JP2000260569A - 有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents
有機エレクトロルミネッセンス素子Info
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Abstract
機エレクトロルミネッセンス素子を提案する。 【解決手段】 一般式 【化23】 で示されるクマリン誘導体をポリビニルカルバゾールに
0.5〜8%配合させた組成物を用いる。
Description
ミネッセンス(EL)素子に関し、詳しくは照明装置や
各種表示装置などに利用できる有機EL素子に関する。
材料が提案され、文献、特許等に記載されている。それ
らのうち色素系の化合物を電子輸送材料又は正孔輸送材
料中に0.1〜5%程度添加し、均一な薄膜として発光
させる方法があり、その中でも発光源としてクマリン誘
導体、正孔輸送材料としてポリビニルカルバゾールを組
み合わせた例などの報告されている(特開平9−530
68号公報、特開昭63−264692号公報、特開平
9−82473号公報等)。それらの組み合わせに使用
されているクマリン誘導体について記すると、
素系統の化合物を電子輸送材料又は正孔輸送材料に適当
量組み合わせて薄膜として用いる、いわゆるドープとい
う方法において最も重要なことは均一な厚みの、均一な
組成の薄膜を得ることであり、両者が共に良好でない場
合には、発光ムラが生じたり、輝度の低下を起こした
り、さらに寿命が短い等の不利益を生じる。今日提案さ
れているドープ方式では、クマリン誘導体とポリビニル
カルバゾールの組み合わせが比較的良好な特性を有する
ことが知られているが、総合的に実用化の域に達してい
るものはなかった。
体のうち、下記に示す特定の構造を有する新規な化合物
をポリビニルカルバゾールと特定の割合範囲で組み合わ
せることにより、従来では得られない高輝度の青色発光
を呈することを見いだしたものである。即ち、本発明に
用いるクマリン誘導体は、一般式
割合でポリビニルカルバゾールと組み合わせる。
ように特定構造のクマリン誘導体を用いるものである
が、具体的には、
カルバゾールに対する割合は、前述のように0.5〜8
%であるが、0.5%未満であると発光が弱く、8%を
越えると高濃度に組み合わせることができず、均一性に
問題を生じ、発光ムラの原因となる。
般に有機物を用いたEL素子は、その最も簡単な構造と
しては発光層及び該層を挟んだ一対の対向電極から構成
されている。発光は、両電極間に電界が印加されると、
陰極側から電子が注入され、陽極から正孔が注入され、
さらに、この電子が発光層において正孔と再結合し、エ
ネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギ
ーを光として放出する現象である。従来より有機蛍光色
素を発光層とし、有機電荷輸送化合物と積層した二層構
造を有する素子や、高分子を発光材料とした素子等各種
のEL素子が報告されている。今日知られている有機E
L素子の一般的構造として比較的簡単なものを記載する
と図1の様になり、陰極、発光層、有機正孔輸送層、陽
極、基板の層状構造となっており、又他の例としては電
子輸送層を加え陰極、電子輸送層、発光層、有機正孔輸
送層、陽極、基板の層状構造となっている例も見られ
る。
グネシウム(Mg)、インジウム(In)、銀(A
g)、などの単体金属、あるいはAl−Mg、Ag−M
g、Al−Liなどこれらの金属の合金で、仕事関数の
小さな材料が用いられる。
れ、例えば従来はアントラセン、ナフタレン、フェナン
トレン、シクロペンタジエン、キノリン金属錯体、アミ
ノキノリン金属錯体、クマリン誘導体等各種化合物が用
いられ、具体的に言うならば、トリス(8−キノリノー
ル)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)マグネシ
ウム、トリス(5−クロロ−8−キノリノール)ガリウ
ム等が使用されていた。
ニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1
−ビフェニル4,4’−ジアミン(TPD)、銅フタロ
シアニン、4,4’−4‥−トリス−{N−(3−メチ
ルフェニル)−N−フェニルアミノ}トリフェニルアミ
ン(MTDATA)などを例示する事が出来る。
ラキノジメタン、ジフェノキノン、〔2−(4’−t−
ブチルフェニル)−5−(ビフェニル)−1,3,4−
オキサジアゾール〕等があげられる。
O)、錫酸化物など仕事関数の大きい透明導電性材料が
使用される。
あれば良く、例えばガラス基板、ポリエチレン板、ポリ
プロビレン板等の透明性の高い樹脂等が使用出来る。こ
れらの各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、スピ
ンコーティング等の適宜な方法を適用する事が出来る。
が、各層は適切な膜厚に設定する必要がある。膜厚が厚
すぎると、一定の輝度を得るためには高電圧が必要とな
り、効率が低下する。さらに高電圧により劣化が進み、
寿命が短くなる不利益が生じる。一方、膜厚が薄すぎる
とピンホール等の発生により電界を加えても充分な発光
が得られない事もある。本発明に於ける各層の膜厚は1
0nm〜1000mμ程度が望ましい。
用できる新規な発光体を提供する事に特徴があり、その
他の陰極、有機正孔輸送層、電子輸送層、陽極、基板に
は公知の材料を使用できる。本発明の特定構造のクマリ
ン誘導体をポリビニルカルバゾールと特定の割合範囲で
組み合わせた有機EL素子は、1〜2Vの低電圧で充分
な発光を呈し、50000時間位まで寿命を延長でき
る。
ート及び冷却管を取り付けた四つ口フラスコに、3−ジ
エチルアミノ−6−ホルミルフェノール25g及びマロ
ン酸ジエチル20.7g、エタノール200ml、ピペリ
ジン1.5gを、60℃、20時間反応させた。反応生
成物をエタノール濃縮し、濃縮物をクロロホルム抽出し
た後、エタノール中で再結晶させ、化合物(1)23.
5gを得た。
ノール50ml中で90℃、2時間反応させ、加水分解さ
せた。反応物を冷却し、冷HClを加え、酸性にして冷
却することにより、化合物(2)が結晶として析出し
た。これを濾過により結晶0.83gを得た。
ロヘキシルカルボジイミド(3)2.17gをTHF5
0ml中で65℃、2時間反応させ、THF濃縮後、エタ
ノールで再結晶させ、目的のクマリン誘導体(A)3.
7gを得た。
酸イミド(4)1.8gをDMF70ml中で室温にて2
4時間反応させた。析出した針状結晶を濾過した後、濾
液を濃縮し、さらにエタノールで洗浄し、化合物(5)
の結晶2.3gを得た。
ン(6)1gをDMF(25ml)とクロロホルム(75
ml)の混合溶媒中で60℃、24時間反応させた。反応
終了後、溶媒を濃縮し、(クロロホルム8,メタノール
1)の展開溶媒により分離精製して、目的のクマリン誘
導体(B)を得た。
03g(1%)と合成して得られたクマリン誘導体
(A),(B)をそれぞれ0.0014g(ポリビニル
カルバゾールに対して約2%モル比)を溶かし、溶液を
調整した。以上の溶液を洗浄したITO基板一面に展開
させ、5000rpm,1分間においてスピンコートを行っ
た。スピンコート後、溶媒を完全に乾燥させるために、
真空乾燥機にて一晩中乾燥させた。次に、電子輸送層と
して、2,5-bis(5-tert-butyi-2-benzoxazolyl)thiophen
(BBOT)を600Å、陰極としてAl−Liを20
00Å真空蒸着法により蒸着させた。また、比較例とし
て、クマリン6を用いて同様の方法でEL素子を作製し
た。
線を示す。尚、図中、クマリン誘導体(A)を用いたも
のを(A)、クマリン誘導体(B)を用いたものを
(B)で表した。
色発光を呈して高い輝度が得られ、且つ発光ムラも生ず
ることがなく、しかも寿命が長い有機EL素子とするこ
とができる。したがって、本発明の有機EL素子は、照
明装置や各種表示装置などに利用できる。
図である。
比較例の電圧−輝度曲線である。
比較例の電流密度−輝度曲線である。
8)
03g(1%)と合成して得られたクマリン誘導体
(A),(B)をそれぞれ0.0014g(ポリビニル
カルバゾールに対して約2%モル比)を溶かし、溶液を
調整した。以上の溶液を洗浄したITO基板一面に展開
させ、5000rpm,1分間においてスピンコートを行っ
た。スピンコート後、溶媒を完全に乾燥させるために、
真空乾燥機にて一晩中乾燥させた。次に、電子輸送層と
して、2,5-bis(5-tert-butyi-2-benzoxazolyl)thiophen
(BBOT)を600Å、陰極としてAl−Liを20
00Å真空蒸着法により蒸着させた。また、比較例とし
て、クマリン6を用いて同様の方法でEL素子を作製し
た。
線を示す。尚、図中、クマリン誘導体(A)を用いたも
のを(A)、クマリン誘導体(B)を用いたものを
(B)で表した。
Claims (2)
- 【請求項1】 一般式 【化1】 で示されるクマリン誘導体をポリビニルカルバゾールに
0.5〜8%配合させた組成物を用いることを特徴とす
る有機エレクトロルミネッセンス素子。 - 【請求項2】 R1が炭素数2のアルキル基、R3が炭素
数6のアルカン又はシクロアルカンであることを特徴と
する請求項1に記載された有機エレクトロルミネッセン
ス素子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11065199A JP2000260569A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11065199A JP2000260569A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000260569A true JP2000260569A (ja) | 2000-09-22 |
Family
ID=13280019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11065199A Withdrawn JP2000260569A (ja) | 1999-03-11 | 1999-03-11 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2000260569A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020039708A1 (ja) | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 国立大学法人九州大学 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
-
1999
- 1999-03-11 JP JP11065199A patent/JP2000260569A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2020039708A1 (ja) | 2018-08-23 | 2020-02-27 | 国立大学法人九州大学 | 有機エレクトロルミネッセンス素子 |
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