JP2004036800A

JP2004036800A - Crankshaft of engine

Info

Publication number: JP2004036800A
Application number: JP2002196429A
Authority: JP
Inventors: Kenichiro Kakemizu; 掛水　賢一郎
Original assignee: Honda Motor Co Ltd
Current assignee: Honda Motor Co Ltd
Priority date: 2002-07-04
Filing date: 2002-07-04
Publication date: 2004-02-05
Anticipated expiration: 2022-07-04
Also published as: TW200404120A; CN1470771A; ES2260972B1; JP4057854B2; ITTO20030493A1; ES2260972A1; TWI221503B; CN1232739C

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To ensure desired strength of a crankpin while reducing moment of inertia around a center of a crank journal of the crankpin. <P>SOLUTION: This crankshaft of engine comprises: the crank journals 5ja and 5jb; crank webs 5wa and 5wb; and the crankpin 5p. The crankpin 5p is formed with a hole 32 which extends in parallel with its center line. In the crankshaft of engine, a center C3 of the hole 32 is offset from a Y axis passing through both centers C1, C2 of the crank journals 5ja, 5jb and the crankpin 5p to a front side in a revolving direction of the crankpin 5p. <P>COPYRIGHT: (C)2004,JPO

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は，エンジンのクランク軸に関し，特に，クランクケースに支承されるクランクジャーナルと，このクランクジャーナルの端部から半径方向外方に延びるクランクウェブと，このクランクウェブの先端部からクランクジャーナルと平行に延びてコンロッドの大端部を支承するクランクピンとからなり，クランクピンには，その中心線と平行に延びる孔を穿設したクランク軸の改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来，かゝるクランク軸では，例えば実開昭５４−４４８３８号公報に開示されるように，軽量化及び給油のための孔を，その中心がクランク軸及びクランクピンの両中心を通る直線上でクランクピンの中心からクランクジャーナルと反対側にオフセットするように，クランクピンに穿設することが知られている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように構成した従来のクランク軸では，クランクピンの重心がその中心よりもクランクジャーナル側にオフセットすることになることで，クランクピンの中心上に同径の孔を穿設したものに比してクランクピンのクランクジャーナル中心周りの慣性モーメントを減少することができる反面，クランクピンの肉厚において爆発荷重を受ける部分の肉厚が最小となるため，クランクピンの軽量化と強度確保との両立が困難となる。
【０００４】
本発明は，かゝる事情に鑑みてなされたもので，クランクピンのクランクジャーナル中心周りの慣性モーメントの減少を図りつゝ，クランクピンの所望の強度確保を可能にした，エンジンのクランク軸を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために，本発明は，クランクケースに支承されるクランクジャーナルと，このクランクジャーナルの端部から半径方向外方に延びるクランクウェブと，このクランクウェブの先端部からクランクジャーナルと平行に延びてコンロッドの大端部を支承するクランクピンとからなり，クランクピンには，その中心線と平行に延びる孔を穿設した，エンジンのクランク軸において，前記孔の中心を，クランクジャーナル及びクランクピンの両中心を通るＹ軸からクランクピンの公転方向前側にオフセットしたことを第１の特徴とする。
【０００６】
この第１の特徴によれば，前記孔の中心をＹ軸からクランクピンの公転方向前側にオフセットしたことで，エンジンの膨張行程でピストンからコンロッドを介してクランクピンに爆発荷重が加わるとき，その爆発荷重は，クランクピンの最薄肉部からずれた箇所に作用することになり，しかも膨張行程が進行するにつれて爆発荷重が作用する点でのクランクピンの肉厚は増加して行くことになるから，クランクピンの強度は高く，その耐久性の向上を図ることができる。また前記孔の上記オフセット配置により，該孔の大径化が可能となり，クランクピンの軽量化，延いてはクランクピンの，クランクジャーナル中心に関する慣性モーメントの減少をもたらし，エンジンの加速性の向上に寄与し得る。
【０００７】
また本発明は，第１の特徴に加えて，前記孔を，オイルポンプの吐出側に連通すると共に，クランクピンに穿設した給油孔を介してコンロッドの大端部内周面に連通したことを第２の特徴とする。
【０００８】
この第２の特徴によれば，前記孔を，コンロッドの大端部内周面の潤滑のためのオイル孔に利用することができる。
【０００９】
さらに本発明は，第１の特徴に加えて，前記孔の中心を，更に，クランクピンの中心で前記Ｙ軸に直交するＸ軸から反クランクジャーナル側にオフセットし，この孔を，オイルポンプの吐出側に連通すると共に，この孔の中心及びクランクピンの中心を通る直線上でクランクピンの薄肉部に穿設した給油孔を介してコンロッドの大端部内周面に連通したことを第３の特徴とする。
【００１０】
この第３の特徴によれば，前記孔の中心のＹ軸及びＸ軸に対する上記オフセットと，クランクピンの薄肉部への給油孔の穿設とにより，クランクピンの重心は，該ピンの中心よりクランクジャーナル寄りに位置することになり，したがってクランクピンの，クランクジャーナル中心に関する慣性モーメントを減少させてエンジンの加速性の向上に寄与し得る。しかも前記給油孔のクランクジャーナル中心までの回転半径は大きいので，該給油孔では遠心力がオイルに効果的に作用して，コンロッドの大端部内周面の潤滑を良好に行うことができる。
【００１１】
さらにまた本発明は，第３の特徴に加えて，クランクジャーナルにクランクウェブを一体に形成し，そのクランクウェブに設けられた連結孔にクランクピンを圧入し，その圧入位置により前記孔及び給油孔の位置を設定したことを第４の特徴とする。
【００１２】
この第４の特徴によれば，クランクピンの圧入位置を調整することにより，クランクピンの孔の中心のＹ軸及びＸ軸に対するオフセット量や給油孔の位相を自由に設定することができ，汎用性を高めることができる。
【００１３】
さらにまた本発明は，第１の特徴に加えて，前記孔の中心を，クランクピンの中心で前記Ｙ軸に直交するＸ軸上に配置したことを第５の特徴とする。
【００１４】
この第５の特徴によれば，クランクピンにおける孔の存在にも拘らず，エンジンの膨張行程中，爆発荷重が作用する点でのクランクピンの肉厚を充分に厚くすることが可能となり，クランクピンの強度を，より高めて，その耐久性の更なる向上を図ることができる。
【００１５】
さらにまた本発明は，第５の特徴に加えて，前記孔を，オイルポンプの吐出側に連通すると共に，前記Ｘ軸から反クランクジャーナル側にオフセットした位置でクランクピンに穿設した給油孔を介してコンロッドの大端部内周面に連通したことを第６の特徴とする。
【００１６】
この第６の特徴によれば，前記孔がＸ軸上に位置していても，前記給油孔がＸ軸から反クランクジャーナル側にオフセットしてクランクピンに設けられることで，クランクピンの重心は，該ピンの中心よりクランクジャーナル寄りに位置することになり，したがってクランクピンの，クランクジャーナル中心に関する慣性モーメントが減少して，エンジンの加速性の向上を図ることができる。
【００１７】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を，添付図面に示す本発明の一実施例に基づいて以下に説明する。
【００１８】
図１は本発明の第１実施例に係るクランク軸を備えた自動二輪車用エンジンの縦断直線図，図２は図１の２−２の断面図，図３は図２の３−３線断面図，図４は図３の４−４線断面図，図５は図３の５−５線断面図，図６は図１の６部拡大図，図７は図６の７−７線断面図，図８は本発明の第２実施例を示す，図６との対応断面図，図９は図８の９−９線断面図，図１０は本発明の第３実施例を示す，図９との対応断面図である。
【００１９】
先ず，図１〜５において，自動二輪車に搭載されるエンジンＥは，クランクケース１と，このクランクケース１の前端に前傾姿勢で結合されるシリンダブロック２と，このシリンダブロック２の前端に接合されるシリンダヘッド３とをエンジン本体として備えており，クランクケース１及びシリンダブロック２は，シリンダブロック２のシリンダボア２ａを囲む４本のスタッドボルト４，４…により相互に結合される。
【００２０】
クランク軸５は，クランクケース１の左右のジャーナル支持壁１ａ，１ｂにボールベアリング６ａ，６ｂを介して支承され，このクランク軸５にコンロッド７を介して連接するピストン８がシリンダボア２ａに嵌装され，シリンダヘッド３には，点火プラグ９及び動弁機構１０が設けられ，その動弁機構１０を覆うヘッドカバー１１がシリンダヘッド３の前端面に接合される。
【００２１】
クランクケース１の左外側壁には伝動カバー１２が接合され，それらの間に画成される変速室１３にベルト式の無段変速機Ｔが配設される。
【００２２】
図３に示すように，クランクケース１には，クランク軸５から減速ギヤ列１４，１４′を介して駆動されるトロコイド型のオイルポンプ１５が取り付けられる。このオイルポンプ１５は，クランクケース１底部の油溜まりから潤滑オイルを吸い上げて吐出ポート１５ａから吐出するもので，その吐出ポート１５ａから吐出されたオイルは，クランクケース１側壁の前向き油路２０を通って，シリンダブロック２後端面の上向き油溝２１を上昇する。上向き油溝２１を通過したオイルは，最上部の１本のスタッドボルト４を挿通すべくシリンダブロック２及びシリンダヘッド３に形成された一連のボルト孔１９を経て，前記動弁機構１０のロッカ軸１０ａのオイル孔２２に流入し，給油孔２３から噴出してロッカアーム等を潤滑する。またボルト孔１９に流入したオイルの一部は，シリンダブロック２の斜め油路２４を経て，ヘッドカバー１１端面の油溝２５を上昇してから該カバー１１上壁の前向き油路２６に移り，噴油孔２８から噴出して，動弁機構１０を上部から潤滑する。
【００２３】
またシリンダブロック２後端面の上下方向溝２１に流入したオイルの一部は，その溝２１の途中からクランクケース１の右方のジャーナル支持壁１ｂの後向き油路２８に向かい，クランク軸５周りの潤滑に供される。
【００２４】
さて，図６及び図７を参照しながらクランク軸５の構成について詳細に説明する。
【００２５】
クランク軸５は，左右の前記ベアリング６ａ，６ｂを介してクランクケース１の左右のジャーナル支持壁１ａ，１ｂに支承される一対のクランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂと，これらクランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂの相対向する端部に一体に形成されて半径方向外方に延びる一対のクランクウェブ５ｗａ，５ｗｂとを備える。それらクランクウェブ５ｗａ，５ｗｂの先端部には，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂと平行な連結孔３０がそれぞれ穿設されており，これら連結孔３０にクランクピン５の両端部が圧入される。こうして両クランクウェブ５ｗａ，５ｗｂはクランクピン５により互いに一体的に連結される。クランクピン５には，連結孔３０への圧入に先立って，その外周にコンロッド７の大端部７ａがニードルベアリング３１を介して嵌装される。
【００２６】
またクランクピン５には，軽量化と給油のための孔３２が予め穿設される。この孔３２の中心Ｃ３は，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ及びクランクピン５の両中心Ｃ１，Ｃ２を通るＹ軸からクランクピン５の公転方向Ｒ前側に距離ｅオフセットし，且つクランクピン５の中心Ｃ２でＹ軸に直交するＸ軸から反クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ側，即ちクランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂから離れる方向へ距離ｅ′オフセットするように配置される。そして，孔３２の中心Ｃ３及びクランクピン５の中心Ｃ２を通る直線Ｌ上でクランクピン５の薄肉部３３に，孔３２をコンロッド７の大端部７ａ内周面に連通する給油孔３４が穿設される。
【００２７】
孔３２は，クランクピン５の一端面に開口しており，その開口側のクランクウェブ５ｗｂの外側面には，クランクピン５より半径方向外方に延びる環状の取り付け凹部３５が形成され，この取り付け凹部３５にオイル受け渡し板３６がかしめて固着される。このオイル受け渡し板３６は環状且つ皿状をなしていて，孔３２の開口部の一部を覆うように配置される。
【００２８】
一方，前記後向き油路２８を持ったジャーナル支持壁１ｂには，クランクピン５側に突出してオイル受け渡し板３６に囲繞される筒状小突起３７が形成され，また該ジャーナル支持壁１ｂの，ボールベアリング６ｂのアウタレースを保持する内周面には，前記後向き油路２８を筒状小突起３７の内周側に連通する軸方向油溝３８が設けられる。
【００２９】
次に，この実施例の作用について説明する。
【００３０】
エンジンＥの運転中，オイルポンプ１５から吐出されてジャーナル支持壁１ｂの後向き油路２８を通過したオイルは，軸方向油溝３８を経てオイル受け渡し板３６の内側に流入し，そこからクランクピン５の孔３２に移って，遠心力の作用により給油孔３４から噴出して，ニードルベアリング３１やコンロッド７の大端部７ａ内周面を潤滑する。
【００３１】
ところで，クランクピン５の孔３２の中心Ｃ３は，前述のように，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ及びクランクピン５の両中心Ｃ１，Ｃ２を通るＹ軸からクランクピン５の公転方向Ｒ前側と，クランクピン５の中心Ｃ２でＹ軸に直交するＸ軸から反クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ側とにオフセット配置されるから，ピストン８が上死点に来て，ピストン８からコンロッド７を介してクランクピン５に爆発荷重が加わるとき，その爆発荷重は，クランクピン５の最薄肉部からずれた場所に作用することになり，しかも膨張行程が進行するにつれて爆発荷重が作用する点でのクランクピン５の肉厚は増加して行くので，クランクピン５の強度は高く，その耐久性の向上を図ることができる。
【００３２】
また孔３２の中心Ｃ３がＸ軸から反クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ側にオフセットしていること，並びにクランクピン５の薄肉部３３に給油孔３４が設けられることで，クランクピン５の重心は，該ピン５ｐの中心Ｃ２よりクランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ寄りに位置することになり，したがってクランクピン５の，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂの中心Ｃ１に関する慣性モーメントは，孔３２と同径の孔をクランクピン５の中心Ｃ２に配置したものに比して小さくなるから，エンジンＥの加速性の向上に寄与し得る。
【００３３】
しかも給油孔３４のクランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ中心までの回転半径は大きいので，該給油孔３４では遠心力がオイルに効果的に作用して，コンロッド７の大端部７ａ内周面等の潤滑を良好に行うことができる。
【００３４】
またクランク軸５は，クランクピン５を，相対向するウェブ５ｗａ，５ｗｂの連結孔３０に圧入して構成される組立式であるから，クランクピン５の圧入位置を調整するすることにより，クランクピン５の孔３２の中心Ｃ３のＹ軸及びＸ軸に対するオフセット量や給油孔３４の位相を自由に設定することができ，汎用性を高めることができる。
【００３５】
次に，図８及び図９により本発明の第２実施例について説明する。
【００３６】
この第２実施例のクランク軸５は，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ，クランクウェブ５ｗａ，５ｗｂ及びクランクピン５を鍛造等により一体に成形されており，それに伴ないクランクピン５にメタルベアリング３１′を介して支承されるコンロッド７の大端部７ａは二つ割り構造になっている。
【００３７】
上記クランクピン５に，その中心線と平行に穿設される孔３２は，Ｘ軸上でＹ軸からクランクピン５の公転方向Ｒ前側に距離ｅオフセットして配置される。またクランクピン５には，上記孔３２をコンロッド７の大端部７ａ内周面に連通する給油孔３４′がクランクピン５を横断するように穿設され，その際，給油孔３４′は，Ｘ軸から反クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ側にオフセットして配置される。
【００３８】
その他の構成は前実施例と同様であるので，図８及び図９中，前実施例との対応部分には同一の参照符号を付して，その説明を省略する。
【００３９】
この第２実施例によれば，クランクピン５における孔３２の存在にも拘らず，エンジンの膨張行程中，爆発荷重が作用する点でのクランクピン５の肉厚を充分に厚くすることが可能となり，クランクピン５の強度を，より高めて，その耐久性の更なる向上を図ることができる。
【００４０】
しかも上記孔３２がＸ軸上に位置していても，給油孔３４′がＸ軸から反クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ側にオフセットしてクランクピン５に設けられるので，この場合も，クランクピン５の重心は，該ピン５ｐの中心Ｃ２よりクランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂ寄りに位置することになり，したがってクランクピン５の，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂの中心Ｃ１に関する慣性モーメントが小さくなるから，エンジンＥの加速性の向上に寄与し得る。
【００４１】
最後に，図１０により本発明の第３実施例について説明する。
【００４２】
この第３実施例は，クランクピン５に，その中心線と平行に穿設される孔３２を，Ｘ軸上でＹ軸からクランクピン５の公転方向Ｒ前側に距離ｅオフセット配置した点では，上記第２実施例と変わりがないが，その孔３２を，クランクピン５の所定の強度を確保しつゝ第２実施例の孔３２より大径に形成した点で相違する。即ち，クランクピン５ｐの中心Ｃ２に，爆発荷重に耐え得る最小肉厚をクランクピン５に与える大きさの孔０３２を穿設した場合を考慮する。その最小肉厚を確保しながら，その中心孔０３２より前記オフセット孔３２を大径に形成するために，オフセット孔３２を，その円周がＸ軸と中心孔０３２の円周との交点を通るように形成したのである。
【００４３】
その他の構成は第２実施例と同様であるので，図１０中，第２実施例と対応する部分には同一の参照符号を付して，その説明を省略する。
【００４４】
この第３実施例によれば，クランクピン５の強度を低下させることなくオフセット孔３２の大径化を可能にして，軽量化を図ることができ，その分，クランクピン５の，クランクジャーナル５ｊａ，５ｊｂの中心Ｃ１に関する慣性モーメントも小さくなるから，エンジンＥの加速性の向上に寄与し得る。
【００４５】
本発明は上記実施例に限定されるものではなく，その要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更が可能である。
【００４６】
【発明の効果】
以上のように本発明の第１の特徴によれば，クランクケースに支承されるクランクジャーナルと，このクランクジャーナルの端部から半径方向外方に延びるクランクウェブと，このクランクウェブの先端部からクランクジャーナルと平行に延びてコンロッドの大端部を支承するクランクピンとからなり，クランクピンには，その中心線と平行に延びる孔を穿設した，エンジンのクランク軸において，前記孔の中心を，クランクジャーナル及びクランクピンの両中心を通るＹ軸からクランクピンの公転方向前側にオフセットしたので，エンジンの膨張行程でピストンからコンロッドを介してクランクピンに爆発荷重が加わるとき，その爆発荷重は，クランクピンの最薄肉部からずれた箇所に作用することになり，しかも膨張行程が進行するにつれて爆発荷重が作用する点でのクランクピンの肉厚は増加して行くことになるから，クランクピンの強度は高く，その耐久性の向上を図ることができる。また前記孔の上記オフセット配置により，該孔の大径化が可能となり，クランクピンの軽量化，延いてはクランクピンの，クランクジャーナル中心に関する慣性モーメントの減少をもたらし，エンジンの加速性の向上に寄与し得る。
【００４７】
また本発明の第２の特徴によれば，第１の特徴に加えて，前記孔を，オイルポンプの吐出側に連通すると共に，クランクピンに穿設した給油孔を介してコンロッドの大端部内周面に連通したので，前記孔を，コンロッドの大端部内周面の潤滑のためのオイル孔に利用することができる。
【００４８】
さらに本発明の第３の特徴によれば，第１の特徴に加えて，前記孔の中心を，更に，クランクピンの中心で前記Ｙ軸に直交するＸ軸から反クランクジャーナル側にオフセットし，この孔を，オイルポンプの吐出側に連通すると共に，この孔の中心及びクランクピンの中心を通る直線上でクランクピンの薄肉部に穿設した給油孔を介してコンロッドの大端部内周面に連通したので，クランクピンの重心は，該ピンの中心よりクランクジャーナル寄りに位置することになり，したがってクランクピンの，クランクジャーナル中心に関する慣性モーメントを減少させてエンジンの加速性の向上を図ることができる。しかも前記給油孔のクランクジャーナル中心までの回転半径は大きいので，該給油孔では遠心力がオイルに効果的に作用して，コンロッドの大端部内周面の潤滑を良好に行うことができる。
【００４９】
さらにまた本発明の第４の特徴によれば，第３の特徴に加えて，クランクジャーナルにクランクウェブを一体に形成し，そのクランクウェブに設けられた連結孔にクランクピンを圧入し，その圧入位置により前記孔及び給油孔の位置を設定したので，クランクピンの圧入位置を調整するすることにより，クランクピンの孔の中心のＹ軸及びＸ軸に対するオフセット量や給油孔の位相を自由に設定することができ，汎用性を高めることができる。
【００５０】
さらにまた本発明の第５の特徴によれば，第１の特徴に加えて，前記孔の中心を，クランクピンの中心で前記Ｙ軸に直交するＸ軸上に配置したので，クランクピンにおける孔の存在にも拘らず，エンジンの膨張行程中，爆発荷重が作用する点でのクランクピンの肉厚を充分に厚くすることが可能となり，クランクピンの強度を，より高めて，その耐久性の更なる向上を図ることができる。
【００５１】
さらにまた本発明の第６の特徴によれば，第５の特徴に加えて，前記孔を，オイルポンプの吐出側に連通すると共に，前記Ｘ軸から反クランクジャーナル側にオフセットした位置でクランクピンに穿設した給油孔を介してコンロッドの大端部内周面に連通したので，上記孔がＸ軸上に位置していても，クランクピンの重心は，該ピンの中心よりクランクジャーナル寄りに位置することになり，したがってクランクピンの，クランクジャーナル中心に関する慣性モーメントは減少して，エンジンの加速性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第１実施例に係るクランク軸を備えた自動二輪車用エンジンの縦断直線図
【図２】図１の２−２の断面図
【図３】図２の３−３線断面図
【図４】図３の４−４線断面図
【図５】図３の５−５線断面図
【図６】図１の６部拡大図
【図７】図６の７−７線断面図
【図８】本発明の第２実施例を示す，図６との対応断面図
【図９】図８の９−９線断面図
【図１０】本発明の第３実施例を示す，図９との対応断面図
【符号の説明】
Ｃ１・・・・クランクジャーナルの中心
Ｃ２・・・・クランクピンの中心
Ｃ３・・・・クランクピンの孔の中心
Ｅ・・・・・エンジン
Ｌ・・・・・直線
Ｒ・・・・・クランクピンの公転方向
１・・・・・クランクケース
５・・・・・クランク軸
５ｊａ，５ｊｂ・・・クランクジャーナル
５ｐ・・・・クランクピン
５ｗａ，５ｗｂ・・・クランクウェブ
７・・・・・コンロッド
７ａ・・・・大端部
３０・・・・連結孔
３２・・・・クランクピンの孔
３３・・・・クランクピンの薄肉部
３４，３４′・・・給油孔[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
The present invention relates to a crankshaft of an engine, and more particularly to a crank journal supported on a crankcase, a crank web extending radially outward from an end of the crank journal, and a crank web parallel to the crank journal from a tip end of the crank web. The present invention relates to an improvement in a crankshaft having a crankpin extending in a direction parallel to the center line of the crankshaft.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, in such a crankshaft, for example, as disclosed in Japanese Utility Model Application Laid-Open No. 54-44838, a hole for reducing the weight and refueling is formed on a straight line whose center passes through both centers of the crankshaft and the crankpin. It is known that a hole is formed in the crankpin so as to be offset from the center of the crankpin to the side opposite to the crank journal.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the conventional crankshaft configured as described above, the center of gravity of the crankpin is offset from the center of the crankpin toward the crank journal side, which is smaller than that of the conventional crankshaft in which a hole of the same diameter is formed in the center of the crankpin. While reducing the moment of inertia of the crankpin around the center of the crank journal, the thickness of the portion of the crankpin that receives the explosive load is minimized, thus reducing the weight and securing the strength of the crankpin. Compatibility is difficult.
[0004]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and aims to reduce the moment of inertia of the crankpin around the center of the crank journal and to secure the desired strength of the crankpin. The purpose is to provide.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the present invention provides a crank journal supported by a crankcase, a crank web extending radially outward from an end of the crank journal, and a crank web parallel to the crank journal from a tip end of the crank web. And a crank pin for supporting the large end of the connecting rod. The crank pin is provided with a hole extending parallel to the center line of the crank pin. A first feature is that the crankshaft is offset from the Y axis passing through both centers of the pin toward the front in the revolution direction of the crankpin.
[0006]
According to this first feature, when the center of the hole is offset from the Y-axis to the front side in the revolving direction of the crankpin, when an explosion load is applied to the crankpin from the piston via the connecting rod in the expansion stroke of the engine, that The explosive load acts on the part of the crankpin that deviates from the thinnest part, and the thickness of the crankpin at the point where the explosive load acts increases as the expansion stroke progresses. The strength of the crank pin is high, and its durability can be improved. Further, the offset arrangement of the holes enables the diameter of the holes to be increased, thereby reducing the weight of the crankpin, and further reducing the moment of inertia of the crankpin with respect to the center of the crank journal, thereby improving the acceleration of the engine. Can contribute.
[0007]
According to the present invention, in addition to the first feature, the hole communicates with the discharge side of the oil pump and communicates with the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod through an oil supply hole formed in the crankpin. This is the second feature.
[0008]
According to the second feature, the hole can be used as an oil hole for lubricating the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod.
[0009]
Further, in addition to the first feature, in the present invention, the center of the hole is further offset from the X-axis orthogonal to the Y-axis at the center of the crankpin toward the side opposite to the crank journal, and the hole is inserted into the oil pump. A third communication with the discharge side and the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod through a lubrication hole formed in a thin portion of the crankpin on a straight line passing through the center of the hole and the center of the crankpin. Features.
[0010]
According to the third feature, the center of gravity of the crankpin is shifted from the center of the pin by the offset of the center of the hole with respect to the Y-axis and the X-axis and the drilling of the oil supply hole in the thin portion of the crankpin. As a result, the moment of inertia of the crank pin with respect to the center of the crank journal is reduced, which can contribute to improving the acceleration of the engine. Further, since the radius of rotation of the oil supply hole to the center of the crank journal is large, centrifugal force effectively acts on the oil in the oil supply hole, and the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod can be satisfactorily lubricated.
[0011]
Still further, according to the present invention, in addition to the third feature, the crank web is formed integrally with the crank journal, and the crank pin is press-fitted into a connection hole provided in the crank web. The fourth feature is that the position is set.
[0012]
According to the fourth feature, by adjusting the press-fitting position of the crankpin, the offset amount of the center of the hole of the crankpin with respect to the Y-axis and the X-axis and the phase of the lubrication hole can be set freely. Can be enhanced.
[0013]
Further, in the present invention, in addition to the first feature, a fifth feature is that a center of the hole is arranged on an X axis orthogonal to the Y axis at a center of the crankpin.
[0014]
According to the fifth feature, it is possible to sufficiently increase the thickness of the crankpin at the point where an explosion load is applied during the expansion stroke of the engine, despite the presence of the hole in the crankpin. The strength of the pin can be further increased to further improve its durability.
[0015]
Still further, according to the present invention, in addition to the fifth feature, the hole is communicated with a discharge side of an oil pump, and an oil supply hole formed in a crankpin at a position offset from the X axis to a side opposite to the crank journal is provided. A sixth feature is that the connecting rod communicates with the inner peripheral surface of the large end portion via the connecting rod.
[0016]
According to the sixth feature, even when the hole is located on the X axis, the lubrication hole is provided on the crank pin offset from the X axis toward the side opposite to the crank journal. The pin is located closer to the crank journal than the center of the pin, so that the moment of inertia of the crank pin with respect to the center of the crank journal is reduced, and the acceleration of the engine can be improved.
[0017]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
An embodiment of the present invention will be described below based on an embodiment of the present invention shown in the accompanying drawings.
[0018]
1 is a longitudinal sectional view of a motorcycle engine having a crankshaft according to a first embodiment of the present invention, FIG. 2 is a sectional view taken along line 2-2 of FIG. 1, and FIG. 3 is a sectional view taken along line 3-3 of FIG. 4 is a sectional view taken along line 4-4 of FIG. 3, FIG. 5 is a sectional view taken along line 5-5 of FIG. 3, FIG. 6 is an enlarged view of a portion 6 of FIG. 1, and FIG. FIG. 8 is a sectional view corresponding to FIG. 6, showing a second embodiment of the present invention. FIG. 9 is a sectional view taken along line 9-9 of FIG. 8, and FIG. 9 is a sectional view corresponding to FIG. 9.
[0019]
1 to 5, an engine E mounted on a motorcycle includes a crankcase 1, a cylinder block 2 coupled to a front end of the crankcase 1 in a forwardly inclined posture, and a cylinder block 2 joined to a front end of the cylinder block 2. A cylinder head 3 is provided as an engine body, and the crankcase 1 and the cylinder block 2 are connected to each other by four stud bolts 4 surrounding a cylinder bore 2a of the cylinder block 2.
[0020]
The crankshaft 5 is supported on left and right journal support walls 1a and 1b of the crankcase 1 via ball bearings 6a and 6b, and a piston 8 connected to the crankshaft 5 via a connecting rod 7 is fitted in the cylinder bore 2a. The cylinder head 3 is provided with an ignition plug 9 and a valve train 10, and a head cover 11 that covers the valve train 10 is joined to the front end face of the cylinder head 3.
[0021]
A transmission cover 12 is joined to the left outer wall of the crankcase 1, and a belt-type continuously variable transmission T is disposed in a transmission chamber 13 defined therebetween.
[0022]
As shown in FIG. 3, a trochoidal oil pump 15 driven from the crankshaft 5 via a reduction gear train 14, 14 ′ is attached to the crankcase 1. The oil pump 15 sucks lubricating oil from an oil reservoir at the bottom of the crankcase 1 and discharges it from a discharge port 15a. The oil discharged from the discharge port 15a passes through a forward oil passage 20 on the side wall of the crankcase 1. Then, the upward oil groove 21 of the rear end face of the cylinder block 2 is raised. The oil that has passed through the upward oil groove 21 passes through a series of bolt holes 19 formed in the cylinder block 2 and the cylinder head 3 so that the uppermost one stud bolt 4 can be inserted, and the rocker shaft of the valve train 10. The lubricating oil flows into the oil hole 10a and is ejected from the oil supply hole 23 to lubricate the rocker arm and the like. Part of the oil that has flowed into the bolt hole 19 passes through the oblique oil passage 24 of the cylinder block 2, rises in the oil groove 25 on the end face of the head cover 11, moves to the forward oil passage 26 on the upper wall of the cover 11, and is injected. It is jetted out from the oil hole 28 to lubricate the valve train 10 from above.
[0023]
Part of the oil that has flowed into the vertical groove 21 on the rear end face of the cylinder block 2 travels from the middle of the groove 21 to the rearward oil passage 28 of the right journal support wall 1 b of the crankcase 1, around the crankshaft 5. Provided for lubrication.
[0024]
Now, the configuration of the crankshaft 5 will be described in detail with reference to FIGS.
[0025]
The crankshaft 5 has a pair of crank journals 5ja and 5jb supported on the left and right journal support walls 1a and 1b of the crankcase 1 via the left and right bearings 6a and 6b, and the crank journals 5ja and 5jb face each other. A pair of crank webs 5wa, 5wb are formed integrally at the ends and extend radially outward. Connection holes 30 parallel to the crank journals 5ja, 5jb are respectively formed at the distal ends of the crank webs 5wa, 5wb, and both ends of the crank pin 5 are press-fitted into these connection holes 30. Thus, the two crank webs 5wa and 5wb are integrally connected to each other by the crank pin 5. Prior to press-fitting into the connecting hole 30, the large end 7 a of the connecting rod 7 is fitted to the outer periphery of the crank pin 5 via the needle bearing 31.
[0026]
A hole 32 for reducing the weight and refueling is formed in the crank pin 5 in advance. The center C3 of the hole 32 is offset by a distance e from the Y axis passing through both centers C1 and C2 of the crank journals 5ja and 5jb and the center C1 of the crankpin 5 toward the front side in the revolving direction R of the crankpin 5 and at the center C2 of the crankpin 5. It is arranged so as to be offset by a distance e ′ from the X axis orthogonal to the Y axis in the direction away from the crank journals 5ja, 5jb, that is, away from the crank journals 5ja, 5jb. Then, on a straight line L passing through the center C3 of the hole 32 and the center C2 of the crankpin 5, a lubrication hole 34 that communicates the hole 32 with the inner peripheral surface of the large end 7a of the connecting rod 7 is drilled. Is established.
[0027]
The hole 32 is open at one end surface of the crankpin 5, and an annular mounting recess 35 extending radially outward from the crankpin 5 is formed on the outer surface of the crank web 5 wb on the opening side. The oil transfer plate 36 is caulked and fixed to the recess 35. The oil transfer plate 36 is annular and dish-shaped, and is arranged so as to cover a part of the opening of the hole 32.
[0028]
On the other hand, a small cylindrical protrusion 37 projecting toward the crank pin 5 and surrounded by an oil transfer plate 36 is formed on the journal support wall 1b having the backward oil passage 28. An axial oil groove 38 that connects the rearward oil passage 28 to the inner peripheral side of the small cylindrical protrusion 37 is provided on the inner peripheral surface of the bearing 6b that holds the outer race.
[0029]
Next, the operation of this embodiment will be described.
[0030]
During the operation of the engine E, the oil discharged from the oil pump 15 and having passed through the rearward oil passage 28 of the journal supporting wall 1b flows into the inside of the oil transfer plate 36 through the axial oil groove 38, from which the crankpin 5 Then, the gas is ejected from the oil supply hole 34 by the action of the centrifugal force to lubricate the needle bearing 31 and the inner peripheral surface of the large end 7 a of the connecting rod 7.
[0031]
As described above, the center C3 of the hole 32 of the crankpin 5 is, as described above, the front side of the revolving direction R of the crankpin 5 from the Y axis passing through both the centers C1 and C2 of the crankpins 5ja and 5jb and the crankpin. The piston 8 comes to the top dead center from the X axis orthogonal to the Y axis and is offset from the X axis at the center C2 of the Y axis, and the piston 8 comes to the top dead center. When an explosion load is applied, the explosion load acts on a position shifted from the thinnest portion of the crankpin 5, and the thickness of the crankpin 5 at the point where the explosion load acts as the expansion stroke progresses. Therefore, the strength of the crankpin 5 is high, and the durability of the crankpin 5 can be improved.
[0032]
In addition, the center C3 of the hole 32 is offset from the X axis toward the side opposite to the crank journals 5ja and 5jb, and the oil supply hole 34 is provided in the thin portion 33 of the crankpin 5, so that the center of gravity of the crankpin 5 becomes The pin C is located closer to the crank journals 5ja and 5jb than the center C2 of the pin 5p. Therefore, the moment of inertia of the crank pin 5 with respect to the center C1 of the crank journals 5ja and 5jb is equal to the hole 32 having the same diameter as the hole 32. Since it is smaller than that arranged at the center C2, it can contribute to improvement of the acceleration performance of the engine E.
[0033]
In addition, since the radius of rotation of the oil supply hole 34 to the center of the crank journals 5ja and 5jb is large, centrifugal force effectively acts on the oil in the oil supply hole 34 to lubricate the inner peripheral surface of the large end 7a of the connecting rod 7 and the like. Can be performed well.
[0034]
The crankshaft 5 is an assembly type in which the crankpin 5 is press-fitted into the connection holes 30 of the webs 5wa and 5wb opposed to each other, so that by adjusting the press-fitting position of the crankpin 5, the crankpin 5 is adjusted. The offset amount of the center C3 of the hole 32 of the fifth hole with respect to the Y axis and the X axis and the phase of the oil supply hole 34 can be set freely, and the versatility can be improved.
[0035]
Next, a second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
[0036]
In the crankshaft 5 of the second embodiment, the crank journals 5ja and 5jb, the crank webs 5wa and 5wb and the crankpin 5 are integrally formed by forging or the like, and the crankpin 5 is connected to the crankpin 5 via a metal bearing 31 '. The large end 7a of the connecting rod 7 which is supported by the connecting rod 7 has a split structure.
[0037]
A hole 32 formed in the crankpin 5 in parallel with the center line thereof is disposed at a distance e offset from the Y-axis on the X-axis to the front in the revolution direction R of the crankpin 5. An oil supply hole 34 'is formed in the crankpin 5 so as to connect the hole 32 to the inner peripheral surface of the large end 7a of the connecting rod 7 so as to cross the crankpin 5. At this time, the oil supply hole 34' It is arranged offset from the X axis on the side opposite to the crank journals 5ja and 5jb.
[0038]
Other configurations are the same as those of the previous embodiment. Therefore, in FIGS. 8 and 9, portions corresponding to those of the previous embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0039]
According to the second embodiment, it is possible to sufficiently increase the thickness of the crankpin 5 at the point where an explosion load acts during the expansion stroke of the engine, despite the presence of the hole 32 in the crankpin 5. Thus, the strength of the crankpin 5 can be further increased, and the durability thereof can be further improved.
[0040]
In addition, even if the hole 32 is located on the X axis, the lubrication hole 34 'is provided on the crankpin 5 offset from the X axis on the side opposite to the crank journals 5ja and 5jb. The center of gravity is located closer to the crank journals 5ja and 5jb than the center C2 of the pin 5p. Therefore, the moment of inertia of the crank pin 5 with respect to the center C1 of the crank journals 5ja and 5jb is reduced, so that the acceleration of the engine E is improved. Can be improved.
[0041]
Finally, a third embodiment of the present invention will be described with reference to FIG.
[0042]
The third embodiment is different from the third embodiment in that a hole 32 formed in the crankpin 5 in parallel with the center line thereof is offset by a distance e from the Y-axis on the X-axis to the front in the revolution direction R of the crankpin 5. There is no difference from the second embodiment, except that the hole 32 is formed larger in diameter than the hole 32 of the second embodiment while ensuring a predetermined strength of the crankpin 5. That is, a case is considered in which a hole 032 is formed in the center C2 of the crankpin 5p so as to give the crankpin 5 a minimum thickness that can withstand an explosive load. In order to form the offset hole 32 larger in diameter than the center hole 032 while securing the minimum thickness, the circumference of the offset hole 32 passes through the intersection of the X axis and the circumference of the center hole 032. It was formed as follows.
[0043]
The other configuration is the same as that of the second embodiment. Therefore, in FIG. 10, portions corresponding to those of the second embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted.
[0044]
According to the third embodiment, it is possible to increase the diameter of the offset hole 32 without reducing the strength of the crankpin 5 and to reduce the weight, and the crank journal 5ja of the crankpin 5 is correspondingly reduced. , 5jb with respect to the center C1 is also reduced, which can contribute to an improvement in the acceleration of the engine E.
[0045]
The present invention is not limited to the above embodiment, and various design changes can be made without departing from the gist of the present invention.
[0046]
【The invention's effect】
As described above, according to the first aspect of the present invention, a crank journal supported by a crankcase, a crank web extending radially outward from an end of the crank journal, and a crank web extending from a tip end of the crank web are provided. A crankpin extending parallel to the journal and supporting the large end of the connecting rod, the crankpin being provided with a hole extending parallel to the center line thereof. Since the Y-axis passing through both centers of the journal and the crankpin is offset forward of the revolution direction of the crankpin, when an explosion load is applied to the crankpin from the piston via the connecting rod during the expansion stroke of the engine, the explosion load is At the position deviated from the thinnest part of the pipe, and as the expansion stroke progresses. Since explosion load so that increases in the thickness of the crank pin at the point which acts Te, the strength of the crank pin is high, it is possible to improve its durability. Further, the offset arrangement of the holes enables the diameter of the holes to be increased, thereby reducing the weight of the crankpin, and further reducing the moment of inertia of the crankpin with respect to the center of the crank journal, thereby improving the acceleration of the engine. Can contribute.
[0047]
According to a second feature of the present invention, in addition to the first feature, the hole communicates with the discharge side of the oil pump and is connected to a large end portion of the connecting rod through an oil supply hole formed in a crank pin. Since the hole is communicated with the peripheral surface, the hole can be used as an oil hole for lubricating the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod.
[0048]
According to a third aspect of the present invention, in addition to the first aspect, the center of the hole is further offset from the X-axis orthogonal to the Y-axis at the center of the crankpin to the side opposite to the crank journal. This hole communicates with the discharge side of the oil pump, and is connected to the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod through an oil supply hole drilled in the thin part of the crankpin on a straight line passing through the center of this hole and the center of the crankpin. Because of the communication, the center of gravity of the crankpin is located closer to the crank journal than the center of the pin. Therefore, it is possible to reduce the moment of inertia of the crankpin with respect to the center of the crank journal to improve the acceleration of the engine. it can. Further, since the radius of rotation of the oil supply hole to the center of the crank journal is large, centrifugal force effectively acts on the oil in the oil supply hole, and the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod can be satisfactorily lubricated.
[0049]
According to a fourth aspect of the present invention, in addition to the third aspect, a crank web is formed integrally with the crank journal, and a crank pin is press-fitted into a connection hole provided in the crank web, and the press-fitting is performed. Since the position of the hole and the lubrication hole is set according to the position, the offset amount of the center of the hole of the crankpin with respect to the Y axis and the X axis and the phase of the lubrication hole can be freely set by adjusting the press-fitting position of the crankpin. And versatility can be improved.
[0050]
According to the fifth aspect of the present invention, in addition to the first aspect, the center of the hole is arranged on the X axis orthogonal to the Y axis at the center of the crankpin, so that the hole in the crankpin is formed. Despite the existence of the crankpin, it is possible to increase the thickness of the crankpin at the point where the explosion load acts during the expansion stroke of the engine, thereby increasing the strength of the crankpin and improving its durability. Further improvement can be achieved.
[0051]
According to a sixth aspect of the present invention, in addition to the fifth aspect, the hole communicates with the discharge side of the oil pump, and the crank pin is offset from the X-axis toward the crank journal side. The center of gravity of the crankpin is located closer to the crank journal than the center of the pin, even though the hole is located on the X-axis, because it communicates with the inner peripheral surface of the large end of the connecting rod via the oiling hole drilled in the hole. Therefore, the moment of inertia of the crankpin with respect to the center of the crank journal is reduced, and the acceleration of the engine can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a vertical sectional view of a motorcycle engine having a crankshaft according to a first embodiment of the present invention; FIG. 2 is a cross-sectional view taken along a line 2-2 in FIG. 1; FIG. FIG. 4 is a sectional view taken along line 4-4 of FIG. 3 FIG. 5 is a sectional view taken along line 5-5 of FIG. 3 FIG. 6 is an enlarged view of a portion 6 of FIG. 1 FIG. FIG. 8 is a sectional view corresponding to FIG. 6 showing a second embodiment of the present invention. FIG. 9 is a sectional view taken along line 9-9 of FIG. 8. FIG. 10 is a sectional view showing a third embodiment of the present invention. Cross-sectional view corresponding to FIG.
C1 Crank journal center C2 Crankpin center C3 Crankpin hole center E Engine L straight line R crank Pin revolving direction 1 ... Crank case 5 ... Crank shaft 5ja, 5jb ... Crank journal 5p ... Crank pin 5wa, 5wb ... Crank web 7 ... Connect rod 7a Large end portion 30 Connection hole 32 Crank pin hole 33 Thin portion 34, 34 'of crank pin Oil supply hole

Claims

クランクケース（１）に支承されるクランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）と，このクランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）の端部から半径方向外方に延びるクランクウェブ（５ｗａ，５ｗｂ）と，このクランクウェブ（５ｗａ，５ｗｂ）の先端部からクランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）と平行に延びてコンロッド（７）の大端部（７ａ）を支承するクランクピン（５ｐ）とからなり，クランクピン（５ｐ）には，その中心線と平行に延びる孔（３２）を穿設した，エンジンのクランク軸において，
前記孔（３２）の中心（Ｃ３）を，クランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）及びクランクピン（５ｐ）の両中心（Ｃ１，Ｃ２）を通るＹ軸からクランクピン（５ｐ）の公転方向（Ｒ）前側にオフセットしたことを特徴とする，エンジンのクランク軸。A crank journal (5ja, 5jb) supported on the crankcase (1); a crank web (5wa, 5wb) extending radially outward from an end of the crank journal (5ja, 5jb); , 5wb) and a crank pin (5p) extending parallel to the crank journals (5ja, 5jb) and supporting the large end (7a) of the connecting rod (7). In the engine crankshaft, which has a hole (32) extending parallel to its center line,
The center (C3) of the hole (32) is set in front of the revolving direction (R) of the crankpin (5p) from the Y axis passing through both centers (C1, C2) of the crank journal (5ja, 5jb) and the crankpin (5p). An engine crankshaft characterized by being offset from

請求項１記載のエンジンのクランク軸において，
前記孔（３２）を，オイルポンプ（１５）の吐出側に連通すると共に，クランクピン（５ｐ）に穿設した給油孔（３４，３４′）を介してコンロッド（７）の大端部（７ａ）内周面に連通したことを特徴とするエンジンのクランク軸。The crankshaft for an engine according to claim 1,
The hole (32) communicates with the discharge side of the oil pump (15), and the large end (7a) of the connecting rod (7) passes through oil holes (34, 34 ') formed in the crank pin (5p). ) An engine crankshaft characterized in that it communicates with the inner peripheral surface.

請求項１記載のエンジンのクランク軸において，
前記孔（３２）の中心（Ｃ３）を，更に，クランクピン（５ｐ）の中心（Ｃ２）で前記Ｙ軸に直交するＸ軸から反クランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）側にオフセットし，この孔（３２）を，オイルポンプ（１５）の吐出側に連通すると共に，この孔（３２）の中心（Ｃ３）及びクランクピン（５ｐ）の中心（Ｃ２）を通る直線（Ｌ）上でクランクピン（５ｐ）の薄肉部（３３）に穿設した給油孔（３４）を介してコンロッド（７）の大端部（７ａ）内周面に連通したことを特徴とする，エンジンのクランク軸。The crankshaft for an engine according to claim 1,
The center (C3) of the hole (32) is further offset at the center (C2) of the crankpin (5p) from the X axis perpendicular to the Y axis toward the side opposite to the crank journal (5ja, 5jb). 32) is connected to the discharge side of the oil pump (15), and the crankpin (5p) is located on a straight line (L) passing through the center (C3) of the hole (32) and the center (C2) of the crankpin (5p). An engine crankshaft characterized in that it communicates with an inner peripheral surface of a large end (7a) of a connecting rod (7) through an oil supply hole (34) formed in a thin portion (33) of the engine.

請求項３記載のエンジンのクランク軸において，
クランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）にクランクウェブ（５ｗａ，５ｗｂ）を一体に形成し，そのクランクウェブ（５ｗａ，５ｗｂ）に設けられた連結孔（３０）にクランクピン（５ｐ）を圧入し，その圧入位置により前記孔（３２）及び給油孔（３４）の位置を設定したことを特徴とする，エンジンのクランク軸。The crankshaft of the engine according to claim 3,
A crank web (5wa, 5wb) is formed integrally with the crank journal (5ja, 5jb), and a crank pin (5p) is press-fitted into a connection hole (30) provided in the crank web (5wa, 5wb). The crankshaft of an engine, wherein the positions of the hole (32) and the oil supply hole (34) are set according to the position.

請求項１記載のエンジンのクランク軸において，
前記孔（３２）の中心（Ｃ３）を，クランクピン（５ｐ）の中心（Ｃ２）で前記Ｙ軸に直交するＸ軸上に配置したことを特徴とする，エンジンのクランク軸。The crankshaft for an engine according to claim 1,
A crankshaft for an engine, wherein a center (C3) of the hole (32) is arranged on an X axis orthogonal to the Y axis at a center (C2) of a crankpin (5p).

請求項５記載のエンジンのクランク軸において，
前記孔（３２）を，オイルポンプ（１５）の吐出側に連通すると共に，前記Ｘ軸から反クランクジャーナル（５ｊａ，５ｊｂ）側にオフセットした位置でクランクピン（５ｐ）に穿設した給油孔（３４′）を介してコンロッド（７）の大端部（７ａ）内周面に連通したことを特徴とする，エンジンのクランク軸。An engine crankshaft according to claim 5,
The hole (32) communicates with the discharge side of the oil pump (15), and is filled with an oil supply hole (5p) drilled in the crank pin (5p) at a position offset from the X axis toward the side opposite to the crank journal (5ja, 5jb). An engine crankshaft characterized in that it communicates with the inner peripheral surface of the large end portion (7a) of the connecting rod (7) via a connecting rod (34 ').