JP2003208867A - 電子線装置、欠陥検査方法及び該装置及び方法を用いたデバイス製造方法 - Google Patents

電子線装置、欠陥検査方法及び該装置及び方法を用いたデバイス製造方法

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JP2003208867A
JP2003208867A JP2002003317A JP2002003317A JP2003208867A JP 2003208867 A JP2003208867 A JP 2003208867A JP 2002003317 A JP2002003317 A JP 2002003317A JP 2002003317 A JP2002003317 A JP 2002003317A JP 2003208867 A JP2003208867 A JP 2003208867A
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electron beam
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objective lens
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scanning
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English (en)
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
Shinji Nomichi
伸治 野路
Toru Satake
徹 佐竹
Takeshi Murakami
武司 村上
Kenji Watanabe
賢治 渡辺
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Ebara Corp
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Ebara Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軸対称のフィルタを備え且つショット雑音が
小さい電子銃を備え、同じ輝度の電子銃に比べて比較的
大きいビーム電流を得ることが出来る電子線装置、該電
子線装置を用いた欠陥検査方法、並びに、こうした装置
及び方法を用いるデバイス製造方法を提供すること。 【解決手段】 電子銃Gから放出された一次電子線を試
料9の面上で走査し、該試料から放出される二次電子線
を検出するための電子線装置において、電子銃Gは空間
電荷制限領域で動作し、即ち、ショット雑音低減係数が
1未満であり、前記一次電子線を絞り且つ前記二次電子
線を加速するために対物レンズ8が設けられ、対物レン
ズ8が複数の電極を有しており、それぞれの前記電極に
印加する電圧を所望の値に設定することが可能である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、最小線幅が0.
1ミクロン程度のパターンを有するウェーハやマスク等
のデバイスの評価を行うための電子線装置、欠陥検査方
法及び該装置及び方法を用いてデバイスを歩留まり良く
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子銃から放出された一次電子線を細く
絞ってウェーハやマスク等の試料を照射し、これによっ
て試料から放出された二次電子線を検出することによっ
て、試料の欠陥や線幅の測定を行うための電子線装置は
公知である。また、電子線を試料に照射することにより
試料上のパターンに電荷を注入して電圧を誘起させ、こ
の電圧を測定して試料の電気パラメータを測定すること
が知られている。
【0003】従来、試料面上のパターンに誘起した電圧
を測定するには、半球状のメッシュで出来たフィルタを
設置し、試料面から放出された二次電子を、二次電子が
放出されたパターンの電位に依存して、試料側に戻した
り、メッシュの後方に設置した検出器に導いたりしてパ
ターンの電位を検出する方法等が採用されていた。こう
した場合に用いられる電子線装置における電子銃は、輝
度の大きいZr−Wの熱電界放出型であることが多い。
また、パターンの電圧を測定するため試料に電荷を注入
するためのプローブ電流としては、電子銃が形成するク
ロスオーバー縮小像が使われることが多かった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上で述べたところから
理解されるように、従来の電子線装置は装置全体が複雑
になり過ぎる傾向にあるという問題点に加えて、電位コ
ントラストの測定の際に使用する半球状のメッシュで出
来たフィルタは軸対称ではない電界を形成するので、測
定結果に補正の出来ない歪みを発生させるという問題が
ある。また、熱電界放出型の電子銃はショット雑音が大
きいので、良好なS/N比を得るには、大きいビーム電
流を流す、即ち、強い一次電子線を放出する必要があ
る。更に、上記のプローブ電流としてクロスーバー縮小
像を使用する場合、同じ輝度の電子銃を用いるとする
と、成形開口の縮小像を用いる場合に比べてビーム電流
が小さいという問題がある。
【0005】この発明は上記の課題を解決するために提
案されたものであり、この発明の目的は、軸対称のフィ
ルタを備え且つショット雑音が小さい電子銃を備え、同
じ輝度の電子銃に比べて比較的大きいビーム電流を得る
ことが出来る電子線装置、該電子線装置を用いた欠陥検
査方法、並びに、こうした装置及び方法を用いるデバイ
ス製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明は、電子銃から放出された一次電
子線を試料面上で走査し、該試料から放出される二次電
子線を検出する電子線装置であって、前記電子銃が空間
電荷制限領域で動作し、即ち、ショット雑音低減係数が
1未満であり、前記一次電子線を絞り且つ前記二次電子
線を加速するために対物レンズが設けられ、該対物レン
ズが複数の電極を有しており、それぞれの前記電極に印
加する電圧を所望の値に設定することが可能であること
を特徴とする電子線装置、を提供する。
【0007】請求項2の発明は、電子銃から放出された
一次電子線を試料面上で走査し、該試料から放出される
二次電子線を検出する電子線装置であって、前記一次電
子線を絞り且つ前記二次電子線を加速するために対物レ
ンズが設けられ、該対物レンズが複数の電極を有してい
る電子線装置において、前記試料に前記電子線を照射し
試料面の形状又は材質像を形成するときと前記試料に形
成されたパターンの電位を測定するときとで、前記電子
線の縮小率を変化させることを特徴とする電子線装置、
を提供する。
【0008】請求項3の発明は、電子銃から放出された
一次電子線を試料面上で走査し、該試料から放出される
二次電子線を検出する電子線装置であって、前記一次電
子線を絞り且つ前記二次電子線を加速するために対物レ
ンズが設けられ、該対物レンズが複数の電極を有してい
る電子線装置を用いる欠陥検査方法であって、前記電子
銃から放出された電子線を前記対物レンズを経て前記試
料に照射し、試料表面の画像を取得する画像取得ステッ
プと、上記電子線の照射によって生じた前記試料の表面
の電位或いはその変化を測定する測定ステップと、前記
電位或いはその変化から、特定のパターンの良否を判定
する判定ステップとを有する欠陥検査方法において、前
記の画像取得ステップ及び前記測定ステップにおいて、
前記対物レンズの電極のうち前記試料に最も近い電極に
与える電圧を変化させることを特徴とする欠陥検査方
法、を提供する。
【0009】請求項4の発明は、電子銃から放出された
一次電子線を試料面上で走査し、該試料から放出される
二次電子線を検出する電子線装置であって、前記一次電
子線を絞り且つ前記二次電子線を加速するために対物レ
ンズが設けられ、該対物レンズが複数の電極を有してい
る電子線装置を用いる欠陥検査方法であって、前記電子
銃から放出された一次電子線を試料面上で走査し、該試
料から放出される二次電子線を検出する電子線装置を用
いた欠陥検査方法において、前記走査によるSEM画像
を形成し、前記試料における特定のパターンの位置を測
定し、記憶するステップと、前記特定のパターンの選択
的走査又は照射によって該パターンの電位を測定するス
テップと、を更に備え、前記特定のパターンの電位を測
定した結果から前記試料の欠陥の有無を検査することを
特徴とする欠陥検査方法、を提供する。
【0010】請求項5の発明は、電子銃から放出された
一次電子線を試料面上で走査し、該試料から放出される
二次電子線を検出する電子線装置であって、前記一次電
子線を絞り且つ前記二次電子線を加速するために対物レ
ンズが設けられ、該対物レンズが複数の電極を有してい
る電子線装置を用いる欠陥検査方法であって、電子銃か
ら放出された一次電子線を試料面上で走査し、該試料か
ら放出される二次電子線を検出する電子線装置を用いた
欠陥検査方法において、前記走査によってSEM画像を
取得するステップと、パターンの電位を測定するステッ
プとを有し、前記の取得するステップ及び前記の測定す
るステップにおいて、前記対物レンズの励起電圧と前記
試料へのランディング電圧と前記電子銃のカソード電圧
とのうち少なくとも1つを変化させることを特徴とする
欠陥検査方法、を提供する。
【0011】請求項6の発明は、請求項1又は2の発明
又は請求項3〜5の発明を用いて、ウェーハを製造する
ための各工程の終了時に前記ウェーハの評価を行うこと
を特徴とするデバイス製造方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、図1〜図4を用いて、この
発明のそれぞれの実施の形態について説明する。図1
は、この発明の第1の実施の形態である電子線装置にお
ける電子光学系の一構成例を示している。同図におい
て、電子銃Gは、La6単結晶のカソード1、ウェーネ
ルト2及びアノード3を備え、空間電荷制限領域で動作
する。電子銃Gから放出された一次電子線は第1コンデ
ンサ・レンズ4で集束され、第2開口板5にクロスオー
バーを形成する。第1開口板6は正方形の開口を有して
おり、これにより、大きいビーム電流(強い一次電子
線)を得ることを可能にする。なお、特定の方向の分解
能が多少悪化してもよい場合には、正方形の開口に代え
て長方形の開口を用いてもよい。第1コンデンサ・レン
ズ4の下流側には、成形開口を有する第1開口板6が配
置され、第1開口板6を通過した一次電子線は第2コン
デンサ・レンズ7及び対物レンズ8によって1/100
程度に縮小されてウェーハ等の試料9に結像する。な
お、符号SD1は第1走査偏向器を示しており、Xは電
子銃Gの光軸を示している。
【0013】この第1の実施の形態においては、対物レ
ンズ8は、光軸Xに関して軸対称な例えば3枚の電極を
有する静電レンズである。3枚の電極のうち、電子銃側
の電極にはアースに近い電圧が与えられ、この電圧を変
化させることにより、ダイナミックフォーカスを行い、
像面湾曲収差の補正やステージ移動中の試料面の高さの
変動を補正することが出来る。中央の電極には正の高電
圧が印加され、これによって一次電子線の集束作用が強
化され、軸上色収差が低減される。一方、試料9から放
出された二次電子線は対物レンズ8の電極が作る加速場
によって加速され、試料面の形状像や材質像を形成する
ときには、すべての二次電子線が対物レンズ8を通過す
る。即ち、少なくとも2つの電極が所望の電圧を与えら
れるように成されている。理想的には、3つの電極に電
圧が与えられるようにするのがよい。こうした軸対称な
電極とすることにより、非軸対称な電場が形成されない
ので、余分な収差が生じるのを防止することが出来る。
【0014】対物レンズ8の上流側にはE×B分離器1
0が配置され、このE×B分離器10によって二次電子
線は一次光学系の光軸からそれるよう偏向される(図1
においては、図面に向かって右へ曲げられる)。偏向さ
れた二次電子線はシールド筒11内を通過して二次電子
検出器12によって検出される。
【0015】二次電子検出器12によって検出される信
号に含まれる雑音を測定することにより、La6単結晶
からなる電子銃Gが空間電荷制限領域で動作しているか
どうかを判定することが出来る。即ち、ショット雑音を
【0016】
【数1】iN 2=Γ2eIeΔf で表したとき、Γが1未満であれば、空間電荷制限領域
で動作していると言える。なお、Γはショット雑音低減
係数、eは電子の電荷、Ieは二次電子検出器12によ
って検出された電流、Δfは雑音を測定する帯域幅であ
る。なお、Γは望ましくは0.5以下であり、理想的に
は0.2以下がよい。
【0017】熱電界放出型の電子銃においてはΓ=1で
あるのに対し、この発明では、空間電荷制限領域で動作
する電子銃を使用するため、ショット雑音をΓ倍低減す
ることが出来、Γ倍のビーム電流で所要のS/N比の信
号を得ることが出来、或いは、Γ2倍の測定時間で同じ
S/N比の信号を得ることが出来る。
【0018】この発明の第2の実施の形態は、図1に示
す電子光学系を備えた電子線装置を用いて欠陥検査、例
えば、多層配線を有する試料の下層配線と上層配線とを
接続するためのビアの下層配線との接続抵抗の評価を行
うものである。ビアの下層配線との接続抵抗を評価する
場合、試料の表面に電荷を与えると、下層配線が接地さ
れている或いはほぼ接地されている場合には、ビアと下
層配線の接続抵抗が充分に小さいならば、ビアは接地電
位に直ぐに戻るが、ビアと下層配線との接続抵抗が大き
いと、ビアは正に帯電するという性質を利用する。した
がって、図1の電子線装置によって試料に電荷を注入し
た後、直ちにビアの表面電位を測定することにより、ビ
アの下層配線との接続抵抗を算出することが出来る。さ
らに、ビアの電位の時間的変化を測定することにより、
一層正確に接続抵抗を測定することが出来、また、図1
の電子線装置を用いて欠陥検査を行うことによりスルー
プットを向上させることが可能となる。
【0019】通常、ビアは、多層配線の最下層では、該
層の面に沿う断面積が最小線幅程度であって小さいが、
上層に行くにしたがい、断面積が大きくなる。ビアが大
きい場合、ビーム径を大きくした方が欠陥検査を高速で
行うことが出来る。したがって、第2の実施の形態にお
いては、大径のビアの評価を行うときには、図1の第2
開口板5の光軸に沿う位置を変え且つ第1開口板6から
の縮小率を変えることにより、任意のビーム径のビーム
を得ることが出来る。また、クロスオーバー拡大像又は
縮小像を試料面に結像させ、プローブ・ビームを作る場
合、クロスオーバー縮小率を変えればよい。
【0020】次に、図1に示す電子線装置を用いてビア
の欠陥検査をどう行うかを、図2により説明する。電子
線装置の走査視野を点線の矩形3−1で示す。この走査
視野3−1内を電子線装置によって実線3−3に沿って
ラスタ走査する。このラスタ走査によって生じる二次電
子を二次電子検出器12で検出してSEM画像を得る。
走査視野3−1内でビア3−2がある場所では、二次電
子放出効率が高いので、明るい画像が求まり、それが記
憶される。即ち、試料面の材質の違いによる像が得られ
ることになる。SEM画像を得るとき、対物レンズの電
極のうち試料に最も近い電極には接地電圧が与えられ、
試料9には負の電圧が与えられているため、二次電子は
加速されて効率よく検出される。
【0021】この発明の第3の実施の形態は、図1に示
す電子線装置を用いて電位コントラストを測定する技術
に関する。図3は、図1の対物レンズ8と試料9との位
置関係を具体的に示す図である。なお、図3は、対物レ
ンズ8の3つの電極、即ち上極8−1、中央極8−2、
下極8−3と試料9の、光軸Xを含む面における断面の
うち左半分のみを示す図であり、参照数字8−4は上極
8−1、中央極8−2及び下極8−3を互いに絶縁する
絶縁スペーサを示している。これらの電極の厚み及び間
隔はすべて、例えば2mmである。この対物レンズ8の
下極8−3に対して試料9よりも低い電圧を与えると、
試料9に形成されたパターンの電位コントラストを測定
することが出来る。これを図4により説明する。
【0022】図4は、この電子線装置で電位コントラス
トが測定出来ることをシミュレートした結果を示してお
り、対物レンズ8の電極のうち試料9に最も近い下極8
−3には試料9よりも300V低い電圧が与えられる。
図4において、参照数字21は−1Vの等電位面を示し
ており、22は2Vの電位を持つパターンから0.2e
Vの初速度で放出された二次電子の軌道であり、23は
0Vの電位を持つパターンから0.2eVの初速度で放
出された二次電子の軌道である。
【0023】図4から、2Vの電位を持つパターンから
の二次電子は試料9の側へ戻されているが、0Vの電位
を持つパターンからの二次電子は対物レンズ8の3つの
電極、即ち、上極8−1、中央極8−2及び下極8−3
を通過していることが判る。これは、0Vの電位を持つ
パターンから出た二次電子を検出し、2Vの電位を持つ
パターンから出た二次次電子を検出しないようにするこ
とが出来ること、即ち、電位コントラストを測定するこ
とが出来ることを示している。
【0024】次に、この発明の第4の実施の形態につい
て説明する。電位コントラストを測定する際には、対物
レンズ8の電極うち試料に最も近い電極に試料9よりも
300V程度低い電圧が加えられるので、電位コントラ
ストが得られる代わり、対物レンズ8の収差特性は悪化
し、ビームを絞るとビーム電流が小さくなり、S/N比
が低下する傾向にある。これに対する対策としては、電
位コントラスト測定時には、ビアの無い場所は3−4に
示すように飛ばし走査を行えばよい。即ち、ビアのある
場所のみを選択的に走査すればよい。ビアのみを選択的
に照射するようにすれば、更に測定時間を短縮し得る。
また、ビーム形状を、図2の35に示すように、走査方
向には短く、これに直角な方向には長くするのがよい。
そうすることにより、操作位置が多少ずれても、ビアを
確実に走査することが出来る。こうしたビーム形状は、
図1の第1開口板5に設けた開口により形成される。
【0025】この発明の第5の実施の形態は、SEM画
像を得るためにラスタ走査を行う場合と電位コントラス
トを測定する場合とで対物レンズ8の電極のうち試料8
に最も近い電極即ち下極8−3に印可する電圧を変化さ
せるとき、試料9における合焦条件を示す中央電極に印
可される電圧をも変えるようにしたものである。
【0026】なお、図1に示す電子線装置で試料9に電
荷を与える走査は、最適のランディング・エネルギ、即
ち、最も少ない照射量で必要な電位を与えられるランデ
ィング・エネルギで行われるのがよい。このランディン
グ・エネルギの調整は、電子銃Gのカソード電位を変え
ることや試料9に加えるリターディング電圧を変えるこ
とによって行われる。
【0027】次に、図5及び図6を用いて、本発明の半
導体デバイス製造方法について説明する。本発明の半導
体デバイス製造方法は、上記した評価装置を用いて、プ
ロセス途中あるいは完成後のウェーハの評価を行うもの
である。以下に、一般的な半導体デバイス製造方法につ
いて、図4及び図5のフローチャートを参照して説明す
る。
【0028】図4に示すように、半導体デバイス製造方
法は、概略的に分けると、ウェーハを製造するウェーハ
製造工程S1、ウェーハに必要な加工処理を行うウェー
ハ・プロセッシング工程S2、露光に必要なマスクを製
造するマスク製造工程S3、ウェーハ上に形成されたチ
ップを1個づつに切り出し、動作可能にするすチップ組
立工程S4、及び、完成したチップを検査するチップ検
査工程S5によって構成されている。これら工程はそれ
ぞれ、幾つかのサブ工程を含んでいる。
【0029】上記した工程の中で、半導体デバイスの製
造に決定的な影響を及ぼす工程は、ウェーハ・プロセッ
シング工程である。これは、この工程において、設計さ
れた回路パターンをウェーハ上に形成し、かつ、メモリ
やMPUとして動作するチップを多数形成するからであ
る。
【0030】このように半導体デバイスの製造に影響を
及ぼすウェーハ・プロセッシング工程のサブ工程におい
て実行されたウェーハの加工状態を評価することが重要
であり、該サブ工程について、以下に説明する。
【0031】まず、絶縁層となる誘電体薄膜を形成する
とともに、配線部及び電極部を形成する金属薄膜を形成
する。薄膜形成は、CVDやスパッタリング等により実
行される。次いで、形成された誘電体薄膜及び金属薄
膜、並びにウェーハ基板を酸化し、かつ、マスク製造工
程S3によって作成されたマスク又はレチクルを用い
て、リソグラフィ工程において、レジスト・パターンを
形成する。そして、ドライ・エッチング技術等により、
レジスト・パターンに従って基板を加工し、イオン及び
不純物を注入する。その後、レジスト層を剥離し、ウェ
ーハを検査する。
【0032】このようなウェーハ・プロセッシング工程
は、必要な層数だけ繰り返し行われ、チップ組立工程S
4においてチップ毎に分離される前のウェーハが形成さ
れる。
【0033】図5は、図4のウェーハ・プロセッシング
工程のサブ工程であるリソグラフィ工程を示すフローチ
ャートである。図5に示すように、リソグラフィ工程
は、レジスト塗布工程S21、露光工程S22、現像工
程S23及びアニール工程S24を含む。
【0034】レジスト塗布工程S21において、CVD
やスパッタリングを用いて回路パターンが形成されたウ
ェーハ上にレジストを塗布し、露光工程S22におい
て、塗布されたレジストを露光する。そして、現像工程
S23において、露光されたレジストを現像してレジス
ト・パターンを得、アニール工程S24において、現像
されたレジスト・パターンをアニールして安定化させ
る。これら工程S21〜S24は、必要な層数だけ繰り
返し実行される。
【0035】本発明の半導体デバイス製造方法において
は、図1〜図4に関連して説明した評価装置を、完成し
たチップを検査するチップ検査工程S5において用いる
ことにより、微細なパターンを有する半導体デバイスで
あっても、歪み、ぼけ等が低減された画像を得ることが
できるので、ウェーハの欠陥を確実に検出することがで
きる。なお、評価装置が近傍に配置される加工装置は、
評価を必要とする加工を行うものであれば、どのような
加工装置であってもよい。
【0036】
【発明の効果】以上、この発明に係る電子線装置、該装
値を用いた欠陥検査方法、並びに、これらの装置及び方
法を用いたデバイス製造方法について説明したところか
ら理解されるように、この発明は、 1)電子銃を空間電荷制限領域で使用するので、熱電界
放出型の電子銃を用いる場合に比べて、同じビーム電流
を使ったときにも、大きいS/N比の信号を得ることが
できる。この場合、ショット雑音低減係数は0.5以下
が望ましく、更に理想的には0.2以下がよい、 2)対物レンズの電極のうち試料に最も近い電極に対し
て試料よりも低い電圧を印加することにより、高い電圧
のパターンから発生した二次電子を試料の方へおい戻す
ことが出来るので、電位コントラストの測定が可能にな
るばかりでなく、SEM画像を得るときには、この電極
を接地することにより、二次電子を高効率で検出するこ
とが出来る、 3)試料の電位を測定する際、ビアの存在する場所のみ
を選択的に照射することにより、全面走査に比べて短時
間で検査を終了することが出来る、 4)SEM画像を得る場合、試料に電荷を付与する場
合、及び、電位コントラストを測定する場合のそれぞれ
について最適の動作条件、例えばビーム径を選択して設
定することが出来るので、高精度の検査を高スループッ
トで行うことが出来る、 5)高スループットで欠陥検査を行うことが出来るの
で、歩留まり良くデバイスを製造することが出来る、等
の格別の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係る電子線装置における電子光学系
の一構成例を概略的に示す図である。
【図2】図1の電子線装置を用いて行う欠陥検査を説明
する図である。
【図3】図1の電子線装置における対物レンズと試料と
の位置関係を示す断面図であり、光軸に関して左半分の
みを示す。
【図4】図1の電子線装置を用いて電位コントラストを
測定することが出来ることを示すシミュレーション結果
を示す図である。
【図5】本発明に係る評価装置を適用して半導体デバイ
スを製造する方法のフローチャートである。
【図6】図4に示したウェーハ・プロセッシング工程の
サブ工程であるリソグラフィ工程を示したフローチャー
トである。
【符号の説明】
G:電子銃、 1:カソード、 2:ウェーネルト、
3:アノード、 4:第1コンデンサ・レンズ、 5:
第2開口板、 6:第1開口板、 7:第2コンデンサ
・レンズ、 8:対物レンズ、 9:試料、 10:E
×B分離器、11:シールド筒、 12:二次電子検出
器 X:光軸
フロントページの続き (72)発明者 佐竹 徹 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 村上 武司 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 渡辺 賢治 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 4M106 AA01 BA02 CA38 DB05 5C030 BB04 5C033 TT01 TT04

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子銃から放出された一次電子線を試料
    面上で走査し、該試料から放出される二次電子線を検出
    する電子線装置であって、 前記電子銃が空間電荷制限領域で動作し、即ち、ショッ
    ト雑音低減係数が1未満であり、 前記一次電子線を絞り且つ前記二次電子線を加速するた
    めに対物レンズが設けられ、該対物レンズが複数の電極
    を有しており、それぞれの前記電極に印加する電圧を所
    望の値に設定することが可能であることを特徴とする電
    子線装置。
  2. 【請求項2】 電子銃から放出された一次電子線を試料
    面上で走査し、該試料から放出される二次電子線を検出
    する電子線装置であって、前記一次電子線を絞り且つ前
    記二次電子線を加速するために対物レンズが設けられ、
    該対物レンズが複数の電極を有している電子線装置にお
    いて、 前記試料に前記電子線を照射し試料面の形状又は材質像
    を形成するときと前記試料に形成されたパターンの電位
    を測定するときとで、前記電子線の縮小率を変化させる
    ことを特徴とする電子線装置。
  3. 【請求項3】 電子銃から放出された一次電子線を試料
    面上で走査し、該試料から放出される二次電子線を検出
    する電子線装置であって、前記一次電子線を絞り且つ前
    記二次電子線を加速するために対物レンズが設けられ、
    該対物レンズが複数の電極を有している電子線装置を用
    いる欠陥検査方法であって、前記電子銃から放出された
    電子線を前記対物レンズを経て前記試料に照射し、試料
    表面の画像を取得する画像取得ステップと、上記電子線
    の照射によって生じた前記試料の表面の電位或いはその
    変化を測定する測定ステップと、前記電位或いはその変
    化から、特定のパターンの良否を判定する判定ステップ
    とを有する欠陥検査方法において、 前記の画像取得ステップ及び前記測定ステップにおい
    て、前記対物レンズの電極のうち前記試料に最も近い電
    極に与える電圧を変化させることを特徴とする欠陥検査
    方法。
  4. 【請求項4】 電子銃から放出された一次電子線を試料
    面上で走査し、該試料から放出される二次電子線を検出
    する電子線装置であって、前記一次電子線を絞り且つ前
    記二次電子線を加速するために対物レンズが設けられ、
    該対物レンズが複数の電極を有している電子線装置を用
    いる欠陥検査方法であって、前記電子銃から放出された
    一次電子線を試料面上で走査し、該試料から放出される
    二次電子線を検出する電子線装置を用いた欠陥検査方法
    において、 前記走査によるSEM画像を形成し、前記試料における
    特定のパターンの位置を測定し、記憶するステップと、 前記特定のパターンの選択的走査又は照射によって該パ
    ターンの電位を測定するステップと、を更に備え、前記
    特定のパターンの電位を測定した結果から前記試料の欠
    陥の有無を検査することを特徴とする欠陥検査方法。
  5. 【請求項5】 電子銃から放出された一次電子線を試料
    面上で走査し、該試料から放出される二次電子線を検出
    する電子線装置であって、前記一次電子線を絞り且つ前
    記二次電子線を加速するために対物レンズが設けられ、
    該対物レンズが複数の電極を有している電子線装置を用
    いる欠陥検査方法であって、電子銃から放出された一次
    電子線を試料面上で走査し、該試料から放出される二次
    電子線を検出する電子線装置を用いた欠陥検査方法にお
    いて、 前記走査によってSEM画像を取得するステップと、パ
    ターンの電位を測定するステップとを有し、 前記の取得するステップ及び前記の測定するステップに
    おいて、前記対物レンズの励起電圧と前記試料へのラン
    ディング電圧と前記電子銃のカソード電圧とのうち少な
    くとも1つを変化させることを特徴とする欠陥検査方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載の電子線装置又は請
    求項3〜5のいずれかに記載の欠陥検査方法を用いて、
    ウェーハを製造するための各工程の終了時に前記ウェー
    ハの評価を行うことを特徴とするデバイス製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008218259A (ja) * 2007-03-06 2008-09-18 Topcon Corp 検査方法及び検査装置

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