JP2002113005A - 超音波探触子 - Google Patents

超音波探触子

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JP2002113005A
JP2002113005A JP2000311109A JP2000311109A JP2002113005A JP 2002113005 A JP2002113005 A JP 2002113005A JP 2000311109 A JP2000311109 A JP 2000311109A JP 2000311109 A JP2000311109 A JP 2000311109A JP 2002113005 A JP2002113005 A JP 2002113005A
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acoustic
ultrasonic probe
piezoelectric element
ultrasonic
acoustic lens
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JP2000311109A
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English (en)
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Yutaka Tatsuno
裕 龍野
Akiko Mizunuma
明子 水沼
Takuya Imahashi
拓也 今橋
Sayuri Sato
さゆり 佐藤
Mitsumasa Okada
光正 岡田
Shinya Masuda
信弥 増田
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】オートクレーブ滅菌の温度変化、圧力変化に耐
え、且つ内部への水蒸気浸入を防止し、劣化を起こさな
い気密構造を確保可能な超音波探触子を実現する。 【解決手段】 超音波探触子21は、圧電素子34、第
1,第2音響整合層33,32及びバッキング材35で
構成される内部構造体47を収容配設したバッキング枠
44と、前記音響レンズ31の音響放射面を開放した状
態でこの音響レンズ31の外周を囲繞して、前記バッキ
ング枠44に嵌合した音響レンズ41の外装部材48
と、前記バッキング枠44の背面側に配設されて、この
バッキング枠44に嵌合した信号端子42を有するハー
メチックコネクタ41とを具備し、前記バッキング枠4
4と前記外装部材48との間を第1の気密接合部50に
て気密接合し、前記バッキング枠44と前記ハーメチッ
クコネクタ41との間を第2の気密接合部53にて気密
接合して構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医療用超音波内視
鏡等に設けられ、超音波を送受する超音波探触子に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、体腔内超音波診断用の超音波断層
画像を得る医療用超音波内視鏡が広く利用されている。
前記医療用超音波内視鏡は、体腔内に挿入可能な細長な
挿入部の先端部に超音波を送受する超音波探触子を設け
ている。
【0003】一般に、医療用超音波内視鏡は、内視鏡検
査後に洗滌、消毒を必要とする。更に、近年、医療用超
音波内視鏡は、感染症等に対抗するため、滅菌を要求さ
れる。従来、前記超音波探触子の滅菌は、薬液浸漬が主
な滅菌手段である。
【0004】しかしながら、上記滅菌手段は、滅菌時間
を長時間必要とする。このため、超音波探触子の滅菌
は、より効果が確実で、滅菌時間の短い高温飽和水蒸気
によるオートクレーブ滅菌(高温高圧蒸気滅菌)が待望
されている。
【0005】一般に超音波探触子は、外表面から順に、
音響レンズとなるシリコーンゴム、音響整合層となるエ
ポキシ樹脂、同じく音響整合層となる無機材料の粉末と
エポキシ樹脂との混合物、圧電セラミクスといった各々
線膨張係数の異なる積層体である。このため、超音波探
触子は、熱が加わると熱応力が発生し易い。また、超音
波探触子は、各部の接合に接着剤等の接着層を設けてい
ると蒸気や熱による負荷や上述した熱応力により劣化し
易くなる。
【0006】特に、各構成部材間の接合部境界面は、高
温高圧水蒸気の浸入口となり易く、超音波探触子の内部
材料の吸湿や膨潤の原因となる。特に、音響整合層や構
成部材間の接着層が膨潤すると、音響インピーダンスや
厚さが変化し、所望の値からはずれてしまうため、送受
信する超音波の画質が劣化する。
【0007】このような医療用超音波内視鏡に用いられ
る超音波探触子は、超音波振動子の構造、特に密閉され
た空間の水密性のあるものとして、特開昭62−168
500号公報に記載されているものがある。また、蒸気
などの気体透過率を低くする技術として、実開昭64−
34559号公報や実開平3−7804号公報に記載さ
れているものがある。
【0008】上記特開昭62−168500号公報に記
載されている超音波探触子は、接着層の劣化防止のため
に、音響整合層の端部をシート状にして音響整合層を伸
ばし、接着層を覆うと共に、圧電素子を被覆したものが
提案されている。また、上記実開昭64−34559号
公報に記載されている超音波探触子は、音響レンズの液
体、気体の透過を防止するために、音響レンズに樹脂の
被膜を設けたものが提案されている。
【0009】一方、これに対して、上記実開平3−78
04号公報に記載されている超音波探触子は、配線部を
エポキシ樹脂で成形し、シリコーンゴムにて成型するこ
とで内部空間を完全に埋め、この超音波探触子が収納さ
れる筐体の継ぎ目からの蒸気透過を防止したものが提案
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開昭62−168500号公報や実開昭64−3455
9号公報及び実開平3−7804号公報に記載されてい
る超音波探触子は、この超音波探触子の構造上の問題か
らオートクレーブ滅菌ができなかった。
【0011】上記特開昭62−168500号公報に記
載の超音波探触子は、音響整合層の材料として、柔軟な
シート上に形成することが可能なものを使用する必要が
ある。圧電素子から生体組織にかけての音響インピーダ
ンス変化をなだらかに調整する音響整合層は、その音響
インピーダンスと厚さとが最も重要な仕様となる。柔軟
なシート状材料を選択することは、現実的には困難であ
る。さらに、超音波探触子の隅部を折り畳んだ場合、こ
の折り目の部分から超音波探触子の内部に高温高圧水蒸
気が浸入すると、樹脂材料を膨潤させ、超音波探触子自
体を破壊してしまう可能性が生じる。
【0012】上記特開昭62−168500号公報に記
載の超音波探触子は、音響レンズにポリイミドやポリエ
ステルの被膜を付与するというものであるが、これらの
被覆と音響レンズとの接合面は、温度変化,圧力変化に
より剥離し易い。従って、単に水洗いする場合や水分の
多い被検体に接触する場合等の水密性確保には有効であ
るが、温度変化及び圧力変化を伴うオートクレーブ滅菌
を行う場合には、却って破損の原因となる可能性が高く
なる。
【0013】上記実開平3−7804号公報に記載の超
音波探触子は、シリコーンゴム自体に水蒸気透過性があ
るため、その内部にも若干ながら水蒸気が到達する。す
なわち、上記超音波探触子は、外装全てをシリコーンゴ
ムで構成すると、経時的な水蒸気透過による劣化の問題
が残る。すなわち、音響レンズを構成する材料であるシ
リコーンゴムは、超音波の送受信に必要な部分以外は外
表面に露出しないことが望ましい。
【0014】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、オートクレーブ滅菌の温度変化、圧力変化に耐
え、且つ内部への水蒸気浸入を防止し、劣化を起こさな
い気密構造を確保可能な超音波探触子を提供することを
目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の請求項1は、超音波を発生し、この超音波
を送受信する圧電素子と、この圧電素子の音響放射面側
に位置し、この圧電素子から発生した超音波を効率よく
放射するための音響整合層と、この音響整合層よりも音
響放射面側に位置する音響レンズと、前記圧電素子の背
面側に位置し、不要な超音波を吸収するバッキング材
と、前記圧電素子を駆動するための駆動電圧及び前記圧
電素子からの信号電圧を送受信する伝達ケーブルに電気
的に接続可能な信号端子と、この信号端子及び前記圧電
素子を電気的に接続する配線部材と、を有する超音波探
触子において、前記圧電素子、前記音響整合層及び前記
バッキング材で構成される内部構造体を収容配設した枠
体と、前記音響レンズの音響放射面を開放した状態でこ
の音響レンズの外周を囲繞して、前記枠体に嵌合した音
響レンズの外装部材と、前記枠体の背面側に配設され
て、この枠体に嵌合した前記信号端子を有するコネクタ
部と、を具備し、前記枠体と前記コネクタ部との間及び
前記枠体と前記音響レンズの外装部材との間を気密接合
したことを特徴としている。また、本発明の請求項2
は、請求項1に記載の超音波探触子において、前記音響
レンズの音響特性に影響しない周辺部を、前記音響レン
ズの外装部材と、前記内部構造体との間で押圧固定した
ことを特徴としている。この構成により、オートクレー
ブ滅菌の温度変化、圧力変化に耐え、且つ内部への水蒸
気浸入を防止し、劣化を起こさない気密構造を確保可能
な超音波探触子を実現する。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
の実施の形態について述べる。 (第1の実施の形態)図1ないし図3は本発明の第1の
実施の形態に係り、図1は本発明の第1の実施の形態を
備えた超音波内視鏡の外観を示す外観図、図2は本発明
の第1の実施の形態の超音波探触子の構成断面図、図3
は図2の超音波探触子の変形例である。
【0017】図1に示すように超音波内視鏡1は、体腔
内に挿入される細長の挿入部2と、この挿入部2の後端
に形成された太幅の操作部3と、この操作部3の後端に
形成された接眼部4と、操作部3から外部に延出された
ユニバーサルコード5と、このユニバーサルコード5の
末端に設けられた内視鏡コネクタ6と、この内視鏡コネ
クタ6から延出された超音波ケーブル7と、この超音波
ケーブル7の末端に設けられた超音波コネクタ8とから
構成され、超音波コネクタ8は図示しない超音波観測装
置に着脱自在で接続される。
【0018】尚、超音波内視鏡1はオートクレーブ滅菌
ができるように、その外装部材はオートクレーブ滅菌の
際の水蒸気に対する気密性と、その際の高温に対する耐
熱性を備えた材質で形成されている。前記挿入部2は、
先端から硬質の部材で形成された先端硬質部9と、この
先端硬質部9の後端に隣接して形成され、湾曲自在の湾
曲部10と、この湾曲部10の後端から操作部3の前端
に至る長尺で可撓性を有する可撓部11とが順次設けら
れている。
【0019】前記操作部3は、湾曲操作を行うアングル
ノブ12を設けており、このアングルノブ12を回動操
作することにより、湾曲部10を湾曲させることができ
る。また、この操作部3は、送気及び送水の操作を行う
送気送水ボタン13と吸引を行う吸引ボタン14とが設
けられている。また、この操作部3の前端付近には、処
置具を挿入する処置具挿入口(以下、単に挿入口)15
を設けている。この挿入口15は、挿入部2内に形成さ
れた図示しない処置具チャンネルと連通している。この
処置具チャンネルは、先端硬質部9の斜面部16で開口
する処置具導出口(単に導出口或いは突出口と略記)が
出口となっている。
【0020】前記挿入部2は、この挿入部2内に図示し
ないライトガイドを挿通している。このライトガイドの
後端側は、ユニバーサルコード5の末端の内視鏡コネク
タ6に設けられたライトガイドコネクタ17に至る。こ
のライトガイドコネクタ17は、図示しない光源装置に
接続することにより、光源装置から照明光が供給され
る。この照明光は、ライトガイドにより伝達され、先端
硬質部9に固定された先端面から更にこの斜面部16の
照明窓18に取り付けられた照明レンズを経て、この照
明窓18の前方側から体腔内の患部等の被写体を照明す
る。
【0021】また、この斜面部16には、観察窓19が
設けられている。照明された患部等の被写体は、この観
察窓19に取り付けられた対物レンズによってその結像
位置に光学像を結ぶ。この結像位置には、挿入部2内に
挿通された図示しないイメージガイドの先端面が配置さ
れ、この先端面に結像された像を後方の接眼部4側の端
面に伝送する。そして、伝送された像は、接眼部4の接
眼レンズを経て拡大観察することができる。また、先端
硬質部9の先端には、超音波の送受信を行うための超音
波送受信部としての超音波探触子21が設けられてお
り、この超音波探触子21の外側は外装ケース22によ
って覆われている。
【0022】前記超音波探触子21は、圧電素子を複数
個、例えば384個配列されたリニア型の超音波振動子
モジュールを備えて構成されている。本実施の形態で
は、後述の気密接合により気密に接合した気密ユニット
で超音波探触子21を構成している。
【0023】次に図2を参照してこの超音波探触子21
を説明する。図2は超音波探触子21を挿入部2の長手
方向に直交する方向の断面で示したものであり、気密ユ
ニットにおける1つの振動子エレメントの断面図であ
る。
【0024】図2に示すように超音波探触子21は、外
表面から順に、超音波を所定の方向に集束する音響レン
ズ31,音響インピーダンスを整合するための第2音響
整合層32,第1音響整合層33,圧電素子34,背面
側の超音波を吸収減衰するバッキング材35の順に積層
されている。前記音響レンズ31は、曲率を持った弾性
体、例えばシリコーン樹脂から形成される。
【0025】前記第2音響整合層32は、エポキシ樹脂
やエンジニアリングプラスチック等の音響インピーダン
スが圧電素子34に比べて生体組織に近い材料で形成さ
れている。一方、前記第1音響整合層33は、前記圧電
振動子34の音響インピーダンスと前記第2音響整合層
32の音響インピーダンスとの中間の値をもつ例えば結
晶性ガラスやフィラー入りエポキシ樹脂、ガラス等で形
成されている。
【0026】前記超音波探触子21は、例えば3個の構
成要素を同時に駆動制御することにより、1つの能動素
子を構成している。前記第1音響整合層33は、前記圧
電素子34を所定の数量だけ配列する。また、前記第1
音響整合層33は、前記圧電素子34の周囲にグランド
(以下、GND)溝36を形成している。このGND溝
36は、GND線37を図中紙面に対し垂直な方向に延
出し、前記圧電素子34の電気的なGNDを構成する。
【0027】この圧電素子34は、ワイヤ38によって
基板39に電気的に接続される。この基板39はフレキ
シブルに構成されるFPC板40を接続している。この
FPC板40は、コネクタ部としてのハーメチックコネ
クタ41に設けられた信号端子42に電気的に接続され
る。前記基板39又はFPC板40上には、例えばアン
プ、マルチプレクサ等のICや電気的整合回路43が搭
載される回路を形成しても良い。前記信号端子42は、
図示しない伝達ケーブルを介して図示しない超音波観測
装置に接続される。
【0028】前記圧電素子34の周囲は、前記第1音響
整合層33の端部に配された枠体としてのバッキング枠
44に囲まれている。このバッキング枠44は、ステン
レス等の耐食性金属又はニッケルメッキ等の表面処理に
て耐食性を持たせた樹脂もしくは金属材料で形成されて
いる。このバッキング枠44の内部には、前記バッキン
グ材35で充填されてバッキング部46が構成されてい
る。すなわち、前記圧電素子34,前記第1,第2音響
整合層33,32及び前記バッキング材35を構成する
内部構造体47は、前記バッキング枠44に収容配設さ
れている。
【0029】前記音響レンズ34は、前記第1音響整合
層33及び前記第2音響整合層32と、前記バッキング
枠44の薄肉部44aを囲むように形成されている。こ
の音響レンズ31には、前記バッキング枠44の太径部
44bを嵌合する外装部材48が、前記音響レンズ31
の音響放射面を開放した状態でこの音響レンズ31の外
周を囲繞して設けられている。この外装部材48は、図
示しないが前記外装ケース22の開口に嵌入させて前記
音響レンズ31の超音波放射面が外部に露出するように
接着固定される。前記外装部材48は、耐食性を持たせ
た金属や表面処理を施した樹脂材料等により形成されて
いる。
【0030】前記外装部材48は、前記音響レンズ31
の音響特性に影響を与えない位置にこの音響レンズ31
の周辺部31aを前記第1音響整合層33及び前記バッ
キング枠44に対して押圧する押圧部49を設けてい
る。このことにより、本実施の形態では、ほぼ剛体であ
る外装部材48とバッキング枠44との間、即ち、外装
部材48と、内部構造体47との間で音響レンズ31の
音響特性に影響しない周辺部31aを押圧固定すること
が可能となる。
【0031】尚、図3に示すように前記押圧部49の一
部を凸部状の押圧突起49aとして、前記音響レンズ3
1の周辺部31aの全周に亘って前記外装部材48に形
成する構造としても良い。このことにより、前記外装部
材48は、前記音響レンズ31周辺の特性に関係ない範
囲を押圧する構造となる。
【0032】前記外装部材48は、前記バッキング枠4
4に対して、半田、ろう付け、レーザー溶接、拡散接
合、導電接着部等の気密性接合手段によって第1の気密
接合部50にて気密に接合固定される。
【0033】前記ハーメチックコネクタ41に設けた前
記信号端子42周辺は、絶縁体であるハーメチック部5
1を形成している。このハーメチック部51は、焼結ガ
ラス、セラミックといった無機質の材質等で形成され、
前記信号端子42間及びハーメチックコネクタ41との
絶縁を確保している。前記ハーメチックコネクタ41
は、例えばステンレスや耐食メッキを施された熱膨張率
の小さいコバール等の金属で形成される。このハーメチ
ックコネクタ41は、この外周部に一体的に設けられた
筒状部52を介して前記バッキング枠44との間で第2
の気密接合部53を有し、この部分で最終組み立てとな
る気密接合がなされている。
【0034】前記第2の気密接合部53は、前記第1の
気密接合部50と同様、半田、ろう付け、抵抗溶接、レ
ーザー溶接、拡散接合、導電接着といった接合方法にて
気密に封止される。
【0035】このように構成された超音波探触子21
は、内視鏡検査後、洗滌を行った上で図示しないオート
クレーブ滅菌装置に投入され、オートクレーブ滅菌(高
温高圧蒸気滅菌)される。このとき、超音波探触子21
は、オートクレーブ滅菌時にオートクレーブ滅菌装置内
の環境が変化した際、以下に記載するように作用する。
【0036】1)前真空工程:オートクレーブ滅菌は、
蒸気導入による滅菌前に、オートクレーブ滅菌装置のチ
ャンバ(処理室)内を前真空する場合がある。この前真
空工程は、陰圧状態を作ることで被滅菌状態にすると共
に、被滅菌物の連通された内部を含む、隅々に飽和蒸気
を行き渡らせるためである。更に、オートクレーブ滅菌
装置自体の水蒸気をドレーン化防止するため、チャンバ
(処理室)外部を蒸気で温めるので、投入された被滅菌
物の温度が上昇し、陰圧時の圧力差がより大きくなる。
このとき、超音波探触子21内部の圧力は、相対的にチ
ャンバ(処理室)内の環境に対し高くなる。すると、弾
性体であり、強度が弱い音響レンズ31をはじめとする
各構成部材は、超音波探触子21から引き離される方向
に力を受ける。本実施の形態では、この音響レンズ31
をはじめとする各構成部材が受ける力をこの音響レンズ
31の周囲を固定している外装部材48が受けること
で、上述したように外装部材48とバッキング枠44と
の間で押圧固定される。従って、音響レンズ31内は、
微少隙間を無くすことが可能となる。尚、前記第1,第
2の気密接合部50、53及びハーメチックコネクタ4
1は超高真空レベルでも気密構造は確保される。
【0037】2)滅菌工程:高温高圧の水蒸気によるオ
ートクレーブ滅菌は、滅菌時の温度が例えば135℃に
達する。同時にチャンバ(処理室)内は、飽和水蒸気で
満たされることになるので、所定の高圧を被滅菌物自体
が受けることになる。このとき、超音波探触子21は、
ほぼ剛体である外装部材48とバッキング枠44との間
で押圧固定される。従って、音響レンズ31内は、微少
隙間を無くすことが可能となり、温度変化、圧力変化が
あっても蒸気は超音波探触子21内に浸入することはな
い。尚、前記第1,第2の気密接合部50、53及びハ
ーメチックコネクタ41は、この程度の圧力では気密が
破壊されることはない。
【0038】3)乾燥工程:乾燥工程は、上述した前真
空工程と同様にオートクレーブ滅菌装置内を真空にする
か、又は熱風により、被滅菌物を乾燥させる場合があ
る。前者は、上述した前真空工程と同様である。後者
は、圧力変化のない高温状態であり、超音波探触子21
の内圧が相対的に高くなる点で上述した前真空工程と同
様である。尚、図3で説明した構成では、音響レンズ3
1の特性に影響しない周辺部31aをより積極的に押圧
し、圧力差による蒸気浸入を防止している。
【0039】この結果、本実施の形態は以下の効果を有
する。本実施の形態の超音波探触子21は、気密接合に
より気密に接合した気密ユニットで構成することで、蒸
気が透過する透過領域及び透過量が必要最低限となり、
内部構造への蒸気浸入を防止できる。本実施の形態の超
音波探触子21は、簡単な構成で気密構造を確保すると
共に、音響レンズ31の特性影響を与えない。
【0040】本実施の形態の超音波探触子21は、外装
部材48とバッキング枠44との気密接合(第1の気密
接合部50)に半田、ろう付け、抵抗溶接、レーザー溶
接、拡散接合、導電接着等の公知の確立された技術を用
いることが可能である。本実施の形態の超音波探触子2
1は、外部環境が陰圧状態や、内部の温度上昇に起因す
る内部空間の膨張に対しても最も強度の弱い音響レンズ
31を固定、支持可能であり、使用時の特性に変化を来
さない。
【0041】(第2の実施の形態)図4は本発明の第2
の実施の形態に係る超音波探触子の構成断面図である。
第1の実施の形態と同様な箇所についてはその説明を省
略する。
【0042】図4に示すように本第2の実施の形態の超
音波探触子60は、第1,第2音響整合層33,32の
側面をバッキング枠44のスカート部61で覆うと共
に、このスカート部61を更に側面で覆うように音響レ
ンズ31の周辺部31aに切り欠き部62を形成してい
る。
【0043】前記音響レンズ31の外周は、前記音響レ
ンズ31の周辺部31aと前記バッキング枠44のスカ
ート部61を押圧するように外装部材48が設けられ
る。即ち、本第2の実施の形態では、上記第1の実施の
形態に比べて、バッキング枠44のスカート部61の分
だけ、音響レンズ31の周辺部31aに対する押圧面積
が大きくなる。尚、このとき、外装部材48は、前記音
響レンズ31のレンズ部分に負荷をかけない範囲に留め
られている。
【0044】また、超音波探触子60は、図3で説明し
た凸部状の押圧突起49aをスカート部61外周又は外
装部材48内周に全周に亘って設けることで、積極的に
音響レンズ31の周辺部31aを押圧するようにしても
良い。尚、外装部材48の固定は、しまりばめとして簡
単かつ確実な気密構造としても良いし、板状の部材を巻
き付け後、半田、接着、ろう付け、溶接といった一般的
な方法で接合しても構わない。
【0045】また、本第2の実施の形態では、基板39
の端部に設けた電気接点部をハーメチックコネクタ41
側に設けたレセプタクル63に挿入する形状のカードエ
ッジコネクタ64として構成し、前記基板39と前記ハ
ーメチックコネクタ41の信号端子42とを接続してい
る。この場合、前記レセプタクル63は、前記信号端子
42と電気接続が可能なパターン(配線)を設けた接続
基板65を介して前記信号端子42に接続される。
【0046】このように構成した超音波探触子60は、
バッキング枠44のスカート部61と外装部材48とに
よって音響レンズ31の周辺部31aが確実に押圧され
る。尚、本第2の実施の形態では、第2の気密接合部5
3における気密接合を実施する前であれば、超音波探触
子60からハーメチックコネクタ41を着脱可能であ
る。
【0047】この結果、本第2の実施の形態は以下の効
果を有する。本第2の実施の形態の超音波探触子60
は、上記第1の実施の形態の超音波探触子21に比べ
て、音響レンズ31の周辺部31aに対する押圧面積が
大きくなり、蒸気浸入の防止効果が高まる。本第2の実
施の形態の超音波探触子60は、第1,第2音響整合層
33,32に負荷がかからない。このため、本第2の実
施の形態の超音波探触子60は、特性を維持した組み立
てがし易い。更に、本第2の実施の形態の超音波探触子
60は、第1,第2音響整合層33,32にかかる負荷
を防止する必要が無く、また、第1,第2音響整合層3
3,32を押圧する部分の制約がない。従って、本第2
の実施の形態の超音波探触子60は、第1,第2音響整
合層33,32の幅を小さくし、超音波探触子全体を小
型化することも可能になる。
【0048】本第2の実施の形態の超音波探触子60
は、しまりばめ等の簡単な機械的結合で気密の確保が可
能である。また、本第2の実施の形態の超音波探触子
は、半田、接着、ろう付け、溶接等の他の接合方法と合
わせてより強固な接合が可能である。
【0049】本第2の実施の形態の超音波探触子60
は、基板39と信号端子42を有するハーメチックコネ
クタ41との間が、第2の気密接合部53における気密
接合を実施する前であれば着脱自在であるので、任意の
ケーブル/超音波診断装置と、探触子との間で機能チェ
ック等を実施し、良否判断をすることが可能である。
【0050】(第3の実施の形態)図5は本発明の第3
の実施の形態に係る超音波探触子の構成断面図である。
本第3の実施の形態では、音響レンズ31周辺の基本構
造は上記第1の実施の形態に準じ、コネクタ部であるハ
ーメチックコネクタ41の基本構造は上記第2の実施の
形態と同様である。従って、上記第1,2の実施形態と
の相違点のみ説明し、同じ構成は省略する。
【0051】図5に示すように本第3の実施の形態の超
音波探触子70は、バッキング材35が充填されている
バッキング枠44の外側空間71に、ハーメチックコネ
クタ41との係合部分を避け、樹脂等の材質にて成形さ
れた充填部材72を充填している。
【0052】上記構成は、前記バッキング枠44と第1
音響整合層33、バッキング材35で囲まれる部分を事
前に充填成形し、その後、ハーメチックコネクタ41を
被せて第1の気接合部50を気密接合した後、第2の気
接合部53を実施することで形成される。
【0053】前記充填部材72として充填する物質は、
耐熱樹脂でも良いし、吸湿効果があり、乾燥剤としても
用いられる合成ゼオライトの焼結材としても良い。他に
シリコーンゴム、セラミックでも構成可能である。尚、
前記充填部材72が合成ゼオライトの成形品の場合、蒸
気浸入があってもこれを吸湿し、圧電素子34、IC4
3等の電気素子に蒸気の影響を与えることがない。ま
た、充填部材72がシリコーンゴムやセラミックであっ
ても同様な効果が得られる。更に、充填部材72が耐熱
樹脂である場合、断熱効果が空気に比較し高まる。
【0054】このように超音波探触子70は、内視鏡検
査後、洗滌を行った上で図示しないオートクレーブ滅菌
装置に投入され、オートクレーブ滅菌(高温高圧蒸気滅
菌)される。そして、超音波探触子70は、オートクレ
ーブ滅菌時にオートクレーブ滅菌装置内の環境が変化し
た際、上記した第1の実施の形態と同様な作用を持つ。
尚、本第2の実施の形態の超音波探触子70は、充填部
材72を充填している分だけ、内部空間が小さいため、
圧力変化が小さい。また、若干の気密漏れを生じた際、
浸入する蒸気は内部空間の容積分のみであり、且つ探触
子の構成部材や、IC43等の回路に直接当たることが
ない。
【0055】この結果、本第3の実施の形態は以下の効
果を有する。本第3の実施の形態の超音波探触子70
は、音響レンズ31周辺又は第1,第2の気密接合部5
0,53の気密レベルが悪化し、蒸気の透過が可能な状
態となっても、内部空間が充填部材72を充填している
分だけ埋められているため、蒸気浸入を最小限に抑える
ことができる。また、本第3の実施の形態の超音波探触
子70は、バッキング材35への蒸気の影響も抑えられ
る。
【0056】尚、本第3の実施の形態の超音波探触子7
0は、変形例として図示しないが充填部材72の代わり
に内部空間を不活性ガスで充填しても良い。充填される
不活性ガスは、窒素,アルゴン等の乾燥ガスである。こ
の充填方法は、最終気密接合を不活性ガス環境下で行う
ことで達成するか、例えばレーザー溶接時に不活性ガス
を吹き付けることで行う。これにより、本第3の実施の
形態の超音波探触子の変形例は、内部の湿度に起因する
経時変化を抑えることができる。また、本第3の実施の
形態の超音波探触子70の変形例は、半田接合の際の残
留フラックスによる腐食や、レーザー溶接部の酸化を防
止することが可能である。
【0057】(第4の実施の形態)図6は本発明の第4
の実施の形態に係る超音波探触子の構成断面図である。
本第4の実施の形態では、音響レンズ31周辺の基本構
造は上記第2の実施の形態に準じ、コネクタ部であるハ
ーメチックコネクタ41の基本構造は上記第1の実施の
形態と同様である。従って、上記第1,2の実施形態と
の相違点のみ説明し、同じ構成は省略する。
【0058】図6に示すように本第4の実施の形態の超
音波探触子80は、上記第2の実施の形態と同様な構成
において、音響レンズ31の周辺部31aの端部と接す
る部分が内部空間81と連通する連通孔82をバッキン
グ枠44に形成している。この連通孔82を介して、超
音波探触子80の内部空間81を音響レンズ31の同材
質のシリコーンゴム等の弾性充填材83にて充填してい
る。
【0059】このように構成した超音波探触子80は、
製造過程において、音響レンズ31の製作を最終工程と
し、その成形時にバッキング枠44の連通孔82を介し
て、シリコーンゴム等の弾性充填材83を超音波探触子
80内部にも充填させる。
【0060】この結果、本第4の実施の形態は以下の効
果を有する。本第4の実施の形態の超音波探触子80
は、内部空間81に繋がるシリコーンゴム等の弾性充填
材83の経路が長く、また、強度が弱くなりがちな異種
材料同士の接合部が少ないため、気密漏れを防ぐことが
可能である。
【0061】本第4の実施の形態の超音波探触子80
は、音響レンズ31自体及び音響レンズ31の周辺、又
は第1,第2の気密接合部50,53の気密レベルが悪
化し、蒸気の透過が可能な状態となっても、内部空間8
1が弾性充填材83で埋められているため、蒸気浸入を
最小限に抑えることができる。また、本第4の実施の形
態の超音波探触子80は、別にシリコーンゴムを充填す
るのに比較すると製造工程の削減になる。
【0062】(第5の実施の形態)図7及び図8は本発
明の第5の実施の形態に係り、図7は本発明の第5の実
施の形態の超音波探触子の構成断面図、図8は図7の超
音波探触子の変形例である。本第5の実施の形態では、
基本構造は上記実施の形態に準じ、音響レンズ31及び
周辺構造のみ異なる。従って、音響レンズ31及び周辺
構造の相違点のみ説明し、同じ構成は省略する。
【0063】図7に示すように本第5の実施の形態の超
音波探触子90は、第1,第2音響整合層33,32、
圧電素子34が密着して配されている。前記第1音響整
合層33及び前記圧電素子34は、所定の数量に分割さ
れている。前記圧電素子34は、例えば3つを同時に駆
動制御することにより1つの能動素子を構成している。
前記第1音響整合層33は、前記圧電素子34の長辺
(紙面に垂直な方向)に沿って導電性物質で形成したG
ND(グランド)溝36が形成され、このGND溝36
にはGND線37が紙面に垂直な方向に延出し、圧電素
子34の電気的なGNDを構成する。
【0064】この圧電素子34は、ワイヤ38によって
基板39に電気的に接続される。この基板39はフレキ
シブルに構成されるFPC板40を接続している。この
FPC板40は、ハーメチックコネクタ41に設けられ
た信号端子42に電気的に接続される。前記基板39又
はFPC板40上は、例えばアンプ、マルチプレクサ等
のIC43が搭載される回路を形成している。前記信号
端子42は、図示しない伝達ケーブルを介して図示しな
い超音波観測装置に接続される。
【0065】前記圧電素子34の周囲は、前記第1音響
整合層33の端部に配されたバッキング枠91に囲ま
れ、その内部はバッキング材35で充填されることでバ
ッキング部46を含む振動子モジュール92を構成して
いる。
【0066】この振動子モジュール92に対し、信号伝
達部である基板39を除いた全体を、音響レンズ31と
同材質のシリコーンゴムで覆い、第2音響整合層32に
密着した部分で音響レンズ31を形成すると共に、弾性
被覆層93を構成する。
【0067】前記音響レンズ31の外側外周は、上記第
2の実施の形態で説明したのと同様な外装部材48を配
し、前記バッキング枠91とは異なる部材の枠体94と
の間で音響レンズ31周囲を押圧するように気密に接合
される。前記枠体94は、ハーメチックコネクタ41と
も気密に接合され、超音波探触子90を形成している。
【0068】尚、本第5の実施の形態では、前記枠体9
4を独立した構成としたが、図3で説明したように外装
部材48と一体化して構成しても良いし、ハーメチック
コネクタ41の筒状部52と一体化して構成しても良
い。また、前記基板39又はFPC板40の表面は、絶
縁コーティングを兼ねたシリコーンゴムコーティング処
理を行って密着強度を強くしても良い。
【0069】尚、図8に示す本第5の実施の形態の変形
例である超音波探触子90Bは、振動子モジュール92
を基板39に接続された信号線(ハーネス)95まで含
めて形成したものである。これらハーネス95とハーメ
チックコネクタ41との接続は、図示するように半田等
で直接付けても良いし、図示しないコネクタを介しても
良い。尚、ハーネス95もその外皮をシリコーンゴムコ
ーティング処理を行って、密着強度を強くし、同時に温
度変化に対しても同材質の分変動を少なくできる。尚、
超音波探触子90Bは、前記枠体94を外装部材48と
一体化し、ハーメチックコネクタ41と気密接合部96
で気密接合した構成となっている。
【0070】このように構成した超音波探触子90,9
0Bは、先にシリコーンゴムで覆われた状態で振動子モ
ジュール92が形成される。そして、この状態で超音波
探触子90,90Bは、音響特性,電気信号等の各種検
査後、組み立てられる。
【0071】この結果、本第5の実施の形態は以下の効
果を有する。本第5の実施の形態の超音波探触子90
は、振動子モジュール92を覆うように音響レンズ31
を一体化することで、オートクレーブ滅菌の陰圧時に、
音響レンズ31を引き剥がそうとする力に対して強度が
増す。本第5の実施の形態の超音波探触子90は、音響
レンズ31の開口部が信号接続部であるハーメチックコ
ネクタ41(コネクタ部)のみであるので、蒸気浸入を
防止する効果が高まる。
【0072】尚、上述した第1〜第5の実施の形態にお
いて、音響レンズ31材料はシリコーン樹脂の代わりに
フッ素樹脂を使用しても良い。このフッ素樹脂を使用す
ることにより、音響レンズ31材料自体の蒸気透過を低
減させることができる。また、第1〜第5の実施の形態
において、音響整合層は、第1,第2音響整合層33,
32の2層構成の代わりに、1層あるいは3層以上の構
成でも良い。
【0073】また、本発明は、上記した実施の形態にの
み限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない
範囲で種々変形実施可能である。
【0074】[付記] (付記項1) 超音波を発生し、この超音波を送受信す
る圧電素子と、この圧電素子の音響放射面側に位置し、
この圧電素子から発生した超音波を効率よく放射するた
めの音響整合層と、この音響整合層よりも音響放射面側
に位置する音響レンズと、前記圧電素子の背面側に位置
し、不要な超音波を吸収するバッキング材と、前記圧電
素子を駆動するための駆動電圧及び前記圧電素子からの
信号電圧を送受信する伝達ケーブルに電気的に接続可能
な信号端子と、この信号端子及び前記圧電素子を電気的
に接続する配線部材と、を有する超音波探触子におい
て、前記圧電素子、前記音響整合層及び前記バッキング
材で構成される内部構造体を収容配設した枠体と、前記
音響レンズの音響放射面を開放した状態でこの音響レン
ズの外周を囲繞して、前記枠体に嵌合した音響レンズの
外装部材と、前記枠体の背面側に配設されて、この枠体
に嵌合した前記信号端子を有するコネクタ部と、を具備
し、前記枠体と前記コネクタ部との間及び前記枠体と前
記音響レンズの外装部材との間を気密接合したことを特
徴とする超音波探触子。
【0075】(付記項2) 前記音響レンズの音響特性
に影響しない周辺部を、前記音響レンズの外装部材と、
前記内部構造体との間で押圧固定したことを特徴とする
付記項1に記載の超音波探触子。
【0076】(付記項3) 前記信号端子を前記コネク
タ部にハーメチック封止したことを特徴とする付記項1
に記載の超音波探触子。
【0077】(付記項4) 前記気密接合を誘電ろう付
け、半田接合、抵抗溶接、レーザー溶接、拡散接合、誘
電接着のいずれかとしたことを特徴とする付記項1に記
載の超音波探触子。
【0078】(付記項5) 前記信号端子と前記バッキ
ング材との間に形成される内部空間を非導電物質で充填
したことを特徴とする付記項1に記載の超音波探触子。
【0079】(付記項6) 前記圧電素子周囲を前記音
響レンズと同材質で一体的に覆ったことを特徴とする付
記項1に記載の超音波探触子。
【0080】(付記項7) 前記非導電物質は、樹脂も
しくはシリコーンゴムであることを特徴とする付記項5
に記載の超音波探触子。
【0081】(付記項8) 前記非導電物質は、窒素,
アルゴンガス等の非活性ガスであることを特徴とする付
記項5に記載の超音波探触子。
【0082】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、オ
ートクレーブ滅菌の温度変化、圧力変化に耐え、且つ内
部への水蒸気浸入を防止し、劣化を起こさない気密構造
を確保可能な超音波探触子を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を備えた超音波内視
鏡の外観を示す外観図
【図2】本発明の第1の実施の形態の超音波探触子の構
成断面図
【図3】図2の気密超音波振動子ユニットの変形例
【図4】本発明の第2の実施の形態に係る超音波探触子
の構成断面図
【図5】本発明の第3の実施の形態に係る超音波探触子
の構成断面図
【図6】本発明の第4の実施の形態に係る超音波探触子
の構成断面図
【図7】本発明の第5の実施の形態の超音波探触子の構
成断面図
【図8】図7の気密超音波振動子ユニットの変形例
【符号の説明】
1 …超音波内視鏡 21 …超音波探触子 31 …音響レンズ 31a …音響レンズの周辺部 32 …第2音響整合層 33 …第1音響整合層 34 …圧電素子 35 …バッキング材 39 …基板 40 …FPC基板 41 …ハーメチックコネクタ(コネクタ部) 42 …信号端子 44 …バッキング枠(枠体) 46 …バッキング部 47 …内部構造体 48 …外装部材 49 …押圧部 50 …第1の気密接合部 53 …第2の気密接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今橋 拓也 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 佐藤 さゆり 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 岡田 光正 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 (72)発明者 増田 信弥 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内 Fターム(参考) 4C301 EE12 EE19 FF05 GA02 GA03 GB20 GB28 GB33 5D019 AA18 AA22 BB02 BB12 FF04 GG01 GG03 GG06 5D107 AA09 BB07 CC02 FF07

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波を発生し、この超音波を送受信す
    る圧電素子と、この圧電素子の音響放射面側に位置し、
    この圧電素子から発生した超音波を効率よく放射するた
    めの音響整合層と、この音響整合層よりも音響放射面側
    に位置する音響レンズと、前記圧電素子の背面側に位置
    し、不要な超音波を吸収するバッキング材と、前記圧電
    素子を駆動するための駆動電圧及び前記圧電素子からの
    信号電圧を送受信する伝達ケーブルに電気的に接続可能
    な信号端子と、この信号端子及び前記圧電素子を電気的
    に接続する配線部材と、を有する超音波探触子におい
    て、 前記圧電素子、前記音響整合層及び前記バッキング材で
    構成される内部構造体を収容配設した枠体と、 前記音響レンズの音響放射面を開放した状態でこの音響
    レンズの外周を囲繞して、前記枠体に嵌合した音響レン
    ズの外装部材と、 前記枠体の背面側に配設されて、この枠体に嵌合した前
    記信号端子を有するコネクタ部と、 を具備し、前記枠体と前記コネクタ部との間及び前記枠
    体と前記音響レンズの外装部材との間を気密接合したこ
    とを特徴とする超音波探触子。
  2. 【請求項2】 前記音響レンズの音響特性に影響しない
    周辺部を、前記音響レンズの外装部材と、前記内部構造
    体との間で押圧固定したことを特徴とする請求項1に記
    載の超音波探触子。
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