JP2001099925A - 並列多目標追尾装置 - Google Patents

並列多目標追尾装置

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JP2001099925A JP28018799A JP28018799A JP2001099925A JP 2001099925 A JP2001099925 A JP 2001099925A JP 28018799 A JP28018799 A JP 28018799A JP 28018799 A JP28018799 A JP 28018799A JP 2001099925 A JP2001099925 A JP 2001099925A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理を実行するプロセッサ上で他の処理が実
行されていたり、ネットワーク上で他の通信がなされて
いる状態であっても、並列多目標追尾処理において、最
適な負荷分散を行うことが可能な並列多目標追尾装置を
得る。 【解決手段】 クラスタ生成部3が観測点情報と予測領
域より生成したクラスタについて、節分割/統合部4に
て探索木の節を生成し、それをタスクとして複数のタス
ク処理部5a〜5dに分配して処理する際に、各タスク
処理部への節の処理の分配を負荷分散部9によって、各
タスク処理部の負荷状況に応じて動的に割りあたるよう
にした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、レーダにおける
複数目標物の追尾手法として、JPDA(Joint
Probabilistic Data Associ
ation)のような複数の目標物の組み合わせを想定
したものを採用し、処理を複数のタスク処理部に動的に
割り当てて負荷分散をはかった並列多目標追尾装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】多目標追尾を並列処理する従来の追尾方
法としては、例えば、処理を機能分割によって負荷分散
する“On Mapping a Tracking
Algorithm Onto Parallel P
rocessors”(IEEE TRANSACTI
ON ON AEROSPACE AND ELECT
RONIC SYSTEMS VOL.26,NO.
5,1990)に示されたもの等がある。図5および図
6は従来の並列多目標追尾装置による追尾方法を示す説
明図であり、追尾処理とプロセッサをグラフとして示し
たものである。この追尾方法では、図5のように処理を
タスクグラフとして表現し、各タスクの負荷を情報の流
れに基づいて、プロセッサへの分割を行なう。
【0003】図5は処理の関係を示すタスクグラフであ
る。タスクグラフとは、処理の相関関係を示すグラフで
あり、丸印によって示される(1)〜(8)の処理と、
それら各処理(1)〜(8)の繋がりを示す矢印110
〜119とによって表現されている。なお、処理(1)
〜(8)は計算機などで行なわれる処理自体を示してお
り、ここでは、タスク(1)101〜タスク(8)10
8としている。また、矢印110〜119はこのタスク
(1)101〜タスク(8)108における計算結果が
利用される先を示している。
【0004】すなわち、例えば、 C=A+B …… (あ) E=C+D …… (い) という2つの処理(あ)および(い)があった場合、
(あ)→(い)という矢印で表す。なお、ここで、
“(あ)”および“(い)”は、“あ”および“い”を
丸で囲んだ状態を示すものとする。
【0005】タスクグラフで表した処理は、全て、バラ
バラに複数のプロセッサに分割して処理させることがで
きる。先の例でいえば、処理(あ)の計算と処理(い)
の計算とをそれぞれ別のプロセッサで行なうことができ
る。この場合、処理(い)の計算を行うプロセッサは、
処理(あ)の計算結果を処理(あ)の計算を行うプロセ
ッサから受け取ることになる。このように、図5に示し
たタスクグラフにおいて、矢印110〜119で繋がっ
ているタスク(1)101〜タスク(8)108は計算
結果のやりとりが必要となる。
【0006】タスクグラフには当然、矢印110〜11
9で繋がったものと繋がっていないものとが存在する
が、矢印110〜119で繋がっていないもの同士はお
互いにデータをやりとりする必要はない。図5に示す例
でいえば、タスク(1)101とタスク(2)102〜
タスク(5)105は矢印110、113、115、1
17を介して直接繋がっており、タスク(2)102に
は矢印111を介してタスク(6)106が、タスク
(5)105には矢印118を介してタスク(7)10
7がそれぞれ繋がっている。また、タスク(6)10
6、タスク(3)103、タスク(4)104、タスク
(7)107とタスク(8)108は、それぞれ矢印1
12、114、116、119を介して直接繋がってい
る。従って、矢印で繋がっていないペアは、タスク
(2)102とタスク(5)105のペア、およびタス
ク(6)106とタスク(7)107のペアである。
【0007】一方、タスク(1)101とタスク(2)
102のペアや、タスク(2)102とタスク(6)1
06のペア、およびタスク(5)105とタスク(7)
107のペア等は矢印110,111あるいは118で
繋がっており、例えば、タスク(1)101とタスク
(2)102なら、タスク(1)101の計算が終わら
ない限りタスク(2)102の計算も終わらないという
関係になっている。
【0008】そのとき、以下に示した2通りの分け方が
あった場合、後者の分け方を選択するようにする。それ
は、前者の分け方ではプロセッサ間で計算結果を渡す必
要が生じるが、後者ではその必要が生じないからであ
る。
【0009】・ タスク(2)102とタスク(5)1
05を1つのプロセッサに割り当て、タスク(6)10
6とタスク(7)107を他の1つのプロセッサに割り
当てる。 ・ タスク(2)102とタスク(6)106を1つの
プロセッサに割り当て、タスク(5)105とタスク
(7)107を他の1つのプロセッサに割り当てる。
【0010】さらに、各タスク101〜108には通
常、必要な計算量が示されている(図5では省略)。従
って、タスクグラフに与えられている処理を複数のプロ
セッサに分ける場合、以下の2つの方針に基づいて行う
ことになる。
【0011】各プロセッサに分けたタスクの必要計算量
の合計がなるべく同じになるように割り当てる。
【0012】矢印110〜119で繋がっているタスク
101〜108同士は、同じプロセッサに割り当てる。
【0013】図6はプロセッサグラフであり、4つのプ
ロセッサ(P1)121〜(P2)124が環状に繋が
っている例を示している。すなわち、プロセッサ(P
1)121にプロセッサ(P2)122が繋がり、プロ
セッサ(P2)122にプロセッサ(P3)123が繋
がり、プロセッサ(P3)123にプロセッサ(P4)
124が繋がり、プロセッサ(P4)124にプロセッ
サ(P1)121が繋がっている。
【0014】このように矢印110〜119で繋がって
いるタスク101〜108同士を同じプロセッサ121
〜124に割り当てるというのが、従来の並列多目標追
尾装置で用いられている追尾方法である。この図5に示
されているタスクグラフで、丸で表現されているタスク
101〜108は機能的に一塊となる処理である。JP
DA等のように、目標物と観測点の組合せを考慮して追
尾処理を行う場合、対象とする問題が大きくなると、目
標物と観測点との組合せを求めるタスクは、他のタスク
に比べて、処理の負荷が非常に大きくなる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の並列多目標追尾
装置は以上のように構成されているので、JPDAのよ
うに複数の目標物と観測点の組合せを考慮して追尾処理
を行なう方式では、目標物と観測点の組合せを求めるた
めの特定の1つのタスク101〜108の処理の負荷が
特別に非常に大きくなってしまうことがあり、その場合
には、上述したように複数のプロセッサ121〜124
を用いて各タスク101〜108の並列処理を行って
も、負荷が特別大きくなってしまうタスク101〜10
8の処理を行ったプロセッサ121〜124だけは処理
が終わらず、結果として、全体の処理が完全に終わるま
でに長時間を要し、複数のプロセッサ121〜124を
用いた負荷分散効果が得られず、並列処理を行っている
意味がなくなってしまうという課題があった。
【0016】目標物と観測点の組合せを求めるためのタ
スク101〜108を処理負荷ができるだけ均等になる
ように分割し、それぞれを別プロセッサ121〜124
で処理することは可能である。しかしながら、各プロセ
ッサ121〜124が汎用のワークステーションで動作
する場合、目標物と観測点の組合せを求めるタスク10
1〜108以外の他の処理や他のユーザの処理も、同一
のプロセッサ121〜124上で実行される可能性があ
り、それら他の処理が各プロセッサ121〜124で一
定になるとは限らず、各プロセッサ121〜124で処
理されるタスク101〜108の実行時間も均等にはな
らず、最適な負荷分散とはならなくなってしまうという
課題があった。
【0017】また、各プロセッサ(ワークステーショ
ン)121〜124では、目標物と観測点の組合せを求
めるためのタスク101〜108以外の処理は行なわな
いことにしても、各プロセッサ121〜124が汎用の
ネットワークで接続されている場合は、タスク101〜
108の処理を行うプロセッサ121〜124以外のプ
ロセッサも、同じネットワークを共有して使用している
ことが考えられ、そのような場合には、プロセッサ12
1〜124間の通信時間が一定にはならないので、各プ
ロセッサ121〜124でのタスク101〜108の処
理の終了が一定とはならず、最適な負荷分散とはならな
くなってしまうという課題があった。
【0018】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、目標物と観測点の組合せを求める
タスク等の特別高負荷となってしまうタスクに対して負
荷分散を行い、タスクを実行するプロセッサ上で他の処
理が動作していたり、ネットワーク上で他の通信がなさ
れている状態であっても、並列多目標追尾処理におい
て、最適な負荷分散を行なうことが可能な並列多目標追
尾装置を得ることを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】この発明に係る並列多目
標追尾装置は、クラスタ生成部が観測点情報と予測領域
より生成したクラスタについて、節分割/統合部にて探
索木の節を生成し、それをタスクとして複数のタスク処
理部に分配して処理する際に、負荷分散部によって、各
タスク処理部への節の処理の分配を、各タスク処理部の
負荷状況に応じて行うようにしたものである。
【0020】この発明に係る並列多目標追尾装置は、各
タスク処理部の負荷状況を定期的に監視して、タスク処
理部の負荷が少なくなると、負荷の多いタスク処理部か
ら負荷を移動させることにより、各タスク処理部におけ
る負荷を均等化するようにしたものである。
【0021】この発明に係る並列多目標追尾装置は、各
タスク処理部に対して1単位ずつ節の処理を分配し、分
配された節の処理が終了したタスク処理部は、次の節の
分配を要求して新たな1単位の節の処理の分配を受ける
ことで負荷分散を行うようにしたものである。
【0022】この発明に係る並列多目標追尾装置は、負
荷分散部より各タスク処理部に対して、最初に複数単位
ずつの節の処理を分配し、各タスク処理部では受け取っ
た節の内の1単位の節の処理を開始して、残りを保持し
ておき、当該節の処理が終了すると、次の節の分配を負
荷分散部に要求するとともに、その要求に対する応答が
返される前に保持しておいた次の1単位の節の処理を開
始し、分配要求を受けた負荷分散部は、節の分配を要求
したタスク処理部に対して次の節の分配を行うようにし
たものである。
【0023】この発明に係る並列多目標追尾装置は、時
間とともに負荷分散の単位を小さくしていくようにした
ものである。
【0024】この発明に係る並列多目標追尾装置は、1
つの負荷分散単位の処理時間が一定時間以上になると、
処理している節の下の一部の節群の処理を負荷分散部へ
返すようにしたものである。
【0025】この発明に係る並列多目標追尾装置は、一
部の節群の処理を負荷分散部へ返すと判断する際の処理
時間の上限値を、時間とともに小さくしていくようにし
たものである。
【0026】この発明に係る並列多目標追尾装置は、負
荷分散部と同一のプロセッサ上でタスク処理部の1つを
動作させるようにしたものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1.図1はこの発明の実施の形態1による並
列多目標追尾装置の構成を示すブロック図である。図に
おいて、1は外部からの観測点情報の入力が行われる入
力線である。2は目標物の移動を予測し、その予測結果
に応じて予測領域を生成する予測領域生成部である。3
は入力線1から入力された観測点情報と、予測領域生成
部2の生成した予測領域からクラスタを生成するクラス
タ生成部である。4はこのクラスタ生成部3で生成され
たクラスタについて探索木の節を生成し、これをタスク
として分割/統合を行う節分割/統合部である。5a〜
5dは節分割/統合部4で分割された個々のタスク
(節)についての処理を行うタスク処理部である。6は
節分割/統合部4で統合されたタスク処理部5a〜5d
の処理結果に基づいて、目標物の持つ情報(航跡)の更
新を行う目標物航跡更新部である。7は目標物航跡更新
部6で更新された情報を追尾結果として外部に出力する
出力線である。8a〜8dはこれら各部の処理結果の転
送に用いる転送線である。
【0028】また、9は節分割/統合部4によって分割
された節に対する処理を、各タスク処理部5a〜5dに
対して、それぞれの負荷状況に基づいて分散して割り当
てる負荷分散部である。8fはこの負荷分散部9と節分
割/統合部4との間を結ぶ転送線であり、8gは負荷分
散部9と各タスク処理部5a〜5dとの間を結ぶ転送線
である。
【0029】次に動作について説明する。クラスタ生成
部3には、外部からの観測点情報が入力線1を介して、
また予測領域生成部2の作成した予測領域が転送路8a
を介してそれぞれ入力される。これら観測点情報および
予測領域を受けたクラスタ生成部3は、複数の目標物の
予測領域が重なり、かつその重なった領域に観測点が存
在する時には、その予測領域を結合して1つのクラスタ
を生成する。このクラスタ生成部3で生成された1つの
クラスタの情報(観測点と目標物の予測領域)は、転送
路8bを介して節分割/統合部4に送られ、節分割/統
合部4は受け取ったクラスタの情報から探索木の節を生
成する。
【0030】負荷分散部9はこの節分割/統合部4によ
って生成された節を転送路8fを介して取り込み、各タ
スク処理部5a〜5dの負荷状況に応じて、その節の処
理を転送路8gを介して各タスク処理部5a〜5dに分
配する。各タスク処理部5a〜5dは受け取った節か
ら、探索木の葉(追尾の組合せの1つに相当する)を求
め、その処理結果を転送路8gおよび8fを介して節分
割/統合部4へ送る。節分割/統合部4は送られてきた
各タスク処理部5a〜5dの処理結果を統合し、それを
転送路8cを介して目標物航跡更新部6に送る。目標物
航跡更新部6は目標物の情報を持ち、送られてきた個々
の組合せの可能性をもとに、目標物の情報を更新する。
この目標物航跡更新部6にて更新された目標物の情報
は、出力線7を介して外部に出力されるとともに、転送
線8dを介して予測領域生成部2へも送られる。予測領
域生成部2はこの目標物航跡更新部6で更新された目標
物の情報に基づいて各目標物について移動予測を行い、
その予測領域を生成して転送線8aよりクラスタ生成部
3に送る。この装置は、以上の動作を繰り返すことによ
って、動的負荷分散を用いた並列多目標追尾装置として
動作する。
【0031】以下、JPDAを用いる場合を例に、各部
の動作を説明する。ここで、図2はJPDAにおける目
標物と観測点の関係を示す説明図、図3はこの目標物と
観測点の関係を表した行列Ωを示す説明図、図4は目標
物と観測点の組合せを表した探索木を示す説明図であ
る。図2において、t(1)およびt(2)は目標物で
あり、黒丸で示したこの目標物t(1),t(2)の予
測座標を中心とする楕円は予測範囲である。また、y
(1)〜y(4)はそれぞれ観測点である。
【0032】なお、図3に示す行列Ωはそれぞれ、縦が
目標物t(0)〜t(2)、横が観測点y(1)〜y
(4)で分かれており、目標物t(0)は対応する目標
なしを示している。また、行列Ω内の“1”は可能性あ
りを、“0”は可能性なしをそれぞれ示しており、この
行列Ωは次の内容を表したものである。 ・ 観測点y(1)は、目標物t(2)、もしくは対応
する目標なし ・ 観測点y(2)は、目標物t(1)、もしくは目標
物t(2)、もしくは対応する目標なし ・ 観測点y(3)は、目標物t(1)、もしくは対応
する目標なし ・ 観測点y(4)は、目標物t(1)、もしくは対応
する目標なし
【0033】これを満たす目標物と観測点の組合せとし
ては、次のケースがある。 ・ 目標物t(1)が観測点y(2)で、目標物t
(2)が観測点y(1) ・ 目標物t(1)が観測点y(2)で、目標物t
(2)が対応なし ・ 目標物t(1)が観測点y(3)で、目標物t
(2)が観測点y(1) ・ 目標物t(1)が観測点y(3)で、目標物t
(2)が観測点y(2) ・ 目標物t(1)が観測点y(3)で、目標物t
(2)が対応なし ・ 目標物t(1)が観測点y(4)で、目標物t
(2)が観測点y(1) ・ 目標物t(1)が観測点y(4)で、目標物t
(2)が観測点y(2) ・ 目標物t(1)が観測点y(4)で、目標物t
(2)が対応なし ・ 目標物t(1)が対応なしで、目標物t(2)が観
測点y(1) ・ 目標物t(1)が対応なしで、目標物t(2)が観
測点y(2) ・ 目標物t(1)が対応なしで、目標物t(2)が対
応なし
【0034】図4はこの組合せを探索木として表したも
のである。この探索木における各呼称は、図4では次の
部分に対応しており、組合せは、根から葉までの各ノー
ドの持つ状態に対応する。 ・ 根 → Root ・ 節 → 木構造の分岐の中段に位置する、図4
に楕円で示した部分 ・ 葉 → 木構造の分岐の先端に位置する、図4
に四角で示した部分 ・ 枝 → 図4の根と節、節と節、節と葉を結ぶ
線 ・ ノード → 節と葉の両方を含む概念 ・ 兄弟 → 根からノードまでに経由する枝数が等
しいノード同士
【0035】以上を前提として、各部の動作を具体的に
説明する。まず予測領域生成部2が、その内部に保持し
ている目標物の情報(座標や速度など)から、観測点が
観測された時間に対応する目標物t(1)およびt
(2)の予測座標を算出する。また、同様に一定の存在
確率以上となる、当該目標物t(1),t(2)の予測
座標を中心とする予測領域(図2の楕円)を算出する。
次にクラスタ生成部3が、その予測領域と観測点y
(1)〜y(4)との包含関係を調べる。複数の予測領
域に含まれる観測点が存在する時、その観測点を包含す
る予測領域同士を結合してクラスタを形成する。図2に
示す例では、観測点y(2)が2つの予測領域に含まれ
るため、この2つの予測領域を1つのクラスタとして結
合する。
【0036】生成されたクラスタは節分割/統合部4に
送られ、節分割/統合部4はそれより図4に示す探索木
の節を生成する。負荷分散部9はこの節分割/統合部4
が生成した節を取り込み、各タスク処理部5a〜5dの
負荷状況に応じて、その節の処理をタスク処理部5a〜
5dに分配する。ここで、タスク処理部5a〜5dへ分
配する節のレベルは、図4の観測点y(1)であって
も、y(2)であっても、y(3)であっても構わな
い。なお、下位のレベルになるに従って、各節に対する
処理量は通常小さくなる。各タスク処理部5a〜5d
は、この負荷分散部9によって分配された節から葉を算
出し、各葉が示す組合せごとに信頼度を計算して、目標
物と各観測点の対応関係についての重み付けを行う。
【0037】例えば、図4において、節10を受け取っ
たタスク処理部は、各組合せごとの信頼度として、以下
の信頼度E(1)〜E(3)を計算する。 E(1)→ 観測点y(1)が対応なし、観測点y
(2)が目標物t(2)、観測点y(3)、y(4)が
対応なしのケースの信頼度 E(2)→ 観測点y(1)が対応なし、観測点y
(2)が目標物t(2)、観測点y(3)が対応なし、
観測点y(4)が目標物t(1)のケースの信頼度 E(3)→ 観測点y(1)が対応なし、観測点y
(2)が目標物t(2)、観測点y(3)が目標物t
(1)、観測点y(4)が対応なしのケースの信頼度
【0038】次に当該タスク処理部5a〜5dは、計算
した信頼度の値をもとに、図4に示した節10での目標
物と各観測点の対応関係について、以下の重み付けを行
う。 ・ 目標物t(1)が観測点y(3)に対応する重み
を、E(3) ・ 目標物t(1)が観測点y(4)に
対応する重みを、E(2) ・ 目標物t(1)が対応
なしとなる重みを、E(1) ・ 目標物t(2)が観測点y(2)に対応する重み
を、E(1)+E(2)+E(3)
【0039】次に節分割/統合部4は、各タスク処理部
5a〜5dが算出した「目標物と各観測点の対応関係に
ついての重み」を集計する。例えば、目標物t(2)で
あれば、観測点y(1)に対応する重み、観測点y
(2)に対応する重み、および対応なしとなる重みが得
られる。
【0040】目標物航跡更新部6はこの節分割/統合部
4が統合した後の情報を受け取り、目標物の位置を算出
して、目標物の座標や速度等の内部情報の更新を行う。
例えば、目標物t(2)であれば、上記3つの重み付け
に基づいて目標物t(2)の座標を求める。なお、この
重み付けに基づいた計算結果を、当該目標物の座標と見
倣す。以上で各部の動作が終了する。
【0041】次に、タスク処理部5a〜5dにおける、
それぞれの負荷状況に応じた節の分配について説明す
る。まず、負荷分散部9は、節分割/統合部4が生成し
た探索木のあるレベルの全ての節の処理を均等に各タス
ク処理部5a〜5dに分配する。均等に節の処理を分配
する方法には、節の数を均等にする、あるいは、節の下
位の葉の数を均等にするなどが考えられる。
【0042】次に、負荷分散部9が転送線8gを介して
各タスク処理部5a〜5dに負荷の報告要求を出し、各
タスク処理部5a〜5dはその要求に応えて負荷状況を
負荷分散部9に報告する。ここで、負荷状況には、オペ
レーティングシステムで管理しているジョブ・キューの
単位時間当たりの長さ、すなわち、ジョブ・キューに入
っているジョブの数、あるいは、各タスク処理部5a〜
5dがまだ処理していない節や葉の数などが考えられ
る。
【0043】次に、負荷分散部9は各タスク処理部5a
〜5dからの負荷状況の報告を受け取ると、その情報を
もとに、各タスク処理部5a〜5dの負荷が均等となる
ように、各タスク処理部5a〜5dに節の移動を要求す
る。ここで、例えば負荷状況を各タスク処理部5a〜5
dの未処理の節の数とした場合、各タスク処理部5a〜
5dからの負荷状況の報告が、それぞれ3,5,4,4
であったものとする。これより、全てのタスク処理部5
a〜5dにおける未処理の節の数は3+5+4+4=1
6なので、4つのタスク処理部5a〜5dの負荷状態を
均等化した場合、各タスク処理部5a〜5dの担当すべ
き節の数は4つずつとなる。従って、負荷分散部9は転
送線8gを介して、タスク処理部5bに1つの節の処理
をタスク処理部5aに移動するように指示する。これに
より、各タスク処理部5a〜5dの未処理の節の数が4
つずつと等しくなる。この負荷状況の収集とそれによる
各タスク処理部5a〜5d間の節の移動を定期的に行
う。
【0044】以上のように、この実施の形態1によれ
ば、負荷分散部9が、各タスク処理部5a〜5dの負荷
状況に応じて、節の処理をタスク処理部5a〜5dに分
配しているので、各タスク処理部5a〜5dが汎用のワ
ークステーションのように他の処理が行われているマシ
ン上で動作する場合でも、各タスク処理部5a〜5dの
処理時間が均等になり、最適な負荷分散を行うことが可
能になるという効果が得られる。
【0045】また、各タスク処理部5a〜5dの未処理
の節の数が定期的に均等化されるので、節の処理以外の
処理がタスク処理部5a〜5dと同一のプロセッサ上で
行われていても、各タスク処理部5a〜5dの全ての節
の処理がほぼ同じ時間で終了し、最適な負荷分散が行え
るという効果も得られる。
【0046】実施の形態2.以上の実施の形態1では、
負荷分散部9が負荷分散のタイミングの主導権を取っ
て、定期的に各タスク処理部5a〜5dの負荷を均等化
することにより、各タスク処理部5a〜5dにおける節
の処理をほぼ同じ時間で終了させるものについて説明し
たが、タスク処理部5a〜5dが負荷分散のタイミング
の主導権を取り、負荷分散部9に対して仕事の転送要求
を行うようにしてもよい。この実施の形態2はそのよう
な並列多目標追尾装置について述べたもので、その構成
は図1に示した実施の形態1の場合と同様であるため、
ここではその説明は省略する。
【0047】次に動作について説明する。なお、ここで
は実施の形態1とは異なる部分についての説明を行う。
まず、負荷分散部9は、節分割/統合部4が生成した探
索木の、あるレベルの節の処理を1単位ずつ各タスク処
理部5a〜5dに分配する。各タスク処理部5a〜5d
ではその探索木の節を受け取るとその処理を開始する。
各タスク処理部5a〜5dは受け取った節の処理が終了
して負荷がなくなると、負荷分散部9に対して次の仕
事、すなわち処理する節の転送を要求する。負荷分散部
9はその転送要求を受け取ると、当該要求を出したタス
ク処理部5a(〜5d)に対して1単位の節の処理(負
荷)を与える。以上の処理を全ての節がなくなるまで繰
り返す。
【0048】以上のように、この実施の形態2によれ
ば、各タスク処理部5a〜5dは仕事がなくなると次の
仕事の転送要求を負荷分散部9へ出すので、節の処理以
外の処理が同一マシン上で行われていても、各タスク処
理部5a〜5dの全ての節の処理がほぼ同じ時間で終了
し、最適な負荷分散が行えるという効果が得られ、さら
に、1つの節の処理に対応する処理量が小さい場合で
も、定期的な負荷状況の収集処理が必要ないので、負荷
分散のオーバヘッドが少なくなるという効果も得られ
る。
【0049】実施の形態3.上記各実施の形態では、各
タスク処理部5a〜5dは1つの節の処理が完了してか
ら次の節の処理の転送要求を負荷分散部9に出す場合に
ついて説明したが、タスク処理部5a〜5dに仕事をあ
る程度確保しておき、それを順次処理してゆくようにし
てもよい。この実施の形態3はそのような並列多目標追
尾装置について述べたもので、その構成は図1に示した
実施の形態1の場合と同様であるため、ここではその説
明は省略する。
【0050】次に動作について説明する。なお、この場
合にも実施の形態1とは異なる部分についての説明を行
う。まず、負荷分散部9は最初に、節分割/統合部4が
生成した探索木のあるレベルの節の処理を複数単位ずつ
各タスク処理部5a〜5dに分配する。各タスク処理部
5a〜5dは、この複数単位の節を受け取ると、その内
の1単位を除く残りの節を保持し、保持していない残り
の1単位の節の処理を実行する。各タスク処理部5a〜
5dは当該節の処理が終了すると、負荷分散部9に対し
て次の仕事、すなわち次に処理すべき節の転送を要求す
る。そしてこの転送要求に対する応答が負荷分散部9よ
り返される前に、保持しておいた節の内の1単位の節を
取り出してその処理を開始する。負荷分散部9はタスク
処理部5a(〜5d)から次に処理する節の転送要求を
受け取ると、当該要求を送出したタスク処理部5a(〜
5d)に対して、次の節の処理の分配を行う。また、要
求を出したタスク処理部5a(〜5d)は、負荷分散部
9から次に処理するの節の分配を受けると、それを保持
する。以上の処理を全ての節がなくなるまで繰り返す。
【0051】以上のように、この実施の形態3によれ
ば、各タスク処理部5a〜5dは仕事がなくなると、負
荷分散部9に対して次の仕事の転送要求を出すととも
に、保持しておいた節の処理をすぐに開始しているの
で、負荷分散部9へ次の仕事の転送要求を出してからそ
の応答を受け取るまでの間も、他の節の処理が実行され
ていて、タスク処理部5a〜5dが節の処理を行ってい
ない時間がほとんどなくなるため、最適な負荷分散が行
えるという効果が得られる。
【0052】実施の形態4.上記各実施の形態では、負
荷分散の単位を一定としているものについて説明した
が、負荷分散の単位を時間とともに小さくするようにし
てもよい。この実施の形態4はそのような並列多目標追
尾装置について述べたもので、その構成は図1に示した
実施の形態1の場合と同様であるため、ここではその説
明は省略する。
【0053】ここで、並列多目標追尾装置における負荷
分散の単位は節であるが、その処理量に相当するサイズ
は、例えば節の下位の葉の数で測ることができる。図4
に示した探索木からも分かるように、葉の数は節のレベ
ルが上がるほど増加し、レベルが下がるほど減少する。
従って、負荷分散に際して、節を分解してよりレベルの
低い節を負荷分散の単位とすることにより、より小さな
サイズの仕事を生成することは容易である。
【0054】ここで、負荷分散の単位のサイズは、小さ
ければ小さいほど負荷を分散する回数が増えるため負荷
分散のためのオーバヘッドが大きくなるが、処理の終了
を各タスク処理部5a〜5dで均一化するという面では
小さいほどよい。従って、最初は高いレベルの節を負荷
分散の単位とし、処理が進むにつれて節を分解し、より
低いレベルの節を負荷分散の単位とすることで、負荷分
散オーバヘッドを抑えた上で、各タスク処理部5a〜5
dの節の処理の終了を均一化し、最適な負荷分散を行う
ことができる。
【0055】なお、時間とともに負荷分散の単位を小さ
くする場合、実施の形態1のように各タスク処理部5a
〜5dが仕事(すなわち節の処理)を保持しているとき
には、各タスク処理部5a〜5dで節を分解する。また
実施の形態2のように負荷分散部9が節の処理を保持し
ているときには、負荷分散部9で節を分解し、実施の形
態3のように負荷分散部9および各タスク処理部5a〜
5dで節の処理を保持しているときには、負荷分散部9
および各タスク処理部5a〜5dの両方で節を分解す
る。
【0056】以上のように、この実施の形態4によれ
ば、時間とともに負荷分散の単位を小さくしているの
で、負荷分散のオーバヘッドを抑えた上で、各タスク処
理部5a〜5dの節の処理の終了を均一化し、最適な負
荷分散を行うことができるという効果が得られる。
【0057】実施の形態5.上記実施の形態4では、時
間とともに負荷分散の単位を小さくする場合について説
明したが、時間によらずに、1つの負荷分散単位の処理
時間が一定以上長くなった場合に負荷分散単位を小さく
するようにしてもよい。この実施の形態5はそのような
並列多目標追尾装置について述べたもので、その構成は
図1に示した実施の形態1の場合と同様であるため、こ
こではその説明は省略する。
【0058】探索木の同じレベルの節の処理を負荷分散
の単位としている場合、節によってはその下位の葉の数
は均等ではない。従って、ある節の下位の葉の数が非常
に多い場合は、その節の処理に非常に長い時間がかか
り、最悪の場合、他の節の処理は全て完了しているの
に、その節の処理だけが残ってしまうということがあり
得る。
【0059】そこで、各タスク処理部5a〜5dでは節
の処理時間を監視しており、ある節の処理を行っている
最中に、その節の処理を開始してからの実行時間がある
一定時間以上経過した場合、その節の下位のまだ処理し
ていない節群の一部を負荷分散部9に返す。そして実施
の形態1の場合のように、各タスク処理部5a〜5dが
仕事(節の処理)を保持している場合には、次の負荷分
散のタイミングまで返された節群を保持しておき、次回
の負荷分散の際に負荷の低いタスク処理部5a〜5dに
対してその節群の処理を分配する。また、実施の形態2
の場合のように負荷分散部9が節の処理を保持している
場合には、返された節群をそのまま保持して既に保持し
ている節と同様に扱い、実施の形態3の場合のように負
荷分散部9および各タスク処理部5a〜5dで節の処理
を保持している場合も同様に、返された節群をそのまま
保持して既に保持している節と同様に扱う。
【0060】以上のように、この実施の形態5によれ
ば、処理時間の非常にかかる節の処理の一部を負荷分散
部9へ返すことにより、処理能力に余裕のある他のタス
ク処理部5a〜5dへそれらの節群の処理を分散してい
るので、負荷が分散され、全体として処理が早く終了す
るようになり、最適な負荷分散が行えるという効果が得
られる。
【0061】実施の形態6.上記実施の形態5では、タ
スク処理部5a〜5dが未処理の節群の処理を負荷分散
部9に返すと判断する1つの負荷分散単位の処理時間の
上限値を、一定にしたものについて説明したが、当該上
限値を時間とともに小さくするようにしてもよい。この
実施の形態6はそのような並列多目標追尾装置について
述べたもので、その構成は図1に示した実施の形態1の
場合と同様であるため、ここではその説明は省略する。
【0062】タスク処理部5a〜5dが未処理の節群の
処理を負荷分散部9へ返す場合、返すと判断する1つの
負荷分散単位の処理時間の上限値は、それが大きいと、
負荷分散部9へ返すと判断した時には既に他のタスク処
理部5a〜5dの処理が完了している危険性があり、小
さいと他のタスク処理部5a〜5dの処理が当分完了し
ないのにも係わらず未処理の節群の処理が負荷分散部9
へ返されることになるため、無駄な仕事の移動になると
いう危険性がある。
【0063】そこで、最初のうちは、この未処理の節群
の処理を負荷分散部9へ返すと判断する上限値を大きく
しておき、時間とともにそれを小さくしていく。それに
より、最初のうちは大きな上限値により、無駄となる負
荷分散部9への節群の返却を抑えることができる。ま
た、全体の処理の最後の方では、小さな上限値により他
のタスク処理部5a〜5dが処理を完了する前に、処理
に時間のかかっているタスク処理部5a〜5dの仕事の
一部を他のタスク処理部5a〜5dへ分散させることが
でき、最適な負荷分散とすることができる。
【0064】以上のように、この実施の形態6によれ
ば、負荷分散部9に節群を返却する際の負荷量の上限値
を時間とともに小さくしているので、最初のうちは無駄
となる節群の返却を抑えることができ、処理の最後の方
では、処理に時間がかかっているタスク処理部5a〜5
dの仕事の一部を他のタスク処理部5a〜5dへ確実に
分散させることができるようになり、最適な負荷分散を
行うことが可能になるという効果が得られる。
【0065】実施の形態7.上記各実施の形態では、各
タスク処理部5a〜5dと負荷分散部9とを異なるプロ
セッサ上で動作させたものについて説明したが、複数の
タスク処理部5a〜5dの内の1つを負荷分散部9と同
一のプロセッサ上で動作させるようにしてもよい。節の
処理を行っている際の負荷は、タスク処理部5a〜5d
で最も高く、負荷分散部9にはほとんど負荷がない。従
って、負荷分散部9をタスク処理部5a〜5dの1つと
同一プロセッサ上で動作させることにより、全てのプロ
セッサの負荷を高い状態とすることができる。
【0066】以上のように、この実施の形態7によれ
ば、タスク処理部5a〜5dの1つと同一プロセッサ上
で負荷分散部9を動作させているので、全てのプロセッ
サでその負荷を高い状態とすることができ、無駄のない
並列処理が可能となるという効果が得られる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、負荷
分散部を設け、クラスタについて生成された探索木の節
を複数のタスク処理部に分配して処理する際に、各タス
ク処理部の負荷状況に応じて節の処理を分配するように
構成したので、各タスク処理部が、他の処理を実行して
いるプロセッサ上で動作するような場合でも、各タスク
処理部の処理時間を均等にすることができ、最適な負荷
分散を行うことが可能な並列多目標追尾装置が得られる
という効果がある。
【0068】この発明によれば、各タスク処理部の負荷
状況を定期的に監視して、負荷が少なくなると、負荷の
多いタスク処理部から節の処理を移動させるように構成
したので、各タスク処理部の未処理の節の数が定期的に
均等化され、節の処理以外の処理がタスク処理部と同一
のプロセッサ上で行われていても、各タスク処理部の全
ての節の処理がほぼ同じ時間で終了し、最適な負荷分散
を行うことができるという効果がある。
【0069】この発明によれば、各タスク処理部に対し
て節の処理を1単位ずつ分配し、タスク処理部は分配さ
れた節の処理が終了すると、次の節の分配を要求して新
たな1単位の節の処理の分配を受けるように構成したの
で、同一のプロセッサ上で節の処理以外の処理が行われ
ていても、各タスク処理部の全ての節の処理がほぼ同じ
時間で終了し、最適な負荷分散が可能になるとともに、
1つの節の処理に対応する処理量が小さい場合でも、定
期的な負荷状況の収集処理が必要ないので、負荷分散の
オーバヘッドが少なくなるなどの効果がある。
【0070】この発明によれば、各タスク処理部に対し
て負荷分散部より、最初に複数単位ずつの節の処理を分
配し、各タスク処理部ではその内の1単位の節の処理を
開始して、残りを保持しておき、当該節の処理が終了す
ると、次の節の分配を負荷分散部に要求するとともに、
その要求に対する応答が返される前に保持しておいた次
の1単位の節の処理を開始するように構成したので、各
タスク処理部は仕事がなくなると次の仕事の転送要求を
負荷分散部に対して出すとともに、保持しておいた節の
処理がすぐに開始されるため、負荷分散部への節の転送
要求を出してから対応する節の転送を受けるまでの間
も、保持されている他の節の処理が実行されて、タスク
処理部が節の処理を行っていない時間がほとんどなくな
り、最適な負荷分散が可能になるという効果がある。
【0071】この発明によれば、負荷分散の単位を時間
とともに小さくしていくように構成したので、負荷分散
のオーバヘッドを抑えた上で、各タスク処理部における
節の処理の終了を均一化することができ、最適な負荷分
散が可能になるという効果がある。
【0072】この発明によれば、1つの負荷分散単位の
処理時間が一定以上になると、処理している節の下位の
一部の節群の処理を負荷分散部へ返すように構成したの
で、負荷分散により、処理能力に余裕のある他のタスク
処理部にそれらの節群の処理を分配することができ、全
体として処理が早く終了するようになるため、最適な負
荷分散が可能になるという効果がある。
【0073】この発明によれば、一部の節群の処理を負
荷分散部へ返すと判断する際の処理時間の上限値を、時
間とともに小さくしていくように構成したので、最初の
うちは大きな上限値により、無駄となる負荷分散部への
節群の返却を抑えることができ、全体の処理の最後の方
では小さな上限値により、他のタスク処理部の仕事が完
了する前に処理に時間のかかっているタスク処理部の仕
事の一部を他のタスク処理部へ分散させることができる
ため、最適な負荷分散が可能になるという効果がある。
【0074】この発明によれば、同一のプロセッサ上で
タスク処理部の1つと負荷分散部とを動作させるように
構成したので、全てのプロセッサでその負荷を高い状態
とすることができ、無駄のない並列処理が可能となると
いう効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による並列多目標追尾装置の構成を
示すブロック図である。
【図2】 この発明の並列多目標追尾装置におけるJP
DAによる目標物と観測点の関係を示す説明図である。
【図3】 この発明の並列多目標追尾装置における目標
物と観測点の関係を表した行列Ωを示す説明図である。
【図4】 この発明の並列多目標追尾装置における目標
物と観測点の組合せを表した探索木を示す説明図であ
る。
【図5】 従来の並列多目標追尾装置における追尾処理
のタスクグラフを示す説明図である。
【図6】 従来の並列多目標追尾装置における追尾処理
のプロセッサグラフを示す説明図である。
【符号の説明】
1 入力線、2 予測領域生成部、3 クラスタ生成
部、4 節分割/統合部、5a〜5d タスク処理部、
6 目標物航跡更新部、7 出力線、8a〜8d,8
f,8g 転送路、9 負荷分散部、10 節、t
(1),t(2) 目標物、y(1)〜y(4) 観測
点。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のタスク処理部に対する負荷を分散
    させて、複数の目標物の追尾を行う並列多目標追尾装置
    において、 前記目標物の移動を予測し、その予測結果に応じて予測
    領域を生成する予測領域生成部と、 入力された観測点情報と、前記予測領域生成部にて生成
    された予測領域からクラスタを生成するクラスタ生成部
    と、 前記クラスタ生成部にて生成されたクラスタについて探
    索木の節を生成し、それをタスクとして分割/統合する
    節分割/統合部と、 前記節分割/統合部によって分割された個々の節につい
    て、その処理を行う複数のタスク処理部と、 前記節分割/統合部によって分割された節に対する処理
    を、前記各タスク処理部の負荷状況に基づいて動的に割
    り当てる負荷分散部と、 前記節分割/統合部の処理結果に基づいて前記目標物の
    情報を更新し、それを追尾結果として出力するととも
    に、前記目標物の移動予測のために前記予測領域生成部
    に入力する目標物航跡更新部とを備えたことを特徴とす
    る並列多目標追尾装置。
  2. 【請求項2】 負荷分散部が、最初は複数のタスク処理
    部の負荷が均等になるように、各タスク処理部に節の処
    理を分配し、 その後、定期的に前記各タスク処理部の負荷状況を監視
    して、負荷の多いタスク処理部から負荷の少なくなった
    タスク処理部に節の処理を移動させることにより、各タ
    スク処理部の負荷を均等化しながら負荷分散を行うこと
    を特徴とする請求項1記載の並列多目標追尾装置。
  3. 【請求項3】 負荷分散部が、節を処理する各タスク処
    理部に対して1単位ずつ節の処理を分配し、 前記各タスク処理部は、分配された節の処理が終了する
    と、次の節の分配を負荷分散部へ要求し、 前記負荷分散部は次の節の分配要求を受けると、当該節
    の分配を要求したタスク処理部に対して、1単位の節を
    分配することを特徴とする請求項1記載の並列多目標追
    尾装置。
  4. 【請求項4】 負荷分散部が、節を処理する各タスク処
    理部に対して、最初に複数単位ずつの節の処理を分配
    し、 前記各タスク処理部は、前記負荷分散部にて分配された
    複数単位の節を1単位を除いて保持して、残った1単位
    の節の処理を行い、当該節の処理が終了すると、負荷分
    散部に対して次の節の分配を要求するとともに、その要
    求に対する応答が返される前に保持しておいた次の1単
    位の節の処理を開始し、 前記負荷分散部は次の節の分配要求を受けると、当該節
    の分配を要求したタスク処理部に対して次の節の分配を
    行うことを特徴とする請求項1記載の並列多目標追尾装
    置。
  5. 【請求項5】 負荷分散の単位を、時間とともに小さく
    していくことを特徴とする請求項1記載の並列多目標追
    尾装置。
  6. 【請求項6】 タスク処理部において1つの負荷分散単
    位の処理時間が一定時間以上長くなった場合に、当該タ
    スク処理部が処理している節の下位の一部の節群の処理
    を、負荷分散部へ返すことを特徴とする請求項1記載の
    並列多目標追尾装置。
  7. 【請求項7】 タスク処理部が負荷分散部へ節群の処理
    を返すと判断する1つの負荷分散単位の処理時間の上限
    値を、時間とともに小さくしていくことを特徴とする請
    求項6記載の並列多目標追尾装置。
  8. 【請求項8】 複数のタスク処理部の内の1つを、負荷
    分散部と同一のプロセッサ上で動作させることを特徴と
    する請求項1記載の並列多目標追尾装置。
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