JP2002107462A - 降雨洪水予測システム - Google Patents

降雨洪水予測システム

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Shigemi Sadamichi
成美 定道
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 レーダにより測定された雨量データを用いて
短時間の降雨予測を共通して行い、この降雨予測に基づ
いて各河川において発生する洪水を予測する降雨洪水予
測システムを提供するにある。 【解決手段】 レーダにより測定された雨量位置と雨量
強度を持つ雨量データを受信し、これを用いて雨量の移
動ベクトルを算出して短時間降雨予測を共通に行なって
得た降雨予測データを配信する雨量センタ処理装置と、
降雨予測データを通信回線を介して受信しこの降雨予測
データをベースとして各河川における洪水予測をおこな
う洪水予測処理端末とを有するようにしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レーダにより測定
された雨量データを用いて短時間の降雨予測を行い、こ
の降雨予測に基づいて各河川において発生する洪水を予
測する降雨洪水予測システムに関する。
【0002】
【従来の技術】現在、全国の107水系189の洪水予
報河川においては、水防法第10条第2項に基づいて、
建設大臣は気象庁長官と共同して洪水予報を発表する
が、これ以外の河川については、市町村長は気象庁が気
象業務法に基づいて行う気象、洪水の予警報によって、
住民に対する避難の勧告や命令の発出に必要な判断など
をしている。
【0003】長崎水害(1982年)、山陰豪雨(198
3年)、鹿児島豪雨(1993年)などの中小河川流域に
おいて、たびたび大災害が発生しており、1998年8
月末に栃木県北部を中心とする豪雨により、那珂川支川
の余笹川などで短時間に大洪水となり、未曾有の被害が
発生した。
【0004】このような洪水予測では、洪水流出プログ
ラムの開発とあわせて、降雨の短時間予測が必要であ
り、とりわけ流出時間の短い中小河川流域ほど降雨の短
時間予測が求められる。
【0005】しかしながら、中小河川流域においては、
地上雨量計の配置密度が低く、洪水予測システムを構築
できないのが現状であり、しかも短時間降雨予測では、
数時間先の降雨分布を数キロメートルという水平空間分
解能で降雨を予測することが必要とされている。
【0006】そして、大雨をもたらす気象攪乱は、メソ
スケールに属するが、この中で200Km〜2000K
mの広域の数値予報は、気象庁によって日々の天気予報
の形で提供されているが、狭域の2Km〜20Kmの個
々の積乱雲に対応するスケールの現象に対しては運動学
的手法で予測可能とされている。
【0007】しかしながら、その間隙を埋める数Km〜
数100Kmの中域レベルでの空間分解能で6時間程度
先までの降雨予測に関しては、いまだ研究途上にある
が、現在までに開発されてきた短時間降雨予測は、本質
的にレーダデータから降雨強度分布を推定し、降雨分布
の時間的変動パターンを時間的に外挿する運動学的手法
によって行われている。
【0008】現在の技術レベルでは、この運動学的手法
で実用上耐えうる精度で予測が可能なのは、2時間後以
降は精度が大幅に悪化する例もあって、実用的には個々
の積乱雲の寿命に対応する1.5時間程度までである。
【0009】これは、中規模の雨域の衰弱や発生、発達
が非常に複雑であることにあり、雨域の一般的な移動が
うまく予測できたとしても、我が国は地形が複雑である
ために、たとえ積乱雲の寿命中であっても雨域が変形し
やすく、結果として予測される降雨分布は観測分布と大
きく現象が異なるためである。
【0010】そこで、現在では、洪水予測は、対象とす
る地域ごとに、空間分解能が中域レベルでの短時間の降
雨予測を行い、この降雨予測に基づいて対象とする狭域
の中小河川流域の洪水予測を一括して行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
ような中域の短時間降雨予測を行ないながら狭域の洪水
予測を一括して専用サーバで行うには、専用サーバの負
担が大きくなるので、短時間に洪水予測を行うことがむ
ずかしい。
【0012】また、これらの予測を行う専用サーバを河
川ごとに多数設置しなければならないのでコストの増大
を招き、その上、共通のデータである中域での降雨状況
を使って各河川ごとに予測を行うこととなるので無駄が
発生するという問題がある。
【0013】さらに、これらの降雨・洪水予測を降雨洪
水予測センタとして中央の1カ所にまとめて専用サーバ
で行うことは、中央で各流域の特徴を把握することが難
いので、各流域の特徴をそれぞれに生かした形で洪水予
測を行うことが難かしくなるという問題が発生する。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の課題を
解決するための降雨洪水予測システムの構成として、レ
ーダにより測定された雨量位置と雨量強度を持つ雨量デ
ータを受信し、これを用いて雨量の移動ベクトルを算出
して短時間降雨予測を共通に行なって得た降雨予測デー
タを配信する雨量センタ処理装置と、前記降雨予測デー
タを通信回線を介して受信し、この降雨予測データをベ
ースとして各河川における洪水予測をおこなう洪水予測
処理端末とを有するようにしたものである。
【0015】本発明は、中域での共通に使用される降雨
予測処理をセンタの雨量センタ処理装置で一括して行
い、この予測結果をオンラインでかつリアルタイムに通
信回線を介して個々の流域に対応する狭域の各地の洪水
予測処理端末に伝送するので、短時間降雨予測と洪水予
測とを別個の処理装置で行うこととなり、個々のマシン
への負荷が小さくなり、短時間で各予測データを算出す
ることができる。
【0016】さらに、本発明は、中域での共通に使用さ
れる降雨予測処理だけをセンタの雨量センタ処理装置で
一括して行い、伝送された降雨予測データを用いて各流
域の特殊性を加味した流域情報を用いて洪水予測を各地
の洪水予測処理端末ごとに行うようにしているので、そ
れぞれの流域に適応したきめ細かな洪水予測を行うこと
ができる。
【0017】さらに、本発明においては、付加的要件と
して、降雨予測に際して、雨量の移動ベクトルとして移
流ベクトル法を用いて短時間降雨予測を行う構成として
いるので、雨域の平行移動、回転、変形などの表現もで
き、他の運動学的手法に比べて精度が高く、コンピュー
タ処理が容易であり、自動計算を可能とすることができ
る。
【0018】また、本発明においては、他の付加的要件
として、洪水予測は、降雨予測データと対象とする河川
流域面積とを用いて流出算定を行って河川流域の予測対
象地点の水位の予測値から洪水予測を行う構成としてい
るので、対象とする河川の特殊性を加味した地域特性に
合致する洪水予測を行うことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る降雨洪水予測
システムの実施の形態について図を用いて説明する。図
1は本発明の実施の1形態を略示的に示した全体構成図
である。
【0020】レーダサイト10は、レーダ11からその
測定された雨量位置と共に空中の雨滴に対する反射波の
強度を受け取り、その通信処理部13からこれを処理す
るために、例えば本出願人である河川情報センターなど
の中央の雨量センタ処理装置12へ送信する。
【0021】また、レーダサイト14も同様に、雨量位
置と共に空中の雨滴に対する反射波の強度をレーダ15
から受け取り、これを処理するため雨量センタ処理装置
12へ通信処理部16から送信するが、レーダサイト1
4はレーダサイト10とは距離的に離れた位置に設置さ
れている。
【0022】そして、これらのレーダサイト10、14
は、全国に設置されているレーダサイトの一部を代表的
に記載したものであり、実際には、全国ネットワークに
よりカバーされているレーダサイトであり、このような
ものとしては、例えば建設省が全国に配置しているレー
ダ雨量計などが存在する。
【0023】雨量センタ処理装置12は、複数のレーダ
サイト10,14などから通信回線を通じてリアルタイ
ムで送られてくる雨量位置と雨量強度を持つ広域・中域
で集められた降雨データを受信し、これを用いて雨量の
移動ベクトルとして例えば移流ベクトルを算出して短時
間降雨予測を行なって降雨予測データRDを算出する。
【0024】ここで得られた降雨予測データRDは、雨
量センタ処理装置12内で地図データと共に表示される
が、同時に、通信回線17を介して、各河川流域に配置
されて洪水予測を行う洪水予測処理端末18に配信され
る。
【0025】洪水予測処理端末18は、通信回線17か
ら伝送された降雨予測データRDをベースにして、流域
図データを考慮して各河川の特徴を加味し、各河川にお
ける狭域での洪水予測を行う。
【0026】このような洪水予測処理端末18は、具体
的には、例えば都道府県の県庁などに19、20などと
して多数設置されており、通信回線17を介して共通の
降雨予測データRDが伝送される。
【0027】以上のデータ処理の概要に対して、先ず、
雨量センタ処理装置12でのレーダ信号の受信から通信
回線17への降雨予測データRDの配信までの間に行わ
れる信号処理についてさらに詳しく説明する。
【0028】雨量センタ処理装置12の通信処理部21
で受信した各レーダ信号は、レーダ処理部22におい
て、レーダ方程式の求解処理、レーダ合成処理、極座標
から直交座標への座標変換を経て、各雨量位置における
雨量強度Zに変換され、雨量データフアイル23にこれ
らが格納される。
【0029】移流ベクトル算出部24は、雨量データフ
アイル23に格納されている雨量位置における雨量強度
Zを読み出して、移流ベクトル法により中域の降雨予測
データRDを算出し、この降雨予測データRDを配信処
理部25を介して通信回線17に送出する。
【0030】また、移流ベクトル算出部24は、地図デ
ータフアイル26から地図データを読み出して表示器2
7に表示するが、算出した降雨予測データRDを、その
雨量強度Zの差に応じて色分けした複数の矩形スポット
などでこの地図データの上に視覚的に重畳して表示させ
る。
【0031】そして、この降雨予測データRDは、例え
ば現在の降雨データ、1時間後の降雨データ、2時間後
の降雨データ、3時間後の降雨データを表示する4つに
分割された画面で、降雨強度Zがどのように移動してい
くかの予測データとして表示器27に表示させることが
できる。
【0032】なお、この表示は、地図データ上に各時間
画面ごとに色分けしてランク表示されるようになってお
り、各画面の表示範囲は、例えば80Km四方から16
0Km四方の範囲で自由に拡大・縮小できるようになっ
ている。
【0033】以上の通信処理部21、レーダ処理部2
2、移流ベクトル算出部24、および配信処理部25な
どの動作、或いは地図データフアイル26および雨量デ
ータフアイル23へのアクセス、および表示器27への
表示などは、図示されていないが、マイクロプロセッ
サ、メモリなどを搭載する専用サーバにより実行され
る。
【0034】このようにして表示される降雨予測データ
RDは、移流ベクトル算出部24において算出される
が、どのようにして移流ベクトル法により降雨予測デー
タRDが算出されるかについて以下に具体的に説明す
る。
【0035】先ず、レーダサイト10、11などでの雨
量観測地点の降雨の位置座標(x、y)における時刻t
のレーダによる雨量強度をZ(x、y、z)と表して、この雨
量強度Zの時間的変動が次の移流方程式に従うとする。 ∂Z/∂t+u ∂Z/∂x+v ∂Z/∂y=w (1)
【0036】(1)式のうち、移動ベクトル(u、v)と発
達・減衰項Wは、位置座標(x、y)の1次式として、 u=C1x+C2y+C3 v=C4x+C5y+C6 (2) W=C7x+C8y+C9 と表示されるものとする。ここに、C1〜C9 は、現在
までのデータから推定されるべきパラメータである。
【0037】ここで、C1=C2=C4=C5=C7=C8
9 =0とすると、(1)式は、空間的に一様な移動ベク
トル(C3、C6)で雨域が移動する雨域追跡法と同じモデ
ルとなる。
【0038】(2)式のように、u、v、Wを記述する
と、このモデルは、雨域の回転、剪断的歪み、膨張など
を表すことができることとなる。ここで、移流モデルの
具体的な予測手法を簡単に説明すると次のようになる。
【0039】先ず、(1)式を次のように差分近似する。 (∂Z/∂t)ijk=(Zij(k+1)−Zijk)/Δt (∂Z/∂x)ijk=(Zij(k+1)−Z(i-1)jk)/2Δx (3) (∂Z/∂y)ijk=(Zij(k+1)−Zi(j-1)k)/2Δy
【0040】次に、(2)式を(3)式に代入すると、 (C1x+C2y+C3)(∂Z/∂x)ijk +(C4x+C5y+C6)(∂Z/∂y)ijk −(C7x+C8y+C9)+(∂Z/∂t)ijk =0 (4) となる。
【0041】ここで、(4)式に(3)式を代入すると、k
とk+1の時点のレーダデータより、最小自乗法でC1
〜C9 を求めることができるが、具体的には、例えば計
算実行時刻と、その5分前、10分前、15分前に観測
されたレーダデータを用いて最小自乗法によりこれらの
係数C1 〜C9を求めることとなる。
【0042】以上のように、kとk+1の2時点のレー
ダデータから、最小自乗法でC1 〜C9 のパラメータを
同定した後、これらの係数が予測期間中一定であると仮
定して、移流方程式を用いて1.5時間先までの降雨を
予測するものであるが、この予測は、次の方法で行う。
【0043】(1)式、(2)式の特性曲線が従う微分方程
式は、 dx/dt=C1x+C2y+C3 dy/dt=C4x+C5y+C6 (5) dw/dt=C7x+C8y+C9 となる。よって、時刻kΔtの位置(xi、yj)での雨
量強度Z(xi、yj、tk)は、次のように求まる。
【0044】(5)式を差分近似すると、 x(tk-1)=x(tk)−(C1x(tk)+C2y(tk)+C3 )Δt y(tk-1)=x(tk)−(C4x(tk)+C5y(tk)+C6 )Δt (6) wk =(C7x(tk)+C8y(tk)+C9 )Δt となる。
【0045】従って、降雨位置(xi、yj)における時
刻tk の雨量強度Z(xi、yj、tk)は、(6)式で求ま
る座標(x(tk-1)、y(tk-1))における雨量強度Zにw
kを加算して求めることができる。
【0046】実際には、雨量強度ZはΔtを5分として
求めた雨量強度を5分間の雨量に変換した上で累加して
求めるが、ここで、予測に際して、発達・衰弱を考慮し
ない場合は、(6)式におけるwk=0と置く。
【0047】移流モデル法では、このように移流方程式
を差分方程式で表すことができるので、コンピュータ化
が可能であり、リアルタイムで所定時間ごとの雨量強度
Zの予測を算出することができる。
【0048】次に、洪水予測処理端末18について説明
する。洪水予測処理端末18は、雨量センタ処理装置1
2から通信回線17を介して降雨予測データRDとして
伝送された、降雨位置(xi、yj)における時刻tk
雨量強度Z(xi、yj、tk)を受信処理部30で受信す
る。
【0049】受信された降雨予測データは、必要なとき
に検索ができるように降雨データベースフアイル31に
格納されると共に、降雨の河川流域への流出を算定する
流出算定部32と、送出された降雨予測データを表示す
る表示器33の3カ所に伝送される。
【0050】流出算定部32には洪水予測処理端末18
が担当する河川流域の流域図データフアイル34から狭
域の流域図データが入力されると共にCRTや液晶表示
装置などの表示器33にも表示され、流出算定部32で
算出された降雨流出予測を用いて洪水予測処理部35で
洪水予測を行う。
【0051】流域図データフアイル34には、図2に示
すように、ほぼ中域の対象流域位置図Aが格納されてい
るが、この場合は1998年8月末に栃木県北部を中心
とする豪雨により洪水の起こった那珂川支川の余笹川流
域Bが例示されている。
【0052】そして、この余笹川流域Bには、図3に示
すように、降雨の流出解析をするための狭域のモデル流
域が設定されているが、このモデル流域は流域図データ
フアイル34の中に格納され、流出算定部32はこのモ
デル流域に基づいて作成された流出計算モデルを用いて
降雨流出の計算を行う。
【0053】このモデル流域には、余笹川流域Bとこれ
に隣接する黒川流域Cも示されており、これらが合体し
て那珂川Dに流出しているが、余笹川流域Bの流域面積
は、予測対象地点として▲で示した余笹橋Eの地点で1
36.07km2 、中余笹橋Fの地点で89.66km
2 、苦戸川合流点Gで58.46km2 と算定されてい
る。
【0054】また、黒川流域Cでは、その流域面積は、
予測対象地点として▲で示した新田橋Hの地点で98.
40km2 、栃福橋Jの地点で32.10km2 と算定
されており、これらの地点の流域面積をベースとして所
定量の降雨による出水は、貯留関数法による流出計算モ
デルを用いて流出算定部32により算定される。
【0055】そして、洪水予測部35は、流出算定部3
2により算定された流出計算モデルによる出水と、雨量
センタ処理装置12から降雨予測データRDとして伝送
された、降雨位置(xi、yj)における時刻tk の雨量
強度Z(xi、yj、tk)の予測値を用いて、対象地域の
特性を考慮して、▲で示す予測対象地点の時間対水位の
変化を予測し、危険水位とこれに達するまでの時間の判
断をすることにより洪水予測を行う。
【0056】ここで、対象地域の特性を考慮しての判断
としては、対象地域の地質、形状、森林の状態、過去の
履歴などの地域の特殊性を反映して、降雨予測データR
Dによる予測降雨から予測対象地点▲の水位上昇を予測
することにより行う。
【0057】以上の以上の受信処理部30、流出算定部
32、および洪水予測部35などの制御、或いは流域図
データフアイル34および降雨データフアイル31への
アクセス、および表示器33への表示などは、図示され
ていないが、マイクロプロセッサ、メモリなどを搭載す
る小形のパーソナルコンピュータで実行される。
【0058】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明に係る降
雨洪水予測システムによれば、降雨予測という共通の降
雨予測処理をセンタの雨量センタ処理装置で一括して行
い、この予測結果をオンラインでかつリアルタイムに通
信回線を介して個々の流域に対応する各地の洪水予測処
理端末に伝送するので、短時間降雨予測と洪水予測とを
別個の処理装置で行うこととなり、個々のマシンへの負
荷が小さくなり、短時間で洪水予測データを算出するこ
とができる。
【0059】さらに、本発明は、共通の降雨予測処理を
センタの雨量センタ処理装置で一括して行い、伝送され
た降雨予測データを用いて各流域の特殊性を加味したそ
の流域に対応する流域情報を用いて洪水予測を各地の洪
水予測処理端末で行うようにしているので、それぞれの
流域に適応したきめ細かな洪水予測を行うことができる
メリットがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る降雨洪水予測システムの実施の形
態を示す構成図である。
【図2】図1に示す洪水予測を行う地域を示す対象流域
位置図である。
【図3】図2に示す対象流域位置の詳細を示す予測対象
地点図である。
【符号の説明】
10;レーダサイト、11;レーダ、12;雨量センタ
処理装置、13;通信処理部、14;レーダサイト、1
5;レーダ、16;通信処理部、17;通信回線、18
〜20;洪水予測処理端末、21;通信処理部、22;
レーダ処理部、23;雨量データフアイル、24;移流
ベクトル算出部、25;配信処理部、26;地図デー
タ、27;表示器、30;受信処理部、31;降雨デー
タベースフアイル、32;流出算定部、33;表示器、
34;流域図データフアイル、35;洪水予測処理部、
RD;降雨予測データ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 レーダにより測定された雨量位置と雨量
    強度を持つ雨量データを受信し、これを用いて雨量の移
    動ベクトルを算出して短時間降雨予測を共通に行なって
    得た降雨予測データを配信する雨量センタ処理装置と、 前記降雨予測データを通信回線を介して受信し、この降
    雨予測データをベースとして各河川における洪水予測を
    おこなう洪水予測処理端末とを有することを特徴とする
    降雨洪水予測システム。
  2. 【請求項2】 前記移動ベクトルは、移流ベクトル法を
    用いて短時間降雨予測を行う請求項1に記載の降雨洪水
    予測システム。
  3. 【請求項3】 前記洪水予測は、前記降雨予測データと
    対象とする河川の流域面積とを用いて流出算定を行って
    河川流域の予測対象地点の水位の予測値から洪水予測を
    行う請求項1に記載の降雨洪水予測システム。
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