JP2001187581A - 車両用操舵制御装置 - Google Patents
車両用操舵制御装置Info
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Abstract
装置のための制御装置を提供する。 【解決手段】制御装置14は、車速Vおよび操作角δh
に基づいて設定する目標転舵角δ*と転舵角センサ13
によって検出される転舵角δとの偏差の積分値∫(δ*−
δ)dtがしきい値dδ以上になると、電動モータ2に
与える電流量を一定量以下に制限する。 【効果】これにより、電動モータ2に定常電流が流れ続
けることを防止でき、電動モータ2の発熱を抑制するこ
とができる。その結果、電動モータ2の発熱によるエネ
ルギー効率の低下を抑制できる。
Description
イールなどの操作手段の操作に応じて、舵取り車輪を転
舵するための駆動力を発生する操舵アクチュエータを制
御する車両用操舵制御装置に関する。
舵するための舵取り機構との機械的な結合をなくし、ス
テアリングホイールの操作角に基づいて、舵取り機構に
電動モータからの駆動力を与えることにより、ステアリ
ングホイールの操作角に応じた車両の操向を達成するよ
うにした車両用操舵装置が提案されている。このような
車両用操舵装置には、ステアリングホイールの操作角を
検出するための操作角センサと、舵取り車輪の転舵角を
検出する転舵角センサとが設けられている。これらの操
作角センサおよび転舵角センサの出力信号は、マイクロ
コンピュータを含む制御装置に入力されており、この制
御装置が、センサからの入力信号に基づいて電動モータ
を制御するようになっている。すなわち、制御装置は、
車速などに基づいてステアリングギヤ比を設定し、その
設定したステアリングギヤ比をステアリングホイールの
操作角に乗じることによって目標転舵角を設定し、この
目標転舵角と転舵角センサで検出される転舵角との偏差
に基づいて電動モータをフィードバック制御する。
は、ステアリングホイールが操作されていない状態で
は、目標転舵角が零に設定され、電動モータには電流が
流れないはずである。ところが、操作角センサや転舵角
センサの出力に誤差を生じていたり、ステアリングホイ
ールの操作角と舵取り車輪の転舵角との間に定常偏差が
生じていたりすると、ステアリングホイールが操作され
ていない状態のときにも、目標転舵角と転舵角センサで
検出される転舵角との間に偏差が生じ、この偏差を零に
すべく電動モータに電流が供給されてしまう。そして、
この電動モータに定常的に流れる電流により電動モータ
が発熱し、このことが、エネルギー効率を低下させる原
因の1つとなっていた。
率の低下を抑制できる車両用操舵装置のための制御装置
を提供することである。
目的を達成するための請求項1記載の発明は、操作手段
(1)の操作に応じて、舵取り車輪(4)を転舵するた
めの駆動力を発生する操舵アクチュエータ(2)を制御
する車両用操舵制御装置であって、前記操作手段の操作
量を検出する操作量検出手段(11)と、この操作量検
出手段によって検出される操作量に基づいて目標転舵角
(δ*)を設定する目標転舵角設定手段(14)と、前
記舵取り車輪の転舵角(δ)を検出する転舵角検出手段
(13)と、前記目標転舵角設定手段によって設定され
る目標転舵角と前記転舵角検出手段によって検出される
転舵角との偏差の積分値(∫(δ*−δ)dt)を演算す
る偏差積分手段(14,S3)と、この偏差積分手段の
演算結果が予め定めるしきい値(dδ)以上である場合
に、前記操舵アクチュエータの駆動力を制限する駆動力
制限手段(14,S4)とを含むことを特徴とする車両
用操舵制御装置である。
における対応構成要素等を表す。以下、この項において
同じである。この発明によれば、目標転舵角と転舵角と
の偏差の積分値がしきい値以上になると、操舵アクチュ
エータの発生する駆動力が一定量以下に制限される。こ
れにより、操作量検出手段や転舵角検出手段の出力に誤
差を生じていたり、操作手段の操作量と舵取り車輪の転
舵角との間に定常偏差が生じていたりする場合であって
も、操舵アクチュエータに定常電流が流れ続けることを
防止でき、操舵アクチュエータの発熱を抑制することが
できる。その結果、操舵アクチュエータの発熱によるエ
ネルギー効率の低下を抑制できる。
ている状態でのみ積分値の演算を行うものであることが
好ましい。また、請求項2に記載のように、前記駆動力
制限手段は、前記操舵アクチュエータの駆動力を一定量
以下に制限するものであってもよい。さらに、前記駆動
力制限手段は、車両の停止状態において前記操舵アクチ
ュエータの駆動力を制限するものであることが好まし
い。
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係る車両用操舵装置の構成を説明す
るための概念図である。この車両用操舵装置は、ステア
リングホイール1の回転操作に応じて駆動される電動モ
ータ2(操舵アクチュエータ)の動作をステアリングギ
ヤ3によって前部左右車輪4(舵取り車輪)の転舵運動
に変換することにより、ステアリングホイール1とステ
アリングギヤ3とを機械的に連結することなく、操舵を
達成している。この場合に、電動モータ2およびステア
リングギヤ3などにより、舵取り機構が構成されてい
る。
タにより構成することができる。ステアリングギヤ3
は、電動モータ2の出力シャフトの回転運動をステアリ
ングロッド5の軸方向(車幅方向)の直線運動に変換す
る運動変換機構(ボールねじ機構など)を有する。ステ
アリングロッド5の運動は、タイロッド6を介してナッ
クルアーム7に伝達され、このナックルアーム7の回動
を引き起こす。これにより、ナックルアーム7に支持さ
れた車輪4の転舵が達成される。
回転可能に支持された回転シャフト8に連結されてい
る。この回転シャフト8には、ステアリングホイール1
に操舵反力を与えるための反力アクチュエータ9が付設
されている。具体的には、反力アクチュエータ9は、回
転シャフト8と一体の出力シャフトを有するブラシレス
モータ等の電動モータにより構成することができる。回
転シャフト8のステアリングホイール1とは反対側の端
部には、渦巻きばねなどからなる弾性部材10が車体と
の間に結合されている。この弾性部材10は、反力アク
チュエータ9がステアリングホイール1にトルクを付加
していないときに、その弾性力によって、ステアリング
ホイール1を直進操舵位置に復帰させる。
出するために、回転シャフト8の回転角に対応する操作
角δhを検出するための操作角センサ11が設けられて
いる。また、回転シャフト8には、ステアリングホイー
ル1に加えられた操作トルクTを検出するためのトルク
センサ12が設けられている。一方、電動モータ2の出
力値を検出するための出力値センサとして、車輪4の転
舵角δを検出する転舵角センサ13が設けられている。
この転舵角センサ13は、電動モータ2によるステアリ
ングロッド5の作動量を検出するポテンショメータなど
で構成することができる。
び転舵角センサ13は、コンピュータを含む制御装置1
4に接続されている。この制御装置14には、さらに、
車速Vを検出する車速センサ15が接続されている。制
御装置14は、トルクセンサ12によって検出される操
作トルクTおよび操作角センサ11によって検出される
操作角δhなどに基づき、駆動回路16を介して、ステ
アリングホイール1の操作方向と逆方向の適当な反力を
発生するように反力アクチュエータ9を制御する。
によって検出される転舵角δおよび車速センサ15によ
って検出される車速Vなどに基づき、駆動回路17を介
して電動モータ2を制御する。すなわち、制御装置14
は、たとえば、車速Vに基づいてステアリングギヤ比P
を設定し、その設定したステアリングギヤ比を操作角δ
hに乗じることによって目標転舵角δ*を求め、この目標
転舵角δ*と転舵角センサ13によって検出される転舵
角δに基づいて電動モータ2をフィードバック制御す
る。
いて説明するためのフローチャートである。この図2に
示す処理は、操作角センサ11や転舵角センサ13の出
力に誤差を生じていたり、ステアリングホイール1の操
作角と車輪4の転舵角との間に定常偏差が生じていたり
する場合に、電動モータ2に定常的に電流が流れること
を防止するための処理である。すなわち、制御装置14
は、まず、車速センサ15の検出信号に基づいて、車両
が停止状態であるか否かを判断する(ステップS1)。
車両が走行中であり、車両が停止状態でない場合には
(ステップS1でNO)、上記したように、車速Vおよ
び操作角δhに基づいて目標転舵角δ*を求め、この目標
転舵角δ*と転舵角センサ13によって検出される転舵
角δとの偏差に基づいて電動モータ2をフィードバック
制御するといった通常の舵角制御を行う(ステップS
2)。
S1でYES)、車速Vおよび操作角δhに基づいて設
定した目標転舵角δ*と転舵角センサ13によって検出
される転舵角δとの偏差の時間積分値∫(δ*−δ)dt
を求める。そして、その求めた積分値∫(δ*−δ)dt
が予め定めるしきい値dδ以上であるか否かを判断する
(ステップS3)。すなわち、この実施形態では、車両
が停止している状態でのみ積分値∫(δ*−δ)dtが演
算され、その演算結果が予め定めるしきい値dδ以上で
あるか否かが判断される。
センサ13の出力誤差が大きい場合や、ステアリングホ
イール1の操作角と車輪4の転舵角との間に定常偏差が
生じている場合には、目標転舵角δ*と転舵角δとの偏
差の積分値∫(δ*−δ)dtがしきい値dδを超える。
このような場合に、上記した通常の舵角制御を行ってい
ると、電動モータ2に定常電流が流れ、電動モータ2の
発熱量が大きくなってしまう。そこで、制御装置14
は、積分値∫(δ*−δ)dtがしきい値dδ以上であれ
ば(ステップS3でYES)、車両の停止状態において
電動モータ2に与える電流量を一定量以下に制限する
(ステップS4)。そして、これまでに求めた積分値∫
(δ*−δ)dtを零にリセット(消去)して(ステップ
S5)、この処理をリターンする。
dδ未満であれば(ステップS3でNO)、通常の舵角
制御を続ける(ステップS2)。以上のようにこの実施
形態によれば、目標転舵角δ*と転舵角δとの偏差の積
分値∫(δ*−δ)dtがしきい値dδを超えると、電動
モータ2に与える電流量が一定量以下に制限される。こ
れにより、電動モータ2に定常電流が流れ続けることを
防止でき、電動モータ2の発熱を抑制することができ
る。その結果、電動モータ2の発熱によるエネルギー効
率の低下を抑制できる。
なわち、積分値∫(δ*−δ)dtがしきい値dδ以上の
場合に、車両停止状態における電動モータ2への通電が
禁止されるようにしてもよい。この発明の一実施形態の
説明は以上のとおりであるが、この発明は、他の形態で
実施することも可能である。たとえば、上述の実施形態
では、車両が停止状態のときに積分値∫(δ*−δ)dt
を演算するとしたが、車両の走行中に積分値∫(δ*−
δ)dtの演算が行われてもよい。この場合、たとえ
ば、車両のイグニッションスイッチがオンされたことに
応答して積分値∫(δ*−δ)dtの演算を開始するよう
にしてもよい。
の電流量が制限されると、積分値∫(δ*−δ)dtがリ
セットされるとしたが、たとえば、車両が停止している
状態のみで積分値∫(δ*−δ)dtの演算を行い、車両
が走行し始めると、積分値∫(δ*−δ)dtを零にリセ
ットするようにしてもよい。さらに、上述の実施形態で
は、積分値∫(δ*−δ)dtがしきい値dδを超える
と、電動モータ2への通電量を一定量以下に制限すると
したが、たとえば、積分値∫(δ*−δ)dtがしきい値
dδを超えた場合に、電動モータ2への通電量を、通常
の舵角制御において目標転舵角δ*と転舵角δとの偏差
に基づいて設定される電動モータ2への通電量から予め
定める量だけ減らした量に制限するようにしてもよい。
段としてステアリングホイール1が用いられる例につい
て説明したが、この他にも、レバーやペダルなどの他の
操作手段が用いられてもよい。その他、特許請求の範囲
に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが
可能である。
構成を説明するための概念図である。
のフローチャートである。
段、駆動力制限手段)
Claims (2)
- 【請求項1】操作手段の操作に応じて、舵取り車輪を転
舵するための駆動力を発生する操舵アクチュエータを制
御する車両用操舵制御装置であって、 前記操作手段の操作量を検出する操作量検出手段と、 この操作量検出手段によって検出される操作量に基づい
て目標転舵角を設定する目標転舵角設定手段と、 前記舵取り車輪の転舵角を検出する転舵角検出手段と、 前記目標転舵角設定手段によって設定される目標転舵角
と前記転舵角検出手段によって検出される転舵角との偏
差の積分値を演算する偏差積分手段と、 この偏差積分手段の演算結果が予め定めるしきい値以上
である場合に、前記操舵アクチュエータの駆動力を制限
する駆動力制限手段とを含むことを特徴とする車両用操
舵制御装置。 - 【請求項2】前記駆動力制限手段は、前記操舵アクチュ
エータの駆動力を一定量以下に制限するものであること
を特徴とする請求項1記載の車両用操舵制御装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP37426799A JP4385267B2 (ja) | 1999-12-28 | 1999-12-28 | 車両用操舵制御装置 |
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JP2010264833A (ja) * | 2009-05-13 | 2010-11-25 | Jtekt Corp | 車両用操舵装置 |
WO2011030446A1 (ja) * | 2009-09-11 | 2011-03-17 | トヨタ自動車株式会社 | 後輪操舵装置の制御装置 |
JP2013112188A (ja) * | 2011-11-29 | 2013-06-10 | Kyb Co Ltd | 操舵制御装置 |
WO2016143305A1 (ja) * | 2015-03-10 | 2016-09-15 | 日本精工株式会社 | 電動パワーステアリング装置 |
JP2020117139A (ja) * | 2019-01-25 | 2020-08-06 | トヨタ自動車株式会社 | 車両制御システム |
-
1999
- 1999-12-28 JP JP37426799A patent/JP4385267B2/ja not_active Expired - Fee Related
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US8483912B2 (en) | 2009-09-11 | 2013-07-09 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Control apparatus of rear-wheel steering apparatus |
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