JP2002286146A - ダイヤフラム弁 - Google Patents

ダイヤフラム弁

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JP2002286146A
JP2002286146A JP2001087571A JP2001087571A JP2002286146A JP 2002286146 A JP2002286146 A JP 2002286146A JP 2001087571 A JP2001087571 A JP 2001087571A JP 2001087571 A JP2001087571 A JP 2001087571A JP 2002286146 A JP2002286146 A JP 2002286146A
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Kenichiro Kaneko
健一郎 金子
Hiroshi Nishi
博 西
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Toyoda Gosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来のダイヤフラム弁はシール性が低下する
おそれがあった。 【解決手段】 本発明のダイヤフラム弁1は、受圧室3
1と隔壁30により受圧室31と区画された放圧室33
とを持つ樹脂製の第一ケース3と、壁部に連通孔20を
持つとともに第一ケース3の開口と開口が対向するよう
に溶着される樹脂製の第二ケース2と、第一ケース3お
よび第二ケース2との間に周縁部42が挟持されて第一
ケース3と第二ケース2とを区画するダイヤフラム4
と、第一ケース3および第二ケース2の少なくとも一方
に配置されダイヤフラム4を隔壁30に押圧する付勢手
段22とよりなり、受圧室31の内圧でダイヤフラム4
が変形し隔壁30から離れることで受圧室31と放圧室
33とを連通させるダイヤフラム弁1であって、ダイヤ
フラム4は樹脂製であり、周縁部42が第一ケース3お
よび第二ケース2の少なくとも一方と一体的に溶着され
ていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は流体の圧力調整に用
られるダイヤフラム弁に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイヤフラム弁は気体や液体などの流体
の圧力調整に広く用いられている。例えば自動車の燃料
タンク近傍には、エバポ回路と称される気化燃料循環シ
ステムが設けられている。エバポ回路は気化した燃料を
燃料タンクから外部のキャニスタに導き活性炭などに吸
着させ、蒸気圧の上昇による燃料タンクの内圧上昇を抑
制するものである。このエバポ回路にもダイヤフラム弁
が配設されている。
【0003】図3にエバポ回路に配設されるダイヤフラ
ム弁の縦断面図を示す。図に示すようにダイヤフラム弁
100は、主にアッパーケース101とロワーケース1
02とダイヤフラム103とからなる。アッパーケース
101は樹脂製であって下方に開口する有底円筒状を呈
する。アッパーケース101の内壁上面中央には系外に
連通する連通孔104が穿設されている。また連通孔1
04の外周側には下方向に延びるコイルスプリング10
5が設置されている。アッパーケース101の下端には
ロワーケース102が溶着されている。ロワーケース1
02は樹脂製であって上方に開口する有底円筒状を呈す
る。すなわち下方に開口するアッパーケース101と上
方に開口するロワーケース102とにより閉空間が形成
されている。ロワーケース102の内壁下面からは筒状
の隔壁106が立設されている。そして隔壁106の外
周側には受圧室107が形成されている。この受圧室1
07の側面には、燃料タンク(図略)とつながる受圧孔
108が穿設されている。一方隔壁106の内周側中央
には放圧室109が形成されている。そしてこの放圧室
109の下面には、キャニスタ(図略)とつながる放圧
孔110が穿設されている。アッパーケース101とロ
ワーケース102との間には、ゴム製であって薄膜円盤
状のダイヤフラム103が介装されている。このダイヤ
フラム103の上面には、コイルスプリング105の下
端が当接する樹脂製の受け座部材111が設置されてい
る。
【0004】受圧室107の内圧が所定値以内の場合
は、ダイヤフラム103はコイルスプリング105によ
り下方に付勢され隔壁106の上端に圧接されている。
そして受圧室107と放圧室109とがダイヤフラム1
03により隔離されている。一方、受圧室107の内圧
が所定値を超える場合は、ダイヤフラム103が、上方
に湾曲するとともにコイルスプリング105の付勢力に
抗して上方に移動する。そして受圧室107と放圧室1
09とが連通する。この連通により、受圧室107の超
過内圧が放圧室109に開放される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のダ
イヤフラム弁100は、受圧室107内の圧力がアッパ
ーケース101内に漏れるおそれがあった。すなわち、
アッパーケース101とロワーケース102とは、ダイ
ヤフラム103により仕切られている。そしてこれらの
部材のうち、アッパーケース101とロワーケース10
2とは、ともに樹脂製である。一方ダイヤフラム103
はゴム製である。ところが、樹脂とゴムとは溶着が困難
である。このため従来は、アッパーケース101の開口
下端とロワーケース102の開口上端との間でダイヤフ
ラム103の周縁部を機械的に挟持し、これら両部材に
弾接させていた。そしてこの弾接力によりアッパーケー
ス101とロワーケース102との間のシール性を確保
していた。
【0006】しかしながら、ゴムの劣化によりダイヤフ
ラム103の周縁部がへたりを起こす場合があった。周
縁部がへたると弾接力が低下し、シール性が低下する。
このため受圧室107からアッパーケース101内に圧
力漏れが生じるおそれがあった。
【0007】本発明のダイヤフラム弁は上記課題に鑑み
て完成されたものである。すなわち本発明は、シール性
に優れたダイヤフラム弁を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明のダイヤフラム弁は、受圧室と隔壁により受圧室
と区画された放圧室とを持つ箱状で樹脂製の第一ケース
と、壁部に内外を連通する連通孔を持つとともに第一ケ
ースの開口と開口が対向するように溶着される箱状で樹
脂製の第二ケースと、第一ケースおよび第二ケースとの
間に周縁部が挟持されて第一ケースと第二ケースとを区
画するダイヤフラムと、第一ケースおよび第二ケースの
少なくとも一方に配置されダイヤフラムを隔壁に押圧す
るように付勢する付勢手段とよりなり、受圧室の内圧が
所定値を超えた場合に内圧によってダイヤフラムが付勢
手段の付勢力に抗して変形し隔壁から離れることで受圧
室と放圧室とを連通させるダイヤフラム弁であって、ダ
イヤフラムは樹脂製であり、周縁部が第一ケースおよび
第二ケースの少なくとも一方と一体的に溶着されている
ことを特徴とする。
【0009】つまり、本発明のダイヤフラム弁はダイヤ
フラムを樹脂製とするものである。そして、このダイヤ
フラムと第一ケースおよび第二ケースの少なくとも一方
とを一体的に溶着するものである。
【0010】ダイヤフラムを樹脂製とすると、同じく樹
脂製の第一ケースおよび第二ケースに対しダイヤフラム
を溶着することが可能になる。すなわち、シール機構を
従来の弾接による機械的シール機構から溶着による化学
的シール機構に変更することができる。弾接力によりシ
ールする場合、上述したようにゴムの劣化により弾接力
が低下し、シール性が悪化するおそれがあった。これに
対し溶着によりシールすると、機構上弾接力の低下はシ
ール性とは無関係であるため、シール性が悪化するおそ
れがない。このためダイヤフラム周縁部のシール性を長
期に渡って安定化させることができる。すなわちシール
性を向上させることができる。
【0011】また従来のダイヤフラム弁では、ダイヤフ
ラム周縁部は第一ケースと第二ケースとの間に機械的に
挟持されているに過ぎなかった。このためダイヤフラム
の脱落を防止する必要があり、ダイヤフラム周縁部と第
一ケースおよび第二ケースの開口端の形状が複雑になっ
ていた。例えばダイヤフラム周縁部にリブを設け、第一
ケースの開口端に溝を設け、リブを溝に挿入することに
よりダイヤフラムの脱落を防止していた。これに対し本
発明のダイヤフラム弁ではダイヤフラム周縁部は第一ケ
ースと第二ケースとの間に溶着されている。このためダ
イヤフラム脱落のおそれが無い。したがって、ダイヤフ
ラム周縁部と第一ケースおよび第二ケースの開口端の形
状を単純化できる。
【0012】またダイヤフラム弁には、ダイヤフラムを
付勢するコイルスプリングなどの付勢手段が装着されて
いる。従来のゴム製のダイヤフラムは剛性が低かった。
このため、付勢手段をダイヤフラムで受けると付勢力に
よりダイヤフラムが変形し、受圧室と放圧室との間のシ
ール性を確保できないおそれがあった。そこで従来はシ
ール性を確保するため、図3に示すようにダイヤフラム
103には樹脂製の受け座部材111が設置されてい
た。しかしながら本発明のダイヤフラム弁のダイヤフラ
ムは樹脂製である。したがって付勢手段が当接する部分
の肉厚を厚くすることにより、付勢力に対する剛性を確
保することが容易である。このため本発明のダイヤフラ
ム弁によると受け座部材を敢えて設置する必要がない。
したがって、部品数を削減し構造を単純化することがで
きる。
【0013】また樹脂製のダイヤフラムは、ゴム製のダ
イヤフラムよりも耐薬品性、耐熱性に優れている。この
ため樹脂製のダイヤフラムは劣化しにくい。さらに樹脂
製のダイヤフラムはゴム製のダイヤフラムよりも耐ガソ
リン透過性に優れている。このため、ガソリン雰囲気中
でダイヤフラム弁を使用する場合、ダイヤフラム自体を
透過するガソリンの量を少なくすることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】ダイヤフラムと第一ケースと第二
ケースの材質としては、例えばポリアセタール(PO
M)、ポリエチレン(PE)、ポリアミド(PA)、ポ
リフェニレンサルファイド(PPS)などを使用するこ
とができる。ダイヤフラムを形成する樹脂と、このダイ
ヤフラムと溶着される第一ケースおよび第二ケースの少
なくとも一方を形成する樹脂とは、溶着性が良い方が好
ましい。
【0015】好ましくは、ダイヤフラムと、ダイヤフラ
ムと溶着される第一ケースおよび第二ケースの少なくと
も一方とが、同種の樹脂により形成されている構成とす
る方がよい。
【0016】この構成は、ダイヤフラムと第一ケースと
を溶着する場合はこれら両部材を、ダイヤフラムと第二
ケースとを溶着する場合はこれら両部材を、ダイヤフラ
ムと第一ケースと第二ケースとを溶着する場合はこれら
三つの部材を、同種の材料により形成するものである。
溶着される部材同士が同種の材料で形成されていると部
材の溶着性が向上する。このため本構成によると、さら
にダイヤフラム弁のシール性を向上させることができ
る。
【0017】また、ダイヤフラムと、ダイヤフラムと溶
着される第一ケースおよび第二ケースの少なくとも一方
とを、異種の樹脂により形成する場合は、溶着性が悪い
場合もある。例えばPAとPEとは溶着性が極めて悪
い。このためPA製の第一ケースおよび第二ケースと、
PE製のダイヤフラムとの溶着は困難である。このよう
な場合は、溶着するダイヤフラムの周縁部に接着性ポリ
オレフィン製のリング部材を配設してもよい。接着性ポ
リオレフィンはPEやポリプロピレン(PP)などの汎
用ポリオレフィンの接着性を改良した樹脂である。この
樹脂はPEともPAとも溶着性が良い。従って接着性ポ
リオレフィン製のリング部材をダイヤフラムと第一ケー
スおよび第二ケースとの間に介装して溶着することによ
り、異種樹脂間における溶着性を向上させることができ
る。そしてダイヤフラム弁のシール性を向上させること
ができる。
【0018】第一ケース内における受圧室と放圧室との
配置は特に限定しない。例えば隔壁を円筒状に立設する
場合は、外周側に受圧室を内周側中央に放圧室を配置し
てもよい。また反対に外周側に放圧室を内周側中央に受
圧室を配置してもよい。好ましくは、外周側に受圧室を
内周側中央に放圧室を配置する構成の方がよい。外周側
に受圧室を配置する方が、受圧室の上方開口を覆うダイ
ヤフラムの受圧面積を大きく設定しやすいからである。
受圧面積が大きいと受圧の検出精度が向上する。このた
めダイヤフラム弁の動作精度が向上する。
【0019】また付勢手段は、第一ケース内に設けても
第二ケース内に設けてもよい。なお付勢手段としてはコ
イルスプリングや板ばねなどのばね部材や弾性を有する
樹脂部材などを用いることができる。
【0020】本発明のダイヤフラム弁のダイヤフラムお
よび第一ケースおよび第二ケースは、例えば射出成形に
より作製することができる。そして成形されたこれらの
部材を溶着することにより本発明のダイヤフラム弁を組
み付けることができる。組み付けに際しては、まず第一
ケースの開口端にダイヤフラムの周縁部を溶着し、その
後ダイヤフラムを溶着した第一ケースの開口端に第二ケ
ースの開口端を溶着してもよい。またこの組み付け順序
とは逆に、第二ケースの開口端にダイヤフラムの周縁部
を溶着し、その後ダイヤフラムを溶着した第二ケースの
開口端に第一ケースの開口端を溶着してもよい。
【0021】以上、本発明のダイヤフラム弁の実施の形
態について説明した。実施の形態は上記形態に限定され
るものではない。当業者が行いうる種々の変形的、改良
的形態で実施することもできる。例えば、ダイヤフラム
が押圧される隔壁端に、受圧室と放圧室との間のシール
性を向上させるため、ゴム製のキャップを装着してもよ
い。
【0022】
【実施例】以下、本発明のダイヤフラム弁を実施例によ
りさらに詳細に説明する。本実施例のダイヤフラム弁は
自動車のエバポ回路において、満タン検知バルブとキャ
ニスタとの間に配設されている。満タン検知バルブは燃
料タンクの内壁上面に装着されており、給油液面が上昇
する際、ある液面でバルブを閉じ通気を閉じ給油を最終
的に止める。すなわち満タン検知バルブは、通常状態に
おいては開いている。この満タン検知バルブの下流側に
配設されるのが本実施例のダイヤフラム弁である。満タ
ン検知バルブが開いていると、気化燃料がエバポ回路に
流入する。本実施例のダイヤフラム弁は、さらに下流側
に配設されるキャニスタに慢性的に気化燃料が流入しキ
ャニスタの燃料吸着性能が低下するのを抑制する役割を
有する。
【0023】まず、本実施例のダイヤフラム弁の構成に
ついて説明する。図1に本実施例のダイヤフラム弁の縦
断面図を示す。図に示すようにダイヤフラム弁1は、主
にアッパーケース2とロワーケース3とダイヤフラム4
とからなる。
【0024】アッパーケース2はPOM製であって下方
に開口する有底円筒状を呈する。アッパーケース2の内
壁上面中央には、系外に連通する連通孔20が形成され
ている。また、この連通孔20の周縁部分には、リング
状のガイドリブ21が立設されている。そしてガイドリ
ブ21の外周側にはコイルスプリング22の上端が環装
されている。
【0025】アッパーケース2の下端にはロワーケース
3が設置されている。ロワーケース3もアッパーケース
2と同様にPOM製である。またロワーケース3は、ア
ッパーケース2とは逆に、上方に開口する有底円筒状を
呈する。すなわち下方に開口するアッパーケース2と上
方に開口するロワーケース3とにより、これら両部材の
内部に閉空間が形成されている。ロワーケース3の内壁
下面からは、円筒状の隔壁30が上方に向かって立設さ
れている。そして隔壁30の外周側には受圧室31が形
成されている。この受圧室31の側面には、満タン検知
バルブとつながる受圧孔32が形成されている。一方隔
壁30の内周側中央には放圧室33が形成されている。
この放圧室33の下面はくり抜かれており、キャニスタ
とつながる放圧孔34が形成されている。
【0026】アッパーケース2の開口下端23とロワー
ケース3の開口上端37との間には、これら両部材と同
様にPOM製であって薄膜円盤状を呈するダイヤフラム
4が介装されている。具体的には、ダイヤフラム4のリ
ング状の周縁部42が、アッパーケース2のリング状の
開口下端23とロワーケース3のリング状の開口上端3
7との間に挟持された状態で、これら三部材が溶着され
ている。上述したようにダイヤフラム4は薄膜状であ
る。このためダイヤフラム4の内周側は、周縁部42が
溶着された状態でも弾性的に凹凸動可能である。このダ
イヤフラム4の内周側中央部分は、厚肉に形成されてい
る。そして内周側中央部分の上面には、コイルスプリン
グ22の下端が当接する円状の受け座40が形成されて
いる。また受け座40の周縁部分には、リング状の受け
座リブ41が立設されている。この受け座リブ41は、
コイルスプリング22の下端が受け座40からずれるの
を防止している。コイルスプリング22の付勢力によ
り、ダイヤフラム4の下面は隔壁30のリング状の上端
35に圧接している。
【0027】なお、本実施例においては、ロワーケース
3が本発明の第一ケースに、アッパーケース2が本発明
の第二ケースに、コイルスプリング22が本発明の付勢
手段に、それぞれ該当する。
【0028】次に、本実施例のダイヤフラム弁の動作に
ついて説明する。燃料タンク(図略)内の内圧の変動が
小さい通常時においては受圧室31の内圧も所定値以内
である。内圧が所定値以内である場合は、コイルスプリ
ング22の付勢力により、ダイヤフラム4は下方に付勢
される。そしてダイヤフラム4の下面は隔壁30の上端
35に圧接している。
【0029】一方、例えば燃料タンクにガソリンを給油
する場合など、燃料タンクの内圧が上昇する場合は、受
圧室31の内圧が所定値を超過する。受圧室の内圧が所
定値を超えるとコイルスプリング22の下方向付勢力に
抗してダイヤフラム4が上方に動く。またダイヤフラム
4自体も薄膜状であるため上方に弾性湾曲する。こうし
て受圧室31と放圧室33とが連通する。そして受圧室
31の超過内圧は、放圧室33に開放され、放圧孔34
を介してキャニスタに流入する。
【0030】超過内圧が開放されることにより受圧室3
1の内圧が所定値以内に戻ると、再度コイルスプリング
22の付勢力によりダイヤフラム4が下方に動く。また
ダイヤフラム4自体の湾曲も復元する。このようにして
再び受圧室31と放圧室33とが隔離される。
【0031】次に、本実施例のダイヤフラム弁1の組み
付け方法について説明する。なおアッパーケース2とロ
ワーケース3とダイヤフラム4は、全て射出成形により
作製した。図2に本実施例のダイヤフラム弁の分解図を
示す。
【0032】まずロワーケース3の開口上端37とダイ
ヤフラム4の周縁部42とを超音波溶着する。ここでロ
ワーケース3の開口上端37には、リング状のロワーリ
ブ36が形成されている。一方ダイヤフラム4の周縁部
42には、下方に延びるリング状の突条が形成されてい
る。具体的には、ダイヤフラム4の周縁部42の突条
が、このロワーリブ36の内周側と当接し突条が溶融す
ることで、ロワーケース3とダイヤフラム4とが超音波
溶着される。次にアッパーケース2の内壁上面に形成さ
れたガイドリブ21の外周側に、コイルスプリング22
の上端を環装する。
【0033】それから、アッパーケース2の開口下端2
3と、既にダイヤフラム4が溶着されているロワーケー
ス3の開口上端37とを超音波溶着する。ここでアッパ
ーケース2の開口下端にはリング状のアッパーリブ24
が形成されている。このアッパーリブ24は上記ロワー
リブ36と同心円状である。ところでロワーリブ36の
外周側面は、上方に向かって縮径するテーパ面となって
いる。アッパーリブ24の内周径はこのテーパ面の上端
径よりは大きいが、根本径よりは小さい。そこで具体的
には、アッパーリブ24の下端の内周角部とロワーリブ
36のテーパ面とを当接させて超音波溶着を行う。この
溶着により、ダイヤフラム2の周縁部42は、アッパー
ケース2の開口下端23とロワーケース3の開口上端3
7との間に挟持された状態となる。
【0034】このようにして本実施例のダイヤフラム弁
1の組み付けを行う。上述したようにPOM製のダイヤ
フラム2は、同じくPOM製のアッパーケース2とロワ
ーケース3との間に強固に挟持された状態で溶着されて
いる。この同種樹脂同士の溶着により、本実施例のダイ
ヤフラム弁1は圧密性を確保している。
【0035】またアッパーケース2とロワーケース3と
は、アッパーリブ24とロワーリブ36とによりジグザ
グ状に溶着されている。このジグザグ状の溶着構造によ
っても、本実施例のダイヤフラム弁1は圧密性を確保し
ている。
【0036】なお本実施例においては、溶着方法として
超音波溶着を用いたが、レーザ溶着などを用いることも
できる。
【0037】また本実施例においては、ロワーケース3
とダイヤフラム4とを溶着した後、このロワーケース3
とアッパーケース2とを溶着したが、これら三部材を同
時に溶着することもできる。そしてこの場合、溶着方法
として超音波溶着の他、レーザ溶着、スピン溶着などを
用いることもできる。
【0038】
【発明の効果】本発明のダイヤフラム弁によると、ダイ
ヤフラム外周部とケースとのシール性が高いダイヤフラ
ム弁を提供することができ、かつ燃料などの炭化水素の
透過量も低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のダイヤフラム弁の縦断面図である。
【図2】 本発明のダイヤフラム弁の分解図である。
【図3】 従来のダイヤフラム弁の縦断面図である。
【符号の説明】
1:ダイヤフラム弁 2:アッパーケース(第二ケー
ス) 3:ロワーケース(第一ケース) 4:ダイヤフラム
20:連通孔 21:ガイドリブ 22:コイルスプリング(付勢手
段) 23:開口下端 24:アッパーリブ 30:隔壁 31:受圧室 3
2:受圧孔 33:放圧室 34:放圧孔 35:上端 36:ロワ
ーリブ 37:開口上端 40:受け座 41:受け座リブ 4
2:周縁部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 受圧室と隔壁により該受圧室と区画され
    た放圧室とを持つ箱状で樹脂製の第一ケースと、壁部に
    内外を連通する連通孔を持つとともに該第一ケースの開
    口と開口が対向するように溶着される箱状で樹脂製の第
    二ケースと、該第一ケースおよび該第二ケースとの間に
    周縁部が挟持されて該第一ケースと該第二ケースとを区
    画するダイヤフラムと、該第一ケースおよび該第二ケー
    スの少なくとも一方に配置され該ダイヤフラムを該隔壁
    に押圧するように付勢する付勢手段とよりなり、 該受圧室の内圧が所定値を超えた場合に該内圧によって
    該ダイヤフラムが該付勢手段の付勢力に抗して変形し該
    隔壁から離れることで該受圧室と該放圧室とを連通させ
    るダイヤフラム弁であって、 該ダイヤフラムは樹脂製であり、該周縁部が該第一ケー
    スおよび該第二ケースの少なくとも一方と一体的に溶着
    されていることを特徴とするダイヤフラム弁。
  2. 【請求項2】 前記ダイヤフラムと、該ダイヤフラムと
    溶着される前記第一ケースおよび前記第二ケースの少な
    くとも一方とは、同種の樹脂により形成されている請求
    項1に記載のダイヤフラム弁。
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