JP2000199090A - 水素ガス製造方法及び装置 - Google Patents

水素ガス製造方法及び装置

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JP2000199090A
JP2000199090A JP11037651A JP3765199A JP2000199090A JP 2000199090 A JP2000199090 A JP 2000199090A JP 11037651 A JP11037651 A JP 11037651A JP 3765199 A JP3765199 A JP 3765199A JP 2000199090 A JP2000199090 A JP 2000199090A
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Abstract

(57)【要約】 [課題]本願発明は、クリーンエネルギーとしての水素
ガスを外部エネルギーを利用することなく、密接する異
種金属間に発生する電位差により、電気化学的に分解し
て製造し、電解液を電解液予備槽に移送して発生量を自
己制御することを主たる課題とする。 [解決手段]発生槽内に電解液を電気化学的に分解して
水素ガスを発生する電解液と密接する異種金属からなる
電極とを収納し、水素ガス発生量を電極と電解液との接
触面積の変動により制御するよう、発生槽内の水素ガス
の圧力により、発生槽の上方に位置した電解液予備槽
に、発生槽の底部近傍に開口し電解液予備槽に通液管で
導通して電解液を移送して貯蔵し、発生槽から利用器具
への通気管の途中に開閉制御装置を設けて水素ガスを製
造するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】[発明の属する技術分野]本発明は、水素
ガスの発生量を制御する水素ガス製造方法及びその装置
に関するものである。
【0002】[従来の技術]本願発明の水素ガス製造装
置は、電極と電解液との接触面積を加減して水素ガス発
生量を制御するもので、このような装置は見当たらな
い。
【0003】また、自ら発生した水素ガスの圧力で電解
液を発生槽から電解液予備槽に移送して貯蔵したり戻し
たりして、接触面積を増減し発生量を加減するもので、
このような方法と装置は見当たらない。
【0004】さらに、本願発明の水素ガス製造装置は、
電極となる密接する異種金属間に発生する電位差によ
り、電解液を電気化学的に分解して水素ガスを発生し、
水素吸蔵合金に吸着させ貯蔵するもので、このような装
置は見当たらない。
【0005】さらに、発生した水素ガスを利用して燃料
電池で発電し、この電力で水素吸蔵合金を加圧又は加熱
して、吸着した水素ガスを放出させるもので、このよう
な装置は見当たらない。
【0006】発生槽の上位に位置し、電解液が消耗した
り蒸発して不足したとき常に規定水位以上に保つよう、
新鮮な電解液を供給補充するもので、このような装置は
見当たらない。
【0007】[発明が解決しようとする課題]
【0008】水素ガスの製造には上記の如く従来方法が
あるが、操作が簡単で小型の装置で、必要なときに製造
して利用したり、安全に備蓄することができ、しかも、
外部からエネルギーを導入する必要もなく、必要量だけ
を制御して製造することができる水素ガス製造方法及び
その装置を提供することを課題とする。
【0009】さらに、この方法と装置では、電解液が水
素ガスを発生して消耗したり電解液の水分が気体となっ
て蒸発して減量してくるので、これを補充するため電解
液補充槽を設け、自動的に液を補充することを課題とす
る。 [課題を解決するための手段]
【0010】本発明は、次のような課題解決手段を備え
て構成されている。
【0011】すなわち、本発明の水素ガス製造方法は、
発生槽内に電解液を電気化学的に分解して水素ガスを発
生する電解液と接触する異種金属からなる電極とを収納
し、水素ガス発生量を電極と電解液との接触面積の変動
により制御するようにした水素ガス製造方法と装置であ
る。(請求項1、2)
【0012】また、本発明の水素ガス製造方法は、発生
した水素ガスの圧力で、発生槽内の電解液を電解液予備
槽に移送して貯蔵し、水素ガス発生量を制御するように
した水素ガス製造方法及び装置である。(請求項3、
4)
【0013】また、本発明の水素ガス製造装置は、発生
槽と、発生槽で発生した水素ガスと大気中の酸素とが化
学反応によって発電する燃料電池と、発生槽で発生した
水素ガスを貯蔵する水素吸蔵合金を収納する水素吸蔵槽
を備えた水素ガス製造装置である。(請求項5)
【0014】また、本発明の水素ガス製造装置は、発生
槽より上位に位置する、密閉した電解液補充槽の底面
に、補充液開閉栓と補充液通液管とを連接して、発生槽
の規定水位に開口することを特徴とする水素ガス製造装
置である。(請求項6)
【0015】[作用]本発明の方法と装置によれば、電
極となる密接する異種金属間に発生する電位差で電解液
を電気化学的に分解して水素ガスを発生する原理に基づ
いて行うもので、水素ガスの発生量は、電解液に浸漬し
た電極の電解液との接触面積に比例するので、電解液の
水位を上下させ、電極との接触面積を加減することで発
生量を制御するもので、簡単で確実に調節することがで
きる効果がある。
【0016】また、本発明の方法と装置によれば、水素
ガスの発生量を制御するとき、電極と電解液の接触面積
を発生した水素ガスの圧力によって加減して行うもの
で、電極を発生槽に固定した状態で、電解液を発生槽か
ら別の電解液予備槽に通液管を経て移送して貯蔵したり
戻したりして、電解液の水位を上下して電極と電解液の
接触面積を加減する方法と装置であるので、外部エネル
ギーを利用することなく、簡単な構造で極めて効率よく
制御することができる効果がある。
【0017】また、本発明の装置によれば、発生槽の上
部に位置し、発生槽内の電解液が減量したとき、電解液
を規定の水位まで供給して、常に水素ガス発生量を確保
できるよう、密閉した容器の開口部から補充液通液管で
発生槽の電解液の規定の水位に開口することによって、
自動的に電解液を補充することができるので、モーター
・ポンプなどの外部エネルギーを使用することなく操作
できる簡単な構造の装置である。
【0018】また、本発明の装置によれば、発生槽で製
造した水素ガスを、水素吸蔵合金に吸着させて備蓄し、
直ちに供給できるようにすれば不便が生じない。備蓄し
た水素ガスを取り出すときは、水素ガスと酸素で発電す
る燃料電池に発生槽から水素ガスを供給し、大気中の酸
素を取り入れて発電させ、ポンプ又はヒーターで水素吸
蔵合金を加圧又は加熱して、水素ガスを取り出して利用
する構造なので、外部エネルギーを利用することなく、
自ら発生した水素ガスだけで制御できるので、この装置
だけで、いつでも電気及びガスエネルギーとして利用す
ることができる。
【0019】本発明の装置を用いれば、発生した水素ガ
スを発生槽・電解液予備槽・水素吸蔵槽・燃料電池をそ
れぞれ通気管で接続し、通気管に開閉制御装置を設けて
おけば、利用器具の開閉器或いは開閉制御装置を開閉す
るだけで通気管内の圧力が変動して、発生槽内の電解液
面が上下し、水素ガスの発生量を制御したり、水素吸蔵
合金を加圧又は加熱して水素ガスを排出したりして、自
己制御して水素ガスを供給することになり、極めて簡便
で必要以上のガスを備蓄することがないので省資源で安
全な装置となる。
【0020】[発明の実施の形態]
【0021】電解液(12)に浸漬した密接した異種金
属間に発生する電位差により水素ガスを発生する本発明
の方法とその装置において、異種金属間における電位差
は電気化学順列表で既知である。この順列表により二種
の金属を選定すればよく、例えば、K(カリウム)、L
i(リチウム)、Na(ナトリウム)、Al(アルミニ
ュウム)、Ti(チタン)、Zn(亜鉛)、Fe
(鉄)、Ni(ニッケル)、Sn(錫)、Pb(鉛)、
Mn(マンガン)、Cr(クローム)、Cu(銅)、M
o(モリブデン)、Ag(銀)、Au(金)などが考え
られるが、このほかどの金属を選択しても、異種金属間
に密接した接合状態で電位差が生じればよく、電位差は
高いことが望ましい。(図6、7参照)
【0022】このように異種金属間に発生する電位差に
よって、電解液(12)から水素ガスを発生する方法と
装置において、電解液(12)は取り扱い上危険性がな
い弱電解溶液がふさわしいが、この電解液(12)に使
用する主剤は、クエン酸、グリシン、ケイ皮酸、コハク
酸、サリチル酸、ギ酸、グルタミン酸、アスコロビン
酸、シュウ酸、リン酸、酒石酸、乳酸、酢酸などの有機
酸が挙げられるが、中でも解離定数の高いものから毒性
・価格などを評価して決められる。
【0023】また、安定して大量の水素ガスを発生させ
るため、無機酸、例えば、塩酸、硫酸、カセイソーダ、
硝酸銀、水酸化カリウム、塩化カリウム、塩化ナトリウ
ムなどを添加するとよい。
【0024】異種金属間に発生する電位差によって、電
解液(12)から水素ガスを発生する本発明の方法と装
置において、電解液(12)が酸性である場合、電極で
ある異種金属の表面は酸化され水素イオンとの交換効率
が低下するので、電極である異種金属の酸化防止剤とし
て、例えばエチレングリコールを添加することによっ
て、電極である異種金属の表面の酸化防止ができ、長時
間にわたり均一に安定した量の水素ガスの発生を得るこ
とができる。
【0025】異種金属間に発生する電位差によって、電
解液(12)から水素ガスを発生する方法と装置におい
て、電解液(12)のpHは、2.5〜8.0が望まし
い。実験の結果によると、主剤の有機酸は、50%(重
量比)以下にすることで、効率よく水素ガスを均一に安
定して発生することができる。その他無機酸は、20
(重量比)%以下添加することが効果的である。酸化防
止剤は、金属の種類にもよるが、10〜40(重量比)
%添加するとよい。希釈する水は、不純物の発生を嫌う
ことから、精製水が望ましい。
【0026】異種金属間に発生する電位差を利用して水
素ガスを発生する装置において、異種金属間は密接状態
にする必要がある。例えば、異種の2種の金属に、比較
的安価で豊富で加工が容易な、Zn(亜鉛)とCu
(銅)とを選択した場合、密接状態にする方法として、
Cu(銅)に比べて低い温度で熔解するZn(亜鉛)を
Cu(銅)の上に流して圧延接着する熔融圧延接着方
法、Cu(銅)の板にZn(亜鉛)を熔射する熔射接着
方法、Cu(銅)の粉末とZn(亜鉛)の粉末とを一定
比率で配合し、圧力と温度を加えて成型する粉末圧接成
型方法、Cu(銅)とZn(亜鉛)とを接触面が一定比
率になるような顆粒状に成型し一定比率で配合し、熔融
温度の高いCu(銅)顆粒を先に高温で点熔融で接着さ
せ、ポーラス状に成型した後、熔融温度の低いZn(亜
鉛)の熔融液の中に浸してCu(銅)ポーラスの間にZ
n(亜鉛)を浸透させて成型する焼結成型方法、Zn
(亜鉛)板にCu(銅)を又はCu(銅)板にZn(亜
鉛)を電気メッキする電気メッキ方法、Cu(銅)また
はZn(亜鉛)の板に穴を穿ち、この穴に相手の金属を
打ち込む打着成型方法、異種金属のうち低熔融金属のZ
n(亜鉛)を坩堝で熔融し、その中に例えば棒状に成型
加工した高温熔融金属のCu(銅)を挿入して冷却し接
着状態にする方法、などが考えられ、いずれの方法も加
工コスト、使用材料の特性、使用方法などから材料と方
法を選択すればよい。
【0027】選択した2種の金属の内、電界溶液の水素
分子と結合する側の金属は、金属塩となって電界溶液中
に溶け出すので減量する。一方、対する側の金属は減量
せずにそのままなので、異種の2つの金属を密接状態に
加工する場合、減量する側の金属は厚く、減量しない側
の金属は薄くてもよいので、例えば、メッキ法で作る場
合、減量しない側の金属をメッキすると経済的である。
【0028】前項で述べたとおり、選択した2種の金属
間に発生する電流量は接触面積に比例するので、板状の
場合は例えば波形、凹凸状にして表面積を大きくした
り、焼結成型法の場合は2種の金属の顆粒の直径と配合
比で調整すると経済的でしかも製造コストを安価にする
ことができる。
【0029】発生槽(1)は、電解液(12)が酸性又
はアルカリ性であるので、対酸性又は対アルカリ性の材
質を選ぶか又は表面を処理して腐食、変質などが生じな
いようにすればよい。さらに、内圧に耐える材質と厚
み、加工性の良いこと、屋外に置かれることも有るので
耐候性に優れていること、軽量であることなどを考慮し
て選択すると良い。
【0030】電解液予備槽(2)についても、発生槽
(1)と同様の観点から材料を選択すると良い。
【0031】発生槽(1)内には、密接した異種金属
(A、B)を薄い板状に成型して電極(11)とし、縦
に間隔を置いて連設する。更に、電極(11)が十分浸
漬される程に電解液(12)を注入し、発生槽上面(1
8)はパッキング(181、181’)などで気密状態
に、発生槽底面(17)近傍に開口し上端を電解液予備
槽内底面(24)に開口する通液管(5)を備えた、発
生槽上蓋(13)で覆い密閉する。発生槽底面(17)
はいずれかの方向に傾斜させ、最低部に廃液排出開閉器
(16)設ける。発生槽は発生槽底面(17)の傾斜を
補正して水平にして、載置台(101)に載置する。
(図5、6、7、8、10参照)
【0032】電解液予備槽(2)は、電解液予備槽底面
(24)が発生槽上蓋(13)より上位に位置し、発生
槽上蓋(13)に設けた通液管(4)を内部に開口して
固定し、この通液管(4)の開口位置が最低部になるよ
う電解液予備槽底面(24)を通液管開口部に向け傾斜
させ、必要があれば、開口部には閉止弁(27)を電解
液予備槽上蓋(23)に設けた吸排気弁(25)と連動
して開閉するように設けてるとよい。また、底面近傍に
は、廃液排気開閉器(26)を設ける。(図8参照)
【0033】電解液予備槽底面(24)と、発生槽
(1)の上蓋(13)とを兼用して、パッキング(18
1、181’)で密封状に固定して、通液管(3)を電
解液予備槽底面(24)に一体に設ける。そして、電解
液予備槽上蓋(23)に設けた吸排気バルブ(25)が
開状態となり、発生槽(1)から水素ガスの内圧によっ
て電解液(13)が移送されると内部の空気を排出する
ように作動するので、電解液(13)は抵抗なく発生槽
(1)から押し上げられ電解液予備槽(2)に貯蔵され
る。(図2、3、10参照)
【0034】発生槽(1)内で発生した水素ガスを、発
生槽上蓋(13)又は少なくとも発生槽(1)の電解液
(13)の液面が最上位のときより上位に開口するよう
通気管(4)を取り付け、気液分離器(41)を経由し
て開閉制御装置(5)に接続する。(図9、11参照)
【0035】発生槽(1)から気液分離器(41)を経
由して圧力制御機能を備えた開閉制御装置(5)で水素
ガスの通気管(4)を制御する構造で、利用器具(8)
への通気管(48)、水素吸臓槽(7)への通気管(4
7)及び燃料電池(6)への通気管(46)を開閉する
ものである。(図4参照)
【0036】開閉制御装置(5)がすべての通気管(4
6、47、48)に対して閉状態であり、発生槽(1)
では水素ガスが発生し続けている場合、発生槽(1)内
の圧力はどんどん上昇するので、電解液(12)の液面
は押し下げられ、電解液(12)は通液管(4)から電
解液予備槽(2)内に移送される。この場合、吸排気バ
ルブ(25)は内圧が高くなるので開状態になり電解液
(2)の移送を阻害しない。(図1、2、3参照)
【0037】水素吸蔵合金(71)に水素ガスを吸着さ
せて貯蔵するときは、開閉制御装置(5)の水素吸蔵槽
(7)への通気管(47)を開状態にし他は閉状態にす
れば、発生槽(1)からの通気管(4)は水素吸蔵槽
(7)に連通して水素ガスは水素吸蔵合金(71)に吸
着され貯蔵されることになる。(図4参照)
【0038】水素ガス利用器具(8)には、熱エネルギ
ーや電気エネルギーなどのほかいろいろに利用するもの
があるが、開閉制御装置(5)を利用器具(8)側に開
状態に開き通気管(48)に水素ガスが送られ圧力が上
がると、開閉器(51)が開状態になるか又は開栓でき
るようになる。(図4、5参照)
【0039】水素ガス利用器具(8)の水素ガス使用量
が発生槽(1)での発生量以上であるときは、水素吸蔵
槽(7)内に貯蔵している水素ガスを取り出して補充す
ればよい。この場合、開閉制御装置(5)の圧力制御機
能によって、燃料電池(6)側への通気管(46)を開
状態に開き通気管(46)に水素ガスを送り、燃料電池
(6)の陰極に通気すると、陽極側の大気吸入口(6
2)が開き、大気中の酸素が送り込まれるので、燃料電
池(6)は発電する。この電力をスイッチ(64)を閉
状態にして変換器(65)を通じて水素吸蔵槽(7)の
加熱装置(72)を作動させ加圧あるいは加熱して水素
吸蔵合金(71)から水素ガスを放出させ、発生槽
(1)の水素ガス発生量の不足を補うことができる。こ
れは、開閉制御装置(5)に接続するすべての通気管
(46、47、48)が開状態になることである。(図
4参照)
【0040】水素吸蔵合金(71)は、現在各方面で研
究されているが、合金の材質などによって吸着及び放出
の条件はかなり異なっている。一般には圧力と温度によ
って吸着や放出の早さや量が異なるので、使用する水素
吸蔵合金の条件に合わせて圧力や温度を設定すればよ
い。また、吸蔵合金の種類によっては、貯蔵するときに
加圧或いは加熱することが必要なものがあるが、これら
貯蔵、放出の条件に併せて作動されるとよい。
【0041】燃料電池(6)は、化学エネルギーを電気
エネルギーに変換するクリーンエネルギー変換装置であ
る。水素ガス側の電極の触媒には白金やパラジウムなど
が用いられ、酸素ガス側の電極の触媒には銀やニッケル
などが用いられている。エネルギー変換作用を効果的に
するため、触媒の研究や電極の表面積を大きくすること
や反応温度を高くすることなどがが課題である。発生し
た電気は変換器で利用しやすい電圧・電流にして利用器
具に供給する。
【0042】電解液は(12)、電極(11)に発生し
た電位差により電気化学的に分解して、電解液(12)
がもつ水素分子を遊離して水素ガスとして取り出すもの
で、他にも、電解液と電極とが化学反応によって水素ガ
スを発生させ、電極(11)の陰極側の金属は金属塩と
なり電解液(12)に溶け出して沈殿するので、発生槽
(1)の底面(17)を廃液排出栓(16)に向けて傾
斜させ取り出せるようにしたものである。さらに、発生
槽底面(17)が傾斜していては設置するとき不安定で
あるので、載置台(101)に載せて安定を図るように
したものである。(図8、9参照)
【0043】水素ガスの発生量を制御して停止又は抑制
すると、電解液(12)は発生槽(1)から電解液予備
槽(2)に移送され、貯蔵されている間に電解液(1
2)に溶けている金属塩は沈殿するので、電解液予備槽
底面(24)近傍の側壁又は通液管(3)に廃液排出栓
(26)を設け必要に応じて開栓して排出するとよい。
(図1、2、4、8参照)
【0044】発生槽(1)の圧力が低下して、電解液予
備槽(2)内に貯蔵した電解液(12)を通液管(3)
を通じて発生槽(1)に戻すとき、電解液予備槽(2)
内に大気ガスを吸気できるよう、電解液予備槽上蓋(2
4)に設けた吸排気栓(25)を開栓するとよい。この
開栓を開閉制御装置(5)と、利用器具(8)、燃料電
池(6)及び水素吸蔵合金(7)への通気管(4)と連
動して開栓するとより確実である。(図3、4参照)
【0045】発生槽(1)の電解液(12)は、廃液と
して排出されたり蒸発して徐々に減量してくる上、電解
液(12)は水素ガスの発生で濃度が薄くなるので、新
しい電解液を補充して濃度の低下を防止する必要があ
る。発生槽(1)の電解液(12)の液面の最上部に開
口する、接続部(97)と補充液開閉栓(96)を備え
た補充液通液管(93)を臨ませた電解液補充液(9
2)を収納した電解液補充槽(9)を、発生槽(1)の
電解液の液面より上位に位置したものである。(図11
参照)
【0046】補充液通液管(93)の開口部は、発生槽
(1)の電解液(12)の丁度規定の液面の水位に設け
る。電解液(1)が電解液予備槽(2)に移送される程
に内圧が高くなったときは、電解補充液(92)が発生
槽(1)に流れ込まないように、補充液開閉栓(96)
は圧力によって閉栓するように圧力作動構造とする。
(図11参照)
【0047】電解補充液(92)を入れた電解液補充槽
(9)は、発生槽(1)に取り付けた補充液開閉栓(9
6)を備えた補充液通液管(93)に続く接続部(9
7)に開口部を下にして載置して取り付けたもので、補
充液通液管(93)の発生槽(1)の開口部が電解液
(12)の液面より下がると、発生槽(1)内の水素ガ
スが補充液通液管(93)を経て電解液補充槽(9)内
に入り電解補充液(92)は補充液通液管(93)の開
口部が塞がるまで発生槽(1)に流れ込み電解液を補充
するものである。(図11参照)
【0048】水素ガスを発生槽(1)の上部に設けた通
気管(4)と開閉制御装置(5)との間には、気液分離
器(41)を設けて、電解液(12)が液体で通気管
(4)に送られない構造である。(図11参照) [発明の効果]
【0049】以上のように本発明に係る水素ガス製造方
法と装置は、極めてクリーンで高エネルギーの水素ガス
を外部エネルギーを利用することなく必要量に応じて製
造する、小型で操作の簡単な装置である。水素ガスは、
燃料として燃焼させても、大気中の酸素と化学反応して
水になるもので、環境を汚染する虞れがないエネルギー
である。
【0050】水素ガスの製造にはいろいろな方法がある
が、本発明では、密接する異種金属間に生じる電位差で
電解液を電気化学的に分解して、極めて純度の高い水素
ガスを得るもので、水素ガスを貯蔵するに当たり水素吸
蔵合金を劣化させることがなく、長期間水素吸蔵合金の
品質を保持し使用することができる。
【0051】発生槽からでる水素ガスは水素吸蔵合金に
吸着させて貯蔵しているので、装置には水素ガスとして
の保有量は発生槽の上部空間と通気管の中だけで、危険
が少なく小型で安全な装置である。
【0052】本発明の装置では、必要なときに必要な量
の水素ガスを製造して使用するもので、発生した水素ガ
スは水素吸蔵合金に貯蔵し、発生させる必要がないとき
は、電極や電解液の消耗を最小限にし、しかも、いつで
も安定した量を確保するもので、これらの操作をすべて
自己制御して行う、省資源型の装置である。
【0053】発生した水素ガスは、燃焼器具や発電用タ
ービンなどの利用器具に接続すれば、いろいろなエネル
ギー変換したり、水素ガスの特性を利用して応用商品が
できる。この装置は、これらの応用商品の原点になるも
ので、今後の商品展開が容易になるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の実施の形態に係る概略構想図であ
る。
【図2】本願発明の実施の形態に係る発生槽と電解液槽
の一体型の概略構想図である。
【図3】本願発生の実施の形態に係る図2の拡大概略構
想図である。
【図4】本願発明の実施の形態に係る図1の別の実施例
の概略構想図である。
【図5】本願発明の実施の形態に係る電極の斜視図であ
る。
【図6】本願発明の実施の形態に係る電極の断面拡大図
である。
【図7】本願発明の実施の形態に係る発生槽内の断面概
略図である。
【図8】本願発明の実施の形態に係る図2の別の実施例
の断面図である。
【図9】本願発明の実施の形態に係る図9の発生槽の斜
視図である。
【図10】本願発明の実施の形態に係るパッキングの実
施例の断面図である。
【図11】本願発明の実施の形態に係る電解補充液に関
する断面概略構想図である。
【符号の説明】
1…発生槽、11…電極、12…電解液、13…発生槽
上蓋、16…廃液排出栓、17…発生槽底面、18…発
生槽上面、101…載置台、2…電解液予備槽、23…
電解液予備槽、24…電解液予備槽底面、25…吸排気
栓、26…廃液排気栓、27…通液管閉止弁、3…通液
管、4…通気管、41…気液分離器、46…燃料電池通
気管、47…水素吸蔵合金通気管、48…水素ガス利用
器具通気管、5開閉制御装置、6…燃料電池、61…燃
料電池電解液、62…大気吸入口、63…燃料電池電
極、64…開閉器、65…変換器、7…水素吸蔵槽、7
1…水素吸蔵合金、72…加熱装置、8…水素ガス利用
器具、9…電解液補充槽、92…電解補充液、93…補
充液通液管、96…補充液開閉栓、97…補充液接続
部、10…電気利用器具、181、181’…パッキン
グ、

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発生槽内に電解液を電気化学的に分解して
    水素ガスを発生する電解液と接触する異種金属からなる
    電極とを収納し、水素ガス発生量を電極と電解液との接
    触面積の変動により制御するようにした水素ガス製造方
    法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の水素ガス製造方法により水
    素ガスを製造することを特徴とする水素ガス製造装置。
  3. 【請求項3】発生した水素ガスの圧力で、発生槽内の電
    解液を電解液予備槽に移送して貯蔵し、水素ガス発生量
    を制御するようにした水素ガス製造方法。
  4. 【請求項4】請求項3記載の水素ガス製造方法により水
    素ガスを製造することを特徴とする水素ガス製造装置。
  5. 【請求項5】発生槽と、発生槽で発生した水素ガスと大
    気中の酸素とが化学反応によって発電する燃料電池と、
    発生槽で発生した水素ガスを貯蔵する水素吸蔵合金を収
    納する水素吸蔵槽を備えた水素ガス製造装置。
  6. 【請求項6】発生槽より上位に位置する、密閉した電解
    液補充槽の底面に、補充液開閉栓と補充液通液管とを連
    接して、発生槽の規定水位に開口することを特徴とする
    水素ガス製造装置。
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