JP2002095725A - 光触媒フィルタ及び空気清浄機 - Google Patents

光触媒フィルタ及び空気清浄機

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JP2002095725A
JP2002095725A JP2000292009A JP2000292009A JP2002095725A JP 2002095725 A JP2002095725 A JP 2002095725A JP 2000292009 A JP2000292009 A JP 2000292009A JP 2000292009 A JP2000292009 A JP 2000292009A JP 2002095725 A JP2002095725 A JP 2002095725A
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filter
particles
air
grill
photocatalyst
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Application number
JP2000292009A
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English (en)
Inventor
Toshio Takahashi
俊雄 高橋
Kazuji Noda
和司 野田
Kazuhiro Sakai
和宏 酒井
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Toyoda Gosei Co Ltd
Original Assignee
Toyoda Gosei Co Ltd
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  • Disinfection, Sterilisation Or Deodorisation Of Air (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】光触媒物質を有する粒子の衝突に起因する異音
を低減するのに貢献できる光触媒フィルタ、空気清浄機
を提供する。 【解決手段】光触媒フィルタは、収容室4tと通風窓4
1x、46xとを有する枠体41、46と、収容室4t
内に詰め込まれ光触媒物質を有する多数の粒子40と、
通風窓41x、46xに取り付けられ粒子40よりも小
さなサイズの通風可能な多数の網目開口42f、43f
を有する網状部材42、43とを具備しており、詰め込
まれた粒子40に網状部材42、43は圧接して粒子4
0のガタつきを抑制している。この光触媒フィルタは空
気清浄機に適用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光触媒物質を有す
る光触媒フィルタ、及び、光触媒フィルタを備えた空気
清浄機に関する。
【0002】
【従来の技術】光触媒物質は、光の照射によって活性化
し、経時的に有機物質等を分解・除去する機能を有する
ものであり、酸化チタン(TiO2)等が代表的なものであ
る。このような光触媒物質は、におい物質等の汚染物質
の分解除去に使用されつつある。このような光触媒物質
として粒子にしたものが提供されている。そして、産業
界では、光触媒物質を有する多数の粒子を用い、その粒
子を枠体に詰め込んで形成した光触媒フィルタを用いる
試みがなされている(特開平09−38487号公
報)。このものよれば、浄化すべき空気が粒子間を透過
できるため、光触媒物質を有する粒子と空気との接触性
が確保され、空気を良好に浄化できる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、光触媒物質を
有する多数の粒子を枠体に詰め込んだ光触媒フィルタに
おいては、使用環境によっては、光触媒物質を有する多
数の粒子がガタつき、これにより粒子同士が衝突した
り、粒子が枠体の壁面に衝突したりし、異音の要因とな
り、人に違和感を与える不具合がある。殊に車両等のよ
うに振動が頻繁に作用する環境で使用される場合には、
上記した衝突に起因する異音が顕著となる。
【0004】本発明は上記した事情に鑑みてなされたも
のであり、光触媒物質を有する粒子の衝突に起因する異
音を低減するのに貢献できる光触媒フィルタ、空気清浄
機を提供することを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る光触媒フィ
ルタは、収容室と収容室に連通する通風窓とを有する枠
体と、枠体の収容室内に詰め込まれ光触媒物質を有する
多数の粒子と、枠体の通風窓に取り付けられ粒子よりも
小さなサイズの通風可能な多数の網目開口を有する網状
部材とを具備しており、詰め込まれた粒子に網状部材は
圧接して粒子のガタつきを抑制していることを特徴とす
るものである。
【0006】本発明に係る空気清浄機は、吸気口及び吹
出口と、両者をつなぐ空気流路と、吸気口から空気流路
を経て吹出口に流れる空気流を形成するファンと、空気
流路に配置され空気流路を流れる空気流を浄化する浄化
部とを有する空気清浄機において、浄化部は、請求項1
〜請求項3に係る光触媒フィルタを備えていることを特
徴とするものである。
【0007】
【発明の実施の形態】・本発明に係る光触媒フィルタに
よれば、光触媒フィルタを構成する枠体の通風窓に取り
付けられた網状部材は、その性質上撓み性を有するた
め、粒子を収容室内で高密度で詰め込む方向に撓み変形
可能である。このように網状部材の撓み変形を利用すれ
ば、粒子を収容室内に高密度で詰め込むことができ、詰
め込まれた粒子に網状部材は直接的にまたは間接的に圧
接し、粒子のガタつきは抑制される。このため粒子のガ
タつきに起因する異音も抑制される。
【0008】また網状部材の網目開口により通風性が確
保され、光触媒フィルタ内の光触媒物質を有する粒子と
浄化すべき空気との接触性が確保される。更に網状部材
の網目開口は粒子よりも小さなサイズであるため、収容
室に詰め込まれた粒子が網状部材から脱落することは抑
えられる。網状部材は多数の網目開口を有するものであ
り、線材を編み込んで形成したものでも良いし、場合に
よっては多数のパンチング孔を打ち抜いたものでも良
い。線材を編み込む場合には、縦横に線材を編み込んだ
ものでも良いし、縦または横のみに線材を延設したもの
でも良い。 ・網状部材を構成する線材の材質は特に限定されず、炭
素鋼、ステンレス鋼、アルミ合金、チタン等の金属でも
良いし、樹脂でも良いが、通風性を高めるべく線材の線
径を小さくしつつ線材の強度を確保するには、金属が好
ましい。網状部材の網目開口の形状は特に限定されず、
角形状でも円形状でも良い。 ・光触媒フィルタの好ましい形態によれば、粒子に接触
する弾性部材を粒子と共に枠体内に詰め込むことができ
る。この場合、弾性部材が粒子と共に収容室に詰め込ま
れているため、収容室内に詰め込まれた粒子のガタつき
は一層抑制される。弾性部材の形状は例えばシート形
状、網形状、粒子形状とすることができる。弾性部材は
表面積が大きい場合には通風可能であることが好まし
い。通風性を確保するため、弾性部材は多孔質とするこ
とができ、例えば、通風可能な多数の微細な開口を有す
る網形状、多孔質層とすることができる。粒子の脱落防
止を考慮すれば、この開口のサイズは粒子のサイズより
も小さい方が好ましい。この開口の形状は特に限定され
ず、角形状でも円形状でも良い。弾性部材は、樹脂やゴ
ム等の軟質の高分子材料を用いて形成することができ
る。 ・光触媒物質は、たばこに代表されるにおい物質等を除
去するのに有効であり、TiO2 、 WO3 、 CdS、SrTiO
3 、MoS2 等公知のものを用いることができる。取扱容
易性や活性の程度を考慮すると、TiO2を用いることが望
ましい。TiO2の結晶構造としては、ルチル型及びアナタ
ーゼ型のいずれも用いることができるが、一般的には触
媒活性の大きいアナターゼ型の方が好ましい。 ・光触媒物質を有する粒子の形状は、特に制限されず、
球状、楕円球状、円柱状、角柱状等を例示できる。粒子
は、光触媒物質自体で粒子を形成しても良いし、あるい
は、粒子状の担体に光触媒物質をバインダにより担持し
て形成しても良い。担体としては例えばシリカゲル粒
子、活性炭等があげられるが、これらに限定されるもの
ではない。光触媒物質を有する粒子のサイズは用途によ
っても相違し、上限値としては30mm、20mm、1
0mm、5mm等を例示でき、下限値としては0.1m
m、0.5mm、1mm、3mm等を例示できるが、こ
れらに限定されるものではない。 ・本発明に係る空気清浄機によれば、ファンが駆動する
と、吸気口から吸引された空気は空気流路を経て吹出口
に流れ、吹出口から吹き出される。空気流路を流れる空
気流に含まれている汚染物質は、浄化部を構成する光触
媒フィルタの光触媒物質を有する粒子に付着するため、
空気は浄化される。本発明に係る空気清浄機において
も、上記した構造をもつ光触媒フィルタが装備されてい
るため、光触媒フィルタの枠体に取り付けられている網
状部材の撓み変形を利用することにより、光触媒物質を
有する粒子を収容室内に高密度で詰めることができ、粒
子のガタつきは抑制され、粒子のガタつきに起因する異
音も抑制される。また網状部材は粒子よりも小さなサイ
ズの網目開口を有するため、粒子を高密度で収容室内に
詰めたとしても、収容室に詰められた粒子が網状部材か
ら脱落することは抑えられる。 ・本発明に係る空気清浄機の好ましい形態によれば、吸
気口及び吹出口の少なくとも一方に装備されたグリルを
有し、上記した光触媒フィルタ及びグリルの少なくとも
一方は、光触媒フィルタの表裏が逆であるとき、グリル
への光触媒フィルタの取り付けを阻止する取付阻止部を
有することができる。これによりグリルへの光触媒フィ
ルタの表裏逆の取り付けを阻止することができ、光触媒
フィルタの能力を正常に利用することができる。 ・本発明に係る空気清浄機によれば、光触媒フィルタの
他に塵埃捕獲用フィルタを個別に設けても良い。この場
合、光触媒フィルタは塵埃捕獲用フィルタの下流側に配
置しても上流側に配置しても良いが、塵埃捕獲用フィル
タで大きな粒子を捕獲できるため、光触媒フィルタの性
能を高めること等を考慮すれば、光触媒フィルタは塵埃
捕獲用フィルタの下流に配置することが好ましい。 ・本発明に係る空気清浄機によれば、光触媒物質を励起
させる励起手段を設けることができる。励起手段として
は、発光ダイオード、ブラックライト、冷陰極管等を採
用できる。この発光ダイオードとして短波長の光を発す
るものを採用でき、波長ピークは例えば360nm〜4
00nmとすることができるが、この波長域に限定され
るものではない。発光ダイオードとして窒化ガリウム
(GaN)系を用いることができるが、これに限定される
ものではない。発光ダイオードは小型素子であり、一般
的には、設置のための空間を多く必要としないため、コ
ンパクト化に有利である。
【0009】
【実施例】以下、光触媒フィルタを備えた空気清浄機に
本発明を適用した実施例について、図面を参照しつつ説
明する。本実施例に係る空気清浄機は自動車等の車両の
室内の天井側に取り付けられるものであり、図1に示す
ように、空気清浄機本体である本体1は薄型つまり偏平
型をなしており、ファン室1a及びフィルタ室1bをも
つ空気流路1cと、ファン室1aに配置されたファン2
と、フィルタ室1bに配置された塵埃捕獲用のフィルタ
3と、本体1の下面側に着脱可能に装備された化粧板と
しての樹脂製の吸気グリル51とを備えている。図1に
示すように、本体1は、車体の室内R側に吸気口10t
をもつ前面板10と車体側の裏面板11とを一体的に連
結して形成された箱形のボディ12を備えている。図1
において、吸気グリル51は、本体1のボディ12の下
面の半分以上を覆うと共に多数のグリル吸気口52を形
成する。吸気グリル51の下流側には、フィルタ出入口
を兼ねる吹出口53が形成されている。図2に示すよう
に、この吹出口53はフィルタ室1bの空気流に沿った
向きの中心線Pに対して下向きに開口している。その理
由は、本実施例の空気清浄機は室内Rの天井側に取り付
けられるため、浄化した空気を吹出口53から下方の室
内Rに向けて吹き出すためである。図2に示すように、
吹出口53の法線53mは、下方に移行するにつれてフ
ィルタ室1bから離れる方向に傾斜している。吹出口5
3は、浄化された空気流を室内Rに向けて吹き出す機能
の他に、後述するようにフィルタ3の出し入れを行うフ
ィルタ出入口としても機能できる。吹出グリル54は樹
脂製であり、室内Rに対面しており、多数のグリル吹出
口55をもつ。吹出グリル54のサイズは吸気グリル5
1よりも小さい。グリル吹出口55はフィルタ室1b及
び室内Rに連通する。
【0010】図1に示すように、本体1内の空気流路1
cにおいては、上流側から下流側にかけて、吸気口10
tに対面するファン2、主として塵埃等を捕獲するフィ
ルタ3、主としてたばこ等の臭い等を除去する光触媒フ
ィルタ4が順に配置されている。ファン2は遠心ファン
(例えば多翼ラジアルファン)であり、複数の回転羽根
20と、回転羽根20を駆動させる駆動部21とを有す
る。
【0011】本体1を構成する裏面板11のうちフィル
タ室1bにおいては、図1に示すように、フィルタ室1
bの容積が増加する方向に裏面板11の壁部分11wを
退避させることにより凹み部15が形成されている。凹
み部15はフィルタ室1bの上部側に配置されており、
後述から理解できるように、フィルタ3を旋回させるた
めの旋回促進用空間として機能できる。図2から理解で
きるように、裏面板11のうち凹み部15を形成する壁
部分11wは、空気流に沿った向きのフィルタ室1bの
中心線Pに沿って延設されている。図2から理解できる
ように、凹み部15は、フィルタ室1bの中心線Pを介
して、フィルタ出入口でもある吹出口53と反対側に設
けられている。図2に示すように凹み部15の凹み深さ
H1は、フィルタ3の高さHAよりもかなり小さく設定
されている。なお、凹み部15の凹み長さL1はフィル
タ3の長さLAよりもやや少な目である。凹み部15の
うち、フィルタ室1bの上流端には、上流に向かうにつ
れて次第に下方(フィルタ室1b)に向かう傾斜をもつ
第1案内部17が形成されている。フィルタ室1bの下
流端には、下流に向かうにつれて下方(フィルタ室1
b)に向かう傾斜をもつ第2案内部18が形成されてい
る。
【0012】フィルタ3はフィルタ室1bに着脱可能に
収容されており、主として集塵を目的とする塵埃捕獲用
の集塵フィルタであり、図3に示すように空気透過性及
び可撓性をもつ薄板状のフィルタ材を山部3m及び谷部
3nを交互に形成するようにプリーツ状に織り込まれて
形成されており、全体外観は実質的に四角箱状(長さL
A、高さHA、幅DA、図2及び図3参照)をなしてお
り、図2に示すように、上面部3u、下面部3d、側面
部3eをもつ。フィルタ3を構成するフィルタ材は、活
性炭を主要成分とする層と、帯電処理した層とを積層し
た積層構造とされており、塵埃捕獲性を向上させてい
る。図2に示すように、フィルタ3の上流端3fの端面
3foは本体1の裏面板11のフィルタ上流係合部19
に係合されており、これにより空気流路1cを流れる空
気が凹み部15内に進入しないようにシールしていると
共に、フィルタ3の挿入方向への位置決めを行ってい
る。フィルタ上流係合部19は図3に示すように本体1
の幅方向(矢印E方向)に沿って延設されており、フィ
ルタ3の上流端3fの端面3foの全幅またはほぼ全幅
をシールしている。
【0013】図2に示すように、フィルタ3の下流端3
rの端面3roは、本体1の裏面板11に保持されたフ
ィルタ下流係合部1xに微量ぶん係合されており、これ
によってもフィルタ3の挿入方向への位置決め、フィル
タ3のがた防止を行っている。なお図2に示すように、
フィルタ下流係合部1xの下面である傾斜案内面1y
は、下流側に移行するにつれて吹出グリル54側に向け
て下降傾斜しており、出し入れされるフィルタ3の傾斜
動作を促進させ得る機能を有する。
【0014】更に、フィルタ3の下流端3rには、シー
ル性の向上、フィルタ3のがたつきを一層抑えるための
クッション材31が一体的に保持されている。即ち、図
2に示すように、フィルタ3の上面部3uのクッション
材31が凹み部15の下流端に接触するため、フィルタ
3の上面部3uのシール性が良好に維持されると共に、
フィルタ3のがたつきが一層防止が行われている。また
図2に示すように、吹出グリル54を閉じたときには、
吹出グリル54の押込凸部57がフィルタ3の下面部3
dのクッション材31に押し込まれるため、フィルタ3
の下面部3dのシール性が良好に維持されると共に、フ
ィルタ3のがたつきが一層抑えられている。
【0015】上記したようにフィルタ3はフィルタ室1
bにシール状態で収容されているため、空気流路1cを
流れる空気は、凹み部15を通過することは抑えられ、
フィルタ3内を確実に通過するようになる。フィルタ3
の下流端3rの上部には、フィルタ引張部材として機能
できるタブ33が一体的に設けられている。タブ33を
指先等で引っ張ると、フィルタ室1b内のフィルタ3を
吹出口53の側に引き抜くことができる。
【0016】本実施例に係る空気清浄機は、後端側に設
けられた爪部材90,本固定部13の挿通孔14に挿通
された取付具等を利用して車両の天井側に取り付けられ
る。本体1、励起手段49、光触媒フィルタ4は薄型で
あるため、空気清浄機の薄型化に貢献できる。このよう
な薄型の空気清浄機は狭い室内Rにおいても天井壁部2
00に沿って違和感なく配置され、車体の室内Rを広く
確保するのに有利である。天井壁部200は内層200
と外層201とからなる。
【0017】さて、要部である光触媒フィルタ4付近の
構成について説明を加える。本実施例においては、図2
に示すように、吹出グリル54の裏面54r側には光触
媒フィルタ4が着脱可能に保持されている。従って、本
体1に取り付けられた吸気グリル51の吹出口53から
吹出グリル54が取り外されると、光触媒フィルタ4も
同様に本体1から自動的に取り外される。光触媒フィル
タ4は主として脱臭を目的とする脱臭フィルタであり、
フィルタ3の下流側において、下面4dが吹出グリル5
4に対面すると共に上面4uが励起手段49に対面する
ように設けられている。図8に示すように、光触媒フィ
ルタ4は、収容室4tを形成するように着脱可能に互い
に一体的に取り付けられた第1枠体41及び第2枠体4
6で形成されている。光触媒フィルタ4では、多数の光
触媒粒子40ががたつかないように収容室4t内に高密
度で詰め込まれている。隣設する光触媒粒子40間の隙
間が空気通路となる。図8に示すように、偏平型の光触
媒フィルタ4には、触媒性能を高めるべく光触媒フィル
タ4の面方向には多数の光触媒粒子40が並設されてい
るものの、通風性を確保すべく光触媒フィルタ4の厚み
方向に並設された光触媒粒子40の数は少なくされてい
る。前記した光触媒フィルタ4において、図8に示すよ
うに、第1枠体41の上面4uのほぼ全域には空気透過
のための通風窓41xが形成されている。第2枠体46
の下面4dの全域には空気透過のための通風窓46xが
形成されている。
【0018】光触媒粒子40は微小球状(径:例えば2
〜6mm)であり、光触媒物質である酸化チタン(Ti
O2)を主要成分としている。各光触媒粒子40の直径は
同程度されている。図8に示すように、光触媒フィルタ
4のうち、励起手段49に対向する側には、多数の網目
開口42fをもつ金属系の網状部材42が第1枠体41
の通風窓41xに対面しており、第1枠体41の内面4
1vに当てがわれて外れ止めされている。また図8に示
すように、励起手段49に背向する側には、多数の網目
開口44fをもつ高分子材料系の弾性部材44、多数の
網目開口43fをもつ金属系の網状部材43が光触媒粒
子40の下側において第2枠体46の通風窓46xに対
面するように取り付けられている。図8に示すように弾
性部材44、網状部材43は第2枠体46の内面46v
に当てがわれて外れ止めされている。ここで励起手段4
9から離れるにつれて、つまり、図8に示す矢印K1方
向(空気流の通過方向)に沿って、金属製の網状部材4
2、光触媒粒子40、高分子材料系の弾性部材44、金
属系の網状部材43の順に配置されている。図9に示す
ように金属系の網状部材42、43は、金属製の細径の
線材42a、43aを網状に編み込んで形成されてい
る。図10に示すように高分子材料系の細径の弾性部材
44は、ナイロン等の芯材44bにウレタン等の軟質層
44cを被覆した線材44aを網状に編み込んで形成さ
れているため、光触媒粒子40に対する保護性に優れて
いる。図9、図10から理解できるように、金属製の網
状部材42、43の網目開口42f、43fの網目径Z
A、高分子材料系の弾性部材44の網目開口44fの網
目径ZBは同程度とされており、いずれも粒子状の光触
媒粒子40の外径ZEよりも小さく設定されている。よ
って、収容室4tに詰め込まれた粒子状の光触媒粒子4
0が光触媒フィルタ4の網状部材42、43の網目開口
42f、43f、弾性部材44の網目開口44fから脱
落することが防止されている。このような光触媒フィル
タ4では、微小球状の光触媒粒子40の脱落を防止しつ
つ、微小球状の光触媒粒子40を高密度で光触媒フィル
タ4の収容室4t内に詰め込むことができ、微小球状の
光触媒粒子40がガタつかないようになり、且つ、空気
透過性も確保されている。
【0019】図14は光触媒フィルタ4の平面図を示
す。図15は光触媒フィルタ4の側面図を示す。図15
に示すように、光触媒フィルタ4は、通風抵抗を低減す
るように通風方向における厚みが薄くなる薄型つまり偏
平型の四角箱状とされていると共に、光触媒フィルタ4
の側面には多数の側面通風窓4kが形成されている。側
面通風窓4kにより通風性が一層高まり、光触媒フィル
タ4の浄化性能を一層向上できる。光触媒フィルタ4の
第1枠体41に形成された係止爪41wを第2枠体46
に係止することにより、第1枠体41及び第2枠体46
は着脱可能に連結されている。図14に示すように、第
1枠体41の上面4uに形成された通風窓41xには十
字形状をなす腕部41rが架設されている。腕部41r
は通風窓41xの開口面積を確保しつつ、第1枠体41
の強度を確保し、更に網状部材42の過剰撓みを抑制す
る過剰撓み抑制部として機能できる。図示はしないもの
の、第2枠体46の通風窓46xにも、網状部材43の
外れ止めを図り得る腕部が同様に架設されている。
【0020】図8に示す励起手段49は光触媒フィルタ
4内の光触媒粒子40を励起させるものであり、光触媒
フィルタ4の上面4uに対面するように、光触媒フィル
タ4の上方に保持されている。励起手段49は多数の発
光ダイオード49mを並設して形成されており、全体と
して偏平型の光触媒フィルタ4に沿うように薄型つまり
偏平型をなしている。発光ダイオード49mは窒化ガリ
ウム系光半導体(発光波長のピーク370〜400nm
程度)で形成されており、短波長の光を光触媒粒子40
に照射するものであり、空気流路1cに露出している。
発光ダイオード49mからの光が照射されると、光触媒
粒子40は励起されて活性化し、光触媒粒子40に付着
しているにおい物質等の物質を分解する作用が高まる。
図1、図2に示すように、励起手段49は塵埃除去用の
フィルタ3の下流側に配置されているため、空気流に含
まれている塵埃が発光ダイオード49mに付着すること
は抑えられ、長期にわたる発光ダイオード49mの光量
の確保に有利であり、ひいては発光ダイオード49mか
ら照射される光で活性化される光触媒粒子40の浄化能
の確保にも有利である。
【0021】上記した光触媒フィルタ4を吹出グリル5
4に取り付ける構造について説明を加える。図11に示
すように光触媒フィルタ4の側面にはフィルタ係合部4
pが複数個突設されている。光触媒フィルタ4を吹出グ
リル54に矢印UA方向に移動させて押し当てれば、光
触媒フィルタ4のフィルタ係合部4pが吹出グリル54
のフィルタ被係合部54pに係合され、光触媒フィルタ
4は吹出グリル54に着脱可能に取り付けられる。な
お、光触媒フィルタ4の表裏を逆としたときには、光触
媒フィルタ4の突起4sが吹出グリル54の突起54s
に当たるため、光触媒フィルタ4を吹出グリル54に取
り付けることができない。従って、常に、高分子材料層
で被覆された弾性部材44が光触媒フィルタ4の下面側
となるように、光触媒フィルタ4は吹出グリル54に取
り付けられる。従って突起4s,54sは、光触媒フィ
ルタ4の表裏逆取付の防止を図る取付阻止部として機能
できる。よって、発光ダイオード49mから照射された
光が弾性部材44によって遮られることが抑制される。
故に、発光ダイオード49mから照射された光によって
光触媒粒子40を活性化させるのに有利となり、光触媒
フィルタ4の能力確保に有利となる。また弾性部材44
が常に発光ダイオード49mから遠ざかる側に配置され
るため、光照射による弾性部材44の劣化も抑え得る。
【0022】なお図13に示すように、フィルタ係合部
4pとフィルタ被係合部54pとの間の隙間54poに
工具やコイン等の挿入体を挿入して外側つまり矢印SC
方向に付勢すれば、フィルタ被係合部54pをもつ吹出
グリル54の壁部分54wが同方向に弾性変形するた
め、光触媒フィルタ4のフィルタ係合部4pと吹出グリ
ル54のフィルタ被係合部54pとの係合が解除され、
光触媒フィルタ4は吹出グリル54から取り外される。
なお、光触媒フィルタ4の取外頻度は塵埃捕獲用のフィ
ルタ4の取外頻度よりも少ないものである。
【0023】次に空気清浄機を使用する場合について説
明を加える。図1に示す状態において、ファン2を回転
させると共に、励起手段49の発光ダイオード49mを
発光させ光触媒粒子40を活性化させる。ファン2の回
転により車両の室内Rの空気は、吸気グリル51のグリ
ル吸気口52を介して吸気口10tから吸引され、その
空気流は空気流路1cを流れ、フィルタ3及び光触媒粒
子40を順に経て浄化される。浄化された空気は吹出口
53を経て、吹出グリル54のグリル吹出口55から室
内Rに吹き出される。このような運転の継続により室内
Rが次第に浄化される。一般的には、空気中の塵埃等の
ように比較的大きい粒子はフィルタ3で捕獲され、空気
中に含まれている臭い物質の粒子等のように極微の粒子
は光触媒粒子40に吸着される。光触媒粒子40に付着
された有機物質等は次第に分解除去される。従ってフィ
ルタ3及び光触媒フィルタ4は共に空気流を浄化する浄
化部として機能できる。
【0024】ところで空気清浄機の使用が長期にわたる
と、吹出グリル54を本体1の吹出口53から取り外す
ことがある。フィルタ3や光触媒フィルタ4を交換する
場合等である。この場合、吹出グリル54が本体1から
不用意に落下すると、吹出グリル54の損傷を招く。そ
こで本実施例では次の構成が採用されている。即ち、図
6及び図7に示すように、吹出グリル54の一端部に
は、突起状の係合頭部56vを先端にもつ回動腕部56
が突設されている。そして、本体1の一部を構成する吸
気グリル51の下流側には、空間51naを介して互い
に接近して対向する第1係合部1m及び第2係合部51
sが設けられている。図6、図7に示すように、第1係
合部1m及び第2係合部51sは、吹出グリル54が回
動して吹出口53を開閉する方向(矢印B1、B2方
向)において、開放方向側(吸気グリル51の表面側)
に第2係合部51sが配置され、閉じ方向側(吸気グリ
ル51の裏面側)に第1係合部1mが配置されている。
また、図7に示すように、第1係合部1mの係合端面1
moと第2係合部51sの係合端面51soとは、吹出
グリル54の延設方向である矢印KX方向において互い
に背向しており、Δmkずれて設定されている。よっ
て、第2係合部51sの係合端面51soは、矢印KX
方向において、第1係合部1mの係合端面1moよりも
吹出グリル54に近づく側に配置されている。
【0025】図7に示すように、本体1に対する吹出グ
リル54の回動角度が小さいときには、吹出グリル54
の回動腕部56は第1係合部1mと第2係合部51sと
の間の空間51naに矢印S1、S2方向に沿って挿脱
可能である。また、図6に示すように、本体1に対する
吹出グリル54の回動角度が大きいときには、吹出グリ
ル54の回動腕部56が第2係合部51sの係合端面5
1soで係合すると共に、吹出グリル54の回動腕部5
6のうち第2係合部51sに係合している面56fの裏
面56rの部位を第1係合部1mに係合させる。この状
態では図6から理解できるように、吹出グリル54の回
動腕部56は、回動した位置で、第1係合部1mと第2
係合部51sとの2点支持構造で係合されている。よっ
て、回動した状態の吹出グリル54は自然落下すること
なく、回動した状態で、本体1にそのまま仮保持され
る。即ち図6において、吹出グリル54の自重により吹
出グリル54には図6において図示時計回りのモーメン
トMcが作用して回動腕部56を回動中心域として吹出
グリル54は時計回り方向に回動せんとする。しかし、
ストッパとして機能する第1係合部1mが吹出グリル5
4の回動腕部56に係合するため、吹出グリル54の回
動はその回動位置で停止される。この結果、吹出グリル
54は、回動したままの状態で、自然落下せぬように仮
保持される。
【0026】なお、吹出グリル54はある程度の重量を
有する方が、軽量過ぎる場合に比較して、吹出グリル5
4の回転腕部26が第1係止部1mに強く係合すると考
えられるため、吹出グリル54の仮保持の姿勢が安定す
る。この点本実施例では、吹出グリル54は、微粒子状
の光触媒粒子40を内蔵した光触媒フィルタ4を一体的
に備えているため、ある程度の重量を有し、仮保持の姿
勢の安定化を図り得る。
【0027】加えて本実施例では図6、図7に示すよう
に、回動腕部56の先端部には係合頭部56vが設けら
れており、係合頭部56vが第1係止部1mに係合する
ため、回動腕部56と第1係止部1mとの外れ止め性を
一層高めることができ、回動した状態の吹出グリル54
の仮保持性を一層高め得る。光触媒フィルタ4を交換す
る場合には、図2に示すように、吹出グリル54の他端
部側のグリル係合部としてのグリル係合爪54xが設け
られており、このグリル係合爪54xと吸気グリル51
のグリル係合爪51xとの間の隙間51nに、工具、コ
イン、指先等の挿入物SAを挿入して適宜回動操作させ
る。これによりグリル係合爪54x、51xの少なくと
も一方を適宜弾性変形させ、グリル係合爪54xとグリ
ル係合爪51xとの係合を解除する。すると、図4に示
すように、光触媒フィルタ4が一体的に取り付けられた
吹出グリル54がこれの回動腕部56の付近を回動中心
域として、矢印B1方向に自重により回動しつつ下降す
る。この状態では、前述から理解できるように、吹出グ
リル54の回動腕部56は第1係合部1mと第2係合部
51sとに係合され、この結果、回動した吹出グリル5
4は自然落下することなく、本体1に仮保持される。そ
の後、図7に示すように、吹出グリル54全体を矢印B
2方向(閉じ方向)に少量持ち上げ、本体1に対する吹
出グリル54の回動角度を小さくすれば、吹出グリル5
4の回動腕部56と第1係合部1m、第2係合部56s
との係合が自ずと解除される。この結果、回動腕部56
は第1係合部1mと第2係合部51sとの間における空
間51naから挿脱可能となる。このように挿脱可能と
した状態で、吹出グリル54を矢印B3方向(図7、図
4参照)に移動させれば、吹出グリル54を本体1側の
吸気グリル51から簡便に取り外すことができ、吹出口
53を開放することができる。上記したような操作は、
下方に回動して仮保持されていた吹出グリル54をやや
持ち上げて回動腕部56を空間51naから抜き取るだ
けの操作で足り、作業者は片手でも簡便に行うことがで
きる。
【0028】上記したように吹出グリル54を吸気グリ
ル51から取り外した後に、吹出グリル54から光触媒
フィルタ4を取り外し、新しいものと交換する。そして
新しい光触媒フィルタ4を吹出グリル54に取り付け、
その後前述同様に、吹出グリル54の回動腕部56を、
第1係合部1mと第2係合部56sとの間の空間51n
aに挿入すると共に、吹出グリル54を矢印B2方向に
上方旋回させ、吹出グリル54を吸気グリル51に着脱
可能に取り付ける。
【0029】フィルタ3を空気清浄機に取り付ける形態
について説明を加える。この場合にはフィルタ3を空気
流路1cに沿ってこれの下流側から上流側に向けて押し
込み移動させる。即ち、図5から理解できるように、吹
出グリル54を本体1の吸気グリル51の吹出口53か
ら分離し、フィルタ出入口でもある吹出口53を開放さ
せた状態で行う。図5に示すように、上流端3fが上側
となり、下流端3rが下側となるようにフィルタ3を斜
めに傾ける。その状態のフィルタ3をこれの上流端3f
から吸気グリル51の吹出口53から矢印D4方向(図
5参照)に沿ってフィルタ室1bに向けて挿入する。こ
のときフィルタ下流係合部1xの傾斜案内面1y及び凹
み部15の第2案内部18の傾斜案内作用により、フィ
ルタ3の上流端3f付近を良好に案内することができ
る。そして、フィルタ3の上流端3fの上部を凹み部1
5に進入させつつ、フィルタ3が偏平型のフィルタ室1
bに沿うようにフィルタ3を次第に水平に近くなるよう
に押し込みつつ旋回させる。凹み部15がフィルタ室1
bに対面して形成されているため、斜めに傾斜したフィ
ルタ3をほぼ水平に旋回させる旋回操作は容易となる。
殊に本実施例においては、フィルタ3の上流端3fが第
1案内部17にあたれば、第1案内部17の傾斜案内作
用により、フィルタ3の上流端3fを下向きに案内する
ことができ、フィルタ3を横向き(ほぼ水平状態)にさ
せる旋回操作が一層容易となる。
【0030】上記のようにしてフィルタ室1bにフィル
タ3を取り付けた後に、前述同様に吹出グリル54を吸
気グリル51の吹出口53に取り付ける。
【0031】フィルタ3を本体1のフィルタ室1bから
取り外す場合について説明を加える。この場合には基本
的にはフィルタ3をフィルタ室1bに取り付ける場合と
逆の操作を行えば良く、フィルタ室1b内のフィルタ3
を空気流路1cの上流側から下流側に向けて引張って移
動させる。即ち、まず吹出グリル54を本体1の吸気グ
リル51から外し、フィルタ出入口でもある吹出口53
を開放させる。そして図5から理解できるように、フィ
ルタ3の下流端3rの上部に連結されているタブ33を
吹出口53側に向けて矢印D5方向に引っ張りながら、
フィルタ3をフィルタ室1bから引き抜く。このときフ
ィルタ3の上流端3fの上部が凹み部15に進入するよ
うに、フィルタ3の下流端3rが斜め下向きとなるよう
に旋回させつつ、フィルタ3を更に引き抜く。引き抜い
た後、フィルタ3を清掃または交換する。そして清掃ま
たは交換したフィルタ3を前述のようにフィルタ室1b
に再び取り付け、本体1に固定されている吸気グリル5
1の吹出口53に吹出グリル54を取り付ける。
【0032】以上説明したように本実施例においては、
図8に示すように、光触媒フィルタ4を構成する枠体4
1、46の通風窓41x、46xに取り付けられた網状
部材42、43は、細い線材42a、43aを編み込ん
で形成されており、その性質上撓み性を有する。このた
め網状部材42、43の双方は、光触媒粒子40を収容
室4t内に高密度で詰め込む方向に撓み変形可能であ
る。このように網状部材42、43の撓み変形を利用す
れば、多数の光触媒粒子40は収容室4t内にガタつき
なく高密度で詰め込まれ、網状部材42、43は光触媒
粒子40に直接的にまたは間接的に圧接することができ
る。このため、収容室4t内の光触媒粒子40のガタつ
きは抑制され、光触媒粒子40のガタつきに起因する異
音も抑制される。また上記した網状部材42、43は光
触媒粒子40の外径よりも小さなサイズの網目開口42
f、43fを有するため、収容室4tに詰め込まれた光
触媒粒子40が網状部材42、43から脱落することは
抑えられる。
【0033】また本実施例においては前述したように、
光触媒粒子40に接触する軟質層44cを有する弾性部
材44が光触媒粒子40と共に収容室4t内に詰め込ま
れている。このため弾性部材44のもつ弾性変形機能に
より、収容室4t内に詰め込まれた多数の光触媒粒子4
0のガタつきは、弾性部材44が設けられていない場合
に比較して、一層抑制される。故に、ガタつきに基づく
摩擦に起因する光触媒粒子40の損傷、劣化が一層防止
され、光触媒粒子40の一層の耐久性の向上、長寿命化
を図り得る。また光触媒フィルタ4を床面に落下させた
ときのように光触媒フィルタ4に衝撃等が作用したとき
であっても、軟質層44cを有する弾性部材44は衝撃
緩和効果を奏することができ、光触媒粒子40に対する
保護性を確保できる。
【0034】光触媒フィルタ4の浄化性能を高めるため
には、光触媒フィルタ4の通風性が良好に確保されるこ
と、発光ダイオード49mから照射される光の透過性が
良好に確保されることが好ましい。この点本実施例で
は、網状部材42、43は多数の網目開口42f、43
fを有するため、光触媒フィルタ4の通風性が確保され
る。更に発光ダイオード49mから照射される光の透過
性が良好に確保される。また弾性部材44も多数の網目
開口44fを有するため、光触媒フィルタ4の通風性が
確保され、浄化性能の向上に有利となる。また光触媒フ
ィルタ4は偏平型であり、通風方向において厚みが薄い
ため、光触媒粒子40が光触媒フィルタ4に詰め込まれ
ているとしても、光触媒フィルタ4の通風性が良好に確
保され、光触媒フィルタ4の浄化性能を高めるのに有利
である。
【0035】光触媒フィルタ4の浄化性能を高めるため
には、これを活性化させる発光ダイオード49mに光触
媒フィルタ4をできるだけ広い面積で対面させ、発光ダ
イオード49mからの光を受光する受光面積を大きくす
ることが好ましい。この点本実施例では光触媒フィルタ
4を厚みが薄い偏平型とし、その広い面積側を発光ダイ
オード49mに直接対面させているため、光触媒粒子4
0を効果的に活性化でき、光触媒フィルタ4の浄化性能
を高めるのに有利である。
【0036】(その他)上記した実施例の空気清浄機で
は、塵埃捕獲用のフィルタ3と光触媒フィルタ4との双
方が装備されているが、機種によっては、光触媒フィル
タ4を装備するものの、塵埃捕獲用のフィルタ3を廃止
しても良い。
【0037】上記した実施例は光触媒フィルタ4を車両
に搭載される空気清浄機に装備したものであるが、これ
に限らず汚染物質の低減が要請される他の機器に搭載す
ることもできる。光触媒フィルタ4の外観形状は薄型の
四角箱形状に限定されるものではなく、円箱形状でも良
い。腕部41rの形状は上記した実施例に限定されるも
のではない。その他、本発明は上記し且つ図面に示した
実施例のみに限定されるものではなく、要旨を逸脱しな
い範囲内で適宜変更して実施できるものである。上記し
た実施例は本発明の概念を例示したものであり、実施例
に記載の語句、部材、部材を修飾している語句は、一部
であっても、各請求項に記載できるものである。
【0038】(付記)上記した記載から次の技術的思想
も把握できる。 ・吸気口及び吹出口と、両者をつなぐ空気流路と、吸気
口から空気流路を経て吹出口に流れる空気流を形成する
ファンと、空気流路に配置され空気流路を流れる空気流
を浄化する浄化部とを有する空気清浄機において、浄化
部は、偏平型の光触媒フィルタと、光触媒フィルタに対
面するように光触媒フィルタに沿って配置された偏平型
の励起手段とを備えていることを特徴とする空気清浄
機。空気清浄機の薄型化に有利である。 ・光触媒フィルタが偏平型をなし、吹出グリルの裏面側
に着脱可能に取り付けられていることを特徴とする空気
清浄機。 ・各請求項において、網状部材の過剰撓みを抑制する過
剰撓み防止手段(腕部41r)を有することを特徴とす
る光触媒フィルタまたは空気清浄機。網状部材の損傷防
止に有利である。 ・請求項2において、弾性部材が発光ダイオード等の励
起手段から遠ざかる側に配置されていることを特徴とす
る光触媒フィルタまたは空気清浄機。弾性部材の劣化が
抑えられる。 ・各請求項において、光触媒フィルタの面方向に並設さ
れた粒子の数は多く、光触媒フィルタの厚み方向に並設
された粒子の数は少なくなるように、光触媒物質を有す
る粒子が光触媒フィルタ内に詰め込まれていることを特
徴とする光触媒フィルタまたは空気清浄機。
【0039】
【発明の効果】本発明に係る光触媒フィルタ、本発明に
係る空気清浄機によれば、光触媒フィルタを構成する枠
体の通風窓に取り付けられた網状部材は撓み性を有する
ため、光触媒物質を有する粒子を収容室内で高密度で詰
め込む方向に撓み変形可能である。このように網状部材
の撓み変形を利用すれば、光触媒物質を有する粒子を収
容室内に高密度で詰め込むことができ、粒子のガタつき
は抑制され、光触媒物質を有する粒子のガタつきに起因
する異音も抑制される。このように光触媒物質を有する
粒子のガタつきが抑制されるため、ガタつきに基づく摩
擦に起因する粒子の損傷、劣化を防止するのに有利とな
り、光触媒物質を有する粒子の耐久性の向上、長寿命化
を図り得る。殊に弾性部材が粒子と共に収容室内に詰め
込まれている場合には、粒子のガタつきが一層抑制され
るため、ガタつきに基づく摩擦に起因する粒子の損傷、
劣化を一層防止するのに有利となる。本発明に係る空気
清浄機は、走行時に振動が作用する車両に搭載される場
合に好適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係り、空気清浄機の断面図
である。
【図2】本発明の一実施例に係り、空気清浄機のフィル
タ及び光触媒フィルタ付近の拡大断面図である。
【図3】本発明の一実施例に係り、空気清浄機の平面図
である。
【図4】本発明の一実施例に係り、吹出グリルを下方回
動させて仮保持している形態を示す拡大断面図である。
【図5】本発明の一実施例に係り、空気清浄機の本体の
フィルタ室にフィルタを出し入れする過程を模式的に示
す拡大断面図である。
【図6】吹出グリルの回動角度が大きく、吹出グリルの
回動腕部が第1係合部及び第2係合部に係合している状
態を示す部分拡大断面図である。
【図7】吹出グリルの回動角度が小さく、吹出グリルの
回動腕部が第1係合部及び第2係合部から挿脱可能であ
る状態を示す部分拡大断面図である。
【図8】吹出グリルに取り付けられた光触媒フィルタ及
び励起手段付近を示す部分拡大断面図である。
【図9】網状部材を示す部分拡大図である。
【図10】弾性部材を示す部分拡大図である。
【図11】光触媒フィルタを吹出グリルに取り付ける直
前の状態を示す側面図である。
【図12】光触媒フィルタを吹出グリルに取り付けた後
の状態を示す側面図である。
【図13】図12におけるW17−W17線に沿った断
面を示し、光触媒フィルタを吹出グリルに取り付けた後
の状態におけるフィルタ係合部付近を示す拡大断面図で
ある。
【図14】光触媒フィルタの平面図である。
【図15】光触媒フィルタの側面図である。
【符号の説明】
図中、1は本体、1cは空気流路、10tは吸気口、2
はファン、3はフィルタ、4は光触媒フィルタ(浄化
部)、4tは収容室、4sは突起(取付阻止部)、40
は光触媒粒子、41は第1枠体、41xは通風窓、4
2、43は網状部材、42f、43fは網目開口、44
は弾性部材、44fは網目開口、46は第2枠体、46
xは通風窓、49は励起手段、49mは発光ダイオー
ド、53は吹出口、54sは突起(取付阻止部)をそれ
ぞれ示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F24F 7/00 B01D 53/36 H (72)発明者 酒井 和宏 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成株式会社内 Fターム(参考) 4C080 AA07 BB02 CC01 HH05 JJ05 KK08 LL03 MM02 NN05 QQ17 4D048 AA22 BA07X BA07Y BA13X BA15Y BA16Y BA26Y BA27Y BA41X BA42Y BA46Y BB01 CA01 CA07 CC01 CC38 CC62 CD01 EA01 4G069 AA02 AA03 BA02A BA04A BA04B BA08A BA48A BB04A BB06A BB09A BC12A BC36A BC50A BC59A BC60A CA17 EA02X EA02Y EB18Y EC22Y

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収容室と該収容室に連通する通風窓とを有
    する枠体と、該枠体の収容室内に詰め込まれ光触媒物質
    を有する多数の粒子と、該枠体の通風窓に取り付けられ
    該粒子よりも小さなサイズの通風可能な多数の網目開口
    を有する網状部材とを具備しており、詰め込まれた該粒
    子に該網状部材は圧接して該粒子のガタつきを抑制して
    いることを特徴とする光触媒フィルタ。
  2. 【請求項2】請求項1において、該粒子に接触する弾性
    部材が該粒子と共に該枠体内に詰め込まれていることを
    特徴とする光触媒フィルタ。
  3. 【請求項3】請求項2において、該弾性部材は、通風可
    能な網目開口を有する網状をなすことを特徴とする光触
    媒フィルタ。
  4. 【請求項4】吸気口及び吹出口と、両者をつなぐ空気流
    路と、該吸気口から該空気流路を経て該吹出口に流れる
    空気流を形成するファンと、該空気流路に配置され該空
    気流路を流れる空気流を浄化する浄化部とを有する空気
    清浄機において、該浄化部は、請求項1〜請求項3に係
    る光触媒フィルタを備えていることを特徴とする空気清
    浄機。
  5. 【請求項5】請求項4において、該吸気口及び該吹出口
    の少なくとも一方に装備されたグリルを有し、請求項1
    〜請求項3に係る光触媒フィルタ及び該グリルの少なく
    とも一方は、該光触媒フィルタの表裏が逆であるとき、
    該グリルへの該光触媒フィルタの取り付けを阻止する取
    付阻止部を有することを特徴とする空気清浄機。
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