JP2003093379A - ガントリ支持構造体及びその装置 - Google Patents

ガントリ支持構造体及びその装置

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JP2003093379A
JP2003093379A JP2001287654A JP2001287654A JP2003093379A JP 2003093379 A JP2003093379 A JP 2003093379A JP 2001287654 A JP2001287654 A JP 2001287654A JP 2001287654 A JP2001287654 A JP 2001287654A JP 2003093379 A JP2003093379 A JP 2003093379A
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JP2001287654A
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Akira Izumihara
彰 泉原
Takeshi Yamada
武 山田
Masaji Maita
正司 舞田
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GE Medical Systems Global Technology Co LLC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 軽量かつコンパクトな構成でガントリの十分
な支持剛性が得られることを課題とする。 【解決手段】 被検体体軸CLbの回りに回転してCT
情報を読み取るためのガントリ35を支持するガントリ
支持構造体において、床面に対し体軸と平行の左右に展
開する第1,第2のフレーム部材54L,54Rと、第
1,第2のフレーム部材より立設されて夫々の上方に展
開する第1,第2の支柱部材55L,55Rと、第1,
第2の支柱部材の両脚部付近の間に設けた第3のフレー
ム部材52とを備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はガントリ支持構造体
及びその装置に関し、更に詳しくは被検体体軸の回りに
回転してCT情報を読み取るためのガントリを支持する
ガントリ支持構造体及びその装置に関する。
【0002】年々高速化する、例えばX線CT装置で
は、ガントリ回転部の重量アンバランス等に起因する振
動を十分に抑制する必要がある。また、スライス厚も薄
くかつマルチ化される傾向にあり、スキャン中の振動は
画質劣化の原因となるため、ガントリの制振技術が益々
重要となっている。
【0003】
【従来の技術】図10は従来技術を説明する図で、従来
のX線CT装置におけるガントリ支持機構部の斜視図を
示している。図において、35は不図示のX線管やX線
検出器等を搭載して被検体体軸CLbの回りに回転する
ガントリ、37は内周側に設けたベアリング(不図示)
によりガントリ35を回転自在に軸支するバックプレー
ト、70はこのバックプレート37を介してガントリ3
5の全体をチルト可能に支持するガントリ支持構造体
(ベース)である。
【0004】従来のベース70は、床面に対して前後左
右の各フレーム部材72F,72B,74L,74Rを
図示の如く矩形状に枠組みして枠組体(台座ブロック)
となすと共に、左右のフレーム部材74L,74Rの各
中間部から2本の支柱部材(サイドアーム)75L,7
5Rを夫々の上方(体軸と垂直又は斜めの方向)に展開
させる構造となっていた。更に、支柱部材75L,75
Rの各上部に軸受部材(ピローブロック)41L,41
Rを設け、バックプレート37の左右から前方に展開す
るアームの両端部(ガントリのチルト中心に相当)を該
軸受部材41L,41Rによって回動可能に軸支すると
共に、支柱部材75L,75Rの各中間部に付設した油
圧シリンダ43L,43Rによってバックプレート37
の両腕部を上/下動させ、こうしてガントリ35をその
前/後方向にチルト可能に支持している。
【0005】一般に、正面視形状が凹の字のベースで重
量物であるガントリ35を支えるときは、ガントリ自重
のために両支柱部材75L,75Rには内向きの力
1L,F 1Rが働く結果、夫々の支柱脚部には内向きのモ
ーメント力F1L’,F1R’が働く。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、従来のベー
ス70は、このモーメント力F1L’,F1R’を前後のフ
レーム部材72F,72Bで分担(F2L,F2R
2L’,F2R’)して支える構造であるため、左右のフ
レーム部材74L,74Rは夫々のねじれ応力F3L,F
3L’,F3R,F3R’で支柱部材75L,75Rを支える
必要があり、このためガントリ35を支持するのに十分
な剛性(静的剛性,制振特性等)が得られなかった。
【0007】また、従来のように床面上に矩形状の枠組
体が存在する構成であると、前後のフレーム部材72
F,72Bが邪魔になって、例えば台車200等をガン
トリ35に十分に近づけることが出来ず、ガントリの保
守アクセス等にデッドスペースが生じていた。このた
め、例えばX線管ユニット31等の重量物を交換等する
場合には、支柱上部にアーム91,滑車92,チェーン
93及びフック等からなる小型の巻上機(ホイスト等)
90を設ける必要があり、このために余分なスペースを
必要とするばかりか、作業時には、必要ならガントリを
チルトさせると共に、ホイスト90を使用してX線管ユ
ニット31等をガントリ35の所定位置付近に吊り上げ
て交換等するような、煩雑な作業となっていた。
【0008】本発明は上記従来技術の問題点に鑑みなさ
れたもので、その目的とする所は、軽量かつコンパクト
な構成でガントリの十分な支持剛性が得られるガントリ
支持構造体及びその装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の課題は例えば図1
の構成により解決される。即ち、本発明(1)のガント
リ支持構造体は、被検体体軸CLbの回りに回転してC
T情報を読み取るためのガントリ35を支持するガント
リ支持構造体において、床面に対し前記体軸と平行の左
右に展開する第1,第2のフレーム部材54L,54R
と、前記第1,第2のフレーム部材より立設されて夫々
の上方(体軸と垂直又は斜めの方向)に展開する第1,
第2の支柱部材55L,55Rと、前記第1,第2の支
柱部材の両脚部付近の間に設けた第3のフレーム部材5
2とを備えるものである。
【0010】本発明(1)においては、両支柱部材55
L,55Rの両脚部付近の間を第3のフレーム部材52
で直接的に梁支持する構成(骨格的構造)により、第
1,第2のフレーム部材54L,54Rには何らのねじ
れ力も加わらないばかりか、ガントリ回転に伴う振動に
より両支柱部材55L,55Rに加わるような横(x軸
方向の)振動を高い剛性で抑制できる。
【0011】また、各フレーム部材54L,54Rには
ねじれ応力が要求されないこと、及び第3のフレーム部
材52は1本で良いこと等から、各フレーム部材54
L,54R,52を軽量化(肉薄化等)できると共に、
全体としても単純な骨格構造により、高い剛性を維持し
つつ、ガントリ支持構造体をコンパクトに構成できる。
【0012】また、第3のフレーム部材52は1本で良
いことから、様々な部品をガントリ前/後面よりアクセ
ス可能となるため、保守/製造のスペースを広く安全に
確保でき、作業効率が格段に向上する。
【0013】この場合に、好ましくは、両支柱部材55
L,55Rのうちのガントリ自重により内向きのモーメ
ント力F1L’,F1R’が働くような両脚部付近の間を被
検体体軸CLbと垂直に展開するような第3のフレーム
部材52によって直接的に梁支持する。従って、正面視
形状が凹の字のベース50で重量物であるガントリ35
を支えても、両支柱部材55L,55Rに加わるような
内向きの力を高い剛性で支持できる。同時に、横振動に
対しても高い剛性が得られる。
【0014】本発明(2)は、本発明(1)において、
例えば図4に示す如く,第1のフレーム部材54Lと第
1の支柱部材55Lとの接合部の右側側面に付設した第
1の補強板57Lと、第2のフレーム部材54Rと第2
の支柱部材55Rとの接合部の左側側面に付設した第2
の補強板57Rとを備え、第3のフレーム部材52を第
1,第2の補強板の間に設けたものである。これによ
り、第1,第2のフレーム部材と第1,第2の支柱部材
との間の各接合関係(接合形態)を内側側面より効率よ
く補強できると共に,第3のフレーム部材52の両端面
との間の当接面を十分に補強(例えば、広く確保)でき
る。
【0015】また本発明(3)は、本発明(2)におい
て、第1,第2の補強板57L,57Rの垂直方向に夫
々1又は2以上からなる第1,第2のリブ部材58L
(58L’),58R(58R’)を付設したものであ
る。これにより、第1,第2の補強板57L,57Rの
軽量化を図れると共に、該補強板の垂直方向の撓み応力
を効率よく補強できる。また、第1,第2の支柱部材5
5L,55Rの横振動に対する耐振性も向上する。
【0016】また本発明(4)は、本発明(2)又は
(3)において、第1,第2の補強板57L,57Rの
水平方向に夫々第3,第4のリブ部材59L,59Rを
付設したものである。これにより、第1,第2の補強板
57L,57Rの軽量化を図れると共に、第3,第4の
リブ部材59L,59Rの単独で,又は第1,第2のリ
ブ部材58L(58L’),58R(58R’)と共
に、各補強板57L,57Rの水平方向の撓み応力を効
率よく補強できる。なお、第1,第2の補強板57L,
57Rの各上半部を夫々水平方向に曲げる(プレスす
る)ことで、この部分を第3,第4のリブ部材59L,
59Rとしても良い。
【0017】また本発明(5)は、本発明(2)におい
て、第1のフレーム部材54Lと第1の支柱部材55L
との接合部の左側側面に付設した第3の補強板56L
と、第2のフレーム部材54Rと第2の支柱部材55R
との接合部の右側側面に付設した第4の補強板56Rと
を備えるものである。これにより、第1,第2のフレー
ム部材と第1,第2の支柱部材との間の各接合関係(接
合形態)を外側側面からも効率よく補強できる。またこ
れにより、所要の剛性を保ちつつ、第1,第2のフレー
ム部材及び第1,第2の支柱部材の軽量化を図ることも
可能である。
【0018】また本発明(6)は、本発明(1)におい
て、第1乃至第3のフレーム部材及び第1,第2の支柱
部材が鋼管及び又は鋼板の板金構造材よりなるものであ
る。従って、軽量、かつコンパクトな構成で、ガントリ
支持の十分な剛性が得られる。
【0019】また本発明(7)は、本発明(1)におい
て、例えば図9に示す如く,第1のフレーム部材54L
と、第1の支柱部材55Lの下端部と、第3のフレーム
部材52の一端部とを夫々に嵌入して保持可能な金属の
一体整形された第1の鋳造部材(入れ子状支持部材)8
1Lと、第2のフレーム部材54Rと、第2の支柱部材
55Rの下端部と、第3のフレーム部材52の他端部と
を夫々に嵌入して保持可能な金属の一体整形された第2
の鋳造部材(入れ子状支持部材)81Rとを備えるもの
である。従って、各部材の結合部分に十分な強度が得ら
れる。また、比較的簡単な組立作業でガントリ支持構造
体の十分な構造精度が得られる。
【0020】また上記の課題は例えば図7の構成により
解決される。即ち、本発明(8)のガントリ支持構造体
は、被検体体軸CLbの回りに回転してCT情報を読み
取るためのガントリを支持するガントリ支持構造体にお
いて、床面に対し前記体軸と垂直に配置される1本のフ
レーム部材(52)の左右両端部付近から、夫々の上方
(体軸と垂直又は斜めの方向)に各1本の支柱部材(5
5L,55R)を立設して一個の支柱ブロック82とな
すと共に、該支柱ブロックの左右両下端部付近を前記体
軸と平行に展開するフレーム部材54L(54L’),
54R(54R’)により固定したものである。
【0021】本発明(8)によれば、ガントリ支持の重
要な骨格部分(正面視形状が凹の字の支柱ブロック)8
2を予め一体的に構成することにより、軽量、かつコン
パクトな構成で、ガントリの横振動に対する十分な支持
剛性が得られる。
【0022】本発明(9)は、本発明(8)において、
例えば図7(B)に示す如く,支柱ブロック82は金属
の一体整形された鋳造物からなるものである。従って、
支柱ブロック82には十分な強度と精度が得られる。
【0023】また本発明(10)は、本発明(9)にお
いて、支柱ブロック82の左右両下端部付近に体軸と平
行に展開する開口部83L,83Rを備え、該各開口部
に嵌着又は貫通させたフレーム部材54L(54
L’),54R(54R’)により支柱ブロック82を
体軸の方向に対して固定したものである。
【0024】この場合に、各開口部83L,83Rに対
しては、夫々の前後から各2本のフレーム部材54L,
54L’,54R,54R’を嵌着させても良いし,又
は各1本のフレーム部材54L,54Rを貫通させても
良い。
【0025】また上記の課題は例えば図8の構成により
解決される。即ち、本発明(11)のガントリ支持構造
体は、被検体体軸CLbの回りに回転してCT情報を読
み取るためのガントリを支持するガントリ支持構造体に
おいて、床面に対し前記体軸と平行に展開する左右2本
のフレーム部材(54L,54R)から、夫々の上方に
各1本の支柱部材(55L,55R)を立設して左右の
各支柱ブロック51L,51Rとなすと共に、前記両支
柱部材の両脚部付近の間に1本の梁状部材85を設けて
固定したものである。
【0026】本発明(11)によれば、ガントリ自重を
支える各支柱ブロック51L,51Rを予め一体的に構
成することにより、軽量、かつコンパクトな構成で、ガ
ントリを支持するのに十分な剛性が得られる。
【0027】本発明(12)は、本発明(11)におい
て、例えば図8(B)に示す如く、各支柱ブロック51
L,51Rは金属の一体整形された鋳造物からなるもの
である。従って、各支柱ブロック51L,51Rには十
分な強度と精度が得られる。
【0028】また本発明(13)は、本発明(12)に
おいて、各支柱ブロック51L,51Rのうちの梁状部
材85と当接する各位置に、該梁状部材を嵌入するため
の嵌入口86L,86Rを突設し、該嵌入口に嵌着した
梁状部材85により両支柱ブロック51L,51Rを体
軸と垂直な方向に対して固定したものである。従って、
各支柱ブロック51L,51Rと梁状部材85との接合
に十分な強度と精度が得られる。
【0029】また上記の課題は例えば図3の構成により
解決される。即ち、本発明(14)のコンピュータ診断
装置は、被検体体軸CLbの回りに回転するガントリ3
5が前記体軸の方向にチルト可能なコンピュータ診断装
置において、本発明(1)に記載のガントリ支持構造体
を備え、その第1,第2の支柱部材55L,55Rの上
端部付近に設けた第1,第2の軸受部材41L,41R
によりガントリのチルト中心を支持すると共に、該第
1,第2の支柱部材の中間部に設けた第1,第2の油圧
シリンダ43L,43Rによりガントリの前方部位又は
後方部位を上下動可能に支持したものである。
【0030】従って、軽量、かつコンパクトなガントリ
支持構造体でガントリの十分な支持剛性が得られると共
に、その床面には広い保守スペースを確保できる。
【0031】本発明(15)は、本発明(14)におい
て、ガントリ35は、被検体100を挟んで相対向する
X線管31とX線検出器33とを備えるものである。
【0032】また上記の課題は例えば図1の構成により
解決される。即ち、本発明(16)のガントリ支持構造
体は、被検体体軸CLbの回りに回転してCT情報を読
み取るためのガントリ35を支持するガントリ支持構造
体において、床面に対し前記体軸と平行に配置される左
右2本のフレーム部材54L,54Rと、前記体軸と垂
直に配置され、かつ前記左右2本のフレーム部材に各一
箇所で接合する1本のフレーム部材52と、前記各フレ
ーム部材の両接合部付近から夫々の上方に展開する2本
の支柱部材55L,55Rであって、前記ガントリを支
持するためのもの、とを備えるものである。
【0033】本発明(16)によれば、左右2本のフレ
ーム部材54L,54Rの間を1本のフレーム部材52
で梁支持する構成により、軽量、かつコンパクトな構成
でガントリの十分な支持剛性が得られると共に、その床
面には広い保守スペースを確保できる。
【0034】また本発明(17)のガントリ支持構造体
は、被検体体軸CLbの回りに回転してCT情報を読み
取るためのガントリ35を支持するガントリ支持構造体
において、床面に対して左右の2辺を体軸と平行とな
し、かつこれらに接合する1辺を体軸と垂直とするよう
なHの字状に展開する台座ブロックと、該台座ブロック
の左右両接合部付近に立設されて夫々の上方に展開する
2本の支柱部材であって、前記ガントリを支持するため
のもの、とを備えるものである。
【0035】本発明(17)によれば、床面に対しHの
字状に展開するような台座ブロックの左右両接合部付近
に立設した2本の支柱部材でガントリを両支持する構成
により、軽量、かつコンパクトな構成でガントリの十分
な支持剛性が得られると共に、その床面には広い保守ス
ペースを確保できる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に従って本発明に
好適なる複数の実施の形態を詳細に説明する。なお、全
図を通して同一符号は同一又は相当部分を示すものとす
る。図2は実施の形態によるX線CT装置の要部構成図
で、本発明のX線CT装置への適用例を説明するもので
ある。この装置は大きく分けて、X線ファンビームXL
FBにより被検体100のアキシャル/ヘリカルスキャ
ンを行う走査ガントリ部30と、被検体を載せて体軸C
Lb方向に移動させる撮影テーブル20と、上記各部3
0,20の遠隔制御を行うと共に、X線撮影技師が操作
をする操作コンソール部10とを備える。
【0037】走査ガントリ部30において、31は回転
陽極型のX線管、31AはX線制御部、32はX線スラ
イス幅の制限を行うコリメータ、32Aはコリメータ制
御部、33はチャネルCH方向に並ぶ多数(n=100
0程度)のX線検出素子が体軸CLb方向の例えば2列
A,B(なお、他の1列又は3列以上でも良い)に配列
されているX線検出器、34はX線検出器33の検出信
号に基づき被検体の投影データを生成し、収集するデー
タ収集部、35は、これらのX線撮影系を体軸の回りに
回転可能に支持するガントリ、35Aはガントリ35の
回転制御部、36はガントリ35をチルト可能に支持す
る後述のチルト機構部、36Aはチルト制御部である。
また、撮影テーブル20において、21は被検体を搭載
して体軸方向に移動可能な天板(クレイドル)である。
【0038】操作コンソール部10において、11はX
線CT装置の主制御・処理(スキャン制御,CT断層像
の再構成処理、ガントリのチルト制御等)を行う中央処
理装置、11aはそのCPU、11bはCPU11aが
使用するRAM,ROM等からなる主メモリ(MM)、
12はキーボードやマウス等を含む指令やデータの入力
装置、13はスキャン計画情報やCT断層像等を表示す
るための表示装置(CRT)、14はCPU11aと走
査ガントリ部30及び撮影テーブル20との間で各種制
御信号CSやモニタ信号MS等のやり取りを行う制御イ
ンタフェース、15はデータ収集部34からの投影デー
タを一時的に蓄積するデータ収集バッファ、16はデー
タ収集バッファ15からの投影データを蓄積・格納する
と共に、X線CT装置の運用に必要な各種アプリケーシ
ョンプログラムや各種演算/補正用のデータファイル等
を格納している二次記憶装置(ハードディスク装置等)
である。
【0039】X線CT撮影の動作を概説すると、X線管
31からのX線ファンビームXLFBは被検体100を
透過してX線検出器33の検出器列A,Bに一斉に入射
する。データ収集部34はX線検出器33の各検出列出
力に対応する投影データgA(X,θ),gB(X,θ)
を生成し、これらをデータ収集バッファ15に格納す
る。ここで、Xは検出器のチャネル番号、θは投影(ビ
ュー)角を表す。更に、走査ガントリ35が僅かに回転
した各ビュー角θで上記同様のX線投影を行い、こうし
て走査ガントリ1回転分の投影データを収集・蓄積す
る。また同時に、アキシャル/ヘリカルスキャン方式に
従って天板21を体軸CLb方向に間欠的/連続的に移
動させ、こうして被検体の所要撮影領域についての全投
影データを収集・蓄積し、これらを二次記憶装置16に
格納する。そして、CPU11aは、上記全スキャンの
終了後、又はスキャン実行に追従(並行)して、得られ
た投影データに基づき被検体のCT断層像を再構成し、
これを表示装置13に表示する。
【0040】以下、実施の形態によるガントリ支持機構
部の構造を詳細に説明する。図3は実施の形態によるガ
ントリ支持機構部の要部構成図で、図3(A)はその正
面図、図3(B),(C)は左右の側面図、図3(D)
は平面図である。なお、以下の説明で単に接合と言うと
きは、各部材間の接着,溶接,ボルト止め、リベット止
め等、又はこれらの併用を意味する。
【0041】図3(A),(D)において、X線管31
及びX線検出器33等を搭載するガントリ35は、背面
のバックプレート37の内周面に設けられたベアリング
(不図示)により回転自在に軸支されると共に、被検体
100の体軸CLbの回りを、例えば矢印a方向に回転
する。このバックプレート37は、その左右から前方に
展開するような両腕部を備えており、該両腕部を本実施
の形態によるガントリ支持構造体(ベース)50で支持
することで、ガントリ35の全体をチルト可能に支持す
る。
【0042】このベース50は、床面に対し体軸CLb
と平行の左右に展開するフレーム部材54L,54R
と、各フレーム部材54L,54Rより立設されて夫々
の斜め上方に展開する支柱部材55L,55Rと、該支
柱部材55L,55Rの両脚部付近の間に設けたフレー
ム(梁状)部材52とからなるような骨格的構造を備え
る。この構造では、中央の梁状部材52で左右の支柱部
材55L,55Rを直接的に支持する関係となるため、
従来のようにフレーム部材54L,54Rの各中間部に
ねじれ応力が介在することは無く、ベース50の剛性
(特に、ガントリ横振動に対する剛性)を高くできる。
【0043】この場合に、好ましくは、両支柱部材55
L,55Rのうちのガントリ自重により内向きのモーメ
ント力が働くような両脚部付近の間を被検体体軸CLb
と垂直に展開するようなフレーム部材52によって直接
的に梁支持する。従って、正面視形状が凹の字のベース
50で重量物であるガントリ35を支えても、両支柱部
材55L,55Rに加わるような内向きの力F1L,F1R
を高い剛性で支持できる。同時に、ガントリ35の回転
振動に伴う横振動に対しても高い剛性が得られる。
【0044】また、従来は前後2本あった梁状部材72
F,72Bを、中央1本の梁状部材52に減らすことが
できるため、ベース50の軽量化とコストダウンが図れ
る。また、各部材54L,54R,55L,55R,5
2としては、例えば断面矩形の鋼管等を使用することに
より、全体構造の剛性を損なわずに、各部材の軽量化
(肉薄化)及びコンパクト化(断面積の低減化)が図れ
る。因みに、この例では、フレーム部材54L,54R
の各板厚=3.2mm、支柱部材55L,55Rの各板
厚=6mm、中央の梁状部材52の板厚=6mmとして
いるが、これに限らない。
【0045】更に、ベース50の左右に底板53L,5
3Rを設け、これらに各フレーム部材54L,54R,
52を接合することで、各部材の接合関係を固定・維持
すると共に、各底板53L,53Rに高さ調整用のボル
ト部材53a〜53cを設けることで、ベース50を水
平に保つ。従って、従来のように床面に対して矩形状の
枠組体を設けなくても、このベース50を床面に据えつ
けて固定するに十分な剛性及び設置の安定性が得られ
る。因みに,この例では、底板53L,53Rの各板厚
=4.5mmとしているが、これに限らない。
【0046】図3(B),(C)において、左右の各フ
レーム部材54L,54Rに立設した各支柱部材55
L,55Rは、夫々の斜め上方に展開すると共に、この
支柱部材55L,55Rの上部付近に付設した各軸受部
材(ピローブロック等)41L,41Rにより、バック
プレート37の左右に展開するアーム端部(ガントリの
チルト中心に相当)を軸支する。また、この支柱部材5
5L,55Rの各中間部には油圧シリンダ43L,43
Rが付設されており、夫々から延びるシリンダロッド4
4L,44Rの先端部をバックプレート37から展開す
る両アームの根元付近にリンクさせている。この状態
で、シリンダロッド44L,44Rを延び/縮みさせる
ことにより、バックプレート37の両腕部を上/下動さ
せ、これによりガントリ35をチルト中心の回りの前
(FWD)/後(BWD)方向にチルトさせる。
【0047】なお、上記左右のフレーム部材54L,5
4Rから各支柱部材55L,55Rを立設する方法には
以下の幾つかが考えられる。図5,図6にその態様を示
す。図5(A)は、支柱部材55L,55Rを左右の底
板53L,53Rの表面から立設すると共に、夫々の脚
部に前後からフレーム部材54L,54L’及び54
R,54R’を接合した場合を示している。この方法で
は、支柱部材55L,55Rが前方(下方)に倒れ込む
力を前後の各フレーム部材54L,54L’,54R、
54R’の剛体で直接的に支持できるため、上下方向に
高い支持剛性が得られる。また、支柱部材55L,55
Rと、フレーム部材54L,54L’及び54R,54
R’との間の接合部側面が面一となるため、この部分に
後述の補強板等を付設することで、各支柱部材55L,
55Rの上下方向の支持剛性を更に高めることが容易に
行える。
【0048】図5(B)は、上記図5(A)とは逆に、
フレーム部材54L,54Rを底板53L,53Rに固
定すると共に、該フレーム部材54L,54Rの各上部
に支柱部材55L,55Rを接合する場合を示してい
る。この場合も、支柱部材55L,55Rとフレーム部
材54L,54Rとの間の接合部側面が面一となるた
め、この部分に後述の補強板等を付設することで、各支
柱部材55L,55Rの上下方向の支持剛性を更に高め
ることが容易に行える。
【0049】図6(A)は、少し幅広のフレーム部材5
4L,54Rを使用すると共に、夫々の中間部に切り欠
孔(又は貫通孔)54a,54bを設け、ここに各支柱
部材55L,55Rを貫通させることで、夫々の先端面
をフレーム部材54L,54Rの内周底面(又は底板5
3L,53Rの表面)に当接させる場合を示している。
この方法では、支柱部材55L,55Rとフレーム部材
54L,54Rとの間の嵌合側面を利用して、この部分
をネジ止めすること等が可能であり、上下方向に高い支
持剛性が得られる。
【0050】図6(B)は、上記図6(A)とは逆に、
少し幅広の支柱部材55L,55Rを使用すると共に、
夫々の脚部に切り欠部55a,55bを設け、ここにフ
レーム部材54L,54Rを貫通させている。この方法
でも、支柱部材55L,55Rとフレーム部材54L,
54Rとの間の嵌合側面を利用して、この部分をネジ止
めすること等が可能であり、各支柱部材55L,55R
の上下方向に高い支持剛性が得られる。
【0051】ここで、上記図5(B)及び図6(A),
(B)の各構成は、床面に対して左右の2辺(54L,
54R)を体軸と平行となし、かつこれらに接合する1
辺(52)を体軸と垂直とするようなHの字状に展開す
る台座ブロックと、該台座ブロックの左右両接合部付近
に立設されて夫々の上方に展開する2本の支柱部材55
L,55Rであって、ガントリを支持するためのもの、
とを備えるガントリ支持構造体の、いくつかの典型的な
例でもある。
【0052】なお、上記左右のフレーム部材54L,5
4Rから各支柱部材55L,55Rを立設する方法に
は、上記以外にも様々な方法が考えられる。例えば、各
支柱部材55L,55Rを、上記の如く左右フレーム部
材54L,54Rの各真上側(又は各真中側)から立設
させるのではなく、左右フレーム部材54L,54Rの
各外側から立設させても良いし、又は各内側(例えば、
左右フレーム部材54L,54Rの各内側側面部とこれ
に当接すべき梁状部材52の両端面部とによって挟み込
まれる位置)から立設させても良い。
【0053】図3に戻り、更にこのベース50には、支
柱部材55L,55Rとフレーム部材54L,54R、
及びこれらと中央の梁状部材52との間の接合強度を補
強するための外側補強板56L,56R、内側補強板5
7L,57R、及び該内側補強板57L,57Rを夫々
の垂直方向に補強するためのリブ部材58L,58
L’,58R,58R’、及び同じく水平方向に補強す
るためのリブ部材59L,59R等が設けられており、
それらの詳細については図4に従って後述する。
【0054】図4に実施の形態によるガントリ支持機構
体の斜視図を示す。このベース50で重量物のガントリ
35を支えるときは、ガントリ重量の回転不均一に伴う
横振動の力、並びにガントリ自重のために両支柱部材5
5L,55Rの間に働く内向きの力F1L,F1Rが支柱剛
体を介して夫々の脚部にモーメント力として伝わるが、
本実施の形態では、このような力を1本の梁状部材52
で直接に支える構造であるため、左右のフレーム部材5
4L,54Rにはにねじれ応力が発生しないばかりか、
ガントリ35の横振動を抑えるのに十分な剛性(制振特
性等)が得られる。
【0055】好ましくは、フレーム部材54L,54R
と支柱部材55L,55Rとの各接合部の両側面に外側
補強板56L,56R及び内側補強板57L,57Rを
夫々付設(接合)し、これによって各フレーム及び支柱
部材間の相対位置(角度等)関係を拘束する共に、支柱
部材55L,55Rの支持剛性を高める。因みに,この
例では、外側補強板56L,56Rの各板厚=3.2m
m、内側補強板57L,57Rの各板厚=9mmとして
いるが、これに限らない。
【0056】また、このとき、梁状部材52の両端面を
各内側補強板57L,57Rの表面に夫々当接させるこ
とで、支柱部材55L,55Rとの間の実質的な当接面
を十分に補強できる。この例では、梁状部材52との間
の当接面が、支柱部材55L,55R(各板厚=6m
m)に重ね合わせた内側補強板57L,57R(各板厚
=9mm)によってその押圧方向に補強されている。
【0057】また、このような構造のベース50では、
必ずしも、各支柱部材55L,55Rの内側側面のみ
で、梁状部材52の両端面(断面積)の全てと当接する
配置関係になるとは限らないが、これらの間に幅広の内
側補強板57L,57Rを設けることで、梁状部材52
との間の当接面を実質的に広く確保できる。
【0058】更に、この内側補強板57L,57Rの垂
直方向にリブ部材58L,58L’及び58R,58
R’を夫々付設(接合)し、これにより内側補強板57
L,57Rの垂直方向の撓み応力を補強すると共に、該
リブ部材58L,58L’及び58R,58R’は梁状
部材52の左右両端部を底板53L,53R及び内側補
強板57L,57Rの各所要位置に拘束する作用も果た
している。また,各支柱部材55L,55Rの横振動に
対する制振強度も向上する。因みに,この例では、リブ
部材58L,58L’及び58R,58R’の各板厚=
6mmとしているが、これに限らない。
【0059】更に、この内側補強板57L,57Rの水
平方向にもリブ部材59L,59Rを付設(接合)し、
内側補強板57L,57Rの水平方向の撓み応力を補強
する。因みに,この例では、リブ部材59L,59Rの
各板厚=6mmとしているが、これに限らない。また、
この横方向のリブ部材59L,59Rの各底面側は、上
記縦方向のリブ部材58L,58L’及び58R,58
R’の各上辺側にも夫々接合しており、こうして内側補
強板57L,57Rの面剛性(撓み応力)を高めてい
る。
【0060】また、このベース50は、床面の前後側に
邪魔なフレームが存在しないため、ガントリアクセスの
ための保守ペースを広く安全に確保できる。例えば、X
線管ユニット31等の重量物を交換等する場合には、ガ
ントリ35のX線管取付位置を所定位置(例えば、時計
短針の4時〜5時又は7時〜8時付近等)に手動等で回
転させると共に、X線管ユニット31を搭載した台車2
00等をX線管取付位置に十分に近づけて交換すること
が可能である。従って、従来のようなホイスト等による
部品の吊り上げ作業が必要無くなり、作業員の安全性・
作業効率が向上する。
【0061】図7〜図9は他の実施の形態によるガント
リ支持構造体支持構造体(ベース)を説明する図(1)
〜(3)で、以下、夫々の特徴を説明する。図7(A)
において、この例のベース50aは、床面から斜め前方
にコの字状に両腕部55L,55Rを展開するような1
個の支柱ブロック82が、該両腕部55L,55Rを支
える中央のフレーム(梁状)部材52を背にして被検体
体軸CLbと垂直の方向に配置されると共に、好ましく
は、該支柱ブロック82の左右両脚部下側に底板53
L,53Rを設け、該左右両脚部の前後に被検体体軸C
Lbと平行な方向に展開する左右欠く2本のフレーム部
材54L,54L’,54R,54R’を接合し、これ
によりガントリ自重を支える方向に支持固定する構造と
なっている。この場合の支柱ブロック82は、例えば中
央の梁状部材52と左右2本の支柱部材55L,55R
とを、予め剛板の板金又は鋼管の溶接(又はネジ固定)
等により、一個の部材(構造材)として形成される。
【0062】図7(B)に上記図7(A)と同様の骨格
構造を有する他の実施の形態を示す。この例のベース5
0bは、上記支柱ブロック(図の破線で囲む)82とな
る部分を、予め金属(鉄,アルミ合金等)の鋳造又は公
知のロストワックス法等により、一個の部材として一体
成型すると共に、好ましくは、その左右両脚部付近に被
検体体軸CLbと平行な方向に展開するような貫通孔
(又は切り欠部)83L,83Rを設けておく。更に、
好ましくは、この支柱ブロック82の左右両脚部下側に
底板53L,53Rを設け、かつ前記貫通孔(又は切り
欠部)83L,83Rに被検体体軸CLbと平行な方向
に展開するような左右各1本のフレーム部材54L,5
4Rを貫通させて、これらの間を接合することにより、
ガントリ自重を支える方向に支持固定する構造となって
いる。従って、ベース50bの高い剛性と高い組立精度
が得られる。
【0063】図8(A)において、この例のベース50
cは、各床面から斜め前方に夫々の支柱部材55L,5
5Rを展開させるような左右2個の支柱ブロック51
L,51Rが、床面に対して被検体体軸CLbと垂直な
方向に夫々並置されると共に、好ましくは、支柱ブロッ
ク51L,51Rの両脚部下側に底板53L,53Rを
設け、かつ各支柱ブロック51L,51Rの両脚部付近
の間に、被検体体軸CLbと垂直な方向に展開するよう
な中央の1本のフレーム(梁状)部材85を接合した構
造となっている。この場合の各支柱ブロック51L,5
1Rは、例えば床面の左右に配置される各フレーム部材
54L,54Rと、夫々から斜め前方に展開する各支柱
部材55L,55Rとを、予め剛板の板金又は鋼管の溶
接(又はネジ固定)等により、各一個の部材(構造材)
として形成される。また好ましくは、各支柱ブロック5
1L,51Rのうちのガントリ自重により内向きのモー
メント力が最も強く働くような両脚部付近の間にフレー
ム(梁状)部材85を接合する。
【0064】図8(B)に上記図8(A)と同様の骨格
構造を有する他の実施の形態を示す。この例のベース5
0dは、上記支柱ブロック51L,51R(図の破線で
囲む)となる各部分を、予め金属(鉄,アルミ合金等)
の鋳造又はロストワックス法等により夫々を各一個の部
材として一体成型すると共に、好ましくは、その左右両
脚部付近の内側に、被検体体軸CLbと垂直な方向に展
開するような梁状部材85の両端部を夫々嵌入・当接さ
せるための、外側に突き出た嵌入口86L,86Rを一
体成型しておく。更に、好ましくは、各支柱ブロック5
1L,51Rの両脚部下側に底板53L,53Rを設
け、かつ前記嵌入口86L,86Rに中央1本の梁状部
材85の両端部を嵌入・当接させることで、ガントリ自
重により内向きに働くモーメント力を支持固定する構造
となっている。従って、ベース50dの高い剛性と高い
組立精度が得られる。同時に、ガントリの回転不均一に
伴う横振動に対しても高い剛性が得られる。
【0065】図9において、この例のベース50eは、
左右の各フレーム部材54L,54R,各支柱部材55
L,55R及び中央の梁状部材52/58の各一端部
を,夫々に嵌入・当接させて夫々の相対位置(姿勢)関
係を拘束するための各入れ子状支持部材81L,81R
を備え、これらを予め金属(鉄,アルミ合金等)の鋳造
又はロストワックス法等により夫々を各一個の部材とし
て一体成型すると共に、好ましくは、各入れ子状支持部
材81L,81Rの両脚部下側に底板53L,53Rを
設け、かつ各入れ子状支持部材81L,81Rに各フレ
ーム部材,各支柱部材及び梁状部材を夫々嵌入・接合す
ることで、ガントリ自重及び前記内向きに働くモーメン
ト力を一体支持固定する構造となっている。従って、ベ
ース50eの高い剛性と高い組立精度が得られる。
【0066】なお、左右の各フレーム部材54L,54
Rは、夫々を各入れ子状支持部材81L,81Rに貫通
させても良いし、又は図示の如く,予め各入れ子状支持
部材81L,81Rの後ろ側を延長鋳造させておき、こ
れらにより各フレーム部材54L,54Rの後ろ側の支
持機能を代行させるようにしても良い。又はこれとは逆
に、予め各入れ子状支持部材81L,81Rの前側を延
長鋳造させておき、これらにより各フレーム部材54
L,54Rの前側の支持機能を代行させるようにしても
良い。更には、予め各入れ子状支持部材81L,81R
の各支柱側を延長鋳造させても良いし、その他にも様々
な変形が考えられる。
【0067】ここで、上記図3(B)/(C)を参照す
るに、本実施の形態の如く、ガントリ35の自重を、支
柱上部の軸受部41と油圧シリンダ43とでその前後方
向に図示の如く両支持する構成では、ガントリ35の重
心を体軸方向における軸受部41とシリンダロッド先端
部との間の中間部にあるように支持することが可能であ
り、この場合のガントリ重心から下した垂線は、各支柱
部材55L,55Rの脚部付近側により近づくこととな
る。従って、好ましくは、この場合の上記各入れ子状支
持部材81L,81Rにつき、各支柱側を延長鋳造する
場合には、例えばガントリ重心から下した垂線を十分に
カバーする位置まで延長される。
【0068】なお、上記各実施の形態では各支柱部材5
5L,55Rが前方の斜め上方に展開する場合を述べた
が、これに限らない。各支柱部材55L,55Rは床面
に対して垂直に展開していても良いし、又は後方の斜め
上方に展開していても良い。
【0069】また、上記本発明に好適なる各実施の形態
を述べたが、本発明思想(ガントリ支持構造体の骨格的
な構造)を逸脱しない範囲内で各部の形状,構造,材質
及びこれらの組み合わせの様々な変更が行えることは言
うまでも無い。
【0070】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明のガントリ支持
構造体は、軽量かつコンパクトな構成でガントリの十分
な支持剛性が得られるため、これをX線CT装置等のコ
ンピュータ診断装置に採用するときは、被検体の高品質
のCT断層像が高速に得られる。また、装置の保守/製
造スペースも広く安全に確保できるため、保守/製造の
作業効率が格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を説明する図である。
【図2】実施の形態によるX線CT装置の要部構成図で
ある。
【図3】実施の形態によるガントリ支持機構部の要部構
成図である。
【図4】実施の形態によるガントリ支持機構体の斜視図
(1)である。
【図5】実施の形態によるガントリ支持機構体の斜視図
(2)である。
【図6】実施の形態によるガントリ支持機構体の斜視図
(3)である。
【図7】他の実施の形態によるガントリ支持構造体を説
明する図(1)である。
【図8】他の実施の形態によるガントリ支持構造体を説
明する図(2)である。
【図9】他の実施の形態によるガントリ支持構造体を説
明する図(3)である。
【図10】従来技術を説明する図である。
【符号の説明】
10 操作コンソール部 20 撮影テーブル 30 走査ガントリ部 31 X線管 33 X線検出器 35 ガントリ 37 バックプレート 41 軸受部材(ピローブロック) 43 油圧シリンダ 44 シリンダロッド 50 ガントリ支持構造体(ベース) 51 支柱ブロック 52,85 梁状部材 53 底板 54 フレーム部材 55 支柱部材 56 外側補強板 57 内側補強板 58,59 リブ部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 泉原 彰 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 (72)発明者 山田 武 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 (72)発明者 舞田 正司 東京都日野市旭が丘4丁目7番地の127 ジーイー横河メディカルシステム株式会社 内 Fターム(参考) 4C093 AA21 AA22 CA06 CA50 EC41 EC43 EC56

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体体軸の回りに回転してCT情報を
    読み取るためのガントリを支持するガントリ支持構造体
    において、 床面に対し前記体軸と平行の左右に展開する第1,第2
    のフレーム部材と、 前記第1,第2のフレーム部材より立設されて夫々の上
    方に展開する第1,第2の支柱部材と、 前記第1,第2の支柱部材の両脚部付近の間に設けた第
    3のフレーム部材とを備えることを特徴とするガントリ
    支持構造体。
  2. 【請求項2】 第1のフレーム部材と第1の支柱部材と
    の接合部の右側側面に付設した第1の補強板と、第2の
    フレーム部材と第2の支柱部材との接合部の左側側面に
    付設した第2の補強板とを備え、第3のフレーム部材を
    第1,第2の補強板の間に設けたことを特徴とする請求
    項1に記載のガントリ支持構造体。
  3. 【請求項3】 第1,第2の補強板の垂直方向に夫々1
    又は2以上からなる第1,第2のリブ部材を付設したこ
    とを特徴とする請求項2に記載のガントリ支持構造体。
  4. 【請求項4】 第1,第2の補強板の水平方向に夫々第
    3,第4のリブ部材を付設したことを特徴とする請求項
    2又は3に記載のガントリ支持構造体。
  5. 【請求項5】 第1のフレーム部材と第1の支柱部材と
    の接合部の左側側面に付設した第3の補強板と、第2の
    フレーム部材と第2の支柱部材との接合部の右側側面に
    付設した第4の補強板とを備えることを特徴とする請求
    項2に記載のガントリ支持構造体。
  6. 【請求項6】 第1乃至第3のフレーム部材及び第1,
    第2の支柱部材が鋼管及び又は鋼板の板金構造材よりな
    ることを特徴とする請求項1に記載のガントリ支持構造
    体。
  7. 【請求項7】 第1のフレーム部材と、第1の支柱部材
    の一端部と、第3のフレーム部材の一端部とを夫々に嵌
    入して保持可能な金属の一体整形された第1の鋳造部材
    と、第2のフレーム部材と、第2の支柱部材の一端部
    と、第3のフレーム部材の他端部とを夫々に嵌入して保
    持可能な金属の一体整形された第2の鋳造部材とを備え
    ることを特徴とする請求項1に記載のガントリ支持構造
    体。
  8. 【請求項8】 被検体体軸の回りに回転してCT情報を
    読み取るためのガントリを支持するガントリ支持構造体
    において、 床面に対し前記体軸と垂直に配置される1本のフレーム
    部材の左右両端部付近から、夫々の上方に各1本の支柱
    部材を立設して一個の支柱ブロックとなすと共に、該支
    柱ブロックの左右両下端部付近を前記体軸と平行に展開
    するフレーム部材により固定したことを特徴とするガン
    トリ支持構造体。
  9. 【請求項9】 支柱ブロックは金属の一体整形された鋳
    造物からなることを特徴とする請求項8に記載のガント
    リ支持構造体。
  10. 【請求項10】 支柱ブロックの左右両下端部付近に体
    軸と平行に展開する開口部を備え、該各開口部に嵌着又
    は貫通させたフレーム部材により支柱ブロックを体軸の
    方向に対して固定したことを特徴とする請求項9に記載
    のガントリ支持構造体。
  11. 【請求項11】 被検体体軸の回りに回転してCT情報
    を読み取るためのガントリを支持するガントリ支持構造
    体において、 床面に対し前記体軸と平行に展開する左右2本のフレー
    ム部材から、夫々の上方に各1本の支柱部材を立設して
    左右の各支柱ブロックとなすと共に、前記両支柱部材の
    両脚部付近の間に1本の梁状部材を設けて固定したこと
    を特徴とするガントリ支持構造体。
  12. 【請求項12】 各支柱ブロックは金属の一体整形され
    た鋳造物からなることを特徴とする請求項11に記載の
    ガントリ支持構造体。
  13. 【請求項13】 各支柱ブロックのうちの梁状部材と当
    接する各位置に、該梁状部材を嵌入するための嵌入口を
    突設し、該嵌入口に嵌着した梁状部材により両支柱ブロ
    ックを体軸と垂直な方向に対して固定したことを特徴と
    する請求項12に記載のガントリ支持構造体。
  14. 【請求項14】 被検体体軸の回りに回転するガントリ
    が前記体軸の方向にチルト可能なコンピュータ診断装置
    において、 請求項1に記載のガントリ支持構造体を備え、その第
    1,第2の支柱部材の上端部付近に設けた第1,第2の
    軸受部材によりガントリのチルト中心を支持すると共
    に、該第1,第2の支柱部材の中間部に設けた第1,第
    2の油圧シリンダによりガントリの前方部位又は後方部
    位を上下動可能に支持したことを特徴とするコンピュー
    タ診断装置。
  15. 【請求項15】 ガントリは、被検体を挟んで相対向す
    るX線管とX線検出器とを備えることを特徴とする請求
    項14に記載のコンピュータ診断装置。
  16. 【請求項16】 被検体体軸の回りに回転してCT情報
    を読み取るためのガントリを支持するガントリ支持構造
    体において、 床面に対し前記体軸と平行に配置される左右2本のフレ
    ーム部材と、 前記体軸と垂直に配置され、かつ前記左右2本のフレー
    ム部材に各一箇所で接合する1本のフレーム部材と、 前記各フレーム部材の両接合部付近から夫々の上方に展
    開する2本の支柱部材であって、前記ガントリを支持す
    るためのもの、とを備えることを特徴とするガントリ支
    持構造体。
  17. 【請求項17】 被検体体軸の回りに回転してCT情報
    を読み取るためのガントリを支持するガントリ支持構造
    体において、 床面に対して左右の2辺を体軸と平行となし、かつこれ
    らに接合する1辺を体軸と垂直とするようなHの字状に
    展開する台座ブロックと、 該台座ブロックの左右両接合部付近に立設されて夫々の
    上方に展開する2本の支柱部材であって、前記ガントリ
    を支持するためのもの、とを備えることを特徴とするガ
    ントリ支持構造体。
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