JP2002510390A - 行程センサ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 機械的な部材、例えばブレーキペダルの行程の絶対値または行程変化が検出可能でありかつ相応の電気的な出力信号が発生可能になっている行程センサが提案される。前記機械的な部材の長手方向の運動は機械的な装置（１）によってセンサエレメント（２；１１）の回転運動に変換され、その際前記センサエレメント（２；１１）は磁石（７；１２，１５）を担持しており、該磁石の磁力線はその回転位置に依存して検出装置（９，１０）と種々異なった方向において交差しかつそこから相応の出力信号が導出されるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】 行程センサ 従来技術 本発明は、請求項１の上位概念に記載の行程センサに関する。 ドイツ連邦共和国特許出願公開第３７３０９２６号公報から公知の行程センサ では、例えば自動車の後輪操舵に対する制御装置においてシリンダのピストンの 運動が検出される。磁化可能な材料から成るピストンの延長部はこのために、外 側に巻回されているコイルを有するシリンダ管内に突出しかつこのために運動に よってコイル電流の誘導的な作用が生じる。コイル電流は測定技術的に評価する ことができる。 発明の利点 冒頭に述べた形式の行程センサは、請求項１の特徴部分に記載の本発明の構成 を有する形態において、簡単な手法で、種々異なった行程長に容易に整合可能で ある無接触行程測定を実施することができるということによって有利である。機 械的な部材、例えば自動車のブレーキペダルがとった比較的長い行程を検出する ためにも、長手方向の運動を回転運動に変換することによって最小の構造空間を 有する行程センサを構成することができる。 有利な手法で、長手方向運動はボデーンワイヤにより回転運動に変換される。 上に永久磁石が取り付けられている円形の、回転可能なセンサエレメントの周囲 に、このボーデンワイヤは容易に巻き付けかつ巻き取ることができる。ボーデン ワイヤに対して場合により必要な復帰力は例えば、ボーデンワイヤの端部および 行程センサのケーシングに固定されているばね、有利にはスパイラルばねによっ て発生される。 有利な実施例において、センサモジュールの、１８０°より大きい角度の回転 も、第１のセンサエレメントによって相応の逓降変換比を以て駆動される第２の 回転可能なセンサエレメントを設けることによって検出することができる。従っ て、第１のセンサエレメントにおいて１８０°の回転角度を上回る都度、簡単な 手法で評価可能な信号が検出可能でありかつここで大きな行程領域における回転 角度測定に関する行程測定を高い分解能で実現することができる。 この上に述べた行程測定の簡単な実現は、第１のセンサエレメントが内歯を有 し、この歯に第２のセンサエレメントの外歯がかみ合いかつ２つの歯の歯数比な いし２つのセンサエレメントの直径が機械的な部材の検出すべき行程によって前 以て決められているように して行われる。 本発明の検出装置による無接触行程測定のために、行程の絶対値の一層確実か つ冗長的な評価も有利にも、アナログまたはデジタル化された評価信号の発生に 基づいて実現することができる。このために、無接触の高分解能の回転角度検出 に対する既存の技術を使用することもできる。 例えば、ＶＤＩ−Bericht Nr．509（ＶＤＩ社１９８４年）、第２６３ないし 第２６８頁、（論文“Neue，alternative Losungen fur Drehzahlsensoren im K raftfahrzeug auf magnetoresistiver Basis”中）に、センサエレメントとして の磁気センサによってどのようにして回転する軸または歯車における特別簡単か つ不感な回転角度検出を実施可能であるかが示されている。このことは可能であ る。その理由は、センサ中に存在している永久磁石の磁力線方向が回転運動によ って変化しかつそれを検出することができるからである。上に挙げた、従来より 公知の刊行物には、検出装置として、磁界の変化の検知を実施することができる 磁気抵抗薄膜センサもホールエレメントも記載されている。 本発明のその他の有利な形態は従属請求項に記載されている。 図面 本発明の行程センサの実施例を図面に基づいて説明する。その際： 第１図は、１つの磁石に関する回転角度検出による行程センサの平面略図であり 、 第２図は、第１図の回転可能なセンサの断面図であり、 第３図は、センサエレメントの多重回転に対する行程センサの第２の実施例の概 略図であり、 第４図は、第２の内側に存在しているセンサエレメントを有する第３図の線Ｉ− Ｉに沿って切断して見るセンサエレメントの略図である。 実施例の説明 第１図の行程センサの実施例において、ボーデンワイヤ１はここに図示されて いない機械的な部材、例えば自動車のブレーキペダルに結合されている。回転可 能なセンサエレメント２はここでは、ボーデンワイヤ１の長手方向の運動を回転 運動に変換するための機械的な装置のもう１つの構成部分でありかつボーデンワ イヤ１を巻き付けかつ巻き取るためにドラム形状に形成されている。ボーデンワ イヤ１の１つの端部３は、スパイラルはね４を介して行程センサのケーシング５ に固定されている。ケーシングにはセンサエレメント２も回転可能に保持されて いる。ボーデンワイヤ１およびスパイラルばね４はこの場合、センサエレメント ２の周囲の溝６に納められている。 センサエレメント２は永久磁石７を担持している。永久磁石はその姿勢位置、 ひいてはその磁力線の方向をセンサエレメント２の回転（矢印８）によって変化 する。第２図から、永久磁石７の、角度測定エレメント９および１０を有する検 出装置に対する姿勢がわかる。これら角度測定エレメント９および１０は有利に は所謂ＡＭＲ（anisotrop magnetoresistiv）角度測定エレメント、ＧＭＲ（gia nt magnetoresistiv）角度測定エレメントまたはホールエレメントであってよい 。 第１図の実施例では、自動車のブレーキペダルはストッパまで踏み込まれてお りかつボーデンワイヤ１は可能な限り長く巻き取られている。ブレーキペダルが 緩められると、センサエレメント２は反時計方向に回転しかつその際スパイラル ばね４は緊張される。その際永久磁石７は同様に一緒に回転しかつその磁力線は ケーシング５にスタチックに固定されている検出装置と変化しながら交差するの で、角度運動を検出することができかつ検出装置の出力側に、アナログまたは場 合によってはデジタル化された角度信号を取り出すことができる。 従って第１図および第２図の実施例は、１８０°までの回転角度検出を可能に し、その際回転可能なセンサエレメント２に対する直径が適当に選択されていれ ば、一層大きな行程長に対しても整合することができる。 第３図には、ドラム形式のセンサエレメント１１がボーデンワイヤ１を溝６に 複数回順次に巻き取るのに適している、第２の実施例の概略が示されている。即 ち、回転角度領域はここでは、１８０°より大きい。このセンサエレメント１１ は、第１図の実施例の場合のように上にセンサエレメント１１の回転と同期して 一緒に回転する永久磁石１２を担持している。センサエレメント１１は内歯１３ を使用しており、内歯に、比較的小さな直径を有する第２のセンサエレメントと しての歯車１３がかみ合うようになっている（第４図参照）。この小さな第２の センサエレメント１４に、一緒に回転する永久磁石１５が固定されている。 従って、内歯１３の内径および第２のセンサエレメント１４の外径を適当に選 択することによって、ないし歯数比を適当に選択することによって、１８０°を 越える回転角度も検出することができる。従ってこの実施例では、第１図で説明 した検出装置を２つ有している。従ってこの検出装置によって、ボーデンワイヤ １の操作から出発して、絶対角度位置も、センサエレメント２および１１におけ る１８０°の角度超過も、ひいてはボーデンワイヤ１の測定すべき行程の絶対値 を検出することができる。

【手続補正書】特許法第１８４条の８第１項 【提出日】平成１１年８月２６日（１９９９．８．２６） 【補正内容】 請求の範囲 １．機械的な部材の行程の絶対値または行程変化を検出しかつ相応の電気的な 出力信号を発生することができる行程センサにおいて、 前記機械的な部材の長手方向の運動は機械的な装置（１）によってセンサエレメ ント（２；１１）の回転運動に変換されかつ 前記センサエレメント（２；１１）は２極の永久磁石（７；１２，１５）を担持 し、該磁石の磁力線はその回転位置に依存して検出装置（９，１０）と種々異な った方向において交差し、その結果作動中、検出装置（９，１０）の出力側に一 義的な角度信号が現れるようになっている ことを特徴とする行程センサ。 ２．前記ボーデンワイヤ（１）の、前記センサエレメント（２；１１）に存在 している端部（３）はばね（４）を介して当該行程センサのケーシング（５）に 固定されている 請求項１記載の行程センサ。 ３．センサエレメント（１１）の１８０°より大きな角度における回転を検出 できるようにする場合、前記第１のセンサエレメント（１１）によって駆動され る第２の回転可能なセンサエレメント（１４）が存在しており、その際該第２の センサエレメント（１４） も２極の永久磁石を担持している 請求項１または２記載の行程センサ。 ４．前記第１のセンサエレメント（１１）は内歯（１３）を有しており、該内 歯に前記第２のセンサエレメント（１４）の外歯が噛み合いかつ２つの歯の歯数 比は前記機械的な部材の検出すべき行程によっておよび該２つのセンサエレメン ト（１１，１４）の直径によって前以て決められている 請求項３記載の行程センサ。 ５．前記検出装置は少なくとも１つの異方性磁気抵抗効果角度測定エレメント （９，１０）である 請求項１から４までのいずれか１項記載の行程センサ。 ６．前記検出装置は少なくとも１つのジャイアント磁気抵抗効果角度測定エレ メント（９，１０）である請求項１から４までのいずれか１項記載の行程センサ 。 ７．前記検出装置は少なくとも１つのホール効果角度測定エレメント（９，１ ０）である 請求項１から４までのいずれか１項記載の行程センサ。 ８．前記検出装置の角度測定エレメント（９，１０）はそれぞれ、回転可能な センサエレメント（２；１１）の両側に配置されている 請求項５から７までのいずれか１項記載の行程センサ 。 ９．当該行程センサは、自動車におけるブレーキペダルの操作の際の行程の測 定に使用されるようになっている 請求項１から８までのいずれか１項記載の行程センサの用途。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．機械的な部材の行程の絶対値または行程変化を検出しかつ相応の電気的な 出力信号を発生することができる行程センサにおいて、 前記機械的な部材の長手方向の運動は機械的な装置（１）によってセンサエレメ ント（２；１１）の回転運動に変換されかつ 前記センサエレメント（２；１１）は磁石（７；１２，１５）を担持し、該磁石 の磁力線はその回転位置に依存して検出装置（９，１０）と種々異なった方向に おいて交差しかつそこから相応の出力信号が導出される ことを特徴とする行程センサ。 ２．前記機械的な装置はボーデンワイヤ（１）であり、該ボーデンワイヤは、 検出すべき機械的な部材の長手方向の運動が加えられるものでありかつ前記円形 のセンサエレメント（２；１１）の周囲に保持されかつそれに巻き付けられかつ 巻き取られるようになっている 請求項１記載の行程センサ。 ３．前記ボーデンワイヤ（１）の、前記センサエレメント（２；１１）に存在 している端部（３）はばね（４）を介して当該行程センサのケーシング（５）に 固定されている 請求項２記載の行程センサ。 ４．センサエレメント（１１）の１８０°より大きな角度における回転を検出 できるようにする場合、前記第１のセンサエレメント（１１）によって駆動され る第２の回転可能なセンサエレメント（１４）が存在しており、該センサエレメ ントの周囲は、該第２のセンサエレメント（１４）の回転によってその都度、第 １のセンサエレメント（１１）の回転角度が１８０°を越えたことを検出可能で あるように設計されている請求項１から３までのいずれか１項記載の行程センサ 。 ５．前記第１のセンサエレメント（１１）は内歯（１３）を有しており、該内 歯に前記第２のセンサエレメント（１４）の外歯が噛み合いかつ２つの歯の歯数 比は前記機械的な部材の検出すべき行程によっておよび該２つのセンサエレメン ト（１１，１４）の直径によって前以て決められている 請求項４記載の行程センサ。 ６．前記検出装置は少なくとも１つの異方性磁気抵抗効果角度測定エレメント （９，１０）である請求項１から５までのいずれか１項記載の行程センサ。 ７．前記検出装置は少なくとも１つのジャイアント磁気抵抗効果角度測定エレ メント（９，１０）である請求項１から５までのいずれか１項記載の行程センサ 。 ８．前記検出装置は少なくとも１つのホール効果角度測定エレメント（９，１ ０）である 請求項１から５までのいずれか１項記載の行程センサ。 ９．前記検出装置の角度測定エレメント（９，１０）はそれぞれ、回転可能な センサエレメント（２；１１）の両側に配置されている 請求項６から８までのいずれか１項記載の行程センサ。 10．当該行程センサは、自動車におけるブレーキペダルの操作の際の行程の測 定に使用されるようになっている 請求項１から９までのいずれか１項記載の行程センサ。