JP2001208128A - 流体封入式マウント装置 - Google Patents

流体封入式マウント装置

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JP2001208128A
JP2001208128A JP2000355260A JP2000355260A JP2001208128A JP 2001208128 A JP2001208128 A JP 2001208128A JP 2000355260 A JP2000355260 A JP 2000355260A JP 2000355260 A JP2000355260 A JP 2000355260A JP 2001208128 A JP2001208128 A JP 2001208128A
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fluid
orifice passage
chamber
pressing member
mounting device
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JP2000355260A
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English (en)
Inventor
Rentaro Kato
錬太郎 加藤
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Sumitomo Riko Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Riko Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 流体封入式マウント装置において、簡単な機
構により、オリフィス通路の連通/遮断制御を、確実に
且つ優れた耐久性をもって行うことの出来る構造を提供
すること。 【構成】 可撓性膜36を覆う蓋部材76の内部中央
に、可撓性膜36を挟んで第一のオリフィス通路64の
連通口62に対向位置する押圧部材84を配設し、該押
圧部材84をコイルスプリング86によって可撓性膜3
6側に付勢して連通口62を可撓性膜36で覆蓋するこ
とにより、オリフィス通路64を遮断せしめる一方、押
圧部材84と蓋部材76の径方向対向面間に円環状の隔
壁ゴム板94を内部応力が略零となるように介装して、
該隔壁ゴム板94と可撓性膜36の間に静圧室96を、
隔壁ゴム板94と蓋部材76の底壁部80の間に作用室
100を形成し、かかる作用室100に負圧力を及ぼし
て押圧部材84を蓋部材76の底壁部80側に吸引作動
させることにより、可撓性膜36に対する押圧を解除し
てオリフィス通路64を連通させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本発明は、オリフィス通路を通じて流動せ
しめられる流体の共振作用等の流動作用を利用して、所
期の防振効果を得るようにした流体封入式マウント装置
に係り、特に、オリフィス通路の連通状態を調節するこ
とによって防振特性を切り換えることの出来る流体封入
式マウント装置に関するものである。
【0002】
【背景技術】従来から、振動伝達系を構成する部材間に
介装されて、振動の伝達を抑える防振連結体乃至は防振
支持体の一種として、特開昭60−104824号公報
等に開示されているように、互いに所定距離を隔てて配
されて防振連結される各一方の部材に取り付けられる第
一の取付金具と第二の取付金具を、本体ゴム弾性体によ
って連結する一方、第二の取付金具によって支持された
仕切部材を挟んだ両側に、壁部の一部が本体ゴム弾性体
によって構成されて振動入力時に内圧変動が生ぜしめら
れる受圧室と、壁部の一部が可撓性膜によって構成され
て容積変化が容易に許容される平衡室とを、それぞれ形
成して、それら受圧室および平衡室にそれぞれ所定の非
圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室を
相互に連通するオリフィス通路を設けた構造の流体封入
式マウント装置が知られている。このようなマウント装
置においては、オリフィス通路を通じて流動せしめられ
る流体の共振作用等の流動作用に基づいて、本体ゴム弾
性体だけでは得ることが困難な防振効果を容易に得るこ
とが出来ることから、例えば自動車用エンジンマウント
等として、好適に用いられている。
【0003】ところで、自動車用エンジンマウント等に
おいては、状況に応じて入力される周波数や振幅の異な
る複数種類の振動に対して、それぞれ防振効果が要求さ
れることとなるが、流体の流動作用に基づく防振効果が
有効に発揮される周波数域は狭いために、単一のオリフ
ィス通路によって要求される防振特性を充分に達成する
ことが困難な場合が多い。
【0004】そこで、例えば特開昭60−169323
号公報等においては、可撓性膜の中央部分に支持板金具
を固着して、該支持板金具によりオリフィス通路の開口
部に向かって突出する弁体を支持せしめる一方、可撓性
膜の外側を蓋金具で覆って、それら可撓性膜と蓋金具の
間に密閉された作用室を形成し、該作用室にコイルスプ
リングを配設して、支持板金具に付勢力を及ぼすことに
より、弁体をオリフィス通路の開口部に押圧して、オリ
フィス通路を遮断せしめると共に、作用室に負圧力を及
ぼして、支持板金具を蓋金具側に吸引することにより、
弁体をオリフィス通路の開口部から離隔させて、オリフ
ィス通路を開口せしめるようにした構造の流体封入式マ
ウント装置が提案されている。即ち、このようなマウン
ト装置においては、弁体によってオリフィス通路を連通
/遮断制御することにより、オリフィス通路を通じて流
動せしめられる流体の流動作用に基づいて発揮される防
振効果を調節することが出来るのである。
【0005】ところが、このような構造のマウント装置
にあっては、受圧室または平衡室の内部に弁手段を配す
る必要があるために、構造が極めて複雑となり、製作性
およびコスト性が悪く、且つマウント装置が大型化し易
いという問題があった。しかも、可撓性膜が作用室の壁
部を構成しているために、負圧吸引時に可撓性膜にも負
圧力が直接に及ぼされて、該可撓性膜の変形自由度、ひ
いては平衡室の容積変化許容量が著しく低下してしまう
こととなり、オリフィス通路を通じての流体流動が有効
に生ぜしめられずに、目的とするマウント防振効果が発
揮され難いという大きな問題もあった。
【0006】また、特開昭59−93537号公報や特
開昭59−117929号公報等には、オリフィス通路
の平衡室への連通口を可撓性膜の中央部分に向かって開
口せしめると共に、該可撓性膜の中央部分の背後(平衡
室とは反対側)に袋状ゴム弾性体を配設して、該袋状ゴ
ム弾性体の内部に密閉された作用室を形成し、この作用
室に圧力媒体を給排して、袋状ゴム弾性体を拡縮させる
ことにより、可撓性膜をオリフィス通路の連通口に対し
て押圧/離隔させて、該連通口を開閉し、オリフィス通
路を連通/遮断するようにしたマウント装置が提案され
ている。
【0007】ところが、このような構造のマウント装置
においては、可撓性膜に対する押圧力を得るために、作
用室に大きな正圧力の圧力媒体を供給する必要があるの
であるが、一般に、内燃機関等では、負圧空気は容易に
得ることが出来るものの、正圧空気を利用することは難
しいために、オリフィス通路を通じて及ぼされる流体圧
に抗して連通口に可撓性膜を押圧して、該連通口を閉塞
し得るだけの押圧力を、作用室に供給される正圧空気等
によって確保することが難しく、オリフィス通路を確実
に遮断することが困難であるという問題があった。ま
た、作用室に大きな正圧力を作用せしめると、作用室の
壁部が外方に膨出変形して可撓性膜の変形自由度に悪影
響を及ぼす可能性があり、それによって、平衡室の容積
変化許容量が低下して、目的とするマウント防振性能が
発揮されなくなる恐れもあったのである。
【0008】なお、可撓性膜に対する押圧力をより有効
に確保するために、例えば、作用室を画成する袋状ゴム
弾性体を圧縮変形させた状態で配設することにより、該
袋状ゴム弾性体の弾性力を利用することも考えられる
が、有効な弾性力が発揮される程に袋状ゴム弾性体を厚
肉とすると、負圧吸引力によって変形させることが難し
くなり、オリフィス通路の連通口を確実に開口させるこ
とが難しくなるという問題があり、また、袋状ゴム弾性
体を常時圧縮変形させておくと、ゴムのクリープによっ
て、比較的短期間で押圧力が低下してしまい、オリフィ
ス通路が確実に開閉されなくなる恐れがあるために、有
効な方法とは言い難いのである。
【0009】加えて、上述の如く、袋状ゴム弾性体によ
って作用室を形成すると、作用室に圧力媒体を給排し
て、オリフィス通路を開閉するに際して、袋状ゴム弾性
体が圧縮・引張変形乃至は屈曲変形せしめられるため
に、大きな変形歪みが発生してしまい、充分な耐久性を
得ることが難しいという不具合も有していた。
【0010】
【解決課題】ここにおいて、本発明は、上述の如き事情
を背景として為されたものであって、その解決課題とす
るところは、簡単な機構によって、オリフィス通路の連
通/遮断を確実に且つ安定して行うことが出来、オリフ
ィス通路の連通状態を、優れた耐久性と信頼性をもっ
て、調節することの出来る流体封入式マウント装置を提
供することにある。
【0011】
【解決手段】そして、そのような課題を解決するため
に、本発明の特徴とするところは、互いに所定距離を隔
てて配された第一の取付部材と第二の取付部材を本体ゴ
ム弾性体によって連結する一方、該第二の取付部材側に
支持された仕切部材を挟んだ両側に、壁部の一部が本体
ゴム弾性体にて構成された受圧室と、壁部の一部が可撓
性膜にて構成された平衡室を形成し、該受圧室および該
平衡室に所定の非圧縮性流体を封入すると共に、それら
受圧室と平衡室を相互に連通する第一のオリフィス通路
を設けた流体封入式マウント装置において、第一のオリ
フィス通路の平衡室への連通口を可撓性膜の中央部分に
おいて開口せしめる一方、可撓性膜の外側を覆う略有底
円筒状の蓋部材を第二の取付部材側に支持せしめて、可
撓性膜を挟んで第一のオリフィス通路の連通口に対して
接近/離隔方向に移動可能に対向配置された、金具又は
合成樹脂材料からなる硬質材で形成されてなる、前記可
撓性膜とは別体の押圧部材と、該押圧部材と蓋部材の底
壁部との間に圧縮状態で介装されて、該押圧部材を該可
撓性膜に押圧せしめ、該第一のオリフィス通路の連通口
を閉塞せしめるコイルスプリングとを、該蓋部材の内部
略中央に収容配置すると共に、押圧部材の外周部分と蓋
部材の筒壁部との径方向対向面間に、該押圧部材に一体
的に加硫接着された円環状の隔壁ゴム板を、内部応力が
略零となるように介装せしめて、該蓋部材の内部を流体
密に二分することにより、該隔壁ゴム板と可撓性膜の間
に静圧室を、該隔壁ゴム板と蓋部材の底壁部の間に密閉
された作用室を、それぞれ形成し、該作用室に所定の負
圧源から負圧力を及ぼして押圧部材を蓋部材の底壁部側
に吸引することにより、該押圧部材の可撓性膜に対する
押圧力が解除されて、第一のオリフィス通路の連通口が
連通せしめられるようにしたことにある。
【0012】なお、かかる本発明に従う流体封入式マウ
ント装置の好ましい第一の態様によれば、前記押圧部材
の外周面から径方向外方に広がる圧力作用板が設けられ
ると共に、該圧力作用板の外周縁部と蓋部材の筒壁部と
の径方向対向面間に、隔壁ゴム板が介装せしめられるこ
ととなる。
【0013】また、本発明の好ましい第二の態様によれ
ば、前記押圧部材は、蓋部材の底壁部側に向かって開口
する逆カップ状とされて、該押圧部材の内部に入り込ん
で、前記コイルスプリングが装着されるようになってい
る。
【0014】さらに、本発明の好ましい第三の態様にお
いては、前記隔壁ゴム板の外周縁部に金属リングが固着
せしめられ、該金属リングが蓋部材に圧入されることに
よって、該隔壁ゴム板の外周縁部が蓋部材の筒壁部の内
周面に対して流体に嵌着されることとなる。
【0015】更にまた、本発明の好ましい第四の態様に
おいては、前記第一のオリフィス通路よりも、流路断面
積:Aと流路長さ:Lの比:A/Lの値が小さい第二の
オリフィス通路が、受圧室と平衡室との間に形成される
のである。
【0016】
【作用・効果】このような本発明に従う構造とされた流
体封入式マウント装置においては、可撓性膜を外部から
押圧することにより第一のオリフィス通路の連通口が閉
塞せしめられ得るようになるところから、受圧室や平衡
室の内部に開閉弁を設ける必要がなく、簡略な構造をも
って、第一のオリフィス通路の連通状態の調節機構が実
現されるのである。
【0017】しかも、可撓性膜が作用室の壁部を構成し
ておらず、作用室に負圧力を及ぼした際にも、可撓性膜
に負圧力が及ぼされることがないことから、可撓性膜の
変形自由度、ひいては平衡室の容積変化許容量が有効に
確保され得て、目的とする防振効果が有効に発揮される
と共に、良好なる可撓性膜の耐久性が発揮され得るので
ある。
【0018】また、可撓性膜を第一のオリフィス通路の
連通口に押圧するための付勢力が、作用室内に配設され
たコイルスプリングによって及ぼされることから、作用
室内に高圧の圧力媒体等を供給する必要がないのであ
り、それ故、マウント装置の作動制御機構の簡略化が図
られ得ると共に、高圧の圧力媒体によって可撓性膜の変
形自由度が阻害されるようなこともなく、安定した防振
効果が一層有利に発揮され得ることとなる。
【0019】更にまた、静圧室と作用室を仕切る隔壁ゴ
ム板が、内部応力が略零となる状態で組み付けられてい
ると共に、押圧部材の作動方向に対して略直交する径方
向に広がって配設されて、押圧部材の作動時に主に剪断
変形するようになっていることから、隔壁ゴム板におけ
るクリープの発生やそれに起因する押圧部材による連通
口の開閉作動への悪影響が効果的に軽減乃至は回避され
得ることに加えて、押圧部材の作動時における変形抵抗
力が軽減されて、比較的小さな負圧力によって確実に押
圧部材を作動させて第一のオリフィス通路を連通させる
ことが出来るのであり、それ故、優れた耐久性が発揮さ
れると共に、防振特性を有利に且つ安定して切り換える
ことが出来るのである。
【0020】ところで、本発明の好ましい第一の態様に
係る流体封入式マウント装置によれば、作用室に及ぼさ
れる負圧吸引力が、圧力作用板により、押圧部材に対し
てより有効に作用せしめられて、第一のオリフィス通路
の開閉作動が一層確実に為され得ることとなる。
【0021】また、本発明の好ましい第二の態様に係る
流体封入式マウント装置によれば、コイルスプリングの
配設空間が有利に確保され得て、マウント装置の大型化
を伴うことなく、大きな付勢力を発揮するコイルスプリ
ングを採用することが可能となる。
【0022】更にまた、本発明の好ましい第三の態様に
係る流体封入式マウント装置によれば、隔壁ゴム板を蓋
金具に対して容易に組み付けることが出来、以て構造お
よび製作性の向上が達成され得るのである。
【0023】また、本発明の好ましい第四の態様に係る
流体封入式マウント装置によれば、第一のオリフィス通
路の連通口を開閉して、連通/遮断の切換えを行なうこ
とにより、第一のオリフィス通路と第二のオリフィス通
路を択一的に機能せしめることが出来るのであり、それ
故、第一のオリフィス通路を通じての流体の流動作用に
基づく防振効果と、第二のオリフィス通路を通じての流
体の流動作用に基づく防振効果とを、入力振動等に応じ
て選択的に得ることが可能となって、広い周波数域の入
力振動に対して有効な防振効果が発揮され得るのであ
る。
【0024】
【実施例】以下、本発明を更に具体的に明らかにするた
めに、本発明の実施例について、図面を参照しつつ、詳
細に説明する。
【0025】先ず、図1には、本発明の一実施例として
の自動車用エンジンマウント10が示されている。この
エンジンマウント10は、互いに所定距離を隔てて配さ
れた第一の取付金具12と第二の取付金具14とが、そ
れらの間に介装された本体ゴム16によって弾性的に連
結された構造を有しており、第一の取付金具12および
第二の取付金具14が車体側およびパワーユニット側の
各一方に取り付けられることにより、パワーユニットを
車体に対して防振支持せしめるようになっている。ま
た、自動車への装着時には、パワーユニット重量が及ぼ
されて本体ゴム16が弾性変形することにより、第一の
取付金具12と第二の取付金具14が互いに接近する方
向に所定量だけ相対変位せしめられると共に、防振を目
的とする主たる振動が、図中の略上下方向に入力される
こととなる。なお、以下の実施例の説明中、上下方向と
は、特に断りのない限り、図1における上下方向を表す
ものとする。
【0026】より詳細には、第一の取付金具12は、略
円板形状を有しており、中央部分において、軸方向上方
に向かって突出する取付ボルト18と、軸方向下方に向
かって突出する支持ロッド20が、それぞれ固設されて
いると共に、支持ロッド20の突出先端部には、軸直角
方向外方に向かって広がる傘金具22がかしめ固定され
ている。そして、この第一の取付金具12は、取付ボル
ト18によって、図示しないパワーユニット側に取り付
けられるようになっている。
【0027】一方、第二の取付金具14は、全体として
大径の略円筒形状を有しており、軸方向中間部分に段差
部24が形成されて、該段差部24を挟んで、軸方向上
側部分が小径部26とされていると共に、軸方向下側部
分が大径部28とされている。また、小径部26側の開
口部には、湾曲して内方に突出するくびれ部30が形成
されていると共に、大径部28側の開口部には、かしめ
部32が設けられている。
【0028】そして、第二の取付金具14における小径
部26側の軸方向外方に所定距離を隔てて、第一の取付
金具12が配設されており、これら第一の取付金具12
と第二の取付金具14の間に本体ゴム16が介装されて
いる。この本体ゴム16は、略円錐台形状を有してお
り、小径側端面に第一の取付金具12が加硫接着される
と共に、大径側端部外周面に第二の取付金具14のくび
れ部30が加硫接着されている。即ち、本体ゴム16
は、第一及び第二の取付金具12,14が加硫接着され
た一体加硫成形品として形成されており、本体ゴム16
によって、第二の取付金具14における小径部26側の
開口が流体密に閉塞されているのである。また、本体ゴ
ム16の大径側端面には、支持ロッド20が突出させら
れており、該支持ロッド20の先端部にかしめ固定され
た傘金具22が、第二の取付金具14内に位置せしめら
れている。
【0029】なお、第一の取付金具12には、外周上の
所定部分が径方向外方に突出させられて、第二の取付金
具14の小径部26側開口部に対して主たる振動入力方
向に所定距離を隔てて対向するストッパ部31が形成さ
れていると共に、該ストッパ部31と小径部26側開口
部との対向面には、それぞれ、緩衝ゴム33が形成され
ている。これによって、ストッパ部31と小径部26側
開口部により、バウンド方向の振動荷重入力時における
第一の取付金具12と第二の取付金具14の相対的変位
量を制限するバウンドストッパが構成されているのであ
る。
【0030】また、第二の取付金具14における大径部
28には、仕切部材34と可撓性膜としてのダイヤフラ
ム36とブラケット金具38が、互いに重ね合わされ
て、挿入配置されており、そして第二の取付金具14の
段差部24とかしめ部32との間で、各外周縁部が重ね
合わせ方向に挟圧保持されて、第二の取付金具14に対
して固定されている。これにより、第二の取付金具14
の大径部28側の開口部が、略薄肉円板状のゴム膜から
なるダイヤフラム36によって流体密に覆蓋されて、第
二の取付金具14の内部に、所定の非圧縮性流体が封入
された流体室40が形成されている。なお、ダイヤフラ
ム36の外周縁部には、有効な挟圧保持力を及ぼすため
に、金属リング42が加硫接着されている。また、流体
室40への封入流体としては、例えば水やアルキレング
リコール,ポリアルキレングリコール,シリコーン油等
が好適に採用され得、かかる流体の流体室40への封入
は、例えば、一体加硫成形品を構成する第二の取付金具
14に対する仕切部材34およびダイヤフラム36の組
み付けを流体中で行うこと等によって、有利に為され得
る。
【0031】さらに、流体室40は、仕切部材34によ
って、第二の取付金具14の軸方向両側部分に二分され
ており、以て、該仕切部材34を挟んだ両側において、
壁部の一部が本体ゴム16によって構成されて、振動入
力時に該本体ゴム16の弾性変形に基づいて内圧変動が
生ぜしめられる受圧室44と、壁部の一部がダイヤフラ
ム36によって構成されて、該ダイヤフラム36の変形
に基づいて容積変化が容易に許容される平衡室46が、
それぞれ形成されている。また、仕切部材34は、それ
ぞれ略円板形状を有する上板金具48と下板金具52と
が互いに重ね合わされた構造を有しており、それら上下
板金具48,52の中央部分がそれぞれプレス加工等で
凹凸成形されていることにより、それら上下板金具4
8,52の重ね合わせ面間には、外周部分において、周
方向に所定長さで延び、両端部が連通口54,56を通
じて受圧室44と平衡室46の各一方に連通された外側
オリフィス通路58が形成されていると共に、中央部分
において、該外側オリフィス通路58の内周側を周方向
に所定長さで延び、両端部が連通口60,62を通じて
受圧室44と平衡室46の各一方に連通された内側オリ
フィス通路64が形成されている。そして、振動入力時
に受圧室44と平衡室46の間に惹起される相対的な内
圧変動に基づいて、受圧室44と平衡室46の間で、そ
れら外側オリフィス通路58と内側オリフィス通路64
を通じての流体流動が生ぜしめられるようになってい
る。
【0032】また、本実施例では、オリフィス通路の流
路断面積:Aと流路長さ:Lの比:A/Lの値が、外側
オリフィス通路58よりも内側オリフィス通路64の方
が大きく設定されており、以て、シェイク等の低周波大
振幅振動の入力時に流体の共振作用に基づく減衰効果が
発揮されるように、外側オリフィス通路58がチューニ
ングされていると共に、アイドリング振動等の高周波小
振幅振動の入力時に流体の共振作用に基づく低動ばね効
果が発揮されるように、内側オリフィス通路64がチュ
ーニングされている。即ち、このことから明らかなよう
に、本実施例では、内側オリフィス通路64によって第
一のオリフィス通路が構成されていると共に、外側オリ
フィス通路58によって第二のオリフィス通路が構成さ
れているのである。
【0033】ここにおいて、第一のオリフィス通路とし
ての内側オリフィス通路64は、上板金具48の中央部
分に形成された浅底の大径逆カップ状部66の内部に、
下板金具52の中央部分に形成された小径逆カップ状部
68が突出位置せしめられることにより、大径逆カップ
状部66の内部において、小径逆カップ状部68の周り
に位置して形成されている。そして、この内側オリフィ
ス通路64の平衡室46に開口する連通口62は、下板
金具52の小径逆カップ状部68の周壁部に形成されて
おり、該小径逆カップ状部68の開口部を通じて、ダイ
ヤフラム36の中央部分に向かって下方に開口せしめら
れている。
【0034】また、受圧室44の中央部分には、第一の
取付金具12によって支持された傘金具22が配設され
ており、受圧室44が傘金具22によって狭窄されるこ
とにより、該傘金具22の外周部分に、環状の狭窄流路
70が形成されている。そして、かかる傘金具22は、
振動入力時に、第一の取付金具12と共に、受圧室44
内で変位せしめられることによって、狭窄流路70を通
じての流体流動を生ぜしめ得るようになっており、特に
本実施例では、この狭窄流路70を通じて流動せしめら
れる流体の共振作用に基づいて、外側及び内側のオリフ
ィス通路58,64による防振効果が有効に発揮されな
い高速こもり音等の高周波振動の入力時に低動ばね効果
が発揮されるように、狭窄流路70の大きさ等がチュー
ニングされている。
【0035】一方、仕切部材34およびダイヤフラム3
6と共に第二の取付金具14にかしめ固定されたブラケ
ット金具38は、大径円筒形状の保持筒部72に対し
て、その軸方向一方の開口周縁部から径方向外方に向か
って広がるフランジ部74と、軸方向他方の開口周縁部
から径方向外方に向かって広がる取付板部75が、それ
ぞれ一体形成された構造を有している。そして、このブ
ラケット金具38は、フランジ部74において、ダイヤ
フラム36の外周縁部に重ね合わされて、第二の取付金
具14に対してかしめ固定され、第二の取付金具14か
ら軸方向外方に突出して組み付けられており、取付板部
75において、ブラケット金具38、ひいては第二の取
付金具14が、図示しないボデー側にボルト等により取
り付けられるようになっている。
【0036】また、ブラケット金具38には、蓋金具7
6が固定的に組み付けられている。この蓋金具76は、
周壁部78と底壁部80からなる全体として大径の有底
円筒形状を有しており、周壁部78のうち僅かに大径化
された開口側部分において、ブラケット金具38の保持
筒部72に圧入固定され、更に周壁部78の開口端縁部
が、拡径により、ブラケット金具38のフランジ部74
側の開口部に嵌着されることによって、該ブラケット金
具38に固着されている。これにより、蓋金具76は、
ブラケット金具38の取付板部75側の開口部から底壁
部80が所定量だけ軸方向外方に突出した状態で、ダイ
ヤフラム36を、全面に亘って外方から覆うようにし
て、組み付けられている。
【0037】さらに、この蓋金具76の内部中央には、
略逆カップ形状を有し、上底外面が平坦な円形の押圧面
83とされた押圧金具84が、ダイヤフラム36とは別
部材として、配設されている。また、押圧金具84の内
部には、コイルスプリング86が挿入されており、押圧
金具84の底壁部88と蓋金具76の底壁部80との対
向面間で所定量だけ圧縮変形された状態で装着されてい
る。これにより、コイルスプリング86の付勢力が押圧
金具84に及ぼされて、該押圧金具84の開口側端部が
蓋金具76の底壁部80から所定量だけ浮き上がり、該
押圧金具84の底壁部88側の押圧面83がダイヤフラ
ム36に圧接されて、該ダイヤフラム36が下板金具5
2に対して押圧せしめられている。
【0038】また、押圧金具84の開口周縁部には、径
方向外方に向かってフランジ状に広がる円環板状の圧力
作用板90が、一体形成されている。更にまた、この圧
力作用板90の径方向外方には、該圧力作用板90の外
径寸法よりも大径の円環形状を有する金属リング92
が、所定距離を隔てて配設されていると共に、それら圧
力作用板90と金属リング92との間に、円環板形状を
有する隔壁ゴム板94が介装されて、圧力作用板90と
金属リング92とが弾性的に連結せしめられている。即
ち、円環板形状の隔壁ゴム板94は、その内周縁部に対
して、押圧金具84に一体形成された圧力作用板90が
加硫接着されていると共に、その外周縁部に対して、金
属リング92が加硫接着された一体加硫成形品として形
成されているのである。
【0039】そして、この隔壁ゴム板94の一体加硫成
形品は、金属リング92が蓋金具76の周壁部78に対
して圧入固定されることにより、蓋金具76に組み付け
られて、隔壁ゴム板94の外周縁部が、蓋金具76の周
壁部78の内周面に対して流体密に嵌着されている。こ
こにおいて、隔壁ゴム板94は、図1に示されている如
く、蓋金具76に組み付けられて、押圧金具84がダイ
ヤフラム36を介して下板金具52に圧接せしめられた
状態下において、略成形時と同じ形状とされて、内部応
力が略零となるようにされており、かかる状態下におい
て、径方向に広がる略円環平板形状を呈するようにされ
ている。即ち、隔壁ゴム板94の一体加硫成形品が蓋金
具76に組み付けられた状態下で、押圧金具84は、略
コイルスプリング86の弾性力だけによって、ダイヤフ
ラム36を押圧して、下板金具52に押し付けるように
されているのである。
【0040】また、隔壁ゴム板94の一体加硫成形品が
蓋金具76に組み付けられることにより、蓋金具76の
内部が、該隔壁ゴム板94の一体加硫成形品によって、
開口部側と底部側とに流体密に二分されており、以て、
隔壁ゴム板94を挟んだ一方の側(蓋金具76の開口部
側)には、壁部の一部がダイヤフラム36によって形成
されて、該ダイヤフラム36の変形を許容する静圧室9
6が画成されていると共に、隔壁ゴム板94を挟んだ他
方の側(蓋金具76の底部側)には、蓋金具76の底壁
部80の中央に貫設されたエア管体98を通じて図示し
ない負圧源に対して接続される作用室100が、画成さ
れている。なお、本実施例では、蓋金具76の周壁部7
8に貫設された連通孔102によって、静圧室96が常
時大気中に連通されている。
【0041】そして、エア管体98を大気に連通せしめ
た状態下では、図1に示されているように、コイルスプ
リング86の弾性力が押圧金具84に及ぼされて、ダイ
ヤフラム36が下板金具52に押し付けられることによ
り、内側オリフィス通路64の連通口62が設けられた
小径逆カップ状部68の開口部が流体密に閉塞せしめら
れて、該内側オリフィス通路64が遮断状態に維持され
るようになっているのであり、一方、図示しない切換バ
ルブの操作により、エア管体98を負圧源に接続するこ
とにより、図2に示されているように、作用室100と
静圧室96の圧力差に基づき、押圧金具84が、コイル
スプリング86の付勢力に抗して、蓋金具76の底壁部
80側に変位せしめられることにより、ダイヤフラム3
6に対する押圧力が解除されて、該ダイヤフラム36が
下板金具52から離隔され、内側オリフィス通路64の
連通口62が、小径逆カップ状部68を通じて平衡室4
6に連通せしめられて、内側オリフィス通路64が連通
状態に維持されるようになっている。
【0042】なお、本実施例では、押圧金具84から径
方向外方に広がって、作用室100の壁部の一部を構成
する剛性の高い圧力作用板90が設けられていることか
ら、該圧力作用板90によって、負圧吸引力の作用面積
が有利に且つ安定して確保され得るのであり、それによ
って、押圧金具84の作動による内側オリフィス通路6
4の連通/遮断制御を、比較的小さな負圧力によって確
実に行うことが出来るのである。
【0043】また、本実施例では、圧力作用板90の下
面(蓋金具76の底壁部80側の面)を外周縁部に沿っ
て延びる環状の緩衝ゴム104が、隔壁ゴム板94によ
って一体形成されており、押圧金具84の負圧吸引時に
おける圧力作用板90の蓋金具76に対する当接打音が
軽減乃至は防止されるようになっている。
【0044】それ故、上述の如き構造とされたエンジン
マウントにおいては、作用室100を、図示しない切換
バルブによって、負圧源と大気中とに択一的に接続する
ことにより、ダイヤフラム36が下板金具52の小径逆
カップ状部68の開口部に対して押圧/離隔せしめら
れ、以て、内側オリフィス通路64が遮断/連通制御さ
れるのである。そして、作用室100を大気中に連通せ
しめて、内側オリフィス通路64を遮断した状態下で
は、外側オリフィス通路58を通じての流体流動が有効
に生ぜしめられて、該外側オリフィス通路58を通じて
流動せしめられる流体の共振作用に基づく低周波振動に
対する高減衰効果が有効に発揮される一方、作用室10
0を負圧源に連通せしめて、内側オリフィス通路64を
連通させた状態下では、外側オリフィス通路58よりも
流通抵抗の小さい内側オリフィス通路64を通じての流
体流動が有効に生ぜしめられて、該内側オリフィス通路
64を通じて流動せしめられる流体の共振作用に基づく
高周波振動に対する低動ばね効果が有効に発揮され得る
のである。従って、作用室100の負圧源と大気中への
接続を切り換えることによって、外側オリフィス通路5
8と内側オリフィス通路64を選択的に作用せしめて、
エンジンマウント10の防振特性を適宜に切り換えるこ
とが出来るのであり、周波数域の異なる入力振動に対し
て、何れも、有効な防振効果を得ることが可能となるの
である。
【0045】また、そこにおいて、静圧室96と作用室
100を仕切る隔壁ゴム板94は、作用室100に負圧
力が及ぼされていない通常状態下で殆ど荷重を分担せ
ず、内部応力が略零となるように、組み付けられている
ことから、隔壁ゴム板94におけるクリープの発生が有
効に防止され得ると共に、押圧金具84の作動時に主に
剪断変形するようになっているところから、変形による
大きな内部応力の発生が防止されて、優れた耐久性が発
揮され得るのであり、それ故、隔壁ゴム板94における
クリープの発生や性能劣化等に起因する連通口62の開
閉制御への悪影響が効果的に回避されて、耐久性および
信頼性に優れた防振特性制御式のエンジンマウント10
が有利に実現され得るのである。
【0046】しかも、隔壁ゴム板94においては、押圧
金具84の作動時における変形が主に剪断変形として生
ぜしめられて、柔らかいばね特性が発揮されることか
ら、押圧金具84の作動時における変形抵抗力が軽減さ
れて、比較的小さな負圧力によって確実に押圧金具84
を吸引作動させることが出来ると共に、隔壁ゴム板94
の肉厚を大きくしたり、適当な材質を選択したりするこ
とにより、押圧金具84の作動の確実性を損なうことな
く、隔壁ゴム板94における熱劣化やエア透過量を容易
に抑えることが可能となる。また、隔壁ゴム板94の肉
厚を大きくしたり、適当な材質を選択したりすることに
より、隔壁ゴム板94に帆布等を接着させたりすること
なく、充分な剛性を確保することが可能となることか
ら、製造コストの低減も有利に図られ得るのである。
【0047】また、上述の如き構造とされたエンジンマ
ウント10においては、作用室100が静圧室96から
独立して形成されていることから、大きな負圧力がダイ
ヤフラム36に及ぼされることがなく、ダイヤフラム3
6の耐久性が充分に確保されると共に、ダイヤフラム3
6の可撓性、ひいては平衡室46の容積変化許容量が安
定して確保されて、目的とする防振効果が有効に発揮さ
れることとなるのである。
【0048】また、かかるエンジンマウント10におい
ては、押圧金具84を作動させるために、高圧の圧力媒
体が必要とされることがなく、内燃機関において得られ
る負圧力を利用することにより、押圧金具84を作動さ
せて、防振特性を切換制御することが出来、マウント装
置の作動制御を、簡単な機構で有利に実施することが可
能である。
【0049】以上、本発明の実施例について詳述してき
たが、これは文字通りの例示であって、本発明は、かか
る具体例にのみ限定して解釈されるものではない。
【0050】例えば、押圧部材は、コイルスプリングの
付勢力を受けて、可撓性膜を第一のオリフィス通路の連
通口に押圧せしめると共に、作用室に及ぼされる負圧力
によって、コイルスプリングの付勢力に抗して可撓性膜
から離隔され得るものであれば良く、その具体的構造
は、前記実施例のものに限定されるものでない。
【0051】具体的には、例えば、押圧部材を合成樹脂
材料等の硬質材で形成したり、中実構造の押圧部材を採
用すること等も可能であり、また、押圧部材に対して圧
力作用板は必ずしも設ける必要はない。
【0052】また、前記実施例では、二つのオリフィス
通路58,64のうち、流路断面積と流路長さの比:A
/Lが大なる方のオリフィス通路64を連通/遮断する
ようになっていたが、本発明は、その他、単一のオリフ
ィス通路を有するマウント装置おいて、該オリフィス通
路を連通/遮断することによって防振特性を切換制御す
るものや、或いは、オリフィス通路の平衡室への連通口
を複数設けて、そのうちの幾つかを開閉することによ
り、該オリフィス通路の流路面積や流路長さを変更して
防振特性を切換制御するマウント装置等にも、有利に適
用され得る。
【0053】更にまた、第一のオリフィス通路の平衡室
側に開口せしめられた、開閉制御しようとする連通口
が、可撓性膜を挟んで、蓋部材内の略中央部分に配設さ
れた押圧部材の押圧面に対向位置せしめられるようにさ
れている限りにおいて、オリフィス通路の具体的構造や
形状は、マウントに要求される防振特性等に応じて適宜
に設定されるべきものであり、前記実施例によって限定
的に解釈されるものではない。
【0054】また、前記実施例において採用されていた
傘金具22は、必ずしも設ける必要はない。
【0055】加えて、前記実施例では、本発明を自動車
用エンジンマウントに適用したものの一具体例を示した
が、本発明は、その他、自動車用、或いは自動車以外の
各種マウント装置に対して、何れも、有利に適用され得
るものである。
【0056】その他、一々列挙はしないが、本発明は、
当業者の知識に基づいて、種々なる変更,修正,改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれることは、言うま
でもないところである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としてのエンジンマウントを
示す縦断面説明図である。
【図2】図1に示されたエンジンマウントの別の作動状
態を説明するための要部断面図である。
【符号の説明】
10 エンジンマウント 12 第一の取付金具 14 第二の取付金具 16 本体ゴム 34 仕切部材 36 ダイヤフラム 44 受圧室 46 平衡室 58 外側オリフィス通路 60,62 連通口 64 内側オリフィス通路 76 蓋金具 84 押圧金具 86 コイルスプリング 90 圧力作用板 92 金属リング 94 隔壁ゴム板 96 静圧室 100 作用室

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに所定距離を隔てて配された第一の
    取付部材と第二の取付部材を本体ゴム弾性体によって連
    結する一方、該第二の取付部材側に支持された仕切部材
    を挟んだ両側に、壁部の一部が前記本体ゴム弾性体にて
    構成された受圧室と、壁部の一部が可撓性膜にて構成さ
    れた平衡室を形成し、該受圧室および該平衡室に所定の
    非圧縮性流体を封入すると共に、それら受圧室と平衡室
    を相互に連通する第一のオリフィス通路を設けた流体封
    入式マウント装置において、前記第一のオリフィス通路
    の前記平衡室への連通口を前記可撓性膜の中央部分にお
    いて開口せしめる一方、前記可撓性膜の外側を覆う略有
    底円筒状の蓋部材を前記第二の取付部材側に支持せしめ
    て、前記可撓性膜を挟んで前記第一のオリフィス通路の
    連通口に対して接近/離隔方向に移動可能に対向配置さ
    れた、金具又は合成樹脂材料からなる硬質材で形成され
    てなる、前記可撓性膜とは別体の押圧部材と、該押圧部
    材と前記蓋部材の底壁部との間に圧縮状態で介装され
    て、該押圧部材を該可撓性膜に押圧せしめ、該第一のオ
    リフィス通路の連通口を閉塞せしめるコイルスプリング
    とを、該蓋部材の内部略中央に収容配置すると共に、該
    押圧部材の外周部分と前記蓋部材の筒壁部との径方向対
    向面間に、該押圧部材に一体的に加硫接着された円環状
    の隔壁ゴム板を、内部応力が略零となるように介装せし
    めて、該蓋部材の内部を流体密に二分することにより、
    該隔壁ゴム板と前記可撓性膜の間に静圧室を、該隔壁ゴ
    ム板と前記蓋部材の底壁部の間に密閉された作用室を、
    それぞれ形成し、該作用室に所定の負圧源から負圧力を
    及ぼして前記押圧部材を該蓋部材の底壁部側に吸引する
    ことにより、該押圧部材の前記可撓性膜に対する押圧力
    が解除されて、前記第一のオリフィス通路の連通口が連
    通せしめられるようにしたことを特徴とする流体封入式
    マウント装置。
  2. 【請求項2】 前記押圧部材の外周面から径方向外方に
    広がる圧力作用板を設けて、該圧力作用板の外周縁部と
    前記蓋部材の筒壁部との径方向対向面間に、前記隔壁ゴ
    ム板を介装せしめた請求項1に記載の流体封入式マウン
    ト装置。
  3. 【請求項3】 前記押圧部材が、前記蓋部材の底壁部側
    に向かって開口する逆カップ状を有しており、該押圧部
    材の内部に入り込んで、前記コイルスプリングが装着さ
    れている請求項1又は2に記載の流体封入式マウント装
    置。
  4. 【請求項4】 前記隔壁ゴム板の外周縁部に金属リング
    が固着されており、該金属リングが前記蓋部材に圧入さ
    れることによって、該隔壁ゴム板の外周縁部が該蓋部材
    の筒壁部の内周面に対して流体密に嵌着されている請求
    項1乃至3の何れかに記載の流体封入式マウント装置。
  5. 【請求項5】 前記第一のオリフィス通路よりも、流路
    断面積:Aと流路長さ:Lの比:A/Lの値が小さい第
    二のオリフィス通路が、前記受圧室と前記平衡室とを連
    通するようにして形成されている請求項1乃至4の何れ
    かに記載の流体封入式マウント装置。
  6. 【請求項6】 前記静圧室が、常時大気中に連通されて
    いる請求項1乃至請求項5の何れかに記載の流体封入式
    マウント装置。
  7. 【請求項7】 前記作用室を前記負圧源と大気中とに択
    一的に接続せしめる切換バルブが、設けられている請求
    項1乃至請求項6の何れかに記載の流体封入式マウント
    装置。
  8. 【請求項8】 前記第一の取付金具によって支持される
    傘金具を前記受圧室内に設けて、該傘金具によって、該
    受圧室が狭窄されるように構成し、該傘金具の外周部分
    に形成される環状の狭窄流路を通じて、該受圧室内の流
    体の流動が生ぜしめられるようになっている請求項1乃
    至請求項7の何れかに記載の流体封入式マウント装置。
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