JP2003143219A - パケット交換通信ネットワークのための中継装置及び中継方法 - Google Patents

パケット交換通信ネットワークのための中継装置及び中継方法

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JP2003143219A JP2001336592A JP2001336592A JP2003143219A JP 2003143219 A JP2003143219 A JP 2003143219A JP 2001336592 A JP2001336592 A JP 2001336592A JP 2001336592 A JP2001336592 A JP 2001336592A JP 2003143219 A JP2003143219 A JP 2003143219A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 パケット交換通信ネットワークにおいてリア
ルタイムコンテンツの伝送を制御するときにネットワー
クの輻輳を防止しネットワーク資源を有効に利用する。 【解決手段】 中継装置1−1のコントローラ120は
データパケットを受信する下位層のモジュール装置13
1が当該データパケットの再送信に対する要求信号を生
成することを禁止し、又は下位層のモジュール装置13
1が当該データパケットの再送信に対する要求信号を発
生するレートを制限する。コントローラ120は、ネッ
トワークが軽度に輻輳しているとき、受信側端末装置に
対してデータパケットの再送信要求信号の送信レートを
減少させる制御信号を送信し、ネットワークがひどく輻
輳しているとき受信側端末装置に対してデータパケット
の再送信要求を禁止する制御信号を送信し、ネットワー
クが輻輳していないとき受信側端末装置に対してデータ
パケットの再送信要求を許可する制御信号を送信する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、パケット交換デー
タ通信ネットワークにおけるトラフィックを調整する方
法の分野に関する。特に、本発明は、上記の方法に係る
処理を実行するための、パケット交換通信ネットワーク
のための中継装置及び中継方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近、パケット交換ネットワーク、特に
インターネットを介したリアルタイムのコンテンツ伝送
が主要な技術分野の1つとして発展してきた。インター
ネットを介したデータストリーミングの1つの特徴は、
パケットがインターネットプロトコル(IP)に従って
フォーマットされていても、それが、非常に異なったデ
ータリンク技術によるより小さい複数のネットワークを
行き来できることにある。そのような様々な技術は、デ
ータの再送信及び/又は肯定応答の機能を提供してい
る。しかしながら、通常、終端間の伝送機構においてこ
れらの技術は十分には利用されていない。その代わり、
再送信及び肯定応答の機構は、データストリームの信頼
性の高い伝送を確実にするために用いられているにすぎ
ない。インターネットを介して伝送される今日のリアル
タイムコンテンツのほとんどは、音声/動画(AV)ス
トリームで構成されている。このようなAVストリーム
は、信頼性の高いコネクション型サービスを必要としな
い。特に、たまに発生するデータパケットの廃棄も許容
できる。これに対して、再送信及び/又は肯定応答を使
用してそのようなストリームの信頼性の高い伝送を確実
にする場合は、AVストリーミングにとっては許容でき
ない可変な遅延が発生することが多い。結果として、A
Vストリーミング伝送機構の多くは、基礎となるネット
ワーク層によって提供される再送信及び/又は肯定応答
能力を無視している。
【0003】リアルタイムコンテンツは、通常、コンテ
ンツが、コンテンツオブジェクトと呼ばれ、かつアプリ
ケーションに対して全体的に提示される必要があるデー
タのより小さい論理単位に分割されるようにストリーム
伝送される。これらのコンテンツオブジェクトのうちの
それぞれは、単一のデータパケットに完全に含まれる場
合もあり、複数のデータパケットにわたって含まれる場
合もある。ふさわしい例としてAVストリーミングがあ
り、この場合はコンテンツオブジェクトが1つのビデオ
フレームからのデータ、もしくは1つのサブバンドから
の音声信号を意味している。これらのコンテンツオブジ
ェクトは、それらの間で、ある依存関係を有することが
ある。簡単に述べると、このことは、特定のオブジェク
トが受信されないときに、いくつかのオブジェクトを復
号化できず、それらをユーザ又はより高位の層における
アプリケーションに提供できないことを意味している。
そのような依存関係の1つの例は、最も一般的な音声−
動画をストリーム伝送するフォーマットであるモーショ
ン・ピクチャ・エキスパート・グループ(MPEG)標
準に示されている。上記MPEG標準では、ビデオフレ
ームは、独立なフレーム(I−フレーム)、順方向予測
フレーム(P−フレーム)及び双方向予測フレーム(B
−フレーム)の3つの基本フォーマットで符号化され
る。I−フレームは、独立して復号化できるビデオフレ
ームである。P−フレームは、カレントフレームと先行
するフレームとの差分のみが符号化されるビデオフレー
ムであり、従って、P−フレームを首尾良く復号化する
ためには、それに先行するフレームが利用可能でなけれ
ばならない。B−フレームは、カレントフレームと、そ
の先行するフレーム及び後続するフレームとの差分が符
号化されるビデオフレームであり、従って、B−フレー
ムを首尾良く復号化するためには、その前後のフレーム
が両方とも利用可能である必要がある。従って、P−フ
レームのコンテンツを含むデータパケットは、先行する
フレームからのコンテンツを含むデータパケットに依存
しているといえる。同様に、B−フレームからのコンテ
ンツを含むデータパケットは、先行するフレーム及び次
のフレームからのコンテンツを含むデータパケットに依
存しているといえる。
【0004】それに加えて、リアルタイムコンテンツ
は、通常、明示的なプレゼンテーション期限を有してい
る。プレゼンテーション期限までに伝送されないコンテ
ンツオブジェクトは、プレゼンテーション値を持たない
ものと呼ばれる。これらの特徴が、リアルタイムコンテ
ンツを従来の再送信/肯定応答機構に適合しないものに
してきた。これにより、差別化されたサービス(Dif
fServ)と、マルチプロトコルラベルスイッチング
(MPLS)と、他のIPパケットのフィールドのマー
キングとのような異なるサービス品質(QoS)の戦略
を採用するより多くの仮想専用網(VPN)が、結果と
して、高い優先度のデータパスに対して良いサービス品
質を可能にしている。しかしながら、ある種の低い優先
度のサービスに対するサービス拒否攻撃(denial of se
rvice attacks)を管理することは、ますます困難なタ
スクとなってきている。このことは、ネットワーク構成
要素におけるトラフィック攻撃が低い優先度のデータパ
スの接続及び伝送サービスを中断させないことを保証す
る、ネットワーク計画と複雑なネットワークのモニタリ
ングとを必要としている。
【0005】ネットワークを介した信頼性のあるデータ
送信のために、インターネットは、ネットワーク層及び
/又は物理層におけるいかなる故障も補償するように冗
長なルートを用いて構成され、信頼性は、トランスポー
ト層において例えばTCP/IPで達成することができ
る。伝送の間に1つのパケットが失われると、再送信を
要求する信号が自動的に生成される。その結果、リアル
タイムのアプリケーションでは、パケットが失われるか
又は遅延される度に、それらの個々の有用性が満了した
後で、失われた/遅延されたパケットの無駄な再送信が
自動的に発生することがある。
【0006】成功したパケット伝送を保証するために、
伝送されたデータの誤った受信を検出し、これらのデー
タパケットに対して、対応する再送信要求信号を発生さ
せる方法が、米国特許第6,163,869号の明細書
に提案されている。エラーのない伝送を達成するために
は、超過した伝送容量又は帯域幅が、データの伝送中に
継続して利用可能であることが必要である。データパケ
ットが誤って受信されても、公称データスループットが
再送信に影響されることなく一定に維持できるように、
時間平均して利用可能な超過した容量(帯域)との接続
が可能な限り、受信機は、再送信を要求するだけであ
る。
【0007】コンピュータネットワークにおいてマルチ
メディアパケットを効率的にストリーム伝送するため
に、データパケットを選択的に再送信する方法が、米国
特許第5,918,002号の明細書に提案されてい
る。この方法は、受信機が実際に所定のデータパケット
の再送信を要求する前に、再送信の実行可能性を受信機
側からチェックする。再送信の後でそのパケットが値を
持たないことが発見されれば、当該パケットは再送信さ
れずに単に廃棄される。これにより、ネットワークは不
必要な再送信に資源を浪費しなくて済む。
【0008】パケットの送信順序に関する問題に対処す
る発明が、米国特許第5,896,402号の明細書に
提案されている。これは、送信フレームに割り当てられ
たフレーム番号と、送信側及び受信側における何らかの
特別な処理とを用いて、送信及び再送信におけるデータ
の順序の保持を達成する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明した従来技術
は、データをエラーのない方法で伝送する際の問題点の
うちのいくつかを解決することを援助するが、これらの
従来技術は主として受信側で動作するものであり、かつ
一般的(generic)なデータを伝送するために構成され
ている。以下に、これら従来技術の方法が取り扱わなか
った、もしくは解決することができなかったいくつかの
問題点について議論する。
【0010】リアルタイムコンテンツのストリーミング
は、従来のデータ伝送(例えばファイル伝送)に比べて
性質の異なるサービスを必要とする。これは、再送信及
び肯定応答機構のような、基礎となるネットワーク層に
よって提供される様々な能力を無視した、リアルタイム
コンテンツ伝送のためのストリーム伝送方法をもたら
す。従って、そのような機構を利用して、リアルタイム
コンテンツ伝送の性能を拡大し、ネットワーク資源が最
適に利用されるように構成された装置及び方法が望まし
い。
【0011】しかしながら、再送信及び肯定応答は伝送
遅延を生じさせる。さらに、過剰な再送信要求信号と肯
定応答信号は、すでに輻輳している場合の多い通信ネッ
トワークにさらに余分な負荷を負わせる傾向がある。従
って、再送信及び肯定応答の効果的な使用を可能にし、
そのような機構の利用がネットワークの状況を悪化させ
ることはないように、再送信要求信号及び肯定応答信号
の送信を制御することが望ましい。
【0012】また、ネットワーク構成要素を介して行き
来しかつネットワークによってサポートされるあらゆる
クラスのデータサービスの伝送サービス品質を改善する
ために、ネットワーク構成要素において、選択されたデ
ータストリームをキャッシングすることを可能にするこ
とが必要である。さらに、ネットワークが輻輳している
間に、低い優先度のデータサービスに対するサービス拒
否攻撃を排除するような構成を含むことが望ましい。
【0013】さらに、中間のネットワーク構成要素にお
いてコンテンツ又はリアルタイムに近いコンテンツのタ
ンデムキャッシング(カスケードキャッシング)を提供
する新規な方法を提供することが望ましい。この方法を
用いれば、コンテンツのソースとコンテンツの宛先との
間の距離が長いときに、大きな範囲のデータ再送信をす
る機会を減少する。再送信の回数を減らし、かつ再送信
の距離を短縮することによって、ネットワークホップに
関しては、希少なネットワーク資源の使用が効果的に減
少されることが望ましい。
【0014】また、データストリームをネットワーク構
成要素で一時的に記憶することによってトラフィックを
緩和し、中間のネットワーク構成要素と、コンテンツの
発信者のネットワークノードと、コンテンツの端末装置
のネットワークノードとにおいてネットワーク資源の効
用を平滑化する手段を提供することが望ましい。
【0015】またさらに、ネットワークノードは、上記
ネットワークノードに最も近く、かつ最も使用されるデ
ータがキャッシングされたユーザ端末装置に再び分配す
るために、当該最も用いられるデータコンテンツのキャ
ッシングを可能にすることが必要である。これにより、
コンテンツのソースから開始するフラッディングした通
信リンクによってデータが放送されている放送モードに
おける問題が解決される。さらに、選択的な放送を実行
させ、かつ放送データが目標でない端末装置又は視聴者
まで到達する可能性を排除させるために必要な機構を提
供することが望ましい。
【0016】本発明の目的は、以上の問題点を解決し、
パケット交換通信ネットワークにおいてリアルタイムコ
ンテンツの伝送を制御するときに当該ネットワークの輻
輳を防止することができ、ネットワーク資源を有効に利
用することができる中継装置及び中継方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明の態様に係るパケ
ット交換通信ネットワークのための中継装置は、パケッ
ト交換通信ネットワークにおいて使用され、データパケ
ットを受信する端末装置に対して、コンテンツを特定し
た送信を制御するための中継装置であって、上記端末装
置は、データパケットの受信エラーを検出し、当該デー
タパケットの再送信を要求する信号を自動的に送信する
手段と、所定のタイムアウト期間内においてデータパケ
ットの受信に失敗したとき、当該データパケットの再送
信を要求する信号を自発的に送信する手段とを備え、上
記中継装置は再送信要求制御手段を備え、上記再送信要
求制御手段は、データパケットを受信する端末装置が当
該データパケットの再送信を要求する信号を生成するこ
とを禁止するように制御する手段と、データパケットを
受信する端末装置が当該データパケットの再送信を要求
する信号を発生するレートを制限するように制御する手
段とを備えたことを特徴とする。
【0018】また、上記中継装置において、上記再送信
要求制御手段は、ネットワークの輻輳度が所定の第1の
しきい値以上のとき、上記データパケットを受信する端
末装置に対して上記データパケットの再送信を要求する
ことを禁止する制御信号を送信し、ネットワークの輻輳
度が、上記第1のしきい値よりも小さく、かつ上記第1
のしきい値よりも小さい第2のしきい値以上であると
き、上記データパケットを受信する端末装置に対して上
記データパケットの再送信を要求する信号の送信レート
を減少させる制御信号を送信し、ネットワークの輻輳度
が上記第2のしきい値よりも小さいとき、上記データパ
ケットを受信する端末装置に対して上記データパケット
の再送信を要求することを許可する制御信号を送信する
ことによって、上記パケット交換通信ネットワークにお
いて複数のデータストリーム中の複数のデータパケット
の再送信に係るトラフィックを調整することを特徴とす
る。
【0019】さらに、上記中継装置において、当該中継
装置から送信されたデータパケットを受信する端末装置
が当該データパケットに対する肯定応答信号を送信する
動作を制御するための肯定応答制御手段をさらに備え、
上記肯定応答制御手段は、ネットワークの輻輳度が所定
の第1のしきい値以上のとき、上記データパケットを受
信する端末装置に対して肯定応答信号を送信することを
禁止する制御信号を送信し、ネットワークの輻輳度が、
上記第1のしきい値よりも小さく、かつ上記第1のしき
い値よりも小さい第2のしきい値以上であるとき、上記
データパケットを受信する端末装置に対して肯定応答信
号の送信レートを減少させる制御信号を送信し、ネット
ワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さいと
き、上記データパケットを受信する端末装置に対して肯
定応答信号を送信することを許可する制御信号を送信す
ることによって、上記パケット交換通信ネットワークに
おいて複数のデータストリーム中の複数のデータパケッ
トの送信及び/又は再送信に係るトラフィックを調整す
ることを特徴とする。
【0020】またさらに、上記中継装置において、上記
データパケットを受信する端末装置に送信される複数の
データパケットを記憶する発信データ記憶装置と、上記
データパケットを受信する端末装置に送信された複数の
データパケットの複製を記憶する再送信データ記憶装置
と、上記データパケットを受信する端末装置からの第1
の要求信号に応答して、上記発信データ記憶装置に記憶
されたデータパケットのタイムアウト属性を変更する手
段と、上記データパケットを受信する端末装置からの第
2の要求信号に応答して、上記再送信データ記憶装置に
記憶されたデータパケットの複製のタイムアウト属性を
変更する手段とをさらに備えたことによって、上記パケ
ット交換通信ネットワークにおいて複数のデータストリ
ーム中の複数のデータパケットの送信及び/又は再送信
に係るトラフィックを調整することを特徴とする。
【0021】本発明の態様に係るパケット交換通信ネッ
トワークのための中継方法によれば、パケット交換通信
ネットワークにおいて使用され、データパケットを受信
する端末装置に対して、コンテンツを特定した送信を制
御するための中継方法であって、上記端末装置は、デー
タパケットの受信エラーを検出し、当該データパケット
の再送信を要求する信号を自動的に送信するステップ
と、所定のタイムアウト期間内においてデータパケット
の受信に失敗したとき、当該データパケットの再送信を
要求する信号を自発的に送信するステップとを含み、上
記中継装置は、データパケットを受信する端末装置が当
該データパケットの再送信を要求する信号を生成するこ
とを禁止するように制御するステップと、データパケッ
トを受信する端末装置が当該データパケットの再送信を
要求する信号を発生するレートを制限するように制御す
るステップとを含むことを特徴とする。
【0022】上記中継方法において、ネットワークの輻
輳度が所定の第1のしきい値以上のとき、上記データパ
ケットを受信する端末装置に対して上記データパケット
の再送信を要求することを禁止する制御信号を送信する
ステップと、ネットワークの輻輳度が、上記第1のしき
い値よりも小さく、かつ上記第1のしきい値よりも小さ
い第2のしきい値以上であるとき、上記データパケット
を受信する端末装置に対して上記データパケットの再送
信を要求する信号の送信レートを減少させる制御信号を
送信するステップと、ネットワークの輻輳度が上記第2
のしきい値よりも小さいとき、上記データパケットを受
信する端末装置に対して上記データパケットの再送信を
要求することを許可する制御信号を送信するステップと
をさらに含むことによって、上記パケット交換通信ネッ
トワークにおいて複数のデータストリーム中の複数のデ
ータパケットの再送信に係るトラフィックを調整するこ
とを特徴とする。
【0023】また、上記中継方法において、当該中継方
法に従って送信されたデータパケットを受信する端末装
置が当該データパケットに対する肯定応答信号を送信す
る動作を制御するステップをさらに含み、上記ステップ
は、ネットワークの輻輳度が所定の第1のしきい値以上
のとき、上記データパケットを受信する端末装置に対し
て肯定応答信号を送信することを禁止する制御信号を送
信するステップと、ネットワークの輻輳度が、上記第1
のしきい値よりも小さく、かつ上記第1のしきい値より
も小さい第2のしきい値以上であるとき、上記データパ
ケットを受信する端末装置に対して肯定応答信号の送信
レートを減少させる制御信号を送信するステップと、ネ
ットワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さい
とき、上記データパケットを受信する端末装置に対して
肯定応答信号を送信することを許可する制御信号を送信
するステップと含むことによって、上記パケット交換通
信ネットワークにおいて複数のデータストリーム中の複
数のデータパケットの送信及び/又は再送信に係るトラ
フィックを調整することを特徴とする。
【0024】さらに、上記中継方法において、上記デー
タパケットを受信する端末装置に送信される複数のデー
タパケットを発信データ記憶装置に記憶するステップ
と、上記データパケットを受信する端末装置に送信され
た複数のデータパケットの複製を再送信データ記憶装置
に記憶するステップと、上記データパケットを受信する
端末装置からの第1の要求信号に応答して、上記発信デ
ータ記憶装置に記憶されたデータパケットのタイムアウ
ト属性を変更するステップと、上記データパケットを受
信する端末装置からの第2の要求信号に応答して、上記
再送信データ記憶装置に記憶されたデータパケットの複
製のタイムアウト属性を変更するステップとをさらに含
むことによって、上記パケット交換通信ネットワークに
おいて複数のデータストリーム中の複数のデータパケッ
トの送信及び/又は再送信に係るトラフィックを調整す
ることを特徴とする。
【0025】また、上記中継装置において、上記パケッ
ト交換通信ネットワークに送信される複数のデータパケ
ットを記憶する発信データ記憶装置と、上記パケット交
換通信ネットワークに送信された複数のデータパケット
の複製を記憶する再送信データ記憶装置と、上記パケッ
ト交換通信ネットワークに送信される各データパケット
にタイムアウト期間を関連付ける手段とをさらに備えた
ことを特徴とする。
【0026】さらに、上記中継方法において、上記パケ
ット交換通信ネットワークにおいて、複数のデータスト
リーム中の複数のデータパケットの送信に係るトラフィ
ックを調整する方法であって、着信する各データパケッ
トを上記発信データ記憶装置に挿入するステップと、上
記発信データ記憶装置において1つ又はそれよりも多く
のデータパケットにグループ化された単一のコンテンツ
オブジェクトを、所定のスケジューリングアルゴリズム
を用いてスケジュールを決められた間隔で送信するステ
ップと、送信された上記複数のデータパケットの複製を
上記発信データ記憶装置から上記再送信データ記憶装置
に移動させるステップと、上記送信されたデータパケッ
トにタイムアウト期間を関連付けるステップと、当該再
送信を要求する信号を受信したときに、上記再送信デー
タ記憶装置から上記複数のデータパケットを再送信する
ステップと、上記タイムアウト期間が終了するとき、上
記送信されたデータパケットを上記再送信データ記憶装
置から除去するステップと、上記再送信データ記憶装置
において発見されないデータパケットの再送信を要求す
る信号を受信したとき、再送信を要求する信号の不必要
な発生を防止するように、上記データパケットの紛失を
データパケットを受信する端末装置に通知する制御信号
を送信するステップとを含むことを特徴とする。
【0027】またさらに、上記中継方法において、デー
タパケットに対して選択的に肯定応答する追加の能力を
用いて、上記パケット交換通信ネットワークにおいて複
数のデータストリーム中の複数のデータパケットの送信
に係るトラフィックを調整する中継方法であって、着信
する各データパケットを上記発信データ記憶装置に挿入
するステップと、上記発信データ記憶装置における上記
複数のデータパケットを、所定のスケジューリングアル
ゴリズムを用いてスケジュールを決められた間隔で送信
するステップと、送信された上記データパケットの複製
を上記発信データ記憶装置から上記再送信データ記憶装
置に移動させるステップと、上記送信されたデータパケ
ットにタイムアウト期間を関連付けるステップと、当該
再送信を要求する信号を受信したときに、上記再送信デ
ータ記憶装置から上記複数のデータパケットを再送信す
るステップと、上記データパケットに対する肯定応答信
号を受信したときに、上記再送信データ記憶装置から上
記送信されたデータパケットを除去するステップと、上
記タイムアウト期間が終了するとき、上記再送信データ
記憶装置から上記送信されたデータパケットを除去する
ステップと、上記再送信データ記憶装置において発見さ
れないデータパケットの再送信を要求する信号を受信し
たとき、再送信を要求する信号の不必要な発生を防止す
るように、上記データパケットの紛失をデータパケット
を受信する端末装置に通知する制御信号を送信するステ
ップとを含むことを特徴とする。
【0028】また、上記中継方法において、上記パケッ
ト交換通信ネットワークにおいて複数のデータストリー
ム中の複数のデータパケットの送信及び/又は再送信に
係るトラフィックを調整する中継方法であって、各デー
タパケットに対して、上記データパケットがそれによっ
て送信される必要がありかつその後は当該データパケッ
トの送信がプレゼンテーション値を持たないようなタイ
ミングを示すプレゼンテーション期限を導出することが
でき、上記中継方法は、着信する各データパケットを上
記発信データ記憶装置に挿入するステップと、上記発信
データ記憶装置における上記複数のデータパケットを、
所定のスケジューリングアルゴリズムを用いてスケジュ
ールを決められた間隔で送信するステップと、送信され
た上記データパケットの複製を上記発信データ記憶装置
から上記再送信データ記憶装置に移動させるステップ
と、上記送信されたデータパケットにタイムアウト期間
を関連付けるステップとを含み、上記タイムアウト期間
は上記データパケットのプレゼンテーション期限が超過
されないように導出され、当該再送信を要求する信号を
受信したとき、上記再送信データ記憶装置から上記デー
タパケットを再送信するステップと、上記タイムアウト
期間が終了するとき、上記再送信データ記憶装置から上
記送信されたデータパケットを除去するステップと、上
記再送信データ記憶装置において発見されないデータパ
ケットの再送信を要求する信号を受信したとき、再送信
を要求する信号の不必要な発生を防止するように、上記
データパケットの紛失をデータパケットを受信する端末
装置に通知する制御信号を送信するステップと、上記デ
ータパケットのプレゼンテーション期限が終了したと
き、上記発信データ記憶装置及び上記再送信データ記憶
装置から上記複数のデータパケットを除去するステップ
とを含むことを特徴とする。
【0029】さらに、上記中継方法において、データパ
ケットに対して選択的に肯定応答する上記追加の能力を
用いて、パケット交換通信ネットワークにおいて複数の
データストリーム中の複数のデータパケットの送信及び
/又は再送信に係るトラフィックを調整する中継方法で
あって、各データパケットに対して、上記データパケッ
トがそれによって送信される必要がありかつその後は当
該データパケットの送信がプレゼンテーション値を持た
ないようなタイミングを示すプレゼンテーション期限を
導出することができ、上記中継方法は、着信する各パケ
ットを上記発信データ記憶装置に挿入するステップと、
発信データ記憶装置における上記複数のデータパケット
を、所定のスケジューリングアルゴリズムを用いてスケ
ジュールを決められた間隔で送信するステップと、送信
された上記データパケットの複製を上記発信データ記憶
装置から上記再送信データ記憶装置に移動させるステッ
プと、上記送信されたデータパケットにタイムアウト期
間を関連付けるステップとを含み、上記タイムアウト期
間は上記データパケットのプレゼンテーション期限が超
過されないように導出されるステップと、当該再送信を
要求する信号を受信したとき、上記データパケットを上
記再送信データ記憶装置から再送信するステップと、上
記データパケットに対する肯定応答信号を受信したと
き、上記送信されたデータパケットを上記再送信データ
記憶装置から除去するステップと、上記タイムアウト期
間が終了するとき、上記送信されたデータパケットを上
記再送信データ記憶装置から除去するステップと、上記
再送信データ記憶装置において発見されないデータパケ
ットの再送信を要求する信号を受信したとき、再送信を
要求する信号の不必要な発生を防止するように、上記デ
ータパケットの紛失をデータパケットを受信する端末装
置に通知する制御信号を送信するステップと、上記複数
のデータパケットのプレゼンテーション期限が終了した
とき、上記発信データ記憶装置及び上記再送信データ記
憶装置から上記複数のデータパケットを除去するステッ
プとを含むことを特徴とする。
【0030】また、上記中継方法において、制御信号を
複数のデータパケット内に重畳させる(ピギーバック方
式で伝送する)手段によって送信するか、又は独立した
制御パケットとして制御信号を送信することを特徴とす
る。
【0031】またさらに、上記中継方法において、上記
パケット交換通信ネットワークにおいて複数のデータス
トリーム中の複数のデータパケットの送信及び/又は再
送信に係るトラフィックを調整する中継方法であって、
与えられた同一のデータストリームにおける複数のデー
タパケットは、1つのデータパケットの紛失が同一のデ
ータストリームにおける他のいくつかのパケットの送信
を無価値にする可能性があるように、相互に依存性を有
し、上記中継方法は、データパケットの再送信を要求す
る信号を受信したとき、上記要求されたデータパケット
が利用可能であるならば、上記要求されたデータパケッ
トの再送信が成功するまで上記要求されたデータパケッ
トに依存する同一のデータストリーム内の他のすべての
データパケットの送信を遅延させるステップと、上記再
送信データ記憶装置の中に発見することのできないデー
タパケットの再送信を要求する信号を受信したとき、上
記要求されたデータパケットに依存する同一のデータス
トリーム内の他のすべてのデータパケットを廃棄し、か
つ、再送信を要求する信号の不必要な発生を防止するよ
うに、データパケットを受信する端末装置にデータパケ
ットの紛失を通知する制御信号を送信するステップとを
含むことを特徴とする。
【0032】上記パケット交換通信ネットワークは、制
御機構によって特定されたデータパケットを上記発信デ
ータ記憶装置から除去し、対応するメモリブロックを再
使用するために解放する手段と、上記制御機構によって
特定されたデータパケットを上記再送信データ記憶装置
から除去し、対応するメモリブロックを再使用するため
に解放する手段とをさらに備えたことを特徴とする。
【0033】また、上記中継方法において、上記パケッ
ト交換通信ネットワークにおいて複数のデータストリー
ム中の複数のデータパケットの再送信に係るトラフィッ
クを調整する中継方法であって、端末装置から対応する
廃棄要求信号を受信したとき、上記端末装置がアクセス
しているデータパケットを上記発信データ記憶装置から
除去するステップと、端末装置から対応する廃棄要求信
号を受信したとき、上記端末装置がアクセスしているデ
ータパケットを上記再送信データ記憶装置から除去する
ステップとを含むことを特徴とする。
【0034】さらに、上記中継方法において、上記パケ
ット交換通信ネットワークにおいて複数のデータストリ
ーム中の複数のデータパケットの再送信に係るトラフィ
ックを調整する中継方法であって、上記除去されたデー
タパケットに依存する複数のデータパケットを上記発信
データ記憶装置から除去するステップと、上記除去され
たデータパケットに依存する複数のデータパケットを上
記再送信データ記憶装置から除去するステップとをさら
に含むことを特徴とする。
【0035】またさらに、上記中継方法において、上記
パケット交換通信ネットワークにおいて複数のデータス
トリーム中の複数のデータパケットの再送信に係るトラ
フィックを調整する方法であって、端末装置から送信停
止制御信号を受信したとき、上記発信データ記憶装置に
おいて宛先が当該端末装置であるすべてのデータパケッ
トを除去する手段と、端末装置から送信停止制御信号を
受信したとき、上記再送信データ記憶装置において宛先
が当該端末装置であるすべてのデータパケットを除去す
る手段と、端末装置から接続閉そく制御信号を受信した
とき、上記発信データ記憶装置及び上記再送信データ記
憶装置において宛先が当該端末装置であるすべてのデー
タパケットを除去する手段とを含むことを特徴とする。
【0036】上記パケット交換通信ネットワークは、複
数の端末装置が同一のデータパケットを要求するとき、
各端末装置について上記発信データ記憶装置から上記再
送信データ記憶装置にパケットを移動する代わりに、再
送信のために上記再送信データ記憶装置に記憶されたデ
ータパケットを再使用する手段をさらに備えたことを特
徴とする。
【0037】また、上記パケット交換通信ネットワーク
は、特定の時間期間内において特定の端末装置に対する
再送信回数を記録する手段と、特定のデータソースに対
する再送信回数を記録する手段とをさらに備えたことを
特徴とする。
【0038】本発明の態様に係る中継手段によれば、送
信制御を用いて特定のノードにおいてコンテンツをキャ
ッシングする中継手段であって、キャッシングされる特
定の(複数の)ストリーム又は(複数の)データフロー
を上流側のソースから伝送する際に、コンテンツを特定
した送信制御のために新規セッションを生成すること、
もしくは生成されているセッションを回復することと、
前述のタイムアウト属性の変更のように、コンテンツを
特定した送信制御において複数の適切なパラメータを設
定することと、現在の入力トラフィック状態に基づいて
ソースコンテンツを特定した送信制御の複数のタイミン
グパラメータを調整することと、コンテンツをさらに分
配するためにキャッシュメモリにコンテンツを記憶する
ことと、キャッシングセッションが完了したあとで、そ
のセッションを消去することを含むことを特徴とする。
【0039】本発明の態様に係る中継機構によれば、着
信するリンクからトラフィックを検出するための着信及
び発信トラフィック検出器と、入力及び出力のフローを
制御するためのキャッシング速度調整器と、発信元のソ
ース又は上流側のソースからのコンテンツをキャッシン
グすることの経過のスケジュールを変更するための、遅
延されたセッションスケジューラと、データ転送と、メ
モリ割り当てと、使用可能なメモリの割り当て解除とを
制御するキャッシュメモリコントローラと、下流側のノ
ードに直ちに伝送するためにダウンロードされたデータ
ストリームからキャッシングするための短期メモリとを
動作させることによって、前述のタイムアウト属性の変
更のようにキャッシングするためのタイミングパラメー
タのスケジュールを動的に変更することを特徴とする。
【0040】また、本発明の別の態様に係る中継方法に
よれば、上記中継機構に基づいて、コンテンツを発信す
るソースとコンテンツ端末装置との間のネットワーク構
成要素のホップにおいてキャッシング機構をカスケード
接続することにより、複数のコンテンツシンクのパーテ
ィにコンテンツを再び分配するために帯域幅の使用量の
ピークを減少させることを特徴とする。
【0041】前述の問題を解決するため、本発明は、既
存のネットワークアーキテクチャが、接続された各ネッ
トワーク構成要素においてキャッシング及び送信の制御
機構を実装する装置又はデバイスを用いることを可能に
する。上記装置又はデバイスは、再送信要求信号及び肯
定応答信号の送信を制御する手段と、コンテンツオブジ
ェクトの再送信のスケジュールを決定し、プレゼンテー
ション期限とオブジェクトの依存関係とに関してコンテ
ンツオブジェクトのコヒーレンスを保持する手段と、不
必要な再送信を防止するために、接続を閉じた端末装置
に宛てられたコンテンツオブジェクトを全て排除する手
段と、同一のコンテンツに対して複数の要求が存在する
状況に対処するために、再送信においてコンテンツオブ
ジェクトを再使用する手段と、コンテンツオブジェクト
の送信についての統計的な情報を提供するために、再送
信が発生するときパケットの情報を記録する手段と、中
間のネットワーク構成要素と、コンテンツが発信される
ネットワーク構成要素と、コンテンツが終端されるネッ
トワーク構成要素においてコンテンツをキャッシングす
る手段と、各ネットワーク構成要素におけるトラフィッ
クの状態に基づいてコンテンツのダウンロードのスケジ
ュールを再び決定する手段と、ネットワーク構成要素の
入力ポート及び出力ポートの両方におけるトラフィック
の状態に基づいてキャッシュメモリを制御する手段と、
コンテンツソース及びコンテンツシンク間のすべての中
間ネットワーク構成要素をカスケードでキャッシングす
る手段と、ネットワーク構成要素におけるキャッシング
の適応的な制御によって、短時間のネットワーク輻輳攻
撃の間の低い優先度のデータフローに対するサービス拒
否を排除する手段とを含む。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。
【0043】以下、通信ネットワークにおいて複数のデ
ータストリーム中の複数のデータパケットの送信及び再
送信に係るトラフィックを調整する方法を開示する。本
発明の理解を容易にするため、以下の説明で用いる用語
を次のように定義する。「パケット(又はデータパケッ
ト)」は、データネットワーク上で伝送することができ
る、任意の可能なフォーマットのデータのそれ自体で完
備した(self contained)単位である。「ストリーム」
は、ネットワーク内で転送され、特定の属性を共通に有
する複数のパケットの集合である。「上位層」及び「下
位層」は、必ずしも、トラフィックを調整するためのモ
ジュール装置(中継装置)よりも、物理的又は論理的
に、より高位又はより低位である必要はない。「上位
層」は、データパケットをモジュール装置へと通過させ
る当該モジュール装置の外にある任意のエンティティ
(構成要素)をいい、「下位層」は、モジュール装置か
らデータパケットを受信する当該モジュール装置の外に
あるエンティティをいう。「送信側端末装置」は、デー
タをネットワークへと送信する、ネットワークセグメン
トにおける端末装置である。これは、データコンテンツ
を発信するソース端末装置である必要はない。本発明の
中継装置は、データストリームパスのソース(発信元)
及びシンク(終端)の間の経路に沿った端末装置上で使
用することを意図している。従って、このパスに沿っ
て、本発明の中継装置を用いてトラフィックをネットワ
ークセグメントに送信し又はポンピングしている端末装
置はすべて、「送信側端末装置」であるといえる。以
下、本実施形態では、データパケットを中継装置に対し
て送信する端末装置を送信側端末装置と呼び、これは、
ソースの端末装置又は他の中継装置などを含むものとす
る。本実施形態では、その一例として、上位層のモジュ
ール装置130を図示する。「受信側端末装置」は、ネ
ットワークからデータを受信するネットワークセグメン
ト内の端末装置である。これは、データストリームに係
る実際に所望された最終的な受信者である必要はない。
本実施形態では、あるネットワークセグメント内で「受
信側端末装置」と呼ばれる端末装置が、もう1つの接続
されているネットワークセグメントにとって「送信側端
末装置」となる場合もある。以下、データパケットを本
発明の中継装置から受信する端末装置を受信側端末装置
と呼び、これは、他の中継装置又はシンク(宛先)の端
末装置などを含むものとする。本実施形態では、その一
例として、下位層のモジュール装置131を図示する。
「コンテンツオブジェクト」は、個々の単位として提示
可能な、データの論理的なストリングをいう。「コンテ
ンツオブジェクト」は、1つのデータパケット内に完全
に包含される場合も、複数のデータパケットにわたって
包含される場合もある。本実施形態では、文脈上明確に
違うものであることが明記されていない限り、「コンテ
ンツオブジェクト」と「データパケット」とは、どちら
もコンテンツオブジェクトを意味するものとして互換的
に用いることができる。
【0044】以下の記述において、説明のために、特定
の数字、回数、構造及び他のパラメータが、本発明を詳
細に理解してもらうために述べられている。しかしなが
ら、何れの当業者にも、開示された発明がこれらの特定
の詳細なしに実施できることは明らかであろう。
【0045】図1は、本発明の実施形態に係る中継装置
1−1乃至1−Nを含むネットワークの一部を図示する
ブロック図である。中継装置1−1乃至1−Nは、ゲー
トウェイ、ルータ及びブリッジのような任意のネットワ
ーク構成要素(NE)上に設けることが可能な、トラフ
ィック調整のための一般的なフレームワークである。中
継装置1−1は、ある通信回線上で伝送されるデータパ
ケットの送信及び再送信に係るトラフィックを調整する
処理を実行し、中継装置1−2乃至1−Nもまた、別の
回線上のデータパケットに対して上記処理を同様に実行
することができる。
【0046】データパケットを送信するソースの端末装
置(図示せず。)は所望のデータパケットを送信し、上
記データパケットは任意個の中継装置(図1では、上位
層のモジュール装置130として図示されている。)を
介して伝送され、本発明の実施形態に係る中継装置1−
1で受信される。また、中継装置1−1は、上記データ
パケットのヘッダ部に埋め込まれた宛先データを読み、
上記宛先データによって指定される端末装置に向けて上
記データパケットを送信する。中継装置1−1から送信
された上記データパケットは、さらに任意個の中継装置
(図1では、下位層のモジュール装置131として図示
されている。)を介して伝送された後、宛先として指定
された端末装置(図示せず。)で受信される。
【0047】実施形態の中継装置1−1は、受信側イン
ターフェース101、発信データ記憶装置102、パケ
ットスケジューリングアルゴリズム装置103、再送信
データ記憶装置104、再送信制御アルゴリズム装置1
05、送信側インターフェース106及びコントローラ
120を備えて構成される。パケットスケジューリング
アルゴリズム装置103は発信データ記憶装置102に
対するデータパケットの入出力を管理し、再送信制御ア
ルゴリズム装置105は再送信データ記憶装置104へ
のデータパケットの入出力を管理する。さらに、コント
ローラ120は、上位層のモジュール装置130又は下
位層のモジュール装置131から到来した制御信号に応
答して、パケットスケジューリングアルゴリズム装置1
03及び再送信制御アルゴリズム装置105の動作を管
理する。
【0048】図1において、上位層のモジュール装置1
30は、各データストリームに対して送信されるデータ
パケットを供給し、供給されたデータパケットは、例え
ば、中継装置1−1の受信側インターフェース101に
入力される。受信側インターフェース101は、上記デ
ータパケットを、受信されたデータ信号のデータパケッ
トと、上位層のモジュール装置130との間で送受信さ
れる制御信号のデータパケットとに分離し、データ信号
のデータパケットをデータパス107を介して発信デー
タ記憶装置102に伝送し、制御信号のデータパケット
を制御信号パス113を介してコントローラ120との
間で伝送する。発信データ記憶装置102は、各データ
ストリームについて、データ信号のデータパケットを記
憶し、パケットスケジューリングアルゴリズム装置10
3による送信のためのスケジューリングを待機させる。
パケットスケジューリングアルゴリズム装置103は、
制御信号パス117を介して発信データ記憶装置102
を検索して、下位層のモジュール装置131に送信する
ためのデータパケットを選択する。パケットスケジュー
リングアルゴリズム装置103はさらに、選択されたデ
ータパケットをデータパス108を介して発信データ記
憶装置102から取り出して複製し、元のパケットデー
タをデータパス109を介して伝送するとともに、複製
されたパケットデータをデータパス110を介して伝送
する。一方のデータパス109は、パケット交換ネット
ワークに向けて出力される送信のために、送信側インタ
ーフェース106を介して下位層のモジュール装置13
1に接続されている。他方のデータパス110は、送信
されるデータパケットの複製を再送信データ記憶装置1
04に格納するために用いられる。
【0049】送信側インターフェース106は、送信さ
れるデータ信号のデータパケットと、下位層のモジュー
ル装置131に送信するためにコントローラ120が発
生させ、制御信号パス115を介して伝送された制御信
号のデータパケットとを重畳させ、重畳されたデータパ
ケットを下位層のモジュール装置131に送信する。送
信側インターフェース106はまた、下位層のモジュー
ル装置131から受信された制御信号のデータパケット
を、制御信号パス115を介してコントローラ120に
伝送する。
【0050】コントローラ120は、上位層のモジュー
ル装置130又は下位層のモジュール装置131の何れ
かによって送信されてきた可能性のあるすべての制御信
号(再送信要求信号を含む)を処理し、それに従って、
制御信号パス114を介してパケットスケジューリング
アルゴリズム装置103を制御し、及び/又は制御信号
パス116を介して再送信制御アルゴリズム装置105
を制御する。すなわち、コントローラ120は、例え
ば、上位層のモジュール装置130から受信されたパケ
ットのエラーを検出して上位層のモジュール装置130
に当該パケットの再送信要求信号を送信し、また、下位
層のモジュール装置131に送信したパケットのエラー
に係る再送信要求信号を下位層のモジュール装置131
から受信し、それに対応したパケットの再送信を制御す
ることができる。
【0051】再送信データ記憶装置104は、複製され
たデータ信号のデータパケットを記憶し、再送信制御ア
ルゴリズム装置105によるスケジューリングを待機さ
せる。再送信制御アルゴリズム装置105は、コントロ
ーラ120の制御に従って、制御信号パス118を介し
て再送信データ記憶装置104を検索し、再送信するた
めのデータパケットを選択する。再送信制御アルゴリズ
ム装置105はさらに、選択されたデータパケットをデ
ータパス111を介して再送信データ記憶装置104か
ら取り出し、データパス112を介して発信データ記憶
装置102に挿入する。
【0052】本発明は、基礎となるトランスポート層が
自動的に再送信を要求する機能を有する、パケット交換
通信ネットワークにおいて使用されるように構成されて
いる。このことは、受信側端末装置が受信されたデータ
パケット中にエラーを検出するとき、もしくは受信側端
末装置が予定されたデータパケットの受信に失敗すると
きに、受信側端末装置は特定のデータパケットの再送信
を要求できる必要があるということを意味している。そ
れに加えて、受信側端末装置が送信要求信号を送信でき
るレート(例えば、送信要求信号を送信する時間間隔)
を制限するための機構が、送信側端末装置又は中間のゲ
ートウェイ(例えば、中継装置1−1)に提供される必
要がある。特に、送信側端末装置又は中間のゲートウェ
イは、送信側端末装置又は中間のゲートウェイが制限を
取り外すまでは受信側端末装置によるさらなる再送信要
求信号の送信を禁止できる必要がある。
【0053】図2は、送信されるデータパケットが、上
位層のモジュール装置130から伝送される際の処理ス
テップを示している。中継装置1−1は、最初にステッ
プ201でデータパケットを受信すると、ステップ20
2において、上記パケットがどのデータストリームに属
するかを決定する。次いで、ステップ203において、
このデータパケットを、当該データストリームに係る発
信データ記憶装置102に挿入する。同時に、ステップ
204において、パケットスケジューリングアルゴリズ
ム装置103は、この新規な挿入について発信データ記
憶装置102から通知され、このパケットのスケジュー
リングを計画するために必要な動作が実行される。
【0054】データパケットのデータストリームが決定
される方法に関しては、何も仮定されていない。当業者
の何れにも、データパケットのソース及び/又は宛先の
アドレスか、データパケットに埋め込まれたパラメータ
か、又は機能の呼出しを介してデータパケットと共に伝
送されるパラメータの使用を含むが、ただしこれらに限
定されない、これを実行するいくつかの異なる技術を認
識できるだろう。それに加えて、データパケットを発信
データ記憶装置102に挿入する方法についても、何も
仮定されていない。当業者の何れにも、本発明がどんな
バッファ管理方法によっても使用可能であることは明ら
かであろう。
【0055】パケットスケジューリングアルゴリズム装
置103は、ネットワークへと送信される(単一のデー
タパケットに単独で包含されている場合もあれば、複数
のデータパケットにわたって包含されている場合もあ
る。)コンテンツオブジェクトを発信データ記憶装置1
02から定期的に選択する。コンテンツオブジェクトを
スケジューリングする際にパケットスケジューリングア
ルゴリズム装置103が使用する選択基準に関しては、
何も仮定されていない。当業者の何れにも、本発明がど
んな選択基準(例えば、FIFO)を用いても機能でき
ることは容易に認められるだろう。図3は、コンテンツ
オブジェクトが送信のために選択される際に、パケット
スケジューリングアルゴリズム装置103によって実行
される、コンテンツオブジェクトの送信のためのスケジ
ューリングの処理ステップを示している。ステップ30
1において、コントローラ120はパケットスケジュー
リングアルゴリズム装置103を制御し、それに従っ
て、パケットスケジューリングアルゴリズム装置103
は、送信するためのコンテンツオブジェクトを発信デー
タ記憶装置102から選択し、その後のステップ302
において、上記選択されたコンテンツオブジェクトを発
信データ記憶装置102から取り出す。ステップ303
において、パケットスケジューリングアルゴリズム装置
103は(複数の)データパケットを複製する。パケッ
トスケジューリングアルゴリズム装置103は、ステッ
プ304において、1つの複製を、ネットワークに送信
するために下位層のモジュール装置131へ送信し、ス
テップ305において、もう1つの複製を再送信データ
記憶装置104に挿入する。次いで、ステップ306
で、コントローラ120は再送信制御アルゴリズム装置
105を制御し、それに従って、再送信制御アルゴリズ
ム装置105は、再送信データ記憶装置104におい
て、(複数の)データパケットが再送信データ記憶装置
104に入力されてから取り出されるまで当該記憶装置
に残存できる最長時間(すなわち、再送信データ記憶装
置104から除去されるまでの「生存時間」)を特定す
る、パケットのタイムアウト期間(time-to-live timeo
ut period)を、当該データパケットに関連付ける。一
般的なデータタイプストリームの場合、このタイムアウ
ト期間は、任意に設定することができる。推奨されるタ
イムアウト期間は、送信側端末装置と受信側端末装置と
の間のデータパケットの往復時間の2倍である。各デー
タパケットが固有のプレゼンテーション期限を有するタ
イプのデータストリームでは、タイムアウト期間はこの
プレゼンテーション期限を超えないように選択される必
要がある。ここで、「プレゼンテーション期限」とは、
そのときまでにデータパケットが送信される必要があっ
て、それよりもあとでは当該データパケットの送信はプ
レゼンテーション値を持たないようなタイミングを示
す。推奨されるタイムアウト期間は、ネットワーク構成
要素間の往復時間の2倍とプレゼンテーション期限のう
ちの短い方である。それに加えて、データパケットのプ
レゼンテーション期限が満了するとき、データパケット
は、それを発見できる場所に依存して、発信データ記憶
装置102もしくは再送信データ記憶装置104の何れ
かから除去される必要がある。
【0056】受信側端末装置から再送信要求信号を受信
すると、次に、コントローラ120は上記要求信号に応
答して、再送信制御アルゴリズム装置105を動作させ
る。再送信要求信号が最終的な受信側の終端の端末装置
から送信される方法については、何も仮定されていな
い。当業者であれば何れも、これの実行方法として、制
御情報の信号とデータ信号とを重畳させる(要求信号を
データパケットにピギーバック方式で伝送する)こと
か、もしくは要求信号を独立した制御信号及び/又はフ
ィードバック信号及び/又は肯定応答信号のパケットと
して送信することを含むが、ただしこれらに限定されな
いいくつかの方法を直ちに認識するはずである。
【0057】図4は、再送信要求信号が受信されるとき
に再送信制御アルゴリズム装置105によって実行され
る、再送信要求信号に対する応答処理のフローチャート
を示している。ステップ401で、コントローラ120
が下位層のモジュール装置131から再送信要求信号を
受信すると、次いで、ステップ402において、コント
ローラ120は、再送信制御アルゴリズム装置105
に、要求されたデータパケットPのために再送信データ
記憶装置104を検索させる。ステップ403でデータ
パケットPが発見されると、次いで、再送信制御アルゴ
リズム装置105は、ステップ405でデータパケット
Pを再送信データ記憶装置104から取り出し、ステッ
プ406で再送信のためにそれを発信データ記憶装置1
02に挿入し、最後にステップ407でパケットスケジ
ューリングアルゴリズム装置103にこの再挿入が通知
される。パケットスケジューリングアルゴリズム装置1
03に再挿入を通知する方法は、パケットスケジューリ
ングアルゴリズム装置103が発信データ記憶装置10
2を検索することによって(コントローラ120を介さ
ずに)自動的に検出する方法でも、又は、コントローラ
120が、制御信号パス116を介して再送信制御アル
ゴリズム装置105から伝送された制御信号を、制御信
号パス114を介してパケットスケジューリングアルゴ
リズム装置103に伝送する方法でもよい。
【0058】ステップ403で要求されたデータパケッ
トPが発見されない場合は、ステップ404において、
再送信制御アルゴリズム装置105はデータパケットP
が紛失されたことをコントローラ120に通知し、コン
トローラ120は、制御信号のデータパケットを介して
受信側端末装置にこのことを通知する。このステップ4
04を実行する理由は、受信側端末装置が同一のデータ
パケットPの再送信を繰り返して要求し、これにより貴
重なネットワーク資源が占有されることを防止するため
である。要求されたデータパケットPを再送信のために
直接に下位層のモジュール装置131に送る代わりに、
データパケットPを発信データ記憶装置102に再び挿
入する理由は、パケットスケジューリングアルゴリズム
装置103において帯域幅を制御することの要求を満た
すようにするためである。データパケットPの再送信は
ネットワーク帯域幅を占有するので、要求されたデータ
パケットPは、あたかも新たに発信されるパケットであ
るかのように再び図3と同一のスケジューリング処理を
実行される必要がある。当業者の何れにも、帯域幅制御
が存在しなければ一般に何の損失も発生せず、パケット
スケジューリングアルゴリズム装置103は再び挿入さ
れたデータパケットPを直ちに送信するためにスケジュ
ーリングするだけであることは明らかだろう。
【0059】データパケットは、再送信データ記憶装置
104内に無期限に保持することはできない。再送信デ
ータ記憶装置104において各データパケットに関連付
けられた上述のタイムアウト期間は、再送信データ記憶
装置104からデータパケットを除去する方法として役
立つ。基礎となる伝送機構が、送信されたデータパケッ
トに対する肯定応答をサポートしているネットワークシ
ステムの場合、肯定応答信号は、再送信データ記憶装置
104からデータパケットを除去するためのトリガとし
て用いることができる。このことは、受信側端末装置が
データパケットを正確に受信していれば、再送信する必
要がないという理由による。
【0060】ある種のデータストリームは、首尾良く復
号化するために他の(複数の)データパケットに依存す
るデータパケットの特性を有している。すなわち、与え
られた同一のデータストリームにおける複数のデータパ
ケットは、1つのデータパケットの紛失が同一のデータ
ストリームにおける他のいくつかのパケットの送信を無
価値にする可能性があるように、相互に依存性を有す
る。そのような状況では、パケットスケジューリングア
ルゴリズム装置103は、そのようなパケットの依存性
を利用したより複雑な帯域幅制御方法を実施する処理を
用いることができる。本発明の実施形態では、データパ
ケットの伝送について追加の情報を供給することによ
り、そのようなフロー制御機構を補い、改善している。
【0061】図5は、再送信制御アルゴリズム装置10
5がパケットスケジューリングアルゴリズム装置103
の動作を強化できる方法を示す、データパケットの依存
性を考慮した再送信要求信号に対する応答処理を示すフ
ローチャートである。これらのステップは、複数のデー
タパケットがそれぞれの間に固有の依存関係を有する、
所定のカテゴリーに属するデータストリームに提供され
る。図5のステップ501乃至506は、基本的に図4
のステップ401乃至406と同様にデータパケットP
の再送信要求信号が受信されるときに実行される。再送
信を要求されたデータパケット、例えばデータパケット
Pを再送信データ記憶装置104内で発見できないとき
は、ステップ508において、再送信制御アルゴリズム
装置105は、データパケットPが紛失されていること
をコントローラ120を介してパケットスケジューリン
グアルゴリズム装置103に通知する。このことは、受
信側端末装置がデータパケットPを受信することに失敗
し、従って、復号化するためにPに依存している発信デ
ータ記憶装置102のバッファメモリ内の全てのデータ
パケットを廃棄してもよいということを、パケットスケ
ジューリングアルゴリズム装置103に通知するもので
ある。一方、データパケットPが再送信データ記憶装置
104内に配置されていれば、ステップ505で、これ
は再送信データ記憶装置104から取り出され、ステッ
プ506で発信データ記憶装置102に再び挿入され
る。パケットスケジューリングアルゴリズム装置103
は、ステップ507において、データパケットPがデー
タストリームに再び挿入されたことを通知される。この
場合、パケットスケジューリングアルゴリズム装置10
3は、データパケットPが再送信されるまで、データパ
ケットPに依存する他の全てのデータパケットの送信を
遅延させる。
【0062】再送信機構は、信頼性の高い伝送サービス
を提供するように構成されている。しかしながら、トラ
ンスポート層が高い信頼性を有することを全てのデータ
ストリームが必要としているわけではない。それに加え
て、データパケットを再送信する必要に対する理由の大
部分は、送信におけるエラーではなくネットワークの輻
輳にある。再送信要求信号及び/又は肯定応答信号を送
信すれば、すでに輻輳しているネットワークにさらに多
くのデータパケットによる負荷が加わる。本発明の実施
形態では、特に受信側端末装置が再送信要求信号を送信
できるレートを制御することにより、この問題に対処す
るものである。再送信制御アルゴリズム装置105は、
定期的に、好ましい実施形態において多くの場合はパケ
ットスケジューリングアルゴリズム装置103から供給
されるネットワークの輻輳状態の情報をチェックする。
パケットスケジューリングアルゴリズム装置103は、
それが帯域幅を制御する動作を実行しているので、ネッ
トワークの輻輳状態の情報を供給するために最良の位置
にある。一例として、発信データ記憶装置102がほと
んど完全に占有されている状態であればネットワークの
輻輳を、発信データ記憶装置102が空に近い状態であ
ればネットワークに輻輳がないことを表すものとして解
釈する。
【0063】図6は、コントローラ120によって実行
される、再送信要求信号に対する応答処理を示してい
る。コントローラ120はまず、ステップ601におい
てパケットスケジューリングアルゴリズム装置103か
らネットワークの輻輳の状態を示す情報を取得する。こ
のネットワークの輻輳の状態を示す情報として「輻輳
度」を用い、その検出方法の一例として、発信データ記
憶装置102のメモリ領域のうちのどれだけがデータパ
ケットに占有されているかを検出することにより輻輳度
を決定する。コントローラ120はまた、受信側端末装
置から送信された制御信号のデータパケットに基づい
て、受信側端末装置における再送信要求のイネーブル又
はディスエーブルの状態と、再送信要求信号の送信レー
トの情報とを取得する。ステップ602において、コン
トローラ120が、上記輻輳度について、ネットワーク
がひどく輻輳している状態(例えば、発信データ記憶装
置102のメモリ領域の90%以上がデータパケットに
占有された状態)であると判断すると、続いて、ステッ
プ603で、受信側端末装置において再送信要求信号の
送信がイネーブルされているか否かを判断する。ステッ
プ603においてYESのときは、ステップ604にお
いて、再送信要求信号の送信をディスエーブルするため
の制御信号を受信側端末装置に送信することによって、
受信側端末装置は再送信要求信号をさらに送信すること
を抑制させられ、処理は終了する。一方、ステップ60
3においてNOであるときは、そのまま終了する。ステ
ップ602においてネットワークがひどく輻輳している
のではないと判断され、かつ、ステップ605において
ネットワークが軽度に輻輳している状態(例えば、発信
データ記憶装置102のメモリ領域の50%以上90%
未満がデータパケットに占有された状態)であると判断
されたときは、続いて、ステップ606において再送信
要求信号の送信がイネーブルされているか否かを判断す
る。ステップ606においてYESのときは、ステップ
607において、受信側端末装置が送信する再送信要求
信号の送信レートをその元の値の半分に制限するための
制御信号を受信側端末装置に送信して、処理を終了す
る。一方、ステップ606においてNOであるときは、
そのまま終了する。そのほかに、ステップ605におい
て、ネットワークは輻輳していない(例えば、発信デー
タ記憶装置102のメモリ領域の50%未満がデータパ
ケットに占有された状態)と判断されたときは、ステッ
プ608において再送信要求信号の送信がイネーブルさ
れているか否かを判断する。ステップ608においてY
ESのときは、ステップ609において再送信要求信号
の送信レートが指定された最大値よりも小さいか否かが
判断され、ステップ609でYESのときは、ステップ
610において再送信要求信号の送信レートをその元の
値の2倍に制限するための制御信号が送信される。これ
により、中継装置1−1は、受信側端末装置に対し、再
送信要求信号の送信のレートが指定された最大値を超え
なければ、再送信要求信号を元のレートの2倍で送信す
ることを許可し、処理を終了する。一方、ステップ60
9においてNOのときは、そのまま終了する。また、ス
テップ608においてNOのときは、ステップ611に
おいて、再送信要求信号の送信を再びイネーブルするた
めの制御信号を受信側端末装置に送信し、処理を終了す
る。
【0064】基礎となるトランスポート層が、肯定応答
信号を送信するレートを制御する機構を提供している場
合は、肯定応答信号を送信できるレートを制御するため
に、図6の再送信要求信号の場合と同様の方法を採用す
ることができる。図7は、この方法を示し、コントロー
ラ120によって実行される肯定応答信号の送信レート
の制御処理に係るフローチャートである。コントローラ
120はまず、ステップ701においてパケットスケジ
ューリングアルゴリズム装置103からネットワークの
輻輳の状態を示す情報を取得する。コントローラ120
はまた、受信側端末装置から送信された制御信号のデー
タパケットに基づいて、受信側端末装置における肯定応
答のイネーブル又はディスエーブルの状態と、肯定応答
信号の送信レートの情報とを取得する。ステップ702
において、コントローラ120が、上記輻輳度につい
て、ネットワークがひどく輻輳している状態(例えば、
発信データ記憶装置102のメモリ領域の90%以上が
データパケットに占有された状態)であると判断する
と、続いて、ステップ703で、受信側端末装置におい
て肯定応答信号の送信がイネーブルされているか否かを
判断する。ステップ703においてYESのときは、ス
テップ704において、肯定応答信号の送信をディスエ
ーブルするための制御信号を受信側端末装置に送信する
ことによって、受信側端末装置は肯定応答信号をさらに
送信することを抑制させられ、処理は終了する。送信を
抑制された肯定応答信号は、例えば、所定の大きな時間
間隔で、まとめて送信するように設定してもよい。一
方、ステップ703においてNOであるときは、そのま
ま終了する。ステップ702においてネットワークがひ
どく輻輳しているのではないと判断され、かつ、ステッ
プ705においてネットワークが軽度に輻輳している状
態(例えば、発信データ記憶装置102のメモリ領域の
50%以上90%未満がデータパケットに占有された状
態)であると判断されたときは、続いて、ステップ70
6において肯定応答信号の送信がイネーブルされている
か否かを判断する。ステップ706においてYESのと
きは、ステップ707において、受信側端末装置が送信
する肯定応答信号の送信レートをその元の値の半分に制
限するための制御信号を受信側端末装置に送信して、処
理を終了する。一方、ステップ706においてNOであ
るときは、そのまま終了する。そのほかに、ステップ7
05において、ネットワークは輻輳していない(例え
ば、発信データ記憶装置102のメモリ領域の50%未
満がデータパケットに占有された状態)と判断されたと
きは、ステップ708において肯定応答信号の送信がイ
ネーブルされているか否かを判断する。ステップ708
においてYESのときは、ステップ709において再送
信要求信号の送信レートが指定された最大値よりも小さ
いか否かが判断され、ステップ709においてYESの
ときは、ステップ710において肯定応答信号の送信レ
ートをその元の値の2倍に制限するための制御信号を送
信することによって、受信側端末装置に対し、肯定応答
信号の送信のレートが指定された最大値を超えなけれ
ば、肯定応答信号を元のレートの2倍で送信することを
許可し、処理を終了する。一方、ステップ709におい
てNOのときは、そのまま終了する。また、ステップ7
08においてNOのときは、ステップ711において、
肯定応答信号の送信を再びイネーブルするための制御信
号を受信側端末装置に送信し、処理を終了する。
【0065】制御信号が再送信要求信号及び肯定応答信
号の送信のレートを制限する方法として、様々な形式が
可能である。本実施形態において本発明は、そのような
方法を2つ特定している。しかしながら、当業者の何れ
にも、同様の制御機構を実施する他の手段も可能であ
り、本発明はそのような全ての方法を包含する特許請求
の範囲を有していることは明らかに理解されるだろう。
そのような方法の1つは、発信するデータパケットに制
御信号を埋め込むものである。大部分の伝送機構は、制
御信号がデータパケットに重畳される(ピギーバック方
式で伝送される)ように、帯域内信号方式をサポートし
ている。そのような機構は、再送信要求信号及び/又は
肯定応答信号の送信のレートを制御するために用いるこ
とができる。もう1つの方法は、これらの制御信号を同
一もしくは別のチャンネルにおける別のパケットに入れ
て送信するものである。
【0066】図8は、制御機構(受信側端末装置と、そ
こからの制御信号を受信したコントローラ120)に指
定されたデータパケットを除去する処理の可能な実装に
係る1つの実施例を示している。ステップ801におい
て、受信側端末装置から、ある特定のデータパケットを
除去する要求信号がコントローラ120に着信すると、
ステップ802において、コントローラ120は、パケ
ットスケジューリングアルゴリズム装置103に対し
て、発信データ記憶装置102において指定された属性
に一致するデータパケットを検索するように指示する。
次いで、ステップ803においてコントローラ120は
データパケットが発見されたか否かを判断し、YESの
ときは、ステップ804において、パケットスケジュー
リングアルゴリズム装置103はデータパケットを発信
データ記憶装置102から除去し、上記データパケット
に占有されていたメモリブロックを再使用できるように
解放する。ステップ804の除去が終了した後、又はス
テップ803においてNOのときは、ステップ805に
おいて、コントローラ120は、再送信制御アルゴリズ
ム装置105に対して、再送信データ記憶装置104に
おいて指定された属性に一致するデータパケットを検索
するように指示する。次いで、ステップ806において
コントローラ120はデータパケットが発見されたか否
かを判断し、YESのときは、ステップ807におい
て、再送信制御アルゴリズム装置105はデータパケッ
トを再送信データ記憶装置104から除去し、上記デー
タパケットに占有されていたメモリブロックを再使用で
きるように解放して、処理を終了する。一方、ステップ
806においてNOのときは、そのまま終了する。
【0067】データパケットが決定される方法について
は、何も仮定されていないことを注意する。当業者の何
れにも、データパケットの識別に使用される属性は、例
えばパケットの宛先、タイムスタンプ、パケットに埋め
込まれた情報などのような、ただしこれらに限定されな
いデータパケットの属性のうちの任意の1つ、もしくは
任意の数の組合せであり得ることは明らかである。ま
た、任意のアルゴリズムを使用して検索プロセスを実装
することも可能である。例えば、単純な方法としては、
発信データ記憶装置102及び再送信データ記憶装置1
04内の全てのデータパケットを、1つずつ、コントロ
ーラ120(もしくは、パケットスケジューリングアル
ゴリズム装置103又は再送信制御アルゴリズム装置1
05)によって設定された属性と比較するものがある。
ただし、これに限定されない。当業者には何れも、これ
を実装するために他のより高度な方法も使用できること
は理解されるだろう。
【0068】アクセス中である所定のデータパケットを
廃棄する要求信号を受信側端末装置から受信すると、コ
ントローラ120と、それに制御されたパケットスケジ
ューリングアルゴリズム装置103及び再送信制御アル
ゴリズム装置105とは、当該端末装置が指定する基準
を用いて複数のパケットを識別し、例えば図8が示すよ
うな、ただしこれに限定されないネットワークのパケッ
ト除去機構を使用して、これらを発信データ記憶装置1
02及び再送信データ記憶装置104から除去すること
を試みる。ここで、当該端末装置が何の要求を行ってい
るか、及びパケットを識別する基準は何であるかについ
ては、何も仮定されていないことを注意する。当該端末
装置からの要求として考えられる手近な例としては、受
信側端末装置がネットワーク資源の不足を検出すると
き、受信側端末装置は、データストリームの重要な部分
をタイムリーに伝送することを促進するために、データ
ストリームの重要でない部分を送信しないように要求す
るというものがある。ゆえに、受信側端末装置は、コン
テンツのテキストの部分のみを送信し、画像は割愛する
ように要求することができる。当業者の何れにも、他の
要求もまた当然サポートされることは明らかである。
【0069】特定のデータストリームの伝送の場合、デ
ータパケットの間には特定の依存関係が存在している。
この状況において、コントローラ120と、それに制御
されたパケットスケジューリングアルゴリズム装置10
3及び/又は再送信制御アルゴリズム装置105とは、
発信データ記憶装置102及び/又は再送信データ記憶
装置104を検索し、上述のようにして除去されたパケ
ットに依存している全てのデータパケットを取り除き、
性能を最適化するためにネットワーク資源を解放するこ
とも可能である。
【0070】受信側端末装置から送信停止要求信号を受
信すると、コントローラ120と、それに制御されたパ
ケットスケジューリングアルゴリズム装置103及び再
送信制御アルゴリズム装置105とは、例えば図8が示
すような、ただしこれに限定されないパケット除去機構
を用いて当該端末装置に送信されるパケットを除去す
る。そのような要求信号が生成される状況の例として、
受信側端末装置から所定のソースにアクセスすることに
対する早期停止(pre-mature stop)又は送信禁止が存
在している場合がある。当業者であれば何れも、このよ
うな要求信号を他の状況においても生成できることは知
っているはずである。
【0071】受信側端末装置から接続を閉じる信号を受
信すると、コントローラ120と、それに制御されたパ
ケットスケジューリングアルゴリズム装置103及び再
送信制御アルゴリズム装置105とは、発信データ記憶
装置102と再送信データ記憶装置104の両方におい
て、当該端末装置に送信されるデータパケットを除去す
る。接続閉そくが生成される方法については、何も仮定
されていない。例えば当該信号は、当該端末装置がデー
タアクセスを終了するとき当該端末装置が接続を閉鎖す
ることによって生成するか、又は当該端末装置との失わ
れた接続を下位層のモジュール装置131が検出すると
き下位層のモジュール装置131によって生成すること
ができる。ただし、これらに限定されない。当業者の何
れにも、要求信号を発生することができる他の状況が存
在することは明らかである。
【0072】図9は、発信データ記憶装置102又は再
送信データ記憶装置104におけるデータパケットのタ
イムアウト属性の更新を実施する方法として可能な一例
を示している。ステップ901において、コントローラ
120は、受信側端末装置から、所定のデータパケット
のタイムアウト属性を更新する要求信号を受信すると、
ステップ902において、発信データ記憶装置102を
管理するパケットスケジューリングアルゴリズム装置1
03に、指定されたデータパケットを発信データ記憶装
置102内で位置決めするための所定の検索機構を使用
させる。次いで、ステップ903においてコントローラ
120はデータパケットが発見されたか否かを判断し、
YESであるときは、ステップ904においてパケット
スケジューリングアルゴリズム装置103に当該データ
パケットのタイムアウト属性(例えばタイムアウト値)
を変更させる。ステップ904が終わった後、又はステ
ップ903においてNOのときは、ステップ905にお
いて、コントローラ120は、再送信データ記憶装置1
04を管理する再送信制御アルゴリズム装置105に、
指定されたデータパケットを発信データ記憶装置102
内で位置決めするための所定の検索機構を使用させる。
次いで、ステップ906においてコントローラ120は
データパケットが発見されたか否かを判断し、YESで
あるときは、ステップ907において再送信制御アルゴ
リズム装置105に当該データパケットのタイムアウト
属性を変更させて、処理を終了する。一方、ステップ9
06においてNOのときは、そのまま終了する。ここ
で、データパケットが位置決めされる方法と、タイムア
ウト属性が何の形式であるかとについては、何も仮定さ
れていない。当業者の何れにも、データパケットを配置
するために前述の方法を使用できることと、他の言及さ
れていない方法も使用可能であることが認識されるだろ
う。また、タイムアウト属性は、例えばデータパケット
ヘッダに埋め込まれた整数値のタイムアウト期間であ
り、例えば、パケット損失を検出してから当該データパ
ケットが除去されるまでの相対時刻で表される。ただ
し、上記タイムアウト属性はこれに限定されないもので
あり、従って容易に修正できることも明らかである。
【0073】図10は、再送信データ記憶装置104に
おけるデータパケットの再使用を実施する方法として可
能な一例を示している。同一のパケットの送信に対して
複数の要求が存在する場合、本方法を使用すれば、デー
タパケットを複製してそれを再送信データ記憶装置10
4に挿入するために用いられる時間が節約される。送信
するためのパケットを選択するステップ1001では、
コントローラ120は、パケットスケジューリングアル
ゴリズム装置103に、送信するためのデータパケット
を発信データ記憶装置102から選択させて、取り出さ
せる。上記ステップ1001は、図3のステップ301
及び302と同様である。ステップ1002において、
コントローラ120は、まず当該データパケットを再送
信データ記憶装置104に記憶されたデータパケットと
比較するために当該データパケットに係る情報を再送信
制御アルゴリズム装置105に送信し、再送信制御アル
ゴリズム装置105に再送信データ記憶装置104を検
索させ、当該データパケットがすでにその中に存在する
か否かを決定する。当該データパケットがすでに再送信
データ記憶装置104内に存在するときは、ステップ1
003でデータパケットを送信のために下位層のモジュ
ール装置131に送信し、ステップ1004において、
コントローラ120は、再送信データ記憶装置104を
管理する再送信制御アルゴリズム装置105に対応する
情報を通知するだけであり、再送信制御アルゴリズム装
置105は記録を更新するために対応する動作を実行
し、そのあと、ステップ1005においてデータパケッ
トのタイムアウト属性を更新する。また、ステップ10
02においてNO、すなわち当該データパケットがすで
に再送信データ記憶装置104内に存在しているのでな
ければ、ステップ1006において、コントローラ12
0はパケットスケジューリングアルゴリズム装置103
にこのデータパケットを複製させる。この後、ステップ
1007において、パケットスケジューリングアルゴリ
ズム装置103は、送信のためにデータパケットを下位
層のモジュール装置131に送信する。これらの2つの
ステップは、図3のステップ303及び304と同様で
ある。当該データパケットが再送信データ記憶装置10
4内に存在しないとき、コントローラ120は、図3の
ステップ305及び306と同様に、ステップ1008
で再送信制御アルゴリズム装置105に当該データパケ
ットを再送信データ記憶装置104内に挿入させ、ステ
ップ1009でパケットスケジューリングアルゴリズム
装置103に当該データパケットに対してタイムアウト
属性を添付させる。ステップ1005又はステップ10
09でデータパケットのタイムアウト属性が変更された
後に、ステップ1010において当該データパケットに
対応するすべての要求が実行されたと判断されたとき
か、又はステップ1011において、変更されたタイム
アウト期間を超過したと判断されたときは、ステップ1
012において、再送信データ記憶装置104内の当該
データパケットは除去される。データパケットが再送信
のために発信データ記憶装置102に送られるときは、
当該データパケットが再送信データ記憶装置104から
除去される代わりに、データパケットは、当該データパ
ケットに対する全ての要求が処理され、かつ更新された
タイムアウト値が他より大きくなるまで(ステップ10
10及び1011がともにNOであるとき)、引き続き
再送信データ記憶装置104内に保持される。
【0074】図11は、任意のネットワーク構成要素
(NE)に実装され、コンテンツを特定した送信制御と
コンテンツキャッシング制御機構とを用いて、制御され
たキャッシングを実行できる変形例のうちの1つを図示
するシステム構成のブロック図である。中継装置の一例
であるネットワークノード1101は、ネットワーク構
成要素においてキャッシングを制御するための基本的な
実装である。ネットワーク構成要素とは、パケットネッ
トワークがデータサービスを伝送するために必要なパケ
ットのルーティング、記憶及びその他の重要な機能を実
行できる、パケット交換ネットワークにおける相互に接
続されたすべての構成要素をいい、ここでは、ソースの
ネットワーク構成要素1110、中間のネットワーク構
成要素1111、ネットワークノード1101、及び受
信側端末装置1112を指す。
【0075】データストリームは、コンテンツのストリ
ームの入力インタフェース1102を介して、制御され
たキャッシングを可能にされたネットワークノード11
01に入力され、コンテンツのストリームの出力インタ
ーフェース1107を介して、キャッシング制御機構で
あるネットワークノード1101から出力される。ネッ
トワークノードのデータブロック1101に入力され、
かつ出力されるデータストリームは、コンテンツキャッ
シング制御機構1106によってモニタされる。下流側
のネットワーク構成要素へと伝送される必要があるスト
リームからのデータパケットか、もしくはコンテンツを
特定した送信制御機構によって制御される必要のないス
トリームからのデータパケットのみは、通常、図12の
1202のような短期バッファメモリに記憶される。入
力インターフェース1102は、(複数の)入力データ
ストリームを、コンテンツキャッシング制御機構110
6と、入力セッション送信コントローラ1103とにそ
れぞれ入力する。入力セッション送信コントローラ11
03は、コンテンツキャッシング制御機構1106によ
って制御されてバッファメモリ1104に入力されるデ
ータストリームを測定しかつ制御し、出力セッション送
信コントローラ1105もまた、コンテンツキャッシン
グ制御機構1106によって制御されてバッファメモリ
1104から出力されるデータストリームを測定しかつ
制御する。ここで、入力及び出力セッション送信コント
ローラ1103及び1105は、キャッシュメモリをイ
ネーブルにされたネットワーク構成要素に入力され、又
は伝送されるデータストリームを処理するために設けら
れている。また、バッファメモリ1104も、コンテン
ツキャッシング制御機構1106によって内部の状態を
モニタされ、及び/又は制御されている。コンテンツキ
ャッシング制御機構1106によって測定されたトラフ
ィック状態に基づいて、タイミングを制御するための処
理された決定は、入力セッション送信コントローラ11
03か、出力セッション送信コントローラ1105か、
又は入力及び出力の両方のセッション送信コントローラ
に送られる。データは、バッファメモリ1104にキャ
ッシングされるか、もしくは記憶されている。最後に、
コンテンツのストリームの出力インターフェース110
7は、出力セッション送信コントローラ1105から出
力されたデータパケットと、コンテンツキャッシング制
御機構1106から出力されたデータパケットとを重畳
して、受信側端末装置1112に向けて送信する。
【0076】これらの入力及び出力セッション送信コン
トローラ1103及び1105は、特に1つ又は複数の
データストリームのために生成された、コンテンツを特
定した送信制御装置の例である。次いで、コンテンツキ
ャッシング制御機構1106は、ネットワークノード1
101内の各構成要素にいたるデータストリームをモニ
タすることによって測定されたトラフィックの状態に基
づいて、入力セッション送信コントローラ1103から
取り出され、かつ特定のデータストリームに対してバッ
ファメモリ1104に記憶されるデータストリームの量
を決定する。バッファメモリ1104から送受信される
データ速度は、各セッション送信コントローラのエンテ
ィティに送られるタイミング情報に基づいている。同一
のタイミング情報は、入力及び出力のレートを制御する
ために各セッション送信コントローラのエンティティに
も送られた。いくつかの実装では、どの機能を有するネ
ットワーク構成要素上でキャッシングが実行されている
かに依存して、1つの(入力又は出力)セッション送信
コントローラのエンティティが存在するのみのものがあ
る。例えば、ソースのネットワーク構成要素1109
は、例示された出力セッション送信コントローラのエン
ティティのみを必要とする可能性があり、他の中間のネ
ットワーク構成要素1111は、入力及び出力セッショ
ン送信コントローラを両方とも有することができる。
【0077】図12は、複数のネットワーク構成要素に
おけるキャッシングをイネーブルするためにコンテンツ
を特定した送信制御装置を使用する、図11のコンテン
ツキャッシング制御機構1106の詳細構成に係るブロ
ック図である。コンテンツキャッシング制御機構110
6はまた、制御のタイミングを決定することにも使用さ
れ、かつセッション送信コントローラ1103及び11
05及びバッファメモリ1104にそれぞれ適当な信号
を発生させるために使用される。ここでいうバッファメ
モリ1104は、ハードディスク、半導体メモリ、又は
キャッシュメモリをイネーブルにされたネットワーク構
成要素のI/Oにおける伝送速度によって要求される速
度でデータを記憶する能力のある他のデバイスであるこ
とが可能である。
【0078】トラフィック検出器の機能ブロック120
1は、入力データストリーム及び出力データストリーム
とを参照して、トラフィック帯域幅、特定のデータスト
リームの着信の間のレート及び再送信のレートに基づい
て、ネットワーク構成要素の入力及び出力ポートのトラ
フィックをモニタする。モニタされた結果に基づいて、
セッションリスケジューラ1204と、ネットワーク構
成要素の内部に生成された入力及び出力セッション送信
コントローラ1103及び1105と、キャッシュメモ
リコントローラ1205とを制御する信号が、キャッシ
ングレギュレータ1203に送られる。キャッシングレ
ギュレータブロック1203は、割り当てられたメモリ
サイズとストリームの優先度とに基づいてキャッシング
するメモリの量を決定する。次いで、これは、記憶装置
の量を制御し、記憶装置と入力及び出力セッション送信
コントローラ1103及び1105のエンティティとの
間を伝送させる適当なコマンド及び信号を設定する。特
定の優先度の低いストリームが存在するか、又は再使用
される終了した送信制御エンティティを必要とする完全
にキャッシングされたストリームが存在する場合は、キ
ャッシングレギュレータ1203は、後に受信及び送信
の回復が可能となるように、セッションリスケジューラ
1204にそのような情報を送りデータストリームセッ
ションの情報を保持させることができる。セッションリ
スケジューラ1204はまた、一時的なトラフィックの
輻輳を緩和させ、かつ入力及び出力においてモニタされ
たトラフィックの状態に基づいて優先度の高いデータス
トリームの横断、送信及び受信を可能にするように、ネ
ットワーク構成要素におけるデータストリームのキャッ
シングに対する停止及び回復機能として機能する。従っ
て、キャッシングレギュレータ1203とセッションリ
スケジューラ1204とは、キャッシュメモリコントロ
ーラ1205に制御信号を送り、キャッシュメモリコン
トローラ1205にバッファメモリ1104の動作を制
御させる。キャッシング制御機構1106はまた、前述
されたように、トラフィック検出器1201と並列に接
続された短期バッファメモリ1202にデータストリー
ムを記憶することもできる。
【0079】以上説明したように、本発明の実施形態に
係る、パケット交換通信ネットワークのための中継装置
及び中継方法によれば、終端間のコンテンツ伝送が複数
のネットワーク構成要素を介する移動を必要とするパケ
ット交換データネットワークにおいて、リアルタイムの
コンテンツデータの選択的な再送信とコンテンツデータ
のキャッシングとを可能にする。生成されるパスに対し
て、特定のサービス品質を保証することができるが、単
一のノードにおけるトラフィック状態の突然のサージ
は、伝送サービス品質を劣化させることがあり、それに
よって終端の地点において期待されるサービスのレベル
が減少される。本発明の中継装置及び中継方法は、送信
を制御されたデータストリームにおいてコンテンツオブ
ジェクトのプレゼンテーションタイミングを変化させ、
それによって複数のデータパケットにわたっていること
がある単一のコンテンツオブジェクトの伝送速度を低減
することにより、コンテンツ伝送サービスの問題を解決
することにある。本発明に従って、コンテンツを特定し
た、選択的な再送信技術を有するキャッシュメモリをイ
ネーブルにされた中継装置を使用すれば、優先度の低い
ストリームに対するサービス拒否なしに、高い品質のコ
ンテンツ伝送を達成することができる。本発明の中継装
置及び中継方法は、サービス品質を意識したネットワー
クにおいて、全てのクラスのコンテンツを特定したデー
タストリームにとって良質の伝送サービスレベルを可能
にすることにある。
【0080】本発明に係る実施形態においては、ゲート
ウェイ、ルータなどの中継装置にキャッシュを備え、再
送信要求が必要な場合にデータのソース(送信元)であ
るサーバから直接に再送信してもらうのではなく、中継
装置のキャッシュメモリから再送信を行うことで、伝送
帯域の使用効率を向上させる。本発明は、このフレーム
ワーク装置に、新しい再送信と肯定応答の機構を提供す
る。再送信に関しては、ネットワークがひどく混雑して
いる場合には、再送信を抑制させる制御信号を送信し、
ネットワークが軽度に混雑している場合には、再送信要
求信号の送信レートを元の値の半分に送信するように、
ネットワークの混雑度(輻輳度)に応じて、再送信を要
求する間隔を制御する。すなわち、混雑していれば再送
信を要求する間隔を減少させる。また、肯定応答の機構
も同様に、ネットワークがひどく混雑している場合に
は、肯定応答を抑制させる制御信号を送信し、ネットワ
ークが軽度に混雑している場合には、肯定応答信号の送
信レートを元の値の半分に送信するように、ネットワー
クの混雑度(輻輳度)に応じて、肯定応答する間隔を制
御する。以上の方法で、ネットワーク資源(伝送帯域)
を有効に活用する。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るパケ
ット交換通信ネットワークのための中継装置によれば、
パケット交換通信ネットワークにおいて使用され、デー
タパケットを受信する端末装置に対して、コンテンツを
特定した送信を制御するための中継装置であって、上記
端末装置は、データパケットの受信エラーを検出し、当
該データパケットの再送信を要求する信号を自動的に送
信する手段と、所定のタイムアウト期間内においてデー
タパケットの受信に失敗したとき、当該データパケット
の再送信を要求する信号を自発的に送信する手段とを備
え、上記中継装置は再送信要求制御手段を備え、上記再
送信要求制御手段は、データパケットを受信する端末装
置が当該データパケットの再送信を要求する信号を生成
することを禁止するように制御する手段と、データパケ
ットを受信する端末装置が当該データパケットの再送信
を要求する信号を発生するレートを制限するように制御
する手段とを備える。
【0082】また、上記中継装置において、上記再送信
要求制御手段は、ネットワークの輻輳度が所定の第1の
しきい値以上のとき、上記データパケットを受信する端
末装置に対して上記データパケットの再送信を要求する
ことを禁止する制御信号を送信し、ネットワークの輻輳
度が、上記第1のしきい値よりも小さく、かつ上記第1
のしきい値よりも小さい第2のしきい値以上であると
き、上記データパケットを受信する端末装置に対して上
記データパケットの再送信を要求する信号の送信レート
を減少させる制御信号を送信し、ネットワークの輻輳度
が上記第2のしきい値よりも小さいとき、上記データパ
ケットを受信する端末装置に対して上記データパケット
の再送信を要求することを許可する制御信号を送信する
ことによって、上記パケット交換通信ネットワークにお
いて複数のデータストリーム中の複数のデータパケット
の再送信に係るトラフィックを調整する。
【0083】さらに、上記中継装置において、当該中継
装置から送信されたデータパケットを受信する端末装置
が当該データパケットに対する肯定応答信号を送信する
動作を制御するための肯定応答制御手段をさらに備え、
上記肯定応答制御手段は、ネットワークの輻輳度が所定
の第1のしきい値以上のとき、上記データパケットを受
信する端末装置に対して肯定応答信号を送信することを
禁止する制御信号を送信し、ネットワークの輻輳度が、
上記第1のしきい値よりも小さく、かつ上記第1のしき
い値よりも小さい第2のしきい値以上であるとき、上記
データパケットを受信する端末装置に対して肯定応答信
号の送信レートを減少させる制御信号を送信し、ネット
ワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さいと
き、上記データパケットを受信する端末装置に対して肯
定応答信号を送信することを許可する制御信号を送信す
ることによって、上記パケット交換通信ネットワークに
おいて複数のデータストリーム中の複数のデータパケッ
トの送信及び/又は再送信に係るトラフィックを調整す
る。
【0084】またさらに、上記中継装置において、上記
データパケットを受信する端末装置に送信される複数の
データパケットを記憶する発信データ記憶装置と、上記
データパケットを受信する端末装置に送信された複数の
データパケットの複製を記憶する再送信データ記憶装置
と、上記データパケットを受信する端末装置からの第1
の要求信号に応答して、上記発信データ記憶装置に記憶
されたデータパケットのタイムアウト属性を変更する手
段と、上記データパケットを受信する端末装置からの第
2の要求信号に応答して、上記再送信データ記憶装置に
記憶されたデータパケットの複製のタイムアウト属性を
変更する手段とをさらに備えたことによって、上記パケ
ット交換通信ネットワークにおいて複数のデータストリ
ーム中の複数のデータパケットの送信及び/又は再送信
に係るトラフィックを調整する。
【0085】従って、本発明によれば、パケット交換通
信ネットワークにおいてリアルタイムコンテンツの伝送
を制御するときにネットワークの輻輳を防止し、ネット
ワーク資源を有効に利用することができる。
【0086】本発明によれば、再送信要求信号の送信と
肯定応答信号の送信とを制御し、かつ再送信要求信号及
び肯定応答信号受信を利用して1つよりも多くのデータ
パケットからなるデータコンテンツオブジェクトのスケ
ジューリングを援助することができる。また、本発明
は、終端間でのデータパケットの着信に係る変動(ジッ
ター)が大きいネットワーク上で、リアルタイムコンテ
ンツを分配しかつ伝送する際に使用される。
【0087】本発明は、再送信及び/又は肯定応答機構
を使用して、ネットワーク資源の効率的な使用を可能に
する。本発明は、貴重なネットワーク資源の最適な利用
を達成するために、再送信及び/又は肯定応答機構をフ
ロー制御機構と関連して制御できる方法に係る処理を実
施し、その結果、再送信要求信号及び/又は肯定応答信
号の送信によるネットワークの輻輳を防止することがで
きる。新規な、選択的な再送信及び肯定応答の機構を用
いると、サービス品質を意識したネットワークにおい
て、優先度を与えられたすべてのクラスのデータストリ
ームに対して伝送サービスの新しいレベルが達成される
ように、本発明はさらにコンテンツキャッシング機構と
の共用が可能になる。本発明を用いると、公衆や企業の
広域ネットワークの構築に広く用いられる、拡張された
ネットワーク構成要素(ゲートウェイ、ルータ、スイッ
チ、インテリジェントハブ及び他のネットワーク構成要
素)は、優先度の低いトラフィックに対するサービス拒
否の問題を解決することができる。本発明はまた、パケ
ット交換通信ネットワークにおいて、リアルタイムコン
テンツと、準リアルタイムコンテンツと、リアルタイム
ではないコンテンツの伝送における異なる要求に適合し
た広範なネットワークサービスを、ネットワークオペレ
ータに提供することを可能にする。
【0088】本発明は、ストリーミングサーバから所望
の受信者へと至る経路に沿った各ネットワーク構成要素
において提供される、キャッシングと、再送信と、肯定
応答の機構を利用することを介したトラフィック状態の
制御を用いたものである。通常、データストリームはま
ず、エンドユーザからの要求信号を受信するとストリー
ミングサーバによって生成される。本発明は、データス
トリーム生成のための機構を特定するものではなく、ま
た、そのような機構に何ら制限を課すものでもない。し
かしながら、これは、適正なネットワーク/メモリ資源
を割り当てることができるようにデータストリームの生
成の通知を要求する。
【0089】複数のコンテンツオブジェクトは、データ
ストリーム中に挿入される。これらは、スケジュールを
決定するために、記憶装置に挿入される。送信のとき
は、再送信を容易化するためにデータコンテンツの複製
が記憶される。そのような複製に対してタイムアウト期
間が関連付けられ、上記タイムアウト期間が経過すると
きか、もしくは肯定応答信号を受信したときにメモリか
ら消去(パージ)される。タイムアウト期間を設定する
とき、本発明は、適用可能であればコンテンツオブジェ
クトのプレゼンテーション時間の値を考慮する。それに
加えて、もしコンテンツオブジェクト間に依存関係が存
在するようであれば、コンテンツオブジェクトのスケジ
ューリングが上記依存関係を最適化できるように、受信
側端末装置からの再送信要求信号がモニタされる。
【0090】受信側端末装置が送信できる再送信要求信
号及び/又は肯定応答信号のレートを本発明に係る装置
が効率的に制御できるように、ネットワークの輻輳状態
はモニタされる。それに加えて、コンテンツオブジェク
トを異なるエンドユーザに効率的に伝送できるように、
本発明はキャッシング機構を提供する。
【0091】本発明は、ストリーミングサーバから所望
のエンドユーザに至るルートに沿った複数のネットワー
ク構成要素において用いることができる。本発明はま
た、データストリームが閉じられるときに、そのネット
ワーク構成要素にまだ存在しているコンテンツオブジェ
クトを除去する機構を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る中継装置1−1乃至
1−Nを含むネットワークの一部を図示するブロック図
である。
【図2】 図1の上位層のモジュール装置130が新し
いデータパケットを送信のために下位層のモジュール装
置131に伝送するときに実行されるデータパケット受
信処理を示すフローチャートである。
【図3】 図1のパケットスケジューリングアルゴリズ
ム装置103がネットワークへの送信のために発信デー
タ記憶装置102からコンテンツオブジェクトを選択す
るときに実行されるコンテンツオブジェクトの送信処理
を示すフローチャートである。
【図4】 図1のコントローラ120によって実行され
る、再送信要求信号に対する応答処理を示すフローチャ
ートである。
【図5】 図1のコントローラ120によって実行され
る、データパケットの依存性を考慮した再送信要求信号
に対する応答処理を示すフローチャートである。
【図6】 ネットワークの現在の輻輳状態を考慮して実
行される図1のコントローラ120の意志決定ステップ
である、再送信要求信号の送信レートの制御処理を示す
フローチャートである。
【図7】 ネットワークの現在の輻輳状態を考慮して実
行される図1のコントローラ120の意志決定ステップ
である、肯定応答信号送信の送信レートの制御処理を示
すフローチャートである。
【図8】 図1の発信データ記憶装置102及び/又は
再送信データ記憶装置104から特定の属性を有するデ
ータパケットを選択して除去するときに実行されるデー
タパケット除去処理を示すフローチャートである。
【図9】 図1のコントローラ120が特定の属性を有
するデータパケットを選択して添付されたタイムアウト
属性を変更するときに実行される、データパケットのタ
イムアウト属性の変更処理を示すフローチャートであ
る。
【図10】 同一のデータパケットに対して複数の要求
が存在する場合、図1のコントローラ120が再送信デ
ータ記憶装置104におけるデータパケットを再使用す
るときに実行されるデータパケットの再使用処理を示す
フローチャートである。
【図11】 本発明の変形例の、キャッシュメモリをイ
ネーブルにされたネットワーク構成要素を用いて構成さ
れたネットワークパスのシステム構成図と、キャッシュ
メモリをイネーブルにされたネットワーク構成要素の構
成を示す機能ブロック図である。
【図12】 図11のキャッシュメモリをイネーブルに
されたネットワーク構成要素において主要なキャッシン
グエンジンとして用いられるコンテンツキャッシング制
御機構1106の詳細構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1−1乃至1−N…中継装置、 101…受信側インターフェース、 102…発信データ記憶装置、 103…パケットスケジューリングアルゴリズム装置、 104…再送信データ記憶装置、 105…再送信制御アルゴリズム装置、 106…送信側インターフェース、 107,108,109,110,111,112…デ
ータパス、 113,114,115,116,117,118…制
御信号パス、 120…コントローラ、 130…上位層のモジュール装置、 131…下位層のモジュール装置、 1101…ネットワークノード、 1102…コンテンツストリームの入力インターフェー
ス、 1103…入力セッション送信コントローラ、 1104…バッファメモリ、 1105…出力セッション送信コントローラ、 1106…コンテンツキャッシング制御機構、 1107…コンテンツストリームの出力インターフェー
ス、 1110,1111…ネットワーク構成要素、 1112…受信側端末装置、 1201…トラフィック検出器、 1202…短期バッファメモリ、 1203…キャッシングレギュレータ、 1204…セッションリスケジューラ、 1205…キャッシュメモリコントローラ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 チェン・ホン シンガポール534415シンガポール、タイ・ セン・アベニュー、ブロック1022、04− 3530番、タイ・セン・インダストリアル・ エステイト、パナソニック・シンガポール 研究所株式会社内 (72)発明者 ペク ユー・タン シンガポール534415シンガポール、タイ・ セン・アベニュー、ブロック1022、04− 3530番、タイ・セン・インダストリアル・ エステイト、パナソニック・シンガポール 研究所株式会社内 Fターム(参考) 5K030 GA13 HA08 HB21 LA01 LB05 LE17 MB09 MB16 5K034 AA07 AA09 DD03 EE11 FF11 HH01 HH02 MM03

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 パケット交換通信ネットワークにおいて
    使用され、データパケットを受信する端末装置に対し
    て、コンテンツを特定した送信を制御するための中継装
    置であって、 上記端末装置は、 データパケットの受信エラーを検出し、当該データパケ
    ットの再送信を要求する信号を自動的に送信する手段
    と、 所定のタイムアウト期間内においてデータパケットの受
    信に失敗したとき、当該データパケットの再送信を要求
    する信号を自発的に送信する手段とを備え、 上記中継装置は再送信要求制御手段を備え、上記再送信
    要求制御手段は、 データパケットを受信する端末装置が当該データパケッ
    トの再送信を要求する信号を生成することを禁止するよ
    うに制御する手段と、 データパケットを受信する端末装置が当該データパケッ
    トの再送信を要求する信号を発生するレートを制限する
    ように制御する手段とを備えたことを特徴とするパケッ
    ト交換通信ネットワークのための中継装置。
  2. 【請求項2】 上記再送信要求制御手段は、 ネットワークの輻輳度が所定の第1のしきい値以上のと
    き、上記データパケットを受信する端末装置に対して上
    記データパケットの再送信を要求することを禁止する制
    御信号を送信し、 ネットワークの輻輳度が、上記第1のしきい値よりも小
    さく、かつ上記第1のしきい値よりも小さい第2のしき
    い値以上であるとき、上記データパケットを受信する端
    末装置に対して上記データパケットの再送信を要求する
    信号の送信レートを減少させる制御信号を送信し、 ネットワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さ
    いとき、上記データパケットを受信する端末装置に対し
    て上記データパケットの再送信を要求することを許可す
    る制御信号を送信することによって、上記パケット交換
    通信ネットワークにおいて複数のデータストリーム中の
    複数のデータパケットの再送信に係るトラフィックを調
    整することを特徴とする請求項1記載のパケット交換通
    信ネットワークのための中継装置。
  3. 【請求項3】 上記中継装置は、当該中継装置から送信
    されたデータパケットを受信する端末装置が当該データ
    パケットに対する肯定応答信号を送信する動作を制御す
    るための肯定応答制御手段をさらに備え、上記肯定応答
    制御手段は、 ネットワークの輻輳度が所定の第1のしきい値以上のと
    き、上記データパケットを受信する端末装置に対して肯
    定応答信号を送信することを禁止する制御信号を送信
    し、 ネットワークの輻輳度が、上記第1のしきい値よりも小
    さく、かつ上記第1のしきい値よりも小さい第2のしき
    い値以上であるとき、上記データパケットを受信する端
    末装置に対して肯定応答信号の送信レートを減少させる
    制御信号を送信し、 ネットワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さ
    いとき、上記データパケットを受信する端末装置に対し
    て肯定応答信号を送信することを許可する制御信号を送
    信することによって、上記パケット交換通信ネットワー
    クにおいて複数のデータストリーム中の複数のデータパ
    ケットの送信及び/又は再送信に係るトラフィックを調
    整することを特徴とする請求項1又は2記載のパケット
    交換通信ネットワークのための中継装置。
  4. 【請求項4】 上記データパケットを受信する端末装置
    に送信される複数のデータパケットを記憶する発信デー
    タ記憶装置と、 上記データパケットを受信する端末装置に送信された複
    数のデータパケットの複製を記憶する再送信データ記憶
    装置と、 上記データパケットを受信する端末装置からの第1の要
    求信号に応答して、上記発信データ記憶装置に記憶され
    たデータパケットのタイムアウト属性を変更する手段
    と、 上記データパケットを受信する端末装置からの第2の要
    求信号に応答して、上記再送信データ記憶装置に記憶さ
    れたデータパケットの複製のタイムアウト属性を変更す
    る手段とをさらに備えたことによって、上記パケット交
    換通信ネットワークにおいて複数のデータストリーム中
    の複数のデータパケットの送信及び/又は再送信に係る
    トラフィックを調整することを特徴とする請求項1記載
    のパケット交換通信ネットワークのための中継装置。
  5. 【請求項5】 パケット交換通信ネットワークにおいて
    使用され、データパケットを受信する端末装置に対し
    て、コンテンツを特定した送信を制御するための中継方
    法であって、 上記端末装置は、 データパケットの受信エラーを検出し、当該データパケ
    ットの再送信を要求する信号を自動的に送信するステッ
    プと、 所定のタイムアウト期間内においてデータパケットの受
    信に失敗したとき、当該データパケットの再送信を要求
    する信号を自発的に送信するステップとを含み、 上記中継装置は、 データパケットを受信する端末装置が当該データパケッ
    トの再送信を要求する信号を生成することを禁止するよ
    うに制御するステップと、 データパケットを受信する端末装置が当該データパケッ
    トの再送信を要求する信号を発生するレートを制限する
    ように制御するステップとを含むことを特徴とするパケ
    ット交換通信ネットワークのための中継方法。
  6. 【請求項6】 ネットワークの輻輳度が所定の第1のし
    きい値以上のとき、上記データパケットを受信する端末
    装置に対して上記データパケットの再送信を要求するこ
    とを禁止する制御信号を送信するステップと、 ネットワークの輻輳度が、上記第1のしきい値よりも小
    さく、かつ上記第1のしきい値よりも小さい第2のしき
    い値以上であるとき、上記データパケットを受信する端
    末装置に対して上記データパケットの再送信を要求する
    信号の送信レートを減少させる制御信号を送信するステ
    ップと、 ネットワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さ
    いとき、上記データパケットを受信する端末装置に対し
    て上記データパケットの再送信を要求することを許可す
    る制御信号を送信するステップとをさらに含むことによ
    って、上記パケット交換通信ネットワークにおいて複数
    のデータストリーム中の複数のデータパケットの再送信
    に係るトラフィックを調整することを特徴とする請求項
    5記載のパケット交換通信ネットワークのための中継方
    法。
  7. 【請求項7】 上記中継方法は、当該中継方法に従って
    送信されたデータパケットを受信する端末装置が当該デ
    ータパケットに対する肯定応答信号を送信する動作を制
    御するステップをさらに含み、上記ステップは、 ネットワークの輻輳度が所定の第1のしきい値以上のと
    き、上記データパケットを受信する端末装置に対して肯
    定応答信号を送信することを禁止する制御信号を送信す
    るステップと、 ネットワークの輻輳度が、上記第1のしきい値よりも小
    さく、かつ上記第1のしきい値よりも小さい第2のしき
    い値以上であるとき、上記データパケットを受信する端
    末装置に対して肯定応答信号の送信レートを減少させる
    制御信号を送信するステップと、 ネットワークの輻輳度が上記第2のしきい値よりも小さ
    いとき、上記データパケットを受信する端末装置に対し
    て肯定応答信号を送信することを許可する制御信号を送
    信するステップと含むことによって、上記パケット交換
    通信ネットワークにおいて複数のデータストリーム中の
    複数のデータパケットの送信及び/又は再送信に係るト
    ラフィックを調整することを特徴とする請求項5又は6
    記載のパケット交換通信ネットワークのための中継方
    法。
  8. 【請求項8】 上記データパケットを受信する端末装置
    に送信される複数のデータパケットを発信データ記憶装
    置に記憶するステップと、 上記データパケットを受信する端末装置に送信された複
    数のデータパケットの複製を再送信データ記憶装置に記
    憶するステップと、 上記データパケットを受信する端末装置からの第1の要
    求信号に応答して、上記発信データ記憶装置に記憶され
    たデータパケットのタイムアウト属性を変更するステッ
    プと、 上記データパケットを受信する端末装置からの第2の要
    求信号に応答して、上記再送信データ記憶装置に記憶さ
    れたデータパケットの複製のタイムアウト属性を変更す
    るステップとをさらに含むことによって、上記パケット
    交換通信ネットワークにおいて複数のデータストリーム
    中の複数のデータパケットの送信及び/又は再送信に係
    るトラフィックを調整することを特徴とする請求項5記
    載のパケット交換通信ネットワークのための中継方法。
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