JP2002309014A - 艶消しポリエステルフィルムおよびその製造方法 - Google Patents

艶消しポリエステルフィルムおよびその製造方法

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JP2002309014A
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玄 林
Akiharu Fujita
昭春 藤田
Yasuhiko Shingu
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不活性無機粒子を含有させた艶消しポリエステ
ルフィルムは、凸部または凹部の連続的なスジが存在し
やすかった。本発明は、このような従来技術の欠点を解
消するためのものであり、フィルムの光沢度が艶消しフ
ィルムとして好適であり、かつ口金スジ欠点の少ないポ
リエステルフィルムを提供するにある。 【解決手段】不活性無機粒子を0.05〜10.0重量
%含有し、リン化合物をリン元素として40〜100p
pm、アンチモン化合物をアンチモン元素として100
〜300ppmそれぞれ含有し、アンチモン元素とリン
元素のモル比(Sb/P)が0.5〜1.0であり、か
つ濾過性試験での濾圧上昇が80kg/cm2以下であ
り、光沢度が45%以下である艶消しポリエステルフィ
ルム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、艶消しポリエステ
ルフィルムに関するものであり、さらに詳しくは、トレ
ーシングペーパー、ラベル、スタンピングホイル、金銀
糸等の用途に用いられる光沢特性に優れ、口金スジ欠点
の少ない艶消しポリエステルフィルムに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】ポリエステル、特にポリエチレンテレフ
タレートの二軸配向フィルムは、機械的,電気的,熱
的,化学的に優れた性質を有している。
【0003】このようなポリエステルフィルムの中で、
特に、艶消しポリエステルフィルムは離型性、印刷性美
観等が優れているため、それを利用して、トレーシング
ペーパー、ラベル、スタンピングホイル、金銀糸などに
用いられている。
【0004】従来、艶消しポリエステルフィルムとして
は、ポリエステルフィルム中に適当な粒子を含有させ、
該粒子によってフィルム表面に適度の凹凸を与えた艶消
しポリエステルフィルムが提案されている。かかるポリ
エステルフィルム中に粒子を含有させる方法としては、
ポリエステルの重合時、ポリエステルフィルム製膜(押
出)工程時に無機粒子を添加する方法(以下、外部粒子
添加法という)が提案されている。
【0005】特開平6−65478号公報には、平均粒
径0.01〜5.0μm、見掛比重0.35g/cm3
以上、吸油量90ml/100g以下である不活性無機粒
子をポリエステルに対して0.0005〜5.0重量%
添加してなるポリエステルフィルムが開示されている。
しかし、吸油量が90ml/100g以下では、光沢度が
大きすぎ、艶消しポリエステルフィルムとしての特性が
十分ではなかった。
【0006】一方、特開平11−322973号公報に
は、平均粒子径が1.0〜10μm、細孔容積が0.1
〜1.0ml/g、平均細孔径0.05〜100nmか
つ吸油量が200ml/100g以下であり、実質的に
単核からなる多孔性シリカ微粒子を0.005〜20重
量%含有する透明蒸着用ポリエステルフィルムが開示さ
れている。しかしながら、該公知例では、実質的に単核
からなる多孔性シリカ微粒子を用いた場合は、フィルム
が透明で表面が平滑となるので、光沢度を45%以下に
することが出来なかった。特開昭56−88426号公
報では、平均粒径が10μm以下の酸化ケイ素およびリ
ン化合物0.1〜2モル%(対酸化ケイ素)を含むエチ
レングリコールのスラリーをポリエステルの反応系に添
加することによって、艶消しポリエステルを得ることが
開示されている。この特開昭56−88426号公報に
記載の方法は、製膜時の濾圧上昇に対する効果が大きい
が、該公知例では、アンチモンの量、アンチモン元素と
リン元素のモル比について配慮されていないため、ポリ
マーの増粘、粒子の凝集等による口金スジの発生が避け
られなかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、外部粒
子添加法によるポリエステルフィルムについては、製膜
時のTダイによるフィルム表面上に、フィルムの押出し
方向に凸部又は凹部の連続的なスジが存在しやすかっ
た。この凸部、凹部は口金スジ欠点と呼ばれ、艶消し用
途フィルムにとっては、大きな欠点となる。特に、艶消
し用途のフィルム表面に金属を蒸着する場合は、この欠
点が見えやすくなるので、問題であった。
【0008】本発明は、上記のような従来技術の欠点を
解消するためのものであり、フィルムの光沢度が艶消し
フィルムとして好適であり、かつ口金スジ欠点の少ない
ポリエステルフィルムを提供するにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題は、不活性無
機粒子を0.05〜10.0重量%含有し、リン化合物
をリン元素として40〜100ppm、アンチモン化合
物をアンチモン元素として100〜300ppmそれぞ
れ含有し、アンチモン元素とリン元素のモル比(Sb/
P)が0.5〜1.0であり、かつ濾過性試験での濾圧
上昇が80kg/cm2以下であり、光沢度が45%以
下である艶消しポリエステルフィルムによって達成され
る。
【0010】そしてその艶消しポリエステルフィルムの
好適な製造方法は、平均粒径が5μm以下、吸油量が1
80〜230ml/100gの不活性無機粒子を、ポリ
エステルに対し0.05〜10.0重量%添加し、かつ
ポリエステル組成物中のリン化合物をリン元素として4
0〜100ppm、アンチモン化合物をアンチモン元素
として100〜300ppm、アンチモン元素とリン元
素のモル比(Sb/P)を0.5〜1.0とすることを
特徴とするポリエステルの製造方法である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明におけるポリエステルと
は、ジカルボン酸成分とジオール成分から縮重合させて
得られるエステル結合を有した高分子化合物であり、ジ
カルボン酸成分としては、テレフタル酸,フタル酸,イ
ソフタル酸,アジピン酸,セバシン酸,ナフタレンジカ
ルボン酸等があり、またジオール成分としては、エチレ
ングリコール,ジエチレングリコール,ポリエチレング
リコール,ネオペンチルグリコール,ブタンジオール,
シクロヘキサンジメタノール等があり、代表的なポリエ
ステルとしては、ポリエチレンテレフタレート,ポリエ
チレン-2,6-ナフタレンジカルボキシレート等が挙げ
られる。
【0012】これらのポリエステルは、ホモポリエステ
ルであってもよく、コポリエステルであってもよい。コ
ポリエステルの場合、ポリエステルの繰り返し単位の2
0モル%以下で第三成分を共重合させたものが好まし
い。
【0013】また、ポリエステルに対し20重量%以下
で他のポリマーを添加、ブレンドしたポリエステルであ
ってもよい。
【0014】もちろんポリエステルに、通常用いられる
添加剤、例えば、熱安定剤,酸化防止剤,着色剤,帯電
防止剤,紫外線吸収剤等が含有されていてもよい。
【0015】本発明における不活性無機粒子は、合成品
であっても天然鉱物であってもよい。代表的なものとし
ては、炭酸カルシウム,シリカ,ケイ酸アルミニウム,
酸化アルミニウム,酸化亜鉛,硫酸バリウム,酸化チタ
ン,リン酸カルシウム,タルク,カオリン等が挙げられ
るが、特に、シリカが好ましい。
【0016】上記した不活性無機粒子は、1種類添加し
てもよいし2種類以上の粒子を適宜組み合わせて添加し
てもよい。また、不活性無機粒子は、シランカップリン
グ,チタンカップリング等の表面処理が施されたもので
あってもよい。
【0017】また、フィルム中の不活性無機粒子の含有
量は、ポリエステルと不活性無機粒子の合計量を100
として0.05〜10.0重量%、好ましくは、0.1
〜4.0重量%である。添加量が0.05重量%未満だ
と、フィルムの艶消し性が不十分である。10.0重量
%を超えると、粗大粒子の生成が多くなると共にフィル
ム製膜工程での濾過圧上昇が速くなる。これが、口金ス
ジを有するフィルム発生の原因になる。
【0018】本発明においては、ポリエステルフィルム
中のリン元素の含有量は、40〜100ppmであるこ
とが必要であり、好ましくは50〜70ppmである。
リン元素の含有量が、上記の範囲量より多くなると、フ
ィルム製膜時のTダイの汚れが発生しやすくなり、口金
スジ欠点が発生しやすくなる。また、上記の量より少な
くなると、不活性無機粒子の凝集が起きやすくなり、や
はり、口金スジ欠点が発生しやすくなる。
【0019】アンチモン元素の含有量は、100〜30
0ppmであることが必要であり、好ましくは、150
〜200ppmである。アンチモン元素の含有量が上記
の範囲量より多くなると、フィルム製膜時のTダイの汚
れが激しくなり、口金スジが発生しやすくなるので、好
ましくない。また、上記の量より少なくなっても、同様
に口金スジが発生しやすくなり、好ましくない。
【0020】アンチモン元素とリン元素のモル比(Sb
/P)は、0.5〜1.0、好ましくは0.6〜0.9
である。アンチモン元素とリン元素のモル比が1.0を
越えると、フィルム製膜時のTダイの汚れが発生しやす
くなり、口金スジ欠点が発生しやすくなる。また、0.
5より少なくなると、不活性無機粒子の凝集が起きやす
くなり、やはり、口金スジ欠点が発生しやすくなる。
【0021】本発明においては、ポリエステルフィルム
について濾過性試験を行ったときの濾圧上昇が80kg/c
m2以下、好ましくは40kg/cm2以下であることが必要で
ある。
【0022】濾圧上昇は、フィルム中に含有される不活
性無機粒子の吸油量と粒径、アンチモン元素量、リン元
素量、アンチモン元素とリン元素のモル比をコントロー
ルすることで、濾過性試験での濾圧上昇を80kg/cm2
することができる。次に、本発明のポリエステルフィル
ムの好適な製造方法について説明する。添加される不活
性無機粒子は、以下の条件を満足しているものである。
【0023】まず、平均粒径は5μm以下、好ましくは
3〜5μmである。5μmを超えると得られるフィルム
表面の凹凸が大きくなりすぎるため、口金スジが発生し
やすくなり、好ましくない。3〜5μmであると、艶消
し性とフィルム表面の凹凸のバランスが良好で、好まし
い。3μm未満では、艶消し性が不足する傾向がある。
【0024】また、本発明の不活性微粒子は、多数の微
細な粒子が集合して粒子を形成している、いわゆる凝集
粒子であり、そのBET法による比表面積が、200m2/g
以上である。
【0025】本発明の不活性無機粒子は、吸油量が18
0〜230ml/100gであり、好ましくは200〜
225ml/100gである。吸油量が230ml/1
00gを越えると、口金スジが発生しやすくなる。ま
た、吸油量が180ml/100g未満であっても、や
はり口金スジが発生しやすくなる。
【0026】本発明においては、ポリエステルに添加さ
れるリン化合物としては、リン酸、亜リン酸、トリメチ
ルフォスフェート、トリエチルフォスフォノアセテート
等が好ましく用いられるが、特にリン酸が好ましい。
【0027】本発明においてポリエステルフィルムの一
般に使用される厚さは、好ましくは4.5〜150μ
m、特に好ましくは9〜100μmである。
【0028】本発明においては、フィルムは延伸処理を
行うが、その前に予熱処理を行なうことが好ましい。ポ
リエステルフィルムの予熱処理は、ポリエステルがポリ
エチレンテレフタレートの場合、90〜130℃で1〜
20秒間行なうのが好ましい。その後の延伸処理は、温
度60〜140℃、好ましくは90〜125℃で縦方向
に2.0〜5.0倍、好ましくは3.0〜4.0倍延伸
し、次いで横方向に温度60〜150℃、好ましくは9
0〜140℃で2.0〜5.0倍、好ましくは3.0〜
4.0倍延伸するのが好ましい。なお、縦横延伸後の面
積倍率は20倍以下であることが望ましい。
【0029】さらに、一方向の延伸は2段以上の多段で
行なう方法を用いることもできるが、その場合も最終的
な延伸倍率が前記した範囲内にあり、また、2段目延伸
後中間熱処理をしてから、再度1段目と同じ方向および
/または2段目と同じ方向に延伸してもよい。
【0030】延伸後の熱固定処理は最終延伸温度より高
く融点以下の温度で1〜30秒行なうのが好ましい。例
えばポリエチレンテレフタレートフィルムでは150〜
250℃で2〜30秒熱固定するのが好ましい。その
際、20%以内の制限収縮もしくは伸長、または定長下
で行ない、また2段以上で行なってもよい。
【0031】また、本発明におけるフィルムは単層フィ
ルムでもよいし、表層に、該粒子が含有されている積層
フィルムでもよい。
【0032】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。なお、実施例で用いた主な物性値は以下に述べる
方法で測定した。 (1)不活性粒子の平均粒径 ポリエステルに添加する前の粒子について、島津製作所
SALD-2000を用いて、水中で測定した。尚、測定前に、
20秒間、超音波で分散した。 (2)フィルム中の不活性粒子の含有量、リン元素の含
有量、アンチモン元素の含有量 蛍光X線装置株式会社リガク製、3270E1を用い
て、予め作成した検量線によって定量した。 (3)濾過性試験での濾圧上昇 フィルムを、直径60cm、固定刃と回転翼の間隔5mm、回
転翼の回転速度600rpmのヘンシェル型ミキサーに投入
し、フィルムが粒状化したところで、水をフィルムに対
し、10重量部投入して、粒状化し、ペレットにする。
【0033】このペレットを、140℃で8時間、133Pa以
下の真空下で乾燥する。
【0034】乾燥したペレットを、単軸の押出機を用い
て、このペレットを、渡辺製作所製のX4型20μmダイ
ナロイフィルター(濾過面積4.5cm2)を用いて、
ポリマー温度300℃、通過量10g/分で濾過を行
い、フィルターの1次圧と2次圧の差を測定する。濾過
開始から、不活性無機粒子の通過量として9gおよび7
2gの時点の差圧を記録する。この差圧を本発明におい
て、濾過性試験での濾圧上昇と定義する。 (4)吸油量 不活性無機粒子の吸油量は、JIS K−5101−1
9に準拠し、アマニ油により測定した。 (5)フィルムの極限粘度 25℃のO−クロロフェノール中で測定する。
【0035】本発明で得られる効果は、次の基準により
判断した。 (6)艶消し効果 JISZ8741により光沢度で示し、その値が60度
鏡面光沢45%以下であれば本発明の目的とするフィル
ムとする。また、40%以下なら特に良好とする。 (7)粒子の比表面積 試料0.10gを秤量し、柴田科学製SA−1000表
面積測定装置により、測定する。 (8)口金スジ欠点 フィルムを製膜する前に、口金全域にわたって、付着し
たポリマー、ポリマーの劣化物などを除去する。フィル
ムを製膜し20000mに渡って製膜し、目視観察す
る。口金汚れなどに起因する、長手方向に発生するフィ
ルム表面のスジ状欠点の数を数え、2本以内であれば、
良好とする。また、0本であれば、特に良好である。
【0036】実施例1 ジメチルテレフタレート100重量部、エチレングリコ
ール70重量部およびエステル交換触媒として酢酸マン
ガン0.06重量部、三酸化アンチモン0.043部を
加え、140〜220℃の間でほぼ理論量のメタノール
を溜出させ、エステル交換反応を終了させた。次いで、
系内に平均粒径が3.5μm、吸油量が210ml/10
0 gの凝集シリカ(BET法による比表面積が、300m2
/gのもの)を、 2重量部およびリン酸を0.027重
量%(対二酸化ケイ素)を、エチレングリコールスラリ
ー(シリカ濃度は10重量%)として、添加した。次い
で系内を30分で徐々に減圧、1mmHgとし、290℃
で撹拌所要動力4.0kg・cmでポリマーの極限粘度が
0.605になるまで重縮合反応を行った。このポリマ
ーを、180℃×3mmHgで24時間乾燥し、90mmの押
出機で7m2の15μm、98%カットポーラスメタル
フィルターを通過させた後、シート状にTダイから50
0kg/hrで押出し、縦に100℃で3.0倍、横1
40℃で3.5倍に延伸した。
【0037】このフィルム中の粒子含有量は2.0重量
%、リン含有量60ppm、アンチモン含有量180p
pm、アンチモン元素とリン元素のモル比は0.8であ
り、そして濾過性試験結果は20kg/cm2であり、
本発明の条件を満たしていた。
【0038】このフィルムの光沢度は32%、口金スジ
欠点は20000mにわたって存在せず、ともに良好で
あった。結果は、表1にまとめた。 実施例2〜12 実施例1と同様に、各条件を変更して実施した。各結果
は表1にまとめた。実施例2は、添加する粒子の平均粒
径を変更したものであるが、光沢度が42%で実施例1より
若干高かった。
【0039】実施例3、4は、粒子の吸油量を変更した
ものであるが、光沢度は良好であったが、口金スジが、
実施例1より若干多かった。
【0040】実施例5は、粒子の添加量を、実施例1よ
り少なくしたものであるが、口金スジは良好であった
が、光沢度が若干低かった。
【0041】実施例6は、粒子の添加量を、実施例1よ
り多くしたものであるが、光沢度は良好であったが、口
金スジが若干多かった。
【0042】実施例7〜12は、実施例1のアンチモン
残存量、リン残存量、アンチモン元素とリン元素のモル
比を変更した例である。光沢度は良好であったが、口金
スジが若干多かった。 比較例1〜11 比較例1〜11は、実施例1と同様に、ただし、各条件
を変更して実施した。各結果は表2にまとめた。
【0043】比較例1は、粒子の粒径が請求の範囲外の
ものを使用した。光沢度は良好であったが、口金スジが
多発し、フィルムとして使用できなかった。
【0044】比較例2、3は、吸油量が請求の範囲外の
ものを使用した。光沢度は良好であったが、口金スジが
多発し、フィルムとして使用できなかった。
【0045】比較例4は、粒子の添加量を請求の範囲外
に少なくした。光沢度は良好であったが、光沢度が高
く、フィルムとして使用できなかった。
【0046】比較例5は、粒子の添加量を請求の範囲外
に多くした。光沢度は良好であったが、口金スジが多発
し、フィルムとして使用できなかった。
【0047】比較例6〜11は、アンチモン残存量、リン
残存量、アンチモン元素とリン元素のモル比を請求の範
囲とした例である。光沢度は良好であったが、いずれも
口金スジが多発し、フィルムとして使用できなかった。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明は、艶消しフィルムとして良好な
特性を有するフィルムであって、口金スジ欠点が少ない
艶消しポリエステルフィルムを提供するものである。こ
の艶消しポリエステルフィルムは、その優れた離型性、
印刷性美観等を利用して、トレーシングペーパー、ラベ
ル、スタンピングホイル、金銀糸などに特に好ましく用
いることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新宮 康彦 岐阜県安八郡神戸町大字安次900番地の1 東レ株式会社岐阜工場内 Fターム(参考) 4F071 AA43 AB11 AB18 AB21 AB24 AB25 AB26 4J002 CF061 CF081 DA057 DA116 DE106 DE136 DE146 DE236 DG046 DH046 DJ006 DJ016 DJ046

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】不活性無機粒子を0.05〜10.0重量
    %含有し、リン化合物をリン元素として40〜100p
    pm、アンチモン化合物をアンチモン元素として100
    〜300ppmそれぞれ含有し、アンチモン元素とリン
    元素のモル比(Sb/P)が0.5〜1.0であり、か
    つ濾過性試験での濾圧上昇が80kg/cm2以下であ
    り、光沢度が45%以下である艶消しポリエステルフィ
    ルム。
  2. 【請求項2】 平均粒径が5μm以下、吸油量が180
    〜230ml/100gの不活性無機粒子を、ポリエス
    テルに対し0.05〜10.0重量%添加し、かつポリ
    エステル組成物中のリン化合物をリン元素として40〜
    100ppm、アンチモン化合物をアンチモン元素とし
    て100〜300ppm、アンチモン元素とリン元素の
    モル比(Sb/P)を0.5〜1.0とすることを特徴
    とするポリエステルの製造方法。
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