JP2001258474A - 油脂組成物 - Google Patents
油脂組成物Info
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Abstract
含有率5%以下であり、かつ、結晶化速度が速く、ま
た、固形カレールーに使用した場合に長期間白色化現象
が発生しない油脂組成物を提供する。 【解決手段】 パーム油起源の油脂と炭素原子数18個
の飽和脂肪酸残基を80%以上含有する植物性油脂を混
合し、ランダムエステル交換を行うことにより得られた
油脂組成物。
Description
有せず、トランス型脂肪酸が少量しか存在せず、かつ、
油脂の結晶化速度が速い油脂組成物と、その機能を活用
してコレステロールを含有せず、トランス型脂肪酸が少
量しか存在しない加工食品に関する。
て以前にも増して健康指向的要素や天然指向的要素が大
きくなっていることは周知の事実である。
ー、ハヤシルー、シチュールー等の固形ルーは小麦粉、
食用油脂、調味料等を混合加熱処理して製造されるが、
この食用油脂には精製牛脂又は硬化牛脂及び精製ラード
又は硬化ラードまたはこれらの混合油が多く使用されて
いる。しかし、牛脂及びラードはコレステロールが多く
含有されており、健康イメージが劣るものである。
ラードを原料源としない場合、固形ルー用に適した融点
43℃〜50℃をもつ植物油の種類は少なく一般的に使
用されている油脂原料では分別油を含めたパーム油系油
脂しかない。分別パーム油の高融点部の融点は45℃〜
50℃、あるいは50℃以上あるものもあり、精製パー
ム油等を含めたパーム油軟質部を適当な比率で混合すれ
ば固形カレールー等に使用する油脂に適した融点45℃
前後に調製することは可能である。
レーに充填後、一定の雰囲気温度下で短時間に固化する
ことが要望される。別の言葉でいえば油脂の結晶化速度
が速いことが必要である。また、固形カレールーや固形
ハヤシルーは経日するに従い白色化現象を起こし、著し
く商品価値を下げることがあるが、この原因の一部はル
ー製造時の冷却条件やルーに使用する油脂特性に起因す
ると考えられる。
に使用する油脂には、気温の変化で油脂がしみ出して白
色化現象の原因のひとつにならないようにしたり、経日
により結晶が粗大化して商品価値を下げないような機能
も必要である。しかし、上述したような分別パーム油高
融点部とパーム油軟質部を単に混合調製するだけではこ
の機能は付与できないことは周知の事実である。この問
題を解決するために、水素添加した硬化油が一般的に用
いられている。しかし、水素添加して硬化させる場合、
極度硬化に近いレベルまで水素添加しなければトランス
型脂肪酸が発生する。このトランス型脂肪酸について
は、近年、健康に対する影響が取りざたされており、医
学的見地の知見は別としてトランス型脂肪酸を含有する
油脂は健康イメージが劣るものである。実際、トランス
型脂肪酸は天然油脂中に存在する量が少ないため、この
含有率が多い油脂は消費者の天然指向ニーズに適さな
い。
昭58−198245で炭素原子数22個の飽和脂肪酸
を20〜60重量%含有する成分を植物油を含む油脂に
含有させることによりチョコレート等のグレーニングを
防止しようとする試みがあるが、この成分は著しく融点
が高く、又、結晶も析出しやすい。そのため、例えば、
この方法で作製した固形カレールーからカレーを作った
時、少し温度が下がると使用した油脂の結晶化がおこり
口当たりがわるくなるという欠点がある。
油脂と炭素原子数22個の飽和脂肪酸を多く含有する植
物性油脂を混合したエステル交換油脂の提案がされてい
るが、この方法で作製した油脂は結晶化速度が遅い。
ず、トランス型脂肪酸の含有率が少なく、かつ、油脂の
結晶化速度が速い油脂は提案されていないのが現状であ
る。
ステロールを含有せず、また、トランス型脂肪酸の含有
量が少なく、かつ、結晶化速度が速い油脂組成物を提供
することにある。
パーム油起源の油脂と炭素原子数18個の飽和脂肪酸を
80重量%以上含有する植物性油脂を混合しエステル交
換を行うことにより、得られた油脂組成物がコレステロ
ールを含有せず、トランス型脂肪酸の含有量が少なく、
かつ、結晶化速度が速いという知見を得、本発明を完成
するに至った。
油脂を添加含有させても従来油脂に比し結晶化速度が速
い油脂組成物が得られる技術を完成したものである。
脂と炭素原子数18個の飽和脂肪酸残基を80%以上持
つ植物性油脂の混合物をエステル交換して得られること
を特徴とする油脂組成物に関する。好ましい実施態様と
しては、上記記載の油脂組成物とパーム油起源の油脂を
含んでなる油脂組成物に関する。
用いてなる加工食品に関する。
る。尚、以下の説明において百分率及び配合部比率は全
て重量単位とした。
製パーム油、さらにパーム油を溶剤分別又は無溶剤分別
をして得られる高融点部、低融点部さらには中融点部、
さらにこれらの硬化油、エステル交換油のいずれでもよ
く、また、これらを単独或いは2種類以上を混合して用
いても良い。硬化したものを用いる場合には、ヨウ素価
10以下にすることが好ましく、更に好ましくは、ヨウ
素価が3以下にすることである。ヨウ素価が10を越え
る硬化油はトランス型脂肪酸の残存率が多くなる為あま
り好ましくない。
肪酸残基を80%以上持つ植物性油脂とは、食用に供さ
れる植物性油脂で上記記載の範囲の油脂であれば特に限
定されない。例えば、ヨウ素価10以下、望ましくはヨ
ウ素価3以下に硬化したローエルシンなたね油、大豆
油、コーン油、ライスオイル、綿実油、サフラワー油、
サンフラワー油等が挙げられ、これらを分別、エステル
交換、硬化したものを単独或いは2種以上混合して用い
ても良い。硬化したものを用いる場合には、ヨウ素価1
0以下にすることが好ましく、更に好ましくは、ヨウ素
価が3以下にすることである。ヨウ素価が10を越える
硬化植物油はトランス型脂肪酸の残存率が多くなる為あ
まり好ましくない。
ム起源油脂と炭素原子数18個の飽和脂肪酸残基を80
%以上持つ植物性油脂の混合比率限界はない。この混合
比率は本発明油脂組成物を使用する加工食品に要求され
る融点や結晶化速度等の必要機能に応じて決定するのが
望ましい。
ランダムエステル交換できるものであれば公知の方法で
よく、例えば、ソジウムメチラート等のアルカリ金属触
媒を用いる化学的エステル交換反応や位置特異性を有し
ないリパーゼ等の酵素を用いる生物学的エステル交換反
応等が挙げられる。
ーム油起源油脂と適宜混合して使用することが出来る。
混合使用する比率は、特に限定されないが、油脂組成物
が全体の40%以上であると発明の効果を奏しやすいの
で好ましい。
肪酸含有率は5%以下が好ましく、更に好ましくは、3
%以下である。この理由は天然脂肪にトランス型脂肪酸
が存在する量は通常3%以下である。天然脂肪中で多い
といわれる牛脂のトランス型脂肪酸量でも5%以下であ
り、その他の天然脂肪はより少ない。この実状から考察
すると日本で一般的に消費されている天然油脂はトラン
ス型脂肪酸量が5%以下であり、5%を越えて含有する
と天然脂肪とかけはなれる為、望ましくない。
る加工食品は、コレステロールを含有せず、トランス型
脂肪酸が少なく、かつ、油脂の結晶化速度が速いことを
期待される加工食品であればあらゆる用途に適応でき
る。具体的には、ロールインマーガリンを含む全マーガ
リン類、ショートニング、ホイップクリーム類をはじめ
フライ油、スプレードライ製法で生産されるものを含む
粉末スープ類や固形カレールー、固形クリームシチュー
ルー、固形ハヤシルー等の全固形ルー等が挙げられる
が、これらに限定されるものではない。
じて各種乳化剤、酸化防止剤、味付け材やフレーバー等
を添加混合して用いることは何ら問題ない。
ける油脂組成物について更に説明するが、この例示は本
発明を限定するものではない。
優れていることを説明する。
較例の油脂組成物を70℃に昇温溶解後、60℃エアー
バスで30分間保管後、20℃エアーバスに移行後10
分後の固体脂含量をNMRで測定し比較評価した。参考
に同じく3日後の固体脂含量も測定した。NMRはPr
axis社のSFC−900を使用した。融点は社団法
人日本油化学会編「基準油脂分析試験法」2.2.4.
2(上昇融点)に則り測定した。トランス型脂肪酸量は
社団法人日本油化学会編「基準油脂分析試験法」2.
4.2.1脂肪酸組成(FID恒温ガスクロマト法)に
則り、機種はHEWRETT PACKARD社製、形
式5890で測定した。
った。 (実施例1)無溶剤分別パーム油高融点部(ヨウ素価3
8.7,融点50.6℃。以下、PHFと呼称する)9
0%と極度硬化ローエルシンなたね油(ヨウ素価1.
8,融点63.5℃、炭素原子数18個の飽和脂肪酸を
91.5%含有。以下、LERSと呼称する)を10%
を混合し、ソジウムメチラートを反応触媒に使用してエ
ステル交換を行った。常法に従って白土処理及び脱臭処
理を行い、油脂組成物を得た。この油脂組成物のトラン
ス型脂肪酸含有率は0.8%であった。 (実施例2)実施例1の油脂組成物60部と精製パーム
油(ヨウ素価53.7,融点34.2℃。以下、RPO
と呼称する)40部を添加混合し、油脂組成物を得た。
この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.7%で
あった。 (実施例3)溶剤分別パーム油高融点部(ヨウ素価3
3.2,融点55.3℃。以下、SPHFと呼称する)
95%とLERS5%を混合し、実施例1と同様にエス
テル交換・処理を行い油脂組成物を得た。この油脂組成
物のトランス型脂肪酸含有率は0.8%であった。 (比較例1)PHF100%の油脂組成物。この油脂組
成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8%であった。 (比較例2)PHF100%を実施例1と同様にエステ
ル交換・処理を行い油脂組成物を得た。この油脂組成物
のトランス型脂肪酸含有率は0.8%であった。 (比較例3)PHF90%と極度硬化ハイエルシンなた
ね油(ヨウ素価1.7,融点67.3℃、炭素原子数1
8個の飽和脂肪酸を38.1%含有。以下、HERSと
呼称する)10%を混合し、実施例1と同様にエステル
交換・処理を行い油脂組成物を得た。この油脂組成物の
トランス型脂肪酸含有率は0.8%であった。 (比較例4)比較例3の油脂組成物60部にRPO40
部を添加混合して油脂組成物を得た。この油脂組成物の
トランス型脂肪酸含有率は0.8%であった。 (比較例5)SPHF95%とHERS5%を混合し、
実施例1と同様にエステル交換・処理を行い油脂組成物
を得た。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は
0.8%であった。
組成物の融点及び結晶化速度を測定し、比較を行った。
その結果を表1に示す。
合してエステル交換した油脂組成物は融点47.3℃で
20℃エアーバスの保管時間が10分間で固体脂含量が
38.8%であった。
は融点が49.0℃と比較的高いにもかかわらず20℃
保管時間10分間の固体脂含量が23.7%、また、比
較例2のPHF100%をエステル交換した油脂組成物
も融点が49.1℃と比較的高いにもかかわらず、20
℃保管時間10分間の固体脂含量31.2%であった。
比較例3のHERSを10%配合してエステル交換した
油脂組成物は20℃保管時間10分間の固体脂含量28
%であった。比較例1〜3の油脂組成物の融点は実施例
1とほぼ同等であるにもかかわらず、実施例1より20
℃保管10分間経過時の固体脂含量は少なかった。即
ち、実施例1は、比較例1〜3と比較して結晶化速度が
はやいと言える。
テル交換した油脂にRPO40%混合した油脂組成物
は、20℃保管10分後の固体脂含量が23.7%であ
るのに対して、融点がほぼ同等である比較例4のHER
Sを10%配合してエステル交換した油脂組成物にRP
O40%混合したものは、20℃保管10分後の固体脂
含量17.5%であり、結晶化速度が遅かった。実施例
2は比較例4に比べて結晶化速度がはやいと言える。
エステル交換した油脂組成物は、20℃保管10分後の
固体脂含量81.7%であったのに対して、融点がほぼ
同等である比較例5のHERSを混合してエステル交換
を行った油脂組成物は20℃保管10分後の固体脂含量
71.0%であり、実施例3は比較例5に対して結晶化
速度がはやいと言える。
を調製し、経日によるカレールーの白色化評価を行っ
た。
カレールー材料配合は焙焼小麦粉40g、油脂組成物3
5g、カレー粉10g、食塩7g、砂糖6g、グルタミン
酸ソーダ2gとした。作製方法はステンレス鍋に油脂組
成物を入れ100℃まで加熱する。次に焙焼小麦粉を入
れ撹拌しながら残りの材料全部を加える。材料は120
℃まで昇温後、同温度で約5分間攪拌した後、撹拌しな
がら品温60℃まで冷却する。その後、シャーレ(プラ
スチック製、直径8.5cm、高さ1.5cm)に作製
したカレールー70gを計量し、5℃エアーバスで10
分間冷却する。その後、30℃エアーバスに移行し保管
する。
いて述べる。30℃エアーバスに保管したシャーレに入
れた固形カレールーは経日10日、20日、30日の3
回、20℃エアーバスに1時間放置後、下記判定基準で
白色化程度を評価した。 (固形カレールーの白色化評価基準) ・5点=全く白色化していない。 ・4点=わずか白色化が認められる ・3点=全体面積の1/8程度白色化している ・2点=全体面積の1/4程度白色化している ・1点=全体面積の1/2以上白色化している。
明する。 (実施例4)PHF55%とRPO40%とLERS5
%を混合し、実施例1と同様にエステル交換・処理を行
い油脂組成物を得た。この油脂組成物のトランス型脂肪
酸含有率は0.8%であった。 (実施例5)PHF50%とRPO40%とLERS1
0%を混合し、実施例1と同様にエステル交換・処理を
行い油脂組成物を得た。この油脂組成物のトランス型脂
肪酸含有率は0.7%であった。 (実施例6)PHF40%とRPO40%とLERS2
0%を混合し、実施例1と同様にエステル交換・処理を
行い油脂組成物を得た。この油脂組成物のトランス型脂
肪酸含有率は0.8%であった。 (実施例7)PHF55%とRPO40%と極度硬化大
豆油(ヨウ素価1.5、融点63.5℃、炭素原子数1
8個の飽和脂肪酸を88.1%含有。以下、HSBと呼
称する)5%を混合し、実施例1と同様にエステル交換
・処理を行い油脂組成物を得た。この油脂組成物のトラ
ンス型脂肪酸含有率は0.9%であった。 (実施例8)PHF50%とRPO40%とHSB10
%を混合し、実施例1と同様にエステル交換・処理を行
い油脂組成物を得た。この油脂組成物のトランス型脂肪
酸含有率は0.8%であった。 (実施例9)PHF40%とRPO40%とHSB20
%を混合し、実施例1と同様にエステル交換・処理を行
い油脂組成物を得た。この油脂組成物のトランス型脂肪
酸含有率は0.8%であった。 (比較例6)PHF60%とRPO40%の混合し油脂
組成物を得た。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有
率は0.8%であった。 (比較例7)PHF60%とRPO40%を混合し、実
施例1と同様にエステル交換・処理を行い油脂組成物を
得た。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.
8%であった。 (参考例)硬化牛脂(ヨウ素価45.3,融点45.1
℃、トランス酸含有率7.2%)50%と硬化ラード
(ヨウ素価49.4,融点45.5℃、トランス酸含有
率31.5%)50%の混合油。この油脂組成物のトラ
ンス型脂肪酸含有率は19.4%であった。実施例4〜
9、比較例6,7、参考例の固形カレールーの白色化テ
スト評価結果を表2に示す。
形カレールーは30日間の間、30℃エアーバスに保管
しても白色化は起こらなかった。それに対して、比較例
6,7で示したパーム系油脂の混合油やパーム系油脂の
みのランダムエステル交換反応油は、固形カレールーの
表面に早期に白色化が発生し商品価値を落し、望ましく
ないものであった。
ルーやハヤシカレールーに使用されている硬化牛脂と硬
化ラードの混合油は経日でも、白色化現象をおこすこと
はなかった。しかし、硬化油のためトランス型脂肪酸を
19.4%含み、また、動物油であるためコレステロー
ルの含有がある。
ERSの混合エステル交換油で作製した固形カレールー
は、参考例と同等に経日による白色化抑制に著しい効果
を示し、且つ参考例に含有されているコレステロールを
含有せず、トランス型脂肪酸が少なく、固形カレールー
の商品性を維持する油脂組成物であった。
ル交換油にパーム系油脂を後添加混合した油脂組成物で
作製した固形カレールーの経日による白色化評価結果を
説明する。
前述した方法と同一方法で行った。以下に各実施例及び
比較例の油脂組成物を説明する。 (実施例10)PHF90%とLERS10%を混合
し、実施例1と同様にエステル交換・処理して得た油脂
組成物40部にRPO60部を混合して油脂組成物を得
た。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8
%であった。 (実施例11)PHF90%とLERS10%を混合
し、実施例1と同様にエステル交換・処理して得た油脂
組成物60部にRPO40部を混合して油脂組成物を得
た。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.7
%であった。 (実施例12)PHF90%とLERS10%を混合
し、実施例1と同様にエステル交換・処理して得た油脂
組成物80部にRPO20部を混合して油脂組成物を得
た。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8
%であった。 (実施例13)PHF90%とHSB10%を混合し、
実施例1と同様にエステル交換・処理して得た油脂組成
物40部にRPO60部を混合して油脂組成物を得た。
この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8%で
あった。 (実施例14)PHF90%とHSB10%を混合し、
実施例1と同様にエステル交換・処理して得た油脂組成
物60部にRPO40部を混合して油脂組成物を得た。
この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8%で
あった。 (実施例15)PHF90%とHSB10%を混合し、
実施例1と同様にエステル交換・処理して得た油脂組成
物80部にRPO20部を混合して油脂組成物を得た。
この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8%で
あった。 (比較例8)PHF100%のエステル交換反応油60
部にRPO40部を添加、混合して油脂組成物を得た。
この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は0.8%で
あった。 (比較例9)PHF100%のエステル交換反応油50
部にRPO40部とLERS10部を添加、混合した油
脂組成物。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は
0.8%であった。 (比較例10)PHF100%のエステル交換反応油5
0部にRPO40部とHSB10部を添加、混合した油
脂組成物。この油脂組成物のトランス型脂肪酸含有率は
0.8%であった。
を混合し、エステル交換したものにパーム系油脂を後添
加した油脂組成物を使用して作製した固形カレールー
は、30℃エアーバスに30日間保管しても白色化は発
生せず、固形カレールー用油脂として優れた機能を持つ
ものであった。それに対して、比較例8のパーム系油脂
のみをランダムエステル交換した油脂組成物を使用して
作製した固形カレールーや比較例9〜10のパーム系油
脂にLERSやHSBを添加、混合した固形カレールー
は短い経日日数で激しい白色化が発生した。
含まず、トランス型脂肪酸含有率5%以下であり、か
つ、結晶化速度が速い油脂組成物を得ることができた。
また、加工食品のひとつである固形カレールーにこの油
脂組成物を使用すると、長期間白色化現象が発生しない
良好な製品を得ることができた。
Claims (3)
- 【請求項1】 パーム油起源の油脂と炭素原子数18個
の飽和脂肪酸残基を80%以上持つ植物性油脂の混合物
をエステル交換して得られることを特徴とする油脂組成
物 - 【請求項2】 請求項1記載の油脂組成物とパーム油起
源の油脂を含んでなる油脂組成物 - 【請求項3】 請求項1〜2記載の油脂組成物を用いて
なる加工食品
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