JP2002319470A - イオン発生制御方法、イオン発生素子、及びそれを備えた空気調節装置 - Google Patents

イオン発生制御方法、イオン発生素子、及びそれを備えた空気調節装置

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JP2002319470A
JP2002319470A JP2001123842A JP2001123842A JP2002319470A JP 2002319470 A JP2002319470 A JP 2002319470A JP 2001123842 A JP2001123842 A JP 2001123842A JP 2001123842 A JP2001123842 A JP 2001123842A JP 2002319470 A JP2002319470 A JP 2002319470A
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electrode
needle
ion
ions
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Kazuo Nishikawa
和男 西川
Hideo Nojima
秀雄 野島
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 負と正イオンの発生量の比率をきめ細かに
制御できるイオン発生制御方法を提供する。 【解決手段】 イオン発生素子10は、針状電極1と、
接地電位に接続されたGND導体4と、針状電極1とG
ND導体4との間に所定の周期で極性の交互に変化する
交番電圧を印加する交番電源2とから構成されている。
針状電極1は、直径1mm、長さ30mm、及び先端曲
率0.1mmのステンレスSUS304製の針状部1a
と、この針状部1aと一体に形成されるとともに、交番
電源2に接続された板状部1bとから成る。そして、交
番電源2を用いて、針状電極1に印加する交番電圧の電
圧波形を可変させることにより、発生する負イオン及び
正イオンの比率をきめ細かに制御できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、負と正のイオンの
発生量の比率の制御方法、イオン発生素子、及びそれを
備えた空気調節装置(空気の物性を変化させて所望の雰
囲気状態を作り出す装置であり、例えば、空気清浄機、
エアーコンディショナ、除湿装置、加湿装置、ファンヒ
ータ(石油及び電気を発熱源とするものを含む)、冷蔵
庫等の恒温庫を示す。)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、住環境の高気密化に伴い、人体に
有害な空気中の浮遊細菌を取り除き、健康で快適な生活
を送りたいという要望が強くなっている。こうした要望
に応えるため、抗菌作用を有する各種のフィルタを備え
た空気清浄機等の装置が開発されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような空気清浄機
等においては、空間の空気を吸引してフィルタにより汚
染物質を吸着又は分解する方式が採用されている。その
ため、長期間にわたる使用によりフィルタの交換等のメ
ンテナンスが不可欠であり、しかも、フィルタの特性が
充分でないため、満足のいく性能が得られていない。
【0004】それに対し、イオン発生装置を用いて発生
させたイオンを送風することにより、空気中のイオン濃
度を増加させる空気清浄機や空気調和機が開発されてい
る。しかしながら、現状のこうした機器は、負イオンリ
ッチな居住空間を提供するものがほとんどであり、負イ
オンによる人間をリラックスさせる効果はある程度期待
できるものの、空気中の浮遊細菌の積極的な殺菌除去に
ついてはほとんど効果が認められていない。
【0005】このような事情に鑑み、本願発明者らは、
高周波の交流電圧を、針状電極と、この針状電極に対向
する接地用電極との間に印加することにより、電荷移動
により空気を電離させて効率よく負と正のイオンを両方
発生させることができるイオン発生素子を開発した。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このイオン発生素子
は、所定の周期でサインカーブ様に連続変化する交流電
圧を電極間に印加するものであった。そのため、交流電
圧の実効値及び周波数特性が一定である限り、負イオン
及び正イオンの発生量の比率は、針状電極の先端曲率等
の他の要因が不変であれば、誤差の範囲内で常に略一定
となってしまう。
【0007】従って、室内の空気の汚れ状態や菌数が変
化した場合、室内に送出される負イオン及び正イオンの
比率を最適化する手段がなく、必ずしも期待していた程
の殺菌除去効果が得られるとは限らないという問題があ
った。
【0008】また、特公平7−23777号公報には、
送風回路にイオン発生装置を備え、イオンセンサーによ
って検知したイオン量に基づき、放電針に印加する交流
電圧を変化させることにより、送出される負と正イオン
の比率を略一定に調整する空気調和機が開示されてい
る。
【0009】しかしながら、周期的な連続波形の交流電
圧を放電針に印加する構成であるため、その制御方法
は、交流電圧の電圧や電流の絶対値を変更するに止まっ
てた。しかも、負と正のイオンの発生量の比率は、いず
れも1:0.8〜1.2程度であり、室内の負と正のイ
オンの一方が激減した場合、同時に他方のイオンも同程
度供給されることになり、一方を大量に補充して元のイ
オンバランスに戻すことが困難であった。
【0010】本発明は、上記従来の問題点に鑑みて為さ
れたものであり、負と正のイオンの発生量の比率をきめ
細かに制御できるイオン発生制御方法を提供することを
目的とする。また、その方法の実施に使用するイオン発
生素子、及びそれを備えた空気調節装置を提供すること
を目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明のイオン発生制御方法は、対極電極は設けずに、
針状電極のみを設け、この針状電極に印加する所定の周
期で極性の交互に変化する交番電圧の電圧波形、周波
数、又はバイアスを変えることにより、負イオン及び正
イオンの発生量の比率を制御することを特徴とする。
【0012】この方法によると、負と正のイオンの発生
量の比率を負イオンリッチ、同程度、又は正イオンリッ
チにきめ細かに制御できる。
【0013】また本発明のイオン発生制御方法は、針状
電極と、この針状電極と対向する接地電位の電極とを設
け、前記針状電極と前記接地電位の電極との間に印加す
る所定の周期で極性の交互に変化する交番電圧の電圧波
形、周波数、又はバイアスを変えることにより、負イオ
ン及び正イオンの発生量の比率を制御することを特徴と
する。
【0014】この方法によると、負と正のイオンの発生
量の比率を負イオンリッチ、同程度、又は正イオンリッ
チにきめ細かに制御できる。
【0015】そして、このような方法の実施に使用する
イオン発生素子を空気清浄機を始めとする様々な装置に
搭載することにより、負イオン及び正イオンを空間の隅
々まで届かせて空気中の浮遊細菌を効率良く殺菌除去で
きる。
【0016】
【発明の実施の形態】<第1の実施形態>本発明の第1
の実施形態について図面を参照して説明する。図1は、
本実施形態に係るイオン発生素子を示す概略的な構成図
である。イオン発生素子10は、図1に示すように、針
状電極1と、接地電位に接続されたGND導体4と、針
状電極1とGND導体4との間に所定の周期で極性の交
互に変化する交番電圧を印加する交番電源2とから構成
されている。
【0017】針状電極1は、直径1mm、長さ30m
m、及び先端曲率0.1mmのステンレスSUS304
製の針状部1aと、この針状部1aと一体に形成される
とともに、交番電源2に接続された板状部1bとから成
る。
【0018】そして、交番電源2を用いて様々な電圧波
形の交番電圧を、針状電極1の板状部1bに印加するこ
とにより、交互に極性の変化する針状部1aから空気分
子への電荷移動によって空気分子が電離し、負イオン及
び正イオンを同時に発生させることができる。尚、針状
部1aは、図15のように、複数の針状部1aから成る
鋸歯状をしていても良い。
【0019】図2〜図7は、交番電源2を用いて針状電
極1に印加するイオン発生制御用の6種類の交番電圧の
電圧波形を示す図である。本実施形態では便宜上、図2
から順に波形1、波形2、・・・、波形6と呼ぶことに
する。尚、ここで言う交番電圧にはインバータ制御によ
る電圧も含まれるものとする。
【0020】図2の波形1は、いわゆる交流電圧の波形
であり、所定の周期で曲線的な連続変化をする波形、図
3の波形2は所定の周期で直線的な連続変化をする波
形、図4の波形3はパルス波の一種であり、所定の周期
で負と正の定常電圧が交互に繰り返される波形、図5の
波形4は所定の周期で負の電圧から正の電圧へ一方的に
断続変化する波形、そして図6の波形5は所定の周期で
正の電圧から負の電圧へ一方的に断続変化する波形であ
る。尚、図7の波形6は比較のための波形であり、波形
1の正側の電圧を除去した波形に相当する。
【0021】図8は、イオン発生素子10の針状電極1
に、交番電源2を用いてピーク電圧±3.8kV、周波
数60Hzに調整した波形1〜波形6の交番電圧を印加
した場合に、針状電極1の先端から10cmだけ離れた
位置で測定した負イオン及び正イオンの濃度(個/cm
3)をオゾン濃度(ppm)とともに示す表である。
【0022】図8に示すように、波形1及び波形2で
は、負イオンが正イオンより一桁程度多く発生すること
が確認された。波形3、波形4及び波形6では、負イオ
ンの発生は確認されたが、正イオンの発生は観測されな
かった。また、波形5では、正イオンが負イオンより二
桁程度多く発生することが確認された。
【0023】更に、波形1、波形2及び波形3の交番電
圧の印加において、周波数をそのままに固定し、ピーク
電圧を±4.2kV以上に上昇させたところ、負イオン
及び正イオンはそれぞれ略同量発生することが確認され
た。また、いずれの波形又はピーク電圧でも、オゾンは
ほとんど検出されず、有害とされる基準値を超えること
はなかった。
【0024】本実施形態によると、印加電圧の電圧波形
を変えることにより、負と正のイオンの発生量の比率に
大幅な格差を設けることができる。しかも、その電圧波
形に応じて、その比率を負イオンリッチ、又は正イオン
リッチに制御できる。従って、一方のイオンを大量に供
給してイオンバランスを速やかに整えたり、敢えて負イ
オンリッチな環境を作って、リラックス効果が持続して
得えられるようにしたりできる。これにより、イオン発
生素子10の用途の拡大が図られる。
【0025】また、特定の波形を示す印加電圧では、ピ
ーク電圧を上昇させることにより、負と正のイオンを略
1:1で供給できるため、従来と同様に室内のイオンバ
ランスを室外と同程度に整えるのに有効であることが分
かった。
【0026】<第2の実施形態>本発明の第2の実施形
態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る
イオン発生素子の構成は、図1の上記第1の実施形態と
同一であるので、その説明を省略する。
【0027】図9(a)は、イオン発生素子10の針状
電極1に、交番電源2を用いてピーク電圧±3.8kV
に調整した波形3(図4参照)の交番電圧の周波数を6
0〜1,000Hzの範囲で変えて印加した場合、図9
(b)は同じく波形5(図6参照)の交番電圧を印加し
た場合に、針状電極1の先端から10cmだけ離れた位
置で測定した負イオン及び正イオンの濃度(個/c
3)をオゾン濃度(ppm)とともに示す表である。
【0028】電圧波形3では、図9(a)に示すよう
に、周波数500Hzで負イオンと正イオンの発生量は
同程度になるが、それ以外の周波数では、負イオンの方
が正イオンより多く発生することが確認され、周波数が
大きくなるほどその差が大きくなる傾向が見られた。
【0029】一方、電圧波形5では、図9(b)に示す
ように、周波数1、000Hzで負と正のイオンの発生
量の比率は同程度になるが、1,000Hz未満の周波
数帯域では正イオンの方が負イオンよりも多く発生し、
逆に1,000Hzより大きな周波数帯域では負イオン
の方が正イオンよりも多く発生することが確認され、約
1,000Hzを境に負と正のイオンの発生量の比率が
反転するが分かった。また、いずれの波形又はピーク電
圧でも、オゾンはほとんど検出されず、有害とされる基
準値を超えることはなかった。
【0030】本実施形態によると、印加電圧の周波数を
可変させることにより、負と正のイオンの発生量の比率
を同程度にしたり、その比率に大幅な格差を設けたりで
きる。しかも、印加電圧の電圧波形が特定の波形である
場合は、周波数の可変によって、その比率を負イオンリ
ッチと正イオンリッチとの間でに反転制御できる。従っ
て、一方のイオンを大量に供給してイオンバランスを速
やかに整えたり、敢えて負イオンリッチな環境を作っ
て、リラックス効果が持続して得えられるようにしたり
できる。これにより、イオン発生素子10の用途の拡大
が図られる。
【0031】<第3の実施形態>本発明の第3の実施形
態について図面を参照して説明する。本実施形態に係る
イオン発生素子の構成は、図1の上記第1の実施形態と
同一であるので、その説明を省略する。
【0032】図10は、イオン発生素子10の針状電極
1に、交番電源2を用いて、ピーク電圧±4.1kV、
周波数60Hzに調整した波形3(図4参照)の交番電
圧を印加するとともに、0〜+900Vの範囲で種々の
バイアスを印加した場合に、針状電極1の先端から10
cmだけ離れた位置で測定した負イオン及び正イオンの
濃度(個/cm3)をオゾン濃度(ppm)とともに示
す表である。
【0033】図10に示すように、バイアス0Vでは、
負イオンの方が正イオンよりも多く発生することが確認
され、バイアス+300Vでは、負イオンと正イオンの
発生量の比率は同程度になり、更にバイアスを大きくし
ていくと、正イオンの方が負イオンよりも多く発生する
ことが確認され、バイアス約+300Vを境に負と正の
イオンの発生量の比率が反転することが分かった。ま
た、いずれのバイアスでも、オゾンはほとんど検出され
ず、有害とされる基準値を超えることはなかった。
【0034】本実施形態によると、印加電圧のバイアス
を可変することにより、負と正のイオンの発生量の比率
を同程度にしたり、その比率に大幅な格差を設けたりで
きる。しかも、バイアスの可変によって、その比率を負
イオンリッチと正イオンリッチとの間で反転制御でき
る。従って、一方のイオンを大量に供給してイオンバラ
ンスを速やかに整えたり、敢えて負イオンリッチな環境
を作って、リラックス効果が持続して得えられるように
したりできる。これにより、イオン発生素子10の用途
の拡大が図られる。
【0035】<第4の実施形態>本発明の第4の実施形
態について図面を参照して説明する。図11は、本実施
形態に係るイオン発生素子を示す概略的な構成図であ
る。この図において、図1に示した上記第1の実施形態
のイオン発生素子と同一の部材には同一の符合を附して
いる。
【0036】イオン発生素子10は、図11に示すよう
に、上下端が開放された円筒状のケーシング12と、該
ケーシング12の内部の軸方向に対向して配された針状
電極1及びメッシュ状電極3と、接地電位に接続された
GND導体4と、メッシュ状電極3を接地電位として針
状電極1とメッシュ状電極3との間に所定の周期で極性
の交互に変化する交番電圧を印加する交番電源2とから
構成されている。
【0037】針状電極1は、直径1mm、長さ30m
m、及び先端曲率0.1mmのステンレスSUS304
製の針状部1aと、この針状部1aと一体に形成される
とともに、交番電源2に接続された板状部1bとから成
る電極である。一方、メッシュ状電極3は、線径0.8
mm、目開き数9メッシュ、直径20mmのステンレス
SUS304から形成されており、針状部1aから10
mmの距離を有して針状電極1と対向している。
【0038】そして、交番電源2を用いて様々な電圧波
形の交番電圧を針状電極1とメッシュ状電極3との間に
印加することにより、交互に極性の変化する電極間から
空気分子への電荷移動によって空気分子が電離し、負イ
オン及び正イオンを両方発生させることができる。尚、
針状部1aは、図15のように、複数の針状部1aから
成る鋸歯状をしていても良い。
【0039】図12は、そのイオン発生素子10の針状
電極1とメッシュ状電極3との間に、ピーク電圧±2.
7kV、周波数60Hzに調整した種々の電圧波形(図
2〜図7参照)の交番電圧を印加した場合に、針状電極
1の先端から10cmだけ離れた位置で測定した負イオ
ン及び正イオンの濃度(個/cm3)をオゾン濃度(p
pm)とともに示す表である。図12に示すように、上
記第1〜第3の実施形態と同様の結果が得られた。
【0040】本実施形態によると、印加電圧の電圧波
形、周波数、又はバイアスを可変させることにより、発
生する負イオン及び正イオンの比率をきめ細かに制御で
きる。これにより、イオン発生素子10の用途の拡大が
図られる。
【0041】<第5の実施形態>本発明の第5の実施形
態について図面を参照して説明する。図13は本実施形
態に係る空気清浄機の概略的な側面断面図である。この
空気清浄機13には、上記第1の実施形態によるイオン
発生素子10(図1参照)が搭載されている。
【0042】図13に示すように、空気清浄機13のケ
ーシング14の前面には、空気の吸込口6が形成されて
いる。また、ケーシング14の天板には、スリット状の
空気の吹出口8が開口形成されている。そして、ケーシ
ング14の内部には、送風用のファン5が配されてい
る。更に、吸込口6の下流側には除塵脱臭フィルタ7が
配設されている。
【0043】以上のように構成された空気清浄機13に
よる除菌性能を評価するため、以下の実験を行った。ま
ず、空気清浄機13を縦2m×横2.5m×高さ2.7
mの密閉された対象区域に設置した。次いで、大腸菌を
対象区域内にミスト状に散布した。そして、空気清浄機
13のファン5を流速3m/秒で運転するとともに、交
番電源2を用いて実効値3.0kV、周波数90kHz
の交流電圧を針状電極1に印加した。
【0044】これによると、イオン発生素子10の動作
によって空間に発生した負イオン及び正イオンは、ファ
ン5の回転によって対象区域内に速やかに送出される。
このとき、所定の時間の経過とともに対象区域内の大腸
菌をBiotest Hyton RCSエアサンプラーで採取して菌数
を測定した。結果を図14に示す。
【0045】図14に示すように、約1時間の空気清浄
機13の運転で菌数は約85%減少した。従って、本実
施形態のイオン発生素子10を搭載した空気清浄機13
の運転によって、空気中の浮遊細菌を適度に殺菌除去で
きるものと期待される。
【0046】尚、本発明のイオン発生素子が搭載される
装置は、上記の空気清浄機に限定されない。その他とし
て、例えば、エアーコンディショナ、除湿装置、加湿装
置、ファンヒータ(石油及び電気を発熱源とするものを
含む)、冷蔵庫等の恒温庫に搭載することによっても、
同様な殺菌除去効果が得られる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように本発明のイオン発生
制御方法によると、必要に応じて印加する交番電圧の電
圧波形、周波数、又はバイアスを可変させることによ
り、負と正のイオンの発生量の比率を負イオンリッチ、
同程度、又は正イオンリッチにきめ細かに制御できる。
従って、一方のイオンを大量に供給してイオンバランス
を速やかに整えたり、敢えて負イオンリッチな環境を作
って、リラックス効果が持続して得えられるようにした
りできる。この方法により、イオン発生素子の用途の拡
大が図られる。そして、このようなイオン発生素子を空
気清浄機等の空気調節装置に搭載することにより、空気
中の浮遊細菌を適度に殺菌除去できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係るイオン発生
素子を示す概略的な構成図である。
【図2】 イオン発生制御用の交番電圧の電圧波形1
を示す図である。
【図3】 イオン発生制御用の交番電圧の電圧波形2
を示す図である。
【図4】 イオン発生制御用の交番電圧の電圧波形3
を示す図である。
【図5】 イオン発生制御用の交番電圧の電圧波形4
を示す図である。
【図6】 イオン発生制御用の交番電圧の電圧波形5
を示す図である。
【図7】 イオン発生制御用の交番電圧の電圧波形6
を示す図である。
【図8】 そのイオン発生素子の針状電極にピーク電
圧±3.8kV、周波数60Hzに調整した電圧波形1
〜6の交番電圧を印加した場合に、針状電極から10c
mだけ離した位置で測定した負イオン及び正イオンの濃
度をオゾン濃度とともに示す表である。
【図9】 本発明の第2の実施形態の実験結果を示す
表であって、(a)はピーク電圧±3.8kVに調整し
た電圧波形3の交番電圧の周波数を60〜1,000H
zの範囲で変えて印加した場合、(b)は同じく電圧波
形5の交番電圧を印加した場合に、針状電極から10c
mだけ離した位置で測定した負イオン及び正イオンの濃
度をオゾン濃度とともに示す表である。
【図10】 本発明の第3の実施形態の実験結果を示
す表であって、イオン発生素子の針状電極に、ピーク電
圧4.1kV、周波数60Hzに調整した電圧波形3の
交番電圧を印加するとともに、0〜+900Vの範囲で
種々のバイアスを印加した場合に、針状電極の先端から
10cmだけ離れた位置で測定した負イオン及び正イオ
ンの濃度をオゾン濃度とともに示す表である。
【図11】 本発明の第4の実施形態に係るイオン発
生素子を示す概略的な構成図である。
【図12】 そのイオン発生素子の針状電極にピーク
電圧±2.7kV、周波数60Hzに調整した種々の電
圧波形の交番電圧を印加した場合に、針状電極から10
cmだけ離した位置で測定した負イオン及び正イオンの
濃度をオゾン濃度とともに示す表である。
【図13】 本発明の第5の実施形態に係る空気清浄
機の概略的な側面断面図である。
【図14】 その空気調和機を対象区域に設置し、そ
の運転を開始してから時間の経過とともに空気中の大腸
菌の濃度の変化を示す図である。
【図15】 複数の針状部から成る鋸歯状をしている
針状電極の平面図である。
【符号の説明】 1 針状電極 2 交番電源 3 メッシュ状電極 4 GND導体 5 ファン 6 吸込口 7 除塵脱臭フィルタ 8 吹出口 10 イオン発生素子 13 空気清浄機 12,14 ケーシング
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B03C 3/40 B03C 3/40 C 3/41 3/41 B 3/68 3/68 Z F24F 7/00 F24F 7/00 B H01T 23/00 H01T 23/00 Fターム(参考) 4C053 MM02 MM05 MM08 4C058 AA30 BB02 KK06 KK11 KK22 KK32 4C080 AA09 BB05 HH05 LL03 LL10 QQ01 QQ03 QQ17 4D054 AA11 BA20 BB04 BB30 CA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 対極電極は設けずに、針状電極のみを設
    け、この針状電極に印加する所定の周期で極性の交互に
    変化する交番電圧の電圧波形を変えることにより、負イ
    オン及び正イオンの発生量の比率を制御することを特徴
    とするイオン発生制御方法。
  2. 【請求項2】 対極電極は設けずに、針状電極のみを設
    け、この針状電極に印加する所定の周期で極性の交互に
    変化する交番電圧の周波数を変えることにより、負イオ
    ン及び正イオンの発生量の比率を制御することを特徴と
    するイオン発生制御方法。
  3. 【請求項3】 対極電極は設けずに、針状電極のみを設
    け、この針状電極に印加する所定の周期で極性の交互に
    変化する交番電圧のバイアスを変えることにより、負イ
    オン及び正イオンの発生量の比率を制御することを特徴
    とするイオン発生制御方法。
  4. 【請求項4】 針状電極と、この針状電極と対向する接
    地電位の電極とを設け、前記針状電極と前記接地電位の
    電極との間に印加する所定の周期で極性の交互に変化す
    る交番電圧の電圧波形を変えることにより、負イオン及
    び正イオンの発生量の比率を制御することを特徴とする
    イオン発生制御方法。
  5. 【請求項5】 針状電極と、この針状電極と対向する接
    地電位の電極とを設け、前記針状電極と前記接地電位の
    電極との間に印加する所定の周期で極性の交互に変化す
    る交番電圧の周波数を変えることにより、負イオン及び
    正イオンの発生量の比率を制御することを特徴とするイ
    オン発生制御方法。
  6. 【請求項6】 針状電極と、この針状電極と対向する接
    地電位の電極とを設け、前記針状電極と前記接地電位の
    電極との間に印加する所定の周期で極性の交互に変化す
    る交番電圧のバイアスを変えることにより、負イオン及
    び正イオンの発生量の比率を制御することを特徴とする
    イオン発生制御方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜請求項6のいずれかに記載の
    方法の実施に使用するイオン発生素子。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のイオン発生素子を備え
    た空気調節装置。
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