JP2003269088A - コンクリート剥落防止工法 - Google Patents

コンクリート剥落防止工法

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JP2003269088A
JP2003269088A JP2002075707A JP2002075707A JP2003269088A JP 2003269088 A JP2003269088 A JP 2003269088A JP 2002075707 A JP2002075707 A JP 2002075707A JP 2002075707 A JP2002075707 A JP 2002075707A JP 2003269088 A JP2003269088 A JP 2003269088A
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Kiyoshi Ishii
清 石井
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Shimizu Corp
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Shimizu Construction Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】樹脂材料の硬化時間および養生期間の短縮化に
より、作業時間を大幅に低減させる。 【解決手段】コンクリートの断面処理を行うステップ
と、コンクリートの下地表面処理を行うステップと、コ
ンクリートにプライマーを塗布するステップと、コンク
リート表面に1回目の中塗りを行うステップと、コンク
リート表面に補強材を配置するステップと、コンクリー
ト表面に2回目の中塗りを行うステップと、コンクリー
ト表面に仕上げ塗りを行うステップとからなるコンクリ
ートの剥落防止工法において、前記中塗りおよび仕上げ
塗り材料として、常温硬化型の樹脂材料に過酸化物を加
えたものを使用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、道路や鉄道のトン
ネル内のコンクリート被覆部、高速道路や鉄道高架橋の
コンクリート製の欄干部や裏側部分、道路や通路、鉄道
施設上の作業(コンクリート片の落下防止という面で
は、その近傍、直下に、通路、道路、鉄道等の施設が配
置される場合、道路立体交差点におけるアンダーパス側
の高さの高いコンクリートの壁面など)、煙突、休止期
間が極限定された産業施設等におけるコンクリート剥落
防止工法に関する。
【0002】
【従来の技術】コンクリート表面部の補強、ひび割れ
(進展)の防止、さらにはコンクリート片の剥落防止を
目的としたコンクリート構造物の経年劣化対策工の一つ
として、織物、編物、メッシュ物、または三次元編物を
補強材としたコンクリート表面の塗装被覆工法がある。
ここで、織物、編物、メッシュ物、または三次元編物
は、ガラス繊維やビニロン繊維等で作られ、目付けとし
て100〜1000g/m2程度であり、厚さは0.0
5〜0.60mmと薄いものが使用されている。また、
補強材の強度が不足する場合には、補強材を重ねて複数
枚使用することもある。塗装に用いられる材料として
は、エポキシ樹脂等の樹脂材料やポリマーセメント等が
使用され、塗布あるいは吹き付け等により施工されてい
る。
【0003】図1により一連の作業内容を、樹脂材料を
使用した場合を例として説明する。先ず、ステップS1の
前処理1で、コンクリートに浮きがある場合、欠損部、
露出・錆鉄筋部がある場合、ひび割れがある場合にはそ
れぞれ適切な方法で断面処理を行う。次に、ステップS2
の前処理2で、コンクリート面にサンディングまたは高
圧洗浄(例えば15Mpa)により下地表面処理を行い、
ステップS3でコンクリート表面にプライマーを塗布す
る。ステップS4で1回目の中塗りを行い、ステップS5で
織物あるいは編物、メッシュ物、または三次元編物等の
補強材を貼り付け固着する。そして、ステップS6で2回
目の中塗りを行い、ステップS7で仕上げ塗りを行う。な
お、工法によっては、ネットの剥がれが生じないよう
に、アンカーピンを設けて脱落防止を図るものがある。
【0004】ここで、プライマー、中塗り、仕上げに用
いる材料は、コンクリートへの浸透性や固着性、他の塗
装材料との固着性、補強材への浸透性や固着性、さらに
は耐候性など、それぞれの目的と用途により適した材料
(主剤と硬化剤)が使用される。また、各ステップの作
業には、前行程により時間の制約を受ける。例えば、ス
テップS6の作業はステップS5の作業の後、直ちに行われ
る。ステップS3、S4、S7の作業は、前作業との間に養生
期間(塗り継ぎの目安時間)が設けられる。例えば、エ
ポキシ系の樹脂材料をステップS6の塗装仕上げに使用し
た場合、温度5〜25℃であれば7日以上、30〜35
℃であれば3日以上の養生期間をあける。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、道路や鉄道
等の交通施設において、コンクリートの剥落防止工法を
適用する場合には、道路交通の遮断時間を出来る限り短
くする、あるいは交通を遮断することなく活線工事で作
業ができると便利である。また、鉄道施設であれば、列
車運行のない夜間の僅かな時間内で効率よく作業を進め
る必要があり、作業時間の短縮化が強く望まれている。
【0006】しかしながら、上記従来の剥落防止工法に
おいては、工法自体に何度も同じような作業の繰り返し
が多く、作業間の養生期間が必要となるため、施工期間
が比較的長くなるという欠点を有している。
【0007】本発明は、上記従来の問題を解決するもの
であって、樹脂材料の硬化時間および養生期間の短縮化
により、作業時間を大幅に低減させることができるコン
クリートの剥落防止工法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の請
求項1記載のコンクリート剥落防止工法は、コンクリー
トの断面処理を行うステップと、コンクリートの下地表
面処理を行うステップと、コンクリートにプライマーを
塗布するステップと、コンクリート表面に1回目の中塗
りを行うステップと、コンクリート表面に補強材を配置
するステップと、コンクリート表面に2回目の中塗りを
行うステップと、コンクリート表面に仕上げ塗りを行う
ステップとからなるコンクリートの剥落防止工法におい
て、前記中塗りおよび仕上げ塗り材料として、常温硬化
型の樹脂材料に過酸化物を加えたものを使用することを
特徴とし、請求項2記載の発明は、コンクリートの断面
処理を行うステップと、コンクリートの下地表面処理を
行うステップと、コンクリートにプライマーを塗布する
ステップと、コンクリート表面に1回目の中塗りを行う
ステップと、コンクリート表面に補強材を配置するステ
ップと、コンクリート表面に2回目の中塗りを行うステ
ップと、コンクリート表面に仕上げ塗りを行うステップ
とからなるコンクリートの剥落防止工法において、前記
中塗りおよび仕上げ塗り材料として、ポリマーセメント
を使用することを特徴とし、請求項3記載の発明は、請
求項1または2において、前記補強材として、導電性の
織物あるいは編物、メッシュ物、または三次元編物を使
用することを特徴とし、請求項4記載の発明は、請求項
1ないし3のいずれかにおいて、前記中塗りおよび仕上
げ塗り材料に導電性の繊維を混入することを特徴とし、
請求項5記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに
おいて、前記中塗りおよび仕上げ塗りのステップにおい
て、コンクリート表面側より樹脂材料を加熱することを
特徴とし、請求項6記載の発明は、請求項1または2に
おいて、プライマーを塗布するステップにおいて、プラ
イマーとして遅延硬化型のプライマーを塗布し、メッシ
ュ材を貼り、さらに速乾性あるいは普通のポリマーセメ
ントを塗布することを特徴とし、請求項7記載の発明
は、請求項1または2において、離型紙上に速乾性の樹
脂材料を塗布しておき、前ステップの施工面にローラで
圧着し、ゲル化後、離型紙を剥がすことを特徴とし、請
求項8記載の発明は、請求項1または2において、前記
1回目の中塗りのステップ、2回目の中塗りステップ、
仕上げ塗りのステップうちの連続するいくつかのステッ
プを、樹脂を含浸させた樹脂保持シートとし、この樹脂
保持シートを貼り付けることを特徴とし、請求項9記載
の発明は、請求項1または2において、前記1回目の中
塗りのステップ、補強材の配置のステップ、2回目の中
塗り、仕上げ塗りの全ステップを、樹脂を含浸させ、さ
らには補強材を配置した樹脂保持シートとし、この樹脂
保持シートを貼り付けることを特徴とし、請求項10記
載の発明は、請求項8または9において、低温で主剤と
硬化剤を混合した樹脂材料をガラスマット等に含浸させ
た樹脂保持シートを作成し、低温のまま梱包の上、保
管、運搬することを特徴とし、請求項11記載の発明
は、請求項8ないし10のいずれかにおいて、前記樹脂
保持シートに空気抜き用の入口および出口となる穴をあ
けた後、充填材を入口から圧力をかけて挿入することを
特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1は、本発明のコンクリートの
剥落防止工法の1実施形態を説明するためのフロー図で
ある。
【0010】図1において、ステップS1〜S3の行程は、
前述した従来工法と同様である。すなわち、ステップS1
の前処理1で、コンクリートに浮きがある場合、欠損
部、露出・錆鉄筋部がある場合、ひび割れがある場合に
はそれぞれ適切な方法で断面処理を行う。次に、ステッ
プS2の前処理2でサンディングまたは高圧洗浄(例えば
15Mpa)により下地表面処理を行い、ステップS3でコ
ンクリート表面にプライマーを塗布する。
【0011】本実施形態においては、ステップS4以降の
作業時間の短縮化を図るために、以下に述べる工夫を取
り入れている。
【0012】
【実施形態1】ステップS4で1回目の中塗りを行い、ス
テップS5で織物あるいは編物、メッシュ物、または三次
元編物等の補強材を貼り付け固着し、ステップS6で2回
目の中塗りを行い、ステップS7で仕上げ塗りを行うが、
ステップS4、S6、S7における中塗り、仕上げ塗りにおい
て、常温硬化型のエポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹
脂を使用し、過酸化物を加えて硬化を促進させる。これ
により、20℃で30分程度でゲル化がおこり、1〜2
時間程度で硬化する。ただし、充填部の形状等によって
は、内部まで完全に硬化するには更に長い時間を要する
場合もある。
【0013】
【実施形態2】ステップS4、S6、S7における中塗り、仕
上げ塗りにおいて、速乾性のポリマーセメントを用い
る。ここで、ポリマーには、エポキシ系や不飽和ポリエ
ステル系を用いる。速乾性のポリマーセメントを使用す
ることにより、硬化時間を短縮させることができる。
【0014】
【実施形態3】ステップS5の補強材として、炭素繊維等
の導電性の織物あるいは編物、メッシュ物、または三次
元編物を使用し、補強材に通電し発熱効果により充填材
の硬化を促進させる。ここでの充填材としては上述のエ
ポキシ樹脂や不飽和ポリエステル樹脂等を用いる。
【0015】
【実施形態4】実施形態2において、充填する樹脂材料
に導電性の繊維(炭素繊維や鋼繊維など)を混入する。
この実施例によれば、通電により樹脂材料自体も発熱す
ることにより、硬化をさらに促進させることができると
ともに、樹脂材料への繊維の混入により力学的強度を増
大させることができる。なお、本実施例においては、織
物あるいは編物、メッシュ物、または三次元編物からな
る補強材自体が導電性材料であってもなくてもよい。
【0016】
【実施形態5】実施形態1〜4において、充填する樹脂
材料に対して、コンクリート表面側よりヒータ等の熱源
を用いて、表面温度を上昇させ、硬化を促進させる。樹
脂や速乾性のポリマーセメント等のもつ可使時間(密閉
の袋から出して作業が可能な時間)により作業時間に制
約を受けることなく、作業後、速やかに硬化作業に入る
ことができる。
【0017】
【実施形態6】ステップS3において、通常のプライマー
の代わりに遅延硬化型のプライマーを塗布し、メッシュ
材を貼り、さらにステップS4の中塗りで、速乾性あるい
は普通のポリマーセメントを塗布する。ここで、メッシ
ュ材は補強兼モルタル付着材料となる。遅延硬化型のプ
ライマーとしては、例えば、新旧コンクリート打ち継ぎ
エポキシ樹脂系プライマー(コニシ(株)製ボンドE120
0、主剤:エポキシ樹脂、硬化剤:ポリチオール変性脂
環式ポリアミン)によれば、打ち継ぎの期間は2時間か
ら3日以内である。
【0018】本実施形態によれば、速乾性あるいは普通
のポリマーセメントと強固に結合し、硬化後の機械的強
度に優れ、湿潤面への塗布が可能である。また、塗布後
3日間程度、プライマーが乾かないので、補強材の設置
が容易になる。乾燥を待つことなく、数日(2、3日)
に分けた作業手順を立てることができる。
【0019】
【実施形態7】ステップS4、S6、S7において、離型紙上
に速乾性の樹脂材料を塗布しておき、前作業の施工面に
ローラで圧着し、ゲル化後、離型紙を剥がす。離型紙上
に速乾性の樹脂材料を塗布する作業を予め済ませておく
ことにより、作業時間を短縮化させるとともに、樹脂材
料の塗布作業の品質の均一化を図ることができる。ま
た、廻りに材料が飛び散ることもなく、周辺の器材や施
設等を汚すことがない。また、離型紙の大きさをあまり
大きなものとしなければ、架線類を避けて工事をするこ
とが容易となる。
【0020】
【実施形態8】実施形態6において、速乾性あるいは普
通のポリマーセメントを直接、塗り付けるのではなく、
実施形態と同様に離型紙上に速乾性あるいは普通のポリ
マーセメントを予め塗り付けておき、ローラで圧着し、
硬化後、離型紙を剥がす。
【0021】
【実施形態9】実施形態1〜8においては、樹脂を塗布
するようにしているが、本実施形態においては、図2に
示すように、ステップS14、S16、S17における中塗り、
仕上げ塗りにおいて、現場搬入以前にエポキシ樹脂等の
主剤と硬化剤を混合した樹脂材料をガラスマット等の樹
脂保持シートを作成する。ここで、材料には可使時間の
長めのものを用い、このシートを現場に運び込み、剥落
防止箇所に貼り付ける。可使時間内にシートの位置決
め、ローラ等による表面への圧着、空気の脱泡作業等を
行い、貼付作業を終える。樹脂保持シートには、ガラス
マットの他に、ポリエステル樹脂等の有機繊維を用いる
ようにしてもよい。
【0022】
【実施形態10】本実施例においては、図3に示すよう
に、1回目の中塗り、補強材の配置、2回目の中塗り、
仕上げ塗りのうちの連続するいくつか、あるいは全作業
分を、樹脂を含浸させさらには補強材を組み合わせた1
枚の樹脂保持シートとし、この樹脂保持シートシートを
現場へ搬入して、現場においては、ステップS24の貼付
作業みを行うようにする。
【0023】図4は、実施形態10の具体例を示す模式
的断面図である。図中、1は下地コンクリート、2はプ
ライマー、3は樹脂を含浸させたガラスマット(樹脂保
持シート)、4はメッシュ材からなる補強材である。図
(A)は補強材4をガラスマット3の内部に配置し、図
(B)は補強材4をガラスマット3の上側に配置し、図
(C)は補強材4をガラスマット3の下側に配置した例
を示している。補強材4をガラスマット3の下側あるい
は上側に配置することにより、シート製作の手間を減ら
すことができ、補強材4をガラスマット3と分離するこ
とにより、現場での作業性を向上させることができる。
【0024】
【実施形態11】実施形態9、10において、2〜5℃
の低温で主剤と硬化剤を混合した樹脂材料をガラスマッ
ト等に含浸させた樹脂保持シートを作成し、低温のまま
梱包の上、保管、運搬する。ここで、樹脂保持シートは
低温に保持されているため、樹脂材料の硬化は止まって
いるか、もしくは極めて緩慢な硬化反応が進んでいる。
この樹脂保持シートを現場へ搬入して、剥落防止箇所に
貼り付ける。一般に、トンネル内は20℃程度であるこ
とから、シートは雰囲気温度まで暖められ硬化反応が進
み、その間に、シートの位置決め、ローラ等による表面
への圧着、空気の脱泡作業等を行い、貼付作業を終え
る。なお、樹脂の硬化時間は通常の時間となることか
ら、樹脂保持シートは、1回目の中塗り以降の全ステッ
プを一回で済ませてしまう実施例10に適用させた場合
に効果的である。
【0025】本実施形態によれば、樹脂保持シートの製
作、保管、運搬を低温下で行うというだけで、既存の材
料(ほぼ汎用の樹脂材料)でコンクリート剥落防止工事
の時間短縮効果が得られる。
【0026】
【実施形態12】実施形態9〜11の樹脂保持シートの
貼り付けによる場合、通常の部位であれば、作業効率は
向上するが、例えば被覆部分に開口部、段差(不陸)、
梯子等の設備があり、細かい造作を必要とする場合に
は、実施形態1の樹脂材料の塗布に変更する。本実施形
態によれば、樹脂保持シートの貼り付けと樹脂材料の塗
布を併用することにより、細部における作業においても
効率を落とすことなく作業を進めることができる。
【0027】
【実施形態13】実施形態9〜11の樹脂保持シート
は、作業員により慎重に貼り付けられ、ローラ等をかけ
ることにより、密着および空気の脱泡が行われる。しか
しながら、作業時間が短いことや、不注意等によりシー
トの裏面に空気溜まりが生じてしまう場合がある。この
ような場合に対して、シート硬化後、発見された空気溜
まりのうち機能的に問題有りと判断される場合には、以
下のようにして対処する。
【0028】先ず、シートに空気抜き用の入口および出
口となる穴をあける。この作業においては補強材に傷を
つけないようにする。次に、粘性の小さい樹脂よりなる
充填材を入口から圧力をかけて挿入する。このとき出口
には弱い負圧をかけるようにしてもよい。空気溜まりに
充填材が充填され出口から充填材が溢れ出たところで充
填を完了する。あとは充填材の硬化を待てば良い。さら
に、空気溜まりが大きく、充填材を挿入しただけでは強
度的に問題があると判断される場合には、当該部位の表
面に保持シートを貼り重ね、強度的な補強を行えばよ
い。
【0029】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、樹脂材料の硬化時間および養生期間の短縮化
により、作業時間を大幅に低減させることができ、その
結果、下記の効果が奏される。 (1)交通施設関係の工事に際して、交通遮断等の時間を
大幅に減らすことができ、利用者への負担や道路渋滞等
への影響を抑えることができる。 (2)鉄道施設関係の工事では、列車運行のない夜間の僅
かな時間内で効率よく作業を進めることができる。 (3)作業効率を上げることができるので、与えられた時
間内で多くの面積を工事することができる。 (4)樹脂保持シートを使用した場合には、厚さ等の管理
が容易となり、塗装皮膜の状態管理をほぼ省くことがで
き、品質を向上させることができる。 (5)樹脂保持シートを使用した場合には、廻りに樹脂等
の材料が飛び散ることもなく、周辺の器材や施設等を汚
すことがない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のコンクリートの剥落防止工法の1実施
形態を説明するためのフロー図である。
【図2】本発明のコンクリートの剥落防止工法の他の実
施形態を説明するためのフロー図である。
【図3】本発明のコンクリートの剥落防止工法の他の実
施形態を説明するためのフロー図である。
【図4】図3の実施形態の具体例を示す模式的断面図で
ある。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】コンクリートの断面処理を行うステップ
    と、コンクリートの下地表面処理を行うステップと、コ
    ンクリートにプライマーを塗布するステップと、コンク
    リート表面に1回目の中塗りを行うステップと、コンク
    リート表面に補強材を配置するステップと、コンクリー
    ト表面に2回目の中塗りを行うステップと、コンクリー
    ト表面に仕上げ塗りを行うステップとからなるコンクリ
    ートの剥落防止工法において、前記中塗りおよび仕上げ
    塗り材料として、常温硬化型の樹脂材料に過酸化物を加
    えたものを使用することを特徴とするコンクリート剥落
    防止工法。
  2. 【請求項2】コンクリートの断面処理を行うステップ
    と、コンクリートの下地表面処理を行うステップと、コ
    ンクリートにプライマーを塗布するステップと、コンク
    リート表面に1回目の中塗りを行うステップと、コンク
    リート表面に補強材を配置するステップと、コンクリー
    ト表面に2回目の中塗りを行うステップと、コンクリー
    ト表面に仕上げ塗りを行うステップとからなるコンクリ
    ートの剥落防止工法において、前記中塗りおよび仕上げ
    塗り材料として、ポリマーセメントを使用することを特
    徴とするコンクリート剥落防止工法。
  3. 【請求項3】前記補強材として、導電性の織物あるいは
    編物、メッシュ物、または三次元編物を使用することを
    特徴とする請求項1または2記載のコンクリート剥落防
    止工法。
  4. 【請求項4】前記中塗りおよび仕上げ塗り材料に導電性
    の繊維を混入することを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載のコンクリート剥落防止工法。
  5. 【請求項5】前記中塗りおよび仕上げ塗りのステップに
    おいて、コンクリート表面側より樹脂材料を加熱するこ
    とを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のコ
    ンクリート剥落防止工法。
  6. 【請求項6】プライマーを塗布するステップにおいて、
    プライマーとして遅延硬化型のプライマーを塗布し、メ
    ッシュ材を貼り、さらに速乾性あるいは普通のポリマー
    セメントを塗布することを特徴とする請求項1または2
    記載のコンクリート剥落防止工法。
  7. 【請求項7】離型紙上に速乾性の樹脂材料を塗布してお
    き、前ステップの施工面にローラで圧着し、ゲル化後、
    離型紙を剥がすことを特徴とする請求項1または2記載
    のコンクリート剥落防止工法。
  8. 【請求項8】前記1回目の中塗りのステップ、2回目の
    中塗りステップ、仕上げ塗りのステップうちの連続する
    いくつかのステップを、樹脂を含浸させた樹脂保持シー
    トとし、この樹脂保持シートを貼り付けることを特徴と
    する請求項1または2記載のコンクリートの剥落防止工
    法。
  9. 【請求項9】前記1回目の中塗りのステップ、補強材の
    配置のステップ、2回目の中塗り、仕上げ塗りの全ステ
    ップを、樹脂を含浸させ、さらには補強材を配置した樹
    脂保持シートとし、この樹脂保持シートを貼り付けるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載のコンクリートの
    剥落防止工法。
  10. 【請求項10】低温で主剤と硬化剤を混合した樹脂材料
    をガラスマット等に含浸させた樹脂保持シートを作成
    し、低温のまま梱包の上、保管、運搬することを特徴と
    する請求項8または9記載のコンクリートの剥落防止工
    法。
  11. 【請求項11】前記樹脂保持シートに空気抜き用の入口
    および出口となる穴をあけた後、充填材を入口から圧力
    をかけて挿入することを特徴とする請求項8ないし10
    のいずれかに記載のコンクリートの剥落防止工法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009150085A (ja) * 2007-12-19 2009-07-09 Konishi Co Ltd コンクリート片の剥落防止工法
KR101068624B1 (ko) 2011-03-30 2011-09-28 대지종건(주) 비개착 가설 터널 및 관로 시공용 호형 분할 세그먼트
JP2017014690A (ja) * 2015-06-26 2017-01-19 中日本高速道路株式会社 コンクリート片のはく落防止性能を有する桁下騒音防止構造及びその構造の製造方法

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