JP2004075670A - グルコシルリピッドa1位カルボキシメチル類縁体 - Google Patents

グルコシルリピッドa1位カルボキシメチル類縁体 Download PDF

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JP2004075670A
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Masao Shiosaki
汐崎 正生
Takashi Mochizuki
望月 隆
Yukiko Watanabe
渡辺 由紀子
Ryuichi Shimozato
下里 隆一
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Sankyo Co Ltd
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Sankyo Co Ltd
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Abstract

【課題】優れたマクロファージ活性抑制作用を有し、免疫抑制剤又は炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは敗血症の予防剤及び/又は治療剤として有用な化合物を提供することを課題とする。
【解決手段】下記一般式
【化1】
Figure 2004075670

[式中、Rは、水素原子、C−C20アルキル基、C−C20アルケニル基、C−C20アルキニル基等、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、C−C20アルキル基、C−C20アルケニル基、C−C20アルキニル基等、
は、C−C20アルカノイル基、C−C20アルケノイル基、C−C20アルキノイル基等、
は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、C−Cアルコキシ基、C−Cアルケニルオキシ基、C−Cアルキニルオキシ基等。]で表される化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル。
【選択図】なし。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、優れたマクロファージ活性抑制作用を有し、免疫抑制剤又は炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは敗血症の予防剤及び/又は治療剤として有用な新規リピッドA類縁体、その薬理上許容される塩又はそのエステル及びそれらを有効成分として含有する医薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
腸内細菌から得られたグラム陰性菌の細胞壁の最表層には菌体外に分泌されない毒成分(内毒素)が含まれており、この内毒素は、内毒素活性以外にも、生体の自己防衛にかかわる免疫アジュバント活性作用、マクロファ−ジ活性化作用、マイトジェン活性作用、発熱作用、腫瘍壊死作用、抗体産生増強作用、TNF誘導作用等の多様な生物活性を示す。
【0003】
かかる内毒素はリポ多糖よりなり、いわゆるリピッドAと称される部分が内毒素活性の活性中心であることが確認されている(非特許文献1)。
【0004】
また、リピッドA生合成前駆体として、モノサッカライドであるリピッドX及びリピッドYが、E.coli変異株より分離され、これらもリピッドAと同様の活性を示すことが明らかとなっている。
【0005】
これらの結果から、上記の多様な活性のうち、有用な活性を有するリピッドA、X又はYの誘導体合成の試みが頻繁に行われるようになり、例えば、特許文献1、特許文献2又は特許文献3に記載された誘導体が知られている。
【0006】
【非特許文献1】
テトラヘドロン・レタ−ズ,26巻,1545(1985年)
【特許文献1】
特開平10−324694号公報
【特許文献2】
特開平5−194470号公報
【特許文献3】
特開2001−348396号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等の課題は、優れたマクロファージ活性抑制作用を有し、抗炎症剤、抗自己免疫疾患剤、免疫抑制剤又は抗敗血症剤として有用な新規リピッドA類縁体を見出すことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するため、鋭意研究を行った結果、1位にカルボキシメチル基を有するグリコシルリピッドA類縁体のある系統の化合物が、優れたマクロファ−ジ活性抑制作用を有し、免疫抑制剤又は炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは敗血症の予防剤及び/又は治療剤として有用であることを見出し、本発明を完成した。
【0009】
本発明の化合物は、
(1)一般式
【0010】
【化2】
Figure 2004075670
【0011】
[式中、
は、水素原子、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケニル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキニル基を示し、
及びRは、同一又は異なって、水素原子、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケニル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキニル基を示し、
は、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルカノイル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケノイル基又は下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキノイル基を示し、
は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基を有していてもよいC−Cアルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC−Cアルケニルオキシ基又はオキソ基を有していてもよいC−Cアルキニルオキシ基を示し、
置換基群Aは、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルケニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルキニルオキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基及びC−C20アルキルスルフィニル基からなる群である。]
で表される化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステルである。
【0012】
本発明の化合物(I)のうち、好適なものは、
(2) (1)において、
が、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(3) (1)において、
が、無置換又は水酸基若しくはC−C20アルコキシ基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(4) (1)において、
が、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(5) (1)において、
が、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(6) (1)乃至(5)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(7) (1)乃至(5)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、無置換又は水酸基若しくはC−C20アルコキシ基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(8) (1)乃至(5)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(9) (1)乃至(5)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、ドデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(10) (1)乃至(9)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、C−C20アルカノイル基、C−C20アルケノイル基又はC−C20アルキノイル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(11) (1)乃至(9)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、ホルミル基、アセチル基、C11−C20アルケノイル基又はC11−C20アルキノイル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(12) (1)乃至(9)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基、9−オクタデシノイル基、ホルミル基又はアセチル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(13) (1)乃至(9)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基又は9−オクタデシノイル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(14) (1)乃至(13)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C20アルケニルオキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C20アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(15) (1)乃至(13)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基若しくはC11−C20アルケニルオキシ基を置換基として有するC−C20アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(16) (1)乃至(13)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、3位に水酸基、メトキシ基又はC11−C20アルケニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(17) (1)乃至(13)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、3−ヒドロキシデシル基、3−メトキシデシル基又は(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(18) (1)乃至(13)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、3−ヒドロキシデシル基又は3−メトキシデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(19) (1)乃至(18)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、ハロゲン原子、水酸基又はC−Cアルコキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(20) (1)乃至(18)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、フッ素原子、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(21) (1)乃至(18)から選択されるいずれか一つにおいて、
が、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(22) (1)において、
が、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、ドデシル基又はテトラデシル基であり、Rが、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基であり、Rが、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基、9−オクタデシノイル基、ホルミル基又はアセチル基であり、Rが、3−ヒドロキシデシル基、3−メトキシデシル基又は(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル基であり、Rが、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(23) (1)において、
が、ドデシル基又はテトラデシル基であり、Rが、ドデシル基であり、Rが、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基又は9−オクタデシノイル基であり、Rが、3−ヒドロキシデシル基又は3−メトキシデシル基であり、Rが、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩、
(24) (1)において、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−{(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[3−O−デシル−2−デオキシ−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[3−O−デシル−2−デオキシ−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、カルボキシメチル 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジテトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−オクタデカノイルアミノ−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[11−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシドデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−ヘプチルオキシエチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−ノニルオキシエチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ビス[(R)−3−メトキシドデシル]−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2−O−ドデシル−3−O−[(R)−3−メトキシドデシル]−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ビス(ノニルオキシエチル)−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ビス[(R)−3−ヒドロキシドデシル]−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−3−O−{(R)−3−ドデシルオキシテトラデシル}−6−O−メチル−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−3−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−3−O−{(R)−3−ドデシルオキシテトラデシル}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−3−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2,6−ジデオキシ−3−O−{(R)−3−ドデシルオキシテトラデシル}−6−フルオロ−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−3−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセナミド]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−2−ホルムアミド−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−[(Z)−7−テトラデセニルオキシ]テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−[(Z)−7−テトラデセニルオキシ]テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−(3−ヒドロキシテトラデシル)−α−D−グルコピラノシド及び
カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−6−O−メチル−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−[(Z)−7−テトラデセニルオキシ]テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−(3−ヒドロキシテトラデシル)−α−D−グルコピラノシド
からなる群から選択される化合物又はその薬理上許容される塩、
(25) (1)において、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−{(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド及び
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
からなる群から選択される化合物又はその薬理上許容される塩、
(26) (1)乃至(25)から選択されるいずれか一つに記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有する医薬組成物である。
【0013】
また、本発明は、上記化合物(I)を有効成分として含有する医薬であり、特に、マクロファージ活性を抑制する医薬であり、炎症の予防剤又は治療剤、自己免疫疾患の予防剤又は治療剤、免疫抑制剤、あるいは、敗血症の予防剤又は治療剤である。
【0014】
上記式(I)中、Rにおける「下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルカノイル基」の「C−C20アルカノイル基」としては、例えば、ホルミル(但し、オキソ基が置換基である場合は除く)、アセチル、プロピオニル、イソプロピオニル、ブチリル、イソブチリル、sec−ブチリル、tert−ブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、イソヘキサノイル、ヘプタノイル、イソヘプタノイル、オクタノイル、イソオクタノイル、ノナノイル、イソノナノイル、デカノイル、イソデカノイル、ウンデカノイル、イソウンデカノイル、ラウロイル、イソラウロイル、トリデカノイル、イソトリデカノイル、ミリストイル、ペンタデカノイル、パルミトイル、ヘプタデカノイル、ステアロイル、イソステアロイル、ノナデカノイル、イコサノイル基のような直鎖又は分枝鎖のC−C20アルカノイル基があげられ、好適には、C−C18アルカノイル基であり、より好適には、C−Cアルカノイル基であり、更に好適には、C−Cアルカノイル基であり、特に好適には、ホルミル基、アセチル基又はプロピオニル基であり、最適には、ホルミル基又はアセチル基である。
【0015】
上記式(I)中、Rにおける「下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケノイル基」の「C−C20アルケノイル基」としては、上記であげたC−C20アルカノイル基のうち、炭素数3乃至20個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられ、好適には、C12−C18アルケノイル基であり、更に好適には、C18アルケノイル基であり、特に好適には、(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニル基、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基又は(E)−11−オクタデセノイル基であり、最適には、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基又は(E)−11−オクタデセノイル基である。
【0016】
上記式(I)中、Rにおける「下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキノイル基」の「C−C20アルキノイル基」としては、上記であげたC−C20アルカノイル基のうち、炭素数3乃至20個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられ、好適には、C12−C18アルキノイル基であり、更に好適には、C18アルキノイル基であり、特に好適には、11−オクタデシノイル基又は9−オクタデシノイル基であり、最適には、9−オクタデシノイル基である。
【0017】
上記式(I)中、R、R及びRにおける「下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキル基」の「C−C20アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル、ヘプチル、1−メチルヘキシル、2−メチルヘキシル、3−メチルヘキシル、4−メチルヘキシル、5−メチルヘキシル、1−プロピルブチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、1−メチルヘプチル、2−メチルヘプチル、3−メチルヘプチル、4−メチルヘプチル、5−メチルヘプチル、6−メチルヘプチル、1−プロピルペンチル、2−エチルヘキシル、5,5−ジメチルヘキシル、ノニル、3−メチルオクチル、4−メチルオクチル、5−メチルオクチル、6−メチルオクチル、1−プロピルヘキシル、2−エチルヘプチル、6,6−ジメチルヘプチル、デシル、1−メチルノニル、3−メチルノニル、8−メチルノニル、3−エチルオクチル、3,7−ジメチルオクチル、7,7−ジメチルオクチル、ウンデシル、4,8−ジメチルノニル、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、3,7,11−トリメチルドデシル、ヘキサデシル、4,8,12−トリメチルトリデシル、1−メチルペンタデシル、14−メチルペンタデシル、13,13−ジメチルテトラデシル、ヘプタデシル、15−メチルヘキサデシル、オクタデシル、1−メチルヘプタデシル、ノナデシル、イコシル又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシル基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルキル基があげられ、好適には、C−C18アルキル基であり、より好適には、C−C16アルキル基であり、更に好適には、C10−C14アルキル基であり、特に好適には、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である。
【0018】
上記式(I)中、R、R及びRにおける「下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケニル基」の「C−C20アルケニル基」としては、上記であげたC−C20アルキル基のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられ、好適には、C−C18アルケニル基であり、更に好適には、C12−C14アルケニル基(特に、5−ドデセニル基又は7−テトラデセニル基)である。
【0019】
上記式(I)中、R、R及びRにおける「下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキニル基」の「C−C20アルキニル基」としては、上記であげたC−C20アルキル基のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられ、好適には、C−C18アルキニル基であり、更に好適には、C12−C14アルキニル基(特に、5−ドデシニル基又は7−テトラデシニル基)である。
【0020】
上記式(I)中、R及び置換基群Aにおける「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素原子があげられ、好適には、フッ素、塩素又は臭素原子であり、更に好適には、フッ素原子である。
【0021】
上記式(I)中、Rにおける「オキソ基を有していてもよいC−Cアルコキシ基」の「C−Cアルコキシ基」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、ネオペンチルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ又は2−エチルブチルオキシ基のような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基があげられ、好適には、炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基であり、更に好適には、メトキシ基である。
【0022】
上記式(I)中、Rにおける「オキソ基を有していてもよいC−Cアルケニルオキシ基」の「C−Cアルケニルオキシ基」としては、上記であげたC−Cアルコキシ基のうち、炭素数2乃至6個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられ、好適には、C−Cアルケニルオキシ基(特に、3−ブテニルオキシ基)である。
【0023】
上記式(I)中、Rにおける「オキソ基を有していてもよいC−Cアルキニルオキシ基」の「C−Cアルキニルオキシ基」としては、上記であげたC−Cアルコキシ基のうち、炭素数2乃至6個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられ、好適には、C−Cアルキニルオキシ基(特に、3−ブチニルオキシ基)である。
【0024】
上記式(I)中、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC−C20アルコキシ基」の「C−C20アルコキシ基」としては、上記であげた「C−C20アルキル基」に酸素原子が結合している基があげられ、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシ、イソペンチルオキシ、2−メチルブチルオキシ、ネオペンチルオキシ、1−エチルプロピルオキシ、ヘキシルオキシ、イソヘキシルオキシ、4−メチルペンチルオキシ、3−メチルペンチルオキシ、2−メチルペンチルオキシ、1−メチルペンチルオキシ、3,3−ジメチルブチルオキシ、2,2−ジメチルブチルオキシ、1,1−ジメチルブチルオキシ、1,2−ジメチルブチルオキシ、1,3−ジメチルブチルオキシ、2,3−ジメチルブチルオキシ、2−エチルブチルオキシ、ヘプチルオキシ、4−メチルヘキシルオキシ、1−プロピルブチルオキシ、4,4−ジメチルペンチルオキシ、オクチルオキシ、6−メチルヘプチルオキシ、5,5−ジメチルヘキシルオキシ、ノニルオキシ、デシルオキシ、1−メチルノニルオキシ、3−メチルノニルオキシ、8−メチルノニルオキシ、3−エチルオクチルオキシ、3,7−ジメチルオクチルオキシ、7,7−ジメチルオクチルオキシ、ウンデシルオキシ、4,8−ジメチルノニルオキシ、ドデシルオキシ、トリデシルオキシ、テトラデシルオキシ、ペンタデシルオキシ、3,7,11−トリメチルドデシルオキシ、ヘキサデシルオキシ、4,8,12−トリメチルトリデシルオキシ、1−メチルペンタデシルオキシ、14−メチルペンタデシルオキシ、13,13−ジメチルテトラデシルオキシ、ヘプタデシルオキシ、オクタデシルオキシ、1−メチルヘプタデシルオキシ、ノナデシルオキシ、イコシルオキシ又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシルオキシ基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基があげられ、好適には、C−C18アルコキシ基であり、より好適には、C−C14アルコキシ基であり、更に好適には、メトキシ基、ヘプチルオキシ基、ノニルオキシ基又はドデシルオキシ基である。
【0025】
上記式(I)中、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC−C20アルケニルオキシ基」の「C−C20アルケニルオキシ基」としては、上記であげた「C−C20アルコキシ基」のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の二重結合を有する基があげられ、好適には、C−C18アルケニルオキシ基であり、更に好適には、C12−C14アルケニルオキシ基(特に、5−ドデセニルオキシ基又は7−テトラデセニルオキシ基)である。
【0026】
上記式(I)中、置換基群Aにおける「オキソ基を有していてもよいC−C20アルキニルオキシ基」の「C−C20アルキニルオキシ基」としては、上記であげた「C−C20アルコキシ基」のうち、炭素数2乃至20個のものであって、1乃至3個の三重結合を有する基があげられ、好適には、C−C18アルキニルオキシ基であり、更に好適には、C12−C14アルキニルオキシ基(特に、5−ドデシニルオキシ基又は7−テトラデシニルオキシ基)である。
【0027】
上記式(I)中、置換基群Aにおける「C−C21アルキルカルボニル基」としては、上記であげたC−C20アルキル基にカルボニル基が結合している基があげられ、例えば、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、s−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、イソペンチルカルボニル、2−メチルブチルカルボニル、ネオペンチルカルボニル、1−エチルプロピルカルボニル、ヘキシルカルボニル、イソヘキシルカルボニル、4−メチルペンチルカルボニル、3−メチルペンチルカルボニル、2−メチルペンチルカルボニル、1−メチルペンチルカルボニル、3,3−ジメチルブチルカルボニル、2,2−ジメチルブチルカルボニル、1,1−ジメチルブチルカルボニル、1,2−ジメチルブチルカルボニル、1,3−ジメチルブチルカルボニル、2,3−ジメチルブチルカルボニル、2−エチルブチルカルボニル、ヘプチルカルボニル、1−メチルヘキシルカルボニル、2−メチルヘキシルカルボニル、3−メチルヘキシルカルボニル、4−メチルヘキシルカルボニル、5−メチルヘキシルカルボニル、1−プロピルブチルカルボニル、4,4−ジメチルペンチルカルボニル、オクチルカルボニル、1−メチルヘプチルカルボニル、2−メチルヘプチルカルボニル、3−メチルヘプチルカルボニル、4−メチルヘプチルカルボニル、5−メチルヘプチルカルボニル、6−メチルヘプチルカルボニル、1−プロピルペンチルカルボニル、2−エチルヘキシルカルボニル、5,5−ジメチルヘキシルカルボニル、ノニルカルボニル、3−メチルオクチルカルボニル、4−メチルオクチルカルボニル、5−メチルオクチルカルボニル、6−メチルオクチルカルボニル、1−プロピルヘキシルカルボニル、2−エチルヘプチルカルボニル、6,6−ジメチルヘプチルカルボニル、デシルカルボニル、1−メチルノニルカルボニル、3−メチルノニルカルボニル、8−メチルノニルカルボニル、3−エチルオクチルカルボニル、3,7−ジメチルオクチルカルボニル、7,7−ジメチルオクチルカルボニル、ウンデシルカルボニル、4,8−ジメチルノニルカルボニル、ドデシルカルボニル、トリデシルカルボニル、テトラデシルカルボニル、ペンタデシルカルボニル、3,7,11−トリメチルドデシルカルボニル、ヘキサデシルカルボニル、4,8,12−トリメチルトリデシルカルボニル、1−メチルペンタデシルカルボニル、14−メチルペンタデシルカルボニル、13,13−ジメチルテトラデシルカルボニル、ヘプタデシルカルボニル、15−メチルヘキサデシルカルボニル、オクタデシルカルボニル、1−メチルヘプタデシルカルボニル、ノナデシルカルボニル、イコシルカルボニル又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシルカルボニル基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルキル基にカルボニル基が結合している基があげられ、好適には、C−C17アルキルカルボニル基であり、より好適には、C−C12アルキルカルボニル基であり、更に好適には、ヘプチルカルボニル基、ノニルカルボニル基又はウンデカニルカルボニル基である。
【0028】
上記式(I)中、置換基群Aにおける「C−C20アルキニルスルホニル基」としては、上記であげた「C−C20アルキル基」にスルホニル基が結合している基があげられ、例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、イソブチルスルホニル、s−ブチルスルホニル、tert−ブチルスルホニル、ペンチルスルホニル、イソペンチルスルホニル、2−メチルブチルスルホニル、ネオペンチルスルホニル、1−エチルプロピルスルホニル、ヘキシルスルホニル、イソヘキシルスルホニル、4−メチルペンチルスルホニル、3−メチルペンチルスルホニル、2−メチルペンチルスルホニル、1−メチルペンチルスルホニル、3,3−ジメチルブチルスルホニル、2,2−ジメチルブチルスルホニル、1,1−ジメチルブチルスルホニル、1,2−ジメチルブチルスルホニル、1,3−ジメチルブチルスルホニル、2,3−ジメチルブチルスルホニル、2−エチルブチルスルホニル、ヘプチルスルホニル、1−メチルヘキシルスルホニル、2−メチルヘキシルスルホニル、3−メチルヘキシルスルホニル、4−メチルヘキシルスルホニル、5−メチルヘキシルスルホニル、1−プロピルブチルスルホニル、4,4−ジメチルペンチルスルホニル、オクチルスルホニル、1−メチルヘプチルスルホニル、2−メチルヘプチルスルホニル、3−メチルヘプチルスルホニル、4−メチルヘプチルスルホニル、5−メチルヘプチルスルホニル、6−メチルヘプチルスルホニル、1−プロピルペンチルスルホニル、2−エチルヘキシルスルホニル、5,5−ジメチルヘキシルスルホニル、ノニルスルホニル、3−メチルオクチルスルホニル、4−メチルオクチルスルホニル、5−メチルオクチルスルホニル、6−メチルオクチルスルホニル、1−プロピルヘキシルスルホニル、2−エチルヘプチルスルホニル、6,6−ジメチルヘプチルスルホニル、デシルスルホニル、1−メチルノニルスルホニル、3−メチルノニルスルホニル、8−メチルノニルスルホニル、3−エチルオクチルスルホニル、3,7−ジメチルオクチルスルホニル、7,7−ジメチルオクチルスルホニル、ウンデシルスルホニル、4,8−ジメチルノニルスルホニル、ドデシルスルホニル、トリデシルスルホニル、テトラデシルスルホニル、ペンタデシルスルホニル、3,7,11−トリメチルドデシルスルホニル、ヘキサデシルスルホニル、4,8,12−トリメチルトリデシルスルホニル、1−メチルペンタデシルスルホニル、14−メチルペンタデシルスルホニル、13,13−ジメチルテトラデシルスルホニル、ヘプタデシルスルホニル、15−メチルヘキサデシルスルホニル、オクタデシルスルホニル、1−メチルヘプタデシルスルホニル、ノナデシルスルホニル、イコシルスルホニル又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシルスルホニル基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルキル基にスルホニル基が結合している基があげられ、好適には、C−C16アルキルスルホニル基であり、より好適には、C−C11アルキルスルホニル基であり、更に好適には、ヘプチルスルホニル基、ノニルスルホニル基又はウンデカニルスルホニル基である。
【0029】
上記式(I)中、置換基群Aにおける「C−C20アルキニルスルフィニル基」としては、上記であげた「C−C20アルキル基」にスルフィニル基が結合している基があげられ、例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、s−ブチルスルフィニル、tert−ブチルスルフィニル、ペンチルスルフィニル、イソペンチルスルフィニル、2−メチルブチルスルフィニル、ネオペンチルスルフィニル、1−エチルプロピルスルフィニル、ヘキシルスルフィニル、イソヘキシルスルフィニル、4−メチルペンチルスルフィニル、3−メチルペンチルスルフィニル、2−メチルペンチルスルフィニル、1−メチルペンチルスルフィニル、3,3−ジメチルブチルスルフィニル、2,2−ジメチルブチルスルフィニル、1,1−ジメチルブチルスルフィニル、1,2−ジメチルブチルスルフィニル、1,3−ジメチルブチルスルフィニル、2,3−ジメチルブチルスルフィニル、2−エチルブチルスルフィニル、ヘプチルスルフィニル、1−メチルヘキシルスルフィニル、2−メチルヘキシルスルフィニル、3−メチルヘキシルスルフィニル、4−メチルヘキシルスルフィニル、5−メチルヘキシルスルフィニル、1−プロピルブチルスルフィニル、4,4−ジメチルペンチルスルフィニル、オクチルスルフィニル、1−メチルヘプチルスルフィニル、2−メチルヘプチルスルフィニル、3−メチルヘプチルスルフィニル、4−メチルヘプチルスルフィニル、5−メチルヘプチルスルフィニル、6−メチルヘプチルスルフィニル、1−プロピルペンチルスルフィニル、2−エチルヘキシルスルフィニル、5,5−ジメチルヘキシルスルフィニル、ノニルスルフィニル、3−メチルオクチルスルフィニル、4−メチルオクチルスルフィニル、5−メチルオクチルスルフィニル、6−メチルオクチルスルフィニル、1−プロピルヘキシルスルフィニル、2−エチルヘプチルスルフィニル、6,6−ジメチルヘプチルスルフィニル、デシルスルフィニル、1−メチルノニルスルフィニル、3−メチルノニルスルフィニル、8−メチルノニルスルフィニル、3−エチルオクチルスルフィニル、3,7−ジメチルオクチルスルフィニル、7,7−ジメチルオクチルスルフィニル、ウンデシルスルフィニル、4,8−ジメチルノニルスルフィニル、ドデシルスルフィニル、トリデシルスルフィニル、テトラデシルスルフィニル、ペンタデシルスルフィニル、3,7,11−トリメチルドデシルスルフィニル、ヘキサデシルスルフィニル、4,8,12−トリメチルトリデシルスルフィニル、1−メチルペンタデシルスルフィニル、14−メチルペンタデシルスルフィニル、13,13−ジメチルテトラデシルスルフィニル、ヘプタデシルスルフィニル、15−メチルヘキサデシルスルフィニル、オクタデシルスルフィニル、1−メチルヘプタデシルスルフィニル、ノナデシルスルフィニル、イコシルスルフィニル又は3,7,11,15−テトラメチルヘキサデシルスルフィニル基のような炭素数1乃至20個の直鎖又は分枝鎖アルキル基にスルフィニル基が結合している基があげられ、好適には、C−C16アルキルスルフィニル基であり、より好適には、C−C11アルキルスルフィニル基であり、更に好適には、ヘプチルスルフィニル基、ノニルスルフィニル基又はウンデカニルスルフィニル基である。
【0030】
上記式(I)中、「置換基群A」から選択される任意の基は、好適には、独立に1乃至3個置換していてもよく、より好適には、1個置換していてもよい。
【0031】
上記式(I)中、「置換基群A」から選択される任意の基は、好適には、水酸基、オキソ基、C−C20アルコキシ基、C−C20アルケニルオキシ基、C−C20アルキニルオキシ基、C−C12アルキルカルボニル基、C−C11アルキルスルホニル基又はC−C11アルキルスルフィニル基であり、より好適には、水酸基、オキソ基、メトキシ基、C−C14アルコキシ基又はC−C14アルケニルオキシ基であり、更に好適には、水酸基、オキソ基、メトキシ基又は(Z)−テトラ−7−デセニルオキシであり、特に好適には、水酸基、オキソ基又はメトキシ基である。
【0032】
上記式(I)中、「置換基群A」の置換位置は、オキソ基においては、好適には、1位であり、他の基においては、好適には、3位である。
【0033】
上記式(I)中、「オキソ基で置換されていてもよいC−C20アルキル基」には、上記であげた「C−C20アルカノイル基」を含む。
【0034】
上記式(I)中、「オキソ基で置換されていてもよいC−C20アルケニル基」には、上記であげた「C−C20アルケノイル基」を含む。
【0035】
上記式(I)中、「オキソ基で置換されていてもよいC−C20アルキニル基」には、上記であげた「C−C20アルキノイル基」を含む。
【0036】
上記式(I)中、好適なRは、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C18アルキル基であり、より好適には、無置換又は水酸基若しくはC−C20アルコキシ基を置換基として有するC−C18アルキル基であり、更に好適には、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、ドデシル基又はテトラデシル基であり、特に好適には、ドデシル基又はテトラデシル基である。
【0037】
上記式(I)中、好適なRは、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C18アルキル基であり、より好適には、無置換又は水酸基若しくはC−C20アルコキシ基を置換基として有するC−C18アルキル基であり、更に好適には、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基であり、特に好適には、ドデシル基である。
【0038】
上記式(I)中、好適なRは、C−C20アルカノイル基、C−C20アルケノイル基又はC−C20アルキノイル基であり、より好適には、ホルミル基、アセチル基、C11−C20アルケノイル基又はC11−C20アルキノイル基であり、更に好適には、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基、9−オクタデシノイル基、ホルミル基又はアセチル基であり、特に好適には、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基又は9−オクタデシノイル基である。
【0039】
上記式(I)中、好適なRは、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C20アルケニルオキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C20アルキル基であり、より好適には、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基若しくはC11−C20アルケニルオキシ基を置換基として有するC−C20アルキル基であり、更に好適には、3位に水酸基、メトキシ基又はC11−C20アルケニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基であり、特に好適には、3−ヒドロキシデシル基、3−メトキシデシル基又は(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル基であり、最も好適には、3−ヒドロキシデシル基又は3−メトキシデシル基である。
【0040】
上記式(I)中、好適なRは、ハロゲン原子、水酸基又は無置換のC−Cアルコキシ基であり、より好適には、フッ素原子、水酸基又はメトキシ基であり、特に好適には、水酸基又はメトキシ基である。
【0041】
上記式(I)の化合物は、塩にすることができるが、そのような塩としては、好適には、ナトリウム塩、カリウム塩、マグネシウム塩又はカルシウム塩のようなアルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩;トリエチルアミン塩、トリメチルアミン塩のような有機塩基の塩を挙げることができる。
【0042】
また、本発明の化合物(I)は、大気中に放置しておくことにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明の塩に包含される。
【0043】
さらに、本発明の化合物(I)は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があるが、そのような溶媒和物も本発明の塩に包含される。
【0044】
上記式(I)の化合物は、エステルを形成することができるが、そのエステルを形成する置換基としては、次の(a)〜(f)の式を有するものを挙げることができ、「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」や、加水素分解、加水分解、電気分解、光分解のような化学的方法により開裂し得る「反応における保護基」を示す。
(a) −CHR
(b) −CHR
(c) −(CHR−OCOR
(d) −(CHR−OR
(e) −SiR
(f) −CH−Ph−COOR
上記式中、
nは、1又は2を示し、
Phは、フェニル基を示し、
は、水素原子、低級アルキル基、アリール置換された低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、低級アルキニル基、脂肪族アシル基、又は、アリール置換された脂肪族アシル基を示し、好適には、水素原子、低級アルキル基、ハロゲノ低級アルキル基、低級アルケニル基、又は、低級アルキニル基であり、更に好適には、水素原子、炭素数1乃至3個のアルキル基、ハロゲノ炭素数1乃至3個のアルキル基、炭素数2又は3個の低級アルケニル基、炭素数2又は3個の低級アルキニル基である。
【0045】
は、水素原子又は低級アルキル基を示し、好適には、水素原子である。
【0046】
は、アリール基又は置換されたアリール基(該置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ハロゲン原子及びニトロ基を挙げることができる。)を示し、好適には、低級アルコキシ化アリール基、ハロゲン化アリール基又はニトロ化アリール基であり、更に好適には、低級アルコキシ化フェニル基、ハロゲン化フェニル基又はニトロ化フェニル基である。
【0047】
は、水素原子又はRで定義した基を示す。
【0048】
は、水素原子又は低級アルキル基を示し、好適には、水素原子又は炭素数1乃至3個のアルキル基である。
【0049】
は、低級アルキル基、低級アルコキシ基又はRで定義した基を示し、好適には、低級アルキル基又は低級アルコキシ基であり、更に好適には、炭素数1乃至3個のアルキル基又は炭素数1乃至3個のアルコキシ基である。
【0050】
又、R及びRは、一緒になって、フタリジル基又はモノ若しくはジ置換のフタリジル基(該置換基としては、低級アルキル基又は低級アルコキシ基を挙げることができる。)を示してもよい。
【0051】
、R及びRは、同一又は異なって、低級アルキル基又はRで定義した基を示し、好適には、低級アルキル基であり、更に好適には、炭素数1乃至3個のアルキル基である。
【0052】
は、低級アルキル基を示し、好適には、炭素数1乃至3個のアルキル基である。
【0053】
上記「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」及び「反応における保護基」としては、具体的には、以下の基があげられる。
【0054】
すなわち、「生体内で加水分解のような生物学的方法により開裂し得る保護基」としては、好適には、メトキシメチル、1−エトキシエチル、1−メチル−1−メトキシエチル、tert−ブトキシメチル、フェノキシメチル、アセトキシメチル、ピバロイルオキシメチル、シクロペンタノイルオキシメチル、1−シクロヘキサノイルオキシブチル、ベンゾイルオキシメチル、メトキシカルボニルオキシメチル、2−プロポキシカルボニルオキシエチルであり、
「反応における保護基」としては、好適には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、s−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、1−メチル−2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、2−エチル−2−プロペニル、1−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、3−ブテニル、1−メチル−3−ブテニル、2−ペンテニル、1−メチル−3−ペンテニル、2−ヘキセニル;エチニル、2−プロピニル、2−メチル−2−プロピニル、2−ブチニル、1−メチル−2−ブチニル、1−エチル−2−ブチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、2−ヘキシニル;アセチルメチル;ベンジル、フェネチル、3−フェニルプロピル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、6−フェニルヘキシル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチル、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジル、4−シアノベンジルジフェニルメチル、ビス(2−ニトロフェニル)メチル、4−メトキシカルボニルベンジル;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジtert−ブチルシリル、トリイソプロピルシリル、メチルジフェニルシリル、イソプロピルジフェニルシリル、ブチルジフェニルシリル、フェニルジイソプロピルシリル基である。
【0055】
上記式(I)の化合物は、分子中に不斉炭素を有し、各々がS配位、R配位である立体異性体が存在するが、特に明示していない場合は、その各々、或いはそれらの混合物のいずれも本発明に包含される。
【0056】
上記式(I)の化合物は、分子中に二重結合を有し、各々がZ配置、E配置である幾何異性体が存在するが、その各々、或いはそれらの混合物のいずれも本発明に包含される。
【0057】
本発明の一般式(I)を有する化合物の具体例としては、例えば、下記表1に記載の化合物を挙げることができるが、本発明は、これらの化合物に限定されるものではない。なお、表1の化合物は、式(I)の構造式を有する。
【0058】
更に表中の略号は下記の通りである。
Me:メチル基、Et:エチル基、Pr:プロピル基、iPr:イソプロピル基、Ac:アセチル基、For:ホルミル基、Q1:3−ヒドロキシデシル基、Q2:3−ヒドロキシドデシル基、Q3:3−ヒドロキシテトラデシル基、Q4:3−メトキシデシル基、Q5:3−メトキシドデシル基、Q6:(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル基、Q7:ヘプチルオキシエチル基、Q8:ノニルオキシエチル基、Q9:ヘプチルカルボニルエチル基、Q10:ノニルカルボニルエチル基、Q11:ウンデカニルカルボニルエチル基、Q12:ヘプチルスルホニルエチル基、Q13:ノニルスルホニルエチル基、Q14:ウンデカニルスルホニルエチル基、Q15:ヘプチルスルフィニルエチル基、Q16:ノニルスルフィニルエチル基、Q17:ウンデカニルスルフィニルエチル基、Q18:オクタデカノイル基、Q19:11−ドデセノイル基、Q20:(Z)−11−テトラデセノイル基、Q21:(Z)−11−ヘキサデセノイル基、Q22:(Z)−9−オクタデセノイル基、Q23:(Z)−11−オクタデセノイル基、Q24:(E)−11−オクタデセノイル基、Q25:(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニル基、Q26:9−オクタデシノイル基、Q27:11−オクタデシノイル基、Q28:(R)−3−(ドデシルオキシ)テトラデシル基、(R)−Q1:(R)−3−ヒドロキシデシル基、(S)−Q2:(S)−3−ヒドロキシドデシル基。
【0059】
【表1】
【0060】
【化3】
Figure 2004075670
Figure 2004075670
【0061】
Figure 2004075670
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Figure 2004075670
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Figure 2004075670
Figure 2004075670
Figure 2004075670
【0062】
表1において、好適な化合物は、
例示化合物番号1:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号7:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号13:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号19:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号43:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号49:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−{(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号50:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号51:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号52:カルボキシメチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号55:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号66:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−2−ホルムアミド−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−[(Z)−7−テトラデセニルオキシ]テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号107:カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−6−O−メチル−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−[(Z)−7−テトラデセニルオキシ]テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−(3−ヒドロキシテトラデシル)−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号108:カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−[(Z)−7−テトラデセニルオキシ]テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−(3−ヒドロキシテトラデシル)−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号161:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−オクタデカノイルアミノ−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号165:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z,Z)−9,12−オクタデカジエニルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号173:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[11−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号292:カルボキシメチル 6−O−[3−O−デシル−2−デオキシ−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号293:カルボキシメチル 6−O−[3−O−デシル−2−デオキシ−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号294:カルボキシメチル 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号295:カルボキシメチル 3−O−デシル−6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセナミド]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号298:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジテトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号302:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ビス[(R)−3−メトキシドデシル]−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号306:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシドデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号308:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−ノニルオキシエチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号312:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2−O−ドデシル−3−O−[(R)−3−メトキシドデシル]−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号317:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ビス(ノニルオキシエチル)−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号320:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−ヘプチルオキシエチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号322:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−6−O−メチル−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ビス[(R)−3−ヒドロキシドデシル]−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号326:カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−3−O−{(R)−3−ドデシルオキシテトラデシル}−6−O−メチル−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−3−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号327:カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2−デオキシ−3−O−{(R)−3−ドデシルオキシテトラデシル}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−3−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−α−D−グルコピラノシド又は
例示化合物番号328:カルボキシメチル 6−O−[2−アセタミド−2,6−ジデオキシ−3−O−{(R)−3−ドデシルオキシテトラデシル}−6−フルオロ−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−3−O−{(R)−3−ヒドロキシテトラデシル}−α−D−グルコピラノシド
であり、最も好適な化合物は、
例示化合物番号1:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号7:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号13:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号19:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号49:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−{(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号50:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
例示化合物番号51:カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド又は
例示化合物番号52:カルボキシメチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
である。
【0063】
【発明の実施の形態】
本発明の一般式(I)を有する化合物は、以下の方法により、公知化合物(II)(Aldrichより入手)又は(IV−3)(カルボハイドレート・リサーチ、第254巻、43頁(1994年)に記載の方法に準じて合成)を出発原料として用いて、製造することができる。
【0064】
【化4】
Figure 2004075670
【0065】
【化5】
Figure 2004075670
【0066】
【化6】
Figure 2004075670
【0067】
【化7】
Figure 2004075670
【0068】
【化8】
Figure 2004075670
【0069】
【化9】
Figure 2004075670
【0070】
【化10】
Figure 2004075670
【0071】
上記工程中、R、R、R、R及びRは前述したものと同意義を示す。
【0072】
及びRは、同一又は異なって水素原子、C−Cアルキル基又はC−C アリール基を示す。
【0073】
10は、下記置換基群Bから選択された一種以上の基で置換されていてもよい、C−C20アルキル基、C−C20アルケニル基又はC−C20アルキニル基であり、置換基群Bは、ハロゲン原子、保護された水酸基(該保護基としては、好適には、トリクロロエトキシカルボニル基又はベンジル基である)、オキソ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルケニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルキニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルカノイルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルケノイルオキシ基及びオキソ基を有していてもよいC−C20アルキノイルオキシ基からなる群である。
【0074】
11は、水酸基の保護基であり、好適には、ベンジルオキシカルボニル基又はアリルオキシカルボニル基である。
【0075】
12は、1−プロペニル基である。
【0076】
13は、アリル基、置換基を有してもよいC−C10アリール基又は置換基を有してもよいC−C11アラルキル基を示し、好適には、アリル基、フェニル基又はベンジル基である。
【0077】
14、R15及びR16は、同一又は異なって、C−Cアルキル基又はC−C10アリール基を示す。
【0078】
17は、オキソ基を有していてもよいC−Cアルキル基を示す。
【0079】
18は、水素原子又はハロゲン原子を示す。
【0080】
19は、水素原子、ハロゲン原子、保護された水酸基(該保護基としては、好適には、ベンジルオキシカルボニル基又はアリルオキシカルボニル基である。)、オキソ基を有していてもよいC−Cアルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC−Cアルケニルオキシ基又はオキソ基を有していてもよいC−Cアルキニルオキシ基を示す。
【0081】
本願発明の化合物(I)を製造する工程は3工程からなる。
(1)A工程は、中間体(VI−2)又は(VI−4)を製造する工程であり、a法及びb法の2種類の方法を記載する。
(2)B工程は、中間体(XIII)、(XIX)及び(XXII)を製造する工程である。Rの種類に応じて、a法、b法及びc法の3種類の方法を記載する。
(3)C工程は、中間体(VI−2)又は(VI−4)と中間体(XIII)、(XIX)及び(XXII)を縮合し、目的化合物(I)を製造する工程である。
【0082】
以下、各工程につき、説明する。
【0083】
(1)A工程
(1−1)a法
本方法は化合物(II)を出発原料とし、化合物(VI−2)を製造する方法である。
【0084】
(第Aa1工程)
本工程は、ジアセトン−D−グルコース化合物(II)の3位水酸基がアルキル化(アルケニル基、アルキニル基を導入する場合も含む。以下、製造工程の説明において、同様の定義とする。)又はアシル化された化合物(III)を製造する工程であり、アルキル化は下記▲1▼の方法、アシル化は下記▲2▼の方法により達成される。
【0085】
▲1▼アルキル化
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、化合物(II)にアルキル化剤を反応させることによって達成される。
【0086】
使用される溶剤としては、例えば、ジオキサン、テトラヒドロフランなどのエーテル類;ホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド類;ジクロロメタンなどのハロゲン化炭化水素類があげられるが、好適には、ジメチルホルムアミドである。
【0087】
使用される塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどの水酸化アルカリ金属;n−ブチルリチウム、t−ブチルリチウムなどのアルキルリチウム類;水素化カリウム、水素化ナトリウムなどの水素化アルカリ金属等があげられるが、好適には、水素化ナトリウムである。
【0088】
使用されるアルキル化剤としては、例えば、ハロゲン化炭化水素類、スルホン酸エステル類が挙げられるが、好適には、臭化物(RBr)又はメタンスルホン酸エステル(ROSOMe)である。
【0089】
反応温度は、通常0℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至60℃である。
【0090】
反応時間は、反応温度、原料、試薬または使用される溶剤等によって異なるが、通常、20分間乃至48時間であり、好適には、2乃至24時間である。
【0091】
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0092】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0093】
▲2▼アシル化
本工程は、不活性溶剤中、縮合剤及び塩基の存在又は非存在下、化合物(II)に、アシル化剤を処理することにより達成される。
【0094】
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
【0095】
使用される縮合剤としては、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミドなどのカルボジイミド類をあげることができるが、好適には、1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミドである。
【0096】
使用される塩基としては、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミンのような有機塩基類をあげることができるが、好適には、4−ジメチルアミノピリジンである。
【0097】
使用されるアシル化剤としては、式:R’OHで表されるカルボン酸、または、式:R’Cl(式中、R’は、Rの定義のうちアルカノイル基、アルケノイル基又はアルキノイル基を示す。)で表される酸クロライドがあげられる。これらのアシル化剤が、水酸基又はオキソ基を有する場合、かかる基は保護されていてもよく、例えば、オキソ基は、アセタール基として保護される。
【0098】
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には、15℃乃至25℃(室温)である。
【0099】
反応時間は、通常20分間乃至24時間であり、好適には1乃至5時間である。
【0100】
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物をろ過し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0101】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0102】
(第Aa2工程)
本工程は、化合物(III)を、アリルアルコール溶媒中、塩酸ガス存在下で加熱することにより化合物(IV−1)を得る工程である。
【0103】
反応温度は、通常0℃乃至溶媒の還流加熱温度で行われるが、好適には、室温乃至80℃である。
【0104】
反応時間は、通常20分間乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0105】
(第Aa3工程)
本工程は、化合物(IV−1)の4位及び6位アルコールにイソプロピリデンを架け化合物(IV−2)を得る工程である。本工程は、化合物(IV−1)に、不活性溶剤中、酸触媒存在下で2,2−ジメトキシプロパンを作用させることにより達成される。
【0106】
使用される溶剤としては、例えば、ジメチルホルムアミドなどのアミド類があげられる。
【0107】
使用される酸触媒としては、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸などがあげられる。
【0108】
反応温度は、通常室温乃至50℃である。
【0109】
反応時間は、通常20分間乃至24時間である。
【0110】
反応終了後、本反応の目的化合物(IV−2)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0111】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0112】
(第Aa4工程)
本工程は、化合物(IV−2)の2位のアルコールをアルキル化して化合物(V)を得る工程であり、第Aa1工程と同様の条件で処理することにより達成される。
【0113】
(第Aa5工程)
本工程は、化合物(V)の1位アリル基を段階的に酸化して、カルボキシメチル基へと変換したのち、エステル化して化合物(VI−1)を製造する工程であり、酸化剤およびエステル化剤を処理することによって達成される。
【0114】
▲1▼アリル基からカルボキシメチル基への段階的な酸化
本工程は、不活性溶剤中、四酸化ルテニウムにより、化合物(V)のアリル基をカルボン酸へ変換する工程である。
【0115】
使用される溶剤としては、例えば、水−四塩化炭素−シアノメタン(3:2:2)などがあげられる。
【0116】
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、0℃乃至室温である。
【0117】
反応時間は、通常20分間乃至24時間である。
【0118】
▲2▼エステル化
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、上記▲1▼で得られたカルボン酸に臭化アリルを反応させて達成される。
【0119】
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素などのハロゲン化炭化水素類;ジメチルホルムアミドなどのアミド類;酢酸エチルなどのエステル類があげられる。
【0120】
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、0℃乃至室温である。
【0121】
反応時間は、通常20分間乃至24時間である。
【0122】
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0123】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0124】
(第Aa6工程)
本工程は、化合物(VI−1)の4位及び6位の水酸基の保護基を酸処理により脱保護することによって達成される。
【0125】
使用される酸としては、例えば、塩酸、硫酸のような無機酸;酢酸、しゅう酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸があげられるが、好適には有機酸であり、更に好適には、水で希釈(20〜90%)した酢酸又はメタノール中のp−トルエンスルホン酸である。
【0126】
使用される溶媒は、水又はメタノールである
反応温度は、通常0℃乃至100℃である。
【0127】
反応時間は、通常20分間乃至24時間である。
【0128】
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0129】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
(1−2)b法
本方法は、RとRが同一である化合物(I)の製造に用いる中間体(VI−4)の製法である。
(第Ab1工程)
本工程は、化合物(IV−3)を出発原料とし、その2,3位水酸基がアルキル化された化合物(V−2)を製造する工程であり、第Aa1工程▲1▼と同様の条件で処理することによって達成される。
(第Ab2工程)
本工程は、化合物(V−2)の1位アリル基を段階的に酸化して、カルボキシメチル基へと変換したのち、エステル化して化合物(VI−3)を製造する工程であり、第Aa5工程と同様の条件で処理することによって達成される。
(第Ab3工程)
本工程は、化合物(VI−3)の4位及び6位の水酸基の保護基を酸処理により脱保護することにより化合物(VI−4)を製造する工程であり、第Aa6工程と同様の条件で処理することによって達成される。
【0130】
(2)B工程
(2−1)a法
本方法は、Rが水酸基である化合物(I)の製造に用いる中間体(XIII)の製法である。
【0131】
(第Ba1工程)
本工程は、化合物(II−1)(カルボハイドレート・リサーチ、第222巻、57頁(1991年))の3位水酸基がアルキル化された化合物(VII)を製造する工程であり、第Aa1工程▲1▼と同様の条件で処理することによって達成される。
【0132】
(第Ba2工程)
本工程は、化合物(VII)の2位を脱保護したのち、再び2位アミノ基を保護した化合物(VIII)を製造する工程である。
【0133】
▲1▼脱保護反応
本工程は、不活性溶剤中、アルカリ条件下、化合物(VII)の2位トリフルオロアセトアミドを脱保護する工程である。
【0134】
使用される溶剤としては、例えば、メタノール、エタノールのようなアルコール類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類があげられるが、好適にはアルコール類(エタノール)である。
【0135】
使用されるアルカリとしては、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような水酸化アルカリ金属;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシドのようなアルカリ金属アルコキシドがあげられるが、好適には、水酸化アルカリ金属である。
【0136】
反応温度は、通常0℃乃至100℃であるが、好適には、25℃乃至80℃である。
【0137】
反応時間は、通常30分間乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0138】
▲2▼保護化反応
本工程は、不活性溶剤中、塩基の存在下、保護化剤を反応させて達成される。
【0139】
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリルのような二トリル類があげられるが、好適にはハロゲン化炭化水素類であり、特に好適にはメチレンクロリドである。
【0140】
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのようなピリジン類;トリエチルアミン、トリブチルアミンのようなトリアルキルアミン類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類などがあげられるが、好適には、アルカリ金属炭酸水素塩類(炭酸水素ナトリウム)である。
【0141】
使用される保護化剤としては、後述する第C1工程のグリコシル化を妨げないものであればよく、好適には、トリクロロエトキシカルボニルクロリドである。
【0142】
反応温度は、通常−20℃乃至60℃であり、好適には、0℃乃至25℃である。
【0143】
反応時間は、通常30分間乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0144】
反応終了後、本反応の目的化合物(VIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を溶剤で希釈し、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0145】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0146】
(第Ba3工程)
本工程は、化合物(VIII)の4位及び6位水酸基の保護基が脱保護された化合物(IX)を製造する工程であり、前記(第Aa6工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0147】
(第Ba4工程)
本工程は、所望により化合物(IX)の1位アリル基を異性化させた後、6位水酸基が選択的に保護された化合物(X)を製造する工程である。
【0148】
10に不飽和結合が存在する場合は、以下の工程中で保護基を導入する場合は、還元反応を用いないで除去することのできるアリル基又はアリルオキシカルボニル基を使用するため、それらのアリル基と1位アリル基とを差別化するために以下の▲1▼に述べた異性化反応を行う必要があり、R10に不飽和結合が存在しない場合は、直ちに▲2▼の保護化反応を行ってよい。
【0149】
▲1▼1位アリル基の異性化反応
本工程は、不活性溶剤中、化合物(IX)の1位アリル基を金属触媒によって異性化させる反応である。
【0150】
使用される溶剤は、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられるが、好適には、エーテル類であり、更に好適にはテトラヒドロフランである。
【0151】
使用される金属触媒としては、パラジウム、ロジウム、イリジウムなどの錯体が用いられるが、好適には、(1,5−シクロオクタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウム(I)ヘキサフルオロホスフェート([Ir(COD)(PMePh]PF)である。
【0152】
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、5℃乃至30℃である。
【0153】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至8時間である。
【0154】
▲2▼6位水酸基の保護化反応
本反応は、不活性溶剤中、塩基存在下、保護化剤を処理することによって達成される。
【0155】
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類があげられるが、好適には、メチレンクロリドである。
【0156】
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリンのような有機塩基類があげられるが、好適には、ピリジンである。
【0157】
使用される保護化剤としては、脱保護処理を行うことによって6位水酸基が収率良く回復できるものであればよく、例えば、tert−ブトキシカルボニルクロリドのようなアルキルオキシカルボニルハライド、ベンジルオキシカルボニルクロリドのようなアラルキルオキシカルボニルハライド、アリルオキシカルボニルクロリドのようなアルケニルオキシカルボニルハライドがあげられるが、R10に不飽和結合が存在しない場合は、好適には、ベンジルオキシカルボニルクロリドであり、R10に不飽和結合が存在する場合は、好適には、アリルオキシカルボニルクロリドである。
【0158】
反応温度は、通常−50℃乃至50℃であり、好適には、−10℃乃至30℃である。
【0159】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至5時間である。
【0160】
反応終了後、本反応の目的化合物(X)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0161】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0162】
(第Ba5工程)
本工程は、化合物(X)の4位水酸基がリン酸化された化合物(XI)を製造する工程であり、不活性溶剤中、塩基存在下、リン酸化剤で処理することにより達成される。
【0163】
使用される溶剤は、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン系炭化水素類;エーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類又は含水エーテル類;酢酸エチルのようなエステル類があげられるが、好適にはハロゲン化炭化水素類(メチレンクロリド)である。
【0164】
使用される塩基は、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジン、トリエチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、1H−テトラゾールのような有機塩基類があげられるが、好適にはジメチルアミノピリジンである。
【0165】
リン酸化剤は、式:(R13O)P(=O)X(式中、R13は前記と同意義を示し、Xは塩素、臭素、よう素のようなハロゲン原子を示し、好適には塩素原子である。)で表されるリン酸ハライドが一つの方法として使用される。リン酸ハライドとしては、後述する第C3工程においてリン酸エステル化合物(XXIX)を脱保護してリン酸化合物(I)に変換する際、保護基R13が収率良く容易に除去できるようなものであればよく、R10に不飽和結合が存在しない場合は、好適には、フェニルホスホリルクロリド又はベンジルホスホリルクロリドであり、R10に不飽和結合が存在する場合は、別の方法として、好適には、ビス(アリルオキシ)(ジイソプロピルアミノ)ホスフィンとテトラゾールのような塩基でジアリルホスファイトとし、それを更にメタクロル過安息香酸又は過酸化水素水にて酸化するか、オキソンのような無機酸化剤で酸化することにより、ジアリルリン酸エステルとする。
【0166】
反応温度は、通常−20℃乃至50℃であり、好適には、−10℃乃至30℃である。
【0167】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至5時間である。
【0168】
反応終了後、本反応の目的化合物(XI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0169】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0170】
(第Ba6工程)
本工程は、化合物(XI)の1位保護基が脱保護された化合物(XII)を製造する工程である。
【0171】
10に不飽和結合が存在しない場合は、前記(第Ba4工程)の▲1▼と同様にして化合物(XI)の1位アリル基を金属触媒によって異性化させ、その後加水分解を行う。
【0172】
10に不飽和結合が存在する場合は、既に1位アリル基が異性化されているので、加水分解反応のみ行う。
【0173】
異性化したビニルエーテルの加水分解は、塩酸、硫酸、フッ化水素酸のような無機酸;ギ酸、p−トルエンスルホン酸などの有機酸を作用させるか、あるいは、水中でヨウ素を作用させて行われるが、好適には、ピリジン−水の混合溶媒中でヨウ素を作用させて行われるか、又は無機酸である。
【0174】
反応温度は、通常0℃乃至100℃であり、好適には、25℃乃至45℃である。
【0175】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至5時間である。
【0176】
反応終了後、本反応の目的化合物(XII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、ヨウ素を使用した場合は、反応混合物に酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。また、無機酸を使用した場合は、重曹水洗し、通常の操作で得られる。
【0177】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0178】
(第Ba7工程)
本工程は、中間体であるトリクロロアセトイミデート体(XIII)を製造する工程であり、化合物(XII)の1位水酸基に、不活性溶剤中、塩基存在下、トリクロロアセトニトリルを作用させることにより達成される。
【0179】
使用される溶剤は、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;アセトニトリルのようなニトリル類が挙げられるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類(メチレンクロリド)である。
【0180】
使用される塩基としては、例えば、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセン(DBU)などの有機塩基;又はナトリウムヒドリド、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどの無機塩基があげられ、好適には、炭酸セシウムである。
【0181】
反応温度は、通常−25℃乃至50℃であり、好適には、0℃乃至25℃である。
【0182】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至2時間である。
【0183】
反応終了後、本反応の目的化合物(XIII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0184】
(2−2)b法
本方法は、Rがアルコキシ基である化合物(I)の製造に用いる中間体(XIX)の製法である。
【0185】
(第Bb1工程)
本工程は、所望により前記(第Ba1乃至Ba3工程)で得られた化合物(IX)の1位アリル基を異性化させた後、6位水酸基が選択的に保護された化合物(XIV)を製造する工程である。
【0186】
10に不飽和結合が存在する場合は、前記(第Ba4工程)の▲1▼と同様にして化合物(IX)の1位アリル基を異性化させる必要があり、R10に不飽和結合が存在しない場合は、直ちに保護化反応を行う。
【0187】
保護化反応は、不活性溶剤中、塩基存在下、シリル化剤を処理させることによって達成される。
【0188】
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;アセトニトリルのようなニトリル類があげられるが、好適には、メチレンクロリドである。
【0189】
使用される塩基としては、例えば、ピリジン、ジメチルアミノピリジンのようなピリジン類;トリエチルアミン、トリブチルアミンのようなトリアルキルアミン類;アニリン、N,N−ジメチルアニリンのようなアニリン類;2,6−ルチジンのようなルチジン類があげられるが、好適には、ジメチルアミノピリジンである。
【0190】
使用されるシリル化剤は、式:R141516SiY(式中、R14、R15及びR16は前記と同意義を示し、Yはハロゲン原子又はトリフルオロメタンスルホニル基を示す。)で表されるトリアルキルシリルハライド又はトリアルキルシリルトリフルオロメタンスルホナートを用いるが、好適には、tert−ブチルジメチルシリルクロリドである。
【0191】
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、15℃乃至25℃である。
【0192】
反応時間は、通常1乃至24時間であり、好適には、1乃至8時間である。
【0193】
反応終了後、本反応の目的化合物(XIV)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0194】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0195】
(第Bb2工程)
本工程は、化合物(XIV)の4位水酸基がリン酸化された化合物(XV)を製造する工程であり、前記(第Ba5工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0196】
(第Bb3工程)
本工程は、化合物(XV)の6位保護基を除去して化合物(XVI)を製造する工程であり、不活性溶剤中、酸性条件下で加水分解することによって達成される。
【0197】
加水分解に使用される酸としては、塩酸、硫酸のような無機酸、酢酸、しゅう酸のような有機酸があげられるが、好適には、塩酸であり、より好適には、3mol/L塩酸水溶液である。
【0198】
使用される溶剤は、ジオキサン、テトラヒドロフランのような水溶性のものであり、好適には、テトラヒドロフランである。
【0199】
反応温度は、通常20℃乃至80℃であり、好適には、20℃乃至50℃である。
【0200】
反応時間は、通常30分間乃至24時間であり、好適には、1乃至8時間である。
【0201】
反応終了後、本反応の目的化合物(XVI)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0202】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0203】
(第Bb4工程)
本工程は、化合物(XVI)の6位水酸基がアルキル化された化合物(XVII)を製造する工程であり、以下の▲1▼の方法で達成される。特に、R17がメチル基の場合には、▲2▼の方法を用いることができる。
【0204】
▲1▼R17が、C−Cアルキル基である場合
本工程は、不活性溶剤中、塩基又は酸化銀(II)(AgO)の存在下、化合物(XVI)をアルキル化剤で処理することによって達成される。
【0205】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、エーテル類である。
【0206】
使用される塩基としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類をあげることができる。好適には、有機塩基類であり、更に好適には、DBN又はDBUである。
【0207】
使用されるアルキル化剤としては、式:R17Z(式中、R17は前記と同意義を示し、Zはヨウ素原子、臭素原子、塩素原子、パラトルエンスルホニルオキシ基又はメタンスルホニルオキシ基である。)をあげることができる。
【0208】
反応温度は、通常0℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至30℃である。
【0209】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、1乃至18時間である。
【0210】
▲2▼R17が、メチル基である場合
本工程は、不活性溶剤中、塩基存在下、化合物(XVI)をトリメチルオキソニウムテトラフルオロボレートで処理することによって達成される。
【0211】
使用される溶剤としては、例えば、エーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランのようなエーテル類;メチレンクロリド、クルルホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
【0212】
使用される塩基としては、好適には、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルピリジンをあげることができる。
【0213】
反応温度は、通常−50℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至30℃である。
【0214】
反応時間は、通常1乃至24時間であり、好適には、2乃至5時間である。
【0215】
反応終了後、本反応の目的化合物(XVII)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0216】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0217】
(第Bb5工程)
本工程は、化合物(XVII)の1位保護基が脱保護された化合物(XVIII)を製造する工程であり、前記(第Ba6工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0218】
(第Bb6工程)
本工程は中間体であるトリクロロアセトイミデート体(XIX)を製造する工程であり、前記(第Ba7工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0219】
(2−3)c法
本方法は、Rが水素原子又はハロゲン原子である化合物(I)の製造に用いる中間体(XXII)の製法である。
【0220】
(第Bc1工程)
本工程は、前記(第Bb1乃至Bb3工程)で得られた化合物(XVI)の6位水酸基がハロゲン原子又は水素原子に変換された化合物(XX)を製造する工程である。
【0221】
(第Bc1−1工程)
本工程は、化合物(XX)のR18が、ハロゲン原子である場合の製造方法であり、以下の▲1▼、▲2▼又は▲3▼の方法で行われる。
【0222】
▲1▼R18が、フッ素原子である場合
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XVI)をフッ素化剤で処理することによって達成される。
【0223】
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、フルオロトリクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素類;エーテル、1,2−ジメトキシエタンのようなエーテル類をあげることができるが、好適には、メチレンクロリドである。
【0224】
使用されるフッ素化剤としては、例えば、(2−クロロエチル)ジエチルアミン、ジエチルアミノサルファートリフルオリド(DAST)をあげることができるが、好適には、DASTである。
【0225】
反応温度は、通常−78℃乃至25℃で行われるが、好適には、0℃乃至25℃である。
【0226】
反応時間は、通常1乃至18時間であるが、好適には、1乃至5時間である。
【0227】
▲2▼R18が、塩素原子又は臭素原子である場合
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XVI)に三塩化リン、三臭化リン、三塩化ホスホリル、三臭化ホスホリル、塩化チオニル又は臭化チオニルを反応させることによって達成される。
【0228】
使用される溶剤としては、好適には、メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類である。
【0229】
反応温度は、通常−50℃乃至50℃で行われるが、好適には、−10℃乃至30℃である。
【0230】
反応時間は、通常1乃至18時間であるが、好適には、1乃至5時間である。
【0231】
▲3▼R18が、ヨウ素原子である場合
本工程は、不活性溶剤中、化合物(XVI)にヨウ素及びトリフェニルホスフィンを反応させることによって達成される。
【0232】
使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度以上溶解するものであれば特に限定はなく、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド類をあげることができるが、好適には、エーテル類である。
【0233】
反応温度は、通常−50乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至30℃である。
【0234】
反応時間は、通常1乃至18時間であるが、好適には、1乃至5時間である。
【0235】
反応終了後、本反応の目的化合物(XX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0236】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0237】
(第Bc1−2工程)
本工程は、化合物(XX)のR18が、水素原子である場合に行われる工程であり、前記(第Bc1−1工程)の▲2▼で得られたR18が臭素原子である化合物に、不活性溶剤中、テトラブチル錫ハイドライド又はリチウムアルミニウムハイドライドを反応させて行われる。
【0238】
使用される溶剤としては、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類をあげることができるが、好適には、エーテル類である。
【0239】
反応温度は、通常−50℃乃至50℃で行われるが、好適には、−10℃乃至30℃である。
【0240】
反応時間は、通常10分間乃至16時間であるが、好適には、1乃至8時間である。
【0241】
反応終了後、本反応の目的化合物(XX)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0242】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0243】
(第Bc2工程)
本工程は、化合物(XX)の1位保護基が脱保護された化合物(XXI)を製造する工程であり、前記(第Ba6工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0244】
(第Bc3工程)
本工程は中間体であるトリクロロアセトイミデート体(XXII)を製造する工程であり、前記(第Ba7工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0245】
(2−4)d法
本方法は、R10が二重結合、三重結合を含む中間体(XIII)、(XIX)又は(XXII)を、別途、製造する工程である。
【0246】
(第Bd1工程)
本工程は、化合物(XXIII)の1位のアリル基を異性化させる工程であり、前記(第Ba4▲1▼工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0247】
(第Bd2工程)
本工程は、化合物(XXIV)の3位の水酸基をアルキル化する工程であり、前記(第Aa1▲1▼工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0248】
(第Bd3工程)
本工程は、化合物(XXV)の2位のアジドを還元してアミンに変換した後、保護する工程である。
【0249】
▲1▼アミン合成反応
本工程は、不活性溶剤中、還元剤を作用させることによって達成される。
【0250】
使用される溶剤としては、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類であり、好適には、テトラヒドロフランである。
【0251】
使用される還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ホウ素ナトリウム等の金属水素化物類等であり、好適には、水素化リチウムアルミニウムである。
【0252】
反応温度は、通常−50℃乃至100℃で行われるが、好適には、0℃乃至50℃である。
【0253】
反応時間は、通常0.5乃至24時間であり、好適には、1乃至5時間である。
【0254】
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0255】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等によって更に精製できる。
【0256】
▲2▼保護化反応
本工程は、前記(第Ba2▲2▼工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0257】
(第Bd4工程)
本工程は、化合物(XXVI)の4位及び6位の水酸基の保護基を酸処理により脱保護する工程であり、前記(第Aa6工程)と同様の条件によって達成されるが、好適には、酸としてp−トルエンスルホン酸を用いて行われる。
【0258】
(第Bd5工程)
本工程は、化合物(XXVII)の6位の水酸基を保護する工程であり、前記(第Ba4▲2▼工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0259】
本工程により得られた化合物(X)を用いて、第Ba5工程以降を行うことにより、中間体(XIII)を得ることができる。
【0260】
(第Bd6工程)
本工程は、化合物(XXVII)の6位の水酸基を保護する工程であり、前記(第Bb1工程)と同様の条件で処理することによって達成される。
【0261】
本工程により得られた化合物(XIV)を用いて、第Bb2工程以降を行うことにより、中間体(XIX)又は(XXII)を得ることができる。
【0262】
(3)C工程
(第C1工程)
本工程は、中間体イミデート(XIII)、(XIX)、又は(XXII)と中間体ジオール(VI−2)又は(VI−4)との反応により、リピッドA構造を有する化合物(XXVIII)を製造する工程であり、化合物(XIII)、(XIX)又は(XXII)と化合物(VI−2)又は(VI−4)を不活性溶剤中、酸触媒存在下でグリコシル化させることによって達成される。
【0263】
使用される溶剤としては、例えば、メチレンクロリド、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類;ジエチルエーテルなどのエーテル類;アセトニトリルなどのニトリル類;トルエン、ベンゼンなどの芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミドなどのアミド類があげられるが、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、特に好適には、メチレンクロリドである。
【0264】
使用される触媒としては、四塩化スズ、トリフルオロボロン/エーテラート、塩化アルミニウム、塩化第二鉄、トリメチルシリルトリフレート等のルイス酸があげられるが、好適には、トリメチルシリルトリフレートである。
【0265】
反応温度は、通常−78℃乃至30℃で行われるが、好適には、−40℃乃至0℃である。
【0266】
反応時間は、通常10分間乃至24時間であり、好適には、30分間乃至4時間である。
【0267】
反応終了後、本反応の目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0268】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0269】
(第C2工程)
本工程は、化合物(XXVIII)のトリクロロエトキシカルボニル基を除去し、アシル基Rで変換した化合物(XXIX)を製造する工程であり、不活性溶剤中、化合物(XXVIII)に脱保護剤を作用させた後、アシル化剤を処理することによって達成される。
【0270】
脱保護工程に使用される溶剤は、酢酸であり、トリクロロエトキシカルボニル基の脱保護剤は亜鉛である。
【0271】
反応温度は、通常0℃乃至80℃で行われるが、好適には、10℃乃至30℃である。
【0272】
反応時間は、通常1乃至24時間であり、好適には、1乃至8時間である。
【0273】
アシル化剤としては、式:ROHで表されるカルボン酸、又は、式:(ROで表される酸無水物が使用され、前記第Aa1工程▲2▼と同様の条件でアシル化を行うことができる。式中、Rは前記と同意義である。
【0274】
(第C3工程)
本工程は、目的化合物(I)を製造する工程であり、化合物(XXIX)の1位保護基、及び、R10及びR19中の水酸基の保護基並びにリン酸基中の保護基R13を脱保護する工程であり、文献(例えば、T. W. Greene, Protective Groups in Organic Synthesis)に記載の方法に従って、又は、以下の方法を用いて達成される。また、化合物(XXIX)に数種類の保護基が存在する場合は、保護基に応じた方法を組み合わせて順次行うことができる。
【0275】
▲1▼保護基がアラルキル基である場合
保護基がアラルキル基である場合は、不活性溶剤中、触媒存在下、水素雰囲気下の接触還元によって脱保護することができる。
【0276】
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテルなどのエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ぎ酸、酢酸のような有機酸類があげられるが、好適には、エタノールである。
【0277】
使用される触媒としては、例えば、パラジウム/カーボン、水酸化パラジウム、水酸化パラジウム/カーボン、パラジウムブラックがあげられるが、好適には、水酸化パラジウム/カーボンである。
【0278】
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、15℃乃至25℃である。
【0279】
反応時間は、通常1乃至48時間であり、好適には、3乃至24時間である。
【0280】
反応終了後、本反応の目的化合物(I)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物より触媒類を濾別し、得られた濾液を濃縮することによって得られる。
【0281】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、シリカゲルクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0282】
▲2▼保護基がジフェニルメチル基である場合
保護基がジフェニルメチル基である場合は、上記▲1▼と同様に水素雰囲気下の接触還元を行うか、または、不活性溶剤中、酸で処理することにより達成される。
【0283】
酸で処理する場合の使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ヘキサン、ヘプタン、リグロインのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサンのようなエーテル類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソアミルアルコールのようなアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンのようなケトン類;水、又は、これらの混合溶剤が好適であり、更に好適には、ハロゲン化炭化水素類、エステル類又はエーテル類である。
【0284】
使用される酸としては、通常、ブレンステッド酸又はルイス酸として使用されるものであれば特に限定はなく、好適には、塩酸、硫酸、硝酸のような無機酸;又は酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸のような有機酸である。
【0285】
反応温度及び反応時間は、出発物質、溶剤及び使用される酸の種類、濃度等により異なるが、通常は、−10℃乃至100℃(好適には、−5℃乃至50℃)で、5分間乃至48時間(好適には、30分間乃至10時間)である。
【0286】
反応終了後、本反応の目的化合物(I)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を中和した後、濃縮し、酢酸エチルのような水と混和しない有機溶剤を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することで得られる。
【0287】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、セルロースクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0288】
▲3▼保護基がフェニル基である場合
保護基がフェニル基である場合は、不活性溶剤中、触媒存在下、接触還元することにより、脱保護することができる。
【0289】
使用される溶剤としては、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エーテルなどのエーテル類;酢酸エチルのようなエステル類;メタノール、エタノールのようなアルコール類;ぎ酸、酢酸のような有機酸類があげられるが、好適には、テトラヒドロフランである。
【0290】
使用される触媒は、好適には、酸化白金である。
【0291】
反応温度は、通常0℃乃至50℃であり、好適には、15℃乃至25℃である。
【0292】
反応時間は、通常1乃至48時間であり、好適には、1乃至24時間である。
【0293】
反応終了後、本反応の目的化合物(I)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物より触媒類を濾別し、得られた濾液を濃縮することによって得られる。
【0294】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、セルロースクロマトグラフィー等により、精製することもできる。
【0295】
▲4▼保護基がアリル基である場合
保護基がアリル基である場合は、不活性溶剤中、パラジウム触媒下、ギ酸−トリエチルアミン混合物で加水素分解することにより、化合物(XXIX)のアリル基を脱保護することができる。
【0296】
得られた化合物は、必要ならば、常法、例えば、再結晶、セルロースクロマトグラフィー等により、精製することもできる。 本発明である、化合物(I)のエステルは、エステルを形成する基により、通常の方法により製造することができる。必要に応じて、水酸基の保護、脱保護をエステル化の前後でおこなう。
【0297】
例えば、(1)所望のエステルを形成する基に対応するアルキルハライドを使用する方法、(2)所望のエステルを形成する基に対応するアルコールを使用する方法等があげられる。
【0298】
(1)の方法において、使用される溶媒としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類を挙げることができる。
【0299】
(1)の方法では、通常、塩基触媒を用い、その塩基触媒としては、通常の反応において、塩基として使用されるものであれば、特に限定はないが、好適には、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類;弗化ナトリウム、弗化カリウムのようなアルカリ金属弗化物類等の無機塩基類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム tert−ブトキシド、リチウムメトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;メチルメルカプタンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムのようなメルカプタンアルカリ金属類;N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類又はブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのような有機金属塩基類を挙げることができる。
【0300】
(1)の方法においては、反応温度は、通常−20℃乃至120℃であり、好適には、0℃乃至80℃であり、反応時間は、通常0.5乃至10時間である。
【0301】
(2)の方法では、通常、縮合剤を用い、その「縮合剤」としては、
(a)ジエチルホスホリルシアニド、ジフェニルホスホリルアジド、シアノ燐酸ジエチルのような燐酸エステル類と下記塩基の組合せ;
(b)1,3−ジシクロヘキシルカルボジイミド、1,3−ジイソプロピルカルボジイミド、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド等のカルボジイミド類;前記カルボジイミド類と下記塩基の組合せ;前記カルボジイミド類とN−ヒドロキシスクシンイミド、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、N−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドのようなN−ヒドロキシ類の組合せ;
(c)2,2’−ジピリジル ジサルファイド、2,2’−ジベンゾチアゾリル ジサルファイドのようなジサルファイド類とトリフェニルホスフィン、トリブチルホスフィンのようなホスフィン類の組合せ;
(d)N,N’−ジスクシンイミジルカ−ボネート、ジ−2−ピリジル カーボネート、S、S’−ビス(1−フェニル−1H−テトラゾール−5−イル)ジチオカーボネートのようなカーボネート類;
(e)N,N’−ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスフィニッククロライドのようなホスフィニッククロライド類;
(f)N,N’−ジスクシンイミジルオキザレート、N,N’−ジフタルイミドオキザレート、N,N’−ビス(5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミジル)オキザレート、1,1’−ビス(ベンゾトリアゾリル)オキザレート、1,1’−ビス(6−クロロベンゾトリアゾリル)オキザレート、1,1’−ビス(6−トリフルオロメチルベンゾトリアゾリル)オキザレートのようなオキザレート類;
(g)前記ホスフィン類とアゾジカルボン酸ジエチル、1,1’−(アゾジカルボニル)ジピペリジンのようなアゾジカルボン酸エステル又はアゾジカルボキシアミド類の組合せ;前記ホスフィン類と下記塩基の組合せ;
(h)N−エチル−5−フェニルイソオキサゾリウム−3’−スルホナートのようなN−低級アルキル−5−アリールイソオキサゾリウム−3’−スルホナート類;
(i)ジ−2−ピリジルジセレニドのようなジヘテロアリールジセレニド類;
(j)p−ニトロベンゼンスルホニルトリアゾリドのようなアリールスルホニルトリアゾリド類;
(k)2−クロル−1−メチルピリジニウム ヨーダイドのような2−ハロ−1−低級アルキルピリジニウム ハライド類;
(l)1,1’−オキザリルジイミダゾ−ル、N,N’−カルボニルジイミダゾ−ルのようなイミダゾール類;
(m)3−エチル−2−クロロ−ベンゾチアゾリウム フルオロボレートのような3−低級アルキル−2−ハロゲン−ベンゾチアゾリウム フルオロボレート類;
(n)3−メチル−ベンゾチアゾール−2−セロンのような3−低級アルキル−ベンゾチアゾール−2−セロン類;
(o)フェニルジクロロホスフェート、ポリホスフェートエステルのようなホスフェート類;
(p)クロロスルホニルイソシアネートのようなハロゲノスルホニルイソシアネート類;
(q)トリメチルシリルクロリド、トリエチルシリルクロリドのようなハロゲノシラン類;
(r)メタンスルホニルクロリドのような低級アルカンスルホニルハライドと下記塩基の組合せ;
(s)N,N,N’,N’−テトラメチルクロロホルマミジウムクロリドのようなN,N,N’,N’−テトラ低級アルキルハロゲノホルマミジウムクロリド類を挙げることができるが、好適には、カルボジイミド類、及び、ホスフィン類とアゾジカルボン酸エステル又はアゾジカルボキシアミド類の組合せである。
【0302】
(2)の方法において、使用される溶剤としては、反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類を挙げることができる。
【0303】
(2)の方法では、塩基触媒を使用することもでき、その塩基触媒としては、通常の反応において塩基として使用されるものであれば、特に限定はないが、好適には、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(tert−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリンのような有機塩基類を挙げることができる。
【0304】
尚、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、4−ピロリジノピリジンは、他の塩基と組み合わせて、触媒量を用いることもでき、又、反応を効果的に行わせるために、モレキュラー・シーブのような脱水剤、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリドのような第4級アンモニウム塩類、ジベンゾ−18−クラウン−6のようなクラウンエーテル類、3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピリミジン−2−オンのような酸補足剤等を添加することもできる。
【0305】
反応温度は、通常−20℃乃至80℃であり、好適には、0℃乃至室温である。
【0306】
反応時間は、主に反応温度、原料化合物、反応試薬又は使用される溶媒の種類によって異なるが、通常10分間乃至3日間であり、好適には、30分間乃至1日間である。
【0307】
特に、エステルを形成する基が、低級アルキル基の場合には、溶媒中(反応を阻害せず、出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、好適には、試薬と同一のアルコール;ヘキサン、ヘプタンのような脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;メチレンクロリド、クロロホルム、四塩化炭素、ジクロロエタン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンのようなハロゲン化炭化水素類;ジエチルエ−テル、ジイソプロピルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエ−テル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−メチルピロリジノン、ヘキサメチルホスホロトリアミドのようなアミド類を挙げることができ、好適には、試薬と同一のアルコールである。)、酸触媒の存在下(通常の反応において酸触媒として使用されるものであれば特に限定はないが、好適には、塩化水素、臭化水素酸、硫酸、過塩素酸、燐酸のような無機酸又は酢酸、蟻酸、蓚酸、メタンスルホン酸、パラトルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、トリフルオロメタンスルホン酸のような有機酸等のブレンステッド酸或いはボロントリクロリド、ボロントリフルオリド、ボロントリブロミドのようなルイス酸又は、酸性イオン交換樹脂を挙げることができる。)、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールのような対応するアルコールと、0℃乃至100℃(好適には、20℃乃至60℃)で、1乃至24時間反応させる方法である。
【0308】
反応終了後、本反応の化合物(I)は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、水洗後、目的化合物を含む有機層を分離し、無水硫酸マグネシウム等で乾燥後、溶剤を留去することによって得られる。
【0309】
得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿、又は、通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法、例えば、シリカゲル、アルミナ、マグネシウムーシリカゲル系のフロリジルのような担体を用いた吸着カラムクロマトグラフィー法;セファデックスLH−20(ファルマシア社製)、アンバーライトXAD−11(ローム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−20(三菱化成社製)ような担体を用いた分配カラムクロマトグラフィー等の合成吸着剤を使用する方法、又は、シリカゲル若しくはアルキル化シリカゲルによる順相・逆相カラムクロマトグラフィー法(好適には、高速液体クロマトグラフィーである。)を適宜組合せ、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。
【0310】
本発明の前記一般式(I)を有するリピッドA類縁体、その薬理上許容される塩又はそのエステルを投与する際には、経口投与のための固体組成物、液体組成物及びその他の組成物並びに非経口投与のための注射剤、外用剤又は坐剤等として用いられる。
【0311】
経口投与のための固体組成物には、錠剤、丸剤、カプセル剤、顆粒剤又は散剤等が含まれる。
【0312】
カプセル剤には、ハードカプセル及びソフトカプセルが含まれる。
【0313】
このような固体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、少なくともひとつの不活性な希釈剤、例えばラクトース、マンニトール、グルコース、ヒドロキシプロピルセルロース、微結晶セルロース、デンプン、ポリビニルピロリドン又はメタケイ酸アルミン酸マグネシウムと混合される。組成物は、常法に従って、不活性な希釈剤以外の添加剤、例えばステアリン酸マグネシウムのような潤滑剤、繊維素グリコール酸カルシウムのような崩壊剤、ラクトースのような安定化剤、グルタミン酸又はアスパラギン酸のような溶解補助剤を含有していてもよい。
【0314】
錠剤又は丸剤は必要により白糖、ゼラチン、ヒドロキシプロピルセルロース又はヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレートなどの胃溶性あるいは腸溶性物質のフィルムで被覆していてもよいし、また2以上の層で被覆していてもよい。さらにゼラチンのような吸収されうる物質のカプセルも包含される。
【0315】
経口投与のための液体組成物は、薬剤的に許容される乳濁剤、溶液剤、シロップ剤又はエリキシル剤等を含む。このような液体組成物においては、ひとつまたはそれ以上の活性物質が、一般的に用いられる不活性な希釈剤(例えば精製水、エタノール)に含有される。この組成物は、不活性な希釈剤以外に湿潤剤、懸濁剤のような補助剤、甘味剤、風味剤、芳香剤又は防腐剤を含有していてもよい。
【0316】
経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、それ自体公知の方法により処方されるスプレー剤が含まれる。この組成物は不活性な希釈剤以外に亜硫酸水素ナトリウムのような安定剤と等張性を与えるような緩衝剤、例えば塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウムあるいはクエン酸のような等張剤を含有していてもよい。
【0317】
本発明による非経口投与のための注射剤としては、無菌の水性及び/又は非水性の溶液剤、懸濁剤、乳濁剤を包含する。水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えば注射用蒸留水及び生理食塩水が含まれる。非水性の溶液剤、懸濁剤としては、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、オリーブ油のような植物油、エタノールのようなアルコール類、ポリソルベート80(登録商標)等がある。また、無菌の水性と非水性の溶液剤、懸濁剤及び乳濁剤を混合して使用してもよい。このような組成物は、さらに、防腐剤、湿潤剤、乳化剤、分散剤、安定化剤(例えば、ラクトース)、溶解補助剤(例えば、グルタミン酸、アスパラギン酸)のような補助剤を含んでいてもよい。これらはバクテリア保留フィルターを通すろ過、殺菌剤の配合または照射によって無菌化される。これらはまた無菌の固体組成物を製造し、例えば凍結乾燥の使用前に、無菌化又は無菌の注射用蒸留水又は他の溶媒に溶解して使用することもできる。
【0318】
非経口投与のためのその他の組成物としては、ひとつまたはそれ以上の活性物質を含み、常法により処方される外溶液剤、軟膏、塗布剤、直腸内投与のための坐剤及び膣内投与のためのペッサリー等が含まれる。
【0319】
その使用量は、症状、年齢等により異なるが、注射剤として用いられる場合、1日0.01乃至10mg/kg体重を、通常成人に対して、1日1回又は数回に分けて投与することができる。
【0320】
以下、実施例、参考例及び試験例をあげて、本発明を、さらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0321】
【実施例】
【0322】
【実施例1】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−フォルミルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号102)
参考例12で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−フォルミルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(88 mg, 0.059 mmol) の THF(5 ml) 溶液にPPh(8 mg, 0.030 mmol), EtN(30 mg,0.297 mmol), HCOOH(28 mg, 0.609 mmol)及び(PPhPd(4 mg, 0.026 mmol)を順次加え、4.5時間、50℃で窒素気流中攪拌した。反応物は減圧濃縮し、残さをDEAE−セルロース(イオン交換セルロース,湿重量9g)でカラムクロマトグラムをおこなった。2:1 CHCl−MeOH, その後0.05 mol/L AcONH(2:3:1 CHCl−MeOH−HO溶液)それぞれ 5mlずつ溶出した。目的物を含む部分を集めここにCHCl(10ml)及び0.1 mol/L HCl(15 ml)を加え分液フラスコ中激しく攪拌した。下層のクロロホルム層を再度 0.1M濃度希塩酸と水で洗浄し減圧濃縮すると蝋状の目的化合物(65 mg, 86%)が得られた。
IR νmax(KBr) 3500−3000, 2924, 2853, 1750 (shoulder), 1673 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+DO) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, broad s), 1.39−1.75 (10H, m), 1.97−2.02 (4H, m), 3.32−4.70 (25H, m), 5.11 (1H,bs), 5.29−5.38 (2H, m), 7.95 (0.12H, s, NHCHO geometrical isomer), 8.15(0.88H, s, NHCHO geometrical isomer).
FABMS (positive−ion) m/z, 1316 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C69132NO18PNa: 1316.9080. Found: 1316.9108.
Anal. Calcd for C69132NO18P: C, 64.01; H, 10.28; N, 1.08; P, 2.39. Found: C, 63.98; H, 10.35; N, 1.20; P, 2.27.
【0323】
【実施例2】
カルボキシメチル 6−O−[2−アセチルアミノ−2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号108)
参考例13で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−アセチルアミノ−6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−((Z)−テトラ−7−デセニルオキシ)テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(80 mg, 0.053 mmol)を実施例1と同様に処理し標記目的化合物(47 mg, 68%)を蝋状物質として得た。
IR νmax(KBr) 3336 (broad), 2924, 2853, 1729, 1659, 1640 (shoulder) cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+CDOD, 4:1) δ 0.86−0.90 (12H, m),1.20−1.75 (70H, bs), 1.40−1.80 (10H, m), 1.97−2.02 (7H, m, containing 3H, s, at 2.00 ppm), 3.27−4.27 (24H, m), 4.62 (1H, d, J=6.6 Hz), 5.08 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.31−5.39 (2H, m).
FABMS (negative−ion) m/z, 1306 [M−H].HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C70133NO18PNa: 1306.9260. Found: 1306.9315.
Anal. Calcd for C70134NO18P: C, 64.24; H, 10.32; N, 1.07; P, 2.37. Found: C, 63.72; H, 10.04; N, 1.42; P, 2.12.
【0324】
【実施例3】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−フォルミルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号66)
参考例14で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−フォルミルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(90 mg, 0.061 mmol)を、実施例1と同様に処理し標記目的化合物(67 mg, 86%)を蝋状物質として得た。
IR νmax(KBr) 3420−3290, 2923, 2853, 1735, 1666 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+DO) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (74H, broad s), 1.40−1.64 (6H, m), 1.70−1.80 (2H, m), 1.96−2.06 (4H, m), 3.26−4.71 (24H, m), 4.94 (1H, m), 5.30−5.38 (2H, m),. 7.95 (0.3H, s), 8.17 (0.7H, s).
FABMS (positive−ion) m/z, 1300 (M+H).HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C69132NO17PNa: 1300.90231. Found: 1300.9092.
Anal. Calcd for C69132NO17P: C, 64.81; H, 10.40; N, 1.10; P, 2.42. Found: C, 64.94; H, 10.00; N, 1.03; P, 2.16.
【0325】
【実施例4】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−アセチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号72)
参考例15で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−アセチルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(120 mg, 0.080 mmol)を、実施例1と同様に処理して標記目的化合物(96 mg, 93%) を蝋状物質として得た。
IR νmax(KBr) 3500−3100, 2924, 2853, 1736, 1635, 1553, 1466, 1377 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+CDOD, 3:2) δ 0.90 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.28−1.45 (74H, m), 1.45−1.64 (6H, m), 1.71−1.77 (2H, m), 2.01−2.04 (7H, m, containing 3H, s, at 2.02 ppm), 3.24−4.28 (23H, m), 4.53 (1H, d, J=6.6 Hz), 5.06 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.33−5.38 (2H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1314 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C70134NO17PNa: 1314.9284. Found: 1314.9274.
Anal. Calcd for C70134NO17P: C, 64.81; H, 10.40; N, 1.10; P, 2.42. Found: C, 64.77; H, 10.02; N, 1.31; P, 2.03.
【0326】
【実施例5】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号85)
参考例18で得られた(アリルオキシカルボニルメチル 6−O−[2−デオキシー4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシテトラデシル−6−O−メチル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(110 mg, 0.077 mmol)を実施例1と同様に処理して、蝋状の標記目的化合物 (55 mg, 55%)を得た。
IR νmax(KBr) 3292 (broad), 2925, 2854, 1737, 1654, 1631, 1552, 1466 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+DO) δ 0.89 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.27 (70H, broad s), 1.40−1.80 (8H, m), 2.00−2.03 (4H, m), 2.15−2.23 (2H, m), 3.26−4.26 (28H, m, containing 3H, s, at 3.31 ppm and 3H, s, at 3.41 ppm ), 4.65 (1H, d, J=6.5 Hz), 5.08 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.35 (2H, m).
FABMS (negative−ion) m/z, 1306 [M−H], 1328(M−2H+Na)
HRFABMS (negative−ion) Calcd. for C70134NO17P:1306.9260. Found: 1306.9288.
Anal. Calcd for C70134NO18P: C,64.24 ; H,10.32 ; N,1.07 ; P,2.37 . Found: C,63.46 ; H,10.46 ; N,1.27 ; P,2.29.
【0327】
【実施例6】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−{(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号49)
参考例19で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル−6−O−メチル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(104 mg, 0.074 mmol)を実施例1と同様に処理して、蝋状の標記目的化合物(83 mg, 95%)を得た。
IR νmax(KBr) 3000−3500, 2924, 2853, 1735, 1655, 1630, 1549, 1466 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+DO) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (72H, broad s), 1.40−1.80 (8H, m), 1.99−2.02 (4H, m), 2.20−2.40 (2H, m), 3.10−5.10(29H, m, containing 3H, s, at 3.25 ppm and 3H, s, at 3.38 ppm ), 5.31−5.38
(2H, m).
FABMS (negative−ion) m/z, 1291 [M−H]. HRFABMS (negative−ion), Calcd. for C70133NO17P: 1290.9317. Found: 1290.9336.
Anal. Calcd for C70134NO17P: C, 65.03; H, 10.45; N, 1.08; P, 2.40. Found: C, 64.84; H, 10.49; N, 1.70; P, 2.16.
【0328】
【実施例7】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号50)
参考例27で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(52mg、0.035mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液にトリフェニルホスフィン(5mg、0.018mmol)、トリエチルアミン(25μL、0.179mmol)、ギ酸(14μL、0.371mmol)およびテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(2mg、0.002mmol)を加え、窒素雰囲気下50℃で3時間撹拌した。この反応液を減圧下濃縮し、得られた反応混合物をDEAE−セルロールを用いたイオン交換カラムクロマトグラフィーにて精製し、クロロホルム−メタノール(2:1)、0.05mol/L 酢酸アンモニウム(クロロホルム−メタノール−水(2:3:1) 溶液)で順次溶出した。目的物を含むフラクションを分液ロートに集め、ここに0.5mol/L 塩酸水溶液をpH3程度になるまで加えた。この溶液にクロロホルム(10mL)を加えて分液操作を行い、クロロホルム層を集めて減圧下溶媒を留去して、標記目的化合物(36mg、収率81%)を得た。
IR νmax (KBr) 3289, 3074, 3005, 2955, 2924, 2853, 1734, 1655, 1632 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.89 (12H, t, J=6.9 Hz), 1.29−1.74 (80H, m), 2.00−2.03 (4H, m), 2.20−2.27 (2H, m), 3.22 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.30 (3H, s), 3.35 (1H, m), 3.40 (1H, m), 3.49−3.57 (3H, m), 3.60−3.88 (11H, m), 4.05−4.26 (4H, m, containing 2H, AB−q, J=16.6 Hz, at 4.16, 4.23 ppm), 4.52 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.04 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.31−5.37 (2H,m).
MS (ESI, negative) m/z, 1276 (M−H)
HRMS (ESI, negative), calcd.for C69131NO17P: 1276.9159; found: 1276.9178.
【0329】
【実施例8】
カルボキシメチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号52)
参考例39で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(113mg、0.077mmol)について、実施例7に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(86mg、収率89%)を得た。
IR νmax (KBr) 3188, 3007, 2923, 2853, 1728, 1656, 1635 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.90 (12H, t, J=6.9 Hz), 1.29−1.75 (80H, m), 2.00−2.03 (4H, m), 2.22−2.27 (2H, m), 3.23 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.33−3.38 (2H, m), 3.49−3.53 (3H, m), 3.64−3.82 (9H, m), 3.94 (1H, dd, J=2.9, 12.7 Hz), 3.99 (1H, m), 4.04 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.15 (1H, m), 4.17, 4.24 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.49 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.04 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.31−5.37 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1262 (M−H)
HRMS (ESI, negative), calcd.for C68129NO17P: 1262.9005; found: 1262.9030.
【0330】
【実施例9】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号51)
参考例48で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(99mg、0.070mmol)について、実施例7に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(83mg、収率92%)を得た。
IR νmax (KBr) 3285, 3069, 3005, 2955, 2924, 2853, 1737, 1631 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.90 (12H, t, J=6.9 Hz), 1.28−1.75 (80H, m), 2.01−2.05 (4H, m), 2.22−2.27 (2H, m), 3.24 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.35−3.39 (2H, m), 3.40 (3H, s), 3.50−3.82 (13H, m), 3.88 (1H, m), 4.05 (1H, d, J=9.8 Hz), 4.14 (1H, m), 4.16, 4.23 (2H, d, J=16.6 Hz), 4.54 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.04 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.31−5.37 (2H, m).
MS (ESI, negative) m/z, 1276 (M−H)
HRMS (ESI, negative), calcd.for C69131NO17P: 1276.9153; found: 1276.9150.
【0331】
【実施例10】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号13)
参考例53で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(160mg、0.115mmol)について、実施例7に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(84.1mg、収率58%)を得た。
IR νmax (KBr) 3291, 1743, 1630, 1552, 1466, 1377, 1079, 1061 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.29−1.47 (68H, m), 1.59−1.66 (6H, m), 1.72−1.76 (2H, m), 2.01−2.05 (4H, m), 2.21−2.28 (2H, m), 3.23 (1H, dd, J=2.9, 9.8 Hz), 3.30 (3H, s), 3.30−3.36 (4H, m), 3.39 (3H, s), 3.48−3.61 (4H, m),3.62−3.84 (8H, m), 4.04 (1H, d, J=9.8 Hz), 4.09 (1H, q, J=9.8 Hz), 4.16, 4.23 (2H, d, J=17.1 Hz), 4.51 (1H, d,J=7.8 Hz), 5.04 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.34 (2H, t, J=4.9 Hz).
MS (ESI, negative) m/z, 1262 (M−H)
HRMS (ESI, negative), calcd.for C68129NO17P: 1262.8998; found: 1262.8984.
【0332】
【実施例11】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号19)
参考例54で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(39mg、0.028mmol)について、実施例7に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(22.2mg、収率62%)を得た。
IR νmax (KBr) 3293, 1739, 1631, 1466, 1062 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.29−1.48 (68H, m), 1.57−1.66 (6H. m), 1.74 (2H, q, J=6.8 Hz), 1.96−1.98 (4H, m), 2.20−2.30 (2H, m), 3.22 (1H, dd, J=3.4, 9.3 Hz), 3.30 (3H, s), 3.31−3.36 (4H, m), 3.39 (3H, s), 3.47−3.60 (4H, m), 3.64−3.84 (8H, m), 4.03 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.08 (1H, q, J=8.8 Hz), 4.16, 4.23 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.51 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.03 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.38 (2H, t, J=3.4 Hz).
MS (ESI, negative) m/z, 1262 (M−H)
HRMS (ESI, negative), calcd.for C68129NO17P: 1262.8998; found: 1262.9045.
【0333】
【実施例12】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号7)
参考例55で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(79.7mg、0.0575mmol)について、実施例7に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(48.4mg、収率67%)を得た。
IR νmax (KBr) 3290, 1742, 1631, 1551, 1466, 1377, 1063 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.90 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.28−1.49 (68H, m), 1.58−1.65 (6H, m), 1.73−1.76 (2H, m), 2.00−2.05 (4H, m), 2.22−2.27 (2H, m), 3.23 (1H, dd, J=3.5, 9.8 Hz), 3.30 (3H, s), 3.31−3.37 (4H, m), 3.39 (3H, s), 3.48−3.61 (4H, m), 3.64−3.83 (8H, m), 4.04 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.08 (1H, q, J=9.8 Hz), 4.16, 4.23 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.51 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.04 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.34 (2H, t, J=4.9 Hz).
MS (ESI, negative) m/z, 1262 (M−H)
HRMS (ESI, negative), calcd.for C68129NO17P: 1262.8998; found: 1262.9019.
【0334】
【実施例13】
カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(例示化合物番号1)
参考例56で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(99.9mg、0.0722mmol)の5%含水エタノール(5mL)溶液に、Wilkinson錯体(RhCl(PPh、13.4mg、0.015mmol)、ジイソプロピルエチルアミン(15μL、0.088mmol)を加え、窒素雰囲気下90℃加熱還流下2時間撹拌した。この反応液を減圧下濃縮し、得られた反応混合物をDEAE−セルロールを用いたイオン交換カラムクロマトグラフィーにて精製し、クロロホルム−メタノール(2:1)、0.03mol/l 酢酸アンモニウム(クロロホルム−メタノール−水(2:3:1) 溶液)で順次溶出した。目的物を含むフラクションを分液ロートに集め、ここに0.5mol/l 塩酸水溶液をpH3程度になるまで加えた。この溶液にクロロホルム(10mL)を加えて分液操作を行い、クロロホルム層を集めて減圧下溶媒を留去して、標記目的化合物(38mg、収率42%)を得た。
IR νmax (KBr) 3291, 1631, 1466, 1062 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDOD+CDCl)δ:0.90 (12H, t, J=6.3 Hz), 1.28−1.49 (68H, m), 1.57−1.66 (6H, m), 1.73−1.77 (2H, m), 2.11−2.13 (4H, m), 2.20−2.29 (2H, m), 3.24 (1H, dd, J=3.4, 9.3 Hz), 3.31 (3H, s), 3.32−3.35 (4H, m), 3.40 (3H, s), 3.48−3.84 (8H, m), 4.05 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.09 (1H, q,J=8.8 Hz), 4.16, 4.23 (2H, d, J=16.6 Hz), 4.53 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.04 (1H, d, J=2.9 Hz).
MS (ESI, negative) m/z, 1260 (M−H).HRMS (ESI, negative), calcd.for C68127NO17P: 1260.8842; found: 1260.8834.
【0335】
【参考例1】
1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−ドデシル−α−D−グルコフラノース
1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−α−D−グルコフラノース(13.0g,50ミリモル)とドデシルメタンスルホナート(13.2 g, 50 mmol)のDMF(50 ml)溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 2.28mg, 60mmol)を氷冷下加えた。0℃で15分間攪拌した後、室温で一夜攪拌した。氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解した後、酢酸エチルを加えて希釈した。この溶液を水と飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過し、濃縮後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1,更に4:1)で溶出すると油状の標記目的化合物(15.5 g, 75%)がえられた。
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.32 (3H, s), 1.35 (3H, s), 1.43 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.52−1.57 (2H, m), 3.51 (1H, m), 3.59 (1H, m), 3.85 (1H, d, J=2.9 Hz), 3.98 (1H, m), 4.06−4.14 (3H, m), 4.31 (1H, m), 4.52 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.88 (1H, d, J−3.7 Hz).
【0336】
【参考例2】
アリル 3−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例1で得られた1,2:5,6−ジ−O−イソプロピリデン−3−O−ドデシル−α−D−グルコフラノース(900 mg, 2.160 mmol)に2%塩酸を含むアリルアルコール(2 ml)を加え15分間還流加熱した。反応液を濃縮し、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1−1:3)で溶出すると油状の標記目的物化合物(674 mg, 80%)とこのβ−アノマーがえられた。
mp 72−73.5 ℃.
IR νmax(KBr) 3306, 2920, 2852 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.59−1.64 (2H, m), 2.19 (1H, d, J=9.5 Hz, OH), 2.24 (1H, t, J=6.3 Hz, OH), 2.79 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.45 (1H, d, J=8.8 Hz), 3.50−3.61 (2H, m), 3.64−3.71 (2H, m), 3.80−3.86 (2H, m), 3.93 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.23 (1H, m), 4.90 (1H, d, J=3.7 Hz, anomeric), 5.22−5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
Anal. Calcd for C2140: C, 64.92; H, 10.38. Found: C, 64.96; H, 10.17.
βアノマー: 400 MHz H NMR (CDCl + DO) δ 0.88 (3H, t, J=7.0 Hz), 1.26(18H, bs), 1.50−1.61 (2H, m), 3.46−4.53 (10H, m), 5.07 (1H, d, J=5.1 Hz, anomeric), 5.21−5.42 (2H, m), 5.93 (1H, m).
【0337】
【参考例3】
アリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド
上記参考例2で得られたアリル 3−O−ドデシル−α−D−グルコピラノシド(4.70 g, 12.1 mmol)をDMF(10 ml)と2,2−ジメトキシプロパン(10 ml)溶液に溶解した後、p−TsOH・HO (200 mg)を加え、室温で16時間攪拌した。反応溶液は酢酸エチルで希釈した後、重曹水及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラフィーにより、シクロヘキサン−酢酸エチル(4:1−2:1)で溶出して、油状の標記目的化合物(4.20 g, 81%)を得た。
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (18H, bs), 1.41 (3H, s), 1.49 (3H, s), 1.53−1.60 (2H, m), 2.31 (1H, d, J=7.3 Hz, OH), 3.46−3.85 (8H, m), 4.04 (1H, m), 4.21 (1H, m), 4.92 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22−5.34 (2H, m), 5.93 (1H, m).
【0338】
【参考例4】
アリル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド
上記参考例3で得られたアリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(358 mg, 0.835 mmol)と(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシルメタンスルホナート(392 mg, 0.927mmol)のDMF(3 ml)溶液に水素化ナトリウム(55%分散油, 66 mg, 1.513 mmol)を加える。室温一夜攪拌し氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解した。酢酸エチルで希釈した。この溶液を水と飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると油状の標記目的化合物(510 mg, 81%)がえられた。
IR νmax(film) 2925, 2856, 1464 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.04 (6H, s), 0.86−0.89 (15H, m, containing 9H, s, at 0.88 ppm), 1.26 (38H, broad s), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.48−1.55 (2H, m), 1.70−1.77 (2H, m), 3.29 (1H, m), 3.47−3.78 (9H, m), 3.84 (1H, m), 4.04 (1H, m), 4.17 (1H, m), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.20−5.34 (2H, m), 5.92 (1H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 755 [M+H]
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C4486SiNa: 777.6040. Found: 777.5994.
【0339】
【参考例5】
アリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例3で得られたアリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(2.84 g, 6.63 mmol)とテトラデシルメタンスルホナート(2.33 g, 7.95 mmol)のDMF(20 ml)溶液に水素化ナトリウム(55%分散油,347 mg, 7.59 mmol)を加える。室温一夜攪拌し氷冷下メタノールを加え水素化ナトリウムを分解した。酢酸エチルで希釈した。この溶液を水,と飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(9:1)で溶出すると油状の標記目的化合物(3.10 g, 75%)がえられた。
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, broad s), 1.41 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.50−1.61 (4H, m), 3.30 (1H, m), 3.50−3.74 (8H, m), 3.84 (1H, m), 4.07 (1H, dd, J=6.6, 13.2 Hz), 4.18 (1H, dd, J=5.1,13.2 Hz), 4.91 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.22 (1H, m), 5.32 (1H, m), 5.92 (1H,m).
Anal. Calcd for C3872: C, 73.03; H, 11.61. Found: C, 73.02; H, 11.54.
【0340】
【参考例6】
(アリルオキシカルボニル)メチル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド
上記参考例4で得られたアリル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(489 mg, 0.647 mmol)のMeCN−CCl−HO (2:2:3, 42 ml) 溶液にNaIO(5.0 g)とRuO・xHO(20 mg)を加えた。室温3時間攪拌し、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水と飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過、濃縮しカルボン酸を得た。このカルボン酸をDMF(5 ml)に溶解し塩基としてEtN(0.50 ml, 3.59 mmol)を使用し臭化アリル(0.60 ml, 6.93 mmol)と一夜室温で反応させ、酢酸エチルで希釈した。この溶液を水と飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥させた。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムをシクロヘキサン−酢酸エチル(7:1)を溶出液として溶出すると油状の標記目的化合物(377 mg, 72%)がえられた。
IR νmax(film) 2926, 2856, 1759, 1745 (shoulder) cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.04 (3H, s), 0.05 (3H, s), 0.88 (15H, m, containing 9H, s), 1.26 (38H, broad s), 1.40 (3H, s), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.48−1.55 (2H, m), 1.74−1.79 (2H, m), 3.33 (1H, m), 3.50−3.86 (10H, m), 3.84 (1H, m), 4.17, 4.30 (2H, AB−q, J=12.8 Hz), 4.64−4.65 (2H, m),5.07 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.36 (2H, m), 5.92 (1H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 813 [M+H], 835 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C4688SiNa: 835.6095. Found: 835.6084.
【0341】
【参考例7】
(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例5で得られたアリル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(625 mg, 1.000 mmol)を参考例6と同様に反応させることにより油状の標記目的化合物(490 mg, 72%)が得られた。
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.25 (40H, broad s), 1.40 (3H, s), 1.48 (3H, s), 1.48−1.65 (4H, m), 3.18 (1H, m), 3.33 (1H, m), 3.50−3.89 (8H, m), 4.18, 4.34 (2H, AB−q, J=16.2 Hz), 4.62−4.67 (2H, m), 5.08 (1H, m), 5.24−5.36 (2H, m), 5.91 (1H, m). Anal. Calcd for C4074: C, 70.34; H, 10.92. Found: C, 70.23; H, 11.04.
【0342】
【参考例8】
(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
上記参考例6で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 2−O−[(R)−3−(t−ブチルジメチルシリルオキシ)テトラデシル]−3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−α−D−グルコピラノシド(400 mg, 0.492mmol)とp−TsOH・HO (25 mg, 0.145 mmol) のMeOH (20ml) 溶液を室温1時間攪拌した後、1/4に濃縮した。この濃縮液を酢酸エチルで希釈し、重曹水と飽和食塩水で洗浄し硫酸マグネシウムで乾燥した後、ろ過、濃縮し、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると標記目的化合物(231 mg, 71%)が結晶としてえられた。
mp 55−56 ℃ (from 1:4 EtOAc−hexane).
IR νmax(KBr) 3426, 2919, 2850, 1753, 1468 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (36H, broad s), 1.40−1.78 (8H, m), 2.05 (1H, broad, OH), 2.57 (1H, broad, OH), 2.86 (1H, broad, OH), 3.34 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 3.49−4.00 (10H, m), 4.20, 4.34(2H, AB−q, J=16.8 Hz), 4.62−4.66 (2H, m), 5.21 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.25−5.36 (2H, m), 5.91 (1H, m).
Anal.Calcd for C3770: C, 67.44; H, 10.71. Found: C, 67.41; H, 10.70.
【0343】
【参考例9】
(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例7で得られた化合物(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−4,6−O−イソプロピリデン−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(480 mg, 0.703 mmol)の80%酢酸水溶液を3時間60℃で攪拌した後、濃縮し、残さをシリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:1)で溶出すると標記目的化合物(319 mg, 71%)が粉状としてえられた。
IR νmax(KBr) 3410, 2923, 2852, 1758, 1466 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (6H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (40H, broad s), 1.54−1.68 (4H, m), 3.19 (1H, m), 3.33 (1H, m), 3.47 (1H, m), 3.51−3.67 (2H, m), 3.72−3.88 (4H, m), 3.91−3.98 (2H, m), 4.21, 4.33 (2H, AB−q, J=16.8 Hz), 4.62−4.67 (2H, m), 5.12 (1H, m), 5.25−5.37 (2H, m), 5.91 (1H, m).Anal. Calcd for C3770: C, 69.12; H, 10.97. Found: C, 69.01; H, 10.90.
【0344】
【参考例10】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−D−グルコピラノ−ス(640 mg, 0.637 mmol)とClCCN(0.64 ml, 6.38 mmol)の塩化メチレン(10ml) 溶液にCsCO(110 mg, 0.337 mmol)を加え室温1時間攪拌した。酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、イミデートを得た。このイミデートを塩化メチレン(18 ml)に溶解し、ここに上記参考例8で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(350 mg, 0.531 mmol) とモレキュラーラーシーブ4A(1 g)を加え,窒素気流中室温1時間攪拌した。反応液を−40℃に冷却しTMSOTf(30 mg, 0.l135 mmol) を加える。2.5時間、−40℃で反応させた後、酢酸エチルで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(3:2、その後1:1)で溶出すると目的化合物(292 mg, 51%)がガム状物質として得られた。
IR νmax(KBr) 3500−3250, 2926, 2855, 1751, 1650 (w) cm−1
H NMR (400 MHz, CDCl+DO) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, broads), 1.38−1.60 (6H, m), 1.70−1.80 (4H, m), 1.95−2.05 (4H, m), 3.27−4.35 (24H, m), 4.53−4.76 (12H, m), 5.15 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.39 (9H, m),5.86−5.98 (4H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1668, 1666 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C84149 35ClNO21PNa: 1666.9313. Found: 1666.9297.
【0345】
【参考例11】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノ−ス(640mg, 0.637mmol)を上記参考例10と同様にして、上記参考例9で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシドと処理することにより標記目的化合物が43%の収率で得られた。
IR νmax(film) 3456, 3304, 2925, 2855, 1747, 1465 cm−1
H NMR (400 MHz, CDCl) δ 0.86−0.90 (12H, m), 1.21−1.62 (80H, m), 1.72−1.77 (2H, m), 1.97−2.02 (4H, m), 2.54 (1H, bs, OH), 3.14−3.94 (18H, m), 4.04−4.38 (4H, m), 4.54−4.88 (11H, m), 5.10 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.40(10H, m), 5.56 (1H, broad, NH), 5.87−5.98 (4H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1652 [M+Na], 1650 [M+Na, 35Cl], 1628 [M+H]
HRFABMS (positive−ion): Calcd. for C87149 35ClNO20PNa: 1650.9373. Found: 1650.9366.
【0346】
【参考例12】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−フォルミルアミノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
上記参考例10で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(147 mg, 0.089 mmol)のAcOH−THF(1:1, 6 ml) 溶液にZn 粉末(220 mg, 3.37 mmol)を加え3.5 時間 室温で激しく攪拌した。混合物を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び食塩水で洗浄、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、得られたアミンを塩化メチレン(4 ml)に溶解し、蟻酸(20 mg, 0.434 mmol) と1−エチル−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(100 mg, 0.522 mmol)を加え24℃、16時間反応させる。酢酸エチルで希釈し、重曹水及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:3)で溶出すると標記目的化合物(97 mg, 72%)がガム状物質として得られた。
IR νmax(KBr) 3511, 2925, 2854, 1752, 1667 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (70H, broad s), 1.30−1.60 (6H, m), 1.70−1.80 (4H, m), 1.97−2.05 (4H, m), 2.85−2.93 (2H, m, OH x 2), 3.25−4.36 (22H, m), 4.53−4.64 (10H, m), 5.13 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.17 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.39 (8H, m), 5.85−5.98 (4H, m), 6.35 (1H, d, J=5.9 Hz, NH), 8.04 (0.3H, s, on addition of DO, NHCHO geometrical isomer), 8.13 (0.7H, s).
FABMS (positive−ion) m/z, 1520 [M+Na]. HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C82148NO20P: 1521.0230; Found: 1521.023.
【0347】
【参考例13】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−アセチルアミノ−6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
上記参考例10で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(146 mg, 0.089 mmol)のAcOH−THF(1:1, 6 ml)溶液に亜鉛粉末(220 mg, 3.37 mmol)を加え激しく3.5時間室温で攪拌した。反応混合物をろ過し、減圧濃縮した。残るアミンをTHF−HO(3:1, 8 ml)に溶解し、ピリジン(100 mg)と無水酢酸(45 mg, 0.441 mmol)を加え激しく50分間攪拌した。酢酸エチルで希釈し、希塩酸、水、重曹水及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。濾過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(1:2)で溶出すると標記目的化合物(86 mg, 63%)がガム状物質として得られた。
IR νmax(KBr) 3600−3300, 3686 (w), 2925, 2855, 1753, 1650, 1629 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.20−1.75 (80H, m), 1.97−2.05 (7H, m, containing 3H, s, at 2.01 ppm), 2.95 (1H, bs, OH), 3.11(1H, d, J=3.7 Hz, OH), 3.29−4.32 (22H, m), 4.55−4.64 (10H, m), 5.16 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19 (1H, d, J=7.3 Hz), 5.24−5.38 (10H, m), 5.86−5.96 (4H, m), 6.13 (1H, d, J=6.6 Hz, NH).
FABMS (positive−ion) m/z, 1534 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C83150NO20PNa: 1535.0391; Found: 1535.0400.
【0348】
【参考例14】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−2−フォルミルアミノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例11で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(168 mg, 0.103 mmol)を、参考例12と同様に処理し、標記目的化合物(97 mg, 63%)をガム状物質として得た。
IR νmax(film) 3306, 2925, 2854, 1746, 1695, 1660 (shoulder) cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.20−1.78 (83H, m), 2.00−2.02 (4H, m), 2.81 (1H, bs, OH), 3.35−3.92 (18H, m), 4.07−4.40 (4H, m), 4.57−4.65 (9H, m), 5.10 (1H, m), 5.23−5.39 (10H, m), 5.89−5.98 (4H, m), 6.34 (1H, bs, NH), 8.05 (0.3H, m), 8.14 (0.7H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1504 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion): Calcd. for C82148NO19PNa: 1505.0281. Found: 1505.0269.
【0349】
【参考例15】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−アセチルアミノ−6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例11で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(219 mg, 0.134 mmol)を、参考例13と同様に処理し、標記目的化合物(128 mg, 64%)を蝋状物質として得た。
IR νmax(film) 3422, 3342, 3085 (w), 2925, 2854, 1746, 1682 1650 (w), 1631 (w, shoulder) cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.20−1.40 (72H, m), 1.40−1.60 (6H, m), 1.60−1.80 (4H, m), 2.01 (7H, bs, CHx2, CHCO), 2.97 (1H, d, J=3.7 Hz, OH), 3.27−4.37 (21H, m), 4.52−4.66 (9H, m), 5.10 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.17 (1H, d, J=8.1 Hz), 5.24−5.38 (9H, m), 5.88−5.98 (4H, m), 6.08 (1H, d, J=6.6 Hz, NH).
FABMS (positive−ion) m/z, 1518 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion), Calcd. for C83150NO19PNa: 1519.0437. Found: 1519.0438.
【0350】
【参考例16】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル−6−O−メチル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
トリクロロイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−D−グルコピラノシド(250mg, 0.296mmol)(米国特許第5,935,938号公報記載の方法により合成)の塩化メチレン(40ml)溶液に、参考例8で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(129mg, 0.293mmol)とモレキュラーラーシーブ4A(600 mg)を加え,窒素気流中室温1時間攪拌した。その後−40℃に冷却しTMSOTf(30mg, 0.l35mmol)を加える。2時間、−40℃で反応させた後、塩化メチレンで希釈し、重曹水及び飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウム乾燥した。ろ過し、濃縮した後、シリカゲルクロマトグラムを行なった。シクロヘキサン−酢酸エチル(2:3)、更に酢酸エチルで溶出して標記目的化合物(178 mg, 45%)がガム状物質として得た。
IR νmax(KBr) 3457 (broad), 3325, (broad), 3085 (w), 2926, 2855, 1748, 1650 (w), 1545 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+DO) δ 0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (46H, broad s), 1.36−1.80 (10H, m), 3.22−3.90(37H, m, containing 3H, s, at 3.27 ppm and 3H, s, at 3.39 ppm), 4.05−4.19 (1H, m), 5.07−5.40 (7H, m), 5.87−5.99 (3H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1360 [M+Na, 35Cl]
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C64115 35ClNO19PNa: 1360.6764. Found:
1360.6764.
【0351】
【参考例17】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル−6−O−メチル}−2−{2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ}−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
トリクロロイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−D−グルコピラノシド(240 mg, 0.296 mmol)(米国特許第5,935,938号公報記載の方法により合成)と 上記参考例9で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(190 mg, 0.296 mmol)を、上記参考例16と同様に処理することにより ガム状の標記目的化合物(169 mg, 43%)を得た。
IR νmax(KBr) 3448, 3291, 3084, 2925, 2855, 1751, 1650 (w) cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.89 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (50H, broad s), 1.40−1.60 (8H, m), 3.25−3.91(23H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm and 3H, s, at 3.39 ppm), 4.05−4.19 (1H, m), 4.28−4.35 (3H, m), 4.55−4.81 (8H, m), 5.09 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.39 (6H, m), 5.90−5.99 (3H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1344 (M+Na, 35Cl)
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C64115 35ClNO18PNa: 1344.6818. Found: 1344.6826.
【0352】
【参考例18】
(アリルオキシカルボニルメチル 6−O−[2−デオキシー4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−ヒドロキシテトラデシル]−α−D−グルコピラノシド
上記参考例16で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル−6−O−メチル]−2−[2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−[(R)−3−(ヒドロキシ)テトラデシル]−α−D−グルコピラノシド(270 mg, 0.102 mmol)のTHF−AcOH(1:1, 10 ml)溶液にZn粉末(260 mg, 3.977 atom)を加え、4時間室温で激しく攪拌した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下(12 mmHg)室温で濃縮した。濃縮液を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び食塩水で洗浄し、減圧濃縮してアミン化合物を得た。このアミン化合物を、重曹(60 mg, 0.714 mmol)を含むTHF(2.0 ml)−HO(0.6 ml)溶媒に加えて溶解し、シス−11−オクタデセノイル クロライド[このシス−11−オクタデセノイル クロライドは、シス−11−オクタデセニル酸(68 mg, 0.242 mmol, 1.2当量)をベンゼン(2 ml)に溶解し、室温でオキサリルクロリド(120 mg, 0.945 mmol)と3時間反応させた後、減圧濃縮させて得られた。]のTHF(1 ml)溶液を加え室温で30分間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、重曹水及び食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させる。乾燥後、ろ過し、ろ液を減圧下濃縮して得た残査をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液 シクロヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、標記目的化合物を得た(192 mg, 67%)。
IR νmax(KBr) 3500−3000 (broad), 2926, 2855, 1752, 1652, 1549, 1466 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl) δ 0.88 (12H, t, J=6.6 Hz), 1.26 (72H, broad s), 1.37−1.85 (6H, m), 1.97−2.02 (4H, m), 2.12−2.24 (2H, m), 2.97−4.32 (30H,m, containing 3H, s, at 3.28 ppm and 3H, s, at 3.38 ppm ), 4.53−4.66 (6H, m), 5.02−5.40 (10H, m), 5.85−5.98 (3H, m), 6.08−6.10 (1H, d, J=6.6 Hz).
FABMS (positive−ion) m/z, 1450 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C79146NO18PNa:1451.0174. Found: 1451.0171.
【0353】
【参考例19】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル−6−O−メチル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例17で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル−6−O−メチル}−2−{2,2,2−(トリクロロエトキシカルボニル)アミノ}−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(154 mg, 0.116 mmol)を、上記参考例18と同じ方法で処理することにより、ガム状の標記目的化合物(125 mg, 77%)を得た。
IR νmax(KBr) 3306, 3082, 2925, 2854, 1760, 1659, 1634, 1545 cm−1
400 MHz H NMR (CDCl+DO) δ 0.88 (12H, t, J=6.4 Hz), 1.25 (62H, broad s), 1.35−1.80 (14H, m), 2.00−2.02 (6H, m), 2.10−2.25 (4H, m), 3.10−4.40 (29H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm and 3H, s, at 3.38 ppm ), 4.54−4.66 (6H, m), 5.09−5.39 (10H, m), 5.87−5.98 (3H, m).
FABMS (positive−ion) m/z, 1434 [M+Na]
HRFABMS (positive−ion) Calcd. for C79146NO17PNa: 1435.0226. Found: 1435.0234.
【0354】
【参考例20】
アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド
アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド(Carbohydr.Res.,222,57−68(1991)、公知化合物)(17.8g、50.1mmol)のジメチルホルムアミド(250mL)溶液に、0℃で水素化ナトリウム(4.05g、60%油性、101mmol)を加えて15分間撹拌した。この溶液に、(R)−3−メトキシデシル p−トルエンスルホナート(Patent,US5935938、公知化合物)(18.9g、55.2mmol)を加えて、室温で5時間撹拌した。水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄したのち、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1)にて精製を行い、標記目的化合物(20.2g、収率77%)を得た。
IR νmax (KBr) 3304, 3114,2995, 2930,2877, 2858, 2825, 1705, 1674 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.27−1.47 (12H, m), 1.41 (3H, s), 1.50 (3H, s), 1.63−1.67 (2H, m), 3.25 (1H, m), 3.28 (3H, s), 3.32 (1H, td, J=9.8, 4.9 Hz), 3.43 (1H, m), 3.58−3.64 (2H, m), 3.77−3.87 (3H, m), 3.93 (1H, dd, J=4.9, 10.7 Hz), 4.06 (1H, dd, J=5.9, 12.7 Hz), 4.31 (1H, dd, J=4.9, 12.7 Hz), 4.88 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.19−5.28 (2H,m), 5.83 (1H, m), 6.56 (1H, d, J=7.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 548 (M+Na), 526 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C2542NONa: 548.2808; found: 548.2815.
【0355】
【参考例21】
アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド
上記参考例20で得られたアリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド(19.4g、36.9mmol)をメタノール(150mL)に溶解し、p−トルエンスルホン酸(389mg、2.04mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:7)にて精製を行い、標記目的化合物(16.5g、収率92%)を得た。
IR νmax (KBr) 3548, 3375, 3265, 3116, 2927, 2874, 2858, 1702, 1672 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.27−1.77 (14H, m), 3.01 (2H, brs, OH), 3.29 (3H, s), 3.34−3.53 (3H, m), 3.59 (1H, t, J=9.5,8.8 Hz), 3.67 (1H, m), 3.75−3.85 (3H, m), 3.92 (1H, dd, J=3.7, 11.7 Hz), 4.07 (1H, m), 4.31 (1H, m), 4.84 (1H, d, J=8.8 Hz), 5.19−5.29 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 508 (M+Na), 486 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C2238NONa: 508.2494; found: 508.2503.
【0356】
【参考例22】
(1−プロペニル) 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド
参考例21で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−β−D−グルコピラノシド(5.34g、11.0mmol)をジメチルスルホキシド(30mL)に溶解し、カリウムtert−ブトキシド(3.10g、27.6mmol)を加えて窒素雰囲気下85℃で2時間撹拌した。この反応液に水(10mL)を加えて、85℃でさらに6時間撹拌したのち、室温まで冷却し、塩化メチレンで3回抽出操作を行った。有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して得られた残さをテトラヒドラフラン(40mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)、クロロギ酸2、2、2−トリクロロエチルエステル(2.58g、12.2mmol)を加えて、0℃で30分間撹拌した。この溶液に、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、塩化メチレンで抽出操作を行い、有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:3)にて精製を行い、標記目的化合物(4.70g、収率76%)を得た。
IR νmax (KBr) 3323, 3054, 2927, 2873, 2857, 1716, 1672, 1642 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.89 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.28−1.62 (15H, m), 1.74−1.79 (2H, m), 2.36 (1H, s, OH), 3.30 (3H, s), 3.36−3.46 (3H, m), 3.58−3.71 (3H, m), 3.81 (1H, m), 3.90−3.94 (2H, m), 4.06 (1H, s, OH), 4.571H, m), 4.74 (2H, s), 4.86 (1H, d, J=6.8 Hz), 5.37 (1H, brs, NH), 6.15 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 586 (M+Na), 564 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C2340ClNONa: 586.1726; found: 586.1703.
【0357】
【参考例23】
(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド
参考例22で得られた(1−プロペニル) 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド(4.60g、8.14mmol)の塩化メチレン(30mL)溶液に、ピリジン(1.4mL、17.3mmol)、クロロギ酸アリルエステル(1.1mL、10.4mmol)を加えて、0℃で1時間撹拌した。この溶液に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで3回抽出し、有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2)で精製を行い、標記目的化合物(4.95g、収率94%)を得た。
IR νmax (KBr) 3518, 3310, 3086, 3059, 2932, 2885, 2857, 1728, 1709, 1674, 1652 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.89 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.62 (15H, m), 1.70−1.79 (2H, m), 3.30 (3H, s), 3.36−3.44 (2H, m), 3.50−3.71 (4H, m), 3.91−3.94 (2H, m, containing OH), 4.38 (1H, dd, J=4.9, 11.7 Hz), 4.50 (1H, dd, J=2.0, 11.7 Hz), 4.56 (1H, m), 4.63 (2H, d, J=5.9 Hz), 4.74 (2H, s), 4,85 (1H, m), 5.26−5.38 (3H, m, containing NH), 5,93 (1H, m), 6.16 (1H, dd, J=2.0, 5.9 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 670 (M+Na), 648 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C2744ClNO10Na: 670.1914; found: 670.1959.
【0358】
【参考例24】
(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド
参考例23で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド(4.80g、7.40mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、1H−テトラゾール(830mg、11.8mmol)、ビス(アリルオキシ)(ジイソプロピルアミノ)ホスフィン(2.50g、10.2mmol)を加えて、窒素雰囲気下、室温で2時間撹拌した。この反応液を0℃に冷却し、30%過酸化水素水(10mL)を加えて1時間撹拌したのち、飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出操作を行った。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2)で精製を行い、標記目的化合物(5.17g、収率86%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3450, 3089, 2955, 2873, 2859, 2829, 1746, 1674, 1650 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.27−1.56 (15H, m), 1.68−1.81 (2H, m), 3.29 (3H, s), 3.31 (1H, m), 3.47 (1H, m), 3.72−3.82 (3H, m), 3.90 (1H, m), 4.32−4.38 (2H, m), 4.52−4.63 (8H, m), 4.73 (2H, s), 4.99 (1H, m), 5.19−5.38 (6H, m), 5.56 (1H, m, NH), 5.89−5.99 (3H, m), 6.13 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 830 (M+Na), 808 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3353ClNO13PNa: 830.2215; found: 830.2231.
【0359】
【参考例25】
6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノ−ス
参考例24で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシド(4.80g、5.93mmol)のテトラヒドロフラン(30mL)溶液に、ヨウ素(3.08g、12.1mmol)、水(6mL)を加えて室温で30分間撹拌した。この溶液に飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで3回抽出操作を行った。有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製を行い、標記目的化合物(4.30g、収率94%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3598, 3435, 3317, 3089, 2955, 2931, 2873, 2858, 1746, 1651 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26−1.50 (12H, m), 1.67−1.78 (2H, m), 3.26 (3H, s), 3.32 (1H, m), 3,63−3.73 (2H, m), 3.86−3.94 (2H, m), 4.18 (1H, m), 4.30−4.38 (3H, m), 4.51−4.63 (7H, m), 4.67, 4.74 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 5.24−5.40 (7H, m), 5.81 (1H, d, J=8.8 Hz, NH), 5.89−5.98 (3H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 790 (M+Na), 768 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3050ClNO13P: 768.2085; found: 768.2089.
【0360】
【参考例26】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例25で得られた6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノ−ス(365mg、0.475mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、トリクロロアセトニトリル(0.23mL、2.29mmol)、炭酸セシウム(21mg、0.063mmol)を加えて室温で3時間撹拌した。この溶液を塩化メチレンで希釈して、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた粗イミデート体を塩化メチレン(5mL)に溶解し、参考例9で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(230mg、0.358mmol)、モレキュラーシーブス4A(400mg)を加えて、窒素雰囲気下室温で30分間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、トリメチルシリルトリフルオロメタンスルホナート(9μL、0.050mmol)を加えて、1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて反応を止め、塩化メチレンで抽出操作を行った。有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:4)で2回精製を行い、標記目的化合物(150mg、収率30%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3595, 3450, 3089, 2928, 2856, 1748, 1650 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.80 (58H, m), 2.57 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.24−3.31 (6H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.40−3.48 (2H, m), 3.53 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.60−3.93 (9H, m),4.06 (1H, d, J=8.8 Hz), 4.17 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.26 (1H, m), 4.32 (1H, m), 4.33 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.53−4.78 (11H, m), 4.92 (1H, m), 5.10 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.24−5.38 (8H, m), 5.69 (1H, brs, NH), 5.86−5.97 (4H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 1414 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C67117ClNO20PNa: 1414.6873; found: 1414.6879.
【0361】
【参考例27】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例26で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(105mg、0.076mmol)のテトラヒドロフラン(3mL)溶液に、亜鉛粉末(101mg、1.54mmol)、酢酸(0.5mL)を加えて、室温で3時間撹拌した。亜鉛粉末を濾別後、減圧下濃縮して得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。ろ過したのち、減圧下溶媒を留去して得られた粗アミンを塩化メチレン(3mL)に溶解し、(Z)−11−オクタデセン酸(26mg、0.092mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(23mg、0.120mmol)を加えて室温で18時間撹拌した。この溶液を塩化メチレンで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥して、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製を行い、標記目的化合物(55mg、収率49%)を得た。
IR νmax (KBr) 3320, 3083, 2954, 2924, 2853, 1750, 1650, 1635 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.81 (80H, m),1.99−2.03 (4H, m), 2.14−2.27 (2H, m), 3.02 (1H, d, J=3.9 Hz, OH), 3.16 (1H, m), 3.24−3.34 (5H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.40−3.49 (2H, m), 3.53 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 3.64−3.81 (7H, m), 3.85 (1H, m), 3.96(1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 4.05 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.15 (1H, AB−q, J=16.6Hz), 4.22 (1H, m), 4.31 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.32 (1H, m), 4.52−4.67 (9H, m), 5.10 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.22 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.24−5.39 (10H,m), 5.86−5.97 (4H, m), 6.12 (1H, d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1504 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C82148NO19PNa: 1505.0281; found: 1505.0283.
【0362】
【参考例28】
2−(4−メトキシフェニル)−(R)−4−ヘプチル−[1,3]ジオキサン(R)−3−ヒドロキシ−1−デカノール(Patent,US5935938、公知化合物)(17.4g、99.8mmol)のトルエン(250mL)溶液に、p−アニスアルデヒドジメチルアセタール(20.0g、110mmol)、p−トルエンスルホン酸(1.80g、9.46mmol)を加えて室温で2時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して、水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、9:1)で精製を行い、標記目的化合物(25.8g、収率88%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3450, 2927, 2855, 1748, 1650 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.27−1.54 (12H, m), 1.64−1.82 (2H, m), 3.76−3.84 (4H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 3.93 (1H, td, J=2.0, 11.7 Hz), 4.24 (1H, dd, J=4.9, 11.7 Hz), 5.46 (1H, s),6.88 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.42 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (EI, positive) m/z, 292 (M・).
HRMS (EI, positive), calcd.for C1828: 292.2028; found: 292.2043.
【0363】
【参考例29】
(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)−1−デカノール
参考例28で得られた2−(4−メトキシフェニル)−(R)−4−ヘプチル−[1,3]ジオキサン(25.6g、87.5mmol)のトルエン(200mL)溶液に、1.0M水素化ジイソブチルアルミニウム/トルエン溶液(135mL、135mmol)を0℃で加え、室温で5時間撹拌した。反応液を0℃に冷却し、飽和塩化アンモニウム水溶液をゆっくり加えて反応を止め、0.5Mロッシェル塩水溶液を加えて室温で30分間撹拌した。この溶液を酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記目的化合物(23.8g、収率92%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3625, 3500, 2956, 2931, 2858, 1613 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.89 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.28−1.35 (10H, m), 1.48−1.85 (4H, m), 2.46 (1H, t, J=5.8 Hz, OH), 3.62 (1H, m), 3.68−3.83 (5H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 4.41, 4.53 (2H, AB−q, J=11.0 Hz),6.86−6.90 (2H, m), 7.24−7.28 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 317 (M+Na), 295 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C1830Na: 317.2098; found: 317.2090.
【0364】
【参考例30】
(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル メタンスルホナート
参考例29で得られた(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)−1−デカノール(23.5g、79.8mmol)の塩化メチレン(300mL)溶液に、トリエチルアミン(16.7mL、120mmol)、メタンスルホニルクロリド(7.4mL、96mmol)を0℃で加えて、1時間撹拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、塩化メチレンで抽出して、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記目的化合物(27.8g、収率94%)を得た。
IR νmax (CHCl) 2957, 2931, 2858, 1613 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ0.89 (3H, t, J=6.9 Hz), 1.24−1.37 (10H, m), 1.47−1.66 (2H, m), 1.83−1.99 (2H, m), 2.95 (3H, s), 3.55 (1H, m), 3.80 (3H, s), 4.27−4.36 (2H, m), 4.38, 4.51 (2H, AB−q, J=11.0 Hz), 6.86−6.90 (2H, m), 7.24−7.28 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 395 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C1932SNa: 395.1852; found: 395.1878.
【0365】
【参考例31】
アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド
アリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(Carbohydr.Res.,222,57−68(1991)、公知化合物)(17.2g、48.4mmol)をジメチルホルムアミド(150mL)に溶解し、0℃で水素化ナトリウム(3.88g、60%油性、97mmol)を加えて15分間撹拌した。この溶液に、参考例30で得られた(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシルメタンスルホナート(15.1g、40.5mmol)を加えて、室温で5時間撹拌した。水を加えて反応を止め、酢酸エチルで3回抽出し、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄したのち、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、4:1)にて精製を行い、標記目的化合物(21.3g、収率83%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3430, 2931, 2859, 1734, 1612 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.24−1.52 (18H, m, containing 3H, s, at 1.40 ppm, 3H, s, at 1.49 ppm), 1.64−1.76 (2H, m), 3.42−3.49 (2H, m), 3.58 (1H, m), 3.66−3.78 (3H, m), 3.80 (3H, s), 3.84−3.89 (2H, m), 3.99 (1H, dd, J=6.6, 12.5 Hz), 4.14−4.20 (2H, m), 4.36, 4.42 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.87 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.30 (2H, m), 5.86 (1H, m), 6.42 (1H, d, J=9.5 Hz, NH), 6.85−6.89 (2H, m), 7.23−7.27 (m, 2H).
MS (FAB, positive) m/z, 654 (M+Na), 632 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3248NONa: 654.3229; found: 654.3232.
【0366】
【参考例32】
アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド
参考例31で得られたアリル 2−デオキシ−4,6−O−イソプロピリデン−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(21.0g、33.2mmol)について、参考例21に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(17.9g、収率91%)を得た。
IR νmax (KBr) 3425, 3315, 3095, 2961, 2928, 2858, 1699, 1666, 1647 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26−1.82 (14H, m), 2.32 (2H, brs, OH), 3.47−3.58 (3H, m), 3.64−3.70 (2H, m), 3.73−3.79 (3H,m), 3.81 (3H, s), 4.00 (1H, m), 4.12−4.21 (2H, m), 4.38, 4.43 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.85 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.24−5.31 (2H, m), 5.87 (1H, m), 6.42 (1H, d, J=9.5 Hz), 6.86−6.90 (2H, m), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 614 (M+Na), 592 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C2944NONa: 614.2901; found: 614.2943.
【0367】
【参考例33】
アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
参考例32で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(5.61g、9.48mmol)のエタノール(40mL)溶液に、1M水酸化ナトリウム水溶液(40mL)を加えて80℃で5時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、酢酸エチルで希釈して、水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去して得られた粗アミンをテトラヒドロフラン(25mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(25mL)、クロロギ酸2,2,2−トリクロロエチルエステル(2.20g、10.4mmol)を0℃で加えて30分間撹拌した。この反応液に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、酢酸エチルで3回抽出を行い、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:3)で精製を行い、標記目的化合物(6.01g、収率95%)を得た。
IR νmax (KBr) 3349, 3065, 2955, 2927, 2856, 1713, 1646, 1614 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26−1.80 (14H, m), 2.04 (1H, t, OH), 3.42−3.90 (13H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 3.99 (1H, dd, J=6.6, 12.4 Hz), 4.19 (1H, m), 4.39, 4.44 (2H, AB−q, J=11.0 Hz), 4.69, 4.74 (2H, AB−q, J=12.1 Hz), 4.85 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.19−5.32 (3H, m, containing NH), 5.84−5.94 (1H, m), 6.86−6.89 (2H, m), 7.24−7.27 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 692 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3046ClNONa: 692.2141; found: 692.2123.
【0368】
【参考例34】
(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
(1,5−シクロオクタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウム ヘキサフルオロホスフェート(365mg、0.432mmol)をテトラヒドロフラン(40mL)に溶解し、水素置換を行いイリジウム錯体を活性化して、赤色溶液が透明になったのち、反応系を完全に窒素置換した。この溶液に参考例33で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.78g、8.61mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。この溶液を減圧下濃縮し、得られた混合物を塩化メチレン(45mL)に溶解し、0℃でピリジン(1.2mL、14.8mmol)、クロロギ酸アリルエステル(1.4mL、13.2mmol)を加えて、1時間撹拌した。飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて、塩化メチレンで抽出を行い、有機層を水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記目的化合物(5.85g、収率90%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3605, 3436, 2956, 2930, 2859, 1745, 1678 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26−1.64 (15H, m), 1.78−1.81 (2H, m), 3.34 (1H, d, J=2.2 Hz, OH), 3.42−3.56 (3H, m), 3.72−3.98 (7H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 4.33−4.46 (4H, m), 4.63−4.77(4H, m), 5.03 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.12−5.21 (2H, m, containing NH), 5.26−5.40 (2H, m), 5.95 (1H, m), 6.14 (1H, dd, J=1.5, 12.5 Hz), 6.88 (2H, d,J=8.1 Hz), 7.25−7.27 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 776 (M+Na), 754 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3450ClNO11Na: 776.2355; found: 776.2318.
【0369】
【参考例35】
(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
参考例34で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.70g、7.55mmol)について、参考例24に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(5.60g、収率81%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3435, 2956, 2931, 2859, 1746, 1678, 1661, 1651, 1613 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.22−1.64 (15H, m), 1.77−1.84 (2H, m), 3.46 (1H, m), 3.58−3.75 (2H, m), 3.79 (3H, s), 3.87−4.01 (3H, m), 4.34−4.50 (5H, m), 4.55−4.74 (8H, m), 5.05 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.14−5.38 (8H, m, containing NH), 5.87−5.98 (3H, m), 6.13 (1H, dd, J=2.2, 12.5 Hz), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 936 (M+Na), 914 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C4059ClNO14PNa: 936.2636; found: 936.2639.
【0370】
【参考例36】
6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース
参考例35で得られた(1−プロペニル) 6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.55g、5.71mmol)について、参考例25に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(4.60g、収率92%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3691, 3600, 3435, 2955, 2932, 2858, 1747, 1611 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26−1.55 (12H, m), 1.77−1.81 (2H, m), 3.45 (1H, m), 3.53 (1H, brs, OH), 3.62−3.71 (2H, m), 3.79 (3H, s), 3.86−3.91 (2H, m), 4.16 (1H, m), 4.29−4.43 (4H, m), 4.51−4.63 (8H, m), 4.72 (1H, AB−q, J=11.7 Hz), 5.22−5.38 (8H, m, containing NH), 5.88−5.97 (3H, m), 6.86 (2H, d, J=7.8 Hz), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 896 (M+Na), 874 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3755ClNO14PNa: 896.2320; found: 896.2349.
【0371】
【参考例37】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例36で得られた6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース(600mg、0.686mmol)について、参考例26に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(465mg、収率59%)を得た。
IR νmax (film) 3457, 3303, 3083, 3021, 2953, 2925, 2855, 1746, 1651 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.64 (56H, m), 1.74−1.82 (2H, m), 2.52 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.25 (1H, m), 3.30 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.39−3.47 (3H, m), 3.53 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.60−3.78 (7H, m), 3.80 (3H, s), 3.83−3.93 (2H, m), 4.04 (1H, d, J=9.8 Hz), 4.25 (1H, m), 4.32 (1H, m), 4.17, 4.32 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.37, 4.43 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.54−4.66 (11H, m), 4.78 (1H, d, J=5.9 Hz), 5.10 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.22−5.38 (9H, m, containing NH), 5.86−5.97 (4H, m), 6.88 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26 (2H, d, J=7.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 1520 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C74123ClNO21PNa: 1520.7291; found: 1520.7297.
【0372】
【参考例38】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例37で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(400mg、0.267mmol)について、参考例27に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(176mg、収率42%)を得た。
IR νmax (film) 3430, 3331, 3085, 3000, 2922, 2854, 1746, 1680, 1650 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.86 (80H, m),1.99−2.12 (6H, m), 2.90 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.12 (1H, m), 3.28 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.37−3.54 (4H, m), 3.64−3.88 (11H, m, containing 3H,s, at 3.79 ppm), 3.94−4.03 (2H, m), 4.23 (1H, m), 4.15, 4.31 (2H, AB−q,J=16.6 Hz), 4.32 (1H, m), 4.39, 4.43 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.53−4.67 (9H, m), 5.10 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.16 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.21−5.37 (10H, m), 5.86−5.97 (5H, m, containing NH), 6.87 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.24 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 1610 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C89154NO20PNa: 1611.0718; found: 1611.0747.
【0373】
【参考例39】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例38で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(170mg、0.107mmol)の塩化メチレン(5mL)溶液に、水(0.5mL)、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−1,4−ベンゾキノン(29mg、0.129mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。この反応液を塩化メチレンで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:4)で精製を行い、標記目的化合物(121mg、収率77%)を得た。
IR νmax (film) 3473, 3354, 3085, 3006, 2955, 2922, 2852 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.74 (80H, m),1.99−2.03 (4H, m), 2.15−2.25 (2H, m), 2.85 (1H, d, J=3.9 Hz, OH), 2.96 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.29 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.34−3.49 (3H, m), 3.53 (1H, t, J=8.8, 9.8 Hz), 3.63−3.89 (9H, m), 3.97−4.04 (2H, m), 4.26−4.32 (2H, m), 4.15, 4.31 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.51−4.67 (9H, m), 5.07 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.09 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.24−5.38 (10H, m), 5.86−5.97(4H, m), 6.01 (1H, d, J=7.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1490 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C81146NO19PNa: 1491.0111; found: 1491.0084.
【0374】
【参考例40】
アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−(p−トルエンスルホニルオキシ)−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド
参考例32で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(7.10g、12.0mmol)をピリジン(60mL)に溶解し、p−トルエンスルホニルクロリド(2.75g、14.4mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(150mg、1.23mmol)を加えて、室温で5時間撹拌した。この反応液に1M塩酸水溶液を加えて、塩化メチレンで抽出操作を5回行い、有機層を飽和食塩水で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、7:3)で精製を行い、標記目的化合物(8.41g、収率94%)を得た。
IR νmax (KBr) 3559, 3334, 3097, 3056, 3009, 2958, 2931, 2860, 1704 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26−1.79 (14H, m), 3.35 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.40 (3H, s), 3.46−3.55 (2H, m), 3.57−3.64 (3H, m), 3.71−3.76 (3H, m), 3.80 (3H, s), 4.00 (1H, dd, J=6.6, 13.2 Hz), 4.15−4.22 (2H, m), 4.38, 4.43 (2H, AB−q, J=11.0 Hz), 4.87 (1H, d, J=4.4 Hz), 5.23−5.31 (2H, m), 5.87 (1H, m), 6.42 (1H, d, J=8.8 Hz, NH), 6.85−6.89 (2H, m), 7.23−7.26 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 768 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3650NO10SNa: 768.3005; found: 768.3006.
【0375】
【参考例41】
アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド
参考例40で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−(p−トルエンスルホニルオキシ)−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(8.35g、11.2mmol)をジメチルホルムアミド(40mL)に溶解し、25%ナトリウムメトキシド/メタノール溶液(7.5mL、34.7mmol)を加えて、85℃で1時間撹拌した。この反応液を0℃まで冷却して、1M塩酸水溶液を加えて30分間撹拌したのち、酢酸エチルで3回抽出操作を行い、有機層を飽和食塩水で洗浄して、硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2)で精製を行い、標記目的化合物5.88g、収率87%)を得た。
IR νmax (KBr) 3457, 3306, 3093, 3037, 2930, 2878, 2858, 1702, 1669, 1647 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26−1.79 (14H, m), 3.35 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.40 (3H, s), 3.46−3.55 (2H, m), 3.57−3.64 (3H, m), 3.71−3.76 (3H, m), 3.80 (3H, s), 4.00 (1H, dd, J=6.6, 13.2 Hz), 4.15−4.22 (2H, m), 4.38, 4.43 (2H, AB−q, J=11.0 Hz), 4.87 (1H, d, J=4.4 Hz), 5.23−5.31 (2H, m), 5.87 (1H, m), 6.42 (1H, d, J=8.8 Hz, NH), 6.85−6.89 (2H, m), 7.23−7.26 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 628 (M+Na), 606 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3046NONa: 628.3075; found: 628.3069.
【0376】
【参考例42】
アリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
参考例41で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−トリフルオロアセチルアミノ−α−D−グルコピラノシド(5.80g、9.58mmol)について、参考例33に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(6.15g、収率94%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3608, 3436, 2954, 2930, 2873, 2859, 1742, 1648, 1613 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.26−1.60 (12H, m), 1.70−1.80 (2H, m), 3.23 (1H, d, J=2.0 Hz, OH), 3.40 (3H, s), 3.44 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 3.49−3.61 (4H, m), 3.70−3.74 (2H, m), 3.80 (3H, s), 3.82 (1H, m), 3.90 (1H, td, J=3.9, 9.8 Hz), 3.99 (1H, dd, J=6.8, 12.7 Hz),4.19 (1H, dd, J=4.9, 12.7 Hz), 4.40, 4.44 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.68, 4.73 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.86 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.18−5.31 (3H, m, containing NH), 5.90 (1H, m), 6.87 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (ESI, positive) m/z, 706 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3148ClNONa: 706.2289; found: 706.2299.
【0377】
【参考例43】
(1−プロペニル) 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
(1,5−シクロオクタジエン)ビス(メチルジフェニルホスフィン)イリジウム ヘキサフルオロホスフェート(381mg、0.450mmol)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶解し、水素置換を行いイリジウム錯体を活性化して、赤色溶液が透明になったのち、反応系を完全に窒素置換した。この溶液に参考例42で得られたアリル 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(6.12g、8.93mmol)を加えて、室温で2時間撹拌した。この反応液を減圧下濃縮し、得られた粗製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2)で精製して、標記目的化合物(5.70g、収率93%)を得た。IR νmax (CHCl) 3608, 3436, 2954, 2929, 2872, 2859, 1741, 1679, 1661 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.89 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.24−1.64 (15H, m), 1.71−1.82 (2H, m), 3.28 (1H, d, J=2.0 Hz, OH), 3.39 (3H, s), 3.45 (1H, t, J=9.8 Hz), 3.49−3.65 (4H, m), 3.69−3.86 (6H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 3.91 (1H, td, J=3.9, 9.8 Hz), 4.40, 4.45 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.65, 4.75 (2H, AB−q, J=12.7 Hz), 5.04 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.14−5.20 (2H, m, containing NH), 6.16 (1H, dd, J=2.0, 12.7 Hz), 6.88 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 706 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3148ClNONa: 706.2287; found: 706.2307.
【0378】
【参考例44】
(1−プロペニル) 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド
参考例43で得られた(1−プロペニル) 2−デオキシ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(5.57g、8.13mmol)について、参考例24に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(6.10g、収率89%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3435, 3088, 2954, 2931, 2873, 2859, 1744, 1678, 1661, 1613 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.8 Hz), 1.23−1.64 (15H, m), 1.78−1.82 (2H, m), 3.40 (3H, s), 3.45 (1H, m), 3.59−3.74 (4H, m), 3.79 (3H, s), 3.81 (1H, m), 3.87 (1H, m), 3.97 (1H, td, J=9.8, 3.9 Hz), 4.38, 4.41 (2H, AB−q, J=10.7 Hz), 4.44 (1H, q, J=9.8 Hz), 4.54−4.62 (5H, m), 4.69 (1H, AB−q, J=12.7 Hz), 5.08 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.15−5.39 (6H, m, containing NH), 5.89−5.99 (2H, m), 6.16 (1H, d, J=10.7 Hz), 6.86 (2H, d, J=7.8 Hz),
7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 866 (M+Na).HRMS (ESI, positive), calcd.for C3757ClNO12PNa: 866.2585; found: 866.2563.
【0379】
【参考例45】
2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース
参考例44で得られた(1−プロペニル) 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−α−D−グルコピラノシド(6.05g、7.16mmol)について、参考例25に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(5.28g、収率92%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3599, 3435, 3088, 2954, 2932, 2873, 2858, 1743, 1651, 1613 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (3H, t, J=6.6 Hz), 1.26−1.53 (12H, m), 1.76−1.81 (2H, m), 3.40 (3H, s), 3.44 (1H, m), 3.54−3.73 (5H, m), 3.80 (3H, s), 3.86−3.92 (2H, m), 4.10 (1H, m), 4.29 (1H, q, J=9.5 Hz), 4.37, 4.41 (2H, AB−q, J=11.0 Hz), 4.54−4.59 (5H, m), 4.71 (1H, AB−q, J=12.5 Hz), 5.22−5.39 (6H, m, containing NH), 5.88−5.98 (2H, m), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.25 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 826 (M+Na), 804 (M+H).HRMS (ESI, positive), calcd.for C3453ClNO12PNa: 826.2238; found: 826.2255.
【0380】
【参考例46】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例45で得られた2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジルオキシ)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノース(560mg、0.696mmol)について、参考例26に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(376mg、収率58%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3449, 2928, 2855, 1748, 1612 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (9H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.63 (56H, m), 1.76−1.81 (2H, m), 2.66 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.29 (1H, m), 3.30 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.39 (3H, s), 3.40−3.48 (3H, m), 3.51−3.56 (2H, m), 3.61−3.66 (2H, m), 3.68−3.92 (9H, m, containing 3H, s, at 3.80 ppm), 4.04(1H, d, J=9.8 Hz), 4.28 (1H, m), 4.17, 4.32 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.37, 4.43 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.54−4.67 (8H, m), 4.75 (1H, d, J=8.8 Hz),5.09 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.22−5.38 (7H, m, containing NH), 5.86−5.96 (3H, m), 6.87 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.26 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 1450 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C71121ClNO19PNa: 1450.7248; found: 1450.7279.
【0381】
【参考例47】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例46で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(350mg、0.245mmol)について、参考例27に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(162mg、収率44%)を得た。
IR νmax (CHCl) 3453, 2928, 2855, 1753, 1670, 1612 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.9 Hz), 1.25−1.84 (80H, m),1.99−2.13 (6H, m), 3.05 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.17 (1H, m), 3.28 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.32−3.78 (16H, m, containing 3H, s, at 3.38 ppm), 3.79 (3H, s), 3.85 (1H, m), 3.95 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 4.02 (1H, dd, J=2.0, 11.7 Hz), 4.26 (1H, m), 4.15, 4.31 (2H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.39, 4.43 (2H, AB−q, J=11.7 Hz), 4.54−4.67 (6H, m), 5.09 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.11(1H, d, J=7.8 Hz), 5.22−5.39 (8H, m), 5.82 (1H, d, J=6.8 Hz, NH), 5.86−5.96 (3H, m), 6.86 (2H, d, J=8.8 Hz), 7.24 (2H, d, J=8.8 Hz).
MS (FAB, positive) m/z, 1540 (M+Na), 1518 (M+H)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C86152ClNO18PNa: 1541.0650; found: 1541.0659.
【0382】
【参考例48】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例47で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−(4−メトキシベンジル)デシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド(150mg、0.099mmol)について、参考例39に記載した方法と同様の操作を行い、標記目的化合物(100mg、収率72%)を得た。
IR νmax (film) 3424, 3324, 3088, 2924, 2854, 1757, 1683, 1633 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.9 Hz), 1.25−1.73 (80H, m),1.99−2.02 (4H, m), 2.15−2.26 (2H, m), 2.99 (1H, s, OH), 3.02 (1H, brs, OH), 3.28 (1H, dd, J=3.9, 9.8 Hz), 3.38 (3H, s), 3.40−3.91 (15H, m), 3.95 (1H, t, J=9.8, 8.8 Hz), 4.02 (1H, dd, J=2.0, 10.7 Hz), 4.15, 4.32 (2H,AB−q, J=16.6 Hz), 4.34 (1H, m), 4.54−4.68 (6H, m), 5.02 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.09 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.24−5.39 (8H, m), 5.86−5.98 (4H, m, containing NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1420 (M+Na)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C78144ClNO17PNa: 1421.0072; found: 1421.0079.
【0383】
【参考例49】
アリル 4,6−O−ベンジリデン−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
水素化ナトリウム(0.39g、60%油性、9.75mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液に、アリル 4,6−O−ベンジリデン−α−D−グルコピラノシド(Carbohydr.Res.,254,43−60(1994)、公知化合物)(0.99g、3.21mmol)のジメチルホルムアミド(10mL)溶液を加えて30分間撹拌した。この溶液に、ブロモドデカン(1.7mL、7.09mmol)を加えて、50℃で4時間撹拌した。水を加えて反応を止め、ジエチルエーテルで2回抽出し、有機層を水および飽和食塩水で順次洗浄したのち、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、10:1)にて精製を行い、標記目的化合物(1.14g、収率55%)を得た。
IR νmax (KBr) 1467, 1368, 1096 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (6H, t, J=7.0 Hz), 1.22−1.27 (36H, m), 1.52−1.62 (4H, m), 3.36 (1H, dd, J=3.7, 9.5 Hz), 3.50 (1H, t, J=9.2 Hz),3.60−3.66 (2H, m), 3.68−3.89 (5H, m), 4.09 (1H, dd, J=7.0, 12.8 Hz), 4.21 (1H, dd, J=4.8, 12.8 Hz), 4.26 (1H, dd, J=5.1, 10.3 Hz), 4.96 (1H, d,J=3.7 Hz), 5.23 (1H, d, J=10.3 Hz), 5.33 (1H, dd, J=1.5, 16.8 Hz), 5.54(1H, s), 5.90−5.95 (1H, m), 7.34−7.39 (3H, m), 7.48−7.50 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 645 (M+H), 683 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C4068Na: 667.4914; found: 667.4902.
Anal.Calcd for C4068: C, 74.49; H, 10.63. Found: C, 74.28; H, 10.88.
【0384】
【参考例50】
アリルオキシカルボニルメチル 4,6−O−ベンジリデン−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例49で得られたアリル 4,6−O−ベンジリデン−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(1.23g、1.91mmol)のMeCN−CCl−HO(2:2:3, 35ml)溶液に、NaIO(2.0g)とRuCl・xHO(20mg)を加えた。室温で18時間攪拌した後、セライトでろ過した。ろ液に、10%亜硫酸ナトリウム水溶液、1M塩酸を順次加え攪拌し、クロロホルムで抽出した。飽和食塩水で洗浄し硫酸ナトリウムで乾燥させた。ろ過し濃縮してカルボン酸を得た。このカルボン酸をジメチルホルムアミド(30ml)に溶解し、塩基としてトリエチルアミン(1.3ml、9.32mmol)を使用し臭化アリル(0.8ml、9.46mmol)と13時間室温で反応させた。0℃にして水を加えて反応を止め、ジエチルエーテルで2回抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、5:1)にて精製を行い、標記目的化合物(753mg、収率56%)を得た。
IR νmax (KBr) 1736, 1097 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (6H, t, J=7.0 Hz), 1.20−1.40 (36H, m), 1.52−1.66 (4H, m), 3.39 (1H, dd, J=5.9, 9.5 Hz), 3.51 (1H, t, J=9.2 Hz),3.56−3.62 (2H, m), 3.67−3.82 (5H, m), 3.86−3.92 (1H, m), 4.21, 4.35 (2H, AB−q, J=16.8 Hz), 4.24 (1H, dd, J=5.1, 10.3 Hz), 4.63−4.67 (2H, m), 5.13 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.26 (1H, dd, J=1.5, 10.3 Hz), 5.33 (1H, dd, J=1.5, 17.6 Hz), 5.53 (1H, s), 5.88−5.95 (1H, m), 7.33−7.39 (3H, m), 7.47−7.50 (2H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 703 (M+H), 725 (M+Na), 741 (M+K).HRMS (ESI, positive), calcd.for C4270Na: 725.4968; found: 725.4954.
Anal.Calcd for C4270: C, 71.76; H, 10.04. Found: C, 71.47; H, 9.88.
【0385】
【参考例51】
アリルオキシカルボニルメチル 2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
上記参考例50で得られたアリルオキシカルボニルメチル 4,6−O−ベンジリデン−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(746mg、1.06mmol)のTHF−MeOH(1:1, 30ml)溶液に、p−TsOH・HO(20mg)を加え50℃で1時間攪拌した。pH7リン酸緩衝液で反応を停止し、溶液を酢酸エチルで2回抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄したのち、硫酸ナトリウムで乾燥させた。減圧下溶媒を留去して、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、2:1)にて精製を行い、標記目的化合物(544mg、収率83%)を得た。
IR νmax (KBr) 3447, 1752, 1467, 1086 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (6H, t, J=6.2 Hz), 1.21−1.40 (36H, m), 1.54−1.77 (4H, m), 2.08 (1H, broad s, OH), 2.63 (1H, broad s, OH), 3.33 (1H, ddd, J=1.5, 3.7, 9.5 Hz), 3.45−3.54 (2H, m), 3.57−3.66 (2H, m), 3.72−3.85 (4H, m), 3.92−3.98 (1H, m), 4.21 (1H, dAB−q, J=1.5, JAB−q=16.8 Hz), 4.35 (1H, AB−q, J=16.8 Hz), 4.60−4.69 (2H, m), 5.14 (1H, d, J=3.7 Hz), 5.26 (1H, dd, J=1.5, 10.2 Hz), 5.33 (1H, dt, J=1.5, J=16.8 Hz), 5.86−5.96 (1H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 637 (M+Na), 653 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C3566Na: 637.4655; found: 637.4642.
【0386】
【参考例52】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
トリクロロイミドイル 2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−D−グルコピラノシド(363mg、0.519mmol)(米国特許第5,935,938号公報記載の方法により合成)の塩化メチレン(5ml)溶液に、参考例51で得られたアリルオキシカルボニルメチル 2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(223mg、0.363mmol)とモレキュラーシーブ4A(370mg)を加え、0℃に冷却した後TMSOTf(10ul、0.00553mmol)を加える。1時間後、pH7リン酸緩衝液で反応を停止させ、溶液をセライトを用いてろ過した。ろ液を塩化メチレンで抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過し濃縮した後、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2〜1:1)で精製を行い、標記目的化合物(268mg、収率40%)を得た。
IR νmax (film) 1749, 1547, 1465, 1094, 1023 cm−1
H−NMR(400 MHz, CDCl)δ:0.88 (9H, t, J=6.6 Hz), 1.24−1.42 (46H, m), 1.52−1.62 (6H, m), 1.65−1.79 (2H, m), 2.69 (1H, d, J=2.9 Hz, OH), 3.28 (3H, s), 3.28−3.32 (3H, m), 3.39 (3H, s), 3.40−3.47 (2H, m), 3.48−3.67 (4H, m), 3.68−3.84 (7H, m), 3.87−3.93 (1H, m), 4.07 (1H, d, J=9.5 Hz), 4.17 (1H, AB−q, J=16.8 Hz), 4.29 (1H, q, J=9.5 Hz), 4.32 (1H, AB−q, J=16.8 Hz), 4.55−4.60 (4H, m), 4.61−4.66 (2H, m), 4.74 (1H, d, J=11.0 Hz), 4.77(1H, d, J=11.0 Hz), 4.89 (1H, broad s), 5.09 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.23−5.39 (6H, m), 5.64 (1H, broad s, NH), 5.87−5.98 (3H, m).
MS (FAB, positive) m/z, 1316 (M+Na), 1332 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C62111ClNO18PNa: 1316.6502; found: 1316.6502.
Anal.Calcd for C62111ClNO18P: C, 57.46; H, 8.63; N, 1.08; P, 2.39; Cl,8.21. Found: C, 57.26; H, 8.22; N, 1.17; P, 2.16; Cl, 8.35.
【0387】
【参考例53】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例52で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(248mg、0.192mmol)のテトラヒドロフラン(9mL)溶液に、亜鉛粉末(252mg、3.85mmol)、酢酸(1mL)を加えて、室温で18時間撹拌した。亜鉛粉末を濾別後、減圧下濃縮して得られた残さを酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。ろ過したのち、減圧下溶媒を留去して得られた粗アミンを塩化メチレン(5mL)に溶解し、(Z)−11−オクタデセン酸(66.0mg、0.234mmol)、1−エチル−3−(3−ジメチル−アミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(59.0mg、0.308mmol)を加えて室温で18時間撹拌した。この溶液を塩化メチレンで希釈し、水および飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥して、減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製を行い、標記目的化合物(163mg、収率61%)を得た。
IR νmax (film) 1748, 1665, 1561, 1465, 1095, 1026 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.3 Hz), 1.25−1.40 (68H, m),1.47−1.70 (7H, m), 1.72−1.81 (1H, m), 1.99−2.02 (4H, m), 2.14−2.27 (2H,m), 2.30−2.34 (1H, m), 3.20−3.31 (6H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.38 (3H, s), 3.42−3.49 (2H, m), 3.53 (1H, t, J=8.8 Hz), 3.58−3.87 (10H, m), 3.93 (1H, t, J=9.3 Hz), 4.04 (1H, d, J=11.7 Hz), 4.15 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.26 (1H, q, J=8.8 Hz), 4.31 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.54−4.67 (6H, m), 5.09 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.16 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.24−5.27 (3H, m), 5.30−5.39 (5H, m), 5.86−5.98 (3H, m), 6.07 (1H, d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1406 (M+Na), 1422 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C77142NO17PNa: 1406.9913; found: 1406.9938.
【0388】
【参考例54】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例52で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(120mg、0.0929mmol)を、上記参考例53と同様に処理することによって、粗アミンを調製した。一方、(E)−11−オクタデセン酸(40.8mg、0.144mmol)を塩化メチレン(1mL)に溶解し、オギザリルクロリド(16ul、0.183mmol)とジメチルホルムアミド(1滴)を加えて、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下留去して酸クロリドを調製した。先に得た粗アミンをTHF(2ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)の混合溶媒に溶解し、これに調整した酸クロリドのTHF(1ml)溶液を加えた。4時間室温で攪拌後、pH7リン酸緩衝液を加え反応を停止した。得られた溶液を酢酸エチルで2回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1〜1:2)で精製を行い、標記目的化合物(39.0mg、収率30%)を得た。
IR νmax (film) 3292, 1756, 1730, 1713, 1470, 1094, 1025 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.23−1.42 (68H, m),1.47−1.80 (8H, m), 1.94−1.97 (4H, m), 2.14−2.27 (2H, m), 2.34 (1H, d, J=7.3 Hz), 3.21−3.30 (6H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.38 (3H, m), 3.43−3.49 (2H, m), 3.54 (1H, t, J=9.8 Hz), 3.58−3.87 (10H, m), 3.96 (1H, t, J=9.3 Hz), 4.04 (1H, d, J=11.5 Hz), 4.15 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.23−4.30 (1H, m), 4.30 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.54−4.59 (4H, m), 4.61−4.65 (2H, m), 5.09 (1H, d, J=2.9 Hz), 5.14 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23−5.27 (3H, m), 5.30−5.35 (2H, m), 5.37−5.39 (3H, m), 5.89−5.95 (3H, m), 6.14 (1H,d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1406 (M+Na), 1422 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C77142NO17PNa: 1406.9913; found: 1406.9935.
【0389】
【参考例55】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例52で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(201mg、0.155mmol)を、上記参考例53と同様に処理することによって、粗アミンを調製した。一方、(Z)−9−オクタデセン酸(66.5mg、0.235mmol)を塩化メチレン(2mL)に溶解し、オギザリルクロリド(27ul、0.310mmol)とジメチルホルムアミド(1滴)を加えて、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下留去して酸クロリドを調製した。先に得た粗アミンをTHF(3ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)の混合溶媒に溶解し、これに調整した酸クロリドのTHF(1ml)溶液を加えた。2時間室温で攪拌後、溶液を酢酸エチルで希釈し、水を加えた。得られた溶液を酢酸エチルで2回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、3:2〜1:1)で精製を行い、標記目的化合物(90.0mg、収率42%)を得た。
IR νmax (film) 3297, 1748, 1665, 1558, 1465, 1095, 1024 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.41 (68H, m),1.46−1.81 (8H, m), 1.98−2.02 (4H, m), 2.14−2.26 (2H, m), 3.21−3.30 (6H,m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.38 (3H, s), 3.43−3.48 (2H, m), 3.53 (1H, t, J=9.3 Hz), 3.58−3.86 (10H, m), 3.93 (1H, t, J=8.3 Hz), 4.04 (1H, d, J=9.8 Hz), 4.15 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.26 (1H, q, J=8.8 Hz), 4.30 (1H, AB−q, J=16.6 Hz), 4.54−4.60 (4H, m), 4.61−4.64 (2H, m), 5.09 (1H,d, J=3.9 Hz), 5.15 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.23−5.27 (3H, m), 5.30−5.38 (5H,m), 5.86−5.97 (3H, m), 6.06 (1H, d, J=6.8 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1384 (M+H), 1406 (M+Na), 1422 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C77142NO17PNa: 1406.9913; found: 1406.9926.
【0390】
【参考例56】
(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
参考例52で得られた(アリルオキシカルボニル)メチル 6−O−[2−デオキシ−4−O−ジアリルホスホノ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−(2,2,2−トリクロロエトキシカルボニルアミノ)−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド(199mg、0.153mmol)を、上記参考例53と同様に処理することによって、粗アミンを調製した。一方、9−オクタデシン酸(64.3mg、0.229mmol)を塩化メチレン(2mL)に溶解し、オギザリルクロリド(27ul、0.310mmol)とジメチルホルムアミド(1滴)を加えて、室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下留去して酸クロリドを調製した。先に得た粗アミンをTHF(3ml)と飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(1ml)の混合溶媒に溶解し、これに調整した酸クロリドのTHF(1ml)溶液を加えた。2時間室温で攪拌後、溶液を酢酸エチルで希釈し、水を加えた。得られた溶液を酢酸エチルで2回抽出し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル、1:1)で精製を行い、標記目的化合物(112mg、収率53%)を得た。IR νmax (film) 3300, 1753, 1659, 1549, 1465, 1094, 1024 cm−1
H−NMR(500 MHz, CDCl)δ:0.88 (12H, t, J=6.8 Hz), 1.25−1.36 (64H, m),1.41−1.80 (12H, m), 2.10−2.15 (4H, m), 2.17−2.26 (2H, m), 3.22−3.30 (6H, m, containing 3H, s, at 3.28 ppm), 3.38 (3H, s), 3.42−3.50 (2H, m), 3.53 (1H, t, J=9.3 Hz), 3.59−3.87 (10H, m), 3.94 (1H, t, J=8.8 Hz), 4.04 (1H, d, J=10.7 Hz), 4.15 (1H, AB−q, J=17.1 Hz), 4.26 (1H, q, J=8.8 Hz), 4.31 (1H, AB−q, J=17.1 Hz), 4.55−4.60 (4H, m), 4.61−4.65 (2H, m), 5.09 (1H, d, J=3.9 Hz), 5.14 (1H, d, J=7.8 Hz), 5.25 (2H, d, J=10.7 Hz), 5.26 (2H, d, J=10.7 Hz), 5.32 (1H, d, J=18.6 Hz), 5.37 (2H, d, J=18.6 Hz), 5.86−5.98 (3H, m), 5.96 (1H, d, J=4.9 Hz, NH).
MS (FAB, positive) m/z, 1382 (M+H), 1404 (M+Na), 1420 (M+K)
HRMS (ESI, positive), calcd.for C77140NO17PNa: 1404.9757; found: 1404.9741.
【0391】
【試験例1】
ヒト全血TNFα産生に対する抑制試験(in vitro)
本試験は、Hartmanらの方法(D.A.Hartman, S.J.Ochalski and R.P.Carlson; The effects of antiinflammatory and antiallergic drugs on cytokine release after stimulation of human whole blood by lipopolysaccharide and zymosan A: Inflamm. Res., 44, 269 (1995))に準じて行なった。
【0392】
健常人のボランティアよりへパリン存在下末梢血を採取した。全血360μlを、被検化合物のジメチルスルホキシド溶液20μlを予め添加した96−wellブロックに加え、更に刺激剤としてリポ多糖(LPS)(E.coli O26:B6由来、Difco社)(終濃度10ng/ml)20μlを添加後よく混和し、37℃、5%COの条件下で6時間培養を行なった。培養終了後、4℃に冷却して反応を止め、直ちに2000rpmの条件で15分間遠心し、上清の血漿を分離回収した。血漿中に産生、放出されたTNFαは酵素免疫測定(ELISA)キット(Biosource社)で測定した。被検化合物存在下および非存在下のサイトカイン産生量より抑制率を求めた。これら平均抑制率に基づいて、最小二乗法によりIC50値を求めた。結果を表2に示す。
【0393】
【表2】
――――――――――――――――――――――――――――
試験化合物           IC50(nM)
――――――――――――――――――――――――――――
実施例4の化合物          23
実施例5の化合物          24
実施例6の化合物           4.8
――――――――――――――――――――――――――――
試験例2
ヒト全血TNFα産生に対する抑制試験(in vitro)
試験例1と同様にして、試験化合物についてIC50値を求めた。結果を表3に示す。
【0394】
【表3】
――――――――――――――――――――――――――――
試験化合物           IC50(pM)
――――――――――――――――――――――――――――
実施例6の化合物          70
実施例9の化合物         611
実施例7の化合物         139
実施例8の化合物         251
実施例10の化合物        232
実施例11の化合物         66
実施例12の化合物         61
実施例13の化合物         18
――――――――――――――――――――――――――――
上記結果より、本発明の化合物は優れたヒト全血TNFα産生に対する抑制作用を有することが明らかである。
【0395】
【発明の効果】
本発明のグリコシルリピッドA1位カルボキシメチル類縁体は、優れたマクロファ−ジ活性抑制作用を示し、免疫抑制剤又は炎症性疾患、自己免疫疾患若しくは敗血症の予防剤及び/又は治療剤として有用である。

Claims (30)

  1. 下記一般式
    Figure 2004075670
    [式中、Rは、水素原子、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケニル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキニル基を示し、
    及びRは、同一又は異なって、水素原子、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケニル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキニル基を示し、
    は、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルカノイル基、下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルケノイル基又は下記置換基群Aから選択された一種又は二種以上の基で置換されていてもよいC−C20アルキノイル基を示し、
    は、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基を有していてもよいC−Cアルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC−Cアルケニルオキシ基又はオキソ基を有していてもよいC−Cアルキニルオキシ基を示し、
    置換基群Aは、ハロゲン原子、水酸基、オキソ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルコキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルケニルオキシ基、オキソ基を有していてもよいC−C20アルキニルオキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基及びC−C20アルキルスルフィニル基からなる群である。]で表される化合物、その薬理上許容しうる塩又はそのエステル。
  2. 請求項1において、Rが、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  3. 請求項1において、Rが、無置換又は水酸基若しくはC−C20アルコキシ基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  4. 請求項1において、Rが、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  5. 請求項1において、Rが、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  6. 請求項1乃至請求項5からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  7. 請求項1乃至請求項5からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、無置換又は水酸基若しくはC−C20アルコキシ基を置換基として有するC−C18アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  8. 請求項1乃至請求項5からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  9. 請求項1乃至請求項5からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、ドデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  10. 請求項1乃至請求項9からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、C−C20アルカノイル基、C−C20アルケノイル基又はC−C20アルキノイル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  11. 請求項1乃至請求項9からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、ホルミル基、アセチル基、C11−C20アルケノイル基又はC11−C20アルキノイル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  12. 請求項1乃至請求項9からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基、9−オクタデシノイル基、ホルミル基又はアセチル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  13. 請求項1乃至請求項9からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基又は9−オクタデシノイル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  14. 請求項1乃至請求項13からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基、C−C20アルケニルオキシ基、C−C21アルキルカルボニル基、C−C20アルキルスルホニル基若しくはC−C20アルキルスルフィニル基を置換基として有するC−C20アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  15. 請求項1乃至請求項13からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、無置換又は水酸基、C−C20アルコキシ基若しくはC11−C20アルケニルオキシ基を置換基として有するC−C20アルキル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  16. 請求項1乃至請求項13からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、3位に水酸基、メトキシ基又はC11−C20アルケニルオキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  17. 請求項1乃至請求項13からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、3−ヒドロキシデシル基、3−メトキシデシル基又は(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  18. 請求項1乃至請求項13からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、3−ヒドロキシデシル基又は3−メトキシデシル基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  19. 請求項1乃至請求項18からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、ハロゲン原子、水酸基又はC−Cアルコキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  20. 請求項1乃至請求項18からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、フッ素原子、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  21. 請求項1乃至請求項18からなる群から選択されるいずれか一項において、Rが、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  22. 請求項1において、Rが、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、ドデシル基又はテトラデシル基であり、Rが、無置換又は3位に水酸基若しくはメトキシ基を置換基として有する、デシル基、ドデシル基又はテトラデシル基であり、Rが、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基、9−オクタデシノイル基、ホルミル基又はアセチル基であり、Rが、3−ヒドロキシデシル基、3−メトキシデシル基又は(R)−3−{(Z)−テトラ−7−デセニルオキシ}テトラデシル基であり、Rが、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  23. 請求項1において、Rが、ドデシル基又はテトラデシル基であり、Rが、ドデシル基であり、Rが、(Z)−9−オクタデセノイル基、(Z)−11−オクタデセノイル基、(E)−11−オクタデセノイル基又は9−オクタデシノイル基であり、Rが、3−ヒドロキシデシル基又は3−メトキシデシル基であり、Rが、水酸基又はメトキシ基である化合物又はその薬理上許容される塩。
  24. 請求項1において、
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−{(R)−3−メトキシデシル}−6−O−メチル−2−{(Z)−11−(オクタデセノイルアミノ)}−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    カルボキシメチル 6−O−[6−O−アリルオキシカルボニル−2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−ヒドロキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−3−O−ドデシル−2−O−テトラデシル−α−D−グルコピラノシド、
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(E)−11−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド、
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[(Z)−9−オクタデセノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド及び
    カルボキシメチル 6−O−[2−デオキシ−3−O−[(R)−3−メトキシデシル]−6−O−メチル−2−[9−オクタデシノイルアミノ]−4−O−ホスホノ−β−D−グルコピラノシル]−2,3−O−ジドデシル−α−D−グルコピラノシド
    からなる群から選択される化合物又はその薬理上許容される塩。
  25. 請求項1乃至請求項24からなる群から選択されるいずれか一項に記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有する医薬組成物。
  26. 請求項1乃至請求項24からなる群から選択されるいずれか一項に記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有するマクロファージ活性を抑制する医薬。
  27. 請求項1乃至請求項24からなる群から選択されるいずれか一項に記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有する炎症の予防剤又は治療剤。
  28. 請求項1乃至請求項24からなる群から選択されるいずれか一項に記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有する自己免疫疾患の予防剤又は治療剤。
  29. 請求項1乃至請求項24からなる群から選択されるいずれか一項に記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有する敗血症の予防剤又は治療剤。
  30. 請求項1乃至請求項24からなる群から選択されるいずれか一項に記載された化合物、その薬理上許容される塩又はそのエステルを有効成分として含有する免疫抑制剤。
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