JP2002067589A - 表示板の製造方法 - Google Patents

表示板の製造方法

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JP2002067589A
JP2002067589A JP2000262006A JP2000262006A JP2002067589A JP 2002067589 A JP2002067589 A JP 2002067589A JP 2000262006 A JP2000262006 A JP 2000262006A JP 2000262006 A JP2000262006 A JP 2000262006A JP 2002067589 A JP2002067589 A JP 2002067589A
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Masayo Ishida
まさよ 石田
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Kawaguchiko Seimitsu Co Ltd
Kawaguchiko Seimitsu KK
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Kawaguchiko Seimitsu Co Ltd
Kawaguchiko Seimitsu KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 受容層の中で染料の対流を防止し画像の品質
を維持する。 【解決手段】 昇華性染料インクで画像を印刷形成した
転写紙を表示板基板の受容層の上に載置し、加熱・加圧
のもとで転写紙の画像を転写した表示板の製造方法で、
(a)表示板基板上に受容層を形成する。(b)加熱し
て受容層を硬化させる。(c)硬化した受容層表面を研
磨する。(d)転写紙からカラー画像を加熱・加圧のも
とで転写する。(e)転写ドットを消すために受容層を
加熱する。(f)加熱して受容層を硬化させる。(g)
受容層表面を研磨する。(h)受容層上面に透明保護膜
層を形成する。(i)常温で透明保護膜層を硬化させ
る。(j)透明保護膜層上面を研磨する工程とを有す
る。前記受容層又は透明保護膜層の少なくともいずれか
に、紫外線吸収剤を分散した。染料の熱による対流がな
く鮮明なカラー画像と画像に深みを感じ高級感がある。
耐光性が優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、昇華性染料インク
で画像を印刷形成した転写紙を表示板基板の受容層の上
に重ね合わせて、加熱・加圧のもとで転写紙の画像を転
写した表示板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、昇華性染料インクを用いた絵画、
写真画、文字画、模様画等の画像を転写紙に印刷し、こ
の転写紙に印刷された画像を金属板やガラス板等の被転
写物に形成された受容層に転写画像を形成することが行
われていた。
【0003】図5は、表示板基板の受容層に昇華性染料
インクでカラー画像を転写する方法を示す要部断面図で
ある。図5(a)において、1は、金属、プラスチッ
ク、繊維、ガラス等いろいろな材質のものが利用されて
いる被転写物である表示板基板であり、2は、ポリウレ
タン樹脂等よりなる受容層で、前記表示板基板1の上面
に受容層2を印刷方法や塗装方法等によって形成されて
いる。前記受容層2のバインダーは二液性のポリウレタ
ン樹脂を使用するが、これに限定されるものではなく、
ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の樹
脂を選択することができる。
【0004】前記受容層2の表面に着色ムラのない綺麗
な転写画像を形成するために受容層2の表面を平坦にす
る。先ず、受容層2の表面を加熱装置を使って加熱して
硬化させる。加熱条件は、約180°C×15分位で行
う。
【0005】前記受容層2の硬化した表面を研磨装置を
使って研磨して綺麗な平坦面に仕上げる。
【0006】図5(b)において、昇華性染料インクで
画像を印刷形成した転写紙3を、画像を下面側にして前
記受容層2の上に重ね合わせて、加圧装置4で加熱・加
圧の基で、例えば約180°C、10g/cm で約
1分位行い、カラー画像を受容層2の表面に転写する
と、昇華性染料インクが気化して染料が受容層2内に浸
透して入り込み、受容層2内に転写紙3の画像の反対画
像が転写される。
【0007】図5(c)において、カラー画像を転写・
形成した受容層2の上面に、受容層2を保護するために
透明な樹脂塗料を印刷方法や塗装方法等で透明保護膜層
5を形成する。ここで透明保護膜層5に使われる樹脂塗
料は、受容層2と同様に透明なポリウレタン樹脂をバイ
ンダーとして硬化剤等を混ぜ合わせたものである。
【0008】最後に、透明保護膜層5を硬化させるため
に、約100°C×30分位の加熱を施して強制硬化処
理を行っていた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記した従来
の表示板の製造方法では次のような問題があった。先
ず、転写紙のカラー画像をインクジェットプリンターで
形成しているので、目に見えないドットの集合体ででき
ており、このドット状になった昇華性染料は加熱・加圧
のもとで受容層に転写すると、気化して受容層に浸透す
るが、ドット状跡を残して転写される。特に、濃いカラ
ー色の場合はこのドット状跡が斑点状になって目立って
見える。
【0010】また、透明保護膜層を強制硬化させるのに
加熱を施すが、この時染料に対流が起こり受容層の染料
が透明保護膜層に浸透してきてカラー画像にムラが発生
し、画像の品質や表示板としての品質低下に影響を及ぼ
す等の問題が発生した。
【0011】従って、ドット状跡の斑点状の目立つこと
のない、且つ透明保護膜層に染料が浸透し画像品質を乱
さない表示板の出現が課題になる。
【0012】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、その目的は、ドット状跡の斑点状を消失させ、また
昇華性染料が熱による対流がなく透明保護膜層に染料が
しみ込むことがない、また更に外光に長期間さらされた
り外気温の変動する中で長期間使用しても画像の色合い
が変わらない、鮮明で綺麗なカラー画像を有する表示板
の製造方法を提供するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明における表示板の製造方法は、昇華性染料イ
ンクで画像を印刷形成した転写紙を表示板基板の受容層
の上に重ね合わせて、加熱・加圧のもとで転写紙の画像
を転写した表示板の製造方法において、表示板基板の上
に受容層を形成する工程と、加熱して受容層を硬化させ
る工程と、硬化した受容層の表面を研磨する工程と、転
写紙からカラー画像を加熱・加圧のもとで転写する工程
と、転写ドットを消すために受容層を加熱する工程と、
加熱して受容層を硬化させる工程と、受容層の表面を研
磨する工程と、受容層の上面に透明保護膜層を形成する
工程と、常温で透明保護膜層を硬化させる工程と、透明
保護膜層の上面を研磨する工程と、を有することを特徴
とするものである。
【0014】また、昇華性染料インクで画像を印刷形成
した転写紙を表示板基板の受容層の上に重ね合わせて、
加熱・加圧のもとで転写紙の画像を転写した表示板の製
造方法において、表示板基板の上に受容層を形成する工
程と、加熱して受容層を硬化させる工程と、硬化した受
容層の表面を研磨する工程と、転写紙からカラー画像を
加熱・加圧のもとで転写する工程と、転写ドットを消す
ために受容層を加熱する工程と、加熱して受容層を硬化
させる工程と、受容層の表面を研磨する工程と、を有す
ることを特徴とするものである。
【0015】また、前記受容層又は透明保護膜層の少な
くともいずれかに、2-(3,5- シ゛ -t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェ
ニル ) ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール又は2-(3-t- フ゛チル -5- メチル -2- ヒト゛ロ
キシフェニル )-5-クロロヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール又は超微粒子酸化亜鉛なる
紫外線吸収剤を少なくとも一種類分散したことを特徴と
するものである。
【0016】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明におけ
る表示板について説明する。図1及び図3は、本発明の
第1の実施の形態に係わる表示板である。図1は表示板
の構成を示す要部断面図、図3はその製造方法を説明す
る工程図である。図1において、表示板の構成は、従来
技術と同様に、金属等の表示板基板1の上面に受容層2
を形成し、この受容層2の中には転写紙から転写した昇
華性染料のカラー画像を形成し、更に受容層2の上面に
は透明保護膜層5が形成している。
【0017】図3において、上記構成の表示板の製造方
法について説明する。図3(a)は表示板基板上に受容
層を形成する工程である。金属等の表示板基板1に印刷
方法や塗装方法で受容層2を形成する。ここでの表示板
基板1は、時計用文字板にあってはアルミ板や真鍮板等
が使用されるが、特に金属板に限定するものではなく、
プラスチック、繊維、ガラス等の材質のものも選択使用
できる。また、前記表示板基板の表面は旭光模様やスト
ライプ模様等の各種の装飾模様を施してあっても良く、
メッキや塗装等の表面処理が施してあっても良い。
【0018】ここでの受容層2は、ボリウレタン樹脂を
バインダーとしてポリイソシアネートの硬化剤、後述す
る紫外線吸収剤を混ぜ合わせて塗料化し、印刷方法によ
って形成したものである。受容層2の厚みは少なくとも
20μm以上必要であり、本実施の形態では後工程の研
磨も考えて約30〜40μmに形成する。また、本実施
の形態では受容層2にポリウレタン樹脂を使用している
が、特に限定するものではなくアクリル系樹脂やエポキ
シ系樹脂等の他の樹脂も使用できる。
【0019】本実施の形態では、受容層2に紫外線吸収
剤として、2-(3,5- シ゛ -t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル ) ヘ゛ン
ソ゛トリアソ゛ール をポリウレタン樹脂100重量部に対して、
略2.5重量部分配合してある。紫外線吸収剤を含有さ
せると昇華性染料の耐光性を向上させることができる。
前記紫外線吸収剤としては、上記以外に、2-(3-t- フ゛チル
-5- メチル -2- ヒト゛ロキシフェニル )-5-クロロヘ゛ンソ゛トリアソ゛ールや超微
粒子酸化亜鉛等が有効である。
【0020】図3(b)は加熱して受容層を硬化させる
工程である。加熱は加熱装置で約100°C×15分位
行う。受容層2を加熱して硬化させるのは、後工程で受
容層2の表面を研磨して綺麗な平坦面に仕上げるためで
ある。受容層2の表面を平坦面にするのは、上記した印
刷方法や塗装方法で受容層2を形成すると、表示板基板
1の外周端部や時計用文字板のように中心孔等が明いて
いるとその中心孔周辺に膨らんだ形で塗料の溜まりが発
生する。また表面全体も多少の凹凸も発生して平坦に仕
上がっていない。この状態で後工程で加圧して転写を行
うと強く圧力の掛かる部分や弱く圧力の掛かる部分が発
生して転写後のカラー着色に濃い部分や薄い部分が発生
して着色のムラが発生する。この着色ムラを無くするた
めに、即ち均一化加圧力が得られるように受容層2の表
面を平滑面にするものである。
【0021】図3(c)は硬化した受容層の表面を研磨
する工程である。上記したように転写後の着色ムラをな
くするために受容層2の表面を研磨して受容層2の表面
を綺麗な平滑面に仕上げる。
【0022】図3(d)は転写紙からカラー画像を加熱
・加圧の基で転写する工程である。研磨した受容層2の
上面にカラー画像を形成した転写紙を載置し、加熱・加
圧の基でカラー画像を受容層2に転写する。ここで、カ
ラー画像の形成は従来技術と同様に、昇華性染料インク
を使ってインクジェットプリンターで転写紙に印刷して
形成する。このカラー画像は、マゼンタ(紫色)、イエ
ロー(黄色)、シアン(水色)、ブラック(黒色)の染
料インクを用い、転写紙の白地の上に必要な色のインク
でドット印刷をすることによって形成する。例えば、緑
色のカラー色を出したいときは、黄色の染料インクと水
色の染料インクの2色を使って、転写紙の白地に上に黄
色のドット印刷と水色のドット印刷を重積しないように
均一に分散させて印刷するとによって得られる。そし
て、黄色のドット印刷面積と水色のドット印刷面積と白
地の残り面積との設定割合によって、黄緑がかったカラ
ー色や青緑がかったカラー色、更にこれらのカラーの濃
淡色が決まってくる。
【0023】前記ドット印刷のドットは目に見えるか見
えないか位の大きさであり、1440dpi程度で印刷
したドットは殆ど目に見えない。ここでのカラー画像
は、単一色のカラーや絵画や写真画、その他各種のもの
に適用される。加熱・加圧は加熱された押圧具を持つ加
圧装置で行うが、本実施の形態では、約180°C、加
圧力10g/cm の基で約1分位行う。ここで、加
熱温度は樹脂によって異なり軟化点前後の温度が設定さ
れる。加圧力は染料を浸透させる深さ等によって設定さ
れるがあまり大きすぎると受容層が押圧されて変形を起
こすことがある。これによって、転写紙に形成した昇華
性染料のカラー画像が熱によって気化し、加圧力によっ
て気化した染料か受容層2に浸透していって受容層2の
中に転写されてカラー画像が形成される。
【0024】図5(e)は転写ドットを消すために受容
層を加熱する工程である。ここでの加熱は受容層2の中
の染料の対流を起こさせる目的で施すものであり、上記
工程で転写したとき受容層2の中での隣接するドット染
料が十分に混ざり合っていないでドット状になることが
起きる。特に濃いカラー色の場合は斑点状になって目立
ってくる。そこで、無加圧状態で再度加熱を施す。ここ
での加熱は短時間の中で対流を起こさせるためにかなり
の高温、例えば約200〜270°C×5〜15分位行
う。その結果、染料の対流が起こり、隣接するドットの
染料が十分に混ざり合って斑点状が消失し、非常に綺麗
に調色されたカラー色が得られる。
【0025】図5(f)は加熱して受容層を硬化させる
工程である。更にカラー画像を形成した受容層2を再度
加熱して硬化させる。ここでの加熱は染料が対流を起こ
さない状態の比較的低い温度、例えば約100°Cで長
時間、例えば約30分位加熱して硬化させる。加熱装置
は遠赤外線乾燥機等を使用すると均一な硬化が得られる
ので好ましいものである。
【0026】受容層2を硬化させる目的は、気化した染
料が受容層2から逃げ出さないようにするためと、次工
程で受容層2の表面を研磨して綺麗を平滑面が得られる
ようにするためである。また同時に後工程で受容層2の
上面に形成する透明保護膜層5の樹脂が受容層2の中に
溶け込まないようにする目的も兼ねている。
【0027】図5(g)は受容層の表面を研磨する工程
である。上記したように転写紙からの転写は加熱装置に
より加熱・加圧の基で行うために受容層2が柔らかくな
って加圧による転写紙の圧痕、例えば紙模様の跡が受容
層2の表面に付き表示板の外観品質を損ねることにな
る。従って、研磨装置で受容層2の表面を圧痕を取る程
度の研磨代で研磨することによって表面が綺麗なカラー
画像が得られる。
【0028】図5(h)は受容層の上に透明保護膜層を
形成する工程である。カラー画像を転写・形成した受容
層2の上面に、受容層2を保護するために透明保護膜層
5を形成する。この透明保護膜層5に使われる樹脂塗料
は、受容層2と同様に透明なポリウレタン樹脂バインダ
ーに硬化剤、前述した紫外線吸収剤を混ぜ合わせたもの
である。この塗料で印刷、塗装等の方法で30〜50μ
mの厚みに形成する。この透明保護膜層5は、加熱・強
制硬化させるものではなく、常温で自然に硬化するタイ
プのものを使用するのが良い。また、透明保護膜層5は
副次的にこの透明保護膜層5を介してその下のカラー画
像を見た場合にカラー画像に深く沈みのもったものとな
って見え高級感イメージを与える作用・効果をなすもの
である。前記塗料は受容層2との密着性を考えると同一
樹脂を使用するのが好ましい。なお、ここで使用される
塗料の溶剤は、次工程の常温の中での自然硬化を考慮し
て比較的低沸点のものを使用するのが好ましい。
【0029】図5(i)は透明保護膜層を硬化させる工
程である。ここでは、染料の対流を避けて、常温でなか
に放置してかなりの時間、例えば約2昼夜かけて自然硬
化させる。透明保護膜層5を硬化させる目的は、次工程
で透明保護膜層5の表面を研磨で綺麗な平滑面を得るた
めと、硬くすることにより透明保護膜層5の表面にキズ
等が付きずらくするためである。更に副次的には染料が
逃げ出しにくい作用・効果を果たす。
【0030】図5(j)は透明保護膜層の表面を研磨す
る工程である。前記透明保護膜層5を印刷または塗装で
形成すると外周部等に塗料の溜まりが発生する。また表
面もなだらかな凹凸ができたりして見た目綺麗さに欠け
るので、表面を研磨することにより綺麗な光沢面が得ら
れる。表示板としての品質がアップされる。
【0031】以上、図5(a)〜(j)の製造方法を取
ることによって、昇華性染料の熱による対流がなくな
り、透明保護膜層に染料がしみ込むこともなくなり、鮮
明で綺麗なカラー画像が得られる。更に透明保護膜層を
通してカラー画像を見るので、カラー画像が沈んだよう
に見えてカラー画像に深みを感じ高級感を感じさせる。
また、紫外線吸収剤が入っているので耐光性に優れ、外
光に長期間さらされても、紫外線による昇華性染料の劣
化を防ぎ受容層2に転写したカラー画像は長期間に渡っ
て初期の綺麗なカラー画像を保持し続けることができ
る。
【0032】図2及び図4は、本発明の第2の実施の形
態に係わる表示板である。図2は表示板の構成を示す要
部断面図、図4はその製造方法を説明する工程図であ
る。図2において、表示板の構成は、前述した第1の実
施の形態において透明保護膜層を設けないものである。
即ち金属等の表示板基板1の上面に受容層2を形成し、
この受容層2の中には転写紙から転写した昇華性染料の
カラー画像を形成している。本実施の形態は、受容層2
を厚く形成し、カラー画像を形成するところの昇華性染
料を受容層2の表面から深く(表示板基板1に届く位の
深さ)まで浸透させることによって透明保護膜層を形成
しなくとも所望の綺麗なカラー画像が得られるものであ
る。
【0033】図4において、上記構成の表示板の製造方
法について説明する。図4(a)〜(g)までの工程は
上述した第1の実施の形態で説明した図3(a)〜
(g)と全く同様な工程を取るので簡単に説明する。
【0034】図4(a)は表示板基板の上に受容層を形
成する工程であり、金属等の表示板基板1にポリウレタ
ン樹脂をバインダーとしてポリイソシアネートの硬化
剤、紫外線吸収剤を混ぜ合わせて塗料化し、印刷方法や
塗装方法で受容層2を形成する。ここで受容層2の厚み
は約60〜80μmと第1の実施の形態より厚く形成す
る。
【0035】図4(b)は加熱して受容層を硬化させる
工程であり、受容層2の表面を次工程で研磨して綺麗な
平滑面を出すために受容層2を硬くするためである。
【0036】図4(c)は硬化した受容層の表面を研磨
する工程であり、転写紙から転写さたカラー画像のカラ
ー着色の着色ムラをなくするために受容層2の表面を平
滑面にして均一な加圧力を得るものである。
【0037】図4(d)は転写紙からカラー画像を加熱
・加圧のもとで転写する工程であり、研磨した受容層2
の上面にカラー画像を形成した転写紙を載置し、加熱・
加圧の基でカラー画像を受容層2に転写する。ここでの
加熱・加圧条件は、約180°Cの加熱で、20〜30
g/cm の加圧力の基で約2分位加圧して転写して
いる。上述した第1の実施の形態に比べて、加圧力を高
くし加圧時間を長く設定することにより染料を受容層2
の奥深い位置にまで浸透させることができる。
【0038】図4(e)は転写ドットを消すために受容
層を加熱する工程であり、無加圧状態で再度加熱、約2
00〜270°C×5〜15分位行うことによって染料
が対流を起こし隣接するドットの染料が混ざり合い調色
されたカラー色を得ることができる。
【0039】図4(f)は加熱して受容層を硬化させる
工程であり、次工程で研磨して綺麗な平滑面を得るため
と、気化した染料が受容層2から逃げ出さないようにす
るために硬化させるものである。
【0040】図4(g)は受容層の表面を研磨する工程
であり、転写時の圧痕を除去するために受容層2の表面
を研磨して平滑面にすることによって綺麗なカラー画像
が得られる。
【0041】以上、図4(a)〜(g)の製造方法を取
ることによって、受容層2を厚くし、染料を受容層2の
奥深くまで浸透させてカラー画像を形成することによ
り、受容層2からの染料の逃げが少なくなり長期間初期
の画像品質が維持される。また、染料が受容層2の奥深
く浸透していくので受容層2の上層部は染料が少なくな
って透明状態に近い状態になって透明保護膜層を設けた
と同様な作用をなすものである。
【0042】更に、第1の実施の形態と同様に、紫外線
吸収剤が入っているので耐光性に優れ、外光に長期間さ
らされても、紫外線による昇華性染料の劣化を防ぎ受容
層2に転写したカラー画像は長期間に渡って綺麗なカラ
ー画像を保持し続けることができる。
【0043】当然ながら、第1の実施の形態において、
透明保護膜層を形成する工程及びそれ以降の工程、即ち
透明保護膜層を硬化させる工程、透明保護膜層の上面を
研磨する工程を削除することができ、その分コストを低
減させることができる。
【0044】本発明は、表示板の製造方法について説明
したが、これに限るものではなく、時計用文字板や、表
示部のある計器や通信機器、事務機器等の転写画像形成
製品を用いた機器装置にも同様に適用できるものであ
る。また、単に各種の銘板や各種シール板等にも同様に
適用できるものである。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の表示板の
製造方法によれば、転写紙からカラー画像を加熱・加圧
の基で転写後に受容層を硬化させる工程を入れ、昇華性
染料の対流を起こさせないようにした。そのため、透明
保護膜層に染料がしみ込むことがなくなり、鮮明なカラ
ー画像が得られる。更に、透明保護膜層を通してカラー
画像を見るのでカラー画像の沈んだように見えてカラー
画像に深みを感じさせて高級感のある表示板を得ること
ができる。
【0046】また、紫外線吸収剤が入っているので耐光
性に優れ、長期間にわたって初期の綺麗なカラー画像が
保持されるものである。
【0047】また、受容層を厚く形成し、染料を受容層
の奥深く浸透させることにより、染料の逃げが少なくな
り長期間初期の画像品質が維持できる。更に、染料が受
容層の奥深く浸透していくので受容層の上層部は染料が
少なくなって透明状態に近い状態になって透明保護膜層
を設けたと同様な作用をなす。従って、透明保護膜層の
形成は不要となる。また、受容層に紫外線吸収剤が入っ
ているので耐光性に優れ、長期間にわたって初期の綺麗
なカラー画像が保持されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係わる表示板の構
成を示す要部断面図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態に係わる表示板の構
成を示す要部断面図である。
【図3】図1の表示板の製造方法を説明する工程図であ
る。
【図4】図2の表示板の製造方法を説明する工程図であ
る。
【図5】従来の表示板の製造方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 表示板基板 2 受容層 5 透明保護膜層

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 昇華性染料インクで画像を印刷形成した
    転写紙を表示板基板の受容層の上に重ね合わせて、加熱
    ・加圧のもとで転写紙の画像を転写した表示板の製造方
    法において、表示板基板の上に受容層を形成する工程
    と、加熱して受容層を硬化させる工程と、硬化した受容
    層の表面を研磨する工程と、転写紙からカラー画像を加
    熱・加圧のもとで転写する工程と、転写ドットを消すた
    めに受容層を加熱する工程と、加熱して受容層を硬化さ
    せる工程と、受容層の表面を研磨する工程と、受容層の
    上面に透明保護膜層を形成する工程と、常温で透明保護
    膜層を硬化させる工程と、透明保護膜層の上面を研磨す
    る工程と、を有することを特徴とする表示板の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 昇華性染料インクで画像を印刷形成した
    転写紙を表示板基板の受容層の上に重ね合わせて、加熱
    ・加圧のもとで転写紙の画像を転写した表示板の製造方
    法において、表示板基板の上に受容層を形成する工程
    と、加熱して受容層を硬化させる工程と、硬化した受容
    層の表面を研磨する工程と、転写紙からカラー画像を加
    熱・加圧のもとで転写する工程と、転写ドットを消すた
    めに受容層を加熱する工程と、加熱して受容層を硬化さ
    せる工程と、受容層の表面を研磨する工程と、を有する
    ことを特徴とする表示板の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記受容層又は透明保護膜層の少なくと
    もいずれかに、2-(3,5- シ゛ -t -フ゛チル -2- ヒト゛ロキシフェニル )
    ヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール又は2-(3-t- フ゛チル -5- メチル -2- ヒト゛ロキシフェ
    ニル )-5-クロロヘ゛ンソ゛トリアソ゛ール又は超微粒子酸化亜鉛なる紫外
    線吸収剤を少なくとも一種類分散したことを特徴とする
    請求項1又は2記載の表示板の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102582246A (zh) * 2011-12-20 2012-07-18 南京林业大学 地板及家具板式部件uv数码喷印制造方法
CN104240597A (zh) * 2013-06-21 2014-12-24 镇江江城金属制品有限公司 平晒铝标牌的制作方法

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