JP2002045820A - 焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシン類分解処理方法及びそのシステム - Google Patents

焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシン類分解処理方法及びそのシステム

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JP2002045820A
JP2002045820A JP2000234483A JP2000234483A JP2002045820A JP 2002045820 A JP2002045820 A JP 2002045820A JP 2000234483 A JP2000234483 A JP 2000234483A JP 2000234483 A JP2000234483 A JP 2000234483A JP 2002045820 A JP2002045820 A JP 2002045820A
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fly ash
decomposing
molten fly
dioxins
phosphoric acid
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JP2000234483A
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Mitsuru Takada
満 高田
Toshinao Komori
俊尚 小森
Masanori Shimizu
正紀 清水
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Sintokogio Ltd
Original Assignee
Sintokogio Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン類をイニシャルコストを低く埋
め立て基準値以下に分解処理できる焼却残渣及び/又は
溶融飛灰の分解処理方法及びそのシステムを提供する。 【解決手段】 焼却残渣及び/又は溶融飛灰から成る処
理原料に対し、安価なリン酸系ダイオキシン分解薬剤を
還元剤として添加し、これを所定温度で所定時間加熱攪
拌してダイオキシン類をリン酸系ダイオキシン分解薬剤
の還元作用により分解させた後重金属溶出防止処理を施
すことを特徴とする焼却残渣及び/又は溶融飛灰の分解
処理方法及びそのシステム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ゴミ等の焼却
設備から排出される焼却残渣及び/又は溶融設備から排
出される溶融飛灰のダイオキシン類を埋め立て基準値以
下に分解処理する方法及びそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、都市ゴミ等の焼却設備から排出さ
れる焼却残渣(主灰・飛灰)及び/又は溶融設備から排
出される溶融飛灰はキレ−ト薬剤処理により重金属溶出
防止処理を施して最終処分場に廃棄されている。また最
近になって焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシ
ン類の分解(脱塩素)装置が開発されつつある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしダイオキシン類
の分解(脱塩素)装置は、処理原料を低酸素状態で加熱
攪拌する必要があり、装置(主にロ−タリ−キルン)の
シ−ル構造が複雑になると共にダイオキシン再合成を防
止するための急冷装置が必要であり、イニシャルコスト
が高いという問題がある。本発明は上記の問題に鑑みて
成されたもので、ダイオキシン再合成を防止するための
急冷装置を不要とすると共にダイオキシン類をイニシャ
ルコストが低く埋め立て基準値以下に分解処理できる焼
却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシン類分解処理
方法及びそのシステムを提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明における焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダ
イオキシン類を埋め立て基準値以下に分解処理する方法
は、焼却残渣及び/又は溶融飛灰から成る処理原料に対
しリン酸系ダイオキシン分解薬剤を還元剤として添加す
る工程と、該リン酸系ダイオキシン分解薬剤を処理原料
に対し、0.5〜10重量%の範囲に添加した処理原料
をロ−タリ−キルンにより250〜550℃の温度で5
〜60分間加熱攪拌し、もって処理原料中に含まれるダ
イオキシン類をリン酸系ダイオキシン分解薬剤の持つ還
元作用により分解させる工程と、を含むことを特徴とす
る。
【0005】また、上記の目的を達成するために本発明
における焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシン
類の埋め立て基準値以下に分解処理するシステムは、焼
却残渣または溶融飛灰を定量的に供給する焼却残渣また
は原料定量供給装置1と、該原料定量供給装置の下流に
位置してリン酸系ダイオキシン分解薬剤を定量供給する
薬剤定量供給装置と、所定の比率で投入された前記焼却
残渣または溶融飛灰及びリン酸系ダイオキシン分解薬剤
を、250〜550℃で加熱・攪拌し、所定時間内部に
滞留させると共に、この滞留中にリン酸系ダイオキシン
分解薬剤が熱分解を起こし、水素等の還元性ガスおよび
強還元剤を発生させ、その内部を還元性雰囲気にすると
同時に焼却残渣または溶融飛灰に含まれるダイオキシン
類の塩素を強還元剤が選択的に攻撃し、脱塩素を行いダ
イオキシン類の含有量が基準値以下となった処理物を排
出する分解装置と、該処理物を急冷せずに重金属溶出防
止装置まで搬送する搬送装置と、前記分解装置から発生
した少量の煤塵を含む排ガスを煤塵除去する集塵機と、
該排ガスを焼却炉内または2次燃焼炉へ戻す搬送手段
と、を具備することを特徴とするものである。
【0006】ここで、リン酸系ダイオキシン分解薬剤と
は、例えば、亜リン酸類及び/又は次亜リン酸類を含有
する分解薬剤や亜リン酸類及び/又は次亜リン酸類とと
もに、アルミニウム化合物及び/又はチタン化合物を含
有する分解薬剤がある。そして、亜リン酸類としては、
亜リン酸や亜リン酸塩が用いられる。亜リン酸塩として
は、例えば亜リン酸ナトリウム、亜リン酸カリウム、亜
リン酸カルシウム、亜リン酸マグネシウム、亜リン酸ア
ンモニウム、亜リン酸水素ナトリウム、亜リン酸水素カ
リウム、亜リン酸水素カルシウム、亜リン酸マグネシウ
ム等が挙げられる。 尚、亜リン酸や亜リン酸塩は2種
以上を混合して用いることができる。また、次亜リン酸
類としては、次亜リン酸や次亜リン酸塩が用いられる。
次亜リン酸塩としては、次亜リン酸ナトリウム、次亜リ
ン酸カリウム、次亜リン酸カルシウム、次亜リン酸マグ
ネシウム、次亜リン酸アンモニウム等が挙げられる。
尚、次亜リン酸や次亜リン酸塩は2種以上を混合して用
いることができる。さらに、アルミニウム化合物として
は、例えば硫酸アルミニウム、水酸化アルミニウム、酸
化アルミニウム、リン酸アルミニウム、硝酸アルミニウ
ム、アルミノシリカゲル等が、チタン化合物としては酸
化チタン、窒化チタン、硫酸チタン等が挙げられる。ま
た、ここでダイオキシン類とは、ポリ塩化ジベンゾパラ
ジオキシン類(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラン
及びコプラナ−PCB(ポリ塩化ビフェニル)のことを
いう。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態を図面に
基づいて詳しく説明する。図1に示すように焼却残渣及
び/又は溶融飛灰から成る処理原料を原料定量供給装置
1から定量切り出しすると共に切り出しをされた処理原
料に対しリン酸系ダイオキシン分解薬剤を薬剤定量供給
装置2から定量供給する。この際還元剤としてのリン酸
系ダイオキシン分解薬剤の添加量は0.5〜10重量%
の範囲の量がダイオキシン類を埋め立て基準値以下に分
解するために有用であると共に経済的にも有利である。
【0008】次にリン酸系ダイオキシン分解薬剤が添加
された処理原料は、温度を250〜550℃に設定され
たロ−タリ−キルンで成る分解装置3に投入されて加熱
攪拌される。この際処理原料は、分解装置(ロ−タリ−
キルン)3内を5〜60分間滞留する。この滞留中にリ
ン酸系ダイオキシン分解薬剤が熱分解を起こし、水素等
の還元性ガスおよび強還元剤を発生させ、分解装置3内
部を還元性雰囲気にすると同時に焼却残渣または溶融飛
灰に含まれるダイオキシン類の塩素を強還元剤が選択的
に攻撃し、脱塩素を行いダイオキシン類の含有量が基準
値以下となった処理物として分解装置3から排出され
る。また分解装置3から発生した少量の煤塵を含む排ガ
スは集塵機4で煤塵除去し、排ガスは図示されない焼却
炉内または2次燃焼炉へ戻され、捕集された煤塵は排出
された処理物の中に戻される。
【0009】この際、温度を250〜550℃に設定さ
れたロ−タリ−キルンで成る分解装置3に投入するの
は、250℃以下であるとリン酸系ダイオキシン分解薬
剤が分解しないためである。
【0010】また、550℃より高くすると、分解装置
3の熱耐久性が問題となりやすいからである。また、電
気ヒ−タで比較的低コストに実現できる温度でもある。
【0011】さらに、分解装置3内を5〜60分間滞留
させるのは、この時間で充分埋め立て基準値以下にダイ
オキシン類を分解処理できるからである。
【0012】次に排出された処理物及び煤塵は、搬送装
置5により重金属溶出防止設備6に搬入される。このよ
うにしてダイオキシン類を埋め立て基準値以下に分解処
理され、その処理物は順次最終処分場に搬送されて廃棄
される。
【0013】
【発明の効果】本発明は上記の説明から明らかなよう
に、焼却残渣及び/又は溶融飛灰から成る処理原料に対
しリン酸系ダイオキシン分解薬剤を還元剤として添加す
る工程と、該リン酸系ダイオキシン分解薬剤を処理原料
に対し、0.5〜10重量%の範囲に添加した処理原料
をロ−タリ−キルンにより250〜550℃の温度で5
〜60分間加熱攪拌し、もって処理原料中に含まれるダ
イオキシン類をリン酸系ダイオキシン分解薬剤の持つ還
元作用により分解させる工程と、を含むことを特徴とす
る焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシン類分解
処理方法及びこれを実現するシステムであることから、
ダイオキシン再合成を防止するための急冷装置を不要と
すると共にイニシャルコスが低く焼却残渣及び/又は溶
融飛灰中のダイオキシン類を、埋め立て基準値以下に安
価に分解し得る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施するシステムの構成図である。
【符号の説明】
1 原料定量供給装置 2 薬剤定量供給装置 3 分解装置 4 集塵機 5 搬送装置 6 重金属溶出防止設備
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D004 AA36 AB03 AB07 CA12 CA15 CA24 CA37 CB09 CB42 CB44 CC12 DA03 DA06 DA10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 焼却残渣及び/又は溶融飛灰から成る処
    理原料に対しリン酸系ダイオキシン分解薬剤を還元剤と
    して添加する工程と、該リン酸系ダイオキシン分解薬剤
    を処理原料に対し、0.5〜10重量%の範囲に添加し
    た処理原料をロ−タリ−キルンにより250〜550℃
    の温度で5〜60分間加熱攪拌し、もって処理原料中に
    含まれるダイオキシン類をリン酸系ダイオキシン分解薬
    剤の持つ還元作用により分解させる工程と、を含むこと
    を特徴とする焼却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキ
    シン類分解処理方法。
  2. 【請求項2】 前記ロ−タリ−キルン内部の酸素濃度が
    1〜21%であることを特徴とする請求項1に記載の焼
    却残渣及び/又は溶融飛灰中のダイオキシン類分解処理
    方法。
  3. 【請求項3】 焼却残渣または溶融飛灰を定量的に供給
    する原料定量供給装置1と、該原料定量供給装置1の下
    流に位置してリン酸系ダイオキシン分解薬剤を定量供給
    する薬剤定量供給装置2と、前記焼却残渣または溶融飛
    灰に対して所定の比率で投入されたリン酸系ダイオキシ
    ン分解薬剤と;前記焼却残渣または溶融飛灰と;を、2
    50〜550℃で加熱・攪拌し、所定時間内部に滞留さ
    せると共に、 この滞留中にリン酸系ダイオキシン分解薬剤が熱分解を
    起こし、水素等の還元性ガスおよび強還元剤を発生さ
    せ、その内部を還元性雰囲気にすると同時に焼却残渣ま
    たは溶融飛灰に含まれるダイオキシン類の塩素を強還元
    剤が選択的に攻撃し、脱塩素を行いダイオキシン類の含
    有量が基準値以下となった処理物を排出する分解装置3
    と、 該処理物を急冷せずに重金属溶出防止装置6まで搬送す
    る搬送装置5と、 前記分解装置3から発生した少量の煤塵を含む排ガスを
    煤塵除去する集塵機4と、 該排ガスを焼却炉内または2次燃焼炉へ戻す搬送手段
    と、 を具備することを特徴とする焼却残渣及び/又は溶融飛
    灰中のダイオキシン類分解処理システム。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005296870A (ja) * 2004-04-14 2005-10-27 Nippon Steel Corp ダイオキシン類汚染物の無害化処理方法
CN113521637A (zh) * 2021-08-06 2021-10-22 宝武集团环境资源科技有限公司 连续式微波水热法处理焚烧飞灰中二噁英的***及方法

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