JP2003513272A - 高温プロセスガスの化学種および温度の連続モニタリング方法 - Google Patents

高温プロセスガスの化学種および温度の連続モニタリング方法

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JP2003513272A JP2001535035A JP2001535035A JP2003513272A JP 2003513272 A JP2003513272 A JP 2003513272A JP 2001535035 A JP2001535035 A JP 2001535035A JP 2001535035 A JP2001535035 A JP 2001535035A JP 2003513272 A JP2003513272 A JP 2003513272A
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レール・リキード−ソシエテ・アノニム・ア・ディレクトワール・エ・コンセイユ・ドゥ・スールベイランス・プール・レテュード・エ・レクスプロワタシオン・デ・プロセデ・ジョルジュ・クロード
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 工業用燃焼スペースの性能をモニタし、好ましくは制御する方法を提供する。 【解決手段】 O2を含む酸化剤と有機燃料とを用いる高温プロセスを、波長可変ダイオードレーザーを用いてモニタリングおよび/または制御するための方法および装置を提供する。重要な化学種(O2、CO、H2Oなど)をリアルタイムでモニタリングすることで、全体的または局所的な化学種、ガス温度、パーティクル濃度、およびプロセスへの空気の吸込みレベルを測定することができる。測定された情報を制御システムと結びつけることで、プロセスを最適化および制御する手段が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼分野に関する。特に本発明は、高温燃焼プロセスからのまたは
このプロセス中での反応物、中間生成物、または生成物の濃度の連続モニタリン
グに関する。また、プロセスガス温度、パーティクル濃度レベル、および空気吸
込み速度の測定値を求めることもできる。
【0002】
【従来の技術】
高温(T>500℃)で操業される工業用燃焼プロセスでのガス組成のモニタ
リングに対して、多くの計測方法を選択することができる。特に診断計測が、重
要な燃焼化学種(O2、CO2、CO、NOxなど)の分析に有効であり、測定情
報を用いてプロセスを最適化し制御することによって、エネルギー効率、生産物
品質が改善され、汚染物質が最小限に抑えられる。しかし通常、高温度および高
パーティクル濃度が工業プロセスでは見られるため、利用可能なモニタリング方
法は、抽出サンプリング技術に限定される。特別な場合には、後述するように、
その場(in situ)技術を用いることもできるが、それは限られた動作条件およ
び特定の組の化学種に対してである。
【0003】 従来のガス組成分析用の抽出サンプリング方法は、耐熱性プローブ(例えば水
冷されている)、水分除去システム、パーティクルフィルタ、および吸上げポン
プ(サンプルをプロセスから取り出す)を用いて実施される。これらの構成要素
を分析器の前で組むことで、サンプルの冷却およびサンプルからの水分および粒
状物質の除去が保証される。工場の環境の多くは高感度な計測には適さないため
、プロセスから分析器までのサンプリングラインが数10〜数100フィートの
長さになることがある。長いサンプリングラインを用いることで遅れが生じ、こ
の遅れは、分析器に達する前に数10〜数100秒になることもある。分析計測
方法は、対象とする化学種に依存して選択される。例えば、プロセスまたは煙道
中のO2濃度のモニタには、常磁性共鳴技術または電気化学的電池を用いること
が多い。CO、CO2、NOのモニタには、非分散赤外検出器を用いることがあ
る。これらの市販の分析器はすべて、特有の応答時間を示し、この応答時間も測
定の遅れに付加される。
【0004】 抽出サンプリングシステムとともに用いることができる他の計器には、ガスク
ロマトグラフ(GC)、マススペクトロメータ(MS)、またはGC/MSの組
み合わせがある。GC計器には、燃焼プロセスにおいて重要な多くの化学種(O 2 、N2、CO2、CO、Hなど)をモニタリングできる利点がある。しかしこの
計器は、ガスをバッチモードでサンプリングするため、応答時間が遅く、GC動
作条件によっては約30秒〜数分にもなる。サンプリングが不連続で計器応答時
間が遅いために、習得した情報をプロセス制御ループで利用できることが妨げら
れており、特に動的な挙動を伴うプロセスの場合にそうである。MS機器を用い
れば、連続したガスサンプリングを短い応答時間<1秒で行なうことができる。
しかし、その結果得られるマススペクトルは解釈が難しい。その理由は、同じ原
子量を有するイオン化分子のフラグメントが重なるからである。またMS機器は
真空状態で動作させる必要がある。サンプリング流量の変化(例えば詰まり、ま
たはプロセス自体の圧力変動による)によって、検出器の応答が変化し、測定誤
差が生じる。
【0005】 その場の酸化ジルコニウム(ZrO2)プローブが1960年代の後半にNA
SAによって開発され、多くの工業的用途においてO2モニタリングに用いられ
ている。このセンサは密封されたZrO2チューブを用いており、このチューブ
は、加熱されるとO2イオンの易動度によって電解質伝導体になり、イオンを透
過させるための最小動作温度として〜600℃が必要である。このセンサは、中
程度から非常に高い温度>1600℃において動作可能であり、応答時間はおよ
そ数秒であると報告されている。このデバイスは、比較的クリーンな環境(存在
する過剰O2が低レベル(数パーセント))、たとえば鉄鋼スラブの再熱炉にお
いて良好に動作する。しかし、高パーティクルプロセスまたは還元性の環境にお
いては、プローブ表面の詰まりによって測定劣化が起こる。また、熱サイクルが
大きくなり得るプロセス(バッチプロセスにおいて経験される)では、セラミッ
クプローブの熱衝撃が起こって恒久的な損傷が発生する可能性がある。
【0006】 抽出サンプリング技術に関連した遅れ時間の問題、およびZrO2プローブの
限られた融通性を打開するために、光学測定技術、すなわち吸収によって、その
場測定を燃焼プロセスに対して行なうための手段がもたらされる。光学測定は非
侵入性であるため、測定を、高パーティクル密度雰囲気(還元性または酸化性で
あり得る)を含んでいる最も過酷な環境に対しても行なうことができる。温度の
限界は重要ではない。というのは、測定は光学的であって、その場で行なわれる
からである。また光学測定を腐食性雰囲気(酸性または塩基性)で行なう際、そ
の取り扱いには、通常抽出サンプリングで経験される困難が伴わない。
【0007】 燃焼プロセスをモニタリングおよび制御するために、生成物、反応物、または
中間生成物を検出することができる。炭化水素系燃料の場合、完全燃焼の主な生
成物は、N2(燃料または酸化剤によって導入される)、CO2、およびH2Oか
らなる。O2希薄(lean)状態下で動作する場合、COおよびH2も存在する。O 2 濃厚(rich)状態では、過剰なO2がプロセス排出ガス中で観察される。従って
、モニタリングするCOおよびO2は、局所的または全体的なプロセスの化学量
論を規定するときの重要な化学種である。
【0008】 光学測定技術によって、過酷なプロセス環境に対してその場測定を行なう手段
であって、長い遅れ時間、熱サイクル、および雰囲気の影響(還元性または酸化
性)などの問題を回避するものが与えられる。燃焼スペースの化学量論をモニタ
リングおよび制御するために、O2およびCOを同時にモニタすることが、レー
ザーたとえばラマン、REMPI(共鳴多光子イオン化法)、またはUV領域で
の吸収を用いる多くの光学技術によって行なうことができる。しかしこれらの技
術は、欠点として複雑な光学機器を必要とするため、現在まで、良く制御された
環境に限定されていた。固体ダイオードレーザーが進歩した結果、このデバイス
によって、過酷な工場環境で吸収測定を行なうために必要な単純さが与えられて
いる。固体レーザーは、小型で強度のあるデバイスであって、スペクトル的に純
粋な狭い線幅の波長可変放射源(通常1MHz)となり、波長アクセス性(wave
length accessibility)は600nm〜25μmである。
【0009】 特に、近赤外スペクトル領域(600〜2000nm)で動作するダイオード
レーザーによって、室温付近で動作し標準の光学ファイバ部品に適合するデバイ
スからなる波長可変放射源が得られる。ここで標準とは、電気通信工業で用いら
れる通常の材料、例えばシリカを指す。より長い波長(2.0mmを超える)で
動作するダイオードレーザーは、特別な冷却が必要となる。中間赤外ダイオード
レーザー(2.5〜25μm)は極低温での冷却が必要であり、ファイバ光学系
と結合させるのは容易ではない。そのためこのデバイスは、工業的な用途では扱
いにくい。一方、近赤外で観察される遷移は、基本帯域(band)に由来するもの
ではなく、むしろ倍音(overtone)または結合帯域システムに由来する。そのた
め観察される信号は、オーダーが、基本帯域を調べる中間赤外レーザーと比べて
小さい。それにも拘らず、多くの刊行物が公開され、多くのガス種(燃焼におい
て重要なものを含む)の高感度検出(ppmレベル)が証明されている。室温で
の動作と、市販のファイバ光学システムとの適合性との組み合わせにより、近赤
外ダイオードレーザーは、工業的なモニタリングの用途において好ましい選択と
なっている。ファイバ光学系との適合性があるために、レーザー放射をプロセス
の測定点へ輸送する手段が与えられ、複数のセンサを互いにネットワーク接続す
る手段が与えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の主な目的は、工業用燃焼スペースの性能をモニタし、好ましくは制御
する方法を提供することである。ここで性能とは、全体的な化学量論、またはプ
ロセスの特定ゾーンの化学量論、ガス温度、パーティクル密度、または空気吸込
みレベルを指しても良い。1または複数の性能規準(performance criteria)を
同時にモニタすることができる。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本明細書で提供される方法によって、その場のリアルタイム測定を、重要な燃
焼プロセスパラメータ(たとえば生成物、中間生成物、または反応物の化学種濃
度、ガス温度、およびパーティクル負荷密度)に対して、ダイオードレーザー光
源を用いた吸収測定によって行なう手段がもたらされる。次にこの情報を、全体
的なまたは特定ゾーンのプロセスの化学量論、空気吸込み速度、パーティクル密
度レベル、およびガス温度と関係づけることができる。測定値をプロセス制御の
方策で用いることで、エネルギー効率、生産物品質、および汚染物質の低減を改
善することができる。本方法では、ラインオブサイト(line of sight)光学測
定を用いているので、ガス抽出を全く必要としない。この結果、プローブの詰ま
りに起因するシステムコストおよび関連する保守の問題が減る。本方法の特徴は
短時間応答であり、燃焼雰囲気のリアルタイムモニタリングを可能にする。さら
に、熱衝撃の影響または燃焼雰囲気の極端な変化(例えば、極めて還元性または
酸化性)が、センサにとって有害ではなくなる。また提案される本発明の方法は
、実際のガス温度をパーティクル密度および空気吸込みとともにモニタリングす
ることで、さらに利点を示す。このような情報はすべて、プロセス上の1つのラ
インオブサイト位置において得ることができる。また多重ラインオブサイト測定
を、対象とするプロセス位置の点に複数のダイオードレーザーシステムを配置し
て行なうことができる。
【0012】 本発明の第1の態様は、希薄状態(すなわち過剰なO2が存在する)で動作す
るプロセス(好ましくは酸素−燃料(oxy-fuel)燃焼プロセス)の全体的または
局所的な化学量論をモニタリングまたは制御する方法である。本方法は以下の工
程を含む。
【0013】 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
インオブサイト経路に沿って発射してプロセスを通過させる工程(O2に対して
は、O2のB−X(0、0)帯域付近の選択された回転スペクトル線(rotationa
l line)をモニタリングすることが好ましい。これは763nm付近の波長に対
応する。この波長は、ファイバに光学的に適合する市販のAlGaAsダイオー
ドレーザーを用いてアクセス可能である)、 (b)実質的に発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ
要素を有する光検出器へ輸送する工程(検出器は好ましくは、シリコンフォトダ
イオード、光電子増倍管、またはO2スペクトル領域に感度を有する同様の光検
出器である。フィルタ要素は好ましくは、狭帯域リフレクタまたは伝送光学系お
よび/または分散要素(バックグラウンド放射の抑制に用いる)である)、 (c)光学信号を、レーザーをO2の共鳴吸収スペクトル線に同調させたとき
に観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程(吸収スペクトル
線の積分面積は所定温度でのO2数密度に直接比例する)、 (d)O2数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃
料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程。
【0014】 生成された電気信号によって好ましくは、オペレーターにプロセス動作状態を
知らせ、酸化剤、燃料、もしくはプロセス圧力またはこれら3つのプロセス変数
の何れかの組み合わせを調整することによるプロセスの手動調整を可能にする。
1つの好ましい方法は、電気信号を用いて1または複数のアクチュエータの動作
を制御し、1または複数のプロセス変数の操作を可能にすることである。例えば
、プロセスが炉である場合、炉の圧力を増加させるために煙道面積を小さくして
も良い。その結果、空気の侵入が減り、O2の測定濃度が減る。その代わりに、
酸化剤入力流量(好ましくは空気、酸素富化空気、または酸素を含む)を調整し
て、プロセスに対する所望する量を実現することができる。同様に、入力燃料流
量を調整することができる。しかしこの場合は、プロセスへのエネルギー入力に
も影響を及ぼす。
【0015】 本発明の第2の態様は、燃料濃厚状態(すなわち過剰なCOが存在する)で動
作するプロセス(COの還元性雰囲気を生成するプロセス)(好ましくは酸素−
燃料燃焼プロセス)の全体的または局所的な化学量論をモニタリングまたは制御
する方法である。本方法は以下の工程を含む。
【0016】 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
インオブサイト経路に沿って発射してプロセスを通過させる工程(COに対して
は、1.56μm付近のCO倍音帯域からの選択された回転スペクトル線のモニ
タリングを用いることが好ましい。この波長は、ファイバと光学的に結合可能な
市販のInGaAsP/InPダイオードレーザーを用いてアクセス可能である
)、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
しCOスペクトル領域に感度を有する光検出器へ輸送する工程(検出器は好まし
くはInGaAsフォトダイオード、光電子増倍管、またはCOスペクトル領域
に感度を有する同様の光検出器である。フィルタ要素は好ましくは、狭帯域リフ
レクタまたは伝送光学系および/または分散要素(高温壁および/またはパーテ
ィクルからのバックグラウンド放射の抑制に用いる)である)、 (c)光学信号を、レーザーをCOの共鳴吸収スペクトル線に同調させたとき
に観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程(吸収スペクトル
線の積分面積をスペクトル線強度および経路長で割ったものは、所定温度でのC
O数密度に直接比例する)、 (d)CO数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃
料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程。
【0017】 生成された電気信号によって好ましくは、オペレーターにプロセスの動作状態
を知らせ、酸化剤、燃料、もしくはプロセス圧力またはこれら3つのプロセス変
数の何れかの組み合わせを調整することによるプロセスの手動調整を可能にする
。1つの好ましい方法は、電気信号を用いて1または複数のアクチュエータの動
作を制御し、1または複数のプロセス変数の操作を可能にすることである。例え
ば、プロセスが炉である場合、炉の圧力を低下させるために煙道ダンパ面積を大
きくしても良い。その結果、空気の侵入が増え、空気を用いた燃焼によって測定
CO濃度が減る。その代わりに、酸化剤入力流量(好ましくは空気、酸素富化空
気、または酸素を含む)を調整して、プロセスに対する所望するCO濃度を実現
することができる。同様に、入力燃料流量を調整することができる。
【0018】 本発明の第3のかつ好ましい態様は、COおよびO2の両方の数密度を、同時
にまたはほぼ同時に、プロセス(好ましくは酸素−燃料燃焼プロセス)上の特定
の位置でモニタリングする方法である。好ましい方法は、COおよびO2が10
0%〜0.01%で変化するプロセス動作状態の範囲に対して適合性がある。本
方法は以下の工程を含む。
【0019】 (a)複数の波長可変ダイオードレーザーから放出される複数の平行放射ビー
ムを、ラインオブサイト経路に沿って発射してプロセスを通過させる工程(平行
ビームには、複数の波長、例えば763nmおよび1.5μmの放射がO2および
COモニタリング用にそれぞれ含まれる)、 (b)放射をファイバ光学網を通して空間的に導入することで、複数の波長可
変ビームを同時に発射する工程(その代わりに、多重入力ビームを時間的に分割
して、すなわちレーザーを異なる時間に同調させることで、複数のビームをほぼ
同時に導入する)、 (c)多重周波数を、分散要素および/または狭帯域フィルタと検出器との組
み合わせを用いて異なる波長を区別することで分離して、同時に送出する工程(
時間的に分割する場合には、単一の検出器を用いて入力信号を復調することで、
同調させた全ての波長を分解することができる)、 (d)光学信号を、複数の信号を特定の化学種の共鳴吸収スペクトル線に同調
させたときに観察される減衰量を観察して処理する工程(吸収スペクトル線の積
分面積は、所定温度での数密度に直接比例する)、 (e)O2数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃
料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程。
【0020】 本発明の第4の態様は、プロセス(好ましくは酸素−燃料燃焼プロセス)のガ
ス相の温度をモニタリングする方法である。本方法は以下の工程を含む。
【0021】 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
インオブサイト経路に沿って発射して燃焼プロセスを通過させる工程、 (b)ダイオードレーザーを、選択された化学種の2つ以上の回転スペクトル
線に同調させる工程(COおよび/またはO2を用いて温度をモニタリングでき
る。しかし好ましい化学種は、H2Oまたはその他の存在し得る検出可能なプロ
セスガスたとえばHClである。どちらの化学種を選択しようとも、プロセス化
学量論への依存性は最小限であることが好ましい。H2Oの近赤外モニタリング
(多くの吸収遷移が1.4、1.5、および2.0μmのスペクトル領域に存在
し、これらは近赤外ダイオードレーザーによってアクセス可能である)を、炭化
水素燃料が供給される燃焼プロセスに対して行なう場合、COおよびO2の濃度
はどちらもプロセス動作状態に強く依存する。そのため、どちらの化学種も検出
可能なレベルでは全く観察されない(すなわち濃度が低すぎて温度測定ができな
い)ことに遭遇する場合がある。この理由により、またH2Oは燃焼プロセスの
大部分に存在するため、酸素−燃料燃焼プロセス、およびH2Oの存在が知られ
ているその他のプロセスの温度モニタリングに対しては、H2Oは理想的な候補
である。
【0022】 (c)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
する光検出器(対象とする波長に感度を有する)へ輸送する工程(フィルタ要素
は好ましくは、狭帯域リフレクタまたは伝送光学系および/または分散要素(高
温壁および/またはパーティクルからのバックグラウンド放射の抑制に用いる)
である)、 (d)光学信号を、レーザーを2以上の共鳴吸収スペクトル線に同調させたと
きに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程(温度を以下の
式を用いて求める。
【0023】
【数3】 ここで、Rは未知の温度Tにおける各遷移の積分吸収の比。式の右側を構成する
パラメータはTを除いて全て既知である。(S1/S2T0はある規準温度T0
おけるスペクトル線強度値の比、ΔEは吸収状態のエネルギー分離、hはプラン
ク定数、kはボルツマン定数、cは光の速さ)、 (e)ガス相の温度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、
燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生成する工程。
【0024】 ガス相温度の測定によって、好ましくはプロセスのマスおよびエネルギーバラ
ンスで用いる付加的な情報が得られ、またスペクトル線強度(数密度を吸収測定
値から求めるのに用いられ、単位変換において有用で、プロセスの最適化におい
て有用である)についての情報が得られる。
【0025】 単位変換については、温度を用いて、吸収測定値から得られた数密度値を工業
的により許容され得るパーセント濃度値(通常、工業プラント環境で用いられる
)に変換する。プロセスの最適化は好ましくは、規定されたプロセス位置での温
度測定値に対して行なう。例えば、再熱炉の1つの目的は、ビレットの均一な温
度を実現して、温度を所定の時間の間保持することである。ビレット表面付近の
ガス相の温度を測定することで、温度レベルおよび安定性についてのフィードバ
ック情報が得られ、望ましくない温度または温度変動を制御する手段がもたらさ
れる。
【0026】 本発明の第5の態様は、プロセスの被モニタガス相領域でのパーティクル濃度
レベルをモニタリングする方法である。本方法は以下の工程を含む。
【0027】 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
インオブサイト経路に沿って発射してガス相を通過させる工程、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
する光検出器(対象とする波長に感度を有する)に輸送する工程(フィルタ要素
は、狭帯域リフレクタまたは伝送光学系および/または分散要素(バックグラウ
ンド放射の抑制に用いる)であり得る))、 (c)レーザーをどの共鳴吸収化学種からもずらして同調させて、検出される
減衰放射をモニタする工程、 (d)光学信号を、レーザーを全ての共鳴吸収スペクトル線からずらして同調
させたときに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程(観察
された減衰は、ラインオブサイト光路に沿うパーティクル密度と、以下の式によ
って関係づけられる、 (I/I0)=exp(−aextl) ここで、I0はビーム初期放射照度(irradiance)、Iはビームが距離lだけ
伝播してプロセスを通過した後の測定放射照度である。パーティクルが存在する
とき、吸光率aextが既知ならば、測定される減衰をパーティクル数密度と関係
づけることができる)、 (e)パーティクル数密度に基づいて電気信号を生成する工程(電気信号は好
ましくは、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入
口流量の調節に用いることができる。またバーナの運動量(momentum)および位
置の調整は、これらの調整がパーティクル吸込みに与える影響をリアルタイムに
フィードバックすることで変化させることが好ましい。) 本方法の第6の態様は、燃焼プロセスへの空気吸込み速度をモニタリングする
方法である。本方法は以下の工程を含む。
【0028】 (a)主要な燃焼生成物化学種たとえばCO2またはH2Oの濃度を、波長可変
ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームをラインオブサイト経路
に沿って発射して燃焼プロセスを通過させて、測定する工程、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
する光検出器(対象とする波長に感度を有する)に輸送する工程(フィルタ要素
は、狭帯域リフレクタまたは伝送光学系および/または分散要素(高温壁および
/またはパーティクルからのバックグラウンド放射の抑制に用いる)であり得る
))、 (c)光学信号を、レーザーを共鳴吸収スペクトル線に同調させたときに観察
される減衰量を観察して処理する工程(吸収スペクトル線の積分面積をスペクト
ル線強度および経路長で割ったものは、所定温度での数密度に直接比例する)、 (d)プロセスへの空気吸込み速度を、燃料および酸化剤の入口組成および流
量とともに周囲空気組成を用いて、および完全燃焼に対する理論値と化学種の測
定濃度との差を用いて、推定する工程、 (e)空気吸込み速度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力
、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生成する工程
【0029】 本発明の第7の態様は、高温>1000℃ガス相中のH2(赤外吸収遷移が全
くない)および/または可燃性炭化水素をモニタリングする間接的な手段である
。本手段は以下の工程を含む。
【0030】 (a)H2O濃度を、波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放
射ビームをラインオブサイト経路に沿って発射してガス相(好ましくは燃焼プロ
セスの煙道ガス)を通過させて、H2O吸収遷移が見られるスペクトル領域で測
定する工程、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
する光検出器に輸送する工程(フィルタ要素は好ましくは、狭帯域リフレクタ、
狭帯域フィルタ、および/または分散要素(バックグラウンド放射の抑制に用い
る)を含む))、 (c)光学信号を、レーザーをH2Oの共鳴吸収スペクトル線に同調させたと
きに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程(吸収スペクト
ル線の積分面積をスペクトル線強度および経路長で割ったものは、所定温度での
2O数密度に直接比例する)、 (d)第2の測定点を、ガス相領域中でまたは迂回させたガス流れの中で用い
る工程(H2Oの測定は前述と同様に行なう。しかしここではO2を導入して加熱
ガスと混合させる。O2ガスは、存在し得る未燃H2および/または炭化水素と反
応して、H2Oを生成物として形成する)、 (e)O2ガス導入部の下流側H2Oと上流側H2Oとの差を測定して、ガス相
中のH2および/または未燃炭化水素の量を逆算する工程、 (f)未燃H2および/または炭化水素の量に基づいて、電気信号を生成する
工程(この信号を好ましくは、1または複数の以下の変数:燃料入口流量および
/または酸化剤入口流量、およびプロセス圧力の制御に用いる)。
【0031】 O2をガス流れに導入する場合、O2含有量を空気〜純粋O2の範囲で変えるこ
とができる。しかし、ガスの完全反応を保証し、希釈の影響を最小限にするため
には、O2純度>90%が好ましい。また同じ方策をCOモニタリングに対して
も適用することができる。この場合COは、高温ガスたとえば燃焼煙道ガス中に
おいて、導入したO2と反応してCO2を形成する。その結果、CO2を、近赤外
レーザーを用いて1.5μmのスペクトル領域でモニタすることができる。O2
入前に観察されるCO2と、O2導入後に観察されるCO2とを比較することで、
COを測定する間接的な手段が得られる。
【0032】 本方法のさらなる態様は、汚染物質Xをモニタするための手段であり、ここで
Xはプロセスに対して特に関心のある汚染物質である。例えばXは、プロセス煙
道の排出ガス中で、またはプロセスの特定の場所において、NOまたはSOであ
り得る。本モニタリング方法は、以下の工程を含む。
【0033】 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームをライ
ンオブサイト経路に沿って発射して燃焼プロセスの燃焼生成物を通過させる工程
(化学種Xをモニタリングする場合、好ましい方法は、干渉するバックグラウン
ド化学種(H2Oなど)がない近赤外での吸収遷移の1つをモニタリングするこ
とからなる)、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
する検出器に輸送する工程(検出器は好ましくは、シリコンフォトダイオード、
光電子増倍管、または化学種Xのスペクトル領域に感度を有する同様の光検出器
である。フィルタ要素は、狭帯域リフレクタまたは伝送光学系および/または分
散要素(バックグラウンド放射の抑制に用いる)であり得る)、 (c)光学信号を、レーザーを化学種Xの共鳴吸収スペクトル線に同調させた
ときに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程(吸収スペク
トル線の積分面積は所定温度での数密度に直接比例する)、 (d)化学種Xの数密度に基づいて、電気信号を生成する工程。電気信号は、
1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の制
御において有用であり得る。
【0034】 追加の燃焼化学種たとえばNOおよび/またはSOを、主なモニタリング化学
種の組、すなわちO2、CO、H2Oとともに含むことによって、排出ガスおよび
/または燃焼プロセスのゾーンを十分に特徴づける手段がもたらされる。ダイオ
ードレーザーがカバーする波長範囲は広いため、化学種の検出に対する限界は、
吸収プロセスの物理的過程によって決まる。例えば、化学種の中には赤外活性で
ないものがある(N2など)。一方で、他の赤外活性な化学種は用途が限られて
いる。それは、吸収遷移が微弱なためおよび/または測定体積中の他の化学種に
よる干渉があるためである。
【0035】 本発明の一般性によって、高温の大規模工業プロセスの動作状態をモニタリン
グするための特有の方法が提供される。短時間応答であるために、プロセス状態
をリアルタイムモードでモニタリングする手段が提供され、プロセス変化(例え
ば全体的または局所的な化学量論)を確認でき、調節を用いてプロセスを訂正お
よび調整して所望する動作状態にすることができる。本発明のこれらおよび他の
態様は、以下の説明および添付の特許請求の範囲を検討することによって、明ら
かになるであろう。
【0036】 なお図は縮尺が一定ではなく、実際の実施形態の典型でしかない。
【0037】
【発明の実施の形態】
ガス相の重要な化学種をその場で、短い応答時間および高精度でモニタリング
する方法によって、多くの工業プロセスを調節して最適な性能を維持するための
手段がもたらされる。ここで性能とは、全体的または局所的な化学量論、ガス温
度、パーティクル密度、および空気吸込みの推定値を意味する。これらの量を測
定および制御することによって、生産物品質の制御、汚染物質の低減、およびエ
ネルギー効率の改善を行なう手段がもたらされる。
【0038】 燃焼プロセスに対して好ましいモニタリング方法を実施することには、以下の
基本的な要素(図1に示す)が含まれる。単一または多重ダイオードレーザー1
をこの実施形態では用いている。O2モニタリングの場合には、ダイオードレー
ザー・モデル760DFB(Sarnoff社、Princeton、ニュージャージー州から販売)が
適している。各ダイオードレーザーは、電流制御器2および温度制御器3を、安
定性および波長同調のために有している(たとえば、Melles Griot、Carlsbad、
カルフォルニア州、から販売されるモデル56DLD403)。ダイオードレーザー1の
出力は、ファイバと光学的に結合され(Gould Electronic、Millesville、メリ
ーランド州、モデル22-10676040-4687による)、カプラー4へ輸送される。カプ
ラー4では入力エネルギーが半分に分割される。多重レーザーを用いる場合には
、分割器はn×2になる。ここでnは2つ出力を有する入力の数である。カプラ
ーの出力は、単一モードファイバー5(OZ Optics、Ontario、カナダ)によって
輸送される。これは、FC/APCコネクタ/コリメーター端部を有するコアで
あり、数100mの長さであり得る。そのため、高感度レーザーおよび関連する
エレクトロニクスを、安全で良く制御された環境の中に配置して、過酷な環境(
通常、工業用燃焼プロセス付近で見られるもの)から離しておくことができる。
ビーム発射モジュール6が、プロセス上の対象とするモニタリング位置8に、水
冷またはガス冷却されたパイプ16を用いて配置されている。ビームは、ファイ
バ光学系5から出た後、成形およびコリメーティング光学系7(例えば、OZ Opt
icsの反射防止膜がコートされ2mmのウェストが1mmの位置にある)を通っ
て伝播する。ここで、ビームは所望の直径および発散に成形される。パーティク
ル物質が存在する工業プロセスでは通常、ビーム径は1〜9センチメーター(c
m)が好ましい。ビーム径を拡大すると空間的な平均化効果が生じるため、パー
ティクルを含むフローに対する信号対雑音比が改善され、角度分散が低減される
。その結果、温度勾配によるビームステアリングが低減される。ビーム9は伝播
して発射側の冷却されたパイプ16を通過した後、プロセスを横切って、検出器
モジュール11(ビーム発射モジュール6と対向する側に配置されている)によ
って受け取られる。ビーム発射モジュール6および検出器モジュール11の両方
とも、ガス15によってパージされている。モニタ中のガス化学種を含まないの
ならば、どんなガスも使用できる。例えば、N2または空気を使用できるのは、
COモニタリングを行なっている場合のみである。プロセスガスそれ自体さえ使
用できるが、それはプロセスガスが、洗浄されていて(パーティクル物質がない
)、乾燥していて(水分が除去されている)、吸収性のガス化学種を何ら含まな
い場合である。またプロセスガスは冷却して、許容し得る温度(モジュールで使
用する部品によって決まる)にしなければならない。検出器モジュール11は、
ビームを受け取った後、検出器10へ送る。検出器10は、1または複数の以下
の要素:狭帯域フィルタ、分散要素、または狭帯域リフレクタを備えて、レーザ
ー放出を光検出器(例えば、EG&G Optoelectronic、Salem、マサチューセッツ州
、モデルUV245BQ)に選択的に送る。フィルタを用いて、高温プロセスからのわ
ずかなバックグラウンド放射も抑えられる。光検出器12の出力は、平衡放射検
出器(balanced radiometric detector)(BRD)13へ、カプラー4からの
ビーム分割部分14(基準として用いる)とともに送られる。BRD14は雑音
消去用電子回路である。BRDからの出力は、検出器12からの測定強度と基準
強度14との対数比を示す。符号14からの出力をコンピューター17で処理し
て、測定した化学種の数密度が得られる。
【0039】 図1に示した装置は、吸収測定を工業用燃焼プロセスに対して行なうための好
ましい装置の一例である。ビームがダイオードレーザーによって生成された後、
プロセスのガス領域を横切って伝播して、吸光度が測定される。既知のアプロー
チおよび方法と本発明の装置との違いは、吸光度信号の測定の仕方にある。ダイ
オードレーザーは本来的に「雑音のある」デバイスであり、通常、近赤外領域で
アクセス可能な振動倍音(vibrational overtone)および結合帯域遷移が微弱な
吸光度を有する。そのため、雑音を減少させる必要がある。直接的な吸収モニタ
リングを行なうことができるのは、以下の条件下の場合である。吸収遷移が強く
、モニタされる化学種の濃度が高く、または経路長さが十分に長い場合である。
しかし燃焼に対して応用する場合、大きなダイナミックレンジが必要で、経路長
さは短いことが必要である(ビームステアリングおよびガス中のパーティクル物
質があるため)。そのため直接吸収は用途が限られており、雑音抑制技術を実行
する必要がある。
【0040】 ダイオードレーザーモニタリングの多くの応用例が実証されており、これらは
ダイオードレーザーを高周波数(f)で変調し、吸光度をロックイン増幅器によ
って2f(二次微分)で検出する技術を用いている。この方法は一般に、周波数
変調(FM分光法)と言われ、共鳴周波数スペクトル線形状の二次微分を検出す
るものである。この技術を用いることもできるが、好ましい方法はPhysical Sci
ences社によって宣伝されているものである。この方法では、平衡放射検出エレ
クトロニクス(Hobbsらによって初めて開発された。米国特許5,134,276号)を用
いている。次の文献を参照のこと。P.C.B.Hobbs、「Shot noise-limited optica
l measurements at baseband with noisy lasers」、「Lasers Noise」、1376、
Society of Photo-Optical Instrumentation Engineers、pp.216-221(1990)。こ
の文献は本明細書において参照により取り入れられている。この技術は、真のス
ペクトル線形状を測定するという利点があり、高周波発生器およびロックイン増
幅器を必要としない。高周波発生器についての議論は、次の文献を検討して行な
うことができる。K.L.HallerおよびP.C.B.Hobbs「Double Beam Laser Absorptio
n Spectroscopy:Shot Noise-Limited Performance at Baseband with a Novel E
lectronic Noise Canceller」、「Optical Methods for Ultrasensitive Detect
ion and Analysis:Techniques and Applications」、1435、Society of Photo-O
ptical Instrumentation Engineers、p.298(1991)。これらの文献は本明細書に
おいて参照により取り入れられている。
【0041】 レーザーを、ターゲット化学種の共鳴吸収遷移を含む狭い波長範囲に同調させ
ることで、ターゲット化学種の吸収を、窓の汚れ、ビーム経路に沿うパーティク
ルの存在、他の分子化学種による影響から離す。複数のレーザーおよび/または
単一レーザーからの多重波長領域(ブロードに同調させて得る)を用いることで
、性能として以下の文献で示されているようなもの、Upschulteら「Measurement
of CO, CO2, OH and H2O in Room Temperature and Combustion Gases By Use
of a Broadly Current-Tuned Multi-Section Diode Laser」(Applied Optics 3
8(9)、1999)、すなわち複数のターゲット化学種のほぼ同時検出を行なうことが
できる。100Hzの連続帯域幅(測定時間0.01秒)によって優れた時間応
答が得られ、特別な場合には1000Hzの帯域幅を達成することができる。短
時間応答によって、動的プロセス状態のモニタリングが可能になり、わずかな変
化たとえばCO破裂または空気侵入の変動(プロセス全体の性能に影響を与え得
る)も分解することができる。
【0042】
【実施例】
以下の実施例においては、O2のリアルタイムモニタリングを、図1に示した
構成を用いて行なった。この構成を、1.5MMBtu/hrで動作する天然ガ
ス酸素燃焼のパイロット炉に設置した。O2をモニタリングするために、AlG
aAsダイオードレーザーを、O2に対する禁制電子系の微弱な遷移のP2(25
)回転スペクトル線(763nm付近)に同調させた。この場合、プロセスガス
温度は1363Kであり、過剰なO2濃度は5.2%であった。レーザーを、遷
移に同調させることで、図2に示したようなフルスペクトル線形状を得るための
手段が得られる。また図2に示しているのは、フォークト(Voigt)スペクトル
線形状関数であり、優れた比較が測定スペクトル線形状と理論的スペクトル線形
状との間に示されている。濃度は、以下のベール(Beer)の法則を用いて求めら
れる。
【0043】 I=I0exp[−S(T)g(ν)Nl] ここで、I0は入射レーザー強度、Iは距離lだけ伝播してプロセスを通過した
後の測定レーザー強度、S(T)は温度依存性吸収スペクトル線強度、g(n)
は周波数依存性スペクトル線形状、Nは吸収体の数密度である。log(I/I 0 )は、図1に示したシステムで用いるBRD回路から直接記録されることに注
意されたい。S(T)は温度の関数であるので、温度について知っている必要が
ある。そうでない場合は、吸収スペクトル線として、対象とする範囲内で温度に
対して比較的鈍感なものを選択することができる。数密度は、状態方程式を用い
て濃度に変換することができるが、信号を吸収スペクトル線形状の範囲に渡って
積分することで、以下のようにして求めることができる。
【0044】
【数4】 ここで、S(T)はスペクトル線強度、lは経路長さ、Iν0は基準ビーム強度
、Iνはプロセスを通過した後の測定強度である。
【0045】 図3にリアルタイムモニタリングの実例を示す。これはO2数密度の変化を測
定したものである。ここでは、化学量論を動的に変化させるために、燃料(天然
ガス)流量における方形波(0.1Hz)の変化を、4m×1m×1mの炉の煙
道中で行なわれる平均燃焼速度が1.5MMBtu/hrの酸素−燃料燃焼に対
して、実施している。燃料流量が変化することによって、燃焼化学量論の動的な
変化が起こり、燃料希薄状態と燃料濃厚状態との間で振動する。同様に、1.5
6μm付近のInGaAs/InPダイオードレーザーを用いてCOに対して行
なった測定を、図4に示す。ここでは燃料流量を0.5Hzの周波数で変化させ
ている。この動作モードで生じる煙道ガス組成も、過剰CO濃度と過剰O2濃度
との間(それぞれ燃料濃厚サイクル中と燃料希薄サイクル中)で振動する。この
時間に依存する測定された数密度によって、ダイオードレーザー吸収方式の、プ
ロセスの周期的時間挙動を捕えるという特有の能力が示されている。従来の、O 2 およびCOに対する抽出およびソリッドステート分析方法では、前述したよう
に、このような時間依存性の変化を分解することはできない。
【0046】 動的プロセス変化のリアルタイムなモニタリングによって、センサを調節シス
テムと結合させる手段が得られ、プロセスの最適化に用いることができる。例え
ば、プロセスとして電気アーク炉(二次鉄鋼の処理)またはロータリーキルン(
二次アルミニウムもしくは鉄溶融)などは、バッチモードで動作する。最初に屑
鉄および/または原材料をプロセスに装入し、電気および/または化学エネルギ
ーを入力して溶融が開始される。このタイプのプロセスでは多量のCOが生成さ
れるが、これはエネルギー損失および環境上の危険を意味する。エネルギー効率
の改善を得るために、煙道ガスの組成をモニタリングして、O2含有ガス(濃度
範囲(20%〜100))を導入する。過剰O2によってCOが酸化されて、熱
エネルギーが回収される。しかしこのプロセスからのCO放出は、本質的に一時
的なものであり得る。従来の抽出サンプリングシステムをこれらのタイプのプロ
セスに適用することは、前述したように、遅い応答時間および保守の問題(高パ
ーティクル負荷に起因する詰まりに関連する)という欠点がある。ダイオードレ
ーザーシステムを用いたCOおよびO2のほぼ同時リアルタイムモニタリングを
、動的な挙動および高パーティクル負荷を示すプロセスに対して行なうことで、
従来の排ガス分析が遭遇する問題が回避される。重要なターゲット化学種の濃度
をモニタリングすることで、この情報を用いた調節システムによって、プロセス
のエネルギー利用率、生産物品質を最適化し、汚染物質を最小限にすることがで
きる。
【0047】 動的プロセスに対するダイオードレーザーモニタリングを示す一例を、図5に
示す。これは電気アーク炉(EAF)に対するものである。この場合、前述した
センサービーム発射モジュールおよび検出器モジュールは、煙道領域付近に配置
され、図5の位置1または2にある。位置1は、EAF炉の排出ガスと水冷され
たダクトとの間である。この位置で空気が吸込まれて、煙道ガスと混合される。
従って、この位置でモニタリングするためには、光路長をビーム発射モジュール
と受取りモジュールとの間に、周囲空気の吸込みによって測定に影響が出ないよ
うに設ける必要がある。位置2において、センサーシステムがプロセスの蓋14
に取り付けられている。プロセスはバッチモードで動作するため、蓋14を取り
外して原材料5をタンク3内に装入する。それから蓋14を電極4とともに戻す
。排ガスモニタリングを位置1または2で行なうことで、CO、O2、H2Oに対
する透過率信号6がプロセッサー7に送られて、そこで信号が濃度に変換される
。次にこの情報が、コントロールシステム8(例えば、プログラマブルロジック
コントローラー(PLC))に送出されて、そこから信号9がフローコントロー
ルバルブ11および13に送られる。排ガス分析に基づいて、補助バーナ10に
対するコントロールバルブを調整して、O2流量を増加または減少させることが
できる。同様に、O2流量を、O2ランス12上で調整することができる。この実
施例ではEAFに対する用途を示したが、どんな動的燃焼プロセスも、統合ダイ
オードレーザーコントロールシステムを用いて改造することができる。
【0048】 第2のモニタリング位置を、図5に示した位置1または2の上流側に取り入れ
ることを、プロセス上または迂回させた煙道ガスの流れの中で行なう。こうして
、ガス中のH2含有量を間接的にモニタする手段がもたらされる。EAFの実施
例では、CO(排ガス中のエネルギー損失を意味する)に加えて、H2も高濃度
で存在し得る。O2を、第2の位置で高温プロセスに導入することで、H2排ガス
および何らかの未燃炭化水素と反応して、H2Oが生成物化学種として生じる。
2導入は周囲であっても良いし、熱交換器を用いて加熱しても良い。熱交換器
によって、煙道自体または他の手段(たとえば第2のバーナまたは電気的なもの
など)からの熱エネルギーを利用する。H2O濃度を2つの異なる位置で測定す
ることで、H2O含有量の変化をH2および/または未燃炭化水素の量に帰するこ
とができる。
【0049】 動的なプロセスたとえばEAFでは、排ガス組成の急速な変化が10分の1秒
の時間スケールで経験される場合がある。従来の工業用フローコントロールバル
ブの応答時間は、このスキームでは律速段階(rate limiting step)となる可能
性がある。というのは、このバルブの調整には多数の10分の1秒がかかる場合
があるからである。好ましいシステムでは、短時間応答のダイオードレーザーセ
ンサーとともに調節システムおよびソリッドステートプロポーショニングコント
ロールバルブ(例えば、米国特許第5,222,713号に記載され特許請求されている
もの)を用いる。なおこの文献は本明細書において参照により取り入れられてい
る。この場合、大容量のガスフローを迅速に制御できるため、短時間応答のダイ
オードレーザーセンサー(遅れがプロセスの滞留時間に制限されている)を十分
に用いることができる。この応用例では、ダイオードレーザーによって排気ガス
組成を測定する。排気ガス中のCOおよびO2含有量に基づいて、コントローラ
ーはプロポーショナルバルブの広さを所望の値に変え、O2流量を減少または増
加させる。プロポーショナルバルブの応答は、ミリ秒オーダーであり、基本的に
瞬間であるとみなすことができる。このコントロールバルブは律動させることも
できる。その結果、プロセスガス混合が改善されて、さらに滞留時間が短くなる
。またダイオードレーザーの測定位置は好ましくは、プロセスの対象とする位置
に配置して、さらに遅れ時間を短くする。というのは、大容量のプロセスに対し
ては測定遅れはやはり問題となり得るからである。
【0050】 次の組の実施例では、本発明のダイオードレーザーセンサー方法を用いた応用
例として、フルモニタリング性能(T、CO、O2、パーティクル濃度、空気吸
込み速度を含む)を有するものを説明する。これらのパラメータのそれぞれから
、プロセスについての重要な情報が得られ、最適化および制御に用いることがで
きる。例えば、工業用プロセスの制御を、酸素富化空気ないし純粋酸素で構成さ
れる酸化剤流体を用いて行なう場合、制御性に課される許容範囲は空気と比べて
大きい。図6に示すように、純粋O2を用いるプロセスの場合、酸化剤入口のわ
ずかな変化が、酸化剤出口の大きな変化になる。排気ガス中の過剰なO2によっ
てNOx形成が促進される。O2富化空気の場合、感度は、図6の空気の曲線と純
粋O2の曲線との間に位置し、勾配は、酸化剤中のO2含有量の増加とともに増加
する。過剰O2に対する許容範囲はプロセスに依存し、生産工程に、NOx形成に
関係する環境上の影響だけでなく、品質、能力、熱効率の点で影響を与え得る。
プロセスへの空気吸込みによって、酸化剤のレベルが増加するだけでなく、Nが
付加的に導入されるため、エネルギー損失および/またはNOx形成の増加の原
因となる。同様に、COの存在は還元性雰囲気を示し、これはプロセス品質、生
産に影響する可能性があり、また安全上の問題となり得る(COは毒性および可
燃性であるため)。
【0051】 提示した第1の実施例である本発明のダイオードレーザー検出方法を、図7に
示すようなガラス溶融タンク1に適用した。原材料は溶融タンク1の左側に入れ
られ、右側へ流れて精製ゾーン2へ入り、そこからファイバまたは容器の製造に
割り当てられる。炉の排気管3は、原材料入口と同じ領域に配置される。炉は、
2−燃料またはO2富化空気燃料バーナ4を用いて動作することができる。ビー
ム発射モジュール6と検出器モジュール5とが、炉1上の選択された場所に設け
られている。例示を目的として、3ヶ所のモニタリング位置を図7に示す。原理
的には、N個のモニタリング点を選ぶことができる。レーザーシステム10はプ
ロセスから離れて位置し、N個の選択された波長を、ファイバ光学系8経由でビ
ーム発射モジュール6へ送る。N個の波長からなるビーム7は、一時的に分離し
てラインオブサイト経路に沿って伝播し、プロセスを通過して検出器モジュール
5に達する。結果として生じる透過率信号9がレーザーシステム10へ送り返さ
れる結果、情報は処理されて物理量(例えば温度および濃度)になる。測定結果
は、炉の監視システム12に結合部13を通して送られる。測定結果に基づいて
、監視システム12は、調節アルゴリズムを用いて信号11を適切なフローコン
トロールバルブへ送る。蓄熱炉または復熱炉も、本モニタリングおよびコントロ
ール方法に適している。またハイブリッド炉(蓄熱型または復熱型から構成され
2ランスおよび/または補助バーナを用いる)も、本方法に適合する。
【0052】 図7に示したように3ヶ所でモニタリングすることで、プロセスの異なるゾー
ンにおける情報が得られる。場所Aでは、測定値は炉の排気管の近くであり、O 2 、CO、空気吸込み、パーティクル持ち込みに関する全体的な情報を得ること
ができる。また、観察する経路長さを調整して測定領域を限定しても良い。とい
うのは、本モニタリング技術はラインオブサイト経路の総和であるからである。
経路長さのコントロールは、冷却されたパイプ14(図1で論じた)を延ばして
、経路を短くすることによって示される。経路長さは短い方が、高パーティクル
負荷の場合には好ましい。高パーティクル負荷の場合には、経路距離が長いと、
吸光があるために著しいビーム減衰が起こり得る。ゾーンBおよびCでは、この
領域で観察される平均的な化学量論および温度をモニタすることができる。また
動作条件たとえばバーナの運動量を変えることによって、パーティクル密度の変
化を観察することができる。
【0053】 測定を排気ガス中で行なうことで、全体的なプロセス化学量論のモニタリング
が、O2およびCO濃度を求めることによってなされる。これらの測定値を、H2 O測定値から推定される空気吸込み速度と組み合わせて用いれば、バーナの酸化
剤入力と炉圧力とを調整するための手段がもたらされる。また空気吸込みによっ
て好ましくは、オペレーターに、可能性のある耐火物損傷による炉のリークが知
らされる。排気ガス中のパーティクル物質のレベルの測定は、少なくとも1つの
レーザーを吸収遷移からはずして同調させて行なう。ここで、この情報は好まし
くは、ガラスタンク内のバーナの配置、バーナの運動量、ガラス浴に対する火炎
の角度に関するフィードバックとして用いられる。これらのパラメータの変化は
、揮発(volatilization)(煙道排気ガス中のパーティクル物質(ref)のレベ
ルを高くする原因となる)に影響を及ぼすことが知られている。また何らかの大
きな変化または突然の変化がパーティクルレベルに起きたときに、炉のオペレー
ターに、潜在的な問題(例えば、クラウン方向への偏向による火炎衝突またはバ
ーナ出口付近の耐火物損傷)を知らせることができる。少なくとも2つの回転ス
ペクトルからの温度測定によって、測定する化学種の濃度をすべて決定するのに
必要なスペクトル線強度値を求めることができる。こうして、測定値を変換して
パーセント読みにして数密度の代わりにすることができ、炉のオペレーターに、
より好意的に受け入れられる。
【0054】 また図7に示すように、プロセスモニタリングをプロセス内の選択された場所
で行なうことができる。測定は光学的であるため、サンプリングプローブ測定の
場合のように外乱がプロセスに導入されることは全くない。この場合、測定は経
路長さに沿って行なわれるため、ラインオブサイト経路に渡って総和された平均
が得られる。そのため、経路に沿って検出された高レベルまたは低レベルのO2
の空間的な位置は分からない。また観察される吸収信号は、モニタしている遷移
に依存して、高温または低温側へ偏る可能性がある。好ましい方法は、吸収遷移
として、与えられたプロセス温度範囲において温度依存性が微弱であるものを選
択することである。このように応用することで、プロセスの特定のゾーンに対し
て局所的に化学量論を制御することが可能になる。制御ループによってセンサと
フローコントロールとを結合することで、所望する化学量論を最適化する手段が
得られる。ガラスの場合、溶融炉を還元雰囲気で動作させると、ガラスの色が不
安定になる。
【0055】 ガラス溶融タンクの応用例ですでに概要を述べた基本原理を、鉄鋼再熱炉に対
しても同様に適用することができる。この場合、化学量論は、ビレット上に形成
されるスケールを最小限にするための重要な制御パラメータである。ここでは、
ビームがビレット表面付近を伝播してO2濃度および温度均一性を調節するよう
に、好ましいセンサ位置を決めることができる。プロセスはガラス溶融とは異な
るが、方法および調節システムとの結合は同じである。しかしプロセスを最適化
および制御する際の主要なパラメータは異なる可能性がある。
【0056】 本発明のダイオードレーザーセンサー方法を用いる他の応用例は、高腐食性で
あり得るプロセスに対する化学工業において見出すことができる。本発明の方法
の非侵入性は、このようなプロセスへの応用に対して理想的である。このような
実施例の1つとして、イオウ回収ユニットを用いて、イオウ(プレキシガラス工
業においてMMA(メチルメタクリレート)を製造する際に使用される)をリサ
イクルする。このプロセスは、純粋O2を用いて空気の一部と入れ替えることで
改善されることが実証されている。純粋O2を用いる結果、能力が増加し、汚染
物質(SOxおよびNOx)が全体的に低減し、燃料効率が改善され、CO2放出
が減少する。この場合、センサはプロセスの最初の段階に配置される。リアルタ
イムにO2、CO、Tをモニタリングしながら、プロセスのO2入口流量を調節シ
ステムを通して調整して、NOxを最小限にする。また有機化合物が廃酸中に存
在するため、これを燃焼させる必要がある。ここでは、COモニタリングを用い
て、プロセスに入る全ての有機物の完全燃焼を保証することが、適切な調節によ
って酸化剤入口状態を調整することでなされる。
【0057】 モニタリング方法の変形を、パーティクル負荷が極めて高いためにビームエネ
ルギーの減衰が激しい工業プロセスに対して、考えることができる。パーティク
ル濃度および経路長さの影響を図8に示す。高パーティクル濃度および小径パー
ティクルにおいて、レーザー強度の減衰が完全に吸収され得る。経路長さを短く
することは好ましい解決方法ではあるが、場合によっては、経路長さが短いこと
は十分ではないことがある。このような場合、図9に示すような希釈方法を用い
ることができる。ここで、汚れたプロセスガスがダクトlの中を、符号2で示し
た方向に流れている。フローの一部を迂回させて符号3の中へ入れ、そこで希釈
ガス4を用いて混合してパーティクル密度を薄めている。フローは外側のチャン
バ6を通った後、メインのプロセスの流れの中へ戻る場所で出ていく。外側のチ
ャンバには、ダイオードレーザーモニタリングシステム7が設けられている。好
ましい希釈ガスは、ダイオードレーザーによってモニタされるターゲット化学種
を含まなければどんなガスでも良い。プロセスガス濃度に逆変換するためには、
希釈ガスの流量を知っておかなければならない。希釈ガスの量は高くても良い。
それはダイオードレーザーモニタリング方法の感度が高いからである。
【0058】 以上、本発明を説明してきたが、多くの変更および修正を、本発明の範囲を逸
脱することなく、前述した実施形態に対して行なっても良いことは、当業者(ar
tisan)にとって容易に明らかである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 工業用モニタリングおよび制御のための構成を示す概略的なブロックダイアグ
ラムを示す図。
【図2】 測定されたO2吸収と理論的なフォークトフィットとの比較を示すグラフ。
【図3】 動的燃焼プロセスにおいて測定されたO2数密度の時間に対する変化を示すグ
ラフ。
【図4】 動的燃焼プロセスにおいて測定されたCO数密度の時間に対する変化を示すグ
ラフ。
【図5】 ダイオードレーザーモニタリング法を電気アーク炉に用いる概念的な応用を示
す概略的なブロックダイアグラムを示す図。
【図6】 酸化剤中のO2濃度を増加させた場合の、燃焼プロセスに導入される過剰酸化
剤と乾燥煙道ガスで観察されるパーセントO2との関係を示すグラフ。
【図7】 ダイオードレーザーモニタリング法をガラス溶融炉に用いる概念的な応用を示
す概略的なブロックダイアグラムを示す図。
【図8】 特定のサイズのパーティクルを含む媒体を通過する観察された透過率との関係
を示すグラフ。
【図9】 吸収測定を高パーティクル負荷の下で実施するための概念的な方法を示す概略
的なブロックダイアグラムを示す図。
【符号の説明】
1…ダイオードレーザー 2…電流制御器 3…温度制御器 4…カプラー 5…ファイバ光学系 6…ビーム発射モジュール 7…コリメーティング光学系 8…モニタリング位置 9…ビーム 10…検出器 11…検出器モジュール 12…光検出器 13…平衡放射検出器 14…基準強度
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成14年2月4日(2002.2.4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】特許請求の範囲
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【数1】 (ここで、Rは(SΘ/Sθω0、未知の温度Tにおける各遷移の積分吸収、
これはある規準温度T0におけるスペクトル線強度値の比、ΔEは吸収状態のエ
ネルギー分離、hはプランク定数、kはボルツマン定数、cは光の速さ)を用い
て求める工程と、 (e)基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、
酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
【数2】 (ここで、Rは(SΘ/Sθω0、未知の温度Tにおける各遷移の積分吸収、
これはある規準温度T0におけるスペクトル線強度値の比、ΔEは吸収状態のエ
ネルギー分離、hはプランク定数、kはボルツマン定数、cは光の速さ)を用い
て求める工程と、 (e)基づいて、酸素−燃料燃焼プロセスの1または複数の以下の変数:プロ
セス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生成
する工程と を含むことを特徴とする方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,US,UZ, VN,YU,ZA,ZW (72)発明者 シャロン、オリビエ アメリカ合衆国、イリノイ州 60610 シ カゴ、ウエスト・スペリアー 1 (72)発明者 ソネンフロー、デビッド・エム アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 01845ノース・アンドバー、ビレッジ・ウ ェイ 1 (72)発明者 マルホール、フィリップ・エー アメリカ合衆国、ニューハンプシャー州 03873 サンダウン、フィリップスウッ ド・ロード 9 (72)発明者 アレン、マーク・ジー アメリカ合衆国、マサチューセッツ州 02116ボストン、ナンバー1、アップルト ン・ストリート 114 (72)発明者 ウェットジェン、エリック アメリカ合衆国、カリフォルニア州 95051 サンタ・クララ、ナンバー9201、 ペッパー・ツリー・レーン 900 Fターム(参考) 2G059 AA01 AA10 BB01 CC04 CC05 CC09 EE01 EE11 GG01 GG09 HH01 JJ03 JJ05 JJ06 JJ11 JJ17 JJ22 KK01 MM05 NN01 NN02 2G066 AA01 AC01 AC14 BA11 CA11 CA20

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希薄状態で動作するプロセスの全体的または局所的な化学量
    論をモニタリングまたは制御する方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスを通過させ、O2に対して、ファ
    イバに光学的に適合する市販のAlGaAsダイオードレーザーを用いてアクセ
    ス可能な、763nm付近の波長に対応するO2のB−X(0、0)帯域付近の
    選択された回転スペクトル線をモニタリングする工程と、 (b)送出された放射を、発射位置と実質的に対向する位置で回収して、フィ
    ルタ要素を有しO2スペクトル領域に感度を有する光検出器へ輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーをO2の共鳴吸収スペクトル線に同調させたとき
    に観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積
    分面積は所定温度でのO2数密度に直接比例する工程と、 (d)O2数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃
    料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  2. 【請求項2】 生成された電気信号によってオペレーターにプロセス動作状
    態を知らせ、酸化剤、燃料、もしくはプロセス圧力またはこれら3つのプロセス
    変数の何れかの組み合わせを調整することによるプロセスの手動調整を可能にす
    ることを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 【請求項3】 電気信号を用いて1または複数のアクチュエータの動作を制
    御し、1または複数のプロセス変数の操作を可能にすることを特徴とする請求項
    2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 燃料濃厚状態で動作するプロセスの全体的または局所的な化
    学量論をモニタリングまたは制御する方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスを通過させ、COに対して、ファ
    イバと光学的に結合可能な市販のInGaAsP/InPダイオードレーザーを
    用いてアクセス可能な、1.56μm付近のCO倍音帯域からの選択された回転
    スペクトル線のモニタリングを用いる工程と、 (b)送出された放射を、発射位置と実質的に対向する位置で回収して、フィ
    ルタ要素を有しCOスペクトル領域に感度を有する光検出器へ輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーをCOの共鳴吸収スペクトル線に同調させたとき
    に観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積
    分面積をスペクトル線強度および経路長で割ったものは、所定温度でのCO数密
    度に直接比例する工程と、 (d)CO数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃
    料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  5. 【請求項5】 生成された電気信号によってオペレーターにプロセス動作状
    態を知らせ、酸化剤、燃料、もしくはプロセス圧力またはこれら3つのプロセス
    変数の何れかの組み合わせを調整することによるプロセスの手動調整を可能にす
    ることを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. 【請求項6】 電気信号を用いて1または複数のアクチュエータの動作を制
    御し、1または複数のプロセス変数の操作を可能にすることを特徴とする請求項
    5に記載の方法。
  7. 【請求項7】 煙道ダンパ面積を増加させてプロセス圧力を減少させること
    で空気侵入を増加させ、空気を用いた燃焼によって測定CO濃度を減少させるこ
    とを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】 空気、酸素富化空気、または酸素から構成され得る酸化剤の
    入口流量を調整して、プロセスに対する所望のCO濃度を実現できることを特徴
    とする請求項6に記載の方法。
  9. 【請求項9】 COおよびO2の両方の数密度を、同時にまたはほぼ同時に
    、プロセス上の特定の位置でモニタリングする方法であって、 (a)複数の波長可変ダイオードレーザーから放出される複数の平行放射ビー
    ムを、ラインオブサイト経路に沿って発射してプロセスを通過させ、平行ビーム
    には、複数の波長、例えば763nmおよび1.5μmの放射がO2およびCOモ
    ニタリング用にそれぞれ含まれる工程と、 (b)放射をファイバ光学網を通して空間的に導入することで複数の波長可変
    ビームを同時に発射するか、またはその代わりに、多重入力ビームを時間的に分
    割してすなわちレーザーを異なる時間に同調させることで複数のビームをほぼ同
    時に導入する工程と、 (c)多重周波数を、分散要素および/または狭帯域フィルタと検出器との組
    み合わせを用いて異なる波長を区別することで分離して同時に送出し、および時
    間的に分割する場合には、単一の検出器を用いて入力信号を復調して、同調させ
    た全ての波長を分解する工程と、 (d)光学信号を、複数の信号を特定の化学種の共鳴吸収スペクトル線に同調
    させたときに観察される減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積分面積
    は所定温度での数密度に直接比例する工程と、 (e)O2数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃
    料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 プロセスのガス相の温度をモニタリングする方法であって
    、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスのガス相を通過させる工程と、 (b)ダイオードレーザーを、CO、O2、H2O、またはプロセス化学量論に
    強く依存しないその他の検出可能なプロセスガスたとえばHClからなる群から
    選択される選択化学種の2以上の回転スペクトル線に同調させる工程と、 (c)送出された放射を、発射位置と実質的に対向する位置で回収して、フィ
    ルタ要素を有し対象とするスペクトル領域に感度を有する光検出器(対象とする
    波長に感度を有する)へ輸送して光学信号を生成する工程と、 (d)光学信号を、レーザーを2以上の共鳴吸収スペクトル線に同調させたと
    きに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、温度を以下の式、 【数1】 (ここで、Rは未知の温度Tにおける各遷移の積分吸収の比、(S1/S2T0
    はある規準温度T0におけるスペクトル線強度値の比、ΔEは吸収状態のエネル
    ギー分離、hはプランク定数、kはボルツマン定数、cは光の速さ)を用いて求
    める工程と、 (e)基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、
    酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  11. 【請求項11】 プロセスの被モニタガス相領域でのパーティクル濃度レベ
    ルをモニタリングする方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してガス相を通過させる工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する光検出器(対象とする波長に感度を有する)に輸送する工程と、 (c)レーザーをどの共鳴吸収化学種からもずらして同調させて、検出される
    減衰放射をモニタする工程と、 (d)光学信号を、レーザーを全ての共鳴吸収スペクトル線からずらして同調
    させたときに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、観察された
    減衰をラインオブサイト光路に沿うパーティクル密度と、以下の式、 (I/I0)=exp(−aextl) (ここで、I0はビームの初期放射照度、Iはビームが距離lだけ伝播してプ
    ロセスを通過した後の測定放射照度)によって関係づけ、パーティクルが存在す
    るときに、吸光率aextが既知ならば、測定される減衰をパーティクル数密度と
    関係づけることができる工程と、 (e)パーティクル数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス
    圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いることができる電気信号を生
    成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  12. 【請求項12】 燃焼プロセスへの空気吸込み速度をモニタリングする方法
    であって、 (a)主要な燃焼生成物化学種たとえばCO2またはH2Oの濃度を、波長可変
    ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームをラインオブサイト経路
    に沿って発射して燃焼プロセスを通過させて、測定する工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する光検出器(対象とする波長に感度を有する)に輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーを共鳴吸収スペクトル線に同調させたときに観察
    される減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積分面積をスペクトル線強
    度および経路長で割ったものは所定温度での数密度に直接比例する工程と、 (d)プロセスへの空気吸込み速度を、燃料および酸化剤の入口組成および流
    量とともに周囲空気組成を用いて、および完全燃焼に対する理論値と化学種の測
    定濃度との差を用いて、推定する工程と、 (e)推定された空気吸込み速度に基づいて、1または複数の以下の変数:プ
    ロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生
    成する工程と を含む方法。
  13. 【請求項13】 高温ガス相中のH2濃度および/または炭化水素を間接的
    にモニタリングする方法であって、 (a)H2O濃度を、波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放
    射ビームをラインオブサイト経路に沿って発射してガス相(好ましくは燃焼プロ
    セスの煙道ガス)を通過させて、H2O吸収遷移が見られるスペクトル領域で測
    定する工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する光検出器に輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーをH2Oの共鳴吸収スペクトル線に同調させたと
    きに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程と、 (d)第2の測定点を、ガス相領域中でまたは迂回させたガス流れの中で用い
    る工程と、 (e)O2ガス導入部の下流側のH2Oと上流側のH2Oとの差を測定して、ガ
    ス相中のH2および/または未燃炭化水素の量を逆算する工程と、 (f)未燃H2および/または炭化水素の量に基づいて、電気信号を生成する
    工程と を含むことを特徴とする方法。
  14. 【請求項14】 ガス相中の、プロセスに対して特に関心のある汚染物質X
    をモニタする方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスのガス相を通過させる工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    し化学種Xのスペクトル領域に感度を有する光検出器に輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーを化学種Xの共鳴吸収スペクトル線に同調させた
    ときに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程と、 (d)化学種Xの数密度に基づいて電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  15. 【請求項15】 希薄状態で動作する酸素−燃料燃焼プロセスの全体的また
    は局所的な化学量論をモニタリングまたは制御する方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスの燃焼生成物を通過させ、O2
    対して、ファイバに光学的に適合する市販のAlGaAsダイオードレーザーを
    用いてアクセス可能な、763nm付近の波長に対応するO2のB−X(0、0
    )帯域付近の選択された回転スペクトル線をモニタリングする工程と、 (b)送出された放射を、発射位置と実質的に対向する位置で回収して、フィ
    ルタ要素を有しO2スペクトル領域に感度を有する光検出器へ輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーをO2の共鳴吸収スペクトル線に同調させたとき
    に観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積
    分面積は所定温度でのO2数密度に直接比例する工程と、 (d)O2数密度に基づいて、酸素−燃料燃焼プロセスの1または複数の以下
    の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電
    気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  16. 【請求項16】 生成された電気信号によってオペレーターにプロセス動作
    状態を知らせ、酸化剤、燃料、もしくはプロセス圧力またはこれら3つのプロセ
    ス変数の何れかの組み合わせを調整することによるプロセスの手動調整を可能に
    することを特徴とする請求項15に記載の方法。
  17. 【請求項17】 電気信号を用いて1または複数のアクチュエータの動作を
    制御し、1または複数のプロセス変数の操作を可能にすることを特徴とする請求
    項16に記載の方法。
  18. 【請求項18】 燃料濃厚状態で動作する酸素−燃料プロセスの全体的また
    は局所的な化学量論をモニタリングまたは制御する方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスの燃焼生成物を通過させ、COに
    対して、ファイバと光学的に結合可能な市販のInGaAsP/InPダイオー
    ドレーザーを用いてアクセス可能な、1.56μm付近のCO倍音帯域からの選
    択された回転スペクトル線のモニタリングを用いる工程と、 (b)送出された放射を、発射位置と実質的に対向する位置で回収して、フィ
    ルタ要素を有しCOスペクトル領域に感度を有する光検出器へ輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーをCOの共鳴吸収スペクトル線に同調させたとき
    に観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積
    分面積をスペクトル線強度および経路長で割ったものは、所定温度でのCO数密
    度に直接比例する工程と、 (d)CO数密度に基づいて、酸素−燃料燃焼プロセスの1または複数の以下
    の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電
    気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  19. 【請求項19】 生成された電気信号によってオペレーターにプロセスの動
    作状態を知らせ、酸化剤、燃料、もしくはプロセス圧力またはこれら3つのプロ
    セス変数の何れかの組み合わせを調整することによるプロセスの手動調整を可能
    にすることを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 【請求項20】 電気信号で1または複数のアクチュエータの動作を制御し
    、1または複数のプロセス変数の操作を可能にすることを特徴とする請求項20
    に記載の方法。
  21. 【請求項21】 煙道ダンパ面積を増加させてプロセス圧力を減少させるこ
    とで空気侵入を増加させ、空気を用いた燃焼によって測定CO濃度を減少させる
    ことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 【請求項22】 酸素富化空気または酸素からなる群から選択される酸化剤
    の入口流量を調整して、プロセスに対する所望のCO濃度を実現できることを特
    徴とする請求項20に記載の方法。
  23. 【請求項23】 COおよびO2の両方の数密度を、同時にまたはほぼ同時
    に、酸素−燃料燃焼プロセス上の特定の位置でモニタリングする方法であって、 (a)複数の波長可変ダイオードレーザーから放出される複数の平行放射ビー
    ムを、ラインオブサイト経路に沿って発射してプロセスの燃焼生成物を通過させ
    、平行ビームには、複数の波長、例えば763nmおよび1.5μmの放射が、
    2およびCOモニタリング用にそれぞれ含まれる工程と、 (b)放射をファイバ光学網を通して空間的に導入することで複数の波長可変
    ビームを同時に発射するか、またはその代わりに、多重入力ビームを時間的に分
    割してすなわちレーザーを異なる時間に同調させることで複数のビームをほぼ同
    時に導入する工程と、 (c)多重周波数を、分散要素および/または狭帯域フィルタと検出器との組
    み合わせを用いて異なる波長を区別することで分離して同時に送出し、および時
    間的に分割する場合には、単一の検出器を用いて入力信号を復調して、同調させ
    た全ての波長を分解する工程と、 (d)光学信号を、複数のビームを特定の化学種の共鳴吸収スペクトル線に同
    調させたときに観察される減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積分面
    積は所定温度での化学種の数密度に直接比例する工程と、 (e)化学種の数密度に基づいて、1または複数の以下の変数:プロセス圧力
    、燃料入口流量、酸化剤入口流量の制御に用いるための電気信号を生成する工程
    と を含むことを特徴とする方法。
  24. 【請求項24】 酸素−燃料燃焼プロセスのガス相の温度をモニタリングす
    る方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射して燃焼プロセスの燃焼生成物を通過させる工
    程と、 (b)ダイオードレーザーを、CO、O2、H2O、またはプロセス化学量論に
    強く依存しないその他の検出可能なプロセスガスたとえばHClからなる群から
    選択される選択化学種の2以上の回転スペクトル線に同調させる工程と、 (c)送出された放射を、発射位置と実質的に対向する位置で回収して、フィ
    ルタ要素を有し対象とするスペクトル領域に感度を有する光検出器(対象とする
    波長に感度を有する)へ輸送して光学信号を生成する工程と、 (d)光学信号を、レーザーを2以上の共鳴吸収スペクトル線に同調させたと
    きに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、温度を以下の式、 【数2】 (ここで、Rは未知の温度Tにおける各遷移の積分吸収の比、(S1/S2T0
    はある規準温度T0におけるスペクトル線強度値の比、ΔEは吸収状態のエネル
    ギー分離、hはプランク定数、kはボルツマン定数、cは光の速さ)を用いて求
    める工程と、 (e)基づいて、酸素−燃料燃焼プロセスの1または複数の以下の変数:プロ
    セス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生成
    する工程と を含むことを特徴とする方法。
  25. 【請求項25】 酸素−燃料燃焼プロセスの被モニタガス相領域でのパーテ
    ィクル濃度レベルをモニタリングする方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射してプロセスのガス相の燃焼生成物を通過させ
    る工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する光検出器(対象とする波長に感度を有する)に輸送する工程と、 (c)レーザーをどの共鳴吸収化学種からもずらして同調させて、検出される
    減衰放射をモニタする工程と、 (d)光学信号を、レーザーを全ての共鳴吸収スペクトル線からずらして同調
    させたときに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理し、観察された
    減衰をラインオブサイト光路に沿うパーティクル密度と、以下の式、 (I/I0)=exp(−aextl) (ここで、I0はビームの初期放射照度、Iはビームが距離lだけ伝播してプロ
    セスを通過した後の測定放射照度)によって関係づけ、パーティクルが存在する
    ときに、吸光率aextが既知ならば、測定される減衰をパーティクル数密度と関
    係づけることができる工程と、 (e)パーティクル数密度に基づいて、酸素−燃料燃焼プロセスの1または複
    数の以下の変数:プロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いる
    ことができる電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  26. 【請求項26】 酸素−燃料燃焼プロセスへの空気吸込み速度をモニタリン
    グする方法であって、 (a)主要な燃焼生成物化学種たとえばCO2またはH2Oの濃度を、波長可変
    ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームをラインオブサイト経路
    に沿って発射して酸素−燃料燃焼プロセスを通過させて、測定する工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する光検出器(対象とする波長に感度を有する)に輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーを共鳴吸収スペクトル線に同調させたときに観察
    される減衰量を観察して処理し、吸収スペクトル線の積分面積をスペクトル線強
    度および経路長で割ったものは、所定温度での数密度に直接比例する工程と、 (d)プロセスへの空気吸込み速度を、燃料および酸化剤の入口組成および流
    量とともに周囲空気組成を用いて、および完全燃焼に対する理論値と化学種の測
    定濃度との差を用いて、推定する工程と、 (e)推定された空気吸込み速度に基づいて、1または複数の以下の変数:プ
    ロセス圧力、燃料入口流量、酸化剤入口流量の調節に用いるための電気信号を生
    成する工程と を含む方法。
  27. 【請求項27】 酸素−燃料燃焼プロセスの高温ガス流れ中のH2濃度およ
    び/または炭化水素を間接的にモニタリングする方法であって、 (a)H2O濃度を、波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放
    射ビームをラインオブサイト経路に沿って発射してプロセスのガス相領域(好ま
    しくは燃焼プロセスの煙道ガス)を通過させて、H2O吸収遷移が見られるスペ
    クトル領域で測定する工程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する光検出器に輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーをH2Oの共鳴吸収スペクトル線に同調させたと
    きに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程と、 (d)第2の測定点を、ガス相領域中でまたは迂回させたガス流れの中で用い
    る工程と、 (e)O2ガス導入部の下流側のH2Oと上流側のH2Oとの差を測定して、プ
    ロセス流れ中のH2および/または未燃炭化水素の量を逆算する工程と、 (f)未燃H2および/または炭化水素の量に基づいて、電気信号を生成する
    工程と を含むことを特徴とする方法。
  28. 【請求項28】 酸素−燃料燃焼プロセスに対して特に関心のある化学種X
    をモニタする方法であって、 (a)波長可変ダイオードレーザーから放出される初期平行放射ビームを、ラ
    インオブサイト経路に沿って発射して燃焼プロセスの燃焼生成物を通過させる工
    程と、 (b)発射位置との対向側で、送出された放射を回収して、フィルタ要素を有
    する検出器に輸送する工程と、 (c)光学信号を、レーザーを化学種Xの共鳴吸収スペクトル線に同調させた
    ときに観察される初期ビームからの減衰量を観察して処理する工程と、 (d)化学種Xの数密度に基づいて、電気信号を生成する工程と を含むことを特徴とする方法。
  29. 【請求項29】 プロセスに対して特に関心のある化学種Xをモニタする装
    置であって、 (a)初期平行放射ビームをラインオブサイト経路に沿って発射してプロセス
    のガス相を通過させるための波長可変ダイオードレーザーと、 (b)送出された放射を、波長可変ダイオードレーザーと実質的に対向する位
    置で回収し、回収した放射をフィルタ要素を有する光検出器へ輸送することが可
    能な回収器と、 (c)初期ビームを化学種Xの共鳴吸収スペクトル線に同調させたときに、初
    期ビームの減衰を観察するための光学プロセッサーと、 (d)化学種Xの数密度に基づいて電気信号を生成するための手段と を備えることを特徴とする装置。
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