリマー凝集剤を分散させて注入する流体分散手段が配設され、前記流体分散手段の後工程に、前記ポリマー凝集剤と前記フロックとを混合させる混合手段が配設されていることを特徴とする廃水処理装置。
  4. 前記混合手段は、ミキシングボックスで構成されていることを特徴とする請求項1または請求項3記載の廃水処理装置。
  5. 前記流体分散手段は、多芯ノズルで構成されていることを特徴とする請求項2または請求項3記載の廃水処理装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102285742A (zh) * 2011-06-14 2011-12-21 湖北科亮生物环保科技有限公司 一种利用km生物接触氧化工艺进行污水处理的方法
CN104150658A (zh) * 2014-07-25 2014-11-19 张列宇 一种餐厨垃圾渗滤液预处理降低浊度的装置和方法
CN108607375A (zh) * 2018-06-08 2018-10-02 环境保护部华南环境科学研究所 一种流域突发环境事件应急治理方法及溶药装置

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