JP2004153649A - 受信用コイルアンテナ - Google Patents

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Yasunobu Saida
保信 才田
Satoshi Murata
諭 村田
Akira Takiguchi
昶 瀧口
Yasuharu Imai
康晴 今井
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Abstract

【課題】コアに導線が巻回されており、長波帯の交流磁界成分を検出する受信用コイルアンテナにおいて、小型かつ高感度である受信用コイルアンテナを提供する。
【解決手段】両端部の断面積が、導線が巻回されている部分の断面積より大きいコアを使用することによって、コイルアンテナへ流入する磁束の量を増やす。また、導線が巻回されている部分の断面積を四角形にすることにより、実装スペースを増やすことなくコアの断面積を大きくする。さらに、両端部が二辺方向に張り出した、所謂「H型」のコアを用いることにより、コア焼成時のたわみを防止する。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、長波帯(30〜300kHz)で磁界を検出する受信用コイルアンテナ、特に自動車のパッシブキーレスエントリーシステムに用いる受信用コイルアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、自動車のドアの施錠および解錠を自動的に行う、いわゆるキーレスエントリーシステムが急速に普及している。かつては、リモコンのボタン等を操作することによって、リモコンから車両へ信号が送信されて施錠、解錠が行われていたが、ボタン等の操作を何ら行うことなく、リモコンが車両に近づくだけで自動的に解錠し、または離れるだけで自動的に施錠されるパッシブキーレスエントリーシステムが普及してきている。
【0003】
パッシブキーレスエントリーシステムの構成例としては例えば特開平5−156851号公報や特開2001−342758号公報などに示されるように、車両側からは長波帯(LF帯)の信号を発信し、これを受信したリモコンから高周波信号を送信し、高周波信号を受信した車両で解錠、施錠を行う構成となっている。
【0004】
そのようなパッシブキーレスエントリーシステムの構成例を図10に示す。車両10側のLF送信機11に備えられたLF送信アンテナ12から134kHzの信号が発信される。この信号は、車両10から数メートルの範囲にまでリモコンが近づいたときに、リモコン20側のLF受信アンテナ22によって受信され、LF受信回路21で処理された後、LF受信回路21からVHF送信回路23へと起動信号が送信されてVHF送信回路23が起動し、VHF送信アンテナ24から315MHzの信号が送信される。この信号は車両10側にあるVHF受信アンテナ14によって受信され、VHF受信回路13によって処理され、施錠・解錠信号が出力されてドアロックの施錠、解錠が行われる。
【0005】
リモコン20側に設けられるLF受信アンテナ22は長波帯の磁界を検出するアンテナであり、コイルアンテナが用いられる。長波帯の磁界を検出するコイルアンテナの例としては、円柱状のコアに導線が巻回されたものが従来用いられてきた(例えば特許文献1および特許文献2)。
【0006】
また、本発明と用途は異なるが形状が類似のものとしては、例えば特許文献3や特許文献4がある。特許文献3においては、コアの両端に鍔部が設けられたボビンの構造が開示されているが(第1図および第4図)、ボビンの鍔部は巻線を保持するためのものであり本願発明のコア端部とは目的が異なっており、また本願発明の作用効果を得られるものでもない。さらに、このコイルの用途はアンテナではないので、本願発明とは用途が異なっている。また特許文献4においては、コアの巻芯部の両端にフランジ部が設けられた所謂「H型」のコアが開示されており、本願発明のコアと形状が類似するが、特許文献4のコイルはコイルアンテナとして用いるものではないから本願発明とは用途が異なり、またフランジ部も本願発明のコア端部のように磁束流入量を増加させるために設けられているものではない。
【0007】
【特許文献1】
実開平6−31206号公報(第4図)
【特許文献2】
特開2000−261341号公報(第1図)
【特許文献3】
特開平5−326273号公報
【特許文献4】
特開2001−68343号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特許文献1や特許文献2のような、円柱状のコアを持つコイルアンテナの感度を上げるためには、コアの太さを太くする方法が有効である。コアを太くすることにより、コイルに流入する磁束量が増加するからである。コイルに流入する磁束量が多くなれば、コイルの発生電圧が大きくなり、アンテナとしての磁界検出感度が上昇する。しかしながら、前述のようにこのコイルアンテナはリモコンにとりつけられることから、小型であることが求められ、コアを太くすることによって検出感度を上げるには限界があった。
【0009】
また、一般に受信回路においてはコイルとコンデンサを接続して共振回路を構成するため、コイルのQ値が大きいほうが共振によってコイルアンテナの発生電圧が大きくなる。そこで、コアを太くすることによって流入磁束量を増やそうとすると、コイルの巻線径が大きくなって実抵抗値が増加してQ値の低下を招くことから、あまりコアを太くしすぎるとかえって受信感度が悪化することがあり、この観点からも、コアを太くすることによってのみ受信感度を上げようとする方法には限界があった。
【0010】
本発明の目的は、小型かつ高感度の受信用コイルアンテナを提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上述したような、車両用パッシブキーレスエントリーシステムのリモコンなどにとりつけられる長波帯の磁界受信用のコイルアンテナにおいて、コイル全体の大型化を抑制しつつ磁界の検出感度を上げるためには、以下の点が重要である。
【0012】
波長の長い長波帯の電磁波では、このシステムが作動する数mの距離においては交流磁界成分が信号の伝達に寄与する。そのため、発信アンテナと受信アンテナとの関係は、トランスの1次巻線と2次巻線の関係に類似し、受信アンテナは磁界を効率よく検出して電圧に変換することが求められる。
【0013】
ただし、トランスは完全な閉回路であり、1次巻線で発生する磁界のほとんどが2次巻線と鎖交するのに対し、このシステムでは1次巻線、すなわち送信アンテナの発生磁界が開磁路となっているために、2次巻線すなわち受信アンテナが存在する位置における磁束密度は非常に小さくなる。そのため、受信アンテナの感度を向上させるためには、巻線と鎖交する磁束量を多くすること、および鎖交した磁束を効率よく電圧に変換することが必要となる。
【0014】
以上の特性を実現するため、本発明は以下のような構成を有することを特徴とする。
【0015】
本発明のコイルアンテナは、コアに導線が巻回されており、長波帯の交流磁界成分を検出する受信用コイルアンテナにおいて、前記コアは、導線が巻回されているコア本体と、該コア本体の両端部に設けられているコア端部とで構成され、前記コア端部の、前記コア本体の長手方向に垂直な断面の面積が、前記コア本体のその長手方向に垂直な断面の面積よりも大きいことを特徴とする。
【0016】
コイルに流入する磁束の量は、コア端部の開口面の面積に比例するから、コアの両端部にあるコア端部の、コア本体の長手方向に対して垂直な断面の面積を大きくすることにより、コイル全体を大型化することなく、コイルへの磁束流入量を増やすことができ、コイルアンテナの受信感度が向上する。また、コア本体を太くしなくとも磁束流入量を増やすことができるから、コア本体を極端に太くする必要がなく、コア本体を太くすることによるQ値の低下を抑制することができ、鎖交した磁束を効率よく電圧に変換できる。
【0017】
また、前記コア本体の長手方向に垂直な断面の形状が四角形であることが好ましい。
【0018】
一般にコイルアンテナは直方体形状のケースに収められて基板に実装されることが多いため、コア本体の長手方向に垂直な断面を四角形にすることにより、コイルアンテナの実装スペースを増やすことなく、コア本体の断面積を大きくすることができ、コイルに流入する磁束の量を増やしてコイルアンテナの感度を向上させることができる。また、ケースに収めずに基板上に実装する場合であっても、同一の実装面積に対してコア本体の断面積を大きくとるには、コア本体の断面の形状を四角形にすることが好ましい。
【0019】
また、本願発明のコイルアンテナは、コアに導線が巻回されており、長波帯の交流磁界成分を検出する受信用コイルアンテナにおいて、前記コアは導線が巻回されているコア本体と、該コア本体の両端部に設けられているコア端部とで構成され、前記コア本体は、その長手方向に垂直な断面の形状が四角形であり、前記コア端部は、前記コア本体の長手方向に垂直な断面の形状が、前記コア本体の断面の対向する二辺方向に伸張された形状であることを特徴とする。
【0020】
コア端部の、コア本体の長手方向に垂直な断面の形状が、コア本体よりも二辺方向に伸張された形状とされることによって、コアの開口部の面積が大きくなり、コイルに流入する磁界の量が多くなってコイルアンテナの感度が向上する。また、コイルアンテナのコアとしては、粉末原料を成形したのちに焼成してなるフェライトが好適に用いられるが、コア端部が伸張されている方向は二辺方向であるため、伸張していない辺を下面にして焼成することによって、コアを焼成する際にコアを平面に設置してもコア本体が中空に浮くことはなく、焼成時に発生するコア本体のたわみを防ぐことができる。また、コアが上下方向に対称な形状となるので、製造工程において上下方向を区別する必要がなく、製造工程における管理が簡単になって製造コストを低減できる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に図を用いつつ本発明の実施の形態について説明する。図1(a)は、本発明の受信用コイルアンテナのコアを示す斜視図であり、図1(b)は図1(a)に示したコアに導線を巻回してなる本発明の受信用コイルアンテナを示す斜視図であり、図1(c)はコア本体のX−X’部における断面、およびコア端部のY−Y’部における断面を示す。
【0022】
図1(a)は、本発明の受信用コイルアンテナのコア30を示している。コア30は磁性体からなり、コア本体31と、コア本体31の両端にあるコア端部32とからなる。コア本体31はその長手方向に垂直な断面(以下、「コア本体の長手方向に垂直な断面」を単に「断面」と記載する)が正方形である正四角柱状である。コア端部32は、断面が長方形であり、その短辺はコア本体31の太さと等しく、その長辺はコア本体31の太さよりも長く、コア本体31から対向する2辺方向に突出した形状である。コア本体31とコア端部32とで、所謂「H型」の形状のコア30になっている。このようなコア30に導線40を整列巻きすることによって、図1(b)に示すような受信用コイルアンテナとなる。
【0023】
コア本体31は四角柱状に限らず例えば円柱状であってもよいが、以下に説明するような理由により、四角柱状であることが好ましい。すなわち、コイルアンテナを基板上に実装する場合には図2に示したようなケース50に収められることが多い。ケース50は直方体状であり、その両端部には各々1つから3つ程度の端子51が形成されている。ケース50は直方体状であるので、同じサイズのケース50に収める場合には円柱状のコア本体31よりも四角柱状のコア本体31のほうが断面積を大きく取ることができるから、コア本体31は四角柱状とすることが好ましいのである。すなわち、図3にコア本体31を四角柱とした場合と円柱とした場合の断面図を示すが、四角柱とした場合は断面積がrとなり、円柱とした場合は断面積が(π/4)×rとなるから、四角柱としたほうが断面積が大きいことは明らかである。
【0024】
また、コイルアンテナを図2に示したようなケース50に収めずに基板上に実装する場合であっても、基板上の実装スペースが同一である場合にはrが一定であるから、断面形状を円とするよりも四角形としたほうがコア本体31の断面積が大きくなることは、ケースに収める場合と同様である。
【0025】
また、本発明は、コア30の両端部にコア端部32を設けてコア30の開口面積を増加させる構造としている。図4において模式的に示すように、コア30全体を太くしなくとも、図4(b)に示すようにコア端部32を設けることによってコア30の両端部の開口面積を増加させれば、コイルに流入する磁束量が増加し、図4(a)に示したコア端部32のない場合に比べてコイルアンテナの感度が向上する。
【0026】
また、コア端部32を設けることによって、コイルのL値(インダクタンス値)が増加し、コイルのQ値も増加することから、コイルアンテナの感度が上がる。すなわち、コア端部32を設けることにより、コイルへの流入磁束量の増加と、Q値の向上という二つの効果が発生し、コイルアンテナの受信感度が向上するのである。よって、コア30全体を太くすることによるコイルの大型化を防ぎつつ、アンテナとしての受信感度を向上させることができる。
【0027】
なお、コア端部32を設けてもコイルの実質的な大きさは大きくならないことを説明する。前述したように、コイルは通常図2に示したような、直方体状のケース50に収められた状態で基板上に実装される。ケース50に収められたコイルを、ケース50の開口面側から見た図を図5に示す。図5(a)はコア端部32のない棒状のコアを有する従来のコイルであるが、導線40が巻回されている部分は導線40が巻回されていない部分より幅が広いため、ケース内にはデッドスペースが生じる。コア端部32の幅を、導線40が巻回されている部分のコイルの幅よりも大きくならないように形成すれば、図5(b)に示すようにコア端部32はこのデッドスペースに収まるため、ケース50の形状はコア端部32を設けない場合と同じであり、コイルの実装に要するスペースは変わらないから、コイルの実質的な大きさは大きくならないと言えるのである。
【0028】
ここで、コア端部32を設けることによる受信感度向上効果を確かめるための実験を行った。1.2mm角の正四角柱であるコア本体の両端部に、断面の短辺方向、すなわち図の縦方向の寸法はコア本体31の太さと同じ1.2mmであり、断面の長辺方向、すなわち図の横方向の長さAのコア端部32を設ける。つまり、コア端部32は、コア本体31と比較して横方向の寸法が(A−1.2)mmだけ伸張されている。そして、Aを変えることによる、コイルアンテナのL値および受信電圧の変化を測定した。コア端部32長さが1.2mmのときの、図6(a)に示すようにコア本体31とコア端部32との段差がない、単なる正四角柱状のコア30となる状態を基準とし、Aの長さをA>1.2mmとした、図6(b)に示されたH型の形状となる場合と比較した。
【0029】
この実験の結果を図7に示す。図7(a)はL値の変化を示し、図7(b)は受信電圧の変化を示している。A=1.2mmとした場合、すなわちコア端部32とコア本体31との段差がなくコア30が単なる正四角柱となり、コア本体31の断面積とコア端部32の断面積が同じ場合と、A=2.4mmとした場合、すなわちコア端部32の断面積がコア本体31の断面積より大きい場合との数値を比較すると、L値はおよそ30%上昇し、受信電圧はおよそ60%上昇している。
【0030】
受信電圧の上昇率がL値の上昇率を上回っていることから、コア端部32の断面積がコア本体31の断面積より大きくなることにより、L値の上昇と流入磁界量の上昇がともに作用して受信電圧が上昇していることがわかる。
【0031】
本実施例ではコア端部32を2辺方向に張り出した形状としたが、図8(a)に示すように周囲4方向に張り出す形状や、図8(b)に示すように1辺方向に張り出す形状(所謂「コの字型」)であってもよい。また、図8(c)に示すように、横方向および上方向の3辺方向にコア端部が張り出した形状であってもよい。
【0032】
図1および図8に示した種々のコア形状のうち、コア30の開口部を大きくするためにはコア端部32がコア本体31よりも4方向に張り出した形状、すなわち図8(a)に示した形状が好ましい。しかし、コア30の材料としては高感度を得る観点から、外部磁界の変化に敏感に反応するフェライトが好適に用いられ、フェライトコアは、酸化第二鉄(Fe)を主成分とする粉末原料を成形した上で高温で焼結して作製されるものであるが、コア端部32が4辺方向に張り出した構成である場合には、コア30を焼成する工程においてコア本体31が重力によって下方向にたわむことがあり問題となる。
【0033】
すなわち、図9(a)にコア端部32を4辺方向に張り出した形状とした場合のコア30の側面図を示すが、4辺方向にコア端部32が張り出した形状の場合、コア30はコア端部32でのみ接地しており、コア本体31は中空に浮いた状態となる。この状態で焼成すると、コア本体31が重力によって下方向にたわみ、図9(b)に示すような形状で焼成されてしまう。本願発明者が実験したところによれば、長さBが9.2mm、コア本体31の太さCが1.2mm角のコアを焼成した場合、たわみDは0.3mmから0.5mmにもなってしまう。
【0034】
コア本体31がたわむと、コア本体31の上面の長さと下面の長さに差が生じるため、コア本体31に機械によって自動的に導線を整列巻きすることができなくなり、コイルの製造が極めて難しくなってしまう。コア端部32が4辺方向に張り出した形状のコア30を、たわみが生じないように焼成しようとすれば、コア30の形状に合わせた台座等にコア30を載せて焼成しなければならず、種々の寸法のコア30を焼成する際にはそれぞれの形状に合わせた台座を用意する必要があるなど、生産効率が低下し製造コストが上昇してしまう。
【0035】
これに対して、コア端部32が1〜3辺方向に張り出した形状であれば、コア端部32が張り出していない方向を下面とすれば、コア30を平面上においてもコア本体31が接地しているから、上述したようなコア30のたわみは発生しない。
【0036】
ここで、図1に示した2辺方向にコア端部32が張り出した形状と、図8(c)に示した3辺方向にコア端部が張り出した構造とを比較検討してみる。上述したように、どちらもコア焼成時のたわみを防ぐことができる。また、コア30の開口面の面積を大きくするという目的からは、3辺方向に張り出した形状が好ましい。しかし、3辺方向に張り出した形状では、上下方向に対称な形状ではないため、製造工程において上下方向を区別して取り扱う必要がある。これに対して、2辺方向に張り出した形状では、上下方向に対称な形状であるため、上下を区別して取り扱う必要がなく、製造工程における管理が簡単で製造の効率が上がる。よって、コア端部30の開口面積を大きくしてコイルアンテナの感度を上げるという観点と、製造工程での扱いやすさという観点を合わせて考えれば、図1に示した形状がより好ましいといえる。
【0037】
本発明の受信用コイルアンテナは、上述した車両用パッシブキーレスエントリーシステムのほかにも、数mの範囲で磁界成分によって信号伝達を行うシステムであれば様々なシステムに適用可能であり、例えば物流システムや在庫管理システムにおいて物品にとりつけて使用する非接触型のICカードなどにも好適に用いることができる。この場合においても、コイルアンテナは小型かつ高感度であることが望ましいから、本発明を適用することが有効である。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されるもので、以下に記載するような効果を奏するものである。
【0039】
コアの両端部の断面積を大きくすることにより、コイル全体が大型化することを防ぎつつ、コイルに流入する磁束の量を増加させ、巻線径が大きくなることによるQ値の低下も抑制し、小型かつ高感度の受信用コイルアンテナを提供することができる。
【0040】
さらに、コアの導線が巻回されている部分の断面形状を四角形にすることにより、受信用コイルアンテナの実装スペースを増やすことなくコアの断面積を大きくすることができ、受信用コイルアンテナの受信感度が向上する。
【0041】
また、コア端部がコア本体よりも2辺方向に伸張された形状とすることにより、すなわちコアを所謂「H型」とすることにより、コアの開口部の面積を大きくしつつ、コア焼成時のたわみの発生を防止することができる。さらに、上下方向に対称な形状となるので、製造工程において上下を区別して取り扱う必要がなく、製造コストの低減につながる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる受信用コイルアンテナを示す斜視図である。
【図2】受信用コイルアンテナを収めるケースを示す斜視図である。
【図3】ケースに収められた受信用コイルアンテナの断面図である。
【図4】受信用コイルアンテナに流入する磁束線を示す模式図である。
【図5】ケースに収められた受信用コイルアンテナを、ケースの開口面側から見た図である。
【図6】受信感度の実験に用いた受信用コイルアンテナのコアの形状を示す図である。
【図7】コア端部の形状による受信用コイルアンテナのL値および受信電圧の変化を示す図である。
【図8】本発明にかかる受信用コイルアンテナのコアの形状の変形例を示す斜視図である。
【図9】フェライトコアの焼成時における、コア本体のたわみを示す側面図である。
【図10】パッシブキーレスエントリーシステムの構成を示す図である。
【符号の説明】
10 車両
11 LF送信機
12 LF送信アンテナ
13 VHF受信回路
14 VHF受信アンテナ
20 リモコン
21 LF受信回路
22 LF受信アンテナ
23 VHF送信回路
24 VHF送信アンテナ
30 コア
31 コア本体
32 コア端部
40 導線
50 ケース
51 端子

Claims (3)

  1. コアに導線が巻回されており、長波帯の交流磁界成分を検出する受信用コイルアンテナにおいて、
    前記コアは、導線が巻回されているコア本体と、該コア本体の両端部に設けられているコア端部とで構成され、
    前記コア端部の、前記コア本体の長手方向に垂直な断面の面積が、前記コア本体のその長手方向に垂直な断面の面積よりも大きいことを特徴とする受信用コイルアンテナ。
  2. 前記コア本体の長手方向に垂直な断面の形状が四角形であることを特徴とする、請求項1に記載の受信用コイルアンテナ。
  3. コアに導線が巻回されており、長波帯の交流磁界成分を検出する受信用コイルアンテナにおいて、
    前記コアは、導線が巻回されているコア本体と、該コア本体の両端部に設けられているコア端部とで構成され、
    前記コア本体は、その長手方向に垂直な断面の形状が四角形であり、
    前記コア端部は、前記コア本体の長手方向に垂直な断面の形状が、前記コア本体の断面の対向する二辺方向に伸張された形状であることを特徴とする、受信用コイルアンテナ。
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